おむすび茶漬け〈わくらむすび〉。 世界農業遺産の石川・能登、 和倉温泉15旅館の料理人が 地元食材をひと椀に込めて

コロカルでも〈おでかけ能登〉でおなじみの、
石川県・能登。ここは2011年に先進国で初めて「世界農業遺産」に認定された土地。
能登の里山里海がもらたらす、豊かな山海のめぐみを味わえる
冬の特別メニュー〈わくらむすび〉がこの冬登場しました!
これは〈和倉温泉旅館協同組合〉の企画による、
和倉温泉の15旅館が参加するプロジェクト。
各旅館の料理人が能登の食材を使った
おむすび茶漬けを開発し、季節限定・数量限定で
提供するというもの。

さてこのオリジナルメニューの〈わくらむすび〉とは
いったいどんなものなんでしょう?
それは、能登の具材(能登牡蠣・能登牛・鰤・海藻・のと115椎茸等)と、
能登の出汁(いしる・酒粕・能登塩等)をつかった、
おむすび茶漬け。

■「わくらむすび」とは

一、おむすびは、石川県産のお米でむすぶ。

一、具材は、能登で育まれた食材を用いる。

一、出汁は、能登でできた調味料を用いる。

一、ひと椀に、和倉の料理人としての、おもいをのせる。

というステイトメントが発表されています。

各旅館の料理人さんたちが腕を振るったメニューはどれも工夫に満ちていて
個性的、そしておいしそう!

〈多田屋〉能登の贅沢むすび 料理人:酒井 誠史

こちらは多田屋さんのわくらむすび。
「目の前でとれた食材を味わう。それが一番の贅沢。」と言うことで、
多田屋の前に広がる七尾湾の牡蠣棚でとれた牡蠣をつかって、
能登牛のジャーキーを寄せたひと椀を作りました。

〈天空の宿 大観荘〉能登のきれい茶漬け 料理人:尾舘 外喜夫

こちらは大観荘さん。
「料理は風味と彩り。工夫ひとつで美味しくなってお客さんの喜びも変わる。」と、
能登産のお米に中島菜、能登むすめ、能登牡蠣などを寄せた彩り豊かなひと椀です。

〈生駒高原農園〉 霧島の湧き水が育む、 甘みのある有機野菜が人気! 宮崎県小林市の無農薬栽培農園

水がおいしいので、野菜もおいしい宮崎県小林市。
ここで地元のひとにも、そして観光客にも人気の、
有名な無農薬栽培農園・販売店の〈生駒高原農園〉。
生駒高原、夷守岳(ひなもりだけ)のふもとで、
野菜づくりに取り組んでいる農園です。
こちらは代表の梶並達明さん。

〈生駒高原農園〉店舗

道路沿いにあるお店には、ひっきりなしに
お客さんが訪れます。
みんなのお目当ては、裏の畑で採れた新鮮な野菜と、
梶並さん夫妻とのおしゃべり。
店頭の野菜をカットして味見させていただいたのですが、
すごくみずみずしくて、そのまま食べても甘みがある!
カブがまるでフルーツのようでした。
ほか、店頭に並ぶのは、赤・黄・紫のにんじんや、
ピンク大根やワサビ大根のほか、
オリジナルのオレンジ色の唐辛子など。
年間を通じて50品目ほど、めずらしいお野菜が並びます。

どの野菜も濃厚でみずみずしい味わい

もともと梶原さんは大阪でメーカーに勤務していたのですが、
阪神淡路大震災をきっかけに、奥様の故郷である
小林市に移住されました。
生駒の大自然を生かした路地の有機野菜作りで出来た野菜の評判は
全国に轟き、東京の有名レストランからも
引き合いがたくさんあるのだそう。
おいしいだけでなく、ほかでは見られない野菜が
たくさんあるのも、シェフに人気のひみつ。

こちらがお店の裏手にある、梶並さんの畑。力強い野菜が並びます

いまだけ! 酒どころ・新潟の 〈今代司酒造〉でとれたての やわらか酒粕〈冬粕〉販売中

酒どころ・新潟。
新潟駅から徒歩15分のところに、
日本酒やみそなど、醸造と発酵食の町として知られる
“沼垂(ぬったり)”にある酒蔵、〈今代司酒造〉。
ここは、醸造アルコールの添加を一切行わない、
全国でも珍しい全量純米蔵。
仕込み水は天然湧水を100%、
お米は全て新潟で採れたお米を使用
創業1767年。全量純米仕込みで酒造りを行っています。

お酒を貯蔵するタンク

そんな〈今代司酒造〉さんでは、事前申し込みで
酒蔵見学が可能。
明治三十年頃に建てられた、趣のある蔵の中で、
お酒が出来るまでの工程や蔵に関するお話を聞いて、
酒造りの現場を見学することが出来るんです。

見学に訪れたわたしは、ある作業に釘付けになりました。
それは、〈酒粕〉を採る作業。
そもそも酒粕とは、日本酒をしぼった後にできるかす。
〈ヤブタ〉と呼ばれる自動圧搾機に醸造された日本酒を入れて、
綺麗にお酒と酒粕を分けます。
自動圧搾機のなかには、何十枚もの布が貼られた板が吊るされています。
このときにもろみがしぼられることで、板状の酒粕が出来上がるのです。

こちらが酒粕を採取する作業場

酒粕をはがす道具

見事な板状!

酒粕は通年販売されていますが、
しぼりたての酒粕が買えるのは、日本酒をしぼる12月から2月中旬ごろまで。
他の時期は、熟成された酒粕が販売されているんです。
熟成はコクがありますが、しぼりたてのほうは
香り高くやわらかで、風味豊か。
搾りたてのお酒のような、フルーティな香りがふんわり立ち上ります。
火鉢の網であぶって、砂糖をのせて食べたり、
甘酒にしたり、ココアにいれたりしても!
栄養豊富で美容と健康にも良いんです。
お値段は810円(税込)。
通信販売も可能です。

これが生の酒粕!

広島の酒どころ・西条には 1キロ圏内に7つの酒蔵が! 風情ある酒蔵通りを 歩いて巡ってみた

広島県の広島駅から電車で約30分。
東広島市の西条は、昔から灘、伏見と並ぶ銘醸地として知られる地。
いまもJR西条駅の周辺で、賀茂鶴、亀齢、西條鶴、
福美人、白牡丹、賀茂泉、山陽鶴の7社が醸造を続けているんです。
酒蔵のなかには土・日・祝日に一般開放し、見学や試飲ができるところも!
酒造りの工程を学びながら、蔵の個性を生かした自慢の酒を試飲できます。
時期によっては、実際の酒造りを見学できることも。

東広島市の西条は、昔から灘、伏見と並ぶ銘醸地として知られる地

賀茂鶴醸造

普通蔵元めぐりといえば距離が離れていたりするのですが、
西条エリアは1キロ圏内に7つの酒蔵があるので、
徒歩でめぐることが可能!

江戸時代に作られた細長く連なる宿場町は〈酒蔵通り〉として
いまもその姿を残し、酒蔵の赤レンガの煙突、赤瓦の屋根と、
白い漆喰と黒いなまこ壁が、
千本格子の町家造りが織りなす風情のある景観に浸りながら、
楽しく酒蔵巡りをすることが出来ます。
それでは早速お出かけしてみましょう。

西条の酒蔵めぐりの最初のスタートは、観光案内所の〈くぐり門〉から

西条の酒蔵めぐりの最初のスタートは、
観光案内所の〈くぐり門〉から。
西側が西条酒蔵観光案内所に、東側が〈くぐり門珈琲店〉になっています。
マップを手に入れ、開いてる酒蔵を確認して散策するべしです。
見学可能な酒蔵には、目印として「ようこそ醸華町西条」看板が置かれています。

ちなみに、地元を愛する〈東広島市観光協会ボランティアガイド〉の
皆さんによる西条ガイドのサービスもあります。
親しみあふれる地元の方たちが、とても親切に
教えてくださいますのでオススメです!

