空き家が100円で買えちゃう!? 「空き家ゲートウェイ」で クリエイティブ家主デビューしよう

100円の物件。宮城県栗駒市西部の花山地区にある築40年の平屋。家主さんが地域づくりに貢献したいという思いで出品してくださった。

使われなくなった空き家物件を「100均物件」として掲載

物騒、怖い、ガラクタ……空き家にはこんなイメージがつきもの。
手放せたらいいけれど、売れそうにないし処分するにも費用がかかる。
きっと、そんな悩みを抱えている家主さんは多いはず。

「空き家ゲートウェイ」のイメージグラフィック

サイト上での物件売買は行わないので不動産仲介の手数料はゼロ。個人間売買のため司法書士を通して契約を締結。物件は全国的に網羅していく予定。

「だけれど、誰かにとってのガラクタが
見る人によっては宝物のように思える可能性もあるのでは!? 捨てる神あれば拾う神あり」
とはじまったのがマッチングプラットフォームの「空き家ゲートウェイ」です。

掲載手数料、契約手数料は一切無料。
7月1日にローンチしたばかりですが、現在物件掲載依頼は100件以上! 
現在掲載中の3物件に対する活用希望の問い合わせは400件以上と、
話題沸騰中のサービスなのです。

群馬県吾妻郡長野原町エリアにある平屋

100円の物件。群馬県吾妻郡長野原町エリアにあるロフト付き平屋。運営会社の〈YADOKARI〉が家主さんから引き継ぎました。

フルリノベーションされた室内

家主さんの思いを継いだ〈YADOKARI〉がフルリノベーションを実施。北欧ヴィンテージ家具を揃えた、シンプルで落ち着きのある空間になりました。

「空き家ゲートウェイ」では「空き家の100均物件」として、
「100円物件」と「100万円物件」のふたつの金額帯に絞って物件情報を紹介。
「100均」と言われると、なんだか自分でも気軽に買えてしまいそう……!

「空き家ゲートウェイ」Webサイト

最初の面倒な登録は不要。空き家のある住所の郵便番号を入れるだけで査定結果がすぐにわかります。掲載可能と査定されてはじめて連絡先や築年数などの詳細を入力する流れです。

掲載してほしいけれど尻込みしてしまうという方は、
まず物件査定ページ「カンタンゲートウェイ」で気軽にポチッと問い合わせましょう。
一般的な査定とは逆の発想で、不動産に価値が「無い」ほど祝福され、
歓迎されるというのが「空き家ゲートウェイ」の特徴。

査定の結果「100均物件」にはおさまらないほどの資産価値があると言われたら、
別サイトの「全日本空き家流通サービス カリアゲJAPAN」へ相談を!

過去の対談イベントの様子

空き家・建築・不動産・住まいや暮らしにかかわる有識者や、各世代のオピニオンリーダーをお迎えしてのスペシャル対談イベントも開催予定。

その他、空き家の有効活用事例などの情報を共有し、
リアルな場で空き家マッチングイベントも開催する予定。
空き家対応のハードルを下げてくれる上に手厚い……
住まいのプロである〈YADOKARI〉と〈あきやカンパニー〉による運営は
さすがとしか言いようがないです。

Iターンの若者が手がける 〈地域商社まるごと津和野〉。 定期宅配サービスや オンラインストアをスタート

津和野の課題と向き合い始まったプロジェクト

島根の小京都と言われている島根県西部・津和野町。

森鴎外の所縁の地であり、清流日本一にもなった高津川などの豊かな自然に囲まれ、
たくさんの良質な農作物が採れるまちです。

ここに、Iターンの若者がスタートさせたプロジェクトが根を下ろしつつあります。
坂和貴之さんらが手がける〈地域商社まるごと津和野〉です。

この〈地域商社まるごと津和野〉では、
「津和野の良いものまるごと全部」をコンセプトに、
農林水産物の企画販売・PRや〈まるごと津和野made〉での
津和野ブランドの商品開発・企画を実施しています。

もともと〈FoundingBase〉のプログラムの
第1期生として大学在学中から津和野に滞在し、
役場の農林課でまちづくり活動を行っていた坂和さん。

大学卒業後も農家の後継者不足やそれにともなう
津和野産品の販売力・ブランド力の低下などの課題に向き合い、
農業体験ツアーをはじめ、〈まるごと津和野マルシェ〉の定期開催といった
さまざまな施策を通して、地域の生業を未来につなげる活動に取り組んできました。

