〈WORKATION IN TOYOOKA @KIAC〉 〈城崎国際アートセンター〉が テレワークの拠点に

ワーケーションの需要に対応

舞台芸術を中心とした芸術活動のための滞在制作
(=アーティスト・イン・レジデンス)を行う施設として、
開館以来、多くの国内外のアーティストを受け入れてきた、
兵庫県の〈城崎国際アートセンター〉。

2022年4月1日、そんな同施設に、テレワーク拠点となるスペース
〈WORKATION IN TOYOOKA @KIAC〉が誕生しました。

観光の核を「モノ」や「食」の消費から、
「豊岡のローカル」への憧れや共感へと切り替え、
来訪者が市内の人々と交流することで、まちに共感し、
あこがれや愛着を抱き、何度も訪れ、長期滞在してもらう
「コミュニティツーリズム」の実現を目指す豊岡市。

新たにできたここは、城崎温泉の「まち全体がひとつの旅館」という考えのもと、
まちぐるみで人々を迎え入れてきた経緯から、泊まる・食べる・買うに、
今回新しく「働く」を加え、新たなテレワーク拠点としてつくられました。

設計は、スキーマ建築計画が担当。
近年の急速な働き方の変化でワーケーションの需要拡大が予想される中、
城崎温泉の強みを活かし、豊岡独自のローカルを感じ、
メリハリをつけて仕事ができる環境をコンセプトに設計。

ワーキングデスク

ワーキングデスク

ワーキングデスク

ワーキングデスク

個人客が多い城崎温泉の特徴から、独立したワーキングデスク(11台)と、
オンライン会議にも対応する空間としてワーキングルーム(個室/2室)を整備。

長野県・佐久穂町
一棟貸し切り宿〈山村テラス〉で過ごす
美しいひととき

セルフビルドの隠れ小屋

長野県南佐久郡佐久穂町。
軽井沢から近く、特にコロナ後は移住者や県外からの視線を集めているが、
このまちにはそれよりずっと以前から、国内外の旅行者が頻繁に訪れる、
1棟貸し切りの宿がある。
手がけたのは、〈山村テラス〉の岩下大悟さんだ。

〈月夜の蚕小屋〉。かつての養蚕の場所はシンプルで美しい寝室に改装。

〈月夜の蚕小屋〉。かつての養蚕の場所はシンプルで美しい寝室に改装。

森に続く丘の上にある12畳の小さな小屋、〈山村テラス〉。
築70年の蚕小屋を改装した〈月夜の蚕小屋〉。
北八ヶ岳山麓の別荘地を改装した〈ヨクサルの小屋〉。
訪れた人は、その美しさに目を見張るだろう。
しかもこれらは岩下さんたちのセルフビルド、さらに完全に独学だというから驚きだ。

いずれも空間は小さいが、外装も内装も家具も食器も、
あらゆるところに丁寧な目配りがされている。
丸みのある、どこかかわいらしくもある空間に、質感のあるあたたかで親密な雰囲気。
仕事場にするよりも、ここでただ時間を過ごすことを味わいたい、
叶うものなら、ここでずっと暮らしていたい……
山村テラスの空間には来訪者の心をつかんで離さない魅力がある。

〈木馬のワルツ〉。奥の部屋との壁を抜く際、筋交いを避けるため曲線状にした。

〈木馬のワルツ〉。奥の部屋との壁を抜く際、筋交いを避けるため曲線状にした。

岩下さんは2021年、4軒目の宿泊施設となる〈木馬のワルツ〉を、
佐久穂町が隣接する佐久市の望月という地域にオープンした。
もともとはすぐ近くにある馬事公苑の馬の調教師の宿舎だったが、
約10年使用されておらず、建物を所有する佐久市の観光政策のひとつとして、
市の振興公社から管理運営を委託されるかたちで、岩下さんたちが手がけることになった。
望月という地名が由来する満月、
この地が平安時代から朝廷へ献上する名馬の産地だったという郷土史に想を得て、
「月と馬」を空間のテーマにしたという。

木馬のワルツ。玄関をはじめ、室内には馬蹄のシルエットがアクセントに。

木馬のワルツ。玄関をはじめ、室内には馬蹄のシルエットがアクセントに。

「そういう歴史や文化はヒントにします。
『この場所だったから、この空間になった』というのがベストですね」と岩下さん。
ところが意外にも、「ものづくりはそんなに向いてないと思います」と言う。
東京に工房を構える兄弟の仕事と比べると、
「プロの職人になれなかった劣等感があるからこそ、手を動かして、試行錯誤して、
結果として山村テラスっぽい空間が仕上がっているんだと思います」

インフィニティ温泉もある 勝浦の新スポット。 レストラン&サーマルスプリングスパの複合施設〈edén〉

東京から2時間の場所にある勝浦市。
太平洋に面する千葉県南東部に位置し、
房総半島の海と山を感じられるその地は、
1年を通して、温暖な気候に恵まれています。

日本三大朝市のひとつ「勝浦朝市」が有名で
世界大会も行われるサーフスポットとしても知られます。
しかし近年、観光客は減少。地元での後継者不足も課題となってきました。

その勝浦市に、人口流入の増加を目指して誕生したのが、
レストラン&サーマルスプリングスパ(天然温泉)の複合施設〈edén(エデン)〉です。
正式名称は〈かつうら海中公園滞在型観光施設〉といいます。
勝浦市と広尾の複合施設〈EAT PLAY WORKS〉や
東京・麹町にあるオフィスビル〈麹町大通りビル〉などを手掛ける
〈Salt Group(ソルト・グループ)〉による官民共同プロジェクトです。

勝浦市に誕生したレストラン&サーマルスプリングスパ(天然温泉)の複合施設〈edén〉。

オールオーシャンビューの複合施設〈edén〉は
「どこにもないはずの楽園」というコンセプトを掲げています。

リアス式海岸の海が目の前に広がる施設は
天候に左右されず、年間を通して楽しめます。
総面積730.1平方メートルの中には、
サウナを伴うサーマルスプリングスパと
レストラン、ショップが併設されています。

勝浦のシーフードをメインにした地中海料理を海を眺めながら

〈edén〉のレストランでは、勝浦のシーフードをメインにした地中海料理が味わえる。

施設の1階にはレストランとショップがあり、
レストランは勝浦の大自然に溶け込む、ナチュラルな色合いで統一。

パエリア 2名分 3,200円から

パエリア 2名分 3,200円から

提供されるのは地元で採れた食材を可能な限り使用した地中海料理。
アヒージョやオープンキッチンで豪快に炊き上げるパエリア、
伊勢海老のボイルなどのシーフードのほか、
千葉県内で生産される野菜や果物も取り入れた料理が
コースでもアラカルトでも楽しめます。
もちろんカクテルやワインも充実。

〈edén〉の施設内には足湯を楽しみながら食事やコーヒーが楽しめるスペースも用意されている。

天気がよければテラスで料理をいただくこともできます。
足湯を楽しみながら食事やコーヒーが楽しめるスペースも用意されていて
レストランの利用だけでも、複合施設としての〈edén〉の特徴を
楽しむことができます。

