東北の冬の風物詩「樹氷」を ご存知? 秋田県北秋田市、 森吉山の山頂で樹氷を見よう! 1日パスポートも発売

冬の東北の雪山で見られる「樹氷」。
まるで雪のモンスターのようなこの姿は、
日本海からの強い季節風に乗った水滴が、
木の葉にぶつかり凍ったもの。
「アオモリトドマツ」の木の葉っぱに、
マイナス5度以下の過冷却水滴がついて氷つき、
そこに雪が積もるのが繰り返されることで、
巨大な樹氷が出来上がります。
日本でも樹氷を見ることが出来る場所は少なく、
とても貴重なもの。

そんな樹氷を観測できるスポットが、
秋田県北秋田市の森吉山(もりよしざん)。
樹氷の見頃は1月上旬から3月上旬。
ゴンドラで山頂まで登ったら、徒歩5分で巨大な樹氷を
見ることが出来ます。
樹氷群がみられる「樹氷平」には散策コースがあり、
樹氷の間をゆっくり散策することが可能。
観賞者向けには、長靴やスノーシュー貸出のご用意があります。
また森吉山阿仁スキー場が2015年12月5日(土)に
オープン。スキーも一緒に楽しんではいかがでしょう。

こちらがゴンドラ

いまも根強く銭湯文化が残る、 青森県八戸市。アカスリタオルは 魚網の切れ端?!

漁師町の青森県八戸市。
盛大な朝市で知られる八戸には、
いまも根強く銭湯文化が残っています。
市内で営業する銭湯は40あまり。
その半数が早朝から営業していて、
漁師さんや、朝市帰りの人が利用するんだそう。
そんな八戸の銭湯で見られる光景がこちら。
お客さんのマイタオルと一緒に、
魚網の切れ端がぶら下がっています。
これはアカスリタオルとして、地元の漁師の方が使っているもの。
一見ゴワゴワしてそうですが、実はよく泡立ち、
肌ざわりもいいんだとか。

これが実際の網

それでは青森県八戸市の銭湯のひとつをご紹介。
こちらは昭和26年から営業している銭湯「松竹湯」。
戦後の佇まいを残す、貴重な銭湯です。
こちらの特徴は、とにかく広いこと!
脱衣所が異常に広いうえに、
浴室に入ると、さらに広い!

広い

めちゃくちゃ広い

浴槽も泳げるくらい広い

この広い広い「松竹湯」、創業当時の早朝は、
水揚げを終え、冷えた体を温めにきた漁師さんたちで大変賑わっていたんだそう。
しかし、八戸港が整備され、漁船の大型化により新井田川には
漁船が着きにくくなり、漁師達はより便利な銭湯へ流れて
いった...という経緯があるのだそう。
昭和の風情の残る銭湯、ぜひ大事にしていきたいものです。

健康や自然環境に配慮した “ビオホテル”が日本にも誕生! 八寿恵荘 前編

日本で第1号のBIO HOTEL

日本で第1号のBIO HOTELが誕生した。
長野県の安曇野にあるカミツレの宿〈八寿恵荘〉。
ハーブの里としても有名な池田町にある。
”BIO”とはオーガニックのこと。

ヨーロッパを発祥とするBIO HOTELは
世界で最も厳しいオーガニック基準を規約とするホテルの認証である。
食べ物や飲み物、コスメ(シャンプー・石けん・スキンケア用品)は、
すべてオーガニック*。
タオル、ベットリネン類、施設の建材や内装材も
可能な限り自然素材の使用を目指し、CO2の排出削減など、
滞在するゲストの健康や自然環境に配慮したホテルだ。

*ヨーロッパのBIO HOTELは、オーガニック/BIO認証を取得したプロダクトだけで
構成されている。日本は、それに準じた独自の基準を設定している。

BIO HOTELの名は、環境配慮型ホテル協会(本部オーストリア)が認証したホテルに与えられる。一般社団法人 日本ビオホテル協会代表の中石和良さん(左)と中石真由子さん(右)。真ん中はヨーロッパのビオホテル協会の創設者で事務局長のLudwig Gruber氏。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

ヨーロッパのビオホテル協会(Die BIO-HOTELS)は、
2001年にドイツやオーストリアなどにある志の高いホテルや
BIO生産・流通団体が集まり発足した。
ドイツ最大の民間有機認証団体〈Bioland〉もサポートをする。
ビオホテル協会の厳しい基準を満たして認定を受けたホテルは、
現在ドイツ、オーストリア、イタリア、スイス、フランス、スペイン、ギリシャを中心に7か国、約100軒(※2015年9月現在)あり、
現在、認定申請中の施設も多数あるという。

〈BIO HOTELS JAPAN(一般社団法人日本ビオホテル協会)〉は、
ヨーロッパのビオホテル協会の公認を受け、日本で2013年5月に発足した。
日本では、BIO HOTELそのものを普及させるだけでなく、
BIOというライフスタイルを提案していくことをミッションとしている。

BIO HOTELではオーガニック料理のイベントなども開催。日本ビオホテル協会がセレクトしたBIOの商品、オーストリアワイン大使によるBIOワイン、自然栽培料理家KatiesによるBIO料理をGATHERINGというかたちで表現した映像。

日本でビオホテル協会を立ち上げたのは中石和良さんと真由子さんのご夫婦。
もともと和良さんは30年以上、大手家電メーカーなどの企業で
経営企画部、財務経理、マーケティングの仕事をしてきた。
奥様である真由子さんは、アパレルの仕事からスタートし、
不動産会社の経営企画や営業職、外資でのホテル投資ファンドに在籍し、
幅広くさまざまな仕事をされていた。
ふたりともオーガニックとは無縁の業界。
いったいどのような経緯でビオホテル協会を立ち上げたのだろうか。
和良さんにお話を伺った。

「まず、オーガニックを生活に取り入れたきっかけは、自分自身の健康でした。
実はずっと偏頭痛に悩まされていたんです。日常生活ができないくらい。
市販の薬ではきかず、専門医に通う日々。
体質改善をしようと2年以上菜食にしたのですが、なかなか治らない。
しかし食材をオーガニックにして、
科学的な添加物がないものを選ぶようになりました。
ストイックになりすぎず、少しだけそのことを意識した暮らしをしてみたら、
50年悩んでいた偏頭痛がすっと治っちゃったんですね」

それから本格的にオーガニックを生活に取り入れたという。

「今思うと、起業の転機はリーマンショックにあったかもしれません。
妻が働いていた外資系企業の部門が解体されたんです。
それを転機に妻はオーガニックの料理教室を始めました。
オーガニックでナチュラルな生き方、ライフスタイルを広げていくことで
みんな幸せになれるんじゃないかという想いがあって。
それから、お米や農作物など、オーガニック生産者の販路開拓や
ブランディングをやってみましたが、
なかなかライフスタイルやカルチャー発信にまでは至らないもどかしさを感じました。
もっと大きな広がり、影響力のある発信ができないか。
たまたまオーガニックワインの輸入していた友人が
ビオホテル協会のことを教えてくれたんです」

中石さんは、このモデルを日本にも広めていきたいと考えた。
2011年にそれまでいた会社を辞めて、
ヨーロッパのビオホテル協会を訪ねることにした。

雄大なアルプスを背にするHOLZLEITENの正面。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

HOLZLEITENの裏庭。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

オーストリア・インスブルック郊外にあるHOTEL HOLZLEITENのSPAエリアのプール。
塩素消毒はせず、天然塩とステンレスタンクで消毒している。目を開けても痛くないそう。奥に見えるのは、純粋なナチュラルウォーターのプール。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

HOTEL HOLZLEITENの室内。コンパクトなベッドとベッドメイクがヨーロッパの特徴。写真提供:一般社団法人 日本ビオホテル協会

今日のおやつ: 宮崎県小林市「ダイワファーム」の 「飲むヨーグルト」。 とびきり新鮮、初めての食感。

今日のおやつは、宮崎県小林市の「ダイワファーム」の
「飲むヨーグルト」。
そのお味は、これまで飲んだことがないほどに濃厚!
でもいわゆる「乳臭さ」がなくて、くせがない。
出来立てのヨーグルトをまるかじりしているような美味しさです。

「ダイワファーム」は、飼育した牛のしぼりたての牛乳で作った、
とびきり新鮮なナチュラルチーズや飲むヨーグルト、
ソフトクリームを販売しているお店。
地元の方にも評判で、人気のアイテムは、
早めに行かないと売り切れてしまう人気店なんです。

生乳の甘い匂いがひきたつソフトクリーム

自家製ソフトクリームはブルーベリーやマロンなど、10種類以上のトッピングが楽しめます

お店に並ぶのは、甘さ控えめでクリーミーな「自家製ソフトクリーム」、
風味良く、お手頃なお値段の「ナチュラルチーズ」、
ほろほろのくちどけの「チーズケーキ」。
どれも生乳の甘い匂いが活かされた、
100%手作りのおいしい乳製品が揃っています。

お店の裏手にある牛舎にかわいい牛さんがいます

ダイワファームの乳製品の美味しさのヒミツは、
お店のすぐ後ろの牛舎で乳牛を飼育していることや、
バランスにこだわった自家製の飼料を与えていること、
そして牧場から2.6キロ離れた水を国有林からひいていること、などなど。
良い水はいろんなものをおいしくするからスゴイ。

お店では、トーマダイワ、カチョカバロ、モッツアレラなど、
輸入品だとすごく高い高品質のナチュラルチーズが、
お手頃に買えるのも嬉しいところ。
チーズ作りのワークショップなども行われているのだそう。
ドライブの寄り道に、ぜひおすすめのスポットです。

ダイワファーム

〒886-0001 宮崎県小林市大字東方4073

電話 : 0984-23-5357

写真:中田健司

宮崎県小林市「泉の鯉」へ。 日本名水百選の きれいな水で育てられた、 臭みがない鯉のお刺身を

移住促進PRムービー 「ンダモシタン小林
で一躍有名になった宮崎県小林市。
霧島山系の麓に位置する小林市は、
水がきれいなのが自慢。
山に降った雨が50年という長い歳月をかけて、
至るところで湧き出ています。
水道水にも天然水を使っているほど。

そんな水がきれいな小林市の名物は「鯉」。
ふつう鯉といえば泥臭いというイメージがありますが、
きれいな水で育てられた鯉はまったく臭みがなく、
お刺身で食べてもおいしいのだそう。
そこで今回は小林市にある鯉料理屋さん、
「泉の鯉」に行ってみました!
地元の方がこぞって絶賛する「鯉の洗い(刺し身)」を食べてみます。

「泉の鯉」

お店があるのは、ひっそりとした山あい。
周りにはふんだんな水がたたえられ、
リゾートに来たような非日常感を味わえます。
日本名水百選の源泉というだけあって、
透明な水がふんだんに流れています。
こんなところで育てられたら鯉も気持ちいいでしょうね。

透き通るような水の中に、鯉がたくさんいます

それでは実際に、鯉のお刺身を食べてみます!

