サクサク食感が楽しい! 〈The Conran Shop〉が鹿児島県の銘菓とタッグを組んで誕生した オリジナルツイストキャンディ

イギリス生まれのホームファニシングショップThe Conran Shop (ザ・コンランショップ)が手がけるオリジナル菓子、〈TWISTED CANDY(ツイステッド キャンディ)〉が発売された。

ちょっとしたお土産にもぴったりな、手に取りやすいこのスイーツ・シリーズ。今回は菓子研究家の福田里香(ふくだりか)さんが監修したオリジナルツイストキャンディを販売する。

福田里香(ふくだりか)福岡県出身。菓子研究家。書籍や雑誌、 onlineへのレシピ提供、お菓子のレシピ開発など食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。鹿児島県の好きなところは、自然が豊かで柑橘類が豊富、そしてそら豆の一大産地のため安くて新鮮なそら豆が楽しめるところ。Instagram:https://www.instagram.com/riccafukuda/

福田里香(ふくだりか)福岡県出身。菓子研究家。書籍や雑誌、 onlineへのレシピ提供、お菓子のレシピ開発など食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。
鹿児島県の好きなところは、自然が豊かで柑橘類が豊富、そしてそら豆の一大産地のため安くて新鮮なそら豆が楽しめるところ。
Instagram:https://www.instagram.com/riccafukuda/

タッグを組んだのは鹿児島県種子島にある浜添製菓(はまぞえせいか)。創業から50年以上にわたって、黒糖の製造から、飴の手延べやねじり作業、切り分けまで全て一つひとつ手作業で作られており、「ツイストキャンディは食べるクラフト」と、福田さんは話す。

ツイストキャンディはとても繊細なため、門外不出とも言われていたが、福田さんはたまたま鹿児島市内の物産展で出合ったそう。

「予想もしなかったサクサクとした食感に嬉しい衝撃を受けました。ストライプのねじり模様がとにかくかわいくて目が釘付けに。イギリスの定番飴、ミントキャンディのような意匠が鹿児島にもあることに驚きました。種子島で作っているところにも惹かれたんです」

完成したオリジナルのフレーバーは2種類。「TWISTED CANDY BERGAMOT」はアールグレイティーの風味付けに使う柑橘・ベルガモットでフレーバーをつけ、「TWISTED CANDY YUZU」は平安時代の昔から日本で栽培されてきた香り高い柚子の香味と酸っぱさにこだわった。

手仕事から生まれたツイストキャンディ。自分へのご褒美にも、ちょっとしたギフトとしても楽しんではいかがだろうか。

information

The Conran Shop 
ザ・コンランショップ

URL:https://www.conranshop.jp/

商品名:Twisted Candy

販売期間:シーズン限定(3~5月、9月下旬~翌年4月頃を予定)※夏季は販売停止

取扱店舗:ザ・コンランショップ 東京店

ザ・コンランショップ 新宿店

ザ・コンランショップ 丸の内店

ザ・コンランショップ 代官山店

ザ・コンランショップ 福岡店

スポーツタレントの田辺 莉咲子さんが推薦! 地元・愛知県で、パワーチャージできるおすすめスポット5選

日本やグローバルで活躍するナビゲーターにご登場いただき、地元や別荘などの拠点がある土地のおすすめ3スポットを紹介してもらう本企画。

今回はスポーツタレントの田辺 莉咲子さんが登場。
地元・愛知県のパワーが詰まったエネルギースポットを厳選してもらいました。

名古屋の歴史を知るには必須!〈名古屋城〉

名古屋の歴史を知るには必須!〈名古屋城〉

名古屋の歴史を知るには欠かせないのが〈名古屋城〉。テラスの席があるお店や食べ歩きができるショップが多いので、愛犬を連れて名古屋を堪能できるベストスポットです。最近はランニングスポットとしても人気。名城公園にはランニング専門店などもできて、名古屋城をぐるっと回って見ながら走るのが帰省した時の楽しみです!

information

map

名古屋城

住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1

Instagram:https://www.instagram.com/nagoya_castle_japan/

東海の台所!〈柳橋中央市場〉

東海の台所!〈柳橋中央市場〉

東海の台所である〈柳橋中央市場〉は、地元へ帰ったときに家族でよく行く思い出のスポットです。知多半島や三河湾、伊勢湾で獲れる新鮮な魚や野菜などが売られていて、食べ歩きもできるのでおすすめです。いつも賑わっていて、名古屋人の元気なエネルギーをもらえます!

information

map

柳橋中央市場

住所:愛知県名古屋市中村区名駅4-15-2

Instagram:https://www.instagram.com/marunaka.center/

名古屋人がみんなおすすめする!?〈大須商店街〉

名古屋人がみんなおすすめする!?〈大須商店街〉

〈大須商店街〉は昔ながらの良さもありつつ、トレンドのショップもあって飽きない商店街です。その中にある大須観音は地元民みんなの思い出が詰まっている大切な場所。初詣や夏祭りなどの行事はいつも大須観音でした。近くにアイススケート場があったり、名古屋で人気の矢場とんの本店があったり、楽しいポイントが集まっています!

information

map

大須商店街

住所:愛知県名古屋市中区大須3

Instagram:https://www.instagram.com/osu_nagoya/

名古屋の味をリーズナブルに堪能できる〈山本屋総本家 本家〉

名古屋の味をリーズナブルに堪能できる〈山本屋総本家 本家〉

〈山本屋総本家 本家〉の味噌煮込みうどんは、名古屋に来たらぜひ食べてほしいです。1人用のお鍋で提供してくれるので、贅沢なものを食べているような気分になれるので大好きなんです。赤味噌と甘ーい味付けが懐かしく、口に入れると一瞬で名古屋の味を楽しめる一品です。

information

map

山本屋総本家 本家

住所:愛知県名古屋市中区栄3-12-19

Instagram:https://www.instagram.com/yamamotoyasouhonke/

都会的な雰囲気を放つお気に入りの〈星が丘テラス〉

都会っぽくてお気に入りの〈星が丘テラス〉

おすすめスポットであげる名古屋の方は少ないかもしれませんが、都会的な雰囲気を放つ〈星が丘テラス〉はお気に入りです。高校が近く、学校帰りに初めて見つけた時、地元にこんなおしゃれなところがあったの!?と、心踊ったことを覚えています。アウトレットのように景色も楽しめる商業施設なので、デートスポットみたいな感覚で行くのもいいかもしれません。

information

map

星が丘テラス

住所:愛知県名古屋市千種区星が丘元町16-50

Instagram:https://www.instagram.com/hoshigaokaterrace/

動画はこちらから!

profile

Risako Tanabe 
田辺 莉咲子

愛知県出身のスポーツタレント。avexアーティストアカデミーのフィットネストレーナーとして、数々のアーティスト・タレントのトレーニングを担当。
2019年には恋愛リアリティ番組『テラスハウス』に出演し、その後CMやバラエティなど、スポーツタレントとして活動している。

Instagram:https://www.instagram.com/risako_tanabe/

クラフトビールの〈奈良醸造〉が 『森、道、市場2025』に出店。 初夏にぴったりのサワーエールを オンタップ

外で飲むクラフトビールがおいしいこの季節に、うれしいお知らせが届きました。

奈良発のクラフトビール醸造所〈奈良醸造〉が、ついに『森、道、市場2025』に初出店します。『森、道、市場』はモノ・ごはん・音楽が集まる、言わずと知れた人気イベント。今年は5月23日(金)から25日(日)までの3日間、愛知県蒲郡市のラグーナビーチ&ラグナシアで開催されます。ライブにはPUFFYや石橋英子、UA、OKAMOTO'S、折坂悠太ら豪華アーティストが出演決定。

〈奈良醸造〉が今回用意するのは、『森、道、市場2025』限定のサワーエール。甘酸っぱい味わいで、初夏の屋外にぴったりな最高の一杯です。“食”をテーマにしたライブパフォーマンスイベント「EAT BEAT!」とのコラボレーションで、ラベルも特別デザイン。飲んだあとも思わず取っておきたくなるかわいさです。

〈奈良醸造〉自慢の爽やかなビールをオンタップ

コラボビールの詳細は公式サイトやSNSで追って発表予定

そのほか、150種類以上をリリースしてきた〈奈良醸造〉の定番ビールの中から「FUNCTION」や、ヘーゼルナッツを使用した「NUTS & MILK」、キウイとマンダリンを使った「BEER AFTER SAUNA」など、夏に飲みたい爽やかなビールをラインアップ。ビアカクテルやノンアルコールのカクテルも登場予定なので、お酒が得意じゃない人にもオススメ。

〈奈良醸造〉自慢の爽やかなビールをオンタップ

〈奈良醸造〉自慢の爽やかなビールをオンタップ

夏フェスを盛り上げるグッズが勢ぞろい

ビールだけじゃないのが〈奈良醸造〉。夏フェスを盛り上げる楽しいアイテムが勢ぞろいします。撥水加工のサウナハットやナイロンショーツ、オリジナルTシャツ、手ぬぐいなど、サウナはもちろんフェスにも大活躍するグッズを販売します。一部商品はオンラインストアでも購入できます。

オリジナルTシャツや手ぬぐいなど、夏フェスにぴったりなグッズも販売

オリジナルTシャツや手ぬぐいなど、夏フェスにぴったりなグッズも販売

中でも注目は、ソックスブランド〈HOiSUM(ホイサム)〉とのコラボレーション。〈奈良醸造〉のラベルデザインをあしらったカラフルなソックスが登場します。実は奈良県は靴下の生産量が全国1位。そんな事実をより多くの人に伝えられたらと〈HOiSUM〉とタッグを組んで作ったソックスです。

ソックスブランド〈HOiSUM〉とのコラボレーションソックス。実は奈良県は靴下の生産量が全国1位。意外な組み合わせが楽しい

ソックスブランド〈HOiSUM〉とのコラボレーションソックス。実は奈良県は靴下の生産量が全国1位。意外な組み合わせが楽しい

『森、道、市場』は〈奈良醸造〉としてもいつか出たいと目標にしていたイベントのひとつだったそう。ぜひライブの合間にこだわりのビールで乾杯してはいかが?