〈edén〉内のショップでは、近隣で栽培された新鮮な野菜や海の幸の加工品、自家製フォカッチャなども販売されている。

ショップには近隣で栽培された新鮮な野菜や海の幸の加工品のほか、
レストランでも楽しめる自家製フォカッチャなども販売されているので、
ちょっとしたお土産を買って帰りたくなりそう。

〈休暇村南紀勝浦〉の ナイトカヤック付きプランで ウミホタルに会いに行こう

幻想的なウミホタルの光景は一見の価値あり

紀伊半島・和歌山県南東の熊野灘を一望する高台に建つ
リゾートホテル〈休暇村南紀勝浦〉は、
8月31日までナイトカヤック付きプランを提供しています。

紀伊半島・和歌山県南東の熊野灘を一望する高台に建つリゾートホテル〈休暇村南紀勝浦〉。

温暖な気候と、常緑樹の山並みを背に雄大な海岸を望むこのエリアは、
南国的な風光に恵まれたリゾート地。
そんな豊かな自然に囲まれたこのホテルは、本州最南端の〈休暇村〉でもあります。
熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社から成る
世界遺産「熊野三山」や熊野古道の散策拠点としても最適です。

ナイトカヤックの出発地点となる太地町。熊野灘に面した紀伊半島屈指の観光スポットでクジラのまちとしても知られる。

ナイトカヤックの出発地点となる隣町の太地町は、
古式捕鯨発祥の地として知られるクジラのまち。
歴史や文化が色濃く残り、まち全体が熊野灘に面した小さな半島は
紀伊半島屈指の観光スポットです。

〈ゴールドウイン〉が、国立公園の 魅力発信プログラムを始動!

自然や地域の魅力に触れるツアーも開催

〈THE NORTH FACE〉、〈HELLY HANSEN〉などのブランドを有し、
さまざまな環境問題にも取り組む
スポーツアパレルメーカー〈ゴールドウイン〉。

2020年10月には、国立公園の魅力発信や利用者拡大を図る
国の国立公園オフィシャルパートナーシッププログラムより、
環境省と国立公園オフィシャルパートナーシップを締結しました。

国立公園オフィシャルパートナーである〈ゴールドウイン〉が、〈National Parks of Japan〉プロジェクトを始動。

そして2022年夏、この取り組みを包括するような
プロジェクト〈National Parks of Japan〉を始動。
ゴールドウインが培ってきたフィールドでの知見を活用し、
国立公園や自然のさらなる普及につなげていくといいます。

まず、国立公園の持続可能な「保護と利用」の実現を目指し、
自然環境において保全意識向上・利用拡大、地域活性化の
情報をまとめたサイトをオープン。

国立公園を関東/中部エリア、北海道エリア、東北/上越エリア、
関西/中国エリア、九州エリア、沖縄エリアの6つに分け、
それぞれ期間を設けて丁寧に紹介していきます。

〈MIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELS〉が 〈中川政七商店〉とコラボ。 奈良の魅力を体感できる宿泊プラン登場

奈良の魅力を五感で感じる宿泊体験

奈良市にあるホテル〈MIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELS〉は、
同じく奈良の老舗〈中川政七商店〉とコラボした宿泊プランを発売中です。
同店のアイテムを取り入れた特別なお部屋で、
奈良の魅力をより体感できるようなプランになっています。

〈MIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELS〉と〈中川政七商店〉のコラボ第1弾は、宿泊プラン「雪音晒(ゆきねざらし)の寝具と吉野ヒノキの香り」。

第1弾は、「雪音晒(ゆきねざらし)の寝具と吉野ヒノキの香り」。
シーツやふとんカバーなどの寝具に〈中川政七商店〉が製造販売する雪音晒を使用しています。

シーツやふとんカバーなどの寝具には〈中川政七商店〉が製造販売する雪音晒を使用。

“究極の晒(さらし)”とも呼ばれ、綿本来の風合いを持つと同時に、
パウダースノーを踏みしめた時のようなキュッとした感触が特徴。
睡眠中の汗もしっかり吸って素早く乾くため、心地よい眠りを実現します。

「雪音晒(ゆきねざらし)の寝具と吉野ヒノキの香り」プランでは、奈良県産ヒノキの精油と吉野ヒノキのチップセットや奈良県産の番茶2種も用意。

また、気持ちをリラックスさせる成分を含む奈良県産ヒノキの精油と
吉野ヒノキのチップセットや、奈良県産の番茶2種も用意。
32平米のゆとりあるSuperiorルームで、
ゆったりと安らぎの時間を過ごすことができるでしょう。

奈良県産ヒノキの精油や吉野ヒノキのチップセット、奈良県産の番茶2種も用意。

吉野ヒノキの精油と⼤和番茶はお土産セットも用意されており、
自宅などでも楽しめるように。

〈星のや竹富島〉が10周年。 コンセプトムービーも登場

暮らすように滞在する〈星のや竹富島〉が、誕生から10年

各施設が独創的なテーマを持ち、「夢中になるという休息」を合言葉に、
土地にとっての日常であり、顧客にとっての非日常を提供する〈星のや〉。
沖縄の原風景が残る小さな島に、
国内3軒目の星のやとして、2012年に誕生した〈星のや竹富島〉があります。
「ウツグミの島に楽土」をコンセプトとして、
島の歴史や伝統を受け継ぎながら進化していく離島の集落に、
暮らすように滞在することができます。

竹富島は、石垣島から船で約10分に位置する、
珊瑚礁が隆起してできた周囲約9.2キロの小さな亜熱帯の島です。
開業に至るまでには、島の方々との長きに渡る話し合いの期間を含めて、
約7年の歳月をかけた道のりがありました。
その背景には、1972年沖縄返還の時代に島の方々が数々の苦難を乗り越え、
竹富島を守り生かし続けてきた歴史があります。

先人たちによって受け継がれた美しい自然環境と伝統文化を大切にする思いは、
島の独自の約束事であり「売らない、汚さない、乱さない、壊さない、生かす」という
5項目が基本理念に掲げられた「竹富島憲章」に表れています。

〈星野リゾート〉代表の星野佳路さんは、星のや竹富島の開業計画を進めるにあたり、
「島が大事にすることは、星のや竹富島も守る」と繰り返し伝え続けました。
竹富島の固有の伝統文化は未来に残すべきものだと考えていたからだといいます。

島の方々との対話を重ねたのち、
島の東に位置する林の中でたくましく育っていた在来種の樹木を残し、
土地を守る神様に祈願して着工。
こうして竹富島の集落と同じ、サンゴの白砂の道に、グックと呼ばれる石積みの塀、
琉球赤瓦屋根の木造平屋建築が建ち並んだ「沖縄の原風景」を踏襲する
星のや竹富島が開業しました。

