odekake
posted:2015.10.29 from:北海道斜里郡斜里町 genre:旅行
〈 おでかけコロカルとは… 〉
一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。
photographer profile
YAYOI ARIMOTO
在本彌生
フォトグラファー。東京生まれ。知らない土地で、その土地特有の文化に触れるのがとても好きです。衣食住、工芸には特に興味津々で、撮影の度に刺激を受けています。近著は写真集『わたしの獣たち』(2015年、青幻舎)。
http://yayoiarimoto.jp
writer profile
Kanako Tsukahara
塚原加奈子
つかはら・かなこ●エディター/ライター。茨城県鹿嶋市、北浦のほとりでのんびり育つ。幼少のころ嗜んだ「鹿島かるた」はメダル級の強さです。
credit
取材協力:北海道観光振興機構
昭和から温泉地として栄えてきた
北海道の最東北端にある知床半島西岸にあるウトロ温泉街。
なかでも静かなウトロ港に面して建つ温泉旅館が、
〈知床グランドホテル北こぶし〉です。
昭和35年に桑島旅館として創業し、平成に入り現在の名称に。
同ホテルは、本館、西館、別館からなる8階建てで、
多くのお部屋から間近にオホーツク海や港が眺められ、
心落ち着くひとときを過ごせます。
また海沿いに歩いて5分ほどのところに、
自然保護区にも指定されている景勝地〈オロンコ岩〉もあり、
原生植物鑑賞に散策するのもおすすめです。
また、最上階に設けられた展望大浴場〈大海原〉でも、
ガラス一面に海を望めます。
さらに、屋上には空中露天風呂〈星の湯〉も。
昼間の絶景は言うまでもないですが、夜も満天の星空が広がります。
豊富で良質なお湯につかりながら、ほっと旅の疲れが癒されます。
以前はせっかくの立地にも関わらず海が見えず圧迫感のあったロビーを、
オホーツク海を望む開放的な空間へと2014年の夏にリニューアル。
落ち着いたトーンとシンプルなデザインでまとめられ、
モダンなソファも、ゆったりと居心地がいいんです。
ロビーから外のテラスに出れば、
開放感ある席で足湯を楽しめる〈流氷テラス〉が。
足元を温かい温泉につかりながら、
知床半島とオホーツク海が目の前に広がります。
海と空が赤くそまっていく夕景はとても幻想的です。
また館内にある〈オホーツクラウンジ〉では、
知床半島に生息するオジロワシやオオセグロカモメなど、
バードウォッチングできる双眼鏡を設置。
ラウンジでは、コーヒーやカフェラテ(各540円)なども注文可能。
夜になれば、併設されたバーで、
知床地ビール、流氷ドラフト、余市のウイスキー、男山酒蔵の日本酒など、
北海道ならではのお酒を楽しむことができます。
つづいての楽しみは、お食事です。
豊かな知床の四季を体現するような創作料理を
ゆっくりとお食事処で食べられるのが、和食会席〈四季彩膳〉。
また、新鮮な知床の食材を約70品から自分スタイルで楽しめるのが、
ブッフェスタイルの〈知床テラスダイニング波音(HAON)〉です。
どちらも本当においしい知床の素材の味が生かされたお料理で、
お好みで、プランを選べます(事前予約制)。
ちなみに、波音では、
知床ごんた村農場の朝どり野菜スティック(夏限定)、
斜里町の清らかな水で育ったマスやサケの料理や地野菜をつかった豊富な総菜、
地元産豚肉のしゃぶしゃぶ、かに汁、専用石釜で焼き上げたピザなど
和洋問わず、ひとつひとつ丁寧につくられているのが伝わってきます。
朝食でいただく釜で炊いた北海道産のお米・ななつぼしは、
おかわりしたくなってしまうほどのおいしさで、
焼きたてのフレンチトーストも人気メニューのひとつです。
家族でくれば、みなが笑顔になってしまうおいしく楽しいダイニングです。
また、世界自然遺産に指定されている知床国立公園はすぐそば。
北こぶしでは、この奥深い雄大な自然をより楽しんでもらえるようにと、
ロビーには、ウトロの漁の歴史や知床の自然についてのパネル展示があったり、
〈ネイチャーデスク〉も設置されています。
オホーツク海の観光船やトレッキングなど、
豊富な自然アクティビティが案内されています。
慣れない土地の自然のこと、気軽に聞いてみるといいでしょう。
「ちゃんと知識をいれてみると、
せっかく来ていただいた知床の自然をより楽しむことができます。
それらの情報発信を担っていくのも宿の役目であると思っています」
と話すのは、常務の桑島敏彦さん。
「斜里町は、サケ、マスの漁獲高が日本でもトップクラスの、
漁業がさかんな漁師町です。
一方で、世界遺産に選ばれたほど雄大な自然を抱く知床ですから、
生業とさせていただいている私たちは、
その自然を守る一方で、伝えていく義務もあると思っています。
宿の滞在を通してこの地域の魅力を伝えて、
社員にもお客さまにも知床を好きになってもらえるように、
まだまだ道半ばですが、頑張って発信していきたいですね」
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知床グランドホテル北こぶし
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