naraBREWERY

information

map

『森、道、市場2025』 

会場:ラグーナビーチ(大塚海浜緑地)愛知県蒲郡市海陽町2丁目39番/ラグナシア 愛知県蒲郡市海陽町2-3

開催日時:2025年5月23日(金)11:00~22: 00、5月24日(土)10: 00~22: 00、5月25日(日)10: 00~20: 00

Web:『森、道、市場2025』公式HP

〈奈良醸造〉が「コロカルアカデミー Vol.1」に出演

「コロカル」では、そんな〈奈良醸造〉の代表兼ヘッドブルワー、浪岡安則さんが出演するウェビナー講義「コロカルアカデミー」も開催予定です。〈奈良醸造〉はこれまで150種類を超えるビールをリリースし、その多様な味わいと鮮やかなパッケージでファンを魅了してきました。今回お迎えする今回お迎えする〈奈良醸造〉代表兼ヘッドブルワーの浪岡安則さんは、元・奈良県庁の技術吏員(土木)という異色の経歴の持ち主。なぜクラフトビールの世界に飛び込んだのか、市場参入後に直面した壁への取り組み、そして「ビールは嗜好品。あったら人の気持ちを豊かにするもの。だからこそ大切に造りたい」という想いについて、じっくりとお話を伺います。

地域に根ざして挑戦を続ける起業家のリアルな声を、ぜひお聴きください。

▶︎ 詳細はこちらをご覧ください

【概要】
タイトル:奈良でクラフトビールを造る 〜ローカルの脱構築 奈良醸造の挑戦〜
日時:2025年5月15日(木)15:00〜16:00(14:50開場)
費用:無料(要事前申込)
形式:Zoomウェビナー
申込締切:申し込みは終了いたしました。

〈D&DEPARTMENT〉 食部門ディレクター 相馬夕輝さんが推薦! 滋賀県で、淡水食文化を 楽しめるスポット5選

日本、そしてグローバルで活躍するナビゲーターにご登場いただき、地元や別荘などの拠点がある土地のおすすめ3スポットを紹介してもらう本企画。

今回は、暮らしや観光をロングライフデザインの視点で紹介する〈D&DEPARTMENT〉の食部門ディレクター相馬夕輝さんが登場。
日本一大きな湖・琵琶湖を持ち淡水魚が有名な滋賀県で、淡水食文化を楽しめるスポットを教えていただきました。

鮒鮓の懐石コースの料亭〈湖里庵(こりあん)〉

鮒鮓の懐石コースの料亭〈湖里庵(こりあん)〉

「まずおすすめしたいのは鮒鮓の懐石コースの料亭〈湖里庵(こりあん)〉です。
鮒鮓の生産者である〈魚治(うおじ)〉がやっているお店で、とにかく鮒鮨が美味しいので食べてください。琵琶湖最北に近い海津大崎に位置しているので、すぐ目の前で琵琶湖と海津大崎の景色が望めます。店内から一望できる琵琶湖の景色は最高です」

information

map

湖里庵

住所:滋賀県高島市マキノ町海津2307

Instagram:https://www.instagram.com/korian_kaizu/

ここでしか食べられないうなしゃぶ〈おお杉〉

ここでしか食べられないうなしゃぶ〈おお杉〉

「どうしてもこれが食べたい!と定期的に思ってしまうのは、大津にあるうなしゃぶの店〈おお杉〉。このお店にわざわざ行って食べたいほど絶品のうなしゃぶは、わさびや特製ポン酢でいただきます。滋賀県ではうなぎは蒲焼だけじゃないんです!」

information

map

おゝ杉

住所:滋賀県大津市中央3-4-30

Instagram:https://www.instagram.com/oosugiunagi/

味噌用の麹からどぶろくを作る〈ハッピー太郎醸造所〉

味噌用の麹からどぶろくを作る〈ハッピー太郎醸造所〉

味噌用の麹からどぶろくを作る長浜の「〈ハッピー太郎醸造所〉もおすすめ。県内生産の米を使いながら、八朔やハーブ、政所茶、時には同じ施設内にあるチーズ加工場所からでたホエイを活用したどぶろくなども開発しています。長浜の井戸水は硬度が高く、発酵にも適しているので、真水でつくる酒も淡水食文化のひとつです」

information

map

ハッピー太郎醸造所

住所:滋賀県長浜市元浜町13-29 湖のスコーレ内

Instagram:https://www.instagram.com/happytaro2017/

石村由起子氏と共同プロデュースした施設〈湖のスコーレ〉

石村由起子氏と共同プロデュースした施設〈湖のスコーレ〉

「長浜の〈湖のスコーレ〉は、「くるみの木」石村由起子氏と共同プロデュースした施設です。長浜は昔からものづくりをしていた地域なので、食とものづくりの学校のような場所を目指しました。およそ400坪の施設内には〈ハッピー太郎醸造所〉や県内で生産された牛乳を使ったチーズの加工所、ギャラリーなどいろんな施設が入っているので、ぜひ遊びに来てほしいです」

information

map

湖のスコーレ

住所:滋賀県長浜市元浜町13-29

Instagram:https://www.instagram.com/umi_no_schole/

淡水パールを使ったアクセサリーを製造販売する〈神保真珠商店〉

淡水パールを使ったアクセサリーを製造販売する〈神保真珠商店〉

「食とは違いますが、琵琶湖の淡水パールを使ったアクセサリーを製造販売している〈神保真珠商店〉もおすすめしたいです。このお店はパールの製造後継者を育成する事業にも活動を広げていて、淡水パール産業の持続を担っている真珠店なんです。淡水のパールは形が一つひとつ違っているので、固有の美しさを自分で見つけられる喜びがあると思います」

information

map

神保真珠商店

住所:滋賀県大津市中央3-4-28 第二ワークスワンビル

Instagram:https://www.instagram.com/jinbopearls/

動画はこちらからチェック!

profile

Yuki Aima 
相馬夕輝

滋賀県出身。D&DEPARTMENT PROJECT 飲食部門「つづくをたべる部」ディレクターとして、日本各地を取材し、その土地の食材や食文化を活かしたメニュー開発や、イベント企画なども手がける。2024年、初の著書となる食分野での活動をまとめた「つづくをたべる食堂」出版。

「コロカルアカデミー」開講! 奈良でクラフトビール造りに挑む 〈奈良醸造〉の舞台裏に迫る

日本のローカルの魅力を発信してきた「コロカル」が、新たなウェビナー講義シリーズ「コロカルアカデミー」をスタートします。

第1回目となる5月15日配信のゲストは、奈良を拠点に世界品質のクラフトビール造りに挑む 〈奈良醸造〉の浪岡安則さん。〈奈良醸造〉の取り組みと舞台裏に迫ります。

〈奈良醸造〉はこれまで150種類を超えるビールをリリースし、その多様な味わいと鮮やかなパッケージでファンを魅了してきました。今回お迎えする今回お迎えする〈奈良醸造〉代表兼ヘッドブルワーの浪岡安則さんは、元・奈良県庁の技術吏員(土木)という異色の経歴の持ち主。なぜクラフトビールの世界に飛び込んだのか、市場参入後に直面した壁への取り組み、そして「ビールは嗜好品。あったら人の気持ちを豊かにするもの。だからこそ大切に造りたい」という想いについて、じっくりとお話を伺います。

後半では、コロカル編集長・杉江宣洋とのトークセッションも開催。「地域に文化と経済の好循環を生むには?」をテーマに、具体的なアクションについて深掘りしていきます。

地域に根ざして挑戦を続ける起業家のリアルな声を、ぜひお聴きください。

【概要】
タイトル:奈良でクラフトビールを造る 〜ローカルの脱構築 奈良醸造の挑戦〜
日時:2025年5月15日(木)15:00〜16:00(14:50開場)
費用:無料(要事前申込)
形式:Zoomウェビナー
申込締切:申し込みは終了いたしました。

【コロカルアカデミーとは】
ローカルを舞台に活躍する人々のリアルな情報を通して、日本の魅力を再定義するアカデミーです。
地域を活性化させるために働きたい方、ローカルでビジネスを始めたい方、自治体や企業で地域創生に携わる方に向けて、新たなヒントを提供します。

登壇者は、地域の文化資産や資源を掘り起こし、その価値を世界に伝える新しいリーダーたち。
ローカルビジネスにおける強みと課題、問題解決のプロセス、未来を変える次の一手についてもリスナーの皆さんと一緒に考えていきます。

【本ウェビナーで学べること】
・クラフトビール市場の可能性
・ブランド構築、ファンづくりの方法
・経営者としてのマインドセット

自ら新しい価値を生み出す楽しさ、乗り越えた苦労、未来への展望まで、多角的に深掘りします。
ローカルビジネスに関心のある方はもちろん、クラフトビール、食、地域文化に興味のある方にも楽しんでいただける実践的な時間をお届けします。

【こんな方におすすめ】
・クラフトビールや食文化に関心がある方
・地方での起業に興味がある方
・ローカル×ビジネスの実例を知りたい方
・課題解決のヒントを得たい方

【登壇者プロフィール】

浪岡安則

浪岡安則(なみおか・やすのり)
奈良醸造 代表兼ヘッドブルワー
1979年生まれ、奈良県出身。京都大学卒業後、奈良県庁にて技術吏員(土木)として主に道路行政に従事。2015年に退職後、京都醸造株式会社に入社。アシスタントブルワーとしてクラフトビール造りを学んだ後、2017年に奈良醸造株式会社を創業。代表取締役として経営を行う一方、醸造責任者として2018年の醸造開始より150種類以上のビールをリリースして現在に至る。
▶︎ 奈良醸造公式サイト