〈星のや竹富島〉の全客室48棟は島の伝統建築基準に則って築かれ、島の集落同様にすべて南向きに造られている。

星のや竹富島の全客室48棟は島の伝統建築基準に則って築かれており、
島の集落同様にすべて南向きに造られています。
「幸せを運ぶ」とされる南風(ぱいかじ)を取り込める大きな窓を南側に配し、
外と中が緩やかにつながるように設計。
北側の窓を開ければ南風が通り抜け、
鳥の声や木々のそよぐ音など豊かな自然を感じられるつくりです。

〈星のや竹富島〉の客室は「幸せを運ぶ」とされる南風(ぱいかじ)を取り込める大きな窓を南側に配し、外と中が緩やかにつながるように設計。

伝統的な建築技法を踏襲しているところが見て取れる〈星のや竹富島〉の客室。

室内外さまざまなところで伝統的な建築技法を踏襲しているところが見て取れ、
まるで島の風景の一部であるかのような景観を生み出しています。

〈ぢぢカヌー〉祖父江健一さんと、
別世界のような
釧路川源流域の川下りへ

屈斜路湖畔で異彩を放つ〈ぢぢカヌー〉とは?

第1回の自然ガイド、片瀬志誠さんに続き、
今回はカヌーガイドの祖父江健一さんに、
日本最大のカルデラ湖、屈斜路湖から
釧路川の源流を案内してもらった。

湖畔の道を車で走っていると、目に飛び込んでくる看板がある。
〈ぢぢ〉。
手づくりの木工にペンキの塗装。かなりいい味を出している。

「祖父江」の最初の2文字からついたあだ名が「じじ」。が、なかには「じじぃ」と呼ぶ人もいて、屋号を決めるときに「ぢぢ」にした。

「祖父江」の最初の2文字からついたあだ名が「じじ」。が、なかには「じじぃ」と呼ぶ人もいて、屋号を決めるときに「ぢぢ」にした。

ここは、カヌーガイドと喫茶の店。
いまから1年前、私が弟子屈に移住したばかりの頃、
カヌーはまちを代表するアクティビティだと知って、
初めて「釧路川源流ツアー」を体験した。
そのとき案内してくれたのが、「ぢぢ」こと祖父江健一さん。

カヌーツアーの集合場所であり、おいしいピザとコーヒーが味わえる喫茶店(不定休)でもある。古民家を自分たちで改装した。

カヌーツアーの集合場所であり、おいしいピザとコーヒーが味わえる喫茶店(不定休)でもある。古民家を自分たちで改装した。

取材を兼ねてもう一度、ガイドをお願いすることにした。
訪ねたのは7月初旬。気温30度近い真夏日が、
突然弟子屈町にやってきたとき(7月の平均気温は16.4度)。
「どうぞ座ってください。ツアーの内容を説明しますね」
祖父江さんはそう言って、1冊の本を取り出す。

妻・直子さんがつくった、ぢぢカヌー虎の巻。店内には、木彫りカヌーのストラップなど、夫婦合作の手づくりアイテムも並ぶ。

妻・直子さんがつくった、ぢぢカヌー虎の巻。店内には、木彫りカヌーのストラップなど、夫婦合作の手づくりアイテムも並ぶ。

中を開くと、これから向かう屈斜路湖の絵が描かれていて、
その上に、小さな木彫りのカヌーを置き、
「井出さんがいて……」とリラックマを、
「私がいて……」と子ブタを、それぞれ乗せて巧みに動かし、
約2時間の行程と見るべきポイントを教えてくれる。

全24ページ。人形劇のように展開する絵本(絵と文・直子さん)を見ながら説明を聞いていると、童心になってワクワクする。

全24ページ。人形劇のように展開する絵本(絵と文・直子さん)を見ながら説明を聞いていると、童心になってワクワクする。

説明が終わると、長靴に履き替えて、
ライフジャケットを羽織って、いざ出発!
店の外に出ると、真っ青な夏の空が広がっていた。
「新緑もいいけれど、6月、7月……と葉っぱが出揃ってきて
うわ〜って緑が増える時期も、すごく好きです」
今日は絶好の“ぢぢカヌー日和”だ。

店から150メートルほど歩いたところが出発地点。ふたり乗りのカナディアンカヌーに、出前用の岡持ち(詳細はのちほど)を積んで。

店から150メートルほど歩いたところが出発地点。ふたり乗りのカナディアンカヌーに、出前用の岡持ち(詳細はのちほど)を積んで。

カヌーには、背もたれつきの椅子とパドルが2本積んである。
いずれも手づくりだ。祖父江さんの特技(ときに仕事)は木工で、
パドルは19年前からつくり始めた。

「ジャパニーズアッシュやヤチダモを使うから、やわらかくてしなるし、
長さやグリップを体に合わせてあるから、使いやすい。
漕いでみると全然違う。自作のパドルは、やさしいんです」

風速は約1メートル、湖の状態は凪(なぎ)。「水の上にちょっと出ただけで、向こうに藻琴山が見えて、空も広〜く感じられます」

風速は約1メートル、湖の状態は凪(なぎ)。「水の上にちょっと出ただけで、向こうに藻琴山が見えて、空も広〜く感じられます」

私が前に乗り、祖父江さんは後ろで漕ぐ。これが〈おまかせツアー〉。
湖に出ると、ひんやりとした風が吹いて、とても気持ちいい。

「あの木の下に、カワアイサの親子がいますよ」

そう言われて目を向けると、水鳥が列をつくって泳いでいる。
しかもヒナが何羽も!

お母さんの後ろを追いかけていく、10羽以上のカワアイサのヒナたち。早い!「今年はここら辺に、3家族もいるんです」

お母さんの後ろを追いかけていく、10羽以上のカワアイサのヒナたち。早い!「今年はここら辺に、3家族もいるんです」

チャプチャプと水がカヌーに当たる音を聞きながら、
のんびりと漂うように湖の上を進んでいく。

「あれがバイカモ(梅花藻)。切ってしまわないように、
できるだけ流されながら近寄りましょう」

そして目の前に、水草の花畑が広がった。

約80平方キロメートルの屈斜路湖に現れる、直径10メートル程度の群落。「毎年必ず、この場所だけに咲くんです。なんでだろう?」

約80平方キロメートルの屈斜路湖に現れる、直径10メートル程度の群落。「毎年必ず、この場所だけに咲くんです。なんでだろう?」

7月13日オープン! 〈アクアイグニス淡路島〉で 淡路島の食と温泉、そして自然を満喫

国営公園内に誕生した天然温泉リゾート

2022年7月13日、兵庫県淡路島に
複合型天然温泉リゾート〈アクアイグニス淡路島〉がオープンしました。
「淡路島の“癒し”と“食”」をコンセプトに、
天然温泉をはじめ、飲食店やウェルネスサロンなど
複数の店舗が配置されています。