三沢市の「星野リゾート 青森屋」 ねぶり流し灯篭にりんご鍋、 青森文化を満喫できる温泉宿!

青森県三沢市の「星野リゾート 青森屋」は、
青森文化をめいっぱい!!満喫できる温泉宿です。
津軽弁で「目一杯」、「一生懸命」という意味の「のれそれ」を冠した
「のれそれ青森~ひとものがたり~」をコンセプトに掲げ、
青森の名物をふんだんに盛り込んだ、アイデアいっぱいの
おもてなしが目白押しです。
こちらは、冬の風物詩「ねぶり流し灯篭」。
池に浮かぶ露天風呂「浮湯」に、青森ねぶたを浮かべました。
その周囲には、小灯篭と天灯が空に浮かび上がり、
夜闇に響く笛の音と共に、幻想的な世界を作り上げています。

南部曲屋

そしてお食事にも、青森名物が盛りだくさん。
茅葺屋根の古民家「南部曲屋」にて、
郷土にちなんだ料理が並ぶ「あおもり越冬会席」に、
今年は「りんご鍋」が新登場。
唐辛子がピリッと効いた味噌味の鍋に、
甘酸っぱいりんごの風味とシャキシャキとした
食感が特徴の鍋料理です。
ほかにも真っ白なせんべいが入った「せんべい汁」など、
青森名物がたくさんで迷っちゃいます。

りんご鍋

せんべい汁

たこの道具鍋

ほたての子っこ雑炊

阿寒湖と深い森に抱かれたホテル 「あかん遊久の里 鶴雅」。 郷土の文化を伝える温かいおもてなし

深い森に覆われ、青い水をたたえる阿寒湖は、
道内でも人気の観光名所のひとつ。
特別天然記念物のマリモが生育する特異な自然環境を持ち、
豊かな自然が今なお残るエリアです。
また、アイヌ文化が息づく場所として、
〈アイヌコタン〉(おでかけコロカル道東編にも登場)もあります。

阿寒湖のほとりに建つ温泉旅館〈あかん遊久の里 鶴雅〉は、
大型施設ならではのサービスとおもてなしを大切にする宿として、
道内外から多くの人が訪れています。

鶴雅の魅力のひとつは、阿寒湖や周囲の森を見渡せる美しい風景。
まず素晴らしいのは、宿の最上階にある露天風呂からの眺め。
阿寒湖の絶景を見下ろし、展望台に露天風呂が付いているかのよう。
まさに“空中露天風呂”です。
早朝には青く輝きはじめる阿寒湖を眺めながら、
湖からの涼しい風に吹かれて心地良く湯浴みができます。

別館にある温泉付展望特別室からの眺め。

一階大浴場にある露天風呂は、岩造りの庭園風。
湖と同じ目線の高さで湯に浸かれ、
まるで阿寒湖に浮かんでいるような気分になります。
内風呂の壁には、「大阿寒」をテーマに描かれたという
阿寒湖の動植物やアイヌの伝説が描かれています。
中央には阿寒湖に見立てたという大きな木の浴槽もあり、
広い浴場のあちこちにヒノキ風呂や丸太風呂、洞窟風呂も楽しめます。
1階と8階の大浴場は、時間で男女が入れ替わるので、
滞在中にどちらのお風呂も湯めぐりできます。

空中露天風呂〈天女の湯〉。(写真提供:鶴雅グループ)

阿寒湖に面した緑豊かな中庭では、
木々の間に敷かれた木道を通って湖畔の散策ができ、
阿寒湖畔散策路ともつながっています。
野鳥のさえずりを耳に、気持ちのいい朝の散策にでかけましょう。
中庭には阿寒湖の神々と先人たちへ
アイヌの言葉で「イヤイライケレ(感謝)」の想いを込めた、
火のモニュメントがあり、豊かな自然と調和しています。

阿寒湖に面したホテルの中庭。朝の散策にも。

鶴の羽のように湖に向かって広がって見える、
〈あかん遊久の里 鶴雅〉と〈あかん湖 鶴雅ウイングス〉のふたつの建物。
連絡通路で結ばれ、どちらに宿泊しても大浴場や岩盤浴を楽しむことができます。

また、大規模ホテルとして団体客や家族連れでのにぎわうなか、
静かに過ごしたいという個人客向けに
60周年を機に2015年5月に新しくオープンしたのが〈別館〉です。
別館宿泊者は、専用ラウンジ〈ラウンジ七竃〉にて、
抹茶と和菓子をいただいてチェックイン。
選べる枕やカラフルな浴衣などのサービスも。

別館には専用キーで入るので、大きな旅館でありながら、
個人客が静かに過ごせる空間を提供してくれます。
温泉付きの客室も用意されていて、なかでも「温泉付展望特別室」は、
まるで阿寒湖に浮いているかのようなダイナミックな風景が広がる部屋。
温泉がこんこんと溢れていて、いつでも好きな時に温泉に入れます。
大きく取られた窓の外には目の前に阿寒湖が広がり、
ときおり行き来する観光遊覧船を眺めながら、ソファでゆったりとくつろげます。

温泉付展望特別室はツインベッドと和室が付いています。

こちらは清潔感あふれる洗面台。

肌触りのいい陶器の露天風呂が付いた客室もあります。
夜は星空を眺めながら、朝は木々の葉擦れの音、野鳥のさえずりを耳に。
日がな一日温泉に出たり入ったり、日々の疲れを癒してくれるでしょう。

森側に面した別館お部屋には、露天風呂が付いています。

あかん遊久の里 鶴雅の夕食は、宿泊プランにより、
バイキングまたは会席膳のどちらかを選べます。
〈メインダイニング 天河〉のバイキングは、
広々とした会場に、100品以上もの料理が並びます。
それぞれのブースにシェフがいて、できたての料理を提供。
サーモンやホタテ、エビなどを目の前で握ってくれるお寿司などの和食、
餃子や蒸したてのシュウマイなどの点心がおいしい中華料理に、
プルコギやチャプチェ、キムチが並ぶ韓国料理、
チーズや、カルパッチョやパスタなどのイタリア料理、
クレームブリュレやムースやチーズケーキなどのスイーツまで
多種多様なメニューから、自分好みの料理を選べます。

そして、温泉に浸かってお腹いっぱいになったら、
岩盤浴で汗を流してすっきりしましょう。
実は、岩盤浴を目当てに宿泊する人もいるほどの人気の施設なんです。

あかん湖鶴雅ウィングスにある岩盤浴スパ〈スマ〉は、
バラやハーブなどのアロマの香りがいっぱいの女性専用の高温岩盤浴に加え、
男女共用の低温、高温、クールルームもあります。

更衣室で専用の服に着替えたら、好みの岩盤浴の部屋へ。
専用のバスマットをしいて、
最初に5分間のうつぶせ寝、そして10分間のあおむけ寝。
休憩タイムには、岩盤リビング〈ニカオプ〉で、
冷たいレモン水を飲み水分を補給。
火照った身体にレモン水が染み渡ります。

マットレスとビーズクッションに寝転がって、
ゆっくりと身体を休めれば、まさに極楽気分です。

女性専用の高温岩盤浴のなかはアロマがたかれている。

もともとは純和風をイメージした内装だった建物を、
リニューアルにより、アイヌ文様やアイヌ芸術を代表する彫刻など、
この地で継承されてきた郷土の文化を取り入れました。
外壁や客室、ロビーなど、各所に木彫の彫刻やパネルが置かれ、
ギャラリーも併設するなど、
アイヌ文化の芸術性の高さを伝えています。

〈鶴雅ウイングス〉のロビーには、
阿寒湖温泉在住の彫刻家・藤戸竹喜氏による彫刻が展示されているので、
ぜひ訪ねてみたください。
まず目をひくのが、緻密で美しく迫力のある、翼を広げたフクロウの彫刻。
藤戸氏が鶴雅ウイングスのために制作したという「カムイ・ニ」という作品です。

連絡通路には、アイヌの刺繍が施された衣服や船の模型なども展示。
〈あかん遊久の里〉のギャラリー「ニタイ」には、
瀧口政満氏のコレクションとして“風”をテーマにした彫刻が並んでいます。
夜には、地元有志の語り部によるアイヌの民話や神話に耳を傾け、
阿寒の自然とともに暮らしてきた人々の生活に触れることができます。

この地に息づくアイヌ文化に触れることができるギャラリースペース。

館内のギャラリーやレストラン、オブジェなどさまざまな場所には、
「ニタイ(森)」「イヤイライケレ(感謝)」
「ハポ(お母さん)」など、さまざまなアイヌの言葉も記されているので、
言葉に触れてみることで、よりアイヌの文化に親しみを持つことができます。

自然や先人に感謝をしながら郷土の伝統と文化を受け継ぎ、
心に触れるおもてなしを大切にしている鶴雅。
道東の地で、阿寒の雄大な自然を眺めながら、
存分に湯を楽しみ、心も身体も癒せる宿です。

information


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あかん遊久の里 鶴雅

住所:釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目6-10

TEL:0154-67-4000

駐車場 あり
http://www.tsuruga.com/

「知床峠」〜「道の駅 知床・らうす」 雄大な自然を眺めながら 漁師町までドライブ!