杉江宣洋

杉江宣洋(すぎえ・のぶひろ)
コロカル編集長/MAGAZINEHOUSE CREATIVE STUDIO ブランディングプロデューサー
1997年マガジンハウスに入社。『anan』編集部を経て、2008年『BRUTUS』配属、10年同誌副編集長に。『BRUTUS』では「居住空間学」(インテリア特集)「音楽と酒」シリーズなどをヒット企画に育てた実績を持つ。また、「桑田佳祐」「山下達郎」「松本隆」「スタジオジブリ」などの特集も担当。2022年Hanako編集長就任。2025年より現職。

【注意事項】
・本イベントはオンライン開催です。
・参加用URLは、事前申込をされた方に前日までにご案内します。
・音声・映像が乱れる可能性があります。ご了承ください。
・配信内容の録画・録音・再配信はご遠慮ください。
・オンライン配信サービスの接続方法についてはサポート対象外です。

申込締切:申し込みは終了いたしました。

〈界 長門〉 温泉街に開かれた、御茶屋屋敷

〈界 長門〉から車で20分ほどの仙崎湾には、出産や育児をするために南の海へと向かう「下り鯨」が迷い込んで来るのだそう。施設周辺や「下り鯨」の歴史についての記事はこちらから。

山口県の武家文化を活かした建物は、黒壁と鈍色の瓦屋根で覆われていた。渋く、モノトーンの色合いだが、実は〈界 長門〉は星野リゾートの温泉旅館「界」ブランドの中でもっとも開かれた宿かもしれない。

2014年から始まった「長門湯本温泉観光まちづくり計画」の一環で開業したために、気軽に温泉街に出ることのできる「あけぼの門」があり、宿泊客以外も利用できる「あけぼのカフェ」がある。風にはためくのれんは、街と宿との境界をゆるやかに繋ぎ、宿泊客を温泉街へと誘う。

のれんをくぐって音信川沿いを歩き、透き通った川床に座って山を見上げると、山の風景に溶け込むように黒い壁があり、旅はやはり環境すべてを味わうものであると教えてくれる。川沿いの温泉街ほど、日本の風情を感じさせてくれるシチュエーションはない。

〈界 長門〉のロビーの大きな窓

ロビーの大きな窓からは、まるで屏風のように季節に合わせて変化する風景が広がる。黒い枠が額縁のように風景を切り取る。

のれんをくぐって〈界 長門〉に戻り、土地の文化を遊ぶ「ご当地楽」で墨を擦った。

山口県の伝統工芸に指定されている赤間硯は、その名の通り、少し赤みを帯びた石でできている。吉田松陰も愛用したと言われる名産品はしかし、現在では3名の職人が手掛けるのみ。その貴重な赤間硯に墨を押し当て、少しずつ水に含ませるようにして、擦っていく。墨には香の成分が混ぜられているため、擦るほどに香りが立ち上る。擦り心地の滑らかさと香りによって、少しずつ心が落ち着いていく。

筆に墨を染み込ませて字を書く前に、すでに目的は達せられているよう。意識を研ぎ澄ませていくと、時間が早く流れていくことを知る。

赤間硯を擦る様子

赤間硯を擦る。どこか懐かしい香りと、滑らかな擦り心地。心静まる時間。

悠然と流れる温泉街の時間

夜の温泉街

夜の温泉街。川のせせらぎを聞きながら、ぶらぶらと歩くだけで楽しい。

反対に温泉に入っていると、時間はゆっくりと過ぎていく。藩主が湯治に訪れたと言われる「アルカリ性単純温泉」に浸かる。露天風呂では、まだ肌寒い風が頭を冷まし、のぼせることなくジッと体を温めてくれる。

のれんをくぐった川沿いには「恩湯」という岩盤と足元から湯が湧き出る温泉もある。酸素に触れる前に湯船を満たす温泉は、日本国内でも非常に珍しいという。〈界 長門〉内の温泉でゆったりと寛ぐべきか、この温泉街の礎となった神から授けられた「恩湯」に入るべきか。温泉街の愉しさを思う。

そして、季節の会席料理によって、体の内側から長門の豊かさを体感する。深川萩焼きの器に乗った烏賊墨を和えた「烏賊の二色和え 生うに添え」から、ふぐ薄造り、瓦をモチーフとした陶板で牛と鳥を焼く「瓦焼き」へと続く。湯に入って体をゆるめ、日本海すぐ側の地の名産をいただく。

あとは藩主のように、枕を高くして寝るばかり。

〈界 長門〉宿泊券が当たるプレゼントキャンペーンを実施

〈界 長門〉の宿泊券が当たるプレゼントキャンペーンを実施中。

colocal公式Instagramアカウント(@colocal_jp)と界公式Instagramアカウント(@hoshinoresorts.kai )をフォロー&キャンペーン投稿に「いいね」した方から抽選で1名様に宿泊券をプレゼント。
※コメントにて桜の絵文字を送っていただくと当選確率がUPします。

応募期間は2025/04/29〜2025/05/13まで。
詳しくはcolocalのInstagramをご確認ください。
@colocal_jp

__________________________________⁠
【賞品】星野リゾートの温泉旅館〈界 長門〉
抽選で1名様に宿泊券が当たります。
・2名1室(1泊2食付き)
・部屋タイプ:星野リゾート指定

【宿泊期間】2025年6月1日~2025年11月30日 ※除外日あり
__________________________________⁠

information

map

KAI Nagato 
界 長門

住所:山口県長門市深川湯本2229-1

TEL:050-3134-8092(界予約センター)

URL:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kainagato/

軽やかな口当たりがおいしい! 兵庫県の進化する日本酒はいかが? 〈ひょうごフィールドパビリオン〉 Vol.3

かつて、主に摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という5つの国に分かれていた兵庫。
歴史も風土も多様な五国は、まるで日本の縮図のよう。
兵庫県では県そのものを大きなパビリオンに見立て、
地域の人々が主体となって地元の魅力を発信する〈ひょうごフィールドパビリオン〉を展開。
県内各地でユニークなプログラムが用意されている。

兵庫県は日本一の酒どころと呼ばれている。
土地が生み出すお米と、その旨みを最大限に引き出す杜氏の伝統技術の賜物であるが、
さらに兵庫県の日本酒をめぐる文化にはSDGsも関係していた。

酒米の王様〈山田錦〉が生み出す日本酒

大吟醸の日本酒。フルーティでさわやかな酸味が特徴で、
お店によっては、より香りを楽しんでもらうために
ワイングラスで提供されることも珍しくない。
その原料となる酒米の多くに「山田錦」という品種が使用されているのはご存知だろうか。
山田錦の生産量全国1位は、兵庫県である。

山田錦がつくられる前から、兵庫県は日本酒の一大産地として名を馳せてきた。
〈大関〉〈白鶴〉〈菊正宗〉など、
全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも売られているような
メジャーなブランドも数多く出している。

兵庫県にある酒米研究交流館で閲覧できる資料。

兵庫県にある酒米研究交流館で閲覧できる資料。

最近では全国各地で日本酒がつくられ、小さな酒蔵も多い。
さまざまな流通環境の進化や技術革新の賜物であるが、
そもそも日本酒は、その土地の水や米、自然環境に味が左右される
テロワールの元祖のような存在(かつての日本の食文化のほとんどはそうだった)。
それぞれの食文化に適した場所がある。

つまり兵庫県は米づくり、とくに山田錦の生育環境として適していたのだ。
それに加え、江戸時代より酒造りが盛んだったことも兵庫県が
酒どころとして発展した重要な要素となっただろう。

山田錦が酒米としてすぐれている理由

〈酒米試験地(酒米研究交流館)〉は、全国でも唯一の酒米専門の試験研究機関。
兵庫県が生産量全国1位である酒米「山田錦」が
ここまで受け入れられるようになった理由には、着実な研究結果による裏付けがあった。

「この地域は何メートルも火山灰が積もっていて、非常に崩れやすくて柔らかい。
その分、根が深くまで入り込みやすく、水や養分を吸ってくることができるという
特徴があります。カルシウムやマグネシウムが多く、肥料の吸着能力も高い」と
教えてくれたのは、酒米試験地の主任研究員である松川慎平さん。

稲が土壌の中で広がる様子を示した展示。

稲が土壌の中で広がる様子を示した展示。

この肥沃な土壌に合わせた酒米の栽培が行われてきたのかと思えば、そうでもないようだ。

「実は歴史的には仕方なしにつくってきたようなんです。
山田錦が生まれたのが昭和11年。
当時は大阪のお米のほうが酒づくりに向いているといわれていました。
その後、戦争の時代に突入。米の流通や移動に知事の許可が必要になるなど、
ハードルが高くなりました。
そこで兵庫の酒蔵さんは“仕方なし”に山田錦を使っていたようです」

はじめは酒米として使いにくかったようだが、
研究を進めていくといいお酒がつくれることがわかり、
昭和38年には作付面積が最大になった。
はじめは“仕方なし”だったかもしれないが、
灘を中心に酒づくりのプロフェッショナルが多くいた兵庫だからなし得たこと。
偶然のようでいて、必然だったのかもしれない。

山田錦の特徴のひとつに「削りやすさ」があると松川さんは言う。
お米を50%以下にまで削る(精米する)のが大吟醸の日本酒。
最近では精米歩合が30%や20%台なんて大吟醸酒も見かける。

「心白というお米の中心の白濁部分が小さいので、
たくさん削っても割れにくいという特徴があります。
だから流行りのフルーティな吟醸酒に適しているともいえます」

40%にまで削った山田錦。

40%にまで削った山田錦。大吟醸などに使われる。

突出した特徴があるというより、バランスがよく使いやすいのが山田錦であるとも、
松川さんは続ける。

「扱いやすいというのも受け入れられている理由のひとつです。
思った通りのお酒ができるというのは、何回も酒蔵さんから聞いたことがありますね」

品種による背の高さの違いがわかりやすい展示の様子

品種による背の高さの違いがわかりやすい。山田錦は右から8番目で長いほうに分類される。

最近の課題は暑さ対策。「冷害」への対策は過去の資料にもあったが、
「高温」対策はなかったという。

「肥料や田植えの時期などを調整して、
山田錦を高温でも適切に育てる試験なども進めています。
同時に『高温に強い山田錦』のような新しい品種の『育種』も行っていますが、
なかなか簡単ではありません」