1.賀茂鶴酒造

賀茂鶴酒造。樽の前は記念撮影スポット

樽の前は記念撮影スポット

最初に訪れたのは、〈賀茂鶴酒造〉。
全国的な知名度を誇る、広島を代表する蔵元です。
明治時代から先進的精米技術をとりいれ、
大吟醸酒造りの先駆けとなりました。
〈大吟醸 特製ゴールド賀茂鶴〉はオバマ大統領にも振る舞われたのだとか。
本社敷地内の見学室が見学可能です。

本社敷地内の見学室が見学可能

木の桶いっぱいに、3トンのお米を蒸して入れてお酒を作ります

木の桶いっぱいに、3トンのお米を蒸して入れてお酒を作ります。
11月から4月上旬までがお酒を仕込む時期。
お米は広島県北で作られたもの。
西条の上質な軟水と合わせて、おいしいお酒が作られます。

賀茂鶴の杜氏さんによると、もろみを見て、もろみが暑がってないか寒がってないか、数値ではなく、匂いをかいで判断するのだそう

実際に見学できるエリアは異なります

※実際に見学できるエリアは異なります

酒造りの時期は、朝4時から作業が始まります。
賀茂鶴の杜氏さんによると、もろみを見て、もろみが暑がってないか
寒がってないか、数値ではなく、匂いをかいで判断するのだそう。
ちなみに賀茂鶴さんはショップも充実。
試飲した日本酒で作った梅酒がとっても美味だったのでお買い上げ!
お酒のほか、ロゴが入ったオリジナルの前掛けもおみやげに
喜ばれそう。

福美人

福美人は大正6年より酒造りを続けてきた酒蔵

すぐれた酒造りの技能のため、全国より杜氏が学びに訪れてきたのだそう

福美人

お次は〈福美人〉。
大正6年より酒造りを続けてきた酒蔵です。
すぐれた酒造りの技能のため、全国より杜氏が学びに訪れてきたのだそう。

東京・谷中に、まち全体を ホテルに見立てた宿泊施設 〈hanare〉がオープン!

下町風情が残る東京・谷根千エリアにある、谷中。
路地には民家をリノベーションしたカフェや
雑貨屋さんもあり、散策やお買い物が楽しいまちです。

そんな谷中に“まち全体をひとつのホテルに見立てる”という
大胆なコンセプトのホテルがオープンしました。
その名も〈hanare〉。
まち全体をホテルに見立てることで、
地域と一体になったホテルを目指しているのだとか。

たとえば、大浴場はまちの銭湯、
ダイニングはまちの食堂やレストラン、
レンタサイクルは自転車屋さん……などなど、
いろんなことをまちで楽しむのが、このホテルのスタイルです。

〈tokyobike gallery 谷中〉東京を走るためにつくられた自転車〈トーキョーバイク〉の直営店。レンタルも行っています。

hanareを手がけたのは、以前リノベのススメでもご紹介した、
築60年の木造アパートを改修した文化複合施設〈HAGISO〉の皆さん。
hanareの改修も、HAGISOのメンバーが手がけました。

HAGISO

ホテルのレセプションは、こちらのHAGISOの2階にあります。

普段着で海の サイクリングが楽しめる! 〈瀬戸内海横断自転車道〉 後編:多々羅大橋をわたる

広島県尾道市から、愛媛県今治市までをむすぶ、
〈瀬戸内しまなみ海道〉にある、全長約70kmという
日本一の長さを誇るサイクリング道〈瀬戸内海横断自転車道〉。
とても立派に整備された道で、
島々と海山が織りなす美しい景観を眺めながら
サイクリングが出来るアクティビティです。

そんな〈瀬戸内海横断自転車道〉がただいま、
2016年3月31日まで、自転車・歩行者ともに
期間限定で無料で通行が可能。
沿線の自治体がレンタサイクルを実施しているので、
コースの一部分だけをサイクリングして、
各地にあるレンタサイクルターミナルでの乗捨ても自由にできます。
今回は、広島県の生口島から〈多々羅大橋〉を越えて
愛媛県の大三島までのコースを走ってみました。

サイクリングセンターで自転車を借りて出発

まずは、生口島・瀬戸田にあるサンセットビーチの
レンタサイクルターミナルへ。
ターミナルによっても違いますが、
自転車、タンデム自転車、電動アシスト自転車の3種類があります。
自転車・タンデム自転車は1日500円。
電動アシスト自転車は、4時間以内の利用で800円。

普通の服装で参加できます

レンタサイクルの魅力は、
普段着でも参加できるところ。
日差しが強い季節は帽子やサングラスがあるといいですが、
本格的なサイクリングのユニフォームを身につけなくても、
お散歩気分で海と山の眺めをたっぷり味わうことができますよ。
海風がとっても気持ちいい!

サイクリング用の自転車専用道路はひろびろ。
海と山に囲まれて、右を見ても左を見ても、
どちらもいい眺めです。

右は海!

左は山!

20分ほど走ると、多々羅大橋のふもとにたどり着きます。
「国産レモン発祥の地」の記念碑が。
生口島は、生産一位を誇る国産レモンの産地。
島の八百屋さんでは、東京ではひとつ200円で
売られているような国産レモンが、
カゴいっぱいで200円で売られていたのが衝撃でした。

国産レモン記念碑

地元の八百屋さんで売られていた国産レモン

2016年3月31日まで無料! 広島・尾道から 〈瀬戸内海横断自転車道〉へ。 前編:サイクリストのための 〈ONOMICHI U2〉

広島県尾道市から、愛媛県今治市までをむすぶ、
〈瀬戸内しまなみ海道〉。
ここには全長約70km、日本で初めて、海峡を横断できる
〈瀬戸内海横断自転車道〉があります。
2016年3月31日まで、自転車・歩行者ともに
期間限定で無料で通行が可能。
沿線の自治体がレンタサイクルを実施しており、
各地区に15ヶ所のレンタサイクルターミナルがあって、
途中での乗捨ても自由。
普段着で参加できるアクティビティなんです。

〈ONOMICHI U2〉

ひろびろとしたウッドデッキ

今回、このしまなみ海道を実際に体験してみました。
その第一歩として、広島県尾道市にある〈ONOMICHI U2〉でスタンバイ開始。
ここは、自転車と一緒に宿泊可能な、サイクリスト専用ホテル〈HOTEL CYCLE〉を
中心に、レストランやセレクトショップ、イベントスペースなどが併設された複合施設です。
倉庫を改造したひろびろとしたスペースに、センスの良いお店がつまっています。

おみやげも充実。

店内のレストランやおみやげをチェックしたら、
店外のデッキから、目の前にひろがる〈尾道水道〉を眺めるのがおすすめ。
朝に夕に表情をかえる島々の穏やかな光景は、
いくら見ても見飽きることがありません。

目の前には港が

それでは自転車に乗ったまま
チェックインできるホテル〈HOTEL CYCLE〉へ。

写真でめぐる、道東の魅力! 森と海、そして土地のぬくもり。 写真家・在本彌生の旅の記録。

雄大な自然に遭遇するところ

“道東”とは、北海道の東部エリアのこと。
太古の自然が息づく日本でも数少ない場所です。
野生動物や原生植物など
見たこともないかたちや色に驚かされます。

ブルーにきらめく不思議な湖や世界自然遺産の知床半島、
まるで異国のような絶景が広がる、根室の岬。
そして、十勝の肥沃な土地で育まれたおいしいものも。

取材の移動距離はおおよそ1200キロ。
道東の旅で出合ったあれこれを、写真家・在本彌生が切り撮ります。

安曇野で 世界でも珍しいビオホテルを 八寿恵荘 後編

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カミツレの里・沿革

紅葉の美しい秋の日。
北アルプスの山々に囲まれた豊かな自然の中。
コロカル取材班は長野県北安曇郡池田町にあるカミツレの宿〈八寿恵荘〉を訪れた。
今年5月に誕生した日本で第一号の“ビオホテル”である。

“ビオホテル”とはオーガニックでエコなホテルの認証。

もともと八寿恵荘は農薬不使用カモミールの商品開発で知られる
カミツレ研究所の保養施設としてつくられた。
カミツレ研究所には有機カモミール農園と工場、有機野菜の畑があり、
敷地面積は約4万坪。
カモミールを用いた入浴剤やスキンケア商品を製造・販売している。

建材、環境、寝具、食事など、自然素材にこだわり
安心して心地よく過ごせる宿として
今年5月にリニューアルし、“ビオホテル”として認証された。

この日はちょうど有機栽培されたジャーマンカモミールの定植の作業中。
カミツレとは薬効成分のあるハーブとして知られるジャーマンカモミールのこと。
保湿効果、そして消炎に効果があると言われる。
日本でも古くから漢方薬のひとつとして使われてきた。