兵庫県淡路島にオープンした、複合型天然温泉リゾート〈アクアイグニス淡路島〉。

同施設は花と緑が豊かな国営明石海峡公園内の中にあり、
「Park-PFI(公募設置管理制度)事業」によって生まれました。
この制度は整備や管理を行う民間事業者を公募するもので、
国営公園では国営明石海峡公園がはじめて認定されたといいます。

この国営明石海峡公園は淡路島の北端に位置し、
「明石海峡大橋クルーズ」や景勝地「絵島」、花の名所「あわじ花さじき」など
島の観光名所にもアクセスしやすいのが魅力です。
旅のはじめや終着点でも利用しやすい立地にあります。

〈アクアイグニス淡路島〉にはレンタサイクルショップ「シクリズムアワジ」があり、電動アシスト付きバイクやキッズバイクなど多種多様なスポーツサイクルを完備。

さらに〈アクアイグニス淡路島〉には
淡路島最大級のレンタサイクルショップ〈シクリズムアワジ〉があるので
観光スポットへのアクセスもラクラクです。

ロードバイクや電動アシスト付きのE-BIKEのほか、キッズバイクなど
多種多様なスポーツサイクルを完備。
大人から子ども、スポーツサイクル未経験者まで、
多くの人が淡路島のサイクリングを楽しむことができます。

プライベートジェットで行く、 新たな富山に触れるツアーが発売中

国泰寺での座禅体験や瑞龍寺のナイトツアーも

コロナ禍で国内旅行の魅力に気づいた方も多いのでは?
そんな方にぜひチェックして欲しいのが、
プライベートジェットで行く贅沢な富山旅。

2022年6月より、富山県西部観光社〈水と匠〉と〈株式会社SKYTREK〉が連携し、
プレイベートジェットで行く富山第1弾
のツアーが販売されています。

この旅は、移動がプライベートジェットな上、
雄大な自然をはじめ、奥深い文化や伝統的なものづくり、郷土料理など、
富山のあらゆる贅沢を堪能できる内容となっています。

プライベートジェットの機内には、富山の軟水で作ったクラフトビールや「ぶりジャーキー」等が用意されている。

プライベートジェットの機内には、富山の軟水で作ったクラフトビールや「ぶりジャーキー」等が用意されている。

プライベートジェットでは、空から眺める日本の絶景のひとつと言われる、
3000メートル級の北アルプス・立山連峰からわずか30キロ先は
富山湾の深海という、ドラマチックな景観を一望。
機内には上質な富山の軟水でつくった日本酒やクラフトビール、
ご当地おつまみ「ぶりジャーキー」などもご用意が。

宿泊先は、保存地区に指定された高岡の町並みに佇む古民家を再生した宿〈金ノ三寸(かねのさんずん)〉。

宿泊先は、高岡銅器の老舗メーカーが手がけた古民家を再生した宿〈金ノ三寸(かねのさんずん)〉。

宿泊先は、保存地区に指定された高岡の町並みに佇む
古民家を再生した宿〈金ノ三寸(かねのさんずん)〉。
高岡銅器の老舗メーカーが手がけており、
部屋には高岡銅器が飾られていたり、実際に使うことが可能。
富山の奥ゆかしいものづくりに触れながら、ゆったりとした時間を過ごせます。

金沢・ジャズバー〈穆然〉
マスターはカレー、
お酒とレコードはママ担当

加賀藩前田家御典医屋敷跡に、老舗ジャズバーあり

音楽好きのコロンボとカルロスが
リスニングバーを探すツアーのスタート地に選んだのは、石川県金沢市。

コロンボ(以下、コロ): 音楽はどんな系列が好きなの?

カルロス(以下、カル): ひと通り聴いてきたけど、クラブシーンがベースかな。
でも「GOLDに間に合わなかった世代」の典型で、ちと忸怩たるものがあるんだ。

コロ: ボクもカウンタカルチャーが炸裂した
「レイト60’sムーブメントに間に合わなかった世代」。
洋楽を聴き始めたときはすでに『ラバーソウル』はリリースされていたし、
ウッドストックだって終わっていた。涙。
でも、音楽は最高の酒のつまみだから、レコードバーにはよく行く。
間に合わなかったことへの復讐かもね。

カル: いま金沢がベースなんだけど、東京や湘南に住んでいた時代から
ボクもミュージックバーみたいなところを探してたね。
たしかに「音楽は最高の酒のつまみ」だけど、
お酒が強くないボクには、コーヒーのお茶請けでもあるよ。
ソフトドリンクでも大丈夫なお店があるとうれしい。

大テーブル席とカウンターに分かれる店内、カウンターまわりはジャズを感じさせる。

大テーブル席とカウンターに分かれる店内、カウンターまわりはジャズを感じさせる。

コロ: 金沢って町はジャズが浸透しているみたいだけど、実際のところどうなの?

カル: 〈金沢ジャズストリート〉ってイベントがあって、
このときは金沢駅から片町まで、まちかどライブがあったり、
ホールライブがあったりでジャズ一色。今年も9月17~19日に予定しているんだ。
となりの野々市市にはニューヨークを意識した
〈BIG APPPLE in Nonoichi〉とかもあるし。

コロ: 1973年にマイルス・デイビスが金沢にやってきて、
その30年を記念したイベントとかもあったようですね。
〈穆然〉(ぼくねん)のマスターが言っていた。

カル: 〈穆然〉いいよね。1992年に開店したジャズバーの老舗。
前田家の御典医屋敷だったところにあって、アプローチがいいんだよね。

コロ: こんなとこにジャズバーって感じ。ネオンなんかも怪しいし、
タイムスリップ感がある。入口のところにある松は樹齢400年近いんだって。

カル: ちょっと入りづらいけど、入ってしまえばこっちのもの。
ジャズバーにありがちな排他的な緊張感がないのもいいよね。

伊豆下田、移住者が教える
9つの海水浴場と海遊びスポット。
ライフスタイルで変わる海の楽しみ方

下田にある9つのビーチとは?

伊豆下田には、9つのビーチがあります。
そのそれぞれに個性があり、
下田住民も時と場合によって使い分けているという津留崎さん。
夏本番を迎え、地元に住んでいる目線で
それぞれのビーチの特徴を教えてくれました。
お気に入りのビーチを見つけてみてください。

夜の動物は何してる? 和歌山・白浜 〈アドベンチャーワールド〉が 夜間特別営業を実施

普段見られない夜の動物たちに近付ける20日間

和歌山県白浜町にあるテーマパーク〈アドベンチャーワールド〉が
2022年7月16日~8月21日の期間中、
20時までの夜間特別営業〈NIGHT ADVENTURE 2022〉を20日間限定で開催します。
“#夜の動物なにしてる?”をテーマに、
ナイトならではの体験と学びができるプログラムが充実。

〈アドベンチャーワールド〉で開催される〈NIGHT ADVENTURE 2022〉のひとつ、ナイトマリンライブ〈LOVES〉と題した水のショー。

そのひとつがナイトマリンライブ〈LOVES〉と題した水のショー。
光と音楽に包まれた水のステージ〈ビッグオーシャン〉で、
心が結ばれたイルカとクジラ12頭とトレーナーが繰り広げる
「愛」のパフォーマンスを鑑賞できます。