山田錦を守りつつ、進化もさせていきたい。山田錦がすぐれた酒米であるからこそ、
そうしたニーズが高まっていくのだろう。

酒米試験地の主任研究員、松川慎平さん。

酒米試験地の主任研究員、松川慎平さん。

information

酒米試験地/酒米研究交流館(兵庫県立農林水産技術総合センター)

ツレヅレハナコさんとめぐる はちのへエリアツアー【後編】 五戸町の長芋農家と、 三戸町のてんぽせんべい

食と酒と旅を愛する文筆家・料理研究家のツレヅレハナコさんが
最近、気に入っている土地のひとつが、青森県八戸市。
ツレヅレハナコさんとともに、冬の味覚を楽しむ、食材探しの旅へ。

前編の記事ではツアー1日目をレポート。
「八戸 毬姫牛」を育てる八戸市の〈イチカワファーム〉や、
南部町の燻製工場兼カフェ〈南部どき〉、
八戸市の炭焼きイタリアン〈ポルタオット〉を訪ねて、
はちのへエリアの新たなテロワールを感じました。

後編では、ツアー2日目の様子をお伝えします。

五戸町で長芋づくりしている〈大山農園〉へ

ツアー2日目は、長芋が大好きだというハナコさんのリクエストで、
長芋農家さんのもとを訪れることに。

「長芋はスーパーで買うだけでなく、青森県の産直から取り寄せているんです。
まとめ買いするので、ホームパーティーでたくさん長芋を使ったり、
長芋が好きな人と共同購入したりしています」(ハナコさん)

雪が積もっている様子

取材当日、雪が積もっていた。

朝早くから、五戸町にある長芋農家〈大山農園〉へ。
氷点下の寒いなか迎えてくれたのは、大山真弘さんと、妻の絢さん。

大山真弘さんと妻の絢さん。

〈大山農園〉では、年間35〜40トンもの長芋のほか、
米やごぼうなども生産しています。

五戸町出身の真弘さんは、子どもの頃から農業を営む祖父母、
両親の背中を見て育ってきたそう。
真弘さんで3代目、親元就農ではありますが、
実は最初から農業に就いていたわけではありませんでした。

「大学を出てからはIT企業に勤め、東京や札幌で営業職をしてきました。
でも、自然のなかで育ったからなのか、体ひとつでできる農業のほうが
性に合っているようなんです」(真弘さん)

今年で就農して9年目。
Uターンして農家になり、最初にしたことは、
新規の販路を開拓するためのホームページづくりでした。

「これまでの経験を生かして、オンライン販売ができるホームページをつくりました。
できるだけ直接、一般消費者へ届けたいと思っているので、
商談会やマルシェへの参加もしています」(真弘さん)

長芋を洗うための機械

長芋を洗うための機械。「ジャブジャブ洗われる立派な長芋たちが壮観……」(ハナコさん)

長芋の生産量は、北海道と青森で全国の9割近くを占めます。
その理由は、土壌にありました。

「火山がある土地に見られる、火山灰と腐植物質で構成される黒ボク土は、
保水性と排水性にすぐれ、地中に伸びる長芋のような作物に適しているんです。
五戸町にみられる火山灰土壌は、十和田火山によって
降り積もったものと考えられています」(真弘さん)

〈大山農園〉では、このたっぷりと養分を含んだ土地で、自家製の堆肥と、
精米所から出た米糠を畑に還元して長芋を育てているそう。

大きさ順に並べられた長芋

長芋が大きさ順に並べられていた。

ツレヅレハナコさんとめぐる はちのへエリアツアー【前編】 八戸 毬姫牛と、南部町のフルーツ

食と酒と旅を愛する文筆家・料理研究家のツレヅレハナコさんが大好きな土地のひとつが、
青森県八戸市。
ツレヅレハナコさんとともに、冬の味覚を楽しむ、食材探しの旅へ。
【後編はこちら】

はちのへエリアの魅力とは?

青森県の南東部、太平洋に面した八戸市は、
古くから全国有数の水揚げを誇る水産都市として栄えてきました。
そのため、食材といえば魚介類のイメージが持たれていますが、実は農業や畜産業も盛ん。
さらに、三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、新郷村、おいらせ町を加えた
8つの市町村が一体となって形成される「はちのへエリア」では、
地の利を生かした特産品がたくさんあります。

津々浦々、おいしい食と酒を探すのがライフワークになっているツレヅレハナコさんは、
仕事でもプライベートでも青森に通っており、八戸へ訪れた回数も数えきれないほど。
「八戸には見どころがたくさんあるから、下調べもなく初めて訪れた人も、
丸腰でも楽しめるのがうれしいですよね」と、その魅力を語ります。
今回は生産者をめぐりながら、はちのへエリアのテロワールを感じる旅に出ます。

地域を代表するブランド牛「八戸 毬姫牛」を育てる〈イチカワファーム〉

〈イチカワファーム〉

まず向かったのは、八戸市市川地区にある〈イチカワファーム〉。
こちらは、「八戸 毬姫牛」というブランド牛の肥育農家です。

「ブランド名は、青森の伝統工芸品である『南部姫毬』からとっています」
と教えてくれたのは、就農14年目だという、2代目の市川広也さん。

『南部姫毬』

「南部姫毬は、邪気を払い、人々の身代わりとなって色あせるとされているお守りです。
育てた牛を正面から見ると、毬のようにまんまるな見た目になること、
そして、すべて雌牛ということもあり、かわいらしさを連想させる名前にしたくて
この『八戸 毬姫牛』というブランド名をつけました」(市川さん)

〈イチカワファーム〉の市川広也さん。

〈イチカワファーム〉の市川広也さん。

市川さんに牛舎内を案内してもらうと、
さっそく「毬姫牛の特徴は?」と興味津々のハナコさん。

「すべて未経産の雌牛で、きめ細かくてやわらかい肉質が特徴です。
体が大きくて赤身の多いホルスタイン種の母と、
霜降りがきれいに入るA5ランク黒毛和牛の父から生まれる交雑種なので、
大きく育ち、ジューシーな赤身のなかに、ほどよい霜降りが入ります」(市川さん)

ハナコさんに群がる牛たちの画像

ハナコさんに群がる牛たち。「私の読者も女性がほとんど。女子にモテる運命なのかなあ」と笑う。

苦難を乗り越える故郷に 新たな光を照らす「海のワイン」。 陸前高田〈ドメーヌミカヅキ〉の挑戦

陸前高田ならではのテロワールを生かしたワイン造り

岩手県は三陸海岸の南東部に位置する陸前高田(りくぜんたかた)市。
牡蠣の産地として知られる広田湾の、
美しく静かな青色を望む、高台のブドウ畑まで、
海のリフレクションが眩しく届く。

美しい広田湾の風景

美しい広田湾のリフレクション。実はこれもまたワイナリーにとっての恵みとなる。

この地で2021年、新しいワイナリーが立ち上がった。

〈ドメーヌミカヅキ〉。

立ち上げたのは陸前高田で生まれ育ったひとりの青年。
及川恭平さん、当時27才。

設立の目的は、ワインそのものの文脈でいえば、
「陸前高田のテロワールを生かして、
地元の美味である牡蠣や魚介に合うワインを造る」こと。

テロワール。
ワイン業界では一般的に使われている用語で、
ブドウが育つための気候、土壌のことを指し、
それゆえに生まれる産地の個性や品質を生かし、楽しむこと。

陸前高田のテロワールをざっと書けば、
複雑なリアス式海岸からの海風。
冬でもそれほど極寒にはならないが、1日の寒暖差はしっかりある気候。
海からすぐに高台へと続く斜面があるので日照も十分。
広田湾からの照り返しも日照のひとつだ。

ワイン好きの人に向けて例えるなら、
「スイスに似ていると感じます」と及川さん。
スイスのワイン造りには「3つの太陽」があるという。
太陽、石垣が蓄える輻射熱、美しい湖の照り返し。

広田湾の静かで入り組んだ海は、
確かにスイスの湖にも似ている。
地質は氷上花崗岩(ひかみかこうがん)という、
大陸移動説の時代から日本の一部となっていった地層。

花崗岩は良きワインを生む土壌のひとつとして知られているが、
そのひとつの産地が、スペインの北西部にあるリアス・バイシャス。
陸前高田が太平洋なら、リアス・バイシャスは、
大西洋に向けて続くリアス式海岸に広がる地域だ。
ここで栽培されている主要なブドウ品種はアルバリーニョ。
及川さんは陸前高田で造るワインのブドウを、
アルバリーニョに絞った。

アルバリーニョの実。

アルバリーニョの実。水はけのいい乾燥しやすい土壌を好むが、耐病性が高いため湿度のある地域、海に近いエリアに適する。スペインのガリシア地方やポルトガルの北部で注目されるほか、日本でも良質なワインが生まれている。

海のワインとも異名をとるブドウで、
主要な産地は海に近い場所。
味わい、酸、香り、テクスチャーなど、
アルバリーニョから生まれるワインは、
海を連想させるものが多い。

「地層、日照、さまざまな要素を考えても、
海の幸にはまるワインに仕上がる確信があります」

及川さんの言葉には確信が溢れている。

クラフトミルクの魅力を届けるために。 牧場主と取り組む“新しい酪農のかたち”

それぞれの牧場が環境に合わせ、手間ひまかけて、
丁寧につくられた牧場牛乳「クラフトミルク」。
地域の風土、季節、牛の種類や飼料……
ひとつとして同じ味わいはなく、
牧場ごとに異なる個性を見つけることができる。
そんな「クラフトミルク」を取り巻く新しい動きが今起きている。

子どもたちや次世代に届ける東京の牧場、能登の牧場と届ける
「CRAFT MILK’S PROJECT」や、石川・七尾市に拠点を置く〈能登ミルク〉の
地域のテロワールを生かした注目の商品、つくり手たちの思いをお届けします。