北海道の東部、オホーツク海に突き出た知床半島は、
そのほとんどが知床国立公園に指定され、
世界自然遺産に認定されています。
そんな雄大な自然のなかを走り抜けていくのが知床横断道路です。

斜里町のウトロ温泉街から車を走らせること30分ほど、
大パノラマを楽しめる〈知床峠〉が見えてきます。
知床連山の尾根筋にあり、標高は738メートル。
車を降りると、間近に羅臼岳がそびえ、
風が抜ける気持ちのよい場所です。
取材に訪れたのは8月下旬。
この日は、羅臼方面にくっきり国後島が見えました。
反対側には、うっすらオホーツク海が見えます。

午前のうちに知床峠へ到着。国後島がくっきり見え、どこか幻想的な風景です。

知床横断道路は11月上旬〜4月下旬の冬期期間は閉鎖となり、
3月から少しずつ除雪され、
4月に入ると両脇を数メートルの雪の壁が現れ、
特別に1日だけそのなかを楽しめる、
ウォーキングイベント〈知床雪壁ウォーク〉が開催されます。
9月下旬〜10月上旬頃の紅葉もとても美しいのです。
(詳しいイベント日時は斜里町または羅臼町の観光協会までお問い合わせを)

さて、そのまま車を羅臼町へと進めること約20分。
知床羅臼の自然を知ることができる〈羅臼ビジターセンター〉があります。
館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、
日本最大級のシャチの骨格標本!
見応え十分の迫力です。

知床の山、海、川、歴史に関するパネルや知床国立公園利用に関するマナー映像などを観ることができたり、この地域の良書が読める小さなライブラリーも。

知床自然遺産に含まれる羅臼岳や羅臼湖などの自然情報も発信しています。
トレッキングコースを歩けば貴重な高山植物や湿原を楽しむことも。
ルートマップも無料配布しており、
長靴も1日500円(デポジット2000円)でレンタルできます。
散策前に、立ち寄ってみてください。
もちろん、地元のプロのガイドさんと一緒に回れば、
もう一歩踏み込んだ知床の魅力を体感できるでしょう。

右端にあるのが、希少価値の高いことで知られる羅臼特産のブドウエビ。この日は1尾1300円でした。

そして、車を5分ほど走らせると、羅臼の海が見えてきます。
海を目の前に建っているのが、羅臼町の〈道の駅 知床・らうす〉。
漁師町である羅臼でとれた特産品がところ狭しと並んでいます。
スケソ(スケトウダラ)、カラフトマス、
この日、ナメタガレイは1袋に3〜4匹入ってなんと198円!

茹でたての毛ガニ、花咲カニ、タラバガニなども販売されていました。

ほかにも、道東でとれたカキ、さら貝、ホッキ、あさりなど多数。
そして、名物・羅臼昆布もたくさんの種類が並んでいます。
昆布漁は7月下旬〜8月下旬まで。
その後、乾燥、選別など約40もの工程を経てようやく商品になるのです。
海岸線を走れば夏の風物詩・昆布漁の風景も
見られるかもしれません。

そんな海の幸が豊かな羅臼町の漁師文化が
かわいい雑貨になって道の駅で販売されています。

お祭りやイベント時に特別に制作されるトートバッグ。

地元のお母さんたちが集まったものづくりグループ〈らうす凪〉が
役目を終えて眠っていた大漁旗を生かし、
トートバッグやシュシュなどを手づくり。
ビビッドなカラーが映える、
漁師町ならではのかわいらしい商品です。

〈道の駅 知床・らうす〉で販売されているかわいいシュシュ。各700円。

ほかにも、道の駅では、
中標津町の〈ラ・レトリなかしべつ〉の牛乳100%でつくられた
さっぱりしながらもコクのある絶品ソフトクリーム、
〈知床食堂〉では、新鮮な魚介の定食などがいただけます。
世界遺産の雄大な自然を見たら、
この土地ならではの旬の味覚を味わってみては。

inforamation


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Rausu Visitor Center 
羅臼ビジターセンター

住所:日梨郡羅臼町湯ノ沢

TEL:0153-87-2828

営業時間:9:00〜17:00(11〜4月10:00〜16:00)

定休日:月曜・年末年始

http://rausu-vc.jp/

information


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道の駅 知床・らうす

住所:目梨郡羅臼町本町361-1

TEL:0153-87-5151

営業時間:※各ショップによって異なる。詳しくはHPを。

定休日:年末年始・11月〜4月【売店1】火曜日、【売店2】日曜日

http://www.hokkaido-michinoeki.jp/data/63/each.htm

毎日通いたいパン屋カフェ 「パンと珈琲の こうば」。 ベーコンも旬の総菜も手づくり!

中標津市街地の大通り沿い。
白いさっぱりとした外観に
〈パンと珈琲の こうば〉と書かれたシンプルな立て看板。
つい見過ごしてしまいそうだけれど、
店にはひっきりなしに、地元の人たちがパンを買い求めにやってきます。

真っ白な外壁と、シンプルな立て看板。

レトロな木枠のガラス戸を開けると、
昔の商店にあったような木製のショーケースに目がとまります。
テーブルの上には、こんがりと香ばしく焼けたパンがずらりと並んでいます。
くるみやドライフルーツを練りこんだハード系のパンから、
カレーパンやサンドイッチなどの惣菜パン、
メロンパンやミルククリームサンドといった菓子パンまで、
さまざまな種類のパンはどれもおいしそう。
給食で使っていたような懐かしいアルミのトレーを持って、
どのパンにしようか迷ってしまいます。

「いろんなお客さんに食べていただきたいので、
いろんな種類のパンを焼いています。
自分たちも、ハード系のパンを食べたい日もあるし、
菓子パンも食べたい日もありますから」と話すのは、
販売を担当する澤田聡子さん。

菓子パンの一番人気のメロンパン(140円)、くるみやいちじく、クランベリーが入ったセーグル・フリュイ(小325円)、自家製ベーコンや夢想農園のカブを使った季節のパン、カブのタルティーヌなど、種類豊富。午後には売り切れるパンも。

パンを作るのは旦那さんの澤田吉宏さんの仕事。
吉宏さんのお母さん、聡子さん、
ほかにも2名のスタッフとともに5人で店を切り盛りしています。

吉宏さんは、パン職人を目指して帯広や札幌のパン屋さんで働きながら、
さらに独学を重ねてパン作りを研究してきました。
そうして生まれた"こうばのパン"は、
生地の発酵に12~13時間もかかり、
長時間発酵による独特の柔らかい風味が特長です。
毎日、午前1時ごろからパンの仕込みにとりかかります。
なるべく北海道産の食材を使いたいという想いから、
道産小麦を使ったパンを少しずつ増やしていって、
現在は全体の8割にまでになりました。

開店中も工房では、パンを仕込んだり焼いたりと常に動いている吉宏さん。
聡子さんも接客をしながら仕込みをしています。
ときには、9か月になる娘さんのはるちゃんをおんぶしながらも。
ミルクパンのミルククリームも、カレーパンのカレーも、アンパンのあんこも、
惣菜パンのベーコンも全部手づくり。つくれるものは全部自分でつくります。

はるちゃんと吉宏さん、そして聡子さん。

店を開いたのは、2013年4月。
岐阜出身の吉宏さんと鎌倉出身の聡子さん。
ふたりとも縁あって北海道で働くこととなり、
ふたりともいつか自家製パンのカフェを開きたいと、
道内をあちこち訪ね歩きました。
青い空、濃い緑、牧場も多い……
そんな道東の風景にひかれて、
大好きな風景がすぐ近くにある中標津に店を開くことに決めました。

もともとは居酒屋の建物だったところを、
DIYの勉強をしながら半年ぐらいかけて改装。
吉宏さんは、セルフリノベーションで知られる、
十勝のぬかびら温泉の宿〈中村屋〉(おでかけコロカル道東編に登場)で
働いていたこともあり、そこのご主人にDIYの方法を教えてもらったり、
機械を借りたり、ドアをつくってもらったりといろいろ助けてもらったそう。

パン売り場の奥には、テーブル3つほどの小さなカフェスペースがあります。
「最初はカフェをメインでやりたいと思っていたんですが、
開店の準備をしているときに、地元の人たちが“パン屋さんができるらしい”
と楽しみにしているという声が聞こえてきて……。
それでパンをメインにすることになったんです」(聡子さん)

オープン後もパン人気は衰えず、
だんだんと種類も増え、いまでは毎日30種類ほどのパンが並びます。
小さい子どもからお年寄りまで、幅広い世代が安心して食べられるものばかりです。
今後は、2階も少しずつ改装していって、カフェスペースも広げていきたいそうです。

ドリンクメニューも充実しています。
コーヒーは、美瑛にある自家焙煎コーヒーの店〈Gosh〉による、こうばオリジナルブレンド。
ほかにも水出し珈琲のカフェオレ(480円)や自家製ジンジャーエール(420円)、
黒糖やキャラメルなど好みのシロップでいただくホットミルク(400円)など、
店内のイートインスペースで、パンと一緒にゆったりと味わえます。

パンはスライスしてサーブしてくれます。水出しアイスコーヒー(400円)と一緒に。

くだものでジャムをつくったり、セミドライにしたり、はちみつ生姜を煮たり、
実家から柿がたくさん届いたら柿を使ったパンをつくってみたり……。
旬のおいしい食材をパンと合わせてつくっているので、
季節ごとにどんなパンが登場するのかはお楽しみ。

「パンに合うおいしい野菜を紹介したい」と、
パンに使っている〈夢想農園〉の野菜や
〈チーズ工房チカプ〉のチーズを並べた小さなマルシェイベントも開きました。
これからの展開もますます楽しみな、かわいいまちのパン屋さんです。

information


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パンと珈琲の こうば

住所:標津郡中標津町東八条南1-1

TEL:0153-74-8015

営業時間:10:00~17:00 

定休日:火・水曜休

駐車場 あり
https://www.facebook.com/KOUBA.brot

目の前はオホーツク海! 「知床グランドホテル北こぶし」 雄大な景色に癒される温泉旅館

昭和から温泉地として栄えてきた
北海道の最東北端にある知床半島西岸にあるウトロ温泉街。
なかでも静かなウトロ港に面して建つ温泉旅館が、
〈知床グランドホテル北こぶし〉です。
昭和35年に桑島旅館として創業し、平成に入り現在の名称に。
同ホテルは、本館、西館、別館からなる8階建てで、
多くのお部屋から間近にオホーツク海や港が眺められ、
心落ち着くひとときを過ごせます。
また海沿いに歩いて5分ほどのところに、
自然保護区にも指定されている景勝地〈オロンコ岩〉もあり、
原生植物鑑賞に散策するのもおすすめです。

目の前にはウトロ港が。冬になるとこの港は流氷で埋め尽くされるのだそう!