列車タイプの専用車(ケニア号)に乗車して、日中とは違う草食動物や肉食動物たちの魅力を発見するツアー〈ケニア号〉。

間近でライオンたちを見たりと大迫力のツアー〈Lion Night(ライオンナイト)〉。

続いては、夕暮れのサファリワールドをめぐるナイトサファリ。
列車タイプの専用車(ケニア号)に乗車して、
日中とは違う草食動物や肉食動物たちの魅力を発見するツアー〈ケニア号〉と、
ライオンたちが一番活発になる夕暮れ時に特別車両で接近したり、
普段は歩いて入ることができない肉食ゾーンに降り立って、
間近でライオンたちを見たりと大迫力のツアー〈Lion Night(ライオンナイト)〉の
2種類から選べます。

千葉鋸南町のプライベートサウナ 〈ゆうみ Sauna Café〉で 夏の思い出をつくろう

地元の立地を存分に活かしたリゾート施設

梅雨がすっかり明け、本格的な夏が到来!
夏ならではの思い出をつくりたいけど、
暑さに負けないよう体をリフレッシュさせたいという欲張りな人には、
千葉鋸南町にある高級プライベートサウナ〈ゆうみ Sauna Café〉がおすすめです。

大人4名まで利用できるサウナ室。

大人4名まで利用できるサウナ室。

〈ゆうみ Sauna cafe〉は今年4月にオープンした、
個室サウナとオープンカフェが一体となったリゾート施設です。

日本交通公社の「美しき日本 全国観光資源台帳に選ばれた「鋸山・日本寺」に近く、
海と山の自然を存分に堪能できる場所にあります。

千葉鋸南町のプライベートサウナ〈ゆうみ Sauna Café〉のシーサイドカフェからは千葉・鋸南町の美しい海が見渡せる。

シーサイドカフェからは千葉・鋸南町の美しい海が見渡せます。
心地いい波の音を聞きながら夏らしい景色を眺める時間は格別。
夕方には水平線に溶け落ちるような美しいサンセットも楽しめます。

各部屋にある専用外気浴コーナーからも海が眺められ、天気のいい日には東京湾越しに富士山を見ることができる。

さらに全室オーシャンビューで、
各部屋に備えつけられた専用外気浴コーナーからも海が眺められます。
天気のいい日には東京湾越しに富士山を見ることができますよ。

自然をいっぱいに感じたいなら、窓を全開にして外気浴を楽しむのがベスト。
潮風を浴びながら、火照った体を癒しましょう。

〈ゆうみ Sauna Café〉、最大の特徴でもある水風呂には、鋸山の伏流水が使われている。

そして同施設、最大の特徴でもある水風呂には、鋸山の伏流水が使われています。
鋸山の地下水は水温がちょうど15~20度の軟水。
水風呂に最適なうえ、メタケイ酸やメタホウ酸などの成分を豊富に含んでいます。
お肌をすべすべにする効果も期待できそうです。

菓子研究家・長田佳子の旅コラム
「奄美大島で、
人間味あふれるユタ神様に会う」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第26回は、菓子研究家の長田佳子さんによる奄美大島の旅。
自然豊かなイメージのある奄美ですが、
長田さんが一番印象に残っているのは
ちょっと違う文化のようです。

奄美大島での旅で得た、生きる感覚

旅には、自らの目的で選んで行くときと、
ご縁で訪問するときと、ふたつのパターンがある。

奄美大島への旅は、
奄美在住の友人が声をかけてくれたことがきっかけ。
彼女は奄美の良さを、手つかずの自然がいいと表現するので、
それを感じてみたいと思った。

島の方に教わりながら泥染め、草木染めを研究したときの手ぬぐい。

島の方に教わりながら泥染め、草木染めを研究したときの手ぬぐい。

事前に大まかなスケジュールを考えるなかで、
友人がごく自然に「ユタ神様には会いにいきますか?」と聞くので
「え! なになに!!?? スピリチュアルな感じ!?」
と気後れし「まだ大丈夫かも……」と返事をしてしまった。

まだって一体……、いつならいいんだろうー。
それから数日、
「まだ」と答えたわたしの現在地と
ユタ神様のことが気になりだしたので、
「やっぱり、ユタ神様にお会いしたいので予約をお願いします」と連絡をした。

島のハレの日にいただく郷土料理。ハンダマという野草の茹で汁で炊いたご飯。

島のハレの日にいただく郷土料理。ハンダマという野草の茹で汁で炊いたご飯。

〈神戸布引ハーブ園〉のアジサイが見頃 ブルーやピンクなど約1500株が 園内を彩る

色とりどりのアジサイが咲き誇る

JR・神⼾市営地下鉄 新神⼾駅から徒歩約5分、
さらにロープウェイで約10分間の空中散歩を楽しんだ先にたどり着く
〈神⼾布引ハーブ園/ロープウェイ〉。
神⼾のまち並みが⼀望できる、
標⾼400メートルの⼭上に位置したリゾート施設です。

神戸の街並みが⼀望できる〈神戸布引ハーブ園/ロープウェイ〉は、標高400メートルの山上に位置したリゾート施設。

山道を彩るように広がる約4ヘクタールものガーデンは日本最大級。
異なるテーマごとに分かれた12のガーデンには、約200種7万5000株の
花やハーブが咲き集います。

〈神戸布引ハーブ園〉のガクアジサイ、ヤマアジサイ、セイヨウアジサイ、アナベルなど約1500株が見頃を迎えている。

山道を彩るように広がる約4ヘクタールものガーデンは日本最大級。

そんな同園に植えられた約1500株のアジサイが見頃を迎えています。
その種類はガクアジサイ、ヤマアジサイ、セイヨウアジサイ、
カシワバアジサイ、アナベルなど。
〈四季の庭(おもてなしの庭・いやしの庭)〉などガーデンはもちろんのこと、
各ガーデンまでの道のり〈林の小径〉にも、
可憐に咲き誇るアジサイを目にすることができます。

〈神戸布引ハーブ園/ロープウェイ〉では、ハーブマルシェや宝さがしゲームなどが楽しめる「GARDEN FEST 2022 -Spring-」も開催中。

7月16日から「GARDEN FEST 2022 -Summer-」がスタート。ヒマワリやユリなど夏を代表する花々とともに、ライトアップやガーデンテラスバーが楽しめる。

関西初の国立公園内にあるグランピング施設〈In the Outdoor白浜志原海岸〉がオープン

和歌山の自然とアウトドアの醍醐味を満喫

和歌山県白浜町の志原海岸に
グランピング施設〈In the Outdoor白浜志原海岸〉が
2022年5月21日(土)にオープンしました。
志原海岸は〈吉野熊野国立公園〉に登録されており、
国立公園内のグランピング施設開業は関西初となります。