23区最後の牧場〈小泉牧場〉の
オンリーワンの牛乳

東京23区に残る唯一の牧場として約90年、
練馬で酪農を営む〈小泉牧場〉。

小泉牧場

もともと東京23区は日本の牧場が多くあったそう。時代とともに減っていき、最後に残った〈小泉牧場〉。

都会の住宅地にある牧場ということで、
匂いなど、さまざまな問題が発生し、存続するのは至難の技。
そんななかでも〈小泉牧場〉は、においの対策や衛生管理を徹底しながら、
地域の人々の暮らしと共にあり続けてきた。

3代目牧場主の小泉勝さん

〈小泉牧場〉3代目牧場主・小泉勝さんと、先代の興七さん。

小泉牧場

現在、ブラウンスイス、黒毛和牛、ホルスタインの合計25頭を育てている〈小泉牧場〉。

しかしながら、〈小泉牧場〉の牛乳を飲んでもらうことは、
なかなか叶わずにいたのだそう。

「練馬あっての〈小泉牧場〉なので、地域のみなさんに
飲んでもらいたいという気持ちは、ずっと持っていたのですが、
酪農は24時間、365日、牛と向き合う仕事。
牛を育てて、搾乳するだけで手一杯で、
6次化(酪農家が牛乳を生産に加え、加工、販売まで手がける)までは、
正直なところ手が回りません。

ただ、昨年体を壊してしまったこともあり、将来のことを考えると同時に、
練馬に恩返しできるときにしなくては……という気持ちが高まり、
『CRAFT MILK’S PROJECT』で、オンリーワンの牛乳をつくろうと決めたんです」
と語ってくれたのは〈小泉牧場〉3代目の小泉勝さん。

CRAFT MILK’S PROJECT

「CRAFT MILK’S PROJECT」を手がける〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の地下には、自ら牛乳や乳製品をつくることができる工房を設立。

「CRAFT MILK’S PROJECT」は、〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉 の
木村充慶さんはじめたプロジェクト。
全国の牧場を巡るなかで、6次化まで手が回らない牧場も多く、
「せっかくおいしい牛乳を生産しているのだから、その価値を届けたい」
という思いから、これまで世の中に出てこなかった牧場単位の牛乳を生産する
プロジェクトとして、本格始動した。

CRAFT MILK’S PROJECT

牧場単位の牛乳をつくる「CRAFT MILK’S PROJECT」の第1弾として誕生した〈小泉牧場〉のクラフトミルク(500円)と、以前、製造していたが少し前から製造をやめていたアイスクリーム(500円)も復活。

小泉牧場

牛には地域の豆腐屋から出るおからをエサとして与え、甘くてすっきりとした味わいが特徴。土日を中心に、小泉牧場の目の前のスペースで販売している。

〈小泉牧場〉では、何十年もこの場所で酪農を続け、
近所の人が牛に触れることができたり、
子どもたちに酪農や牛のことを伝える酪農の体験授業を行う
「酪農教育ファーム」の認証牧場として、
地域にひらかれ、練馬と共に歩む牧場として長年親しまれてきた。

小泉牧場

小泉牧場

近所の子どもたちも牛たちの様子を見学に来ることも。

「練馬で育った牛の牛乳を、地域の人たちに飲んでもらうというのは、
地産地消ですし、サスティナブルなかたちだと思います。
僕から練馬のみなさんへの恩返しのつもりでしたが、
まちの皆さんから『ありがとう』と言われるんです。
『やっと小泉牧場のミルクを飲める』『アイスも復活してうれしい』って。
そんな声をもらえることが、僕たちの活力になっています」(小泉さん)

小泉牧場

information

map

小泉牧場

住所:東京都練馬区大泉学園町2-7-16

TEL:03-3922-0087

日本のクラフト酒造とつくる プレミアムアルコールブランド 〈CRAFT WONDER〉

クラフトビールやライスウイスキーなど、全国の酒蔵とつくり上げるプレミアムなアルコール

自由でプレミアムなアルコールブランドとして、
2024年5月17日にローンチされた〈CRAFT WONDER〉。
全国のさまざまな中小酒造を製造パートナーに迎え、
小さな酒造が持つ知られざる卓越した製造技術やこだわりを生かして、
多彩な酒類製品を開発・展開しています。

「Barrel Wonder Amber Ale No.001」「Eisbock Wonder No.001」

第1弾では、国内初「瓶内発酵・瓶内熟成」で酒造免許を取得し、
これまでに100種類以上のビールを手掛けてきた〈新潟⻨酒〉とコラボレーション。
「After Dinner Beer」という新たなジャンルの、
食後を彩る至福のビールを2種類発売しています。
「Barrel Wonder Amber Ale No.001」(370ミリリットル、1760円)は、
ミズナラのウイスキー樽で熟成した至極のビール。
「Eisbock Wonder No.001」(370ミリリットル、2530円)は、
凍らせて融点の違いを利用し、アルコールを抽出する
アイスボック製法により味わい凝縮させています。

「Rice Whisky Wonder MIZUNARA」

第2弾では140年以上の泡盛づくりで培ってきた、高い蒸留酒製造技術を有する
沖縄の〈まさひろ酒造〉と共に、ライスウイスキーを製造。
「Rice Whisky Wonder MIZUNARA」(720ミリリットル、19250円)は、
古酒をジャパニーズオークと呼ばれる希少なミズナラ樽で貯蔵して
ウイスキーを独自にブレンドした泡盛とウイスキーのニュアンスを感じる
新感覚のお酒になっています。

第3弾は奈良県のブランド苺「古都華」を使ったストロベリーリキュール

「STRAWBERRY WONDER(ストロベリーワンダー)」

2025年3月上旬には第3弾として、奈良県の最高級苺ブランド「古都華」を使った
ストロベリーリキュール「STRAWBERRY WONDER(ストロベリーワンダー)」
(200ミリリットル7150円、500ミリリットル9900円)が数量限定で登場します。「STRAWBERRY WONDER」は、限られた農園でのみ栽培されている
奈良県の最高級苺ブランドの古都華を贅沢に使用。
古都華をそのままじっくりと漬け込み、さらに果汁とピューレに加工したものも
加えることで、濃厚さとフレッシュさのバランスを取っています。

「STRAWBERRY WONDER(ストロベリーワンダー)」

また素材の味わいをシンプルかつ最大限に引き出すために香料・着色料は完全不使用。
古都華、甜菜糖、アルコールのみのシンプルな原料から
「生の苺を食べる以上の感動」を伝えられるように研究、試行錯誤を重ねています。

日本最大級のおでんの祭典 〈静岡おでん祭2025〉が開催 日本各地のご当地おでんに 個性派おでんまで、 食べ比べたくなる約60店舗

寒い日が続き、春はまだ先かと感じる今日このごろ。
あったかーい食べもので温まりたい人は、
〈静岡おでん祭2025〉に出かけてみては?

2025年2月28日(金)から3月2日(日)の3日間、
静岡市葵区の「青葉シンボルロード」で開かれるこのイベントは、
日本最大級のおでんの祭典です。
「しぞーか(静岡)おでん」や日本各地のご当地おでんのお店など約60店舗が、
春が待ち遠しい冬の終わりに来場者の心も温めてくれるはず。

「黒はんぺん」だけじゃない! 静岡の人が愛する静岡おでんの5か条

おでん鍋

土地によってだし汁や具材が異なることから地名などをつけて呼ばれるご当地おでん。
その中でも、頻繁に名前を耳にするのが静岡おでんです。
黒いスープに「黒はんぺん」で知られています。

その静岡おでんには、静岡おでん5か条なるものがあるのをご存知でしょうか?

その内容は、

その1. 黒はんぺんが入っている。

その2. 黒いスープ。

その3. 串に刺してある。

その4. 青海苔、だし粉をかける。

その5. 駄菓子屋にもある。

というものです。

黒はんぺん

静岡おでんを語るに欠かせない黒はんぺん。

はんぺんといえば、一般的に白くてソフトな食感が特徴ですが、
静岡おでんに欠かせないはんぺんの色は黒。
黒はんぺんは、サバやイワシなどの青魚を材料とし、
骨も皮も取り除かずにつくることから、黒っぽく、カルシウムが豊富です。
静岡ではおでんだけでなく、フライとしてもよく食べられています。

ふたつ目の黒いスープは、濃口醤油でしっかり味付けされているから。
そのスープの黒さは、鍋の底が見えないほどです。

おでん種串

おでん種串がついている理由は、会計しやすさのためという説も。

3つ目のおでん種が串に刺してあること、
4つ目の青のりやだし粉(サバやイワシなどの削り節)をかけるという食べ方も
なくてはならない特徴です。

白焼き

静岡らしいおでん種のひとつ「白焼き」はスケトウダラのすり身を素焼きしたもの。

そして5つ目の駄菓子屋にもあるということが、
静岡の人たちが静岡おでんを愛する大きな理由かもしれません。
学校の帰り道、近所の駄菓子屋の店先で、
お小遣いでおでんを買っておやつにするという体験は、
多くの静岡の人に共通する思い出なのだとか。

毎年2月〜3月に開催! 「八戸ブイヤベースフェスタ」が 10倍楽しくなる方法

「八戸ブイヤベースフェスタ」開催中!

