どんな味? 信長が家康をもてなした 〈安土饗応膳〉再現メニュー登場

滋賀県近江八幡市の〈リゾートホテル休暇村近江八幡〉。
琵琶湖をのぞむこのホテルで、2016年7月15日(金)までの期間限定で、
〈安土饗応膳〉の再現料理である“歴史ロマン懐石〈信長饗応膳〉”が
1日10食限定で提供されます。

〈安土饗応膳〉とは、織田信長が明智光秀に命じ、
徳川家康をもてなした400年以上前の料理。
交通がいまほど発達していない時代とは思えないほど、
山海の珍味を盛り込んだ豪華なものでした。
今回、地元有志と博物館の研究者の協力により再現されました。
果たしてどんなお料理なんでしょうか、、?

一の膳

〈一の膳〉は、蛸、鯛の焼物、琵琶湖産のニゴロブナを
使った滋賀県の名物・鮒寿司。

二の膳

〈二の膳〉は、宇治丸(うなぎ)、貝アワビ、はも。

三の膳

〈三の膳〉は、焼き鳥とかざめ(ワタリガニ)。

四の膳

〈四の膳〉は、巻きするめとしきつほ(茄子の味噌漬け)、椎茸。

〈安土饗応膳〉が提供されたのは、1582年(天正10年)5月のこと。
織田信長が明智光秀に接待役を命じ、武田討伐に功をなした
徳川家康を安土城でもてなした、豪華な膳でした。

五の膳

〈五の膳〉は、マナカツオ、タイ、スズキのお刺身。

家康の好物が鯛だったこともあり、光秀は海の魚を用意したのですが、
このときの魚のにおいで信長の怒りを買い、家臣の前で叱責されたことが、
後の本能寺の変の引き金にもなったとも一説では言われています。
そんな、歴史を動かした会食なんです。

『沖縄まーさん映画祭』 今年もやります! おいしくて ためになる小さな食の祭典

5月20日(金)〜23日(日)の3日間、
沖縄の桜坂劇場にて『沖縄まーさん映画祭』が開催されます。

まーさん映画祭の「まーさん」とは、
沖縄のことばで「おいしい」を意味するのだそう。
2013年よりスタートし、「いただきますから世界を変えよう!」をテーマに、
食の背景やおいしさの秘密に迫る映画を上映。
毎年、地元の農家さんや食の仕事に携わる方、子育て中の方など、
たくさんの方が来場しています。

今年の上映作品は、『A Film About Coffee』『ありあまるごちそう』
『遺伝子組み換えルーレット』『バナナの逆襲』
『ゲーテ診療所〜とうさんのティラミス〜』『キングコーン』
『二郎は鮨の夢を見る』『みつばちの大地』の8本。
遺伝子組み替えやバナナ、コーヒー、みつばちの世界、食料廃棄に迫った映画が集まりました。

『A Film About Coffee』は、ホンジュラスやルワンダのコーヒー産地から、
いまのコーヒーブームを牽引する都市であるサンフランシスコ、
ポートランド、シアトル、東京のコーヒー文化を取り巻くひとびとに
フォーカスをあてたドキュメンタリー。

『A Film About Coffee』(2014年/アメリカ/66分)

じつはこの映画、2015年のまーさん映画祭で上映され、
好評だったことから日本での本格公開が決まったのだとか。
見どころは、今はなき名店〈大坊珈琲店〉の店主・大坊勝次さんが珈琲を淹れるシーン。
世界的なコーヒーブームの源流が、じつは日本の喫茶文化に
基づいていたという事実は興味深い話。
コーヒー好き、必見の映画です!

地産地消がテーマの べーカリーカフェ 〈THE GROUNDS BAKER〉 枚方T-SITE内にオープン

2016年5月16日(月)、
大阪府枚方市の枚方市駅前にオープンした複合型施設〈枚方T-SITE〉。
ここに、地産地消をテーマにしたべーカリーカフェ
〈THE GROUNDS BAKER〉(ザ・グラウンズベイカー)が開店しました。

店内

〈ザ・グラウンズベイカー〉のコンセプトは、
“大地の食材を使いお店で作る。おなかいっぱい枚方を食べる。”
地元枚方の農園で採れた野菜を使用したパンなど、約60種類のパンが味わえます。
店内は、農園のパン工場をイメージ。店頭には枚方の野菜をつかったパンが並びます。

地元の食材をつかったパン

〈レンゲ米の恵み〉350円(税込)

オリジナルパンの〈レンゲ米の恵み〉は、枚方市が栽培を支援する
〈レンゲ米〉と、交野市の地酒〈極濁(きわみにごり)〉を使った食パン。
極濁のふわっとした香りと、まるでおこげのようにザクっとした耳の食感が特徴。
フランス産発酵バターをたっぷり使った、リッチな味わいです。

灘五郷のお酒をめぐる旅。 歴史ある神戸の酒造〈櫻正宗〉と 3杯でほろ酔い〈三杯屋〉

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神戸出身で、コロカルで『たびのみ散歩』
連載中のイラストレーター平尾香さん。
お酒好きな平尾さんが、日本酒の産地である神戸灘五郷をめぐる旅を
2回にわたりお届けします。

神戸、酒造めぐりの旅へ

酒蔵めぐりのたびのみ散歩は、灘五郷とよばれる神戸の東側。
たくさんの酒造メーカーが日本酒をつくっているのです。
神戸生まれの神戸育ちの私ですが、最近もっぱら日本酒好き、
地元の酒蔵めぐりにワクワク。

降り立った阪神魚崎駅から六甲山を見上げると、
山頂あたりに3月というのに雪が積もって寒い空。
神戸は山と海に挟まれたまち。六甲山から吹き降ろす北風、
阪神タイガースの応援歌としても有名な六甲おろしが、
お酒の発酵を促す麹のをつくるのになくてはならない風なのです。

海へと流れる住吉川の河川敷を流れに沿って歩きます。
川の水は、マンションが立ち並び、国道が横切る
まちの中を流れているとは思えないほど澄んでいて、水量も豊富です。
六甲山からの急流は、その昔、日本酒の原料のお米を精米する水車に
好都合だったのです。

そして、山田錦を生んだ兵庫の豊かな土地でつくられるお米、
六甲山の花崗岩を通ったミネラル分の多い地下水と
日本酒の原材料の調達にも恵まれていました。
運送面でも海が近く、江戸へ運ばれた灘のお酒はたちまち大評判。
多くの好条件がお酒づくりを支えていたのですね。

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国道43号線と阪神高速の南側が、酒蔵のまちなみ。
蔵風の落ち着いた建物に瓦屋根の塀、杉玉を掲げた入り口、
松並木の道、色とりどりの酒瓶ケースが積み上げられた駐車場など。
寒造りの繁忙期、ダクトから白い湯気がたちこめ、ほんのりお酒の香りも漂っています。

その昔、木造の酒蔵がいくつも連なって建ち、水車が回り、
白い帆をあげた船が海に浮かんでいたと想像をめぐらせながら歩いていると、
六甲おろしの風で体も冷えてきました。
そろそろ本格的にお酒が飲める〈櫻正宗〉の記念館〈櫻宴〉へ。
木造蔵があった場所に震災後建てられた、
ダイニング、展示スペース、ショップなどが集合した複合施設です。
館内は、木造蔵の古材などがふんだんに使われて落ち着いた雰囲気。
古い酒づくりの道具やレトロなポスター、ロゴの入った粋な酒器などの展示も楽しい。