こちらのお部屋は展望和洋室。ほかにも、スタンダードな和室からテラス露天風呂付き客室までニーズに合わせて選べる。

また、最上階に設けられた展望大浴場〈大海原〉でも、
ガラス一面に海を望めます。
さらに、屋上には空中露天風呂〈星の湯〉も。
昼間の絶景は言うまでもないですが、夜も満天の星空が広がります。
豊富で良質なお湯につかりながら、ほっと旅の疲れが癒されます。

流氷テラスで、ゆったり語らいの時間。足湯につかれるようになっている。

以前はせっかくの立地にも関わらず海が見えず圧迫感のあったロビーを、
オホーツク海を望む開放的な空間へと2014年の夏にリニューアル。
落ち着いたトーンとシンプルなデザインでまとめられ、
モダンなソファも、ゆったりと居心地がいいんです。
ロビーから外のテラスに出れば、
開放感ある席で足湯を楽しめる〈流氷テラス〉が。
足元を温かい温泉につかりながら、
知床半島とオホーツク海が目の前に広がります。
海と空が赤くそまっていく夕景はとても幻想的です。

また館内にある〈オホーツクラウンジ〉では、
知床半島に生息するオジロワシやオオセグロカモメなど、
バードウォッチングできる双眼鏡を設置。
ラウンジでは、コーヒーやカフェラテ(各540円)なども注文可能。
夜になれば、併設されたバーで、
知床地ビール、流氷ドラフト、余市のウイスキー、男山酒蔵の日本酒など、
北海道ならではのお酒を楽しむことができます。

ウイスキーのロックを注文すると、流氷にのった熊の氷が! 心がほっこりする、うれしいおもてなし。

つづいての楽しみは、お食事です。
豊かな知床の四季を体現するような創作料理を
ゆっくりとお食事処で食べられるのが、和食会席〈四季彩膳〉。
また、新鮮な知床の食材を約70品から自分スタイルで楽しめるのが、
ブッフェスタイルの〈知床テラスダイニング波音(HAON)〉です。
どちらも本当においしい知床の素材の味が生かされたお料理で、
お好みで、プランを選べます(事前予約制)。

ちなみに、波音では、
知床ごんた村農場の朝どり野菜スティック(夏限定)、
斜里町の清らかな水で育ったマスやサケの料理や地野菜をつかった豊富な総菜、
地元産豚肉のしゃぶしゃぶ、かに汁、専用石釜で焼き上げたピザなど
和洋問わず、ひとつひとつ丁寧につくられているのが伝わってきます。
朝食でいただく釜で炊いた北海道産のお米・ななつぼしは、
おかわりしたくなってしまうほどのおいしさで、
焼きたてのフレンチトーストも人気メニューのひとつです。
家族でくれば、みなが笑顔になってしまうおいしく楽しいダイニングです。

知床産の焼き立てのサケは、本当に濃厚な味わい。

この日朝食メニューにあった野菜しゃぶしゃぶ。地元産野菜を軽く茹でて、出汁でいただく。起き抜けの身体にほっとしみ込んでいくおいしさです。

また、世界自然遺産に指定されている知床国立公園はすぐそば。
北こぶしでは、この奥深い雄大な自然をより楽しんでもらえるようにと、
ロビーには、ウトロの漁の歴史や知床の自然についてのパネル展示があったり、
〈ネイチャーデスク〉も設置されています。
オホーツク海の観光船やトレッキングなど、
豊富な自然アクティビティが案内されています。
慣れない土地の自然のこと、気軽に聞いてみるといいでしょう。

「ちゃんと知識をいれてみると、
せっかく来ていただいた知床の自然をより楽しむことができます。
それらの情報発信を担っていくのも宿の役目であると思っています」
と話すのは、常務の桑島敏彦さん。

「斜里町は、サケ、マスの漁獲高が日本でもトップクラスの、
漁業がさかんな漁師町です。
一方で、世界遺産に選ばれたほど雄大な自然を抱く知床ですから、
生業とさせていただいている私たちは、
その自然を守る一方で、伝えていく義務もあると思っています。
宿の滞在を通してこの地域の魅力を伝えて、
社員にもお客さまにも知床を好きになってもらえるように、
まだまだ道半ばですが、頑張って発信していきたいですね」

朝にウトロ港で行われていたオホーツクサーモン(カラフトマス)の漁。

北こぶしから車で数分のところにあるプユニ岬からオホーツク海を望む。左にウトロ温泉が見える。

information


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知床グランドホテル北こぶし

住所:斜里郡斜里町ウトロ東172

TEL:0152-24-3222

駐車場あり
http://www.shiretoko.co.jp/

今日のおやつ: トースターで”つぼ焼き”にすると さらに美味しい! 隠岐の島の藻塩入り 「さざえ最中」

今日のおやつは、島根県隠岐の島町に三代つづく
人気の和菓子屋さん「秀月堂」の「さざえ最中」。
隠岐の島の特産であるサザエにそっくりな形をしています。

最中のなかには藻塩が練りこまれた甘じょっぱいつぶあんと、お餅入り。
もちろんそのままでも美味しくいただけますが、
オーブントースターで2~3分焼いて"つぼ焼き"にすると、
皮がパリパリと香ばしくお餅がトロ~リ。
さらに美味しくいただけます!

お店で焼いていただきました。皮がパリパリで美味しさアップ!

2013年におこなわれた「ひろしま菓子博」では金賞を受賞しています。パッケージがまた可愛い。

5つで851円。バラ売りもあります。

4年くらい前から販売し始めたというさざえ最中、
中身もそうですがパッケージもとても可愛いです。
なんでも、隠岐の島が大好きで、
隠岐の島にあるたくさんの魅力を女性目線で紹介していく集団
「隠岐ロマンティック愛ランド実行委員会」がパッケージデザインしたものなのだとか。
まるで洋菓子が入っているかのように
軽やかで爽やかなイメージが、
サザエの意外な可愛らしさを引き立たせていますよね。

63年つづく秀月堂さん。店内にはたくさんの表彰楯が並んでいました。

お姉さんが元気に接客してくれます。その場で食べられるスペースがあるので散歩の休憩にピッタリなお店。

本店以外にも隠岐空港の売店や
隠岐特産センター(隠岐の島町観光協会よこ)、あんき市(西郷港ターミナルよこ)にて
販売されています。
隠岐の島に行かれた際にはぜひ!

秀月堂

住所:〒685-0014 隠岐の島町西町八尾の三65-4

電話番号:08512-2-0433

FAX:08512-2-0433

写真:水野昭子

地の果ての、太古の自然。 原生林と湖沼を散策できる 世界自然遺産「知床五湖」

北海道の最東北端、斜里町と羅臼町にまたがり、
オホーツク海に突き出すように細長い知床半島は、
アイヌ語で地の果てを意味する“シリ・エトク”が語源。
冬には、流氷が接岸する北半球最南端の地です。
5つの山々からなる知床連山がそびえ、
切り立った海岸線の断崖が、多様な生物の生息地を守ってきました。
海にはシャチ、イルカ、クジラ、アザラシ、
空にはオジロワシやオオワシ、
陸には、ヒグマをはじめとする動物や昆虫など
知床には多様な野生生物が生息しています。
そんな生物の多様性や豊かな生態系が評価され、
知床半島の大半が国立公園として、
2005年7月に世界自然遺産に登録されました。

その一画にあるのが〈知床五湖〉です。
ウトロ温泉地区より勾配がある93号線を走らせること、約30分。
途中、道路脇に広がる熊笹と白樺の森や原っぱで、
エゾシカやキタキツネなどの野生動物に出会えることも。
そんな手つかずの自然が残る一帯なので、知床五湖を散策するにも、
野生動物との共存や植生保護に対する理解が必要です。
特にここは、ヒグマもすんでいる地域なので、
森を散策するとなれば、彼らに会うことも。
北米内陸部にすむヒグマの餌の種類が40種であるのに比べて、
知床では90種を超える自然の餌があると言われ、
ヒグマにとって、知床はとても快適な場所なのです。
ちなみにアイヌ語で、“キムンカムイ”(山の神)と呼ばれ、
古くから崇められてきた存在でもあります。

知床五湖の楽しみ方は、大きくはふた通り。
入り口もそれぞれ分かれています。

①“地上遊歩道”で5つの湖を間近で散策する
②“高架木道”を利用する

高架木道は、ヒグマを避けるために設置されたもので、
地上より2〜3メートルの位置につくられた木道を歩きます。
知床連山の眺めが美しい一湖を鑑賞し、
歩いて戻って来る約40分のルート。
知床連山と反対側は、オホーツク海が眺められ、
歩いていると海風が気持ちよく、とっても壮快な気分です。
こちらは無料で自由に行き来できます。

こちらが高架木道です。往復で約1.6キロあります。高台を歩いているような気分に。

地上遊歩道を歩く場合は、知床五湖フィールドハウスへ。

地上遊歩道は、湖沼や生態系を体感できるもの。
知床フィールドハウスでレクチャーを受けることが義務づけられています。
さらにヒグマの活動期である初夏から夏にかけては
ガイドツアー限定や散策不可となる場合もあるので、
事前にHPなどで確認を。

この地上遊歩道は、長短2ルートあります。
A)ふたつの湖をまわる約40分の小ルート(約1.6キロ)
B)5つの湖をすべてまわる約1.5時間〜3時間の大ルート(約3キロ)
取材に訪れた8月下旬のこの日は、Aを歩いてみました。

まず、知床五湖フィールドハウスで、立ち入りのための申請書に記入。
受付で立入認定手数料を支払ったら、レクチャールームへ案内されます。

ホワイトボードにあるのはヒグマの遭遇情報。ヒグマが出没すると、散策できないルートもあります。

約10分の動画を見ながら、
食べ物を持ち込まないこと、
もともと臆病な性格のヒグマを脅かさないことなど、
ヒグマに会ったときの心得などについて学びます。

さらに、湿原や植生を荒らさないよう遊歩道を踏み外さないことなど、
生態系に関するレクチャーも。
何より“ヒグマなどの野生動物たちのすみかにお邪魔する”
という感覚で、散策することが大切だと教えてもらいました。

立入認定書をもらったら、さあ、原生林のなかへ。

数千年前、知床連山をなす硫黄山の一部が崩壊し、
岩石が崩れ落ちてきた集積地帯のくぼみに
地下水がたまり、生まれたと言われる知床五湖。
流れ込むも河川はなく、いまも地下水が涌いています。

ヒグマとの遭遇にドキドキしながらも、凛とした空気に包まれ、
静かな森を歩くと感覚が研ぎすまされていくのがわかります。
まず林の奥に見えてきたのは、二湖。とても幻想的です。

二湖は、5つの湖のなかでも一番大きい湖。
よく目をこらすと湖上に小さな野鳥が見えることも。
さらに歩いていくと、二湖全体を見渡せるポイントに到着します。

二湖から知床連山を望む。

晴れていると湖に鏡面のように
知床連山が美しく映り、
同じ国にいるとは思えないような雄大さに圧倒されます。
太古からほとんど変わらない景観が目の前に。
大地の生命力を感じる風景です。