和歌山県白浜町の志原海岸にオープンしたグランピング施設〈In the Outdoor白浜志原海岸〉。

干潮時にのみ現れる巨大な海蝕洞〈鳥毛洞窟〉にもアクセスしやすい立地にある。

“アウトドアの醍醐味”にスポットを当て、
自然の素晴らしさを伝えることを目的につくられた同施設は、
周囲を海と森に囲まれた自然豊かな場所に位置しています。
宿泊客は展望台から太平洋をパノラマで堪能できるほか、
志原海岸を徒歩で散策することもできます。
干潮時にのみ現れる巨大な海蝕洞〈鳥毛洞窟〉にもアクセスしやすい立地で、
およそ十万年かけて生み出された自然の造形美は圧巻。

デザイナーが内装を手がけたグランピングテントタイプの部屋は、自然のなかで快適かつ優雅な宿泊体験を提供。

全12棟ある客室は、キャンプ気分をそのまま味わえるグランピングテントタイプ、
犬と一緒に泊まれるドッグラン付きプライベートキャビン、
建築家の隈研吾とスノーピークが共同で開発した
木箱型トレーラーハウスの3タイプから選べます。

建築家の隈研吾とスノーピークが共同で開発した木箱型トレーラーハウスタイプの部屋。

デザイナーが内装を手がけたグランピングテントタイプの部屋は、
自然のなかで快適かつ優雅な宿泊体験を提供。
キャビンタイプの部屋は車椅子の人も泊まれる設計になっており、
シャワーとトイレも安心して使用することができます。
トレーラーハウスタイプの部屋は〈住箱‐JYUBAKO〉と名付けられ、
人間らしさを取り戻すというスノーピークのビジョンを体現しています。

〈瀬戸内国際芸術祭2022〉
小豆島・三都半島の
アートプロジェクトを楽しむ

〈三都半島アートプロジェクト〉の作品めぐり

3年に一度開催されるアートイベント〈瀬戸内国際芸術祭2022〉。
春・夏・秋の3会期に分けて開催されますが、あっという間に春会期が終わり、
今は8月5日から始まる夏会期に向けて、
新しい作品の制作や、イベントの準備が進んでいます。

〈瀬戸内国際芸術祭2022〉会期

春会期:2022年4月14日(木)~5月18日(水)

夏会期:2022年8月5日(金)~9月4日(日)

秋会期:2022年9月29日(木)~11月6日(日)

芸術祭の会期中は、すべての作品の公開、イベントの開催、
高松港と直島にある公式ショップのオープン、臨時航路の運航など、
芸術祭全体がアクティブな状態になりますが、
実は会期と会期の間でも楽しめる作品がたくさんあるんです。

三都半島の海沿いの道に掲げられた芸術祭のフラッグ。海を眺めながらのドライブは最高!

三都半島の海沿いの道に掲げられた芸術祭のフラッグ。海を眺めながらのドライブは最高!

芸術祭の作品には、開館時間が決まっている屋内作品と、
いつでも開放している屋外作品があります。
この、屋外で公開されている作品については、会期中じゃなくても見に行けるんです。
作品の公開スケジュールは、芸術祭公式サイトで確認できます。

ちなみに島で暮らす私たちは、会期中より、
人が少ない会期期間外を狙って見に行くこともあります。

夏会期が始まるまでの今の時期におすすめなのが、
小豆島の三都(みと)半島で展開されている
〈三都半島アートプロジェクト〉の作品めぐりです!

作品を観ながら歩いていると、猫ちゃんたちに遭遇。島の穏やかな光景。

作品を観ながら歩いていると、猫ちゃんたちに遭遇。島の穏やかな光景。

三都半島は、小豆島のちょうど真ん中あたりから南に突き出している半島。
半島内には吉野地区、蒲野(かまの)地区、神浦(こうのうら)地区など
小さな集落がいくつかあり、移住する人も多い、人気のエリアです。

この三都半島では、2009年から〈小豆島アーティスト・イン・レジデンス〉や
ワークショップなど、行政と地域住民とアーティストの協働による
さまざまな取り組みが行われています。

2014年からは、広島市立大学芸術学部のみなさんが中心となって
アート活動を展開しており、今回の芸術祭では半島南西端の神浦地区をメインに、
屋外や古民家、バス停などで多くの作品が制作・展示されています。

そんな〈三都半島アートプロジェクト〉のなかで、
私が好きな作品をいくつか紹介します。

福井のモノ・コト・自然を発信。 〈ESHIKOTO〉福井・永平寺に誕生

さまざまな福井の“いいこと”を発掘、提案する場所に

福井県永平寺で長くつくられている日本酒ブランド〈黒龍〉。
酒蔵の創業は1804年に遡るという歴史ある日本酒です。

その〈黒龍〉の親会社にあたる〈石田屋二左衞門〉が
6月17日に酒蔵観光施設〈ESHIKOTO〉をオープン。
創業から220年となる2024年は、
北陸新幹線が福井県敦賀まで延長されることを見据えてのことです。

施設の名前である〈ESHIKOTO〉はとこしえ(永久)の逆さ読み。
さらにさらに“えし”とは、古い言葉で良いという意味があり、良いことを指しています。

ESHIKOTOは、お酒の魅力はもちろん、
さまざまな福井の“いいこと”を発掘、提案する場所と位置づけられています。

〈石田屋二左衞門〉の代表で、8代目蔵人でもある水野直人さん。

〈石田屋二左衞門〉の代表で、8代目蔵人でもある水野直人さん。

〈石田屋二左衞門〉の代表で、8代目蔵人でもある水野直人さんは、
日本酒と同じ醸造酒として世界中で愛されるワインにも興味を持ち、
フランスやアメリカのワイン銘醸地を訪れてきました。
その中には世界中から人々が訪れる田舎町もあり、
水野さんは「永平寺よりももっと田舎なのに!」と思ったとのこと。

そんなワインの銘醸地を訪れて、
黒龍の地元、福井・永平寺への貢献を考え始めた水野さん。
福井には、越前漆器や和紙のような伝統工芸、
繊維やメガネといった上質なものづくりがありながら
地元の人にさえ十分知られていないものも多いのでは?と
生まれたのが、ESHIKOTOプロジェクトです。

プロジェクトの構想から約10年。
目の前に九頭竜川が流れる場所に3万坪の敷地を確保。
ESHIKOTOプロジェクトのうち、2022年6月の開業第1弾として
臥龍棟(がりゅうとう)と酒楽棟(しゅらくとう)、
そしてアーチ型の地下蔵がオープンします。
残りの敷地には、蒸留所、醸造ラボ、オーベルジュなどが計画されています。

2022年6月にオープンする臥龍棟(がりゅうとう)は、イギリスの建築家サイモン・コンドル氏に設計を依頼。

臥龍棟はイギリスの建築家サイモン・コンドル氏に設計を依頼。
天井の高さが約11メートルもあり、まるで大聖堂のよう。
広々とした臥龍棟はイベントなどで利用される計画です。