櫻正宗は、創業1717年と歴史ある酒蔵。
正宗とつく名前の日本酒は全国に多数あるけれど、
その名前を一番最初につけたのは、ここ櫻正宗の6代目当主の太左衛門氏。
仏教経典から正宗という音読みが「セイシュ」に近く縁起もいいので名づけたところ、
人気にあやかる同業者が続出し、正宗は清酒の代名詞となり広まったそう。
リンを多く含む酒造に適した宮水の発見。原料の米をさらに精米してつくる
高精白米仕込みという吟醸酒のおいしいお酒をつくり、
櫻正宗の酵母が最もすぐれた酵母として、1号酵母の名前で全国に領布されたり。
櫻正宗のストーリーは、酒席のネタに尽きないのです。

日本のなつかしい パン好きの皆さん、必見! 〈第9回 青山パン祭り〉 タルマーリーの天然酵母ビールも

ハードブレッドもいいけれど、キツネ色のコッペパンや
焼きそばパンのような日本のパンが好き!という方も多いはず。

2016年5月28日(土)29日(日)の〈青山パン祭り〉は、
そんな“日本のなつかしパン”をテーマに開催されます。

青山パン祭りは、東京・青山の国際連合大学前広場に
2万人が訪れる、東京最大級のパン祭り。
同地で毎週開催されているマーケット〈Farmer’s Market at UNU〉のなかで
2013年から始まり、次回で9回目を迎えます。

当日は、コッペパン専門店〈iacoupe〉や
〈三浦パン屋 充麦〉〈カタネベーカリー〉
〈ルヴァン〉〈リュミエール ドゥ ベー〉など、
両日ともに約40のお店が並びます。

楽しみなのは、パン祭りを主催するBread Labが
“自分たちが食べたいパン”を集めた「購買部」!

神奈川・川崎〈OLIVE CROWN〉の 昭和香るコンビーフコッペや
群馬から〈グンイチパン〉のメロンパン、
東京・三宿〈Boulangerie BONNET DANE〉の あんバターあんぱんなど、
なつかしの惣菜パンや菓子パンが並びます。
学校の購買部をイメージしているのだとか。

Bread Lab、渾身のオリジナルパンは、
1日限定200食の「片目焼きそばパン」。

カタネベーカリーの片根シェフによる青海苔入り食パンに、
以前コロカルにもご登場いただいた〈レフェルヴェソンス〉生江シェフ
監修の“想い出の片目焼きそば”をのせて登場します。
生江さんのインタビューはこちらから!

〈KITAKAGAYA FLEA〉 北加賀屋発、 見どころ盛りだくさんの マーケットイベント始動

2016年5月20日(金)、21日(土)、22日(日)の
3日間にわたり、大阪・北加賀屋の
名村造船所跡地〈クリエイティブセンター大阪〉にて、
新しいマーケットイベント〈KITAKAGAYA FLEA〉が始まります!

ローカルで活動する、ハイセンスな個性派ショップが多数揃うマルシェや、
音楽、パフォーマンスのライブまで、多種多様な催しが目白押しのイベントです。
それでは、気になる出店者をご紹介。

graf

大阪のクリエイティブユニット〈graf〉のカフェで
提供しているオリジナルソースなど使ったクレープや焼き菓子、紅茶などが登場。
製造からパッケージまでトータルで手がけるオリジナル製品を販売します。
21日(土)、22日(日)に出店。

ナナツモリ

奈良県北葛城郡のカフェ〈ナナツモリ〉。
誕生したばかりのオリジナルのおやつ〈オヤマフィン〉など、
たくさんの焼き菓子をご用意しています。
20日(金)、21日(土)、22日(日)に出店。

LUCKY SOCKS

2015年にスタートした靴下のブランド、〈LUCKY SOCKS(ラッキーソックス)〉が出店。
国産靴下の産地である奈良県の工場で、
昔ながらの機械と製法で丁寧に作られた靴下たち。
日本初、ひょっとすると世界初!?の、当たりくじ付きくつ下です。
20日(金)、21日(土)、22日(日)に出店。

北浦和也+P(北浦商店)

〈北浦商店〉は、彫刻家・北浦和也と
グラフィックデザインをメインに活動する〈penslifework〉のお店。
北浦和也による、似顔絵キボリのワークショップやグッズの販売、
〈penslifework〉がパッケージデザインした富山、静岡、小豆島の
手作りの品々が並ぶ、一日限りのショップです。
20日(金)に出店。

confiture de nia

“宝石みたいなコンフィチュール”をテーマに
和洋のフレッシュなフルーツを使ったコンフィチュールを手がける
〈Confiture de nia〉が出店。
フルーツ感たっぷりのオリジナルドリンクやフードがおすすめ。
21日(土)に出店。

シチニア食堂

兵庫県宝塚市にある、まちのはずれのちいさな食堂〈シチニア食堂〉が出店。
地元の、顔の見える農家さんたちが丁寧に育てた野菜を主役に、
食感や色合い、バランスなどを考えて素材の香りを
感じられるようなお料理づくりがモットー。
旬の野菜を中心にしたフードと、
旬の果物やスパイスをつかったドリンク、地ビールなどを提供します。
20日(金)、21日(土)、22日(日)に出店。

だしをたっぷり含んだかんぴょう &フワフワ卵の絶妙な共演。 栃木の郷土食アレンジレシピ 〈かんぴょうの卵とじ〉

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンにつくれるよう再現したレシピをお届けしている本連載。
ぜひ一緒につくってみましょう!

かんぴょうをふっくら戻すコツって?

『聞き書 栃木の食卓』の表紙にも採用されている夕顔の収穫風景。
これこそ、今回の郷土食のメイン食材〈かんぴょう〉です。

「かんぴょうは主役になるんです!」

と料理人・後藤しおりさんの宣言で始まった今回の郷土食アレンジ。
しおりさんの実家はお寿司屋さん。お寿司に欠かせないかんぴょうは、
お父様が毎回大きい鍋でたっぷり炊いているのだそう。
「醤油と砂糖の濃いめの味つけがなつかしい」と笑います。

いまでも実家に帰ると、まずかんぴょうをつまみ食い。

「なにはともあれ、このかんぴょうを食べないと始まらない(笑)。
トマトと卵を炒めてかんぴょうを合わせた“まかない飯”なんて、最高でした」

トマトの赤と卵の黄色が食欲をそそり、お肉がなくてもボリューム満点。
これは真似したいですね!

今回は、そのしおりさん思い出のまかない飯を彷彿とさせる、
〈かんぴょうの卵とじ丼〉をご紹介します。

全国生産量の98%以上を占める、栃木の代表的な特産物かんぴょう。
夕顔を薄く削って干してできますが、
ほとんど生のかんぴょうを見かけることはないでしょう。

夕顔は、同じくウリ科のひょうたんが分化したものだと言われており、
生食するとゴーヤ以上に苦みが出るものも多いのだとか。
しかし、薄く削って干すことで、苦みが減り、かさが減り、旨みが増すのです。
カルシウム、カリウム、リン、鉄分、食物繊維の豊富さにも注目したいところです。

夕顔の収穫は7〜8月にかけて行われ、
実を紐状に剥き、真夏の太陽熱にて2日間にわたって干し上げます。

かんぴょうをはじめとする乾物がしおりさんは大好きで、
しおりさんの料理には頻繁に登場します。

「乾物は凝縮された味がするから好きなんです」

乾物それぞれの特徴に合わせて、じっくり時間をかけて戻します。
たとえば、干ししいたけは水に漬けて1日かけて戻すのだとか。

なので、今回のポイントも、かんぴょうをしっかりと下ごしらえすること。
かんぴょうを戻す作業も立派な調理工程なのです。
材料が少なく、とてもシンプルな料理なので、
このかんぴょうの下ごしらえをきちんとやると、
かんぴょう独特の臭みが落ちて、だしをたっぷりと吸い込んでくれます。