八寿恵荘を経営する
株式会社相互のカミツレ研究所の北條裕子さんにお話をうかがった。

日本で第一号の“ビオホテル”。安曇野にあるカミツレの宿 八寿恵荘。

「父は安曇野で生まれて、東京に印刷会社・株式会社相互を立ち上げたんです。
1982年 ハーブティーなどの文化が日本に入り始めたころ、
ハーブの印刷物を扱ったんです。それが父にとってハーブとの最初の出会いで、
それをきっかけにハーブの事業を始めました。私はそれを引継いだんですね。
ちょうどそのころ父は喉頭がんを患っていたんですが、
先生に漢方を薦められて、完治したんです。
自分が助けられた植物でみなさまのお役に立てないかと考え、
薬効の高いと言われるカモミールを広げていこうとハーブの事業を立ち上げた。
つくるなら安心・安全なものがよいだろうと、
原料から国内でつくっていこうと研究をしていて、
それを大学生の私はずっと見ていたんですね」

最初は印刷会社のなかの一部門として立ち上げたハーブ事業。
事業としては今年で34年目になる。
北條さんがカミツレ研究所として引き継いで20年。
6年ほど前に安曇野に〈カミツレの里〉をつくったが、
3年前に無垢の木を使ってリフォームする計画が立った。

「そんなとき、日本ビオホテル協会の中石和良さんと中石真由子さんと知り合い、
ビオホテルの存在を知りました。
日本ビオホテル協会さんの向かっている方向と
八寿恵荘の目指す方向は一致したので申請させていただきました」

もともと食材や調味料にはこだわり、お風呂の洗剤も無添加のものを使っていた。
それをリニューアルを機にリネンや床、
ボイラーなども含めて徹底して環境と健康にこだわるつくりにしたという。

カモミールエキスのお風呂。窓から安曇野の自然が一望できる。カミツレ研究所ではシャンプー、石けん、ボディソープなどカモミールエキスを利用した商品をつくっている。

ビオホテル認証の条件

一般社団法人日本ビオホテル協会(以下BHJ)の、ビオホテル認証の条件は厳しい。

 1. 食べ物、飲み物は基本的にすべてがBHJ認証のものであること
 2. ボディケア・スキンケア用品にはBHJ認証を受けた製品を使用すること

提供する食材・食品や製品などについては、原材料の栽培方法、成分、加工工程、
さらに流通過程にわたる詳細なガイドラインが設定されている。
生産者や生産地、栽培方法、加工工程、流通過程が明確なこと、
健康を害する物質を使用していないこと、
生態系や環境への負荷に配慮した生産方法でつくられた生産物や食品、
製品であること、可能な限りその近郊の地域のものを選ぶことなどを
ガイドラインに定めている。

さらに、 タオルやベッドリネンがBHJ認証のものであること、
施設・建物の内装材、建材などが自然素材であること、
CO2削減を中心としたエネルギー資源マネージメントに取り組むことなどを
推奨している。
食べ物、飲み物の設定基準は、
達成度合いに応じて「リーフ数」により格づけされる。
ミシュランの星の格づけのように葉っぱの数で評価し、
5リーフと4リーフに格づけされた宿泊施設がビオホテルとして認証される。

「認証にあたって、いかに環境に配慮しているか、
館内がどれだけ自然なものを使っているかを徹底しました。

日本で第一号のBIO HOTEL®認証。一般社団法人日本ビオホテル協会は、ヨーロッパのビオホテル協会(Die BIO HOTELS)と連携して、健康と環境に配慮したホテルの認証を行っている。

8種類の木を使った天然素材ホテル

クリ、スギ、アカマツ、サクラ、タモ、ケヤキ、ナラ、ヒノキ。
基本の木材は地元、長野県池田町の8種類の木を使っている。
長野県大北地域、一番遠くても長野県内の材。
それぞれの木の特徴を生かし、床材はアカマツ、柱はヒノキ、など。
建築はエコ建築で有名な山田貴宏さんにお願いした。

「木のぬくもりを感じてほしいので、スリッパを履かずに済むよう
床暖房を入れました」と

床暖房のためのボイラーもこだわった。
通常ボイラーは灯油を大量に使うが、八寿恵荘では
間伐材や松くい虫でやられたアカマツをチップにして
床暖房やお風呂を沸かすボイラーに使っている。

「松くい虫の被害にあった木はまちの外に持っていくことができないんです。
伐採して燻蒸するなど、地域で処分する必要があります。
それをチップにしてボイラーで活用しています」

カミツレ研究所の商品のメインとなるのはカミツレエキスの入浴剤。
34年間つくり続けている。
これをウッドチップのボイラーで沸かしたお湯に入れた
“華密恋(かみつれん)の湯”が八寿恵荘の自慢。
土日祝日は日帰り入浴も可能になっている。

「タオルやベッドリネンは、オーガニックコットン100%のもの。
枕カバーはカモミール染めをしています」

使い捨てのカミソリ、歯ブラシなどを置かずに、
洗面用具は持参してもらうようにお願いしているという。
そのかわりカミツレ研究所でつくられたスキンケアの商品は
各種、館内にて自由に使うことができる。
宿泊される方に会話をしてほしいからとテレビも置いていない。

木材は地元、長野県池田町の8種類の木を使用。それぞれの木が部屋のキーホルダーになっている。

こだわりのオーガニック食材

認証取得にあたり一番苦労したのは食材だという。
BHJの基準では、すべて無添加のもの、無農薬のものを使わなければならない。
自社の菜園での有機野菜の栽培があるものの、すべての食材というのはとても大変。
有機野菜販売のネットワークを利用したり、
地域の伝統的な食材、食文化を取り入れるなどの工夫をした。

「宿泊される方に昔ながらの薪割りとかまど炊きを体験してもらおうと、
かまどをつくりました。宿泊者の方と一緒に薪を割り、
かまどで地元、池田町の有機栽培コシヒカリを炊いています」

その日出された夕食は、自社農園で採れた有機野菜やカモミールの天ぷら、
カモミールとじゃがいものコロッケ、
洋梨とカモミールのサラダといったカモミールを使ったオリジナル料理。
メインは信州味噌と長野県産のハーブ鶏のグリル。
地元の金糸瓜、自社の畑でとれたナスタチウム、
しめじとほうれん草のおひたしなどだ。
ご飯はかまどで炊いた地元池田町の有機コシヒカリ。キノコと里芋のお味噌汁。
池田町の地酒で蒸したしいたけ。間引きした玉ねぎのポトフなど。
「ここでしか食べられない地場の食べ物を出していけたら」と、
料理人の小林佐和子さん。食を通して地域のつながりをつくっていきたいと考える。

野菜は自社の畑か地元池田町のもの。キノコなどは一部、有機野菜販売のネットワークも使用している。オーガニックで地産地消の食材や調味料を使うこともビオホテルの認証基準。

有機野菜は可能な限り、自社の畑でつくっている。

ご飯はかまど炊き(有料)。三重県の愛農窯。ピザの石釜にもなる。宿泊者は薪割り体験もできる。自分で割った薪で炊いたご飯は格別。

東北の冬の風物詩「樹氷」を ご存知? 秋田県北秋田市、 森吉山の山頂で樹氷を見よう! 1日パスポートも発売

冬の東北の雪山で見られる「樹氷」。
まるで雪のモンスターのようなこの姿は、
日本海からの強い季節風に乗った水滴が、
木の葉にぶつかり凍ったもの。
「アオモリトドマツ」の木の葉っぱに、
マイナス5度以下の過冷却水滴がついて氷つき、
そこに雪が積もるのが繰り返されることで、
巨大な樹氷が出来上がります。
日本でも樹氷を見ることが出来る場所は少なく、
とても貴重なもの。

そんな樹氷を観測できるスポットが、
秋田県北秋田市の森吉山(もりよしざん)。
樹氷の見頃は1月上旬から3月上旬。
ゴンドラで山頂まで登ったら、徒歩5分で巨大な樹氷を
見ることが出来ます。
樹氷群がみられる「樹氷平」には散策コースがあり、
樹氷の間をゆっくり散策することが可能。
観賞者向けには、長靴やスノーシュー貸出のご用意があります。
また森吉山阿仁スキー場が2015年12月5日(土)に
オープン。スキーも一緒に楽しんではいかがでしょう。

こちらがゴンドラ

いまも根強く銭湯文化が残る、 青森県八戸市。アカスリタオルは 魚網の切れ端?!