2017年には、農林水産物の生産体制の確立、
地域から都市部への流通販路開拓を行い、
地域産業の活性化や雇用の促進を目的とした
農商工連携プロジェクトをスタート。

そして4月に、〈FoundingBase〉を運営会社に
〈地域商社まるごと津和野〉を設立し、
6月より食の楽しみを届ける定期宅配サービスや
オンラインストア〈まるごと津和野ストア〉
首都圏でのイベント開催などの新たなプロジェクトを開始させました。

音楽家・大友良英が
〈福島わらじまつり〉の改革に挑む理由

撮影:池田晶紀

ノイズミュージシャンであり、『あまちゃん』、『いだてん』などのドラマや
映画の劇伴も数多く手がける音楽家、大友良英さん。
東日本大震災直後にパンクロッカーの遠藤ミチロウさん、
詩人の和合亮一さんとともに〈プロジェクトFUKUSHIMA!〉を立ち上げ、
以来、盆踊り音頭の作曲、〈札幌国際芸術祭2017〉のゲストディレクターなど、
数多くの祭りに関わっている。

その大友さんの新たな試みが、2019年福島市の夏祭り〈福島わらじまつり〉の改革だ。
アンダーグラウンドな音楽シーンで活躍し、
アートの世界にも常に根源的な問いを投げかけてきた大友さんが、
メジャーな祭りの改革を通して考える、未来の祭りとは?

長さ12メートル、重さ2トンにもなる大わらじ。

長さ12メートル、重さ2トンにもなる大わらじ。

自分たちの手でつくる祭りに。祭りを根本的に改革する

福島わらじまつりは1970年に始まった福島市最大の夏祭り。
福島出身の作曲家、古関裕而が作曲し、
舟木一夫が歌う『わらじ音頭』をテーマソングに、
神輿の代わりに12メートルの大わらじを担いでパレードする。

青森のねぶたや仙台の七夕まつりなど、東北はどの地域にも大きな夏祭りがあるが、
福島にはなかったので、福島にも夏祭りをということで、
50年前に商工会議所などによって立ち上げられた、比較的新しい観光祭りだ。
由来は冬に大わらじを神社へ奉納する神事
「信夫三山暁(しのぶさんざんあかつき)まいり」とされるが、
そもそもなぜわらじを運ぶようになったのかなど、確かなことはわからない。

信夫山の頂上にある羽黒神社。ここに大わらじが奉納される。

信夫山の頂上にある羽黒神社。ここに大わらじが奉納される。

「無病息災や健脚祈願、いろんないわれがあるけど、
庶民の祭りだから記録が残ってないんです。
その時々の人の手で変えられる、少しいい加減なのが庶民の祭りです」と大友さん。

70年代に新しい祭りとして始まったわらじまつりは、
その後、時代の変化に合わせてたびたび編曲を変え、
大友さんいわく「迷走」を始める。
80年代にはサンバを祭りにとり入れ、平成に入ると『わらじ音頭』から
ラップ調の曲『ダンシングそーだナイト』でダンスグループが競うスタイルへ。

「大わらじをかついで歩く後ろから若者が、
“わらじ! わらじ!”ってジーンズ姿で踊りまくる。
祭りとしては迷走したけれど、それはそれで
地元では楽しくやっていていい祭りだったたんです。
でも、2011年、東北6県の祭りを一堂に集めた〈東北六魂祭〉に
参加したのがきっかけで、ほかの祭りと比べられることになった。
そうして2013年、私のところに話がきました」

日本一の大わらじを担ぐ。

日本一の大わらじを担ぐ。

2013年といえば、『あまちゃん』がヒットし、
また震災後の福島で立ち上げたプロジェクトFUKUSHIMA!が
盆踊りを始めた年でもある。

曲のアレンジを変えるだけでは、また同じことの繰り返しといったんは断ったが、
2018年、5年かけて内部のコンセンサスをとった実行委員会の人々に懇願され、
わらじを運ぶことと『わらじ音頭』を残すことを条件に、
祭りを全面的に改革していくということで、
祭りの総合プロデューサーを引き受けることになった。

「祭りの表面を変えるだけなら、お金さえかければかっこいいものはできます。
でもそれでは、これまでサンバをとり入れたりヒップホップにしてきた改革と同じで、
一過性のものになってしまいます。

重要なのは、祭りが市民にとってなんであるかを根本的に考えたうえで、
自分たちの手で祭りをつくっていくことです。
10年先、20年先を見据えて100年先も続くような
根本的な改革を考えるのでなければやる意味がない。
そういうつもりで引き受けました」

〈CIRCULATION SAITAMA〉 さいたまの見方を180度変える ローカルプロジェクト始動!

