47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
滋賀でコロカルが向かったのは、〈竹生島〉と長浜のまち。
日本一の広さを誇る、滋賀県の琵琶湖には、実は、いくつかの島があるらしい。
なかでもパワースポットとして知られるのが、〈竹生島(ちくぶしま)〉。
今津港や長浜港などからフェリーが出ていて、
湖畔からはフェリーや小船が行き交っている様子が見えました。
そんな湖の風景は、広大でまるで海のようです。
かの柿本人麻呂は
「淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば 情もしのに古(いにしへ)思ほゆ」
(万葉集)
と詠いましたが、なるほど琵琶湖が
“淡海=近江”の海のように見えるという表現は
いまもそのままに当てはまるようです。
朝一番に爽やかな湖風を感じながら、竹生島行きのフェリーへ乗り込みます。


広大な湖をかき分けるように進むフェリーは、デッキで過ごすのが気持ちいい。
紺碧の湖に吹く風はさらりと肌をすり抜けていく。
湖が「琵琶湖」という名称になったのは明治時代。
一説には、湖に浮かぶ竹生島の弁才天が持っている琵琶の形に似ているということから
その名がつけられたと言われています。
竹生島弁才天は神奈川の〈江島神社〉、広島の〈厳島神社〉と並ぶ、
「日本三大弁才天」のひとつ。
神の斎(いつ)く住居(すまい)として竹生島と名づけられた島だけに、
古来より琵琶湖の竜を鎮めた弁天様の棲む
聖なる島と崇められてきた場所でもありました。
そんな神秘の島へ、一歩足を踏み入れたら、土地のパワーを感じられるかも?
そうでなくても、水と風を感じながらきっと清々しい1日が過ごせるはず!

波のない穏やかな日。弁才天の安置されている竹生島の宝厳寺は第三十番札所のため、西国三十三所札所めぐりの方も多く乗船していました。
訪れたこの日、早朝から琵琶湖一帯は濃霧だったのが一転、
竹生島に到着した途端にみるみる霧が晴れて、
太陽が燦々と降り注ぐ初夏のような陽気に。
どうやら、弁天様は私たちを歓迎してくれたようです。

長浜港や今津港からはフェリーに乗って30分で竹生島へ。フェリーからは、琵琶湖のえり漁(小型定置網漁業)の風景が見られます。
寺社に続く長い階段を一段ずつ上がって振り返ると、
静かな琵琶湖と、長くたなびく雲の向こうに山影が連なっていました。
ここは、かつて長浜を含む北近江を治めた浅井氏が信仰していた島のため、
浅井家に関わりの深い石田三成にもゆかりがあります。
戦国時代以前から連綿と続く島のありように、
畏敬の念を持ちつつ一歩一歩踏みしめて歩いてみました。

クスノキ科の常緑広葉樹であるタブノキが大半を占めている「深緑竹生島の沈影」は、琵琶湖八景のひとつ。散りゆくヤマザクラと新緑とのコントラストもまた美しい。
弁才天を安置する宝厳寺の弁天堂に並んでいたのは、弁天様を模したかわいい姫だるま。
お願いごとを書いて、納めるのだそうです。

弁才天を安置する宝厳寺の弁天堂にあった小さな姫だるま。全国からやってきた人たちのお願いごとが山ほど!
続いて、階段を下りて、隣接する都久夫須麻神社の龍神拝所へ。
鳥居に向かって願いごとを書いた土器を投げる“かわらけ投げ”は、
竹生島の名物ともいっていいほど知られた、いわば運だめしのアトラクションのようで
初めて竹生島を訪れたほとんどの人がチャレンジするそうです。
もちろん、筆者もかわらけを投げてみました。
その結果は……!

小さな島なので、30分もあれば一周できますが、
そうやっているうちに気がつけば帰りのフェリーまでの時間。
あっという間に島での時間は過ぎていきました。
帰りのフェリーでは、島での散策の疲れをいやすかのようにビールの缶をプシュッ!
なんだかとっても旅の気分になってきました。

竹生島をあとに、後ろ髪ひかれる思いで長浜へ。