さらに、歩いて一湖へ。林のなかで耳を澄ませば、
キツツキ科のアカゲラが幹をつつく音が聞こえるかもしれません。

4月末から5月中旬にかけてはミズバショウが咲き、春の訪れを告げてくれる。

水遊びに訪れるエゾシカの姿が見られることもあるという一湖は、
半分が草原になっています。
一湖を鑑賞すると、遊歩道は終了し、回転ドアを通って高架木道を通り、
フィールドハウスへと戻っていきます。

ほかの3つの湖も時間や条件が合えばぜひ訪ねてみてください。
水の透明度が一番高いという神秘的な五湖、
深い原生林に囲まれる四湖の近くには樹齢300年を超えるミズナラの大木が。
三湖は湖を囲むように散策路が整備されていて、
湖畔の景色を一番長く楽しめます。
6月下旬から8月上旬にかけては、絶滅危惧種のひとつで、
小さな黄色の花がかわいらしいネムロコウホネを鑑賞することも。

知床五湖の開園は、4月下旬から11月末まで。
GWは、散策道にはまだ雪が残って、冬の名残を楽しむこともできます。
季節をめぐり咲く花々や野鳥たちに会いに、何度でも訪れたくなる場所です。

かつては自由に出入りできた知床五湖でしたが、
たくさんの人が訪れるようになり、
一時は環境が悪化してしまったこともあるそうです。
その教訓を生かし、生態系を守りながら公開するシステムが推進され、
豊かな自然を体感しながら、後世へこの自然の聖域が守られていきます。

information


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知床五湖フィールドハウス

住所:斜里郡斜里町遠音別村

TEL:0152-24-3323

営業時間:7:30〜18:00(時期により15:00〜18:30閉園と変動。HPで確認を)

駐車場あり
http://www.goko.go.jp/index.html
※営業期間は4月下旬〜11月下旬まで。

まちの喫茶店 「ONUKI COFFEE ROASTERY」。 本格派の自家焙煎珈琲を

中標津町の中心部、大型スーパーの裏手にふと現れる、
黒くてモダンな建物〈ONUKI COFFEE ROASTERY〉。

店に入るとコーヒーの香ばしい香り。奥には大きな焙煎機が置かれています。
カウンターで丁寧にコーヒーを淹れているのは、店主の小貫 琢さん。
奥さんのあけみさんはマフィンやスコーンなどの焼き菓子や
トーストを担当しています。

注文後に琢さんがドリップでコーヒーを淹れてくれます。

「いつかコーヒー屋さんをやりたい」
もともとコーヒーを焙煎するのが好きだった琢さん。
小さい網を使ってベランダで焙煎するところから始めて、
その後、小さな焙煎機を購入し、焙煎した豆を友人にあげたりしていました。

中標津で生まれ育った琢さんは地元の高校卒業後、都内へ進学。
そのまま都内でIT関係の会社に10年ほど勤めるうちに、
年齢とともに管理職としての役割を求められていくなかで、
「自分は誰かを評価するよりも、ものづくりをしているほうが向いている」
と思ったそうです。
「震災当時、鎌倉に住んでいたんですが、職場から家に帰れなくなって。
そのときに、今の自分の暮らしってどうなんだろう? と見つめ直したんです」

中標津も好きだったし、奥さまの仕事がひとくぎりついたり、
自然な流れで、地元で喫茶店を開くことを決意しました。

ダークブラウンとシンプルな外観がカッコいい。

「久しぶりに帰った地元は、知らないまちに見えました」と琢さん。
「僕の子どものころの記憶に、このまちに嫌なところはひとつもなかったんです。
いろんな店があって、まちもにぎわっていて。
でも久しぶりに帰ってみたら、大型チェーン店がたくさんできていて、
個人商店がどんどんなくなっていた。
何もないまちになっちゃったって感じたんです」

そんな土地で見つめた自分のお店づくり。
見つけた土地は、もともとはスーパーの駐車場。
建物の設計は札幌の建築事務所に依頼し、
くつろげる場所にしたいと庭には芝生や木を植え、
白を基調とした明るい内装に、
北欧の家具ブランド〈アアルト〉のぬくもりのある
木のテーブルとチェアを置きました。
ひとつひとつ妥協せずに、空間も素材も追求。
「このまちでつくったものが、
このまちで食べられる場所にしないとダメなんじゃないかって思いました。
田舎だけれどちゃんとしたコーヒーが飲めて、
内装や家具にもこだわった場所にしたかったんです」

常連さんでにぎわう店内。家のようにくつろげる空間。

その日の朝に焙煎した豆で淹れる、ONUKI COFFEE ROASTERYのコーヒー。
おすすめのデイリーブレンド(400円)は
毎日でも飲みやすいすっきりとした味わいで、マグカップにたっぷりと。
「来てくれたからには、いっぱい飲んでゆったりくつろいで帰ってほしいんです。
ケチケチしたくないじゃないですか。
でも多すぎるって言われることもあるんですが(笑)。
お菓子もどんどん大きくなっていってますね。
でも、自分たちがおいしいと思えるものをつくっています」

地元の素材を使ってあけみさんがつくる焼き菓子は、
レモンカードマフィン(350円)、チーズケーキ(400円)、
クランベリーとくるみのスコーン(300円)など、
素朴だけど本格派のおいしさで、どれもコーヒーによく合います。
焼き菓子は午前中のうちには売り切れてしまうこともあるのでお早めに。

店頭に置かれていた焙煎機。コーヒー豆の地方発送も行っている。

「目標としたのは、“カフェ”というよりも“まちの喫茶店”です」と琢さん。
2015年2月にオープンして半年。
いまでは地域の人たちが、かわるがわる顔を出しに店に来る、そんな店になりました。
「オープンしたてのころ、まだ仕事に慣れなくて
夕食を作るのも疲れちゃうって話したら、
お客さんが煮物とか天ぷらとか晩ご飯を作ってきてくれて。
今朝、港に揚がったわーって、大きなブリを持ってきてくれた方もいました。
この辺のお客さんたちはあたたかい方が多いんです」

立ち寄って、コーヒー豆を買ったり、
コーヒーを飲みながら世間話をしたりと、
お店にはさまざまな世代の人が、日常のひとコマとして足を運びます。
家族連れやお年寄り、カウンターには買い物帰りのお母さん、
懐かしい高校時代の同級生も来てくれるそうです。
「いろんな年齢の人が来てくれて、望ましい方向にすすんでるなって思います。
できれば高校生の背伸びしたデートとかにも使ってほしいんですけどね(笑)」

かつてたくさんの商店でにぎわったというまちに、
新しくできた"まちの喫茶店"。
一軒のお店の想いは、まちに新たな彩りを添え、
やがては特色あるこの中標津のまちの個性となっていくのです。

毎日通いたくなるあたたかな雰囲気とお人柄。

information


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ONUKI COFFEE ROASTERY 

住所:標津郡中標津町東五条北2-3

TEL:0153-70-4214

営業時間:7:00~17:00 

定休日:月曜、不定休

※駐車場 あり
※コーヒー豆のみ、地方発送可能。詳しくはお問い合わせください。
http://www.onukicoffee.com/

「LAUKIKA(ラウキカ)」 自然の恵みを丁寧にねりこむ 焼き菓子店

中標津の住宅街のなかに建つ、白い壁の洋風の家。
〈LAUKIKA(ラウキカ)〉という看板のある入口を入ると、
ガラスケースのなかにこんがりと焼けた焼き菓子が並んでいます。
パウンドケーキ、エンガディナー、パルミエ、フィナンシェ、クッキーなど
伝統的な焼き菓子たち。

一見普通の家のような、真っ白な洋風の建物。

ずらりと並ぶ焼き菓子。種類が豊富でどれもおいしそう。

ご主人の長谷川洋さんが焼き菓子を焼き、
奥さまの瑞恵さんが販売を担当しています。
洋さんの実家は和菓子店だったこともあり、
幼い頃からお菓子に囲まれて育ちました。
高校生の時に、フランス料理研究家の上野万梨子さんの本に出会い、
本格的な洋菓子を学びお店を出したいと思ったそうです。
高校卒業後に関東へ上京。
10年の間に4つの洋菓子店で働き、焼き菓子づくりを学びました。
修行期間の目標としていた10年が経ち、
洋さんは中標津に戻って念願のお店を開きました。

中標津にお店を出して9年。
「なにより焼き菓子を食べるのが好き」と、
店のケーキはパウンドケーキやタルトなど焼き菓子が専門です。
ケーキ屋というと生クリームがのった生ケーキのイメージが強いせいか、
最初の頃は「焼き菓子しかないの?」
とお客さんに言われたこともあったそうです。

焼き菓子というと、お店の隅に並んでいる印象かもしれませんが、
LAUKIKAでは主役。今ではおなじみのお客さんも増えました。
店には喫茶スペースもあり、コーヒーとともに焼き菓子をいただくこともできます。
コーヒーは札幌にある〈斎藤珈琲〉のもの。
「ふたりともここのコーヒーが大好きで、
店を開く前から、斎藤珈琲さんのコーヒーに合う焼き菓子を
つくりたいって思っていたんです。
うちの焼き菓子とすぐに仲良くなる味です」(瑞恵さん)

オーガニックドライフルーツの自家製ラム酒漬けを練りこんだフルーツのケイク(330円)。焼き菓子に合うコーヒー(450円)と一緒に。

「素材を選ぶときは、自分たちの直感を大切にしています。
自分たちが食べておいしいと思ったものだけを使っていますし、
大切に作られた素材のおいしさを最大限にいかした
お菓子づくりを目指しています」(洋さん)
中標津のコッコ家や標茶町のポロニ養鶏場の卵、
別海町のブルーベリーなど、
農家さんから直接いただいた素材を使ってお菓子を作っていきます。

パウンドケーキは常時3~4種類(ひと切れ240円~)。
ほかにもアーモンドと蜂蜜が入ったフィナンシェ(3個入630円)、
バターの風味豊かなバタークッキー(470円)など定番の焼き菓子のほかに、
マロンタルトやアップルパイなど季節の果物を使った焼き菓子も並びます。

店内の喫茶スペースで、おいしいコーヒーとともにゆったりと。

開店中も絶えずお菓子を焼き続けている洋さんと、
さわやかな笑顔が印象的な瑞恵さん。
営業日は木曜から日曜と週4日。店がお休みの日も仕込みをしています。
真摯に丁寧に、心を込めて作られた焼き菓子に出会いに、
ぜひ足を運んでみてください。