2019年8月、さいたま市の価値を掘り起こすプロジェクト
〈CIRCULATION SAITAMA(サーキュレーションさいたま)〉が始まります。

これは、“地域らしさ”に裏付けられた持続可能な事業やプロジェクトを構想し、
さいたまにローカルプロジェクトを生み出すワークショップ。
約7か月かけて住民参加型のワークショップを実施し、
その成果を〈さいたま国際芸術祭2020〉にて発表します。

プロジェクト・ディレクターは、『ローカルメディアのつくりかた』などの
著作で知られる編集者、影山裕樹さん。
影山さんは、2017年にロームシアター京都が企画製作した
〈CIRCULATION KYOTO〉のプロジェクト・ディレクターも務めました。

〈CIRCULATION KYOTO〉ワークショップの様子。

〈CIRCULATION KYOTO〉ワークショップの様子。

〈CIRCULATION KYOTO〉公開プレゼンテーションを終えて。Photo:Kai Maetani

〈CIRCULATION KYOTO〉公開プレゼンテーションを終えて。Photo:Kai Maetani

プロデューサーは、舞台芸術プロデューサーの武田知也さん。
ゲスト講師は、
〈アーバンデザインセンター大宮[UDCO]〉副センター長/ディレクターの内田奈芳美さん、
〈MotionGallery〉代表の大高健志さん、
〈はっぴーの家〉の首藤義敬さん、
京都府立大学准教授の松田法子さん、
〈アーバンデザインセンター大宮[UDCO]〉デザインリサーチャーの新津瞬さんです。

ワークショップの目標は、さいたまの価値を
“生活者の視点”で掘り起こすこと。
「モビリティ」(移動手段)、「公共空間の活用」、
新しい事業やプロダクトを構想する「ソーシャル・ インクルージョン」といった
テーマごとのチームに分かれて活動していきます。

今年、映画『翔んで埼玉』がヒットし
何かと注目を集めている埼玉ですが、
ローカルの魅力はまだまだ知られていないのかもしれません。
どんな魅力が掘り起こされるのか、楽しみです。

地域存続の鍵になる?
若い地域プレイヤーを育む
“未来への投資”のお話。

こんにちは!
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

食べることが大好きな学生シェアメイト“がんちゃん”が
この夏、旅に出ることになりました。
我が家で「料理人になりたい!」という夢を見つけた彼は、
料理の勉強をすべく修業先を探すことになったのです。

(集落で採れるビワをオンラインで販売し、旅の資金も自分で稼いでいました。
なんという成長! うれしい……)

がんちゃんがシェアハウスに住むことになったキッカケは、去年夏の学生合宿。
そこで我が家の暮らしに惚れ込み、内定を断り、
大学を休学してまで住人になってくれたのです。

納屋のDIYも学生さんたちと一緒に。

納屋のDIYも学生さんたちと一緒に。

住人になった彼が企画した学生合宿では、
これまでに20名以上の学生が参加してくれました。
教えることもたくさんありましたが、学生たちの瑞々しい感性や、
今の時代を反映した新しい価値観に、私たちが学ぶ場面も多く、
とにかく刺激的な時間でした。

そしてあらためて、「シェアハウスを長く続けていくためには、若手の存在が不可欠だ!」
ということに気がついたのです。

過去の学生合宿の参加者には、その後〈地域おこし協力隊〉になったメンバーも。

過去の学生合宿の参加者には、その後〈地域おこし協力隊〉になったメンバーも。

私の住む場所は、平均年齢65歳以上の集落。
周りはおじいちゃん、おばあちゃんばかりです。
こういう環境にいると30代の私もつい「自分たちは若者」と錯覚しがちですが、
今のまま何も行動しなかったら、私もシェアハウスもあっという間に年をとってしまいます。
それはマズい! 