漁師町の青森県八戸市。
盛大な朝市で知られる八戸には、
いまも根強く銭湯文化が残っています。
市内で営業する銭湯は40あまり。
その半数が早朝から営業していて、
漁師さんや、朝市帰りの人が利用するんだそう。
そんな八戸の銭湯で見られる光景がこちら。
お客さんのマイタオルと一緒に、
魚網の切れ端がぶら下がっています。
これはアカスリタオルとして、地元の漁師の方が使っているもの。
一見ゴワゴワしてそうですが、実はよく泡立ち、
肌ざわりもいいんだとか。

これが実際の網

それでは青森県八戸市の銭湯のひとつをご紹介。
こちらは昭和26年から営業している銭湯「松竹湯」。
戦後の佇まいを残す、貴重な銭湯です。
こちらの特徴は、とにかく広いこと!
脱衣所が異常に広いうえに、
浴室に入ると、さらに広い!

広い

めちゃくちゃ広い

浴槽も泳げるくらい広い

この広い広い「松竹湯」、創業当時の早朝は、
水揚げを終え、冷えた体を温めにきた漁師さんたちで大変賑わっていたんだそう。
しかし、八戸港が整備され、漁船の大型化により新井田川には
漁船が着きにくくなり、漁師達はより便利な銭湯へ流れて
いった...という経緯があるのだそう。
昭和の風情の残る銭湯、ぜひ大事にしていきたいものです。

健康や自然環境に配慮した “ビオホテル”が日本にも誕生! 八寿恵荘 前編

日本で第1号のBIO HOTEL

日本で第1号のBIO HOTELが誕生した。
長野県の安曇野にあるカミツレの宿〈八寿恵荘〉。
ハーブの里としても有名な池田町にある。
”BIO”とはオーガニックのこと。

ヨーロッパを発祥とするBIO HOTELは
世界で最も厳しいオーガニック基準を規約とするホテルの認証である。
食べ物や飲み物、コスメ(シャンプー・石けん・スキンケア用品)は、
すべてオーガニック*。
タオル、ベットリネン類、施設の建材や内装材も
可能な限り自然素材の使用を目指し、CO2の排出削減など、
滞在するゲストの健康や自然環境に配慮したホテルだ。

*ヨーロッパのBIO HOTELは、オーガニック/BIO認証を取得したプロダクトだけで
構成されている。日本は、それに準じた独自の基準を設定している。

BIO HOTELの名は、環境配慮型ホテル協会(本部オーストリア)が認証したホテルに与えられる。一般社団法人 日本ビオホテル協会代表の中石和良さん(左)と中石真由子さん(右)。真ん中はヨーロッパのビオホテル協会の創設者で事務局長のLudwig Gruber氏。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

ヨーロッパのビオホテル協会(Die BIO-HOTELS)は、
2001年にドイツやオーストリアなどにある志の高いホテルや
BIO生産・流通団体が集まり発足した。
ドイツ最大の民間有機認証団体〈Bioland〉もサポートをする。
ビオホテル協会の厳しい基準を満たして認定を受けたホテルは、
現在ドイツ、オーストリア、イタリア、スイス、フランス、スペイン、ギリシャを中心に7か国、約100軒(※2015年9月現在)あり、
現在、認定申請中の施設も多数あるという。

〈BIO HOTELS JAPAN(一般社団法人日本ビオホテル協会)〉は、
ヨーロッパのビオホテル協会の公認を受け、日本で2013年5月に発足した。
日本では、BIO HOTELそのものを普及させるだけでなく、
BIOというライフスタイルを提案していくことをミッションとしている。

BIO HOTELではオーガニック料理のイベントなども開催。日本ビオホテル協会がセレクトしたBIOの商品、オーストリアワイン大使によるBIOワイン、自然栽培料理家KatiesによるBIO料理をGATHERINGというかたちで表現した映像。

日本でビオホテル協会を立ち上げたのは中石和良さんと真由子さんのご夫婦。
もともと和良さんは30年以上、大手家電メーカーなどの企業で
経営企画部、財務経理、マーケティングの仕事をしてきた。
奥様である真由子さんは、アパレルの仕事からスタートし、
不動産会社の経営企画や営業職、外資でのホテル投資ファンドに在籍し、
幅広くさまざまな仕事をされていた。
ふたりともオーガニックとは無縁の業界。
いったいどのような経緯でビオホテル協会を立ち上げたのだろうか。
和良さんにお話を伺った。

「まず、オーガニックを生活に取り入れたきっかけは、自分自身の健康でした。
実はずっと偏頭痛に悩まされていたんです。日常生活ができないくらい。
市販の薬ではきかず、専門医に通う日々。
体質改善をしようと2年以上菜食にしたのですが、なかなか治らない。
しかし食材をオーガニックにして、
科学的な添加物がないものを選ぶようになりました。
ストイックになりすぎず、少しだけそのことを意識した暮らしをしてみたら、
50年悩んでいた偏頭痛がすっと治っちゃったんですね」

それから本格的にオーガニックを生活に取り入れたという。

「今思うと、起業の転機はリーマンショックにあったかもしれません。
妻が働いていた外資系企業の部門が解体されたんです。
それを転機に妻はオーガニックの料理教室を始めました。
オーガニックでナチュラルな生き方、ライフスタイルを広げていくことで
みんな幸せになれるんじゃないかという想いがあって。
それから、お米や農作物など、オーガニック生産者の販路開拓や
ブランディングをやってみましたが、
なかなかライフスタイルやカルチャー発信にまでは至らないもどかしさを感じました。
もっと大きな広がり、影響力のある発信ができないか。
たまたまオーガニックワインの輸入していた友人が
ビオホテル協会のことを教えてくれたんです」

中石さんは、このモデルを日本にも広めていきたいと考えた。
2011年にそれまでいた会社を辞めて、
ヨーロッパのビオホテル協会を訪ねることにした。

雄大なアルプスを背にするHOLZLEITENの正面。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

HOLZLEITENの裏庭。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

オーストリア・インスブルック郊外にあるHOTEL HOLZLEITENのSPAエリアのプール。
塩素消毒はせず、天然塩とステンレスタンクで消毒している。目を開けても痛くないそう。奥に見えるのは、純粋なナチュラルウォーターのプール。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

HOTEL HOLZLEITENの室内。コンパクトなベッドとベッドメイクがヨーロッパの特徴。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

今日のおやつ: 宮崎県小林市「ダイワファーム」の 「飲むヨーグルト」。 とびきり新鮮、初めての食感。

今日のおやつは、宮崎県小林市の「ダイワファーム」の
「飲むヨーグルト」。
そのお味は、これまで飲んだことがないほどに濃厚!
でもいわゆる「乳臭さ」がなくて、くせがない。
出来立てのヨーグルトをまるかじりしているような美味しさです。

「ダイワファーム」は、飼育した牛のしぼりたての牛乳で作った、
とびきり新鮮なナチュラルチーズや飲むヨーグルト、
ソフトクリームを販売しているお店。
地元の方にも評判で、人気のアイテムは、
早めに行かないと売り切れてしまう人気店なんです。

生乳の甘い匂いがひきたつソフトクリーム

自家製ソフトクリームはブルーベリーやマロンなど、10種類以上のトッピングが楽しめます

お店に並ぶのは、甘さ控えめでクリーミーな「自家製ソフトクリーム」、
風味良く、お手頃なお値段の「ナチュラルチーズ」、
ほろほろのくちどけの「チーズケーキ」。
どれも生乳の甘い匂いが活かされた、
100%手作りのおいしい乳製品が揃っています。

お店の裏手にある牛舎にかわいい牛さんがいます

ダイワファームの乳製品の美味しさのヒミツは、
お店のすぐ後ろの牛舎で乳牛を飼育していることや、
バランスにこだわった自家製の飼料を与えていること、
そして牧場から2.6キロ離れた水を国有林からひいていること、などなど。
良い水はいろんなものをおいしくするからスゴイ。

お店では、トーマダイワ、カチョカバロ、モッツアレラなど、
輸入品だとすごく高い高品質のナチュラルチーズが、
お手頃に買えるのも嬉しいところ。
チーズ作りのワークショップなども行われているのだそう。
ドライブの寄り道に、ぜひおすすめのスポットです。

ダイワファーム

〒886-0001 宮崎県小林市大字東方4073

電話 : 0984-23-5357

写真:中田健司

宮崎県小林市「泉の鯉」へ。 日本名水百選の きれいな水で育てられた、 臭みがない鯉のお刺身を

移住促進PRムービー 「ンダモシタン小林
で一躍有名になった宮崎県小林市。
霧島山系の麓に位置する小林市は、
水がきれいなのが自慢。
山に降った雨が50年という長い歳月をかけて、
至るところで湧き出ています。
水道水にも天然水を使っているほど。

そんな水がきれいな小林市の名物は「鯉」。
ふつう鯉といえば泥臭いというイメージがありますが、
きれいな水で育てられた鯉はまったく臭みがなく、
お刺身で食べてもおいしいのだそう。
そこで今回は小林市にある鯉料理屋さん、
「泉の鯉」に行ってみました!
地元の方がこぞって絶賛する「鯉の洗い(刺し身)」を食べてみます。

「泉の鯉」

お店があるのは、ひっそりとした山あい。
周りにはふんだんな水がたたえられ、
リゾートに来たような非日常感を味わえます。
日本名水百選の源泉というだけあって、
透明な水がふんだんに流れています。
こんなところで育てられたら鯉も気持ちいいでしょうね。

透き通るような水の中に、鯉がたくさんいます

それでは実際に、鯉のお刺身を食べてみます!