「冷凍保存もできるので、下ごしらえを一気にやってしまってもいいですよ」

こうしてしっかり下ごしらえされた、煮かんぴょうは、
ふっくらふくれて、ひと口噛むと、だしがじわーっと広がります。
平べったいかんぴょうの、どこにこれほどのだしが含まれていたのか!
さらに、かんぴょうは“無漂白”のものを選ぶのもしおりさんのこだわり。
スーパーでかんぴょうを選ぶ際には、パッケージの表示にも注目してみてください。

日本各地のパイ専門店が集合! 〈パイコレクション in 大丸京都店〉

ケーキマニア、パンマニアに続き、パイマニアも増殖中!
2016年5月18日(水)から24日(火)まで、
京都・大丸京都店地下1階にて
〈パイコレクション in 大丸京都店〉が開催されます。

これは昨年、東京で開催されて好評を博した
〈パイコレクション(通称パイコレ)〉の関西初開催。
パイの本場・ニューヨークで認められた〈松之助〉のアップルパイをはじめ、
神戸の〈ジョージズ・パイ〉や東京の〈ボン・モマン〉など、
日本各地のパイ専門店が大集合! 各店自慢のオリジナルパイや、
ここでしか買えない限定パイが登場します。

松之助〈チェリーパイ〉

松之助〈サワークリーム・アップルパイ〉

京都に本店を持つ、平野顕子さんがプロデュースする、
カフェ&パントリー〈松之助〉のパイが登場。
パイの本場、アメリカ仕込みの平野さんのパイには、
多くのレシピ本が出版されるなど、たくさんのファンが。

〈チェリーパイ〉は、サワーチェリーをふんだんに使い、
甘酸っぱく焼き上げたアメリカならではのパイ。
そして〈サワークリーム・アップルパイ〉は、
たっぷりのサワークリームとりんごを合わせ、
上にはザクザクストルーズルをのせたパイ。

ジョージズ・パイ〈プチチョコパイ〉

ジョージズ・パイ〈ミートパイ〉

こちらは神戸市垂水区の人気パイ専門店〈ジョージズ・パイ〉。
オーストラリア仕込みの、ボリュームたっぷりの〈プチチョコパイ〉、
〈ミートパイ〉などが並びます。

苔玉そっくり〈苔玉アイス〉。 苔の聖地・奥入瀬渓流ホテル から登場!

ちかごろ、手軽なインテリアとして、
若い女性の間でもじわじわとファンが増えている“苔玉”。
このたび、“苔の聖地”こと青森・奥入瀬渓流のほとりに建つ
リゾートホテル〈星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル〉に、
苔玉にそっくりな〈苔玉アイス〉が登場!
2016年6月1日より、ホテル内のラウンジ〈森の神話〉にて提供されます。

奥入瀬渓流が“苔の聖地”と言われる理由は、
いま日本にある約1800種類の苔のうち、約300種類が生息しているから。

〈苔玉アイス〉は抹茶のアイスクリームに
ほうれん草のパウダーをまぶし、苔玉を表現した、
奥入瀬渓流ホテルのオリジナルスイーツ。
渓流を表現した青りんごのジュレとともに召し上がれ!

〈苔玉アイス〉がいただけるラウンジ〈森の神話〉は、
岡本太郎のモニュメント〈森の神話〉が中央にそびえるところ。
窓から拡がる大自然と苔を眺めながら、
味覚から涼しくなれそうです。

震災から6年ぶりの海びらき! 新しい夏へ向けて 動き出したふたつの場所とは。

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
宮城でコロカルが向かったのは、七ヶ浜町。

東北一小さな海のまち、魚介の都

仙台市から東へ20キロにある、面積約13キロ平方メートルの、
東北一小さなまちは、わずかに海に突き出している半島がまちのすべて。
陸続きの西部地区以外、三方をぐるりと海に囲まれた、
そのまちの名は七ヶ浜(しちがはま)。
七つの浜に集落があったことからついた名です。

実は、観光客にはあまり知られていないけれど、
昔から海水浴を楽しむ海のまちとして地元の人にも思い出深い場所。
また、漁師のまちであるこのまちは、
ウニ、あわび、マコガレイ、ヒラメ、アイナメ、白魚、サヨリ、鯛、あなごといった
四季折々の新鮮な海の幸に恵まれています。

東日本大震災から5年が経ち、自然の恵みとひとの笑顔が溢れる場所へ、
まちと海は甦りつつあります。

たくさんの人に七ヶ浜へ来てもらえたらという思いを込めて、
2016年2月にオープンしたのは、まちの北東部、
花渕浜地区にある〈うみの駅 七のや〉。
オープン以来、多くのお客さんでにぎわい、活気に満ちています。
店にはその日その日のとれたての魚介類が並び、
目玉がきらきらして身がキュッと締まり、鮮度のよさを感じさせます。

花渕浜の〈うみの駅 七のや〉には、観光客はもちろん、舌の肥えた地元の人も足しげく通い、連日賑わっています。

海に囲まれたまちというだけあって、新鮮な魚が豊富に並びます。さより、メバル、鯛、マコガレイ。見ているだけでもワクワクをくれます。

ヒラメの刺身や、白魚の炊き込み御飯や、握り寿司などなど、
すぐに食べることのできるお総菜もいろいろあります。
茹で上げたばかりの殻付きのシャコエビなどは、
かたいその殻を丁寧に外していって、露わになったその剥き身をがぶっと頬張れば、
豊かな海の味が口の中にパッと広がり、反射的に「ビール!」と叫びたくなるでしょう。

食堂には定食や丼や季節の限定メニューが豊富にあって、
行列ができるほどの人気ぶりです。

七のや食堂にて。いくらがこぼれ落ちそうなくらいたっぷりと乗った特選海鮮丼、1980円。美しく、ボリュームも見事です。

七のやの隣の漁港にて、漁師さんが網の補修作業をしていました。カメラを向けると「ありゃぁ、まいったなぁ」とはにかみながら、「これは白魚漁で使う網。白魚はね、いまの季節が一番んまいよぅ」と笑って教えてくれました。

そして、魚介のおいしいこのまちには、地元客でにぎわっていた海岸がありました。

パワースポットの島と 戦国文化が息づくまち。 琵琶湖をめぐる旅へ

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
滋賀でコロカルが向かったのは、〈竹生島〉と長浜のまち。

フェリーに揺られて、竹生島へ

日本一の広さを誇る、滋賀県の琵琶湖には、実は、いくつかの島があるらしい。
なかでもパワースポットとして知られるのが、〈竹生島(ちくぶしま)〉。
今津港や長浜港などからフェリーが出ていて、
湖畔からはフェリーや小船が行き交っている様子が見えました。
そんな湖の風景は、広大でまるで海のようです。
かの柿本人麻呂は

「淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば 情もしのに古(いにしへ)思ほゆ」
(万葉集)

と詠いましたが、なるほど琵琶湖が
“淡海=近江”の海のように見えるという表現は
いまもそのままに当てはまるようです。
朝一番に爽やかな湖風を感じながら、竹生島行きのフェリーへ乗り込みます。

広大な湖をかき分けるように進むフェリーは、デッキで過ごすのが気持ちいい。
紺碧の湖に吹く風はさらりと肌をすり抜けていく。

湖が「琵琶湖」という名称になったのは明治時代。
一説には、湖に浮かぶ竹生島の弁才天が持っている琵琶の形に似ているということから
その名がつけられたと言われています。
竹生島弁才天は神奈川の〈江島神社〉、広島の〈厳島神社〉と並ぶ、
「日本三大弁才天」のひとつ。
神の斎(いつ)く住居(すまい)として竹生島と名づけられた島だけに、
古来より琵琶湖の竜を鎮めた弁天様の棲む
聖なる島と崇められてきた場所でもありました。

そんな神秘の島へ、一歩足を踏み入れたら、土地のパワーを感じられるかも?
そうでなくても、水と風を感じながらきっと清々しい1日が過ごせるはず!