里山は自然豊かで暮らしやすいけれど、最先端の情報や価値観を得にくい環境です。
だからこそ、世の中の人たちがどんなことを考え、
どんなものを求めているかを感じとって、変化していかないと、
人はまちに流れ出てしまうばかりです。

今回は、どうやったらこの場所に若い人たちを呼び、次世代のメンバーを育成していくか。
私たちシェアハウスが意識的に取り組んでいることについてお話ししたいと思います。

〈ふるさと納税 夏休み 自由研究特集 2019〉 ドローン操縦などを学べる 体験型お礼品が登場

ふるさと納税を利用して、自由研究

ふるさと納税に、夏休みの自由研究に役立つ
“体験型お礼品”があるのをご存じでしょうか?
しかも、農業・漁業体験や手打蕎麦教室など、
大人と子どもが一緒に楽しめるプログラムがいろいろあるんです。

注目を集めているのは、千葉県銚子市で行われる
「親子でドローン体験コース90分」。
寄付額30,000円でドローンの操縦を体験できます。

「親子でドローン体験コース90分」(千葉県銚子市)

「親子でドローン体験コース90分」(千葉県銚子市)

ドローンなんて難しそうですが、
大人と一緒なら3歳のお子さんでも参加できるそう。
体験内容は、トイドローンの操縦方法が学べるものから、
空撮を目指す本格的なものまで、年齢に合わせて用意されています。

収穫や漁に挑戦して、おいしいものも楽しみたいという方には、
農業・漁業体験がおすすめ。

「夏休みの自由研究に!日帰りタコかご漁体験」(福井県小浜市)

「夏休みの自由研究に!日帰りタコかご漁体験」(福井県小浜市)

福井県小浜市で行われる「夏休みの自由研究に!日帰りタコかご漁体験」では、
寄付額110,000円で、漁師と一緒に「タコかご漁」へ。
漁の後は自分たちでとったタコをさばき、
BBQとたこ焼きパーティーを行います。

野菜ができるまでに興味があるなら、富山県氷見市で行われる
「NICE FARMの“固定種の野菜”収穫体験 ヴィーガン料理ランチ券付」へ。

「NICE FARMの“固定種の野菜”収穫体験 ヴィーガン料理ランチ券付」(富山県氷見市)

「NICE FARMの“固定種の野菜”収穫体験 ヴィーガン料理ランチ券付」(富山県氷見市)

寄付額30,000円で、自然のままの環境(※)で農業を行っている
〈NICE FARM〉にて固定種野菜の収穫を体験できます。

収穫体験の後は、レストラン〈たねのわ〉でランチ。
NICE FARMで育てられたお米と野菜を使ったヴィーガン料理を楽しめます。

レストラン〈たねのわ〉のランチ

レストラン〈たねのわ〉のランチ

同ファームでは種にもこだわっており、
扱っているのは 固定種・在来種(昔から引き継がれてきた種)のみ。
農業に対する認識を深められそうです。

※栽培期間中は農薬や肥料、除草剤を一切使用しない環境でお米や野菜を育てています。

〈RetRe〉
虫喰いナラのプロダクトで
富山の森を守る尾山製材の挑戦

最果てのまちにある製材所の挑戦

「消滅するかもしれない最果てのまちにある製材屋に、何を取材しに来たの?」と、
地元出身の人に驚かれた。富山県の東端に位置する朝日町の〈尾山製材〉で行われた
〈倉庫参観日〉で、偶然隣り合わせた参加者に言われた言葉だ。
地元に関係がある人だけに自虐的な笑顔で語っていたが、
富山県民にとってさえ「辺境の地」で、
地元の県立高校も近く廃校になる朝日町の状況を考えると、一理ある指摘とも言える。

左が尾山製材の尾山嘉彦さん、右がプロダクトデザイナーの山﨑義樹さん。

左が尾山製材の尾山嘉彦さん、右がプロダクトデザイナーの山﨑義樹さん。

尾山製材の3代目社長、尾山嘉彦さんは、
その朝日町で富山の森が抱える問題に一石を投じようと奮闘している。
尾山さんが、富山在住のプロダクトデザイナーである山﨑義樹さんと立ち上げたブランド
〈RetRe(リツリ)〉と原木解体ショーが行われた倉庫参観日の取り組みを、
今回は紹介したい。

富山の森が直面したカシノナガキクイムシの大打撃

尾山製材の工場。一般の人に向けて倉庫参観日が定期的に開催される。

尾山製材の工場。一般の人に向けて倉庫参観日が定期的に開催される。

「カシノナガキクイムシ」を知っているだろうか。5ミリほどの虫で、羽を持ち、
大勢で飛来してはフェロモンの導きによって健康なナラの木に集中攻撃をしかける。
成虫は喰い荒らした穴に卵を産み付け、卵からふ化した幼虫とともに幹の内部で越冬する。
その不吉な害虫の大群は初夏になると木の外に出て、
風に乗れば1キロ以上という飛行能力を生かし、「行軍」していく。

