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旅の終盤、根室から十勝を目指し、弟子屈で1泊。
朝から賑わっていた〈窪内農場〉の直売所。訪れたときはとうきびが旬。元気なお母さんたちに癒されました。
農場の四代目、窪内英和さんは若干26歳。父の働く姿に農家を継ぐことを決意。
「自分の代で終わりにできない。農業は大変は大変だけですよ。でもやりがいもある」と、
突然の私たちの訪問にも丁寧に話してくれ、胸がジーンとなりました。
途中、足寄町で看板につられ、山のなかに入っていくと阿部養蜂場が。北海道らしいシナのはちみつを購入。
更別村のかっこう料理店へ。
地元の野菜を使った絶品料理に舌鼓。
続いて、上士幌町へと北上。
前にはじゃがいもを乗せたトラックが。
大雪山の麓、糠平温泉中村屋へ。こちらは夕食後のデザート。
朝の光が美しかった。
中村屋を切り盛りするご家族のみなさん。
あたたかいおもてなしに癒されました。
ふたたび中札内村へ戻り。
小さな野花が可憐に咲く六花の森へ。
帯広空港近くの牧場にて、最後の撮影。
おいしいものにたくさん出合える北海道。
そのなかでも気候に恵まれた十勝で味わうものは、自然の力をたっぷりと取り込んで、つくり手が手塩にかけて育てた宝は、格別の味です。
それがそのまま身体に取り込まれ、舌も心も満たされる、
ささやかにして貴重な幸せです。
目に入る景色、色も優しく、丁寧に調理されたお料理の素晴らしさから、
素材の味がダイレクトに伝わるふかした芋や、
ゆでたトウモロコシの素直なおいしさまで、
どれもこれも口にする度に「おいしい!」と
平凡だけど素直な感想を思わずいってしまう、そんなものばかりです。
土地の人々はそれを自然に受け止め、静かに表現しています。
十勝で見た野の花の可憐な美しさ、
樹々の中を歩く気持ちよさ、喜びは、
自分の町に戻ってきても忘れられません。
自然と土地の人々の力に感謝の気持ちを抱きました。