青森県南東部に位置し、太平洋に面する八戸市は、海産物の宝庫。
ここ八戸で毎年2〜3月の恒例になっているのが、
魚介類をスープで味わう「八戸ブイヤベースフェスタ」です。

ポスター

写真提供:八戸ハマリレーションプロジェクト

ブイヤベースとは、南フランス発祥の郷土料理。
地元産の魚貝類を、トマトやハーブとともに煮込んでつくります。

今年の「八戸ブイヤベースフェスタ」には過去最多タイの16店舗が参加し、
それぞれがこだわりのブイヤベースを提供しています。
八戸ブイヤベースフェスタにはルールが設けられており、以下の2点。

〈フレンチ食堂 Saison(セゾン)〉のブイヤベース。

参加店の〈フレンチ食堂 Saison(セゾン)〉のブイヤベース。(写真提供:八戸ハマリレーションプロジェクト)

(1)八戸産の魚介類をふんだんに使うこと。
ブイヤベースには、地元八戸港に水揚げされる魚介類を4種類以上使うのが条件。
また、一緒に煮込む野菜やハーブなどもできるだけ地元産を使います。

(2)「2度おいしい」こと。
まずはスープ料理として具材をそのまま味わうひと皿を。
その後、スープを生かしたオリジナルの“〆のひと皿”を味わいます。
各店ごとに異なる、「ひと皿で2度おいしい」が提供されます。

地元のファンの間では、期間中にいくつかの店舗を巡るのも恒例になっている
『八戸ブイヤベースフェスタ』ですが、コロカルでは、
それとはまた別の角度からさらに楽しむためのコツを提案したいと思います。
それは、ずばり! 早起きして魚市場を見学することです。

八戸の魚市場は3か所

八戸市の魚市場は、鮫地区にある「第一魚市場」、
江陽地区にある「第二魚市場」、白銀地区にある「第三魚市場」の3つがあり、
それぞれ漁業の種類や取り扱いの魚種、販売方法などが異なります。

トラックに積まれた魚

「第一魚市場」で扱うのは、まき網漁業による
生鮮のサバやスルメイカ、イナダ、イワシなど。

「第二魚市場」は底引き網や定置網、沿岸小型漁業、陸送による生の魚で、
タラやカレイ、ヒラメ、マグロ、ウニ、ホヤ、貝類など。

「第三魚市場」は冷凍イカをメインに扱っています。

各魚市場は漁業関連の業者しか入れないと思われがちですが、
実は一般の人でも見学することができるんです。
市のホームページにある「休開場カレンダー」で日程を確認し、
見学申込書をダウンロード、記入したら、
見学希望日の7日前までにFAXかメールで申し込めばOK。
事前にガイドをお願いしておけば、説明を聞きながら見学することもできますよ。

また、見学者も長靴と帽子の着用が義務づけられているのですが、
申請の際に希望しておけば、長靴を当日借りることもできます。

朝焼けの漁港

3つある魚市場のなかでもおすすめなのは、
多様な魚種が集まる「第二魚市場」。
以前は屋根と柱だけの開放型の魚市場でしたが、
2021年に改築され、屋根と壁に囲まれた閉鎖型の魚市場になったため、屋内でセリが行われ、
雨風(雪)をしのぐことができるのもポイントです。

〈武蔵野デーリー〉で知る、 牧場主の哲学と情熱が反映された クラフトミルクの魅力

牧場の環境、飼育方法、季節によっても変わる味わい

牧場や牛によって、それぞれ異なる個性を持つ「クラフトミルク」。
普段の生活のなかでは、なかなか触れる機会が少ないが、
実際、どのような個性を持ち、どのような違いがあるのだろうか。

品種、エサ、育て方、殺菌方法により味わいが変わり、
特に放牧の場合は、季節、場所によって草の状態が違うため、
それが味や風味にもダイレクトに反映される。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の副店主・木村充慶さん。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の副店主・木村充慶さん。

「草が青々と茂る春は乳から草のような爽やかな香りが感じられますし、
夏になると牛が水分をたくさん飲むようになるので、すっきりした味わいに。
冬になると脂肪を蓄え、水分もあまり取らなくなるので甘くて濃厚なんです。

3月頃から徐々に春らしい味わいになってきます。
放牧のほうがそういった季節の違いや牧場ごとの味わいが
そのまま感じられるので、僕は放牧牛のクラフトミルクが好きですね」
と教えてくれたのは〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の副店主・木村充慶さん。

牧場の個性や本当のおいしさを。 クラフトミルクの発信地 〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉

牛乳には牧場ごとのおいしさがある

スーパーやコンビニで手軽に手に入れることのできる牛乳。
その牛乳が、どこで誰によって、
どのようにつくられているのかを考えたことはあるだろうか?
市販の牛乳は、日本各地で搾乳された牛乳をブレンドしていることがほとんど。
しかし、単一の牧場や、同じ品質の少数の牧場のみで
手間ひまかけて、丁寧につくられた牧場牛乳「クラフトミルク」
を扱う店が吉祥寺にあると聞き、訪ねた。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉副店主の木村充慶さん、代表の義之さん、スタッフの松村さん。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉は、
この地で100年続く牛乳屋さんが、
2022年5月にオープンしたミルクスタンドだ。

「牛乳は品種や餌、育て方といった要素によって変わるので、
牧場によって味わいはまったく違います。
自然の中に放牧して、のびのびと育てたり、
牛をノーストレスな環境のなかで育てたり。
本当にさまざまな育て方があります。
それぞれに牧場主・酪農家の哲学や思いが反映されている。
それこそがクラフトマンシップだと思うんです。
本来、そういった違い、個性があるのに、ほとんど知られていません。
そんなこだわりの詰まった牛乳『クラフトミルク』を
味わってもらいたいと考え、ミルクスタンドをオープンしました」
と語るのは〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の副店主・木村充慶さん。

牛乳嫌いを変えた、放牧牛乳との出合い

武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND

実は、幼い頃は牛乳嫌いだったという木村さんが、
牛乳のおもしろさに気づいたのは20代後半のこと。
北海道の有名な放牧牧場を訪れた際、その牧場のミルクを飲んでみたら、
「こんなにすっきりしていて、草の甘みが爽やかに感じられるんだ」
と、その味わいに衝撃を受けたのだそう。

そこから全国の牧場を訪ねたという木村さん。
牧場主や酪農家と語らい、牛乳を飲むなかで、
そのおいしさ、放牧のおもしろさを実感。
まだまだ知られていない魅力を多くの人に届けるべくオープンさせたのが、
ここ〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉だ。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉木村義之

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の代表で、木村さんのお父さんである義之さん。

「うちは祖父の代からこの場所で牛乳配達の仕事をしていました。
父の代で自動販売機の配送業も請け負うようになったのですが、
父も高齢になったことで、これからを考えるようになり、
思い切って、クラフトミルクを売るお店をはじめてみようと思ったんです。
実は父もかつて全国の牧場を巡っていたことがあるようなので、
親子の活動がつながったふしぎな縁も感じます」

ゆーゆー牧場

木村さんが訪れた、東京で唯一放牧をしている牧場「ゆーゆー牧場」。八丈島の南国感あふれるゴルフ場だった場所を放牧地に。ヤシの木と太平洋とジャージー牛という、ここでしか見られない風景。

3つの材料でできる 自家製「味噌づくり」! 10年以上の仕込みで得た おすすめ配分・レシピ・コツを伝授

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

今回は、日本の伝統調味料である「味噌づくり」がテーマ! 

じつは2月は、味噌を仕込むのにぴったりの季節なのです。
この季節に仕込む味噌は「寒仕込み(かんじこみ)」と呼ばれ、
気温が低く、発酵のスピードがゆっくりになるため、
しっかりと熟成し、旨みの強い味噌になるといわれています。

使う材料は大豆、米麹、天然塩の3種類と、とってもシンプル。
添加物一切なしの手づくり味噌がつくれます。

「私にもできるかな?」と思った方。
今年はおうちで味噌づくりをしてみませんか?

味噌づくりワークショップの様子。大きなテーブルに塩、米麹、大豆を広げて女性たちがまぜている写真。

昨年の、〈いとしまシェアハウス〉での味噌づくりワークショップの様子。大きなテーブルに材料を全部広げて、ワイワイ味噌づくりを楽しみました。

今と昔で、味噌のつくり方が違う?

スーパーなどで見かけるお手頃価格の味噌の多くは
「速醸法(そくじょうほう)」という方法でつくられています。

これは人工的に加温して、発酵・熟成を早める製法。
熟成に半年〜3年ほどかかる昔ながらの「天然醸造」に比べ、
速醸法は1〜3か月ほどで完成します。
生産期間が大幅に短縮されることで大量生産できるようになり、
たちまち全国へと広がりました。

天然醸造は、自然のままにゆっくりと発酵させるので、
速醸法の何倍もの手間と時間がかかり、生産量もわずか。
そのため値段も高めですが、
長期熟成によって旨み成分がたっぷりと含まれ、
深い味わいが生まれます。
また、発酵や熟成を促す酵母やさまざまな菌が生きているため、
発酵食品の本来のパワーを発揮することができます。

7つの味噌が盛られた皿と、それらを味見する人の写真。

味噌の食べ比べ。仕込んだ年によって味が違うのがおもしろい!

市販の味噌の原材料をチェックしてみよう

ご自宅にある味噌の原材料表示を見てみてください。
どんなものが入っていましたか?