波のない穏やかな日。弁才天の安置されている竹生島の宝厳寺は第三十番札所のため、西国三十三所札所めぐりの方も多く乗船していました。

訪れたこの日、早朝から琵琶湖一帯は濃霧だったのが一転、
竹生島に到着した途端にみるみる霧が晴れて、
太陽が燦々と降り注ぐ初夏のような陽気に。
どうやら、弁天様は私たちを歓迎してくれたようです。

長浜港や今津港からはフェリーに乗って30分で竹生島へ。フェリーからは、琵琶湖のえり漁(小型定置網漁業)の風景が見られます。

寺社に続く長い階段を一段ずつ上がって振り返ると、
静かな琵琶湖と、長くたなびく雲の向こうに山影が連なっていました。
ここは、かつて長浜を含む北近江を治めた浅井氏が信仰していた島のため、
浅井家に関わりの深い石田三成にもゆかりがあります。
戦国時代以前から連綿と続く島のありように、
畏敬の念を持ちつつ一歩一歩踏みしめて歩いてみました。

クスノキ科の常緑広葉樹であるタブノキが大半を占めている「深緑竹生島の沈影」は、琵琶湖八景のひとつ。散りゆくヤマザクラと新緑とのコントラストもまた美しい。

弁才天を安置する宝厳寺の弁天堂に並んでいたのは、弁天様を模したかわいい姫だるま。
お願いごとを書いて、納めるのだそうです。

弁才天を安置する宝厳寺の弁天堂にあった小さな姫だるま。全国からやってきた人たちのお願いごとが山ほど! 

続いて、階段を下りて、隣接する都久夫須麻神社の龍神拝所へ。
鳥居に向かって願いごとを書いた土器を投げる“かわらけ投げ”は、
竹生島の名物ともいっていいほど知られた、いわば運だめしのアトラクションのようで
初めて竹生島を訪れたほとんどの人がチャレンジするそうです。
もちろん、筆者もかわらけを投げてみました。
その結果は……!

小さな島なので、30分もあれば一周できますが、
そうやっているうちに気がつけば帰りのフェリーまでの時間。
あっという間に島での時間は過ぎていきました。
帰りのフェリーでは、島での散策の疲れをいやすかのようにビールの缶をプシュッ!
なんだかとっても旅の気分になってきました。

竹生島をあとに、後ろ髪ひかれる思いで長浜へ。

逗子の海と食材を知り尽くした 〈AMIGO MARKET〉で テイクアウト!

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
神奈川でコロカルが向かったのは、逗子海岸〈AMIGO MARKET〉。

映画館にある軽食コーナーをオーガニックに

海水浴はしなくても、ビーチで太陽&潮風とともに過ごすのは気持ちがいいものです。
都心から近いビーチエリアとして人気の逗子海岸。
せっかくならちょっとしたピクニック気分で、おつまみとビールでも楽しみたい。
そんなとき、ビーチに持っていくのに最適のデリが逗子海岸のすぐ近くにあります。
〈AMIGO MARKET〉です。

オープンしたのは2015年6月。店主の井上園子さんはもともと、
お隣にある〈CINEMA AMIGO〉という映画館カフェのキッチンで働いていました。
現在の場所が空くことになり、AMIGO MARKETを構想したと言います。

店主の井上園子さん。ガラス越しのキッチンで調理中。

「せっかくなら、CINEMA AMIGOと連携したものがおもしろいねと、
CINEMA AMIGO館長の(長島)源ちゃんと話していたんです。
映画館にはホットドッグやポップコーンを買える軽食コーナーがありますよね。
あのような使い方をできるように、サンドウィッチやガレット、
フォカッチャ、デリなどの軽食を中心にしたお店にしたんです」と言う井上園子さん。

サーモンとクリームチーズのサンドウィッチと、平飼い卵とブルーチーズのサンドウィッチを注文しました。

フォカッチャは定番商品。

AMIGO MARKETのオープン以降、
サンドウィッチやデリなどを購入し、映画を観に行く人が増えました。
よくある映画館フードは、ちょっとアメリカンなファストフードという印象ですが、
AMIGO MARKETの場合は、オーガニックだったり、食材にこだわったもの。
それらの仕入れ先も、当たり前のように
地元のつながりのなかで顔の見える関係性ばかりです。

「例えば、野菜はどうする? パンはどうする? スイーツはどうする?
などと考えていくのが普通だと思いますが、うちの場合は、
このあたりでいいものを真摯につくっている人たちがたくさんいて、
迷う必要がありませんでした。
わざわざ新しい業者を検討する必要もなかったんですよね」

ショーケースの中にはデリ。季節の食材を使っているので、メニューはだいたい1週間ごとに変わるそう。

逗子、鎌倉、葉山エリアは、働き方も自然体の人が多く、
週4日営業のお店なんてザラにあります。
それは生産性や経済性というモノサシではなく、
ライフスタイルのなかで身の丈を大事にし、自分で責任を持ってこだわりたいから。

「ちゃんと食材を選んで、なるべく手づくりで、
自分が心地よく料理して働けるペースとなると、
実際にお店をオープンできるのは週4日程度というのは理解できます。
1日は仕込みや仕入れに使ったり、勉強やインプットの時間が必要。
そのくらいのペースでないと、いいものを提供していけないんです」

とはいえ、実は、井上さんが掲げるコンセプトに
「オーガニックなコンビニ」というものがあります。
なるべく多く店を開けていたいというのです。

「さきほど言ったこととは矛盾しますが、
営業日はなるべく減らしたくないので、週休1日にしています。
このあたりでは珍しいですよ。そういったカルチャーをリスペクトしながらも、
最適なやり方を考えていけばできると思って、いまは試行錯誤していますね」

今日のお弁当: 〈近江牛ステーキ笹すし〉 極上近江牛の肉寿司!

ちかごろ肉好きの間で熱い注目を集めている、
魚の代わりに肉がシャリに乗っている“肉寿司”。

愛知県名古屋市のレストラン〈ひすい焼きステーキ八傳(はちでん)〉は、
遠赤効果の高い、ひすいの原石で焼き上げる
極上近江牛のステーキが名物なのですが、
その名物・ひすい焼きステーキが、
肉のお寿司〈近江牛ステーキ笹すし〉として登場。
2016年5月12日(木)より、販売を開始します。
経験したことのない新しいステーキの
おいしさを味わえるお弁当です。

極上近江牛 ひすい原石

ひすい原石を熱して焼いたステーキの特徴は、遠赤効果で
上質な近江牛の旨味が閉じ込められ、柔らかく仕上がること。
このステーキをネタにしたお寿司は、
近江牛ステーキと近江牛そぼろを合わせたおいしさ。
さらに天然の国産・笹の葉で包むことで、さわやかな香りになりました。

〈近江牛ステーキ笹すし〉

また、お米は減農薬国産米、
砂糖を使用しないプレミアム赤酢のみと、
シャリにもこだわっています。

気になるお値段は、
8個セットが3200円(税抜)、2個パックが800円(税抜)。
3日前からのご予約での対応で、
名古屋市中区にある八傳店舗での販売です。

福岡市民の心のオアシス! 国内屈指の水景公園 〈大濠公園〉の1日

47 都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
福岡でコロカルが向かったのは、福岡市内の〈大濠公園〉。

市民に愛される自然公園

ニューヨークにセントラルパークがあるように
福岡には〈大濠公園〉があります。
というのは言い過ぎかもしれませんが、福岡市の中心部にある大濠公園は、
それくらい福岡市民に親しまれている公園です。
福岡藩初代藩主・黒田長政が築いた福岡城址のお濠の跡を生かした大きな池を中心に、
その周囲約2キロメートルが遊歩道・ジョギングコースとして整備された自然公園です。