「夫の焼き菓子は本当に上手だと思うし、おいしい!」と瑞恵さん。

information


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LAUKIKA 
ラウキカ

住所:標津郡中標津町西三条北8丁目3−1 レグルス1階

TEL:0153-72-7879

営業時間:11:00~18:00(喫茶室は16:00ラストオーダーで17:00まで) 

定休日:月・火・水曜

駐車場 あり
http://laukika.blog137.fc2.com/

今日のおやつ: アーモンドクッキー「増毛旅情」 北海道の道北、 増毛町(ましけちょう)名物

今日のおやつは、北海道の道北、
日本海沿いの町、増毛町(ましけちょう)から。
町内のお菓子屋さん「やまざき」の銘菓、「増毛旅情」です。
レトロなパッケージがなんともキュート。

味わいのあるパッケージ

増毛のスポットが描かれた包み紙を開けると、
海と灯台、その周りを飛ぶカモメという、
増毛の海を思わせるパッケージが。
中身のお菓子は、アーモンドをふんだんに使用した、カリカリで香ばしい生地に、
クリームがサンドされているもの。
リッチな味わいの、おいしい洋菓子です。

中のクリームもポイント

手つかずの自然が残る 「落石岬灯台」。 北方の草花に包まれた木道を抜けて

根室市街地から南西に約20km、太平洋につきだした落石岬。
落石漁港を越えて岬を目指すと、ゲートがあり、
そこに車を停めて灯台まで歩く道があります。

草に覆われた道をしばらく歩いていくと、
窓が閉ざされたコンクリート製の堅牢な建物が現れます。
かつて無線局として使われていた建物で、
現在は根室市出身の版画家、池田良二さんのアトリエになっており、
また「落石計画」というアートプロジェクトの活動の舞台として使われています。

旧無線局の建物を過ぎてしばらく歩くと、木道がまっすぐ続きます。
木道の両側に広がるのは、アカエゾマツの森。
厚い苔で覆われた木の根元が盛り上がっていて、
水芭蕉の大きな葉を広げています。
鬱蒼としたシダ植物も生えていて、
まるで太古の森に迷い込んだような不思議な場所です。
森の中でふと視線を感じてあたりを見回すと、エゾシカの親子がいました。

エゾシカの親子。森の中では、自分が自然界におじゃまさせてもらっていると感じます。

途中にはサカイツツジの自生地があり、
5月下旬から6月中旬にかけて紅紫色の花が咲きます。
サカイツツジは東アジア北部に分布する植物で、
日本ではここ落石岬でのみ発見されているという貴重な花です。

歩きやすい木道が海に向かってのびています。

約600mの木道をまっすぐ歩き、森を抜けると、
赤と白のコントラストが美しい灯台が見えてきました。
視界を隔てるものが何もない、広大なグリーンの草地と広い空。
その先にコロンとした形の灯台がたたずんでいます。
落石灯台は、1890(明治23)年、
北海道で10番目に設置された歴史のある灯台で、
『日本の灯台50選』にも選ばれています。
白い建物に入った赤いラインは、積雪があっても目立つようにするためのもの。
2010年までは、霧笛信号も行っており、GPSが普及した時代でも
年配の漁師さんにとって重要な役割を果たしていたといいます。

人の気配もなく、風の音のみ。灯台が静かにたたずんでいます。

高さ40 メートルの断崖絶壁には柵などはなく、
そのまま海へと美しい稜線を描いてそびえ立っています。
かすかに踏みしめられた道をたどって海へも近づいていけます。
一面笹や草に覆われた緑色の大地、吸い込まれそうな海と波しぶき……。
どことなくイングランドやアイルランドの風景を思わせます。

ダイナミックな風景が続きます。散策道は笹で覆われているので、トレッキング向きの服装で。

落石湿原には北海道でも珍しい植物が咲いています。
5~6月はユキワリコザクラやマイヅルソウ、シコタンタンポポ、
6~8月はシコタンキンポウゲやチシシマフウロ、
10月ぐらまではエゾノコギリソウやエゾリンドウなど
高山植物がかわいらしい花を咲かせます。

ハマナシの可憐な花。ふと目をやるといろいろな植物が咲いています。

根室には〈フットパス〉というウォーキングコースがいくつかあり、
このコースもそのひとつ。
“フットパス”とは、もともとイギリス発祥の言葉。
イギリスでは私有地の牧場や森林でも“人が歩く権利(通行権)”が認められていて、
私有地でもフットパスなら誰でも歩くことができます。
そうした歩くための道からヒントを得て、
根室でも牧草地や海岸線を歩けるフットパスがいくつか整備されています。

ゲートから落石灯台までは往復で約1時間ほど。
落石岬の突端まで一周するコースもあり、約3時間ほどかかります。
専用のルートマップが落石給油所や落石漁業協同組合、
根室観光インフォメーションセンター、道の駅ねむろで販売されているので、
マップを手がかりに、根室を感じるフットパスを歩いてみては。

こちらのガイドブックには落石岬灯台など、根室市内の自然の見所が記されています。英語、中国語もあり。

inforamation


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落石岬灯台

住所:根室市落石西

TEL:0153-27-2121(落石漁業協同組合)

駐車場 あり
http://www.nemuro-footpath.com/ochiishi/

今日のおやつ: あんこはハズレ!? 5つの味が ランダムに入ったレアなパン。 島根県「おやつあんパン」

今日のおやつは、島根県隠岐の島町にあるパン屋「木村屋」さんで見つけた
「夢がいっぱい! おやつあんパン」。
なんでも、島根県の一部の地域では昔から馴染みのあるパンだそうです。

一見すると、かわいい袋にパンが5つ入ったふつうのパンに見えますが、
実はこれ、中身が全部違う味なんです。
内訳は、こしあん、白あん、チョコ、いちごジャム、クリーム。
一番上に乗っているのは「こしあん」と決まっていて、
あとはランダムに入っています。
地元の人たちに聞いたところ、子どもの頃のおやつの定番だったそう。
「チョコを引くと当たり、次にジャム、次にクリーム。
あんこは親たちにあげていた」そう。
子どもってチョコ味が好きですもんね。

牛乳と食べたいあんパン。

一番人気のチョコクリームパン。子どもが好きそうな、懐かしさを感じるチョコ味です。

いちごジャムのパン。意外とたっぷりと入っててうれしい。

パンとクリームの柔らかさが嬉しいクリームパン。

ほどよい甘さの白あん。

親子で手作りのパン屋さん。地元のスーパーなどにおろすのがメインのようですが、こちらの工場でも買う事ができます。ふかふかとした食感のパンが凄くおいしい!

こちらのおやつあんパン、隠岐の島町では未だに馴染みがあるそうですが
その後調査したところ、
島根県の中でも雲南市出身の方など一部の人しか見覚えがなく、
それも、今ではあまり見かけなくなったというレアな存在だそうです。
昔から続くパン屋さんでしか、もう作られていないのかもしれません。
なに味が当たるかお楽しみなパン、
島根で見つけたらぜひいただいてみてください。

木村屋パン店

電話 08512-2-0072

住所 島根県 隠岐郡隠岐の島町 西町八尾の二72

定休日は日曜日、水曜日は昼まで。7時半くらいにOPEN。

「チーズ工房チカプ」 野鳥のさえずりが聞こえる森で、 放牧牛乳で手づくりするチーズを

シマフクロウ、アカゲラ、シマエナガ。
北海道に生息している鳥が描かれた、かわいらしいパッケージのチーズたち。
“チカプ”とはアイヌ語で“鳥”という意味。
そんな鳥たちが遊びにくるような、
自然豊かな場所に〈チーズ工房チカプ〉はあります。
根室市の市街地からも車で20分と少し離れていて、
深い森に包まれた場所です。

かわいい青い看板が目印。

工房を営んでいるのは菊地亮太さん、芙美子さんご夫妻。
亮太さんは神奈川出身、芙美子さんは長崎出身。
ふたりとも、都内でそれぞれシステムエンジニア、
WEBデザイナーの仕事をしていました。
そんな夫妻が根室でチーズ工房を始めるきっかけをくれたのは、
芙美子さんのお姉さんでした。
お姉さんはご夫婦で、もともとこの場所にあった牧場を譲り受け、
新規就農して〈横峯牧場〉を始めて、放牧で牛を育てていました。
「一度遊びに来たら?」
と声をかけられて、初めて訪れた根室。
北海道とはいえ本当に何もなくて驚いたそうです。

「もっとおいしいチーズがつくれるはず! と、毎回思います(笑)」と話す菊地さんご夫妻。

「三友牧場さんのチーズを食べたら、びっくりするほどおいしかったんです。
食べることも好きだったし、
こんなチーズをつくれるようになれたら……と思って」
お姉さんたちの牧場にはチーズの工房も併設され、
次の人がすぐにできるようにと、チーズをつくるための機材も揃っていました。
そこで、ふたりは都内の仕事を辞め、
中標津にある〈三友牧場〉で1年4か月、チーズづくりを学びました。

チーズ工房兼ショップ。

その後1年間は、工房で試作を繰り返しました。
工房があったとはいえ、長年使われてなかったチーズの熟成庫は、
チーズづくりのためのいい菌がいなくなっていて、
最初はうまくいきませんでした。
チーズの菌がすみ続けるようになるまでに、
何度も何度も試作品をつくっては捨てての繰り返しだったそうです。

ハードタイプの長期熟成チーズ“シマフクロウ”を作っているところ。

なんとか納得できるチーズができるまで約1年。
工房をオープンしたのは、2013年12月のことでした。
現在は5種類のチーズをメインに作っています。

チカプのチーズの原料は、牛乳と塩だけ。
チーズに使われる牛乳は、お姉さんたちが営む横峯牧場のもので、
夏は放牧で、草原の草を食べるので、風味豊かでさっぱりとした味わい。
冬は脂肪分が高くてミルキーです。
季節により味がちがう牛乳を使うので、毎回が菌との真剣勝負。
なかでも、長期熟成で深い味わいのシマフクロウをつくるチャンスは
放牧をしている夏のシーズンだけで、後の半年は熟成期間。
失敗してもすぐにつくり直すことはできません。
「調整が大変だけれど、じっくりと向き合っていこうと思います。
そうした味の違いも知ってほしいし、
楽しんでもらえるようなチーズをつくっていきたいです」

野鳥が棲む地で、ふたりのチーズづくりへの挑戦は続きます。

深い森に囲まれた牧草地に建つチーズ工房。

information


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チーズ工房チカプ

住所:根室市川口54-3

TEL:0153-27-1186

営業時間:10:00~17:00 

定休日:火・水曜休

駐車場 あり
http://www.chikap.jp/

向かうは「すし善」。 親子で切り盛りする 根室の旬を握る寿司店

カウンター席には地元の常連さんの姿。
その日の新鮮な魚介を、善博さん、慎一郎さん親子二代で握っています。
〈すし善〉は根室で店を初めて19年。
息子の慎一郎さんは、調理師学校を卒業後、札幌の寿司屋で修行し、
15年前から店に出てお父さんを支えています。

カウンターは、常連客さんたちでにぎわう。

ガラスケースには見るからに新鮮な魚介が並んでいます。
まるでほら貝のように大きな真つぶ。根室で採れる真っ赤なエゾ赤ホヤ。
ねっとりとした食感のタラバカニの内子やプツプツとした歯ざわりの外子。
昆布でしめたオヒョウ、新物のすじこなど、根室の旬が味わえる握りの数々。
シャリには道産のななつぼしが使われています。

その日一番おいしいネタを握ってくれる。特上生にぎり2270円、上生にぎり1940円、中生にぎり1400円、生にぎり1100円。

この日特別にいただいた新鮮なエゾ赤ホヤのにぎり。初めての食感!