三沢市の「星野リゾート 青森屋」 ねぶり流し灯篭にりんご鍋、 青森文化を満喫できる温泉宿!

青森県三沢市の「星野リゾート 青森屋」は、
青森文化をめいっぱい!!満喫できる温泉宿です。
津軽弁で「目一杯」、「一生懸命」という意味の「のれそれ」を冠した
「のれそれ青森~ひとものがたり~」をコンセプトに掲げ、
青森の名物をふんだんに盛り込んだ、アイデアいっぱいの
おもてなしが目白押しです。
こちらは、冬の風物詩「ねぶり流し灯篭」。
池に浮かぶ露天風呂「浮湯」に、青森ねぶたを浮かべました。
その周囲には、小灯篭と天灯が空に浮かび上がり、
夜闇に響く笛の音と共に、幻想的な世界を作り上げています。

南部曲屋

そしてお食事にも、青森名物が盛りだくさん。
茅葺屋根の古民家「南部曲屋」にて、
郷土にちなんだ料理が並ぶ「あおもり越冬会席」に、
今年は「りんご鍋」が新登場。
唐辛子がピリッと効いた味噌味の鍋に、
甘酸っぱいりんごの風味とシャキシャキとした
食感が特徴の鍋料理です。
ほかにも真っ白なせんべいが入った「せんべい汁」など、
青森名物がたくさんで迷っちゃいます。

りんご鍋

せんべい汁

たこの道具鍋

ほたての子っこ雑炊

阿寒湖と深い森に抱かれたホテル 「あかん遊久の里 鶴雅」。 郷土の文化を伝える温かいおもてなし

深い森に覆われ、青い水をたたえる阿寒湖は、
道内でも人気の観光名所のひとつ。
特別天然記念物のマリモが生育する特異な自然環境を持ち、
豊かな自然が今なお残るエリアです。
また、アイヌ文化が息づく場所として、
〈アイヌコタン〉(おでかけコロカル道東編にも登場)もあります。

阿寒湖のほとりに建つ温泉旅館〈あかん遊久の里 鶴雅〉は、
大型施設ならではのサービスとおもてなしを大切にする宿として、
道内外から多くの人が訪れています。

鶴雅の魅力のひとつは、阿寒湖や周囲の森を見渡せる美しい風景。
まず素晴らしいのは、宿の最上階にある露天風呂からの眺め。
阿寒湖の絶景を見下ろし、展望台に露天風呂が付いているかのよう。
まさに“空中露天風呂”です。
早朝には青く輝きはじめる阿寒湖を眺めながら、
湖からの涼しい風に吹かれて心地良く湯浴みができます。

別館にある温泉付展望特別室からの眺め。

一階大浴場にある露天風呂は、岩造りの庭園風。
湖と同じ目線の高さで湯に浸かれ、
まるで阿寒湖に浮かんでいるような気分になります。
内風呂の壁には、「大阿寒」をテーマに描かれたという
阿寒湖の動植物やアイヌの伝説が描かれています。
中央には阿寒湖に見立てたという大きな木の浴槽もあり、
広い浴場のあちこちにヒノキ風呂や丸太風呂、洞窟風呂も楽しめます。
1階と8階の大浴場は、時間で男女が入れ替わるので、
滞在中にどちらのお風呂も湯めぐりできます。

空中露天風呂〈天女の湯〉。(写真提供:鶴雅グループ)

阿寒湖に面した緑豊かな中庭では、
木々の間に敷かれた木道を通って湖畔の散策ができ、
阿寒湖畔散策路ともつながっています。
野鳥のさえずりを耳に、気持ちのいい朝の散策にでかけましょう。
中庭には阿寒湖の神々と先人たちへ
アイヌの言葉で「イヤイライケレ(感謝)」の想いを込めた、
火のモニュメントがあり、豊かな自然と調和しています。

阿寒湖に面したホテルの中庭。朝の散策にも。

鶴の羽のように湖に向かって広がって見える、
〈あかん遊久の里 鶴雅〉と〈あかん湖 鶴雅ウイングス〉のふたつの建物。
連絡通路で結ばれ、どちらに宿泊しても大浴場や岩盤浴を楽しむことができます。

また、大規模ホテルとして団体客や家族連れでのにぎわうなか、
静かに過ごしたいという個人客向けに
60周年を機に2015年5月に新しくオープンしたのが〈別館〉です。
別館宿泊者は、専用ラウンジ〈ラウンジ七竃〉にて、
抹茶と和菓子をいただいてチェックイン。
選べる枕やカラフルな浴衣などのサービスも。

別館には専用キーで入るので、大きな旅館でありながら、
個人客が静かに過ごせる空間を提供してくれます。
温泉付きの客室も用意されていて、なかでも「温泉付展望特別室」は、
まるで阿寒湖に浮いているかのようなダイナミックな風景が広がる部屋。
温泉がこんこんと溢れていて、いつでも好きな時に温泉に入れます。
大きく取られた窓の外には目の前に阿寒湖が広がり、
ときおり行き来する観光遊覧船を眺めながら、ソファでゆったりとくつろげます。

温泉付展望特別室はツインベッドと和室が付いています。

こちらは清潔感あふれる洗面台。

肌触りのいい陶器の露天風呂が付いた客室もあります。
夜は星空を眺めながら、朝は木々の葉擦れの音、野鳥のさえずりを耳に。
日がな一日温泉に出たり入ったり、日々の疲れを癒してくれるでしょう。

森側に面した別館お部屋には、露天風呂が付いています。

あかん遊久の里 鶴雅の夕食は、宿泊プランにより、
バイキングまたは会席膳のどちらかを選べます。
〈メインダイニング 天河〉のバイキングは、
広々とした会場に、100品以上もの料理が並びます。
それぞれのブースにシェフがいて、できたての料理を提供。
サーモンやホタテ、エビなどを目の前で握ってくれるお寿司などの和食、
餃子や蒸したてのシュウマイなどの点心がおいしい中華料理に、
プルコギやチャプチェ、キムチが並ぶ韓国料理、
チーズや、カルパッチョやパスタなどのイタリア料理、
クレームブリュレやムースやチーズケーキなどのスイーツまで
多種多様なメニューから、自分好みの料理を選べます。

そして、温泉に浸かってお腹いっぱいになったら、
岩盤浴で汗を流してすっきりしましょう。
実は、岩盤浴を目当てに宿泊する人もいるほどの人気の施設なんです。

あかん湖鶴雅ウィングスにある岩盤浴スパ〈スマ〉は、
バラやハーブなどのアロマの香りがいっぱいの女性専用の高温岩盤浴に加え、
男女共用の低温、高温、クールルームもあります。

更衣室で専用の服に着替えたら、好みの岩盤浴の部屋へ。
専用のバスマットをしいて、
最初に5分間のうつぶせ寝、そして10分間のあおむけ寝。
休憩タイムには、岩盤リビング〈ニカオプ〉で、
冷たいレモン水を飲み水分を補給。
火照った身体にレモン水が染み渡ります。

マットレスとビーズクッションに寝転がって、
ゆっくりと身体を休めれば、まさに極楽気分です。

女性専用の高温岩盤浴のなかはアロマがたかれている。

もともとは純和風をイメージした内装だった建物を、
リニューアルにより、アイヌ文様やアイヌ芸術を代表する彫刻など、
この地で継承されてきた郷土の文化を取り入れました。
外壁や客室、ロビーなど、各所に木彫の彫刻やパネルが置かれ、
ギャラリーも併設するなど、
アイヌ文化の芸術性の高さを伝えています。