公園が誕生したのは、昭和4(1929)年のこと。
その後、昭和54(1979)年には園内に〈福岡市美術館〉が開園し、
次いで〈日本庭園〉〈能楽堂〉が完成。
いまや福岡の夏の風物詩として広く知られる西日本大濠花火大会が
実施される会場でもあり、市民にとってかけがえのない場所です。

大濠公園は総面積が約40万平方メートルで、
そのうち半分以上を池が占める国内有数の水景公園でもあります。
そんな雄大な公園であるにもかかわらず、福岡の中心・天神エリアから
徒歩15~20分程度で行けるというアクセスのよさが魅力。
地下鉄なら天神駅からわずか2駅、それこそ10分以内で公園に着くという距離感です。

公園中央に浮かぶ松島からの眺め。

天神のど真ん中から少し足を延ばすだけで、自然あふれる光景が待っているなんて、
とても贅沢なこと。耳を澄ませば野鳥の声が聞こえ、とても心が落ち着きます。

水面では水鳥たちが優雅に泳いでいます。

池の中央、松島へと渡る観月橋。島には松の木が生い茂り、木陰にひんやりと涼しい風が吹きぬけます。

なんと亀まで泳いでいました。

時間帯により異なるさまざまな表情

大濠公園は朝、昼、晩と、その時間によって表情を変化させます。
朝はゆるやかに時間を過ごす人が多く、
コーヒーを片手に読書を楽しむ姿がちらほら見受けられました。

午後になると、ベンチでお弁当を食べる人、
家族でレジャーシートを広げてピクニック気分を楽しむ人たちが増えてきます。

犬の散歩をしている人も多く見かけます。

そして、食後の運動がてら、ボートに乗って優雅な水上散歩を満喫する人もちらほら。

園内のボートハウスではレンタルボートも受け付けています。詳細は公式ページより。

スワンボートは30分1000円。ボートからの公園の眺めもすてきですよ。

あめんぼボートは1名用が30分600円、2名用は30分1000円。ペダルをこぐと結構な運動に。

地元農家が材料を持ち込む、 里山のパン屋さん 〈Sunny Side Kitchen〉

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
茨城でコロカルが向かったのは、奥久慈にある小さなパン屋さん。

里山で行列のできるパン屋さん

茨城県常陸大宮市にあるパン屋〈Sunny Side Kitchen(サニーサイドキッチン)〉。
久慈川に寄り添う奥久慈の山奥にあり、県内でとれた小麦と自家製酵母を使い、
こだわりのあるパンづくりをしているというのです。
そうと聞いては、行ってみたくなる。
時は春。桜は散りつつあるけれど、ピクニックをするにはぴったりの陽気です。
さっそく、噂のパン屋を目指して出かけました。

東京から北茨城へ車を走らせること、約3時間。
目的のお店は、小さな谷の周りに林や畑が広がる
集落の山間(やまあい)にありました。

県外からこのお店へ出かけるなら、ちょっと旅をする気分で。平原と田んぼが続く道を車でひた走り、地図を見ながら山道を入っていくといよいよ道が細くなり「本当にこの先にお店が?」と心配になってきます。

そのうちに山をひとつ越え、そろそろと坂道を下っていくと急に視界が開け、かわいらしい看板が現れました。

三角屋根、平屋造りの一軒家。庭には桜の木があり、桜の花びらが舞っています。
開店時間の少し前に着くと、すでに店の前には10人ほどのお客さんが待っていました。

開店時刻の正午を過ぎて店に入ると、使い込まれた木の空間の奥に
カウンターがあり、焼きたてのパンが並んでいます。

黒と白のカンパーニュ、パン・オ・ショコラ、クロワッサン、
ひまわりの種やクリームチーズがごろりと入ったパン、キツネ色のクリームパン。
どのお客さんもスタッフと話しながらゆっくりパンを選び、
トレイに山盛りのパンを買っていきます。

近所に住むおばちゃんや、世間話をしに立ち寄ったおじいさん、
ベビーカーを押して来たお母さん……
店内を見回すと、お客さんの年齢層はさまざま。
それにしても、年配の方が日本のやわらかいパンとかけ離れた
かたいパンを買っていく光景は、ちょっとカルチャーショックでもありました。

店主の金子康二さんに話を聞くと
「この辺りに住んでいる方たちの平均年齢は、80歳ぐらいです。
最初はつき合いでかたいパンを買ってくれていたりしたんですけど、
そのうちに『ほかのパンは食えねぇよなあ』という方が出始めて。
オープン後1、2か月は、お店を開けてから
すぐパンが売り切れてしまうという日が続きました。
最初は1日に3、4人ぐらいのお客さんしか来ないかなと思っていたんですけどね。
うれしい誤算です」と、あっけらかんと語ります。

〈カンパーニュ黒〉は、金子さんが「ドイツパンの入り口」としてつくっているパン。
かめばかむほど、石臼引きの小麦粉と全粒粉の素朴なおいしさが伝わってきます。
金子さんはこのフランス由来のパンを何とか日本風にできないかと考え、
茨城県内でとれた小麦と久慈郡大子町のリンゴから起こした酵母を使い、
このパンを焼いているといいます。たしかにこんなパンなら、毎日食べてもいい。
ご飯にも負けないぐらい、味わい深いパンです。

この場所にお店がオープンしたのは、2012年のこと。
これまでに金子さんがどうやって腕を磨いてきたのか、興味が湧いてきました。

カウンターではお客さんのリクエストを聞きながら、スタッフがパンをとってくれます。「うちのパンおいしいですよ、と押し売りをしたくない。まずは1枚食べて好みの味を見つけてもらえたら」という配慮から、量り売りのパンもたくさん。

旅をするようにパンを学んだ修業時代

高校卒業後、すぐにパンの道へ進んだという金子さん。
そのはじまりは、少々意外なきっかけでした。

「高校生のときに道端で話しかけてきた人が、たまたまパン屋のオーナーだったんです。
その人のもとで働いてみたいと思ったのが、パンの道に入ったきっかけです。
彼に惹かれて始めたところがあって、別にパンじゃなくてもよかったんですよね(笑)」

その後は、パンの道をまっしぐら。パンの講師を務めたり、
カンボジアでパンの学校をつくるプロジェクトに携わったり、
ドイツ、フランスを旅しながらパン屋に弟子入りしたり。
店をオープンするまで、金子さんの生活は常に旅と旅の狭間にありました。

〈サニーサイドキッチン〉店主の金子康二さん。

「あちこち旅をするのが好きなんですよね。
カンボジアにいたときもわりと自由な時間があったので、
粉を入れたリュックを背負って2か月ぐらい旅をしました。
そして行った先々で勝手に石窯をつくって、パンを焼くんですよ。
現地の人からしてみれば、誰だ?って感じですよね(笑)。
でも食べものって不思議なもので、パンを焼き始めると子どもが集まってくる。
そのパンを子どもたちに食べさせて『おいしい』という単語を聞き出す。
そうやって覚えた単語を連発していると、大人たちが集まってくるんですよ」

なんとも驚かされるエピソード。
金子さんの屈託のない、あっけらかんとした話しぶりに、
聞いているこちらの気分まで晴れてきます。

そうして日本の大手パン屋やドイツ、フランスの職人などから、
さまざまな影響を受けながらパンづくりの腕を磨いていった金子さん。
次第に自分の店を持ちたいと思うようになり、
2010年、茨城出身の奥さまとの結婚を機に、茨城県古河市で
移動販売のパン屋〈サニーサイドキッチン〉をスタートさせました。
店名には“陽の当たるところ”という意味があるのだそう。
それから2年後、教師をしている奥さまが常陸大宮市の学校に移ることになり、
周囲に「常陸大宮に店を開きたい」と話していたところ、
地元のブルーベリー農家さんが現在の物件を紹介してくれました。

「この家を見に来て大家さんと話しているうちに、気が合ってしまって。
窓から見える景色もいいなあと思って、その日のうちに契約してしまいました。
ここは以前、ピザとコーヒーのお店だったのですが、
改装はほとんどせず、そのまま使っています。
改装してまったく新しい家にしてしまったら
この辺りのおじいちゃんやおばあちゃんたちとの
間に垣根をつくってしまうような気がして」

「特別な」という意味のあるパン〈スペシャリテ〉は、
家を紹介してくれた農家さんのブルーベリーを使ったパン。(夏期限定)
それは、金子さんが初めて地元の材料ばかりを入れてつくったパンだったといいます。
現在この店で使っている小麦の9割は、茨城県産。
他の材料も、なるべく茨城県産のものを使用しています。

今日のおやつ: 練り切りの〈ドラえもん〉 カワイすぎて食べられない?!