私が推したいのは、添加物の入っていない
大豆、米、麦、塩などでつくられたシンプルな味噌。

今の味噌は、便利さや風味をプラスするために
うま味調味料などが添加されていることもあるので、
味噌本来の旨みを楽しみたい方には、無添加のものがオススメです。

スプーンに盛られた味噌の写真。

また、一部のお味噌には酒精というものが添加されている場合があります。
酒精とはアルコールのことで、味噌の発酵を止める役割があります。
発酵が進みすぎると味が変化したり、
保存容器の中で膨張してしまうためです。

酒精を添加する理由はあるものの、
シンプルな原料の味噌や、天然醸造の味噌を買いたい場合は、
二酸化炭素を排出する穴の空いているパッケージのものを
選ぶといいかもしれません。

女の子が味噌の材料を混ぜている写真。

味噌づくりワークショップにて。小さな子どもも一緒に参加できるのが味噌づくりのうれしいところ。

〈OFF KINOSAKI〉料理人 谷垣亮太朗さん ローカルを掘って掘って、 湧き出てきた魅力をひと皿に込めて

推薦人

野村友里さん

野村友里

eatrip 料理人

Q. その方を知ったきっかけは?

以前から知っていてくれたようで、数年前の森道市場のときに声をかけていただきました。

Q. 推薦の理由は?

兵庫の城崎温泉という、なかなか辿りつけない地に、わざわざ行きたくなるお店とコミュニティを築きあげて勢いがあるから。

たっぷり飲んで、ガッツリ食べる。料理家も愛するビストロが温泉街に

城崎温泉は非常に歴史のある温泉地だが、
観光客や移住者などに対して開けた空気を感じる。
7つの外湯文化や約80軒ある旅館を大切にしつつ、
変わりゆくツーリズムに対して柔軟な姿勢は、ローカルの手本となっている。

カランコロンと下駄の音を響かせ外湯へ向かう観光客。冬の松葉ガニを目当てに、城崎温泉は平日も賑わっていた。

カランコロンと下駄の音を響かせ外湯へ向かう観光客。冬の松葉ガニを目当てに、城崎温泉は平日も賑わっていた。

宿で食事をして外で湯に浸かるという、「部屋食外湯」スタイルが城崎温泉の特徴だが、
インバウンドの影響もあり、
近年では「素泊まり外食」も滞在中の選択肢のひとつになっている。
ここ数年で城崎は知る人ぞ知る美食のまちになっていて、
ハイシーズンは8割が外国人客で席が埋まるというビストロ〈OFF KINOSAKI〉は、
そのニュースタイルに迎合しているのだ。
旅館の和室で正座していただく、少量多種の会席料理とは真逆の、
たっぷり飲んでガッツリ食べるビストロの醍醐味といえる自由なスタイルが、
城崎温泉に新たな価値をもたらしている。

より遠くの人に自分たちの取り組みを伝えられたら

2013年から豊岡駅近くで〈WOLF DINER〉というビストロを営んでいた谷垣さん。
但馬地域(兵庫県北部)の農家や生産者との連携や対話をしながら
お店づくりをしていたなかで、
城崎温泉が「温泉と文学」を軸に新しい変化を遂げようとしている時期と重なり、
より遠くの人に自分たちの取り組みを伝えられると考えた。

「いろんな人たちが城崎に来て、なにかが渦巻いていて、
これから新しいことが起こるんじゃないかとずっと間近で見ていたんです。
豊岡の駅前の場所もすごく好きだったのですが、思い切って移転に踏み切りました。
城崎に観光で来る、より遠くの人に
自分たちがやろうとしていることを伝えられるんじゃないかと思ったんです」

2018年、元は旅館で当時倉庫になっていた場所を見つけた。
温泉街のメインストリートから1本奥まった場所で、
当時はさほど人通りは多くなかったが、小川が流れ、桜並木が美しい場所だった。

「後ろが山なので湿気が多く、飲食店の友人たちからは『飲食店には向いていない場所』
と言われていましたが、城崎国際アートセンターの元館長の田口幹也さんだけは唯一
『いや、大丈夫じゃない?』と。
今思うと田口さんの自宅の近所にビストロがほしいという
私情が入っていたと思うんですけど(笑)。
実際は、山側をワインセラーにすることで湿度の問題はむしろいい方向に働きました」

春は店内からでも桜並木が望める。奥には気鋭の芸術家・新城大地郎氏の書が飾られている。

春は店内からでも桜並木が望める。奥には気鋭の芸術家・新城大地郎氏の書が飾られている。

OFFが人気の理由は、旬の新鮮な食材とそれを生かした調理法にある。
野菜、魚、肉、乳製品、調味料。
谷垣さんはあらゆる生産者の声に耳を傾け、素材のおいしさを引き出す調理を施していく。
豊岡から城崎へお店が移転したことで、
よりいっそう京丹後の生産者と距離が近くなったという。
たとえば、京丹後のオーガニックファーム〈SORA農園〉や、
ジャージー牛の乳製品を製造する〈ミルク工房そら〉は仲のいい生産者のひとり。
谷垣さんの創作にもいい影響を及ぼしている。

懐かしさとあたたかさ漂うブックカフェ 創業40周年の〈フィールド〉が まちに残したいもの

全国の書店数が減少の一途をたどり、各地でまちから本屋が消えていくなかで、
本と出合う場所を残そうと頑張っている岐阜県岐阜市のブックカフェ
〈フィールド〉を訪ねました。

2024年に40周年を迎えた〈フィールド〉は、絵本や昔話に出てきそうな
小さな古民家で営業しているブックカフェです。
引き戸を開けると、大きな一枚板のテーブルやアンティークのいす、
ぎっしりと本の並べられた木製の本棚と、懐かしい雰囲気に包まれています。
その奥からは、やさしそうな店主の太田耕司(おおたこうじ)さん、
千栄子(ちえこ)さん夫妻がにっこりと顔を出してくれました。

店主の太田耕司さんと千栄子さん。

店主の太田耕司さんと千栄子さん。

お母さんとふたりで始めた、本の読める食堂

太田さんは、東京の大学を卒業後、サラリーマンとして働いていましたが、
無類の本好きだったため、38歳のときに両親の自宅の一部を改築し、
食事のできる貸本屋業をスタートしました。
ブックカフェという言葉がまだなかった時代です。
現在は移転してしまった岐阜大学医学部が近くにあったことから、
学生たちが出入りする食堂兼貸本屋として賑わっていたそうです。

創業時からある本棚には、文化芸術関係の本がぎっしり。

創業時からある本棚には、文化芸術関係の本がぎっしり。

しかし、著作権法などが厳しくなって貸本業として続けることが難しくなり、
食事をしながら本の読めるブックカフェへと業態を変えていきました。
5000冊を超える本の所蔵と、お母さまがつくる定食が人気で、
なんとかここまで続けてこられたと太田さんは語ります。

お客さんの会話のなかから、好きな本や音楽、DVDなどを提案するという太田さん。

お客さんの会話のなかから、好きな本や音楽、DVDなどを提案するという太田さん。

「東京と違って、地方は文化的な刺激が少ない。
映画や音楽も好きだったので、芸術新潮を毎号購入したり、
早川ミステリーを集めたり、店内音楽もクラシックをかけて、
お客さんの好みに合わせてDVDを流すなど、ここに来たらおもしろい文化に
触れられるというムードをつくりました」と太田さん。

岐阜県郡上八幡町出身の音楽ライター、
毛利眞人(もうりまさと)さんによるSPレコード鑑賞会や、
同じく岐阜県大垣市出身で詩人の山田賢二(やまだけんじ)さんの勉強会を開くなど、
先駆的な文化イベントも開催してきました。

熊本県の花農家がつくった、 食べられる花束 「美味しいいちごのブーケ」

人口1000人の熊本県戸馳島で3代続く花農家の宮川洋蘭

九州の真ん中、熊本県の天草エリアに位置する戸馳(とばせ)島。
人口1000人の小さな島ですが、洋蘭の生産で有名です。
この地で花一筋50年、3代続く花農家を営むのが宮川洋蘭。
蝶蘭などの洋蘭を2007年からそれまで珍しかったネットショップを通じて販売し、
農家で初めて楽天市場で「ショップオブザイヤーCSR賞」を受賞するなど、
サイバー農家としても知られています。

宮川洋蘭の3代目宮川さん

そんな宮川洋蘭の3代目である宮川将人さんが
「人口1000人の戸馳島を明るく元気にするために」と
2022年にスタートしたのがいちご狩り園。
これにより現在観光客の少ない冬でも、
島の人口の2倍以上もの人が来島するようになりました。

いちごが食べられる花束「美味しいいちごのブーケ」を開発

「美味しいいちごのブーケ」

そんな宮川洋蘭が2年がかりで開発したのが、いちごが食べられる花束の
「美味しいいちごのブーケ」です。
一般的ないちご農家は休みなく早朝の収穫から夜遅くまで、
きっかけは、宮川さんがパック詰め作業に追われているいちご農家さん
たちに対するモヤモヤ。
「いちごを食べる人はみんな幸せになるのに、つくっている人はそうじゃない。
いちごの付加価値をもっと高めることで食べる人も育てる人も、
みんなが笑顔になれるはず!」と宮川さんは考えました。
そんな思いから生まれたのが「美味しいいちごのブーケ」です。

インドのチャイ文化が教えてくれた 日本の心とお茶時間の大切さ

こんにちは、世界一周旅中のうんまほふうふです。
東南アジアを立ち、次に向かったのはインド!

インドからその周辺国、さらには世界中に広まった食も多く、
独自で多様な食文化が発展していったおもしろい国のひとつです。

インドではよくお茶(チャイ)を飲む!

タイのバンコクからインドに飛行機で移動し、
第3の都市・コルカタ市街地に到着したのは、現地時間の朝8時頃。
バスを降りて、すごい人集りを見つけたと思ったら
そこは「チャイスタンド」でした。

たまたま出合ったローカルなチャイスタンド。一杯18円ほど。

たまたま出合ったローカルなチャイスタンド。一杯18円ほど。

次から次へと人がやってきては、
チャイを飲みながら店の前で談笑する。

噂には聞いていたけど、
「ほんとうにインドではチャイをよく飲むのだ」
と感じた瞬間でした。

最初に飲んだチャイは、その甘さにびっくり!

最初に飲んだチャイは、その甘さにびっくり!