森林組合に貯木された虫喰いナラの山。(撮影:山﨑義樹[Designノyamazakiyoshiki])

森林組合に貯木された虫喰いナラの山。(撮影:山﨑義樹[Designノyamazakiyoshiki])

地元紙によれば、2009年をピークに富山のナラもカシノナガキクイムシに襲われた。
被害が最もひどかった時期に、尾山さんは富山県の砺波にある森林組合の工場で、
虫喰いのナラが大量に貯木され、おがくずとして処理されている光景を目の当たりにした。
虫に喰われたナラは、商品にならないためつぶされるしかない。
その状況を何とかしたいと、尾山さんは山﨑さんとともに、
虫喰い材を利用したプロダクトのブランドRetReを立ち上げた。

虫喰い材は材木屋の目で見ると売り物にならないため、
本来であれば誰も手を出さないという。
どうして尾山さんはそのような木に手を出したのだろうか。

「ナラは堅くてポテンシャルも高いですし、もともと県産材を使って、
先例のない何かに取り組んでみたいという気持ちがありました。
今まで県産材はスギしかないと思っていましたが、
スギでは先行してやっていらっしゃる人がたくさんいます。
会社には製材機も、乾燥機もあって、環境が整っていましたし」

そこで、誰も踏み出していないナラの虫喰い材を使った商品づくりがスタートしたという。
当初の周りからの反応は冷ややかだった。
デザイナーの山﨑さんも、
「尾山さんはドМですし、尾山製材はドМメーカーなんです」と笑う。

尾山さんと出会う前に、山﨑さん自身も虫喰いナラを使った製品を
手がけた経験があるという。その山﨑さんから見ても、
わざわざ虫喰い材を使ったビジネスなど、
普通に考えたらメーカーとしてリスクが高いと語る。

墨流しの模様が出た虫喰いのナラ。(撮影:山﨑義樹[Designノyamazakiyoshiki])

墨流しの模様が出た虫喰いのナラ。(撮影:山﨑義樹[Designノyamazakiyoshiki])

それでも材料提供(OEM)というカタチで虫喰いナラを使ったiPhoneケースを販売したり、
フローリング材を自社商品として売り出したりと、県産の虫喰いナラの製品化に向けて、
道なき道を尾山さんは歩み始めた。

隈研吾氏が監修。 北海道大樹町に馬と暮らすホテル 〈BARN HOUSE〉がオープン

北海道にある“建築の聖地”

北海道広尾郡大樹町芽武。
ここが現在、世界的にも稀有な“建築の聖地”となっているのをご存知ですか?

もともと数々の名馬を送り出したサラブレッドの
生産牧場のトレーニングセンターがあった大樹町。

それが牧場移転に伴い、
2011年にサスティナブル住宅を活用した宿泊施設へと姿を変え、
隈研吾氏や伊東豊雄氏など日本を代表する建築家の実験住宅や
国際大学建築コンペの最優秀作品が点在するように。

2018年11月には、施設内の実験住宅や牧場の記憶を受け継ぐ
リノベーション建築のホテル〈MEMU EARTH HOTEL〉が誕生しました。

この〈MEMU EARTH HOTEL〉は、
“地球に泊まり、風土を味わう”をコンセプトに、
サスティナブル住宅を活用した“持続可能なくらし”を体験する宿泊施設。
リゾートホテルのような至れり尽くせりなものではありませんが、
地域資源・地域環境との共存をテーマにデザインされた実験住宅=家(home)に、
”住まう”ことで得られる感覚や体験が魅力となっています。

北海道の大自然の中、このような洗練された最先端の
建築物に泊まるなんて、まるで夢のようですね。

馬とともに育む“未来のくらし”

大分〈稲積水中鍾乳洞〉 日本初のケーブダイビングに挑戦!

大分のアウトドア・アクティビティがすごい!