東京都台東区の玩具メーカー、〈バンダイ〉の
食玩、お菓子を扱う〈バンダイ キャンディ事業部〉が、
キャラクターをモチーフにした和菓子シリーズ“食べマス”の最新作、
〈食べマス ドラえもん〉を発売! 
〈ドラえもん〉と、ドラえもんのひみつ道具〈ミニドラえもん〉の
2種類が登場しました。

食べマスとは、食べられるマスコットのこと。
まるでお人形のような、精巧なつくりが自慢です。
お値段は各260円(税抜)。
ただいまこどもの日に向け、全国のイオン等の
和菓子売り場にて販売中です。

ドラえもん

ドラえもん 後ろから

潮風に吹かれて味わう、 淡路の春の風物詩・くぎ煮。

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
兵庫でコロカルが向かったのは、淡路島の〈藤本水産〉。

小さいくぎ煮はご飯に、大きいくぎ煮はおつまみに

春の訪れを伝えてくれる春告魚。
神戸や淡路の春告魚といえば、くぎ煮で知られるいかなごです。
くぎ煮とはとれたてのいかなごを炊くことで、
身がきゅっと締まり釘のように折れ曲がる姿からつけられたと伝わる名前。

毎年2月下旬から3月初旬の解禁日から、約1か月にわたって水揚げされるいかなごは、
しんこと呼ばれる稚魚から、ふるせと呼ばれる成魚まで、
日に日に大きくなりつつ、連日水揚げが行われます。

漁期間の最後で大きめのいかなご。

それと同時に忙しくなるのが界隈の家庭の台所です。
鮮度が命のいかなごを手に入れたら、それぞれの家の味でくぎ煮を炊き上げて、
ご近所や遠方に暮らす家族や知人に送るのが、この地方の春の風物詩。
鮮魚店にはいかなごを求める人で行列ができ、
まち全体が醤油の香りに包まれることからも、
熱の入りようがうかがえるというものです。

淡路島の北西に位置する育波浦(いくはうら)は、
春はいかなご、初夏から秋はしらすで知られる漁港。

その目の前にある〈藤本水産〉が最も賑わうのもいかなごの季節です。
いかなご漁は2艘の船が袋状の網を引いて群れごととる船曳網という漁法。
早朝から昼前まで、何度も漁場と港を行き来しながら漁を行います。

生のいかなごを釜に投入!

くぎ煮は生きたままのいかなごを使うのがセオリーですから、
港に上がったいかなごは鮮度が命。
藤本水産ではセリ落としたらすぐに作業場へと運び、
醤油、酒、みりん、砂糖を刻んだショウガとともに大きな鍋に入れ、
40~45分ほどかけて炊き上げます。

味つけは藤本家のレシピをもとに、照りを出すよう仕上げたもの。
特別にのぞかせてもらった作業場では、18もの釜がフル稼働。
次々とくぎ煮が炊き上げられていて、甘辛い香りが鼻をくすぐります。

「出始めの小さなしんこを炊いたものはご飯のおともに。
漁も終わりになる頃のふるせを炊いたものは、魚自体に味がのってくるので、
それだけで味わうおつまみにおすすめです」とは3代目の山下雅令さん。

藤本水産の3代目、山下雅令さん。

その言葉どおり、小さなくぎ煮は白いご飯が欲しくなり、
大きなくぎ煮は噛むといかなごの旨みが口に広がります。
控えめに効かせたショウガと、甘過ぎない醤油味が藤本水産の味。

旬である春に数トンの量を炊き上げたくぎ煮は、1年を通して店頭に並ぶため、
いつでも手に入れることができるのも魅力です。

加えて漁の季節だけのお楽しみは、釜揚げのいかなご。
さっと塩釜で茹で上げたものは、醤油やポン酢で食べるのはもちろん、
ワケギと酢みそ和えにするのも地元での定番だとか。

春の陽気とともに楽しむ、 衣・食・充実のまち、大須。

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
愛知でコロカルが向かったのは、名古屋で注目のエリア、大須。

大須商店街から少し外れた場所に、新たな動き

名古屋エリアでひときわ賑わいを見せる〈大須商店街〉。
名称の由来でもある〈大須観音〉を中心に“寺町”として栄え、
400年以上の歴史を誇ります。
現在では、若者からご老人まで、週末ともなれば
人でごった返す繁華街のひとつです。

ショッピングを楽しみながら、ちょっと小腹が空いたら食べ歩きができる大須は、
名古屋で暮らす人々にとって、身近に存在する「遊び場」。

ここには、古くから続く老舗も数多くありますが、
時代の移り変わりとともに新陳代謝を繰り返し、
ニューアドレスが次々と追加されていく活発なまちでもあります。

実は最近、商店街から少し外れた場所に店を出す、
若者たちの動きがちらほらと現れました。
新しい感覚を持った彼らはどのような思いで、
このまちに店を構え、生活をしているのでしょう。

「店内の内装も、ロフトのベンチも自分で全部つくりました」と話すのは、
もともと建設業者に勤務していたという〈YES AND CO〉店主・松澤茂延さん。

2013年、24歳だったという彼は、誰のサポートを受けるわけでもなく、
商店街の喧騒から少し遠ざかった位置にある、
雑居ビルの最上階にひっそりと店をオープンしました。

白を基調としながらも、やや無骨な印象の店内空間が広がる〈YES AND CO〉。

「先日、2周年を迎えたんですけど、イベントとか特に企画していなくて、
気づいたら過ぎてて……。お客さんに教えてもらいました(笑)」

そんなゆるさもたまらない松澤さんの店に出入りする人だけが知っている、
秘密のチルアウトスペースがこの店にはあるんです。

のんびりするのにも最適なテラスは、仲間たちの憩いの場

テラスからまちを見渡しながら飲むビールは格別! 過ごしやすい天候の季節ならではの楽しみ方です。

店から直結しているこの秘密のテラス。利用しているのは、お客さんだけではなく、
彼と仲良くしている他店のスタッフたちも時間を見つけては遊びに来たりするのだそう。
「憩いの場というか、完全に溜まり場です(笑)」と松澤さん。

昨年、自分のお店を大須に開業した、〈karisome〉店主のしろさんも、
学生時代、この場所にお客さんとして、足を運んでいたうちのひとりなのだそう。

〈karisome〉店主・しろさん。

〈karisome〉は、2015年の5月にオープンしたばかりのニュースポット。

〈karisome〉は、バイヤー、ウェブショップ、店頭での接客と、
三者がそれぞれ役割を持つ、男性3人による古着&セレクトショップ。

「レディース/メンズの垣根は特に決めていなくて、
服を選んだ人が決めればいいという思いから、
服の並べ方もただ色で分けているだけなんです」としろさん。

そしてしろさんが店を始める前に、アルバイトをさせてもらっていたのが、
同じく大須に店を構える、セレクトショップ〈fro・nowhere〉。

研ぎ澄まされたセンスが光る、ドメスティックブランドを中心にセレクト。
衣類だけでなく、海外の雑誌やZINE、アートブックなども並んでいて、
コアな服好きが集う店としても知られています。

松澤さんや、しろさんとも仲がいい、〈fro・nowhere〉スタッフの
蓑島いちこさんも含め、3人は全員20代。

若くして、好きなことの延長線上に仕事を据え、自分たちの居場所を見つけた彼らは、
大須というまちを、また更新していく存在と言えるでしょう。

そんな彼らも行きつけの、大須の人気テイクアウトショップをご紹介。

北海道民にとっては夏の定番、 〈配達ジンギスカン〉って?