臥龍棟(がりゅうとう)内に2か所にある大きな杉の木でつくったカウンター。

臥龍棟内には、大きな杉の木でつくったカウンターが2か所にあります。
樹齢200年といわれる地元の杉を切り出したもので、
水野さんが自ら山に足を運んで、杉の木を選んだのだとか。

臥龍棟内部には、瓶内2次発酵のスパークリング日本酒約8,000本を眠らせられる貯蔵セラー臥龍房もある。

臥龍棟内部には、瓶内2次発酵のスパークリング日本酒約8000本を眠らせられる
貯蔵セラー臥龍房もあります。
古民家の古材や福井で採石される希少な笏谷石(シャクダニイシ)も使用され、
雰囲気満点。一般には公開されませんが、
会員としてセラー内のお酒のオーナーになると内部に入る機会も設けられる予定です。

巨大な地下貯蔵施設は、棚田の地形と地元建設会社が持つトンネル建設の技術が生かされた。

巨大な地下貯蔵施設は、棚田の地形と地元建設会社が持つトンネル建設の技術が生かされた。

さらに、臥龍棟の裏手には地下貯蔵施設がつくられました。
10万本の酒が貯蔵可能という大きな貯蔵施設です。
入り口のドアにはかつて酒蔵で使われていた木材が使われています。

石川県小松市観音下の廃校を コンバージョン 〈Auberge “eaufeu” (オーベルジュ オーフ)〉 2022年7月14日オープン

水と緑と石が美しい里山で、かつての学び舎をオーベルジュに。

石川県小松市観音下町(かながそまち)。
小松空港から車で30分というアクセスのいい場所に
オーベルジュ〈Auberge “eaufeu”(オーベルジュ オーフ)〉が
2022年7月14日に誕生します。
かつて小学校だった建物をコンバージョンした施設です。

石川県の南部に位置する小松市は、日本三霊山のひとつ、白山と日本海に囲まれた水と緑が豊かなエリア。

石川県の南部に位置する小松市は
日本三霊山のひとつ、白山と、日本海に囲まれています。
水と緑が豊かで、その約7割が里山です。
その名の通り観音像のお堂が現存し、伝説も残る観音下町は、
農作物、希少生物、木材、石材など里山資源が豊富な場所です。

白山の噴火により形成された凝灰岩の観音下石切り場。高さ50メートル以上という圧巻の石壁が見られる。

さらに観音下は、日本遺産に認定されるほど石の文化がある場所。
観音下石切り場は、白山の噴火により形成された凝灰岩の切り出し場です。

大正時代以降、さかんに切り出しが行われ、
美しい色と耐火性から「日華石」の名で
国会議事堂など全国の有名建築に利用されてきました。
今も、高さ50メートル以上という圧巻の石壁が見られます。

豊かな自然と環境に恵まれた観音下は名水にも恵まれている。

豊かな自然と環境に恵まれた観音下は名水にも恵まれています。
きれいな水は地域の農作物や動物を潤わせ、
さらに日本海に注ぎ海と混じりあって、魚介類の命を育みます。
まさに水があらゆるおいしさを招く、知られざる食の秘宝のような土地です。

〈オーベルジュ オーフ〉では農産物、ジビエ、魚介類、山菜など、おいしい水と豊穣な大地が育んだ四季折々の素材が味わえる。

〈オーベルジュ オーフ〉では農産物、ジビエ、魚介類、山菜など、
おいしい水と豊穣な大地が育んだ四季折々の素材がレストランのテーブルを飾ります。
観音下にある貴重な地域資源を活用し、
地域の活性化を図ることが〈オーベルジュ オーフ〉の目的です。

"eaufeu”は、すべての素材における原点ともいえる水(eau)と、
エネルギーを生み出す火(feu)をつなぎ合わせて名付けられました。
地域のシンボルでもある美しい水に、
外からの火を灯すことで、新たな価値とイノベーションを巻き起こしていく。
そんな物語と想いが込められています。

観音下にある貴重な地域資源を活用し、地域の活性化を図ることが〈オーベルジュ オーフ〉の目的。

隈研吾建築とアート、 湯布院の自然が重なる一棟貸しの宿 〈COMICO ART HOUSE YUFUIN〉

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

湯布院のまち並みと調和した宿

大分県は湯布院に建つ、隈研吾建築の現代美術館〈COMICO ART MUSEUM YUFUIN〉。
昨年4周年を迎えた同館に、2021年10月、一棟貸しの宿
〈COMICO ART HOUSE YUFUIN〉が誕生しました。

美術館と同様、隈さんが建築を担当した同館。
村の建築の素朴さと隈さんが追求する先端的表現が融合した、静謐でモダンな宿です。
現代アートと共鳴するようなミニマルな空間ながら、
来訪者の意識が自然に素材の本質へと向かうように設計されました。

全2棟で、4名まで泊まれる2階建ての建物「土棟」と、
2名まで泊まれる平家「竹土棟」。
名前に用いられているそれぞれの素材を活かした、
異なる魅力を放つ空間となっています。

墨色のシックな外壁は、伝統的な焼杉を使用。
この素材のおかげで周りの里山とのコントラストが美しく、
近づくと木の模様や質感、温もりが感じられます。

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

屋根は、軒を深くすることで建物の高さが低く感じられるように設計。
里山の風景を崩すことなく周辺の集落に溶け込むことを目指しました。

ちょうなによる名栗(なぐり)仕上げの味わい深い玄関、
湯布院の温泉熱を利用した床暖房と
こまやかなこだわりが随所に光る造りとなっています。

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

各棟にひかれた温泉は、隣接する「COMICO ART MUSEUM YUFUIN」
の頭文字“CAMY”から「カミ(神・上)」の湯と命名。
自律神経不安定症、不眠症などに効果がある、
弱アルカリ性で低刺激のやさしいお湯です。
露天風呂からの景色は由布岳をフレーミングするようにデザインされました。

「土棟」は、藁(わら)スサを塗り込んだ粗さと繊細さが混同する土壁に
靭皮(じんぴ)繊維が透ける阿波紙でおおわれた天井と建具のある、侘びた庵のような空間。

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

COMICO ART HOUSE YUFUIN © NHN JAPAN Corp.