〈鶴雅ウイングス〉のロビーには、
阿寒湖温泉在住の彫刻家・藤戸竹喜氏による彫刻が展示されているので、
ぜひ訪ねてみたください。
まず目をひくのが、緻密で美しく迫力のある、翼を広げたフクロウの彫刻。
藤戸氏が鶴雅ウイングスのために制作したという「カムイ・ニ」という作品です。

連絡通路には、アイヌの刺繍が施された衣服や船の模型なども展示。
〈あかん遊久の里〉のギャラリー「ニタイ」には、
瀧口政満氏のコレクションとして“風”をテーマにした彫刻が並んでいます。
夜には、地元有志の語り部によるアイヌの民話や神話に耳を傾け、
阿寒の自然とともに暮らしてきた人々の生活に触れることができます。

この地に息づくアイヌ文化に触れることができるギャラリースペース。

館内のギャラリーやレストラン、オブジェなどさまざまな場所には、
「ニタイ(森)」「イヤイライケレ(感謝)」
「ハポ(お母さん)」など、さまざまなアイヌの言葉も記されているので、
言葉に触れてみることで、よりアイヌの文化に親しみを持つことができます。

自然や先人に感謝をしながら郷土の伝統と文化を受け継ぎ、
心に触れるおもてなしを大切にしている鶴雅。
道東の地で、阿寒の雄大な自然を眺めながら、
存分に湯を楽しみ、心も身体も癒せる宿です。

information


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あかん遊久の里 鶴雅

住所:釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目6-10

TEL:0154-67-4000

駐車場 あり
http://www.tsuruga.com/

「知床峠」〜「道の駅 知床・らうす」 雄大な自然を眺めながら 漁師町までドライブ!

北海道の東部、オホーツク海に突き出た知床半島は、
そのほとんどが知床国立公園に指定され、
世界自然遺産に認定されています。
そんな雄大な自然のなかを走り抜けていくのが知床横断道路です。

斜里町のウトロ温泉街から車を走らせること30分ほど、
大パノラマを楽しめる〈知床峠〉が見えてきます。
知床連山の尾根筋にあり、標高は738メートル。
車を降りると、間近に羅臼岳がそびえ、
風が抜ける気持ちのよい場所です。
取材に訪れたのは8月下旬。
この日は、羅臼方面にくっきり国後島が見えました。
反対側には、うっすらオホーツク海が見えます。

午前のうちに知床峠へ到着。国後島がくっきり見え、どこか幻想的な風景です。

知床横断道路は11月上旬〜4月下旬の冬期期間は閉鎖となり、
3月から少しずつ除雪され、
4月に入ると両脇を数メートルの雪の壁が現れ、
特別に1日だけそのなかを楽しめる、
ウォーキングイベント〈知床雪壁ウォーク〉が開催されます。
9月下旬〜10月上旬頃の紅葉もとても美しいのです。
(詳しいイベント日時は斜里町または羅臼町の観光協会までお問い合わせを)

さて、そのまま車を羅臼町へと進めること約20分。
知床羅臼の自然を知ることができる〈羅臼ビジターセンター〉があります。
館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、
日本最大級のシャチの骨格標本!
見応え十分の迫力です。

知床の山、海、川、歴史に関するパネルや知床国立公園利用に関するマナー映像などを観ることができたり、この地域の良書が読める小さなライブラリーも。

知床自然遺産に含まれる羅臼岳や羅臼湖などの自然情報も発信しています。
トレッキングコースを歩けば貴重な高山植物や湿原を楽しむことも。
ルートマップも無料配布しており、
長靴も1日500円(デポジット2000円)でレンタルできます。
散策前に、立ち寄ってみてください。
もちろん、地元のプロのガイドさんと一緒に回れば、
もう一歩踏み込んだ知床の魅力を体感できるでしょう。

右端にあるのが、希少価値の高いことで知られる羅臼特産のブドウエビ。この日は1尾1300円でした。

そして、車を5分ほど走らせると、羅臼の海が見えてきます。
海を目の前に建っているのが、羅臼町の〈道の駅 知床・らうす〉。
漁師町である羅臼でとれた特産品がところ狭しと並んでいます。
スケソ(スケトウダラ)、カラフトマス、
この日、ナメタガレイは1袋に3〜4匹入ってなんと198円!

茹でたての毛ガニ、花咲カニ、タラバガニなども販売されていました。

ほかにも、道東でとれたカキ、さら貝、ホッキ、あさりなど多数。
そして、名物・羅臼昆布もたくさんの種類が並んでいます。
昆布漁は7月下旬〜8月下旬まで。
その後、乾燥、選別など約40もの工程を経てようやく商品になるのです。
海岸線を走れば夏の風物詩・昆布漁の風景も
見られるかもしれません。

そんな海の幸が豊かな羅臼町の漁師文化が
かわいい雑貨になって道の駅で販売されています。

お祭りやイベント時に特別に制作されるトートバッグ。

地元のお母さんたちが集まったものづくりグループ〈らうす凪〉が
役目を終えて眠っていた大漁旗を生かし、
トートバッグやシュシュなどを手づくり。
ビビッドなカラーが映える、
漁師町ならではのかわいらしい商品です。

〈道の駅 知床・らうす〉で販売されているかわいいシュシュ。各700円。

ほかにも、道の駅では、
中標津町の〈ラ・レトリなかしべつ〉の牛乳100%でつくられた
さっぱりしながらもコクのある絶品ソフトクリーム、
〈知床食堂〉では、新鮮な魚介の定食などがいただけます。
世界遺産の雄大な自然を見たら、
この土地ならではの旬の味覚を味わってみては。

inforamation


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Rausu Visitor Center 
羅臼ビジターセンター

住所:日梨郡羅臼町湯ノ沢

TEL:0153-87-2828

営業時間:9:00〜17:00(11〜4月10:00〜16:00)

定休日:月曜・年末年始

http://rausu-vc.jp/

information


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道の駅 知床・らうす

住所:目梨郡羅臼町本町361-1

TEL:0153-87-5151

営業時間:※各ショップによって異なる。詳しくはHPを。

定休日:年末年始・11月〜4月【売店1】火曜日、【売店2】日曜日

http://www.hokkaido-michinoeki.jp/data/63/each.htm

毎日通いたいパン屋カフェ 「パンと珈琲の こうば」。 ベーコンも旬の総菜も手づくり!

中標津市街地の大通り沿い。
白いさっぱりとした外観に
〈パンと珈琲の こうば〉と書かれたシンプルな立て看板。
つい見過ごしてしまいそうだけれど、
店にはひっきりなしに、地元の人たちがパンを買い求めにやってきます。

真っ白な外壁と、シンプルな立て看板。

レトロな木枠のガラス戸を開けると、
昔の商店にあったような木製のショーケースに目がとまります。
テーブルの上には、こんがりと香ばしく焼けたパンがずらりと並んでいます。
くるみやドライフルーツを練りこんだハード系のパンから、
カレーパンやサンドイッチなどの惣菜パン、
メロンパンやミルククリームサンドといった菓子パンまで、
さまざまな種類のパンはどれもおいしそう。
給食で使っていたような懐かしいアルミのトレーを持って、
どのパンにしようか迷ってしまいます。

「いろんなお客さんに食べていただきたいので、
いろんな種類のパンを焼いています。
自分たちも、ハード系のパンを食べたい日もあるし、
菓子パンも食べたい日もありますから」と話すのは、
販売を担当する澤田聡子さん。

菓子パンの一番人気のメロンパン(140円)、くるみやいちじく、クランベリーが入ったセーグル・フリュイ(小325円)、自家製ベーコンや夢想農園のカブを使った季節のパン、カブのタルティーヌなど、種類豊富。午後には売り切れるパンも。

パンを作るのは旦那さんの澤田吉宏さんの仕事。
吉宏さんのお母さん、聡子さん、
ほかにも2名のスタッフとともに5人で店を切り盛りしています。

吉宏さんは、パン職人を目指して帯広や札幌のパン屋さんで働きながら、
さらに独学を重ねてパン作りを研究してきました。
そうして生まれた"こうばのパン"は、
生地の発酵に12~13時間もかかり、
長時間発酵による独特の柔らかい風味が特長です。
毎日、午前1時ごろからパンの仕込みにとりかかります。
なるべく北海道産の食材を使いたいという想いから、
道産小麦を使ったパンを少しずつ増やしていって、
現在は全体の8割にまでになりました。