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
北海道でコロカルが出会ったのは、配達ジンギスカン。

電話1本で、手軽に楽しめる外焼肉

道民にとって夏の定番と言えば〈配達ジンギスカン〉。
なんと、お肉屋さんが、住宅街の小さな公園から自宅の庭先まで、
指定された場所ならどこへでもジンギスカンを届けてくれるのです。
焼き台や炭などの道具一式を無料で貸し出してくれて、
さらには火起こしから終わった後の回収まで、すべて行ってくれるというから驚きです。
グループでの焼肉はもちろん、町内会のお祭りや、高校の学園祭まで、
地域のさまざまなイベントでも利用されています。

気の合う仲間同士、はじめましての友だちも一緒に、わいわい楽しめるのがジンギスカン。

配達ジンギスカンは、昭和30年代に滝川市にある
〈松尾ジンギスカン〉が最初に始めたと言われています。
公園でお花見をしていた人たちに七輪を貸し、ジンギスカンを売り歩いたら、
それが評判を呼ぶようになったとか。
いまでは北海道全域で定番となっていて、
道民ならではのカルチャーとして根づいています。
地元の人たちはそれぞれお気に入りのお店があったりするのですが、
子どもの頃からその味で育った、近所の肉屋さんの味が一番という声も多いようです。

今回、注文したのは、北海道でも特に外焼肉が盛んな十勝地方・帯広市にある
まちの肉屋さん〈かんの精肉店〉。

創業以来変わらないおいしさとサービス

昭和40年の創業以来、〈かんの精肉店〉は、帯広市民に愛されるまちの精肉店。
現在の店主、2代目の菅野広見さんは料理人の経験を持ち、
寿司屋や和食店で培った感覚を大事にしながら、
食材の下処理や切り方、下ごしらえなど、丁寧な作業を心がけています。

かんの精肉店が〈配達ジンギスカン〉をするようになったのは、40年ほど前のこと。
「帯広では個人向けにうちの店が一番最初にやったんだって、
おやじがよく話していました」と菅野さん。

十勝のジンギスカンは、タレを絡めて味つきで袋に入っているものが主流。
同店のジンギスカンも、ファンが多い看板商品です。
その人気の秘密は、創業当時から変わらない秘伝のタレにあります。
青森県産ふじりんごや、高知県産のショウガなどの厳選した素材を使用。
ショウガの皮をたわしでひとつずつ丁寧に洗うなど、
タレをつくる専門の職人さんがひとつひとつ手作業で行うため、
一度に大量にはつくれません。
夏のオンシーズンには1日で使いきってしまうので、毎日タレを仕込むそうです。

ほかの肉屋さんが取らないような細かいスジまで取ってあったりと、食材に丁寧に向き合う姿勢には定評があります。

ほかにも、十勝産のお肉の販売に力を入れているという菅野さん。
お店では〈十勝和牛〉〈ナイタイ和牛〉〈豊西牛〉〈十勝野ポーク〉といった、
ブランド肉のさまざまな部位を購入することができます。
「十勝でもおいしいお肉をつくっているのに、
そうしたお肉は十勝の外に流通することがほとんどで、
地元の人たちが実はあまり食べていないんです。
もっと地元のお肉を食べてもらいたいと思っています」

かんの精肉店2代目・菅野広見さん。先代のジンギスカンの味を守りながら、十勝産のお肉を多数取り揃えるといった新しい試みも。

配達ジンギスカンを注文すると、さまざまなお肉をセットにできます。
今回お願いしたのは、おすすめの15000円(おおよそ10人前)おまかせコース。
ジンギスカンに加え、牛サガリ、こにく、ホルモンがセットになっています。
牛や豚も楽しめるのは、専門店ならではの豊富な品揃えがあってこそ。
配達は、基本は帯広市内。あとは注文金額との相談となります。

店の前で配達準備。軽トラで届けてくれます。一度に300人分(!)もの注文を受けたこともあったそう。生ビールサーバーも一緒に注文することもできるそうです。

夏のシーズンには、配達の予約が次々と入ります。
多い日には、1日10件以上の配達に市内を走り回ることも。
焼き台をセットして火起こしをして、
終わり次第すぐに次の配達場所へ向かうという忙しさ。
グループでの注文が多いので、30人前のお肉を届けるなんていうことも
ざらにあるとか。それでもこの配達ジンギスカンを続けるのは、
お客さんにお肉をもっと食べてもらい、外焼肉を楽しんでもらいたいという、
お肉屋さんの心意気あってのサービスなのです。

北海道銘菓、石屋製菓〈白い恋人〉 のホワイトチョコが 抹茶スイーツに。

〈抹茶バウムTSUMUGI〉1,296円(税込)

札幌市の石屋製菓さんが作る北海道銘菓、〈白い恋人〉。
北海道の秀峰〈利尻山〉のパッケージは誰もが知るところ。
コクのあるホワイトチョコレートがサンドされた、
軽い口当たりのラングドシャークッキーで、
年齢を問わず愛されるお菓子。
30年以上にわたり、不動の人気を誇ります。

白いバウム TSUMUGI(つむぎ)1,296円(税込)

実はこの〈白い恋人〉のホワイトチョコレートを使い、
ソフトクリームやバウムクーヘンなど、
いろいろなお菓子が作られています。
2009年に発売された〈白いバウム TSUMUGI〉は、
白い恋人のホワイトチョコレートを
生地に練りこみ、従来では難しかった白く焼き上げる製法を
独自に開発して完成した白いバウム。
バウムクーヘンの常識を覆すような、
しっとりとしたやわらかさ&風味とコクのバウムクーヘンなんです。

そしてこのたび登場したのは、
白いバウムに京都産宇治抹茶をあわせた、
〈抹茶バウムTSUMUGI〉。
ミルキーな抹茶ミルク味のバウムクーヘンです。
ほかにも、ホワイトチョコレートを練り込んだ生地と
抹茶を組み合わせた、夏らしいお菓子が限定で販売されます。

今日のお弁当: ひさご寿司の〈箱寿司〉 宝石のような京寿司を手軽に。

今日のお弁当は、京都で愛される〈ひさご寿司〉の〈箱寿司〉。
京都のタクシーの運転手さんに、
「京都でおいしいものって何ですか?」
と聞いたら、
「はもですやろなあ」
という答えが。

はもは、関西ずしで使われる白身魚のこと。
そういえば、東の人間のわたしには今まで
あまり馴染みがないお魚でした。
そこで立ち寄ったのが、JR京都駅直結の〈ジェイアール京都伊勢丹〉。
新幹線の旅のお供に、はもの押し寿司が
入った〈箱寿司〉を購入したのでした。

ひょうたんがモチーフ

〈ひさご寿司〉は、河原町に本店があり、
ジェイアール京都駅伊勢丹店、高島屋京都店の2つの支店があります。
河原町本店では店内で召し上がることも、
テイクアウトも可能です。
ひさご寿司という名前は、先代の〈ひさご〉というお料理屋さんを
継いだことから付けられました。〈ひさご寿司〉という店名になったのは、
ここ十何年のことなんだとか。

ひょうたんと宝船をあしらった箱

箱のなかは、まるで宝石箱のよう。
はもずし、エビと厚焼き玉子、鯛と昆布の押し寿司が入っています。
“箱寿司”とはその名の通り箱で押した寿司のことで、
大阪の箱寿司は穴子を使いますが、
はもを使うのが京都流の“京寿司”です。
それではいただきます!

