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どんな味?
信長が家康をもてなした
〈安土饗応膳〉再現メニュー登場

コロカルニュース

posted:2016.5.19   from:滋賀県  genre:旅行 / 食・グルメ

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
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writer profile

Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。

滋賀県近江八幡市の〈リゾートホテル休暇村近江八幡〉。
琵琶湖をのぞむこのホテルで、2016年7月15日(金)までの期間限定で、
〈安土饗応膳〉の再現料理である“歴史ロマン懐石〈信長饗応膳〉”が
1日10食限定で提供されます。

〈安土饗応膳〉とは、織田信長が明智光秀に命じ、
徳川家康をもてなした400年以上前の料理。
交通がいまほど発達していない時代とは思えないほど、
山海の珍味を盛り込んだ豪華なものでした。
今回、地元有志と博物館の研究者の協力により再現されました。
果たしてどんなお料理なんでしょうか、、?

一の膳

〈一の膳〉は、蛸、鯛の焼物、琵琶湖産のニゴロブナを
使った滋賀県の名物・鮒寿司。

二の膳

〈二の膳〉は、宇治丸(うなぎ)、貝アワビ、はも。

三の膳

〈三の膳〉は、焼き鳥とかざめ(ワタリガニ)。

四の膳

〈四の膳〉は、巻きするめとしきつほ(茄子の味噌漬け)、椎茸。

〈安土饗応膳〉が提供されたのは、1582年(天正10年)5月のこと。
織田信長が明智光秀に接待役を命じ、武田討伐に功をなした
徳川家康を安土城でもてなした、豪華な膳でした。

五の膳

〈五の膳〉は、マナカツオ、タイ、スズキのお刺身。

家康の好物が鯛だったこともあり、光秀は海の魚を用意したのですが、
このときの魚のにおいで信長の怒りを買い、家臣の前で叱責されたことが、
後の本能寺の変の引き金にもなったとも一説では言われています。
そんな、歴史を動かした会食なんです。

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デザートもあり!

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御菓子

ディナーの最後には、求肥餅、豆飴というデザートも。

当時は塩と酢が中心の味付けでしたが、ホテルでは現代風の味付けで、
現代人向けに美味しくアレンジしています。
メニューの再現に挑んだのは、
地元の飲食店などによる観光振興団体〈まんなかの会〉。
饗応膳を研究する元近江八幡市立資料館長らと
復刻プロジェクトを結成し、後世に残すため再現しました。

休暇村近江八幡

休暇村近江八幡は、日本で唯一、淡水の有人島として
知られる沖島の向かいに建つ、全室レイクビューのホテル。
高台から琵琶湖をのぞむ東館(画面右側)と
近江牛ビュッフェが人気の西館(画面左側)があり、
自家源泉の天然温泉〈宮ヶ浜の湯〉にも癒されます。

〈安土饗応膳〉は、1日限定10食のご提供。
販売料金は1泊2食で1名あたり、16,370~18,470円となっています。
ご予約はWebサイトにて。

information

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休暇村近江八幡

住所:〒523-0801 滋賀県近江八幡市沖島町宮ヶ浜

Web:休暇村近江八幡公式サイト

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