開店中も工房では、パンを仕込んだり焼いたりと常に動いている吉宏さん。
聡子さんも接客をしながら仕込みをしています。
ときには、9か月になる娘さんのはるちゃんをおんぶしながらも。
ミルクパンのミルククリームも、カレーパンのカレーも、アンパンのあんこも、
惣菜パンのベーコンも全部手づくり。つくれるものは全部自分でつくります。

はるちゃんと吉宏さん、そして聡子さん。

店を開いたのは、2013年4月。
岐阜出身の吉宏さんと鎌倉出身の聡子さん。
ふたりとも縁あって北海道で働くこととなり、
ふたりともいつか自家製パンのカフェを開きたいと、
道内をあちこち訪ね歩きました。
青い空、濃い緑、牧場も多い……
そんな道東の風景にひかれて、
大好きな風景がすぐ近くにある中標津に店を開くことに決めました。

もともとは居酒屋の建物だったところを、
DIYの勉強をしながら半年ぐらいかけて改装。
吉宏さんは、セルフリノベーションで知られる、
十勝のぬかびら温泉の宿〈中村屋〉(おでかけコロカル道東編に登場)で
働いていたこともあり、そこのご主人にDIYの方法を教えてもらったり、
機械を借りたり、ドアをつくってもらったりといろいろ助けてもらったそう。

パン売り場の奥には、テーブル3つほどの小さなカフェスペースがあります。
「最初はカフェをメインでやりたいと思っていたんですが、
開店の準備をしているときに、地元の人たちが“パン屋さんができるらしい”
と楽しみにしているという声が聞こえてきて……。
それでパンをメインにすることになったんです」(聡子さん)

オープン後もパン人気は衰えず、
だんだんと種類も増え、いまでは毎日30種類ほどのパンが並びます。
小さい子どもからお年寄りまで、幅広い世代が安心して食べられるものばかりです。
今後は、2階も少しずつ改装していって、カフェスペースも広げていきたいそうです。

ドリンクメニューも充実しています。
コーヒーは、美瑛にある自家焙煎コーヒーの店〈Gosh〉による、こうばオリジナルブレンド。
ほかにも水出し珈琲のカフェオレ(480円)や自家製ジンジャーエール(420円)、
黒糖やキャラメルなど好みのシロップでいただくホットミルク(400円)など、
店内のイートインスペースで、パンと一緒にゆったりと味わえます。

パンはスライスしてサーブしてくれます。水出しアイスコーヒー(400円)と一緒に。

くだものでジャムをつくったり、セミドライにしたり、はちみつ生姜を煮たり、
実家から柿がたくさん届いたら柿を使ったパンをつくってみたり……。
旬のおいしい食材をパンと合わせてつくっているので、
季節ごとにどんなパンが登場するのかはお楽しみ。

「パンに合うおいしい野菜を紹介したい」と、
パンに使っている〈夢想農園〉の野菜や
〈チーズ工房チカプ〉のチーズを並べた小さなマルシェイベントも開きました。
これからの展開もますます楽しみな、かわいいまちのパン屋さんです。

information


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パンと珈琲の こうば

住所:標津郡中標津町東八条南1-1

TEL:0153-74-8015

営業時間:10:00~17:00 

定休日:火・水曜休

駐車場 あり
https://www.facebook.com/KOUBA.brot

目の前はオホーツク海! 「知床グランドホテル北こぶし」 雄大な景色に癒される温泉旅館

昭和から温泉地として栄えてきた
北海道の最東北端にある知床半島西岸にあるウトロ温泉街。
なかでも静かなウトロ港に面して建つ温泉旅館が、
〈知床グランドホテル北こぶし〉です。
昭和35年に桑島旅館として創業し、平成に入り現在の名称に。
同ホテルは、本館、西館、別館からなる8階建てで、
多くのお部屋から間近にオホーツク海や港が眺められ、
心落ち着くひとときを過ごせます。
また海沿いに歩いて5分ほどのところに、
自然保護区にも指定されている景勝地〈オロンコ岩〉もあり、
原生植物鑑賞に散策するのもおすすめです。

目の前にはウトロ港が。冬になるとこの港は流氷で埋め尽くされるのだそう!

こちらのお部屋は展望和洋室。ほかにも、スタンダードな和室からテラス露天風呂付き客室までニーズに合わせて選べる。

また、最上階に設けられた展望大浴場〈大海原〉でも、
ガラス一面に海を望めます。
さらに、屋上には空中露天風呂〈星の湯〉も。
昼間の絶景は言うまでもないですが、夜も満天の星空が広がります。
豊富で良質なお湯につかりながら、ほっと旅の疲れが癒されます。

流氷テラスで、ゆったり語らいの時間。足湯につかれるようになっている。

以前はせっかくの立地にも関わらず海が見えず圧迫感のあったロビーを、
オホーツク海を望む開放的な空間へと2014年の夏にリニューアル。
落ち着いたトーンとシンプルなデザインでまとめられ、
モダンなソファも、ゆったりと居心地がいいんです。
ロビーから外のテラスに出れば、
開放感ある席で足湯を楽しめる〈流氷テラス〉が。
足元を温かい温泉につかりながら、
知床半島とオホーツク海が目の前に広がります。
海と空が赤くそまっていく夕景はとても幻想的です。

また館内にある〈オホーツクラウンジ〉では、
知床半島に生息するオジロワシやオオセグロカモメなど、
バードウォッチングできる双眼鏡を設置。
ラウンジでは、コーヒーやカフェラテ(各540円)なども注文可能。
夜になれば、併設されたバーで、
知床地ビール、流氷ドラフト、余市のウイスキー、男山酒蔵の日本酒など、
北海道ならではのお酒を楽しむことができます。

ウイスキーのロックを注文すると、流氷にのった熊の氷が! 心がほっこりする、うれしいおもてなし。

つづいての楽しみは、お食事です。
豊かな知床の四季を体現するような創作料理を
ゆっくりとお食事処で食べられるのが、和食会席〈四季彩膳〉。
また、新鮮な知床の食材を約70品から自分スタイルで楽しめるのが、
ブッフェスタイルの〈知床テラスダイニング波音(HAON)〉です。
どちらも本当においしい知床の素材の味が生かされたお料理で、
お好みで、プランを選べます(事前予約制)。

ちなみに、波音では、
知床ごんた村農場の朝どり野菜スティック(夏限定)、
斜里町の清らかな水で育ったマスやサケの料理や地野菜をつかった豊富な総菜、
地元産豚肉のしゃぶしゃぶ、かに汁、専用石釜で焼き上げたピザなど
和洋問わず、ひとつひとつ丁寧につくられているのが伝わってきます。
朝食でいただく釜で炊いた北海道産のお米・ななつぼしは、
おかわりしたくなってしまうほどのおいしさで、
焼きたてのフレンチトーストも人気メニューのひとつです。
家族でくれば、みなが笑顔になってしまうおいしく楽しいダイニングです。

知床産の焼き立てのサケは、本当に濃厚な味わい。

この日朝食メニューにあった野菜しゃぶしゃぶ。地元産野菜を軽く茹でて、出汁でいただく。起き抜けの身体にほっとしみ込んでいくおいしさです。

また、世界自然遺産に指定されている知床国立公園はすぐそば。
北こぶしでは、この奥深い雄大な自然をより楽しんでもらえるようにと、
ロビーには、ウトロの漁の歴史や知床の自然についてのパネル展示があったり、
〈ネイチャーデスク〉も設置されています。
オホーツク海の観光船やトレッキングなど、
豊富な自然アクティビティが案内されています。
慣れない土地の自然のこと、気軽に聞いてみるといいでしょう。

「ちゃんと知識をいれてみると、
せっかく来ていただいた知床の自然をより楽しむことができます。
それらの情報発信を担っていくのも宿の役目であると思っています」
と話すのは、常務の桑島敏彦さん。

「斜里町は、サケ、マスの漁獲高が日本でもトップクラスの、
漁業がさかんな漁師町です。
一方で、世界遺産に選ばれたほど雄大な自然を抱く知床ですから、
生業とさせていただいている私たちは、
その自然を守る一方で、伝えていく義務もあると思っています。
宿の滞在を通してこの地域の魅力を伝えて、
社員にもお客さまにも知床を好きになってもらえるように、
まだまだ道半ばですが、頑張って発信していきたいですね」

朝にウトロ港で行われていたオホーツクサーモン(カラフトマス)の漁。

北こぶしから車で数分のところにあるプユニ岬からオホーツク海を望む。左にウトロ温泉が見える。

information


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知床グランドホテル北こぶし

住所:斜里郡斜里町ウトロ東172

TEL:0152-24-3222

駐車場あり
http://www.shiretoko.co.jp/

今日のおやつ: トースターで”つぼ焼き”にすると さらに美味しい! 隠岐の島の藻塩入り 「さざえ最中」

今日のおやつは、島根県隠岐の島町に三代つづく
人気の和菓子屋さん「秀月堂」の「さざえ最中」。
隠岐の島の特産であるサザエにそっくりな形をしています。

最中のなかには藻塩が練りこまれた甘じょっぱいつぶあんと、お餅入り。
もちろんそのままでも美味しくいただけますが、
オーブントースターで2~3分焼いて"つぼ焼き"にすると、
皮がパリパリと香ばしくお餅がトロ~リ。
さらに美味しくいただけます!