2階の寝室には、由布岳から連なる山々をパノラマのようにフレーミングした大きな窓が。
温泉は、御影石張りの床に無垢のヒノキ天井が特徴です。

待月(たいげつ)の庭では、東側の空に月が昇り、
庭石やススキなどの植栽が月明かりに照らされ、繊細な輝きを放ちます。

宿の入り口ということで、玄関にもこだわりが。
土壁下地の竹小舞(たけこまい)とシュロ縄を連想させるように、
玄関の取っ手には藁縄を巻き付けた鉄筋棒を採用。
最初に藁縄の質感に触れることで、
土と大地の触感を来訪者に染み込ませたいといいます。

イラストレーター・
STOMACHACHE.の旅コラム
「大阪の本屋に絵本の展示をしに行く」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第25回は、姉妹によるイラストレーターユニット、
STOMACHACHE.のお姉さん、宮崎信恵さん。
自身の絵本の展示があり、大阪の本屋さんに行く旅です。
娘の成長を感じ、多くの人に会い、自分のネクストステップを踏み出すなど、
思い出深い旅になったようです。

名古屋から大阪へ、3人旅

2019年の夏、娘とふたりで4年半暮らした徳島から引っ越すことになった。
名古屋に住む恋人と一緒に住むことになったのだ。
同じ年の冬、大阪の本屋さんで私が描いた絵本の展示があり、
搬入と在廊も兼ねて初めて3人で旅をした。

展示の搬入日は金曜で、私は一足先に昼前に大阪に到着して搬入作業をし、
恋人が学校から帰った娘(当時小学3年生)を連れて来てくれて、
合流することになった。

ひとりでの電車での移動は滅多にないので、何となく手持ち無沙汰に感じる。
動きがぎこちなくなってないかな、とか大阪の電車のアナウンスは早口だな、
とかどうでもいいようなことを考えてしまう。
でも、電車に揺られて静かなひとりの時間を過ごせるということは、
娘が小さい頃には考えられない時間だった。
こうして自由に身軽に出かけられるくらい、娘は大きくなったのだなぁと思う。

名古屋駅から新大阪駅まではあっという間で、
徳島に住んでいた頃のことを思うと、交通の便がいいということは
本当に素晴らしいことだな、としみじみ感じる。
徳島には新幹線が通っておらず、
本州から鉄道で行こうと思えば、岡山から高松を経由しなくてはならなかった。
それなので、名古屋くらいまでなら車で移動することが多かった。
恋人に会いに何度も往復したおかげで、運転技術が向上した。
今思い返すと健気によく頑張って運転していたな、と思う。

本屋さんは豊中市の服部緑地の近くにある〈blackbird books〉だ。
マンションに囲まれたこぢんまりとしたお店だった。
店主の吉川さんとはSNSをフォローし合っていて、
メールのやり取りを数回していたが、搬入日にやっと対面することができた。
初対面の吉川さんに少し緊張しつつ、作業は15時半頃まで続いた。
途中、近くの小学校の下校中の子どもたちが賑やかな声とともに通り過ぎ、
このお店の日常を垣間見られたようでうれしくなった。
作業後に店内の本を見ているとあれこれ欲しいものがあって困ったが、
あと二日間あるのでおいおい吟味することにして途中で店を後にした。

和歌山県白浜にオープン! 海沿いのグランピング施設 〈An Eland〉で贅沢な時間

全室オーシャンビューで絶景に感動!

和歌山県西牟婁郡にある関西屈指のリゾート地のひとつ、白浜町。
白い砂浜のビーチや、海で楽しめるマリンアクティビティなど、
自然もレジャーも思う存分満喫できる観光地です。

そんな白浜町に2022年7月16日、
グランピング施設〈An Eland(エランド)〉がオープンします。

「非日常・異世界」をコンセプトにした、ハイクラスなグランピング施設。大自然のなかに、洗練されたデザインが見事に融合している。

「非日常・異世界」をコンセプトにした、ハイクラスなグランピング施設。大自然のなかに、洗練されたデザインが見事に融合している。

〈An Eland〉の魅力のひとつは、全室オーシャンビューというロケーションのよさ。
波音をBGMにして過ごせるほど海が近く、美しいビーチへすぐにアクセスできます。

部屋のタイプは全部で4種類あり、
すべてにバーベキュースペース・浴室・トイレなどを完備。
アウトドアが初めての人でも安心して利用できます。

特に島の先端に位置している限定の「ペニンシュラ」と「ペニンシュラトップ」は、
海との一体感がさらにアップした、ハイグレードな部屋です。

部屋タイプ「ペニンシュラ」と「ペニンシュラトップ」の寝室からは、海が見渡せる。

部屋タイプ「ペニンシュラ」と「ペニンシュラトップ」の寝室からは、海が見渡せる。

寝室となるドーム型のテントからは、田辺湾が一望できます。
インフィニティジャグジーを備えているので、
海に浮かんでいるかのような非日常なバスタイムも楽しめるんです。

また、島内に設置されたバレルサウナもおすすめ!
大自然のなかで日頃の疲れを癒してみませんか?

シーカヤックにのって、海を満喫。国の天然記念物に指定されている「神島」も眺められる。

シーカヤックにのって、海を満喫。国の天然記念物に指定されている「神島」も眺められる。

さらに地元企業と連携したマリンアクティビティも充実。

クルージングやダイビング、サンセットシーカヤック、船釣りなど
大人から子供まで楽しめるアクティビティを豊富に揃えています。

おすすめは白浜の海をたっぷり堪能できるダイビングやスノーケル。
暖流の影響で熱帯の生き物が多く、カラフルな魚やサンゴに出会えます。
その美しさにきっと心奪われるでしょう。

師から弟子へ。
次世代が継承する「まちの踊り」


今月のテーマ 「次世代の活動」

まちの文化や伝統を守る活動は全国で行われていますが、
今回は伝統の担い手である次の世代に注目。

「踊り」をキーワードに小学生や高校生の活動を
岩手に住むみなさんに紹介してもらいました。

まちのお祭りはもちろん、
海外遠征まで行う彼らの活動の様子をぜひご覧あれ。

【岩手県花巻市】
ユネスコ無形文化遺産を守る高校生たちの活動

岩手県花巻市大迫町(おおはさままち)には、
約500年以上前から伝承されてきた
〈早池峰神楽(はやちねかぐら)〉という神楽があります。

昭和51年には、国の重要無形民俗文化財に指定され、
平成21年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

その人気は世界中にファンがいるほどで、
毎年7月31日※に早池峰神社で行われる「早池峰神社例大祭宵宮」では
全国から数百名が神楽を観に集まり、熱狂に包まれるアツい夜となります。
※コロナの影響で2年間開催中止。

その神楽の伝承や学びの意味も込め、
県立大迫高等学校には平成28年1月より神楽の班(部活)が設立され、
今年5月の時点で1年生から3年生までの10名が所属。
月曜日から金曜日まで、週5日で練習に励んでいます。

周囲のまちの中学生のなかには、神楽班に入りたいからと
大迫高等学校を選んで入学するほどの人気ぶりだそうです。
伝統芸能の可能性を感じるとともに、
魅了される若者たちの熱い気持ちが伝わってきます。

大迫高等学校神楽班の学生

神楽を舞う様子

近年では、令和3年度の〈岩手県高等学校総合文化祭郷土芸能発表会〉で
「優良賞」を受賞するなど、精力的に活動しています。
地域のなかで声がかかれば、イベントごとに出て舞うことも。
今後の活動も楽しみな高校生たちです。

information

一般社団法人花巻観光協会

Web:一般社団法人花巻観光協会

岩手県立大迫高等学校

Web:岩手県立大迫高等学校

photo & text

鈴木寛太 すずき・かんた

1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。2021年4月から独立して、本格的にぶどうを生業として活動している。