根室産のさんまを昆布で巻いた〈根室さんまロール寿司〉(860円)もおすすめ。
根室の新ご当地グルメとして考案され、
市内7か所の飲食店で提供しているメニューです。
歯舞諸島にある貝殻島で採れ、
漁期は一年のうちわずか2〜3週間という貴重な「棹前昆布」 を使っています。
出汁に使う堅い昆布のイメージとは異なり、
透き通った柔らかくてしっかりとした旨みのある昆布です。
脂がのった根室産のサンマの旨みと、
北海道産のななつぼし、ネギや大葉、ゴマの風味でさっぱりといただけます。

こちらがサンマロール寿司。

〆のお椀も体にしみ込んでいくおいしさ。

地元客に愛される寿司の老舗。
根室の旬を味わいにぜひ足を運んでみてください。

information


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すし善

住所:根室市梅ヶ枝町2-6

TEL:0153-22-3938

営業時間:17:00〜22:30 

定休日:日曜

地域に愛され続ける まちの魚屋「魚信」。 根室ならではの鮮魚が豊富!

サンマの水揚げ量日本一と言われる、根室市。
その市街地、ひときわ活気あふれる雰囲気の魚屋があります。
店内に一歩入ると、明るく照らされた店内には、
早朝に仕入れた旬の魚がぎっしりと並び、
買い物かごを手にした地元客で賑わっています。

店内には、鮮魚のほかに魚総菜も並び、常連客と店員の会話が飛び交う。

取材で訪れた8月末はサンマ漁が始まったばかり。
店の入口では、早朝に仕入れたサンマの選別・箱詰め作業が行われています。
高級車ぐらいの値段がするというサンマの選別機もフル回転。
たえず手を動かしながら、
お客さんに声をかけているのは、魚信社長の浅野昌英さん。

身体も頭もフル回転で対応してくれた浅野さん。

もともとは今の店の6分の1ぐらいのスペースで、
車庫のような店からスタートした魚信。
30年の歴史を支えてきたのは地域のお客さんたちと浅野さんは語ります。
「根室はお年寄りが多いから、個人宅への配達を始めたんだ」
初代社長が引退後、一時期は従業員の数も減ったこともあるそうです。
浅野さんが根室に戻ってきて社長になってからは、
徹底した地域密着型の魚屋として、
地元客の信頼を得るところから始めました。
「うちのお客さんには『冷蔵庫には魚をためないでいいよ』って言ってる。
うちの店を冷蔵庫だと思ってもらえればいいから。
ここにはその日に仕入れた魚があるからね。
だからお客さんはほとんど毎日魚を買いに来るんだよ」

ナベコワシ、ウサギアイナメ、青ソイなど根室ならではの地魚も豊富。

魚の仕入れは地元で揚がったものが中心。
落石、花咲、根室、歯舞、それぞれの漁港から新鮮な魚を仕入れています。
店内にはこの土地ならではの珍しい魚も並んでいます。
例えば、ウサギのような顔をしたウサギアイナメ(300円〜)、
お腹が膨らんだナベコワシ(300円〜)。
一体どうやって食べるの? と思ったら、
ハキハキと元気な従業員の人たちに尋ねてみましょう。
ウサギアイナメは煮付や味噌漬けに、
ナベコワシはその名のとおり鍋に、
と地元ならではの美味しい調理の方法を教えてくれます。

青光りして、見るからにおいしそうな新鮮なサンマ。

サンマの発送だけでも何トンもの量。
1日4〜500ケース、多いときは1500ケースものサンマを
朝から晩まで出荷し続けるそうです。
透明で澄んだ目をした見るからに新鮮なサンマは、ぜひ刺身で。
地方発送のクーラーボックスには刺身のさばき方も書いてあります。
サンマは時価で価格は毎日変動します。
(取材時は1尾140円、20尾1ケース2800円)

「うちの店はね、お客さん同士も仲がいいんだ」
魚屋で毎日のように顔を合わせて声をかけ合う。
漁師町らしいコミュニケーションの場がそこにはありました。

information

魚信

住所:根室市緑町3-27

TEL:0120-16-3817

営業時間:8:00〜17:00 

定休日:日曜

※駐車場 30台
http://www.n-uoshin.co.jp/

息をのむほどの美しさ! 広島県三次市名物「霧の海」を 見ながら朝ごはんイベント 開催

山の下に立ち込める霧がまるで雲の海のように見える「雲海」。
実は広島県北部の「三次(みよし)市」の秋の風物詩でもあります。
この貴重な霧の海を地元の観光資源とするべく、
展望台で朝ごはんを食べる「雲の上の朝ごはん」イベントが
2015年10月13日(火)、三次市内の高谷山展望台周辺にて開催されました。
三次市が開催したモニターツアーで、大阪〜福岡から22名が参加。
当日はお天気に恵まれ、自然が創り出す「霧の海」の美しさに息をのみました。

高谷山展望台

メインイベントは、霧の海が見下ろせる展望台での、
三次市特産品を活かした朝ごはん。

朝ごはんのメニューは、三次産の「神石高原特製ウィンナー」
「三次産カボチャと二本松牧場の牛乳を使ったポタージュスープ」
などに加え、なんと「三次のワニ串カツ」も!!
ワニとは実はサメのことで、山間部で食べられる貴重な魚として
昔から重宝されているのだそう。これにはびっくりです。

朝ご飯のメニュー

「guild Nemuro」 あらゆる時代や国籍のものを 根室から発信

北海道の最東端のまち根室市。
その郊外、自動車メーカーが並ぶ大きな通り沿いに、
ポツンと建つ白いガレージのような建物。
なかに入ると、がらんとした大きな空間に、
キリンの剥製、クジラの頭の骨、アンティークのテーブルやイス、
アメリカの先住民〈ズニ族〉のお守り、気泡の入った古いワイングラスに
柔らかなランプの灯り……
まるで異国の博物館のような、不思議な空気が漂っています。

店主、中島孝介さんは長野県出身。
東京でアートやデザインの古書や新刊本を扱うショップ
〈リムアート(現POST)〉のスタッフとして働いていました。
どこかで店をやりたい、そう思いながら縁があり、根室を訪ねました。
先に東京から移住していたジュエリーデザイナーの古川広道さんが、
落石海岸や春国岱など根室のいいところをいろいろ案内してくれたそうです。
「4月に根室に来て、雪が溶けかけてグレートーンに染まる景色が、
もともと好きだった画家・アンドリュー・ワイエスが描く風景画に似ていたんです。
初めての北海道で根室へ来て、滞在2日間でここに住むことに決めました」

中島さんが根室を訪れるきっかけとなった、ジュエリーデザイナー古川さんが手がけたシルバーのバングル。エゾシカの角をイメージしてつくられた力強いフォルムと、繊細なオリーブの彫刻が美しい。

根室に移住して約半年後、2013年5月に店を開きました。
もともとは自動車の整備工場だった建物を友人に教えてもらい、
大家さんに根気強く交渉し借り受けました。
内装は知り合いの大工さんに頼みながら、
ペンキ塗りなどできるところは自分で改装したそうです。

店内。手前にあるのは、オランダのアンティークのお皿。右奥にdigawelのシャツとデニムが並ぶ。

キリンの剥製とクジラの骨以外、店に並んでいるものは、
器を並べているテーブルもイスも、すべて販売しています。
当初は古いものを中心にしていましたが、
新しいものでいいものも扱うようになったそうです。
「生活に根づいたもの、衣・食・住をすべて扱いたいと思っています」
1950年代のドイツの写真家の写真集、緑色のオランダの古い瓶、
19世紀のフランスのグラス、
〈rimowa〉のヴィンテージスーツケースといった古いものから、
〈digawel〉のシャツとデニム、インドのガラス容器〈VISION GLASS〉、
波佐見焼の〈Common〉のテーブルウェアといった新しいものまで、
毎日の生活を豊かにしてくれるような品々が並んでいます。

くじらの頭の骨。

アンティーク雑貨は、年に2回、
ヨーロッパ各地のものが集まるオランダのマーケットへ、
インテリアや器の買い付けの旅へでかけます。
ほかにも札幌やアメリカのディーラーと取引したり、
guild Nemuroにはさまざまな場所から集まってきたものが揃っています。
「時代も国籍も関係なく、自分がいい、と思ったもの」
中島さんが買いつけた品々には、中島さん自身のぶれない視点、
軸となっている独特の感性が光ります。

ズニ族のお守り、フェティッシュ。神の力で石になった動物の魂が込められていると信じられている。ウルフは“知識の共有” “旅”、イーグルは“創造者”などそれぞれの動物によって秘められた力が異なる。ターコイズを削った素朴なかたちがかわいらしい。

中島さんは、特に根室の冬が好きだそうです。
「星がきれい。冬が好きで、昼間は青い空と白だけの世界になるんです。
別当賀というところは特に、人工的な光がなくて星がきれい。
遠くからか動物の鳴き声が聞こえてくるのに、
どこにいるのかわからないような感覚になります。
自分が自然の中にお邪魔している感じなんです」
身体感覚を研ぎすます根室での生活は
生きるということの本質をつきつけられるという中島さん。
「根室っていう場所で培う感覚を店に落とし込みたい」