私たちも、さっそくチャイを試してみることに。
初めての感想は、想像以上においしい!
甘いけどスパイスがしっかり効いている。
これは、ハマってしまいそうな予感……。

宿泊していたゲストハウスの朝食でも提供されました。

宿泊していたゲストハウスの朝食でも提供されました。

スパウト容器の日本酒で 世界へ打って出る! 高知移住した〈文本酒造〉杜氏が語る “高知ローカルの魅力”

茨城から高知に移り住み、杜氏として“高知で一番小さな酒蔵”〈文本酒造〉の
再出発を牽引してきた石川博之さんにお話を伺いました。
酒づくりへの思い、そして移住者の視点から見えてくる
“日本最後の清流のまち”「四万十町(しまんとちょう)」の魅力を紹介します。

日本最後の清流の町”「四万十町」の酒造が生まれ変わった

日本酒ペアリングBAR「お酒やさん」

高知龍馬空港から車を走らせること約1時間、四万十町の窪川地域に到着です。
かつては町に7軒ほどあった酒造も、
いまは四万十川のほとりの文本酒造1軒が残るのみ。
コロナ禍では売上が減少し、3年ほど醸造を停止している間に
廃業を検討するほどに追い詰められましたが、
「窪川の街に酒蔵を残したい」と願う現オーナーが事業を承継し存続が決まりました。

事業承継後には、酒蔵や蔵の建物に大幅な手入れを行い、
2023年5月にリニューアルオープン。店に一歩足を踏み入れると、
1903年創業の古めかしい外観からは想像できないような
酒蔵の母屋を大胆にリノベーションした
日本酒ペアリングBAR〈お酒やさん〉の洒落た空間が広がります。

〈文本酒造〉杜氏の石川博之さん

〈文本酒造〉杜氏の石川博之さん

杜氏の石川さんと番頭の十代幸栄さんが出迎えてくれました。
石川さんは長年働いた茨城の酒蔵を卒業した際、
日本各地の酒蔵から『杜氏としてうちに来てほしい』と引く手あまただったそうですが、
ある強い確信をもって、文本酒造を選びました。
「お声がけいただいた各地の酒蔵を巡りつつ地元の酒場を飲み歩いていたんですけど……
飲んでいて一番面白かったのが、この四万十町だったんですよ(笑)
ふらっと入った飲み屋で隣り合ったおじさんとすぐ仲良くなって、
2、3杯は奢ってもらったと思うんだ。
あとから分かったけど、それは近所の床屋さんのおじさんだった(笑)。
この町の人々の温かさ、人懐っこさにとても惹かれたんです」

〈文本酒造〉店内

実はこれ、高知では消して珍しくはない酒場体験。
高知で宴会は「おきゃく」と呼ばれ、老いも若きも美酒と料理を囲んで
朝から晩まで楽しく飲み明かすカルチャーが古くから根づいているんです。
役場の職員さんいわく『ひとりより、みんなで楽しく飲みたい酒好き』がとにかく多いのだとか。
「移住して1年以上たったけど、最初の印象は全然変わらないですね。
食べ物も美味しいし、最高ですよ」

海外を見据えた日本酒を打ち出していく

〈文本酒造〉タンク

そして、石川さんが文本酒造に惹かれた理由がもうひとつ。
「伝統を継承してほしい」「こんな風なお酒をつくってほしい」と
型にはめられることなく、まっさらな状態で理想の酒造りを追究できる環境だったから。
「地元の方、日本の方々に愛されるお酒づくりはもちろんですが、
やっぱりこれからの日本酒は海外に打って出ていかないと
本当に業界として成り立っていかない、そんな危機感を持っています。
日本の人口も、飲む人もどんどん減るばかりですから……。
海外を見据えたお酒造りをどんどんしていかなきゃいかんと思ってますね」

オーナーや番頭の十代さんも同じ思い。かくして新生文本酒造は
新たなメンバーで、新しい日本酒造りのチャレンジを始めたのです。

〈和み処サンシャイン〉斉木佑介さん “生きている実感”がある新島で、 塩工房と居酒屋を営む

生き方や働き方を考える事業を数多く行い、
求人サイト『日本仕事百貨』を立ち上げたナカムラケンタさんが推薦するのは、
新島で居酒屋〈和み処サンシャイン〉を営み、〈しおさいの塩〉をつくる斉木佑介さんです。

推薦人

ナカムラケンタさん

ナカムラケンタ

日本仕事百貨
代表

Q. その方を知ったきっかけは?

16年前から伊豆諸島の新島に通っています。佑介さんは、新島の居酒屋〈和み処サンシャイン〉で働きはじめて、お店を引き継いだこともあって、よく訪問するようになりました。

Q. 推薦の理由は?

居酒屋を引き継いだあとに「自分にしかできないことは何か?」を考えていたように感じます。そこで思いついたのが、新島での塩づくりだったようです。実は新島の海は水の汚れを示す化学的酸素要求量=CODが低く、透明度の高い海として知られています。山口県長門市の〈百姓庵〉で塩づくりを学び、新島で塩小屋をつくります。最初は掘っ建て小屋をつくろうと思ったら、先輩のみなさんに手伝ってもらって、立派なものができたそうです。塩はサンシャインのメニューにも活かされています。自分のオススメは塩レモンサワーです。

先輩に導かれて新島へ。移住するという感覚もなかった

「まさか10年後に自分がこうなっているなんて、
新島へ来たときはまったく想像していなかったんですよ」

斉木佑介さんは、開口一番そう言った。
東京から南へ約160キロの洋上に浮かぶ離島、新島。
そこで斉木さんは〈和み処サンシャイン〉という小さな居酒屋を営むかたわら、
自宅横の工房で海水を釜炊きして塩づくりを行っている。
昨夏には島内外の仲間と会社を設立し、島での農業をスタート。
今年は宿の開業も控えている。

新島へ移住して10年。
彼がたどってきた道は、どれも新島にはなかったものばかりだ。

斉木さんが営む居酒屋〈和み処サンシャイン〉。

斉木さんが営む居酒屋〈和み処サンシャイン〉。

埼玉県出身の斉木さんが、初めて新島を訪れたのは2014年9月のこと。
島に来た理由はシンプルで「大事な先輩がいたから」。
学生時代のバイト先だった居酒屋チェーンの店長が、
新島に移住して自分の店を持つことになったという。
「手伝わないか?」という短い連絡に、ふたつ返事でOKしたのがはじまりだった。

「当時、僕は4年間暮らしたニューヨークから引き上げるタイミングだったんですよ。
新島ってどこ? というくらい何も知らなかったんですが、
ニューヨークから帰って離島にいるって、なんかおもしろいんじゃないと思って。
半分ノリでしたけど、先輩とはいつか一緒に店をやりたいねとずっと話していたんです。
先輩が店を開くなら自分も行くのが当然という感覚でした」

2015年2月に新島へ移住し、ナカムラケンタさんに出会ったのも、その頃だ。

「新島に来たときは必ず店に来てくれますね。
僕のあれこれをずっといい距離感で見守ってくれているのを感じています。
『自分にしかできないことを考えていたように感じる』と
思ってくれていたのはうれしいですが、
僕はケンタさんと同じように新島がただただ好きで、
島から離脱しないためにはどうすればいいだろう? って感じ。
たいしたことは考えていなかったと思います(笑)」

その年の夏に先輩とともに〈和み処サンシャイン〉をオープン。
当時の新島で移住者が飲食店をオープンするのは稀なケースで、
大きな注目を浴びたという。住民はみな誰かの親戚、というほど人間関係が濃密な離島。
右も左もわからない状態で、先輩と一からつくっていった。

推薦人のナカムラケンタさんがおすすめだという塩レモンサワー。

推薦人のナカムラケンタさんがおすすめだという塩レモンサワー。

塩レモンサワーの店内POP。

塩レモンサワーの店内POP。

「サンシャインにいる若い子」として、のんびりと新島暮らしを楽しんでいた日々が、
急展開を見せたのは3年後のことだ。
突然、先輩が家庭の事情で島を出ることになったのだ。
この人の後をついていけば何の問題もない、と思っていたその人が島からいなくなる。
しかも先輩から告げられたのは「サンシャインを継いでくれないか」という言葉だった。

「信頼していた先輩から『一緒に島を出よう』じゃなくて、
『俺は出ていくから店を継がないか』と言われたことが驚きでした。
何が驚いたかって、置いていかれて悲しいということよりも、
テンション上がっている自分がいたことです。
先輩のサポート役が天職だと思っていた自分が、まさか店長になるなんて、
どうなるんだオレ!って」

流されるままにやってきた新島だけど、いつのまにか新島での暮らしも、地元のつきあいも、
自分にとって大切なものになっていた。島を出るという選択肢はない。あとはやるだけだ。
そして2018年秋、斉木さんはサンシャインの2代目店長になった。

町田エリアの飲食店が共創した クラフトビール醸造所&タップルーム 〈BUSO BREWERY〉が誕生

地元の飲食店が手を取り合い生まれた、地元密着型のブリュワリー

2024年12月7日、小田急町田駅前旧カリヨン広場に
武相エリア(東京都南多摩地域と神奈川県相模原市周辺を指す総称)発の
クラフトビールの醸造所併設のタップルーム〈BUSO BREWERY(ぶそうブリュワリー)〉
がオープンしました。

〈BUSO BREWERY〉は、地元を愛する飲食店を中心とした地域土着の企業10社が、
2023年6月に設立した株式会社武相ブリュワリーが取り組む、
市内農業者との農商連携による日本初(同社調べ)の共同ブリュワリーの直営店です。

〈BUSO BREWERY〉店内

きっかけとなったのは、飲食店が大きなダメージを受けたコロナ禍。
自分たちのまちを盛り上げるためには、飲食店同士が手を取り合い、
つながることが大切だと感じ、同プロジェクトが発足しました。
また武相エリアにキャンパスを構える玉川大学とも連携しています。

〈BUSO BREWERY〉が目指しているのは、
地域社会とのつながりを大切にした、持続可能なビールづくり。
地元密着型のブリュワリーとして、武相土着の飲食店にクラフトビールを卸し、
地元店舗を明確にすることで地域あげての“つながり”をつくり
この地域の食文化の向上と同時に、地域のシビックプライドの醸成を
ミッションに掲げています。

町田産のホップや大麦、水を使用したビールブランド「Kawasemi Brew」をラインアップ

ビールを注ぐ様子

〈BUSO BREWERY〉で取り扱うのは、〈Kawasemi Brew(かわせみブリュー)〉
という地場で立ち上げられたビールブランド。
東京湯島にある〈アウグスビール〉から醸造技術を学び
地元町田産の厳選したホップや大麦を使用し、清らかな水で仕上げることで、
シンプルでありながら奥深い味わいのクラフトビールを生み出しています。