お店で焼いていただきました。皮がパリパリで美味しさアップ!

2013年におこなわれた「ひろしま菓子博」では金賞を受賞しています。パッケージがまた可愛い。

5つで851円。バラ売りもあります。

4年くらい前から販売し始めたというさざえ最中、
中身もそうですがパッケージもとても可愛いです。
なんでも、隠岐の島が大好きで、
隠岐の島にあるたくさんの魅力を女性目線で紹介していく集団
「隠岐ロマンティック愛ランド実行委員会」がパッケージデザインしたものなのだとか。
まるで洋菓子が入っているかのように
軽やかで爽やかなイメージが、
サザエの意外な可愛らしさを引き立たせていますよね。

63年つづく秀月堂さん。店内にはたくさんの表彰楯が並んでいました。

お姉さんが元気に接客してくれます。その場で食べられるスペースがあるので散歩の休憩にピッタリなお店。

本店以外にも隠岐空港の売店や
隠岐特産センター(隠岐の島町観光協会よこ)、あんき市(西郷港ターミナルよこ)にて
販売されています。
隠岐の島に行かれた際にはぜひ!

秀月堂

住所:〒685-0014 隠岐の島町西町八尾の三65-4

電話番号:08512-2-0433

FAX:08512-2-0433

写真:水野昭子

地の果ての、太古の自然。 原生林と湖沼を散策できる 世界自然遺産「知床五湖」

北海道の最東北端、斜里町と羅臼町にまたがり、
オホーツク海に突き出すように細長い知床半島は、
アイヌ語で地の果てを意味する“シリ・エトク”が語源。
冬には、流氷が接岸する北半球最南端の地です。
5つの山々からなる知床連山がそびえ、
切り立った海岸線の断崖が、多様な生物の生息地を守ってきました。
海にはシャチ、イルカ、クジラ、アザラシ、
空にはオジロワシやオオワシ、
陸には、ヒグマをはじめとする動物や昆虫など
知床には多様な野生生物が生息しています。
そんな生物の多様性や豊かな生態系が評価され、
知床半島の大半が国立公園として、
2005年7月に世界自然遺産に登録されました。

その一画にあるのが〈知床五湖〉です。
ウトロ温泉地区より勾配がある93号線を走らせること、約30分。
途中、道路脇に広がる熊笹と白樺の森や原っぱで、
エゾシカやキタキツネなどの野生動物に出会えることも。
そんな手つかずの自然が残る一帯なので、知床五湖を散策するにも、
野生動物との共存や植生保護に対する理解が必要です。
特にここは、ヒグマもすんでいる地域なので、
森を散策するとなれば、彼らに会うことも。
北米内陸部にすむヒグマの餌の種類が40種であるのに比べて、
知床では90種を超える自然の餌があると言われ、
ヒグマにとって、知床はとても快適な場所なのです。
ちなみにアイヌ語で、“キムンカムイ”(山の神)と呼ばれ、
古くから崇められてきた存在でもあります。

知床五湖の楽しみ方は、大きくはふた通り。
入り口もそれぞれ分かれています。

①“地上遊歩道”で5つの湖を間近で散策する
②“高架木道”を利用する

高架木道は、ヒグマを避けるために設置されたもので、
地上より2〜3メートルの位置につくられた木道を歩きます。
知床連山の眺めが美しい一湖を鑑賞し、
歩いて戻って来る約40分のルート。
知床連山と反対側は、オホーツク海が眺められ、
歩いていると海風が気持ちよく、とっても壮快な気分です。
こちらは無料で自由に行き来できます。

こちらが高架木道です。往復で約1.6キロあります。高台を歩いているような気分に。

地上遊歩道を歩く場合は、知床五湖フィールドハウスへ。

地上遊歩道は、湖沼や生態系を体感できるもの。
知床フィールドハウスでレクチャーを受けることが義務づけられています。
さらにヒグマの活動期である初夏から夏にかけては
ガイドツアー限定や散策不可となる場合もあるので、
事前にHPなどで確認を。

この地上遊歩道は、長短2ルートあります。
A)ふたつの湖をまわる約40分の小ルート(約1.6キロ)
B)5つの湖をすべてまわる約1.5時間〜3時間の大ルート(約3キロ)
取材に訪れた8月下旬のこの日は、Aを歩いてみました。

まず、知床五湖フィールドハウスで、立ち入りのための申請書に記入。
受付で立入認定手数料を支払ったら、レクチャールームへ案内されます。

ホワイトボードにあるのはヒグマの遭遇情報。ヒグマが出没すると、散策できないルートもあります。

約10分の動画を見ながら、
食べ物を持ち込まないこと、
もともと臆病な性格のヒグマを脅かさないことなど、
ヒグマに会ったときの心得などについて学びます。

さらに、湿原や植生を荒らさないよう遊歩道を踏み外さないことなど、
生態系に関するレクチャーも。
何より“ヒグマなどの野生動物たちのすみかにお邪魔する”
という感覚で、散策することが大切だと教えてもらいました。

立入認定書をもらったら、さあ、原生林のなかへ。

数千年前、知床連山をなす硫黄山の一部が崩壊し、
岩石が崩れ落ちてきた集積地帯のくぼみに
地下水がたまり、生まれたと言われる知床五湖。
流れ込むも河川はなく、いまも地下水が涌いています。

ヒグマとの遭遇にドキドキしながらも、凛とした空気に包まれ、
静かな森を歩くと感覚が研ぎすまされていくのがわかります。
まず林の奥に見えてきたのは、二湖。とても幻想的です。

二湖は、5つの湖のなかでも一番大きい湖。
よく目をこらすと湖上に小さな野鳥が見えることも。
さらに歩いていくと、二湖全体を見渡せるポイントに到着します。

二湖から知床連山を望む。

晴れていると湖に鏡面のように
知床連山が美しく映り、
同じ国にいるとは思えないような雄大さに圧倒されます。
太古からほとんど変わらない景観が目の前に。
大地の生命力を感じる風景です。

さらに、歩いて一湖へ。林のなかで耳を澄ませば、
キツツキ科のアカゲラが幹をつつく音が聞こえるかもしれません。

4月末から5月中旬にかけてはミズバショウが咲き、春の訪れを告げてくれる。

水遊びに訪れるエゾシカの姿が見られることもあるという一湖は、
半分が草原になっています。
一湖を鑑賞すると、遊歩道は終了し、回転ドアを通って高架木道を通り、
フィールドハウスへと戻っていきます。

ほかの3つの湖も時間や条件が合えばぜひ訪ねてみてください。
水の透明度が一番高いという神秘的な五湖、
深い原生林に囲まれる四湖の近くには樹齢300年を超えるミズナラの大木が。
三湖は湖を囲むように散策路が整備されていて、
湖畔の景色を一番長く楽しめます。
6月下旬から8月上旬にかけては、絶滅危惧種のひとつで、
小さな黄色の花がかわいらしいネムロコウホネを鑑賞することも。

知床五湖の開園は、4月下旬から11月末まで。
GWは、散策道にはまだ雪が残って、冬の名残を楽しむこともできます。
季節をめぐり咲く花々や野鳥たちに会いに、何度でも訪れたくなる場所です。

かつては自由に出入りできた知床五湖でしたが、
たくさんの人が訪れるようになり、
一時は環境が悪化してしまったこともあるそうです。
その教訓を生かし、生態系を守りながら公開するシステムが推進され、
豊かな自然を体感しながら、後世へこの自然の聖域が守られていきます。

information


map

知床五湖フィールドハウス

住所:斜里郡斜里町遠音別村

TEL:0152-24-3323

営業時間:7:30〜18:00(時期により15:00〜18:30閉園と変動。HPで確認を)

駐車場あり
http://www.goko.go.jp/index.html
※営業期間は4月下旬〜11月下旬まで。