店名の“ギルド”とは、中世ヨーロッパで、商人の集まりという意味。
「同じ感覚の人、似た感覚の人、見てる先が一緒の人が、
職業に関係なく、いろんなところから集まってほしい」
という想いで付けられた店名です。
地元から遠方まで感性の似た人たちが集まり、共有して生まれる場と文化。
中島さんが根室での生活を楽しみながら、
“ギルド”はこれからも、ものや場を通して発信され続けます。

根室や周辺のまちのステキなところをいろいろ教えてくれたやさしい中島さん。

information


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guild Nemuro

住所:根室市昭和町4-396

TEL:0153-20-4121

営業時間:11:00〜19:00 

定休日:月・火曜

※駐車場 あり
http://www.guild-nemuro.com/

「阿寒湖アイヌコタン」 アイヌの人々が暮らしながら、 文化を継承する場所

〈アイヌコタン〉とは、
北海道の先住民族であるアイヌの人々が暮らす集落のこと。
釧路市阿寒町、阿寒湖畔に位置する〈阿寒湖アイヌコタン〉には、
130名あまりのアイヌ民族が暮らし、
かつてのアイヌ民家を再現した建物や、
アイヌに伝わる木彫などの民芸品店や飲食店など数十店が並んでいます。

店内に小さな工房スペースがある民芸品店もあり、
そこで彫刻家の方たちが木を削っている姿を見ることができます。
それぞれのお店によって個性ある木彫りの民芸品が並んでいるので、
いろいろと見比べてみるのも楽しいです。

〈クロユリ屋〉で見つけたアイヌ木彫りのアクセサリーや髪飾り。下に敷かれているのは、アイヌ刺繍の手づくりのマット。

注目されているアイヌアート彫刻家のひとり、藤戸康平さんは、
〈熊の家〉という民芸品店の二代目。
康平さんが手がけた繊細なアイヌ文様が施された木製のiPhoneケースは、
国立歴史民俗博物館にも展示されています。
康平さんの父・藤戸竹喜さんは、
緻密な彫刻でアイヌ木彫りを芸術の域まで高めた彫刻家。
けれどお父さんから木彫りを習ったりしたことはなかったそうです。
「自分なりに木彫りを始め、最初に彫ったものはフレンチブルドッグ。
彫っているうちに木彫りにはまっていって、
知人から頼まれているうちにいろいろなものをつくるようになったんです。
凝りに凝って納得するまで彫ります。
好きで彫っているから……それがよかったんでしょうね」

こちらが藤戸康平さん。

康平さんが彫刻で使う木は、アサダという落葉樹で、
床材や家具、そば打ちの麺棒などに使われるような硬い素材です。
削るのは大変だけれど模様が目立つので、繊細な模様を施せるように、
あえて硬い木を使っているのだそう。
いまつくろうとしているのは、木のフレームのメガネ。
蝶番の部分も木のみでできるような仕組みも自分で考えました。
iPhoneケースもメガネも、日常で身につけるもの。
アイヌの先人たちが魔除けのために日常の衣服や食器に装飾を施し、
生活していたように、
康平さんは現代の暮らしで使う道具を装飾し、
アイヌの伝統を受け継いでいます。

熊の家の店内には、木彫りオブジェや器、アイヌ刺繍の民芸品が並ぶ。中央のキッズ用Tシャツは、熊の家オリジナル。

コタン内に2012年にオープンした〈阿寒湖アイヌシアター イコㅁ〉では、
ユネスコ世界無形文化遺産にも登録された〈アイヌ古式舞踊〉を観覧できます。

イコㅁの入り口。

祝宴の場で歌われる『座り唄(イタサンカタ)』や、
鶴の羽を広げたような喜びや遊びなどの感情を表現した『鶴の舞(サロルンリムセ』、
ほかにも動物や自然を表現した踊りなど、
アイヌと和人(本州の人)との関わりなど文化的な背景の解説を交えながら、
アイヌに受け継がれるさまざま踊りを観ることができます。

長い黒髪の美しさが際立つ『黒髪の踊り』。

『黒髪の踊り(フッタレチュイ)』は、
髪の長い女性が上半身を激しく揺らして、
髪の毛を振りかざして踊る激しい踊り。
「小さな頃からコタンで踊りを教わってきました。
週に1、2回は、学校の帰りにみんなで集まって踊りを教えてもらうんです」
と話す、踊り手の篠田マナさん。
人から人へ語りを通じて受け継がれてきたアイヌの口承文化は、
今なおコタンで息づいています。

篠田さん。

館内にはアイヌ刺繍のタペストリーも飾られています。
それぞれの地方によって異なるアイヌ刺繍。
道東地方は刺繍糸だけで文様を描く“チヂリ”という手法が特徴だそうです。
コタンにいるおばあさんたちに冬の間の仕事として代々受け継がれています。

代々伝承されてきたアイヌ古式舞踊から、
現代的なアイヌアートまで、さまざまなかたちで息づくアイヌの世界観。
アイヌコタンでは、アイヌの人たちが生活を営みながら文化を発信し続けています。

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阿寒湖アイヌコタン

住所:釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7

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阿寒湖アイヌシアター イコㅁ

TEL:0154-67-2727

営業時間:11:00〜21:00(公演により異なる)

料金 大人1080円、小学生540円
※駐車場 あり
http://www.akanainu.jp/

六花亭のカフェレストラン 「ポロシリ(中札内美術村)」で 地元の旬野菜をたっぷりと!

柏林の原生林の中に続く枕木の道を、迷いこむように歩いて行くと、
深い茶色をした木造りの建物が見えてきます。
扉を開けると、開放的なオープンキッチンからは、
包装紙と同じ花柄のエプロンを身につけた店員さんが
さわやかにあいさつをしてくれます。
〈ポロシリ〉は、六花亭が経営するカフェレストラン。
この土地ならではのおいしい食材を生かした家庭料理を、
柏の林に囲まれた自然の中でゆっくり味わってもらいたいと、
1992年、〈中札内美術村〉とともに敷地内にオープンしました。

柏林のなかに佇むポロシリ。

ポロシリのメニューに息づくのは、
お菓子づくりと同じく、身体に安心で安全な食べものをつくるという六花亭の精神。
カフェテリアのカウンターに並ぶのは、
旬の野菜を使った家庭料理。
お客はトレイを持って並びながら、
順番に好きなメニューを選んでお皿をのせていきます。

木のトレイを持って、料理を選んで注文するカフェテリア形式。

自社農園で朝採れたばかりの野菜をたっぷり使った農園サラダ(350円)をはじめ、
夏はきゅうりやトマトを使ったサラダや漬物、
ズッキーニやオクラがたっぷり入った野菜カレー(680円)、
秋はきのこを使ったきのこ汁(260円)や胡麻和え(270円)、
カボチャたっぷりのパンプキンスープ(320円)など、
季節によって野菜を使ったさまざまなメニューが登場(年によって内容、価格は変動あり)。
観光客だけでなく、何度も足を運ぶ地元の常連客が多いのも納得です。

すこし半熟のゆで卵がのったポテトサラダは320円。ホクホクじゃがいもと新鮮野菜が入っておいしい。

ほかにも、刻んだキャベツやブロッコリーがぎっしり入った野菜コロッケ(190円)、
地元の豆腐屋さんの豆腐を使った素揚げ豆腐(280円)、
牛肉を長時間じっくり煮込んだポロシリカレー(790円)など定番の人気メニューも。
チーズケーキやバウムクーヘン、ソフトクリーム(季節限定)など、
六花亭ならではのケーキやデザートももちろん楽しめます。

木のぬくもりを生かした落ち着いた内装。
椅子やテーブルには、ハマナシやスズランなど、
六花亭の包装紙にも描かれている
坂本直行さんの植物画がさりげなくあしらわれています。

晴れた日には、ぜひテラス席へ。
柏の林にはときどきエゾリスも遊びに来ます。
時折響く、カーン、カーンという音は、時を知らせてくれる鐘の音。
教会の鐘のように、森の中にこだまします。
コーヒー(210円)はおかわり自由。お気に入りの本を持って、
テラス席で読書を楽しむ人の姿も見られます。
時間を忘れて、のんびりくつろげる場所です。

8月下旬に訪ねたメニューの一部。朝採りの野菜を使った農園サラダ(350円)。トマトソースで甘く煮込んだ手芒豆にチーズをかけて焼いたポロシリ(470円)。夏の旬の時にだけ食べられる三杯酢で漬けたトマトサラダ(320円)。旬のブルーベリーとともにいただいた〈ヨーグルト〉はマスカルポーネチーズのような濃厚さ。

中札内美術村には、山の風景などが展示されている〈相原求一朗美術館〉、
東大寺の蓮の襖絵レプリカなどが展示されている〈小泉淳作美術館〉、
板東 優さんの彫刻が展示された〈夢想館〉などの美術館が点在しているので、
ゆったりと散歩をしながら眺めるのもおすすめです。
〈北の大地美術館〉ではバイオリンの演奏会が不定期で開催されていて(来季については未定)、
食後の音楽鑑賞に気軽に立ち寄るのも楽しみ。

〈柏林(はくりん)〉と名づけられた売店には、
カフェで使っているお皿や陶器も販売しています。
他にも六花亭のお菓子はもちろん、
包装紙の植物画の絵葉書やエプロンなど
グッズ類はほかではなかなか手に入らないオリジナルグッズも揃っています。

柏の森、初夏にはスズランが一斉に咲き、林の中は甘い匂いでいっぱいになります。
秋には落ち葉やドングリが枕木を埋め尽くします。
季節の移ろいを感じながら、森の中を歩いて食べに行くカフェランチ。

ポロシリを取り囲む柏林。

開館期間は、4月下旬からは10月中旬まで(2016年開館は4月28日(木)〜を予定)。
今年(2015年)の営業は10月18日(日)までで、その後は冬の長いお休みに入ります。
冬のお休みに入る最後の日は、店員さんと地元のお客さんが、
「今年もありがとうございました。また来年」と、
まるで年の瀬のような挨拶を交わしている姿も見られます。
長い冬の訪れを前に、北海道ならではの季節を感じる一幕です。

information

カフェ ポロシリ/中札内美術村

住所:河西郡中札内村栄東5線

TEL:0155-68-3003

営業時間:10:00~17:00(10月は~16:00、ランチタイムは11:00~15:00)
冬季休業

※駐車場 あり
http://www.rokkatei.co.jp/facilities/index.html

※メニュー、価格は2015年のもので来季は異なる場合もあります。