旬の国産野菜たっぷりの ベビーフード〈Baby Organic〉 赤ちゃんにも四季を感じてほしい!

大人は四季を感じる食事をしているのに、
市販されている赤ちゃんの離乳食は一年中同じ味? 
たいせつな赤ちゃんに食べさせる離乳食にも
季節を感じてもらいたい...。

そんな思いを込めて作られたベビーフード
〈Baby Organic〉。
使っているのは、全て国産の素材。
とれたて旬の有機無農薬野菜や
天然素材の鰹・昆布だしなどを使った
オーガニックのベビーフードです。

有機ニンジンをそのままシンプルに、
国産海藻のみで作った寒天でゼリーにした〈にんじんゼリー〉。

いまが旬の野菜を使った
〈春キャベツ&カブのおじや〉。

〈紅はるか(さつまいも)と天然だし〉は、
旨味たっぷりのさつまいも〈紅はるか〉を使ったベビーフード。
2015年秋に収穫し、有機農場に蔵をつくって
ゆっくり寝かせることで自然発酵させました。
この発酵過程により、ホッコリするような風味に仕上っています。

ブロッコリー濃厚スープ

こちらは2016年5月に発売される新製品〈ブロッコリー濃厚スープ〉。
とろとろでおいしそうです。
お野菜は専属農家のものしか使わず、専属農家さんが
25年以上にわたって丹念に育ててきた土で作られています。

8300枚の棚田再生に汗を流し、 千年の里山風景を堪能する

47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
岡山でコロカルが向かったのは、美作市の棚田が広がる集落。

新緑の季節、千枚田の里をめざして

岡山市内から北東に向けて、吉井川沿いに車を走らせること約1時間。
一路、山奥へ山奥へ。若葉の淡い緑が車窓を流れます。
この時期の木々はふつふつと音がしそうなほど生の力に満ちていて、
山の空気に、都会での疲れがすっと抜けていくよう。

向かうは、岡山県美作市上山地区。
山間を縫うように走り、この道でまちがってないよね……
と不安になりかけた頃、ようやく上山の看板が見えました。
ぱっと視界が開け、目に飛び込んできたのは田んぼ、田んぼ、田んぼ――。
視界の端から端まで、大空の下に一面の棚田が広がります。

〈上山の千枚田〉は、奈良時代が起源ともいわれ、
最盛期には8300枚が連なっていたというほどの規模だったのだとか。
精緻に積み上げられた石垣はいまも健在で、ちょっとした遺跡のよう。
6月になれば田んぼには水が張られ、秋には稲穂が黄金色に。

その景観を見るだけでも心は洗われるのだけれど、上山での過ごし方のおすすめは、
この棚田づくりに参加するという、新しい旅のスタイル。
土地の人たちとふれあい、みんなで田んぼで汗をかく。
普段とはひと味違う、田舎を体験できそうです。

上山の千枚田は、四季折々の顔を見せてくれます。(写真提供:英田上山棚田団)

8300枚の棚田を復活させたい

いまでは美しい上山の棚田ですが、実はほんの10年前まで、
ここ一帯の田んぼは雑草に埋もれ、見る影もありませんでした。

1970年代に始まった減反政策の頃から、大きな機械の入らない棚田は、
どんどん耕作放棄されていったのです。

その荒れた土地を、約10年前から再生し始めた希有な集団があります。
その名も〈NPO法人 英田上山棚田団〉。
大阪からの通い人と、移住者から成る集団です。

棚田団は、メンバーのひとりのお父さんが上山へ移住し、
水路掃除を手伝ってもらおうと大阪の息子を呼び寄せたことに始まりました。
息子さんは友人知人と連れだって、頻繁に上山へ通うように。
このメンバー十数名が、いつしか「8300枚の棚田を見てみたい」と、
田んぼを覆っていた草を刈り始めたのです。

めいっぱい太陽の光を浴びて、青空の下で汗をかく。
真夏にはちょっと過酷では……と思われる草刈りも、
普段都会で暮らす彼らにとっては、爽快な楽しみに。

「みんなで汗を流したあとの温泉と、ビールが最高!」と、
毎週のように東京や大阪から通ってくる人も現れ始めました。

活動9年目にして、約1600枚(15ヘクタール)の田んぼが
元の姿を取り戻しています。

2008年、活動開始から2年目。まだ草ぼうぼうの状態だった、荒れた棚田。(写真提供:高田昭雄)

2015年、活動8年目。ひとつ前の写真と同じ場所から撮影した再生後の棚田。昔と同じように、手作業の櫨干し(はぜぼし)が行われています。(写真提供:高田昭雄)

〈パンコーディネーター 森まゆみ SELECTION〉 ハイレベルな北海道パンの セレクトショップ

みんなだいすき、北海道の美味しいものがあつまる“北海道物産展”。
東京・新宿の小田急百貨店新宿店で開催される北海道物産展にて、
2016年4月27日(水)~5月5日(木・祝)の期間、
〈パンコーディネーター 森まゆみ SELECTION〉がオープンします。

〈パンコーディネーター 森まゆみ SELECTION〉は、
北海道在住で現地のパン事情を知り尽くす“パンコーディネーター”の
森まゆみさんが選んだ、7店のパンを販売するセレクトショップ。
会期中には、森さん本人も店頭にてパンを販売されます。

ソーケシュ製パン×トモエコーヒー〈ヒマワリの種〉630円

こちらは、喜茂別町にあるパンとコーヒーのお店
ソーケシュ製パン×トモエコーヒー〉。
地元の食材と羊蹄山の天然水を使った、美味しいフランス田舎パンのお店です。
料理修業をしていた海外でパン作りに目覚めた店主さんが、
毎日食べても飽きない素朴な田舎パンを石窯で焼いています。

北海道産の小麦、ライ麦、自家製酵母、羊蹄山伏流水、
オホーツクの塩などこだわりの素材を使用。
この〈ヒマワリの種〉は、生地にケシの実を練り込み、
ひまわりの種でコーティングしたパンです。

ベーカーズテラス689〈オニオンスープdu pain〉350円

こちらは、恵庭市にある一軒家のパン屋さん〈ベーカーズテラス689〉。
北海道産小麦の春よ恋、きたほなみ、ゆめちからを使い分け、
全粒粉やライ麦とのオリジナルブレンドで独創的なパンを生み出すパン屋さん。
地元の野菜をアレンジしたパンで季節感を表現してます。
〈オニオンスープdu pain〉は、
水の替わりに100%オニオンスープで仕込んだハード系の味わい深いパンです。

お菓子のドルチェヴィータ〈渋皮栗の山食パン〉350円

札幌市清田区〈お菓子のドルチェヴィータ〉。
北海道の素材を熟知したパン職人が、
ハルユタカを中心とした北海道産小麦を使用し、
地元の地下水で仕込むパンが揃うお店。
小麦はすべて、オーナーシェフの実家である、
江別市の老舗小麦製粉会社〈江別製粉〉から仕入れているのだそう。
〈渋皮栗の山食パン〉は、
スライスした渋皮栗の甘煮を白ごまといっしょに生地に練り込んでいます。