2019年秋に〈ラグビーワールドカップ〉が開催される大分県。
地元では、臼杵駅前にラガーシャツ姿の石仏が登場するなど、
徐々に盛り上がりを見せています。

JR臼杵駅前に登場した国宝臼杵石仏大日如来のレプリカ。臼杵市と有志の市民による「フグビーうすき実行委員会」が企画・制作。設置期間は2019年4月17日(水)〜11月2日(土)

JR臼杵駅前に登場した国宝臼杵石仏大日如来のレプリカ。臼杵市と有志の市民による「フグビーうすき実行委員会」が企画・制作。設置期間は2019年4月17日(水)〜11月2日(土)

今回は、そんな大分のアウトドア・アクティビティをご紹介します。
日本一の温泉湧出量と源泉数を誇る「おんせん県おおいた」ですが、
ほかにも、知られざるスポットがたくさんあるんです。

日本一の水中鍾乳洞でスキューバダイビング

〈稲積水中鍾乳洞〉

〈稲積水中鍾乳洞〉

なんと大分には、日本一の水中鍾乳洞があります。
豊後大野市にある〈稲積水中鍾乳洞〉は、
3億年前の古生代に形成されたと考えられている鍾乳洞。
全長約1キロあり、現時点では日本最長となっています。

〈稲積水中鍾乳洞〉

〈稲積水中鍾乳洞〉

こちらの鍾乳洞では、スキューバダイビングを楽しめます。
ケーブダイビングを体験できるのは、日本でもここだけ。
コースは10歳の子どもから参加できる体験ダイビングから
筒状の横穴など鍾乳洞特有の地形を観察できる
ダイバー向けのコースまで、さまざまなコースが用意されています。

洞内の温度は、一年中16度。
四季を通じて快適な温度で過ごせるというのもいいですね。

東京から鎌倉へ“逆通勤”!?
漢方〈杉本薬局〉の杉本格朗さんが
二拠点生活を通して目指すもの

鎌倉から考えるローカルの未来

長い歴史と独自の文化を持ち、豊かな自然にも恵まれた日本を代表する観光地・鎌倉。

年間2000万人を超える観光客から、鎌倉生まれ鎌倉育ちの地元民、
そして、この土地や人の魅力に惹かれ、移り住んできた人たちが
交差するこのまちにじっくり目を向けてみると、
ほかのどこにもないユニークなコミュニティや暮らしのカタチが見えてくる。

東京と鎌倉を行き来しながら働き、暮らす人、
移動販売からスタートし、自らのお店を構えるに至った飲食店のオーナー、
都市生活から田舎暮らしへの中継地点として、この地に居を移す人etc……。

その暮らし方、働き方は千差万別でも、彼らに共通するのは、
いまある暮らしや仕事をより豊かなものにするために、
あるいは、持続可能なライフスタイルやコミュニティを実現するために、
自分たちなりの模索を続ける、貪欲でありマイペースな姿勢だ。

そんな鎌倉の人たちのしなやかなライフスタイル、ワークスタイルにフォーカスし、
これからの地域との関わり方を考えるためのヒントを探していく。

〈杉本薬局〉がある大船は、下町情緒が漂うエリア。有名な観光スポットこそ少ないが、商店や飲食店が集まる鎌倉随一の商業地区で、昼夜問わず人々が行き交う活気に溢れたまちだ。

〈杉本薬局〉がある大船は、下町情緒が漂うエリア。有名な観光スポットこそ少ないが、商店や飲食店が集まる鎌倉随一の商業地区で、昼夜問わず人々が行き交う活気に溢れたまちだ。

東京で暮らし、鎌倉で働く漢方薬局の3代目

鎌倉には、東京都心の企業に勤める会社員なども多く暮らし、
ベッドタウンとしての側面も持つ。
都心まで電車でおよそ1時間の通勤は彼らにとっては日常だが、
一方、東京から鎌倉方面にやって来る人たちにとっては、
この電車の旅が非日常の時間になることが多い。

これが、東京と鎌倉それぞれの地域の特性や役割を表しているようにも思えるが、
今回の主人公である鎌倉出身の杉本格朗さんは、
東京で暮らしながら、鎌倉市大船にある漢方薬局に通う、
いわば“逆通勤”スタイルを2年半前にスタートさせた。

大船の漢方薬局、杉本薬局の3代目・杉本格朗さん。弟の哲朗さんとともに薬局に立ち、漢方にまつわる相談やカウンセリング、処方などを日々行っている。

大船の漢方薬局、杉本薬局の3代目・杉本格朗さん。弟の哲朗さんとともに薬局に立ち、漢方にまつわる相談やカウンセリング、処方などを日々行っている。

漢方薬局を営む家に生まれた杉本さんは、大学でアートを学んだ後、
しばらくフリーランスで活動していたが、やがて家庭の事情から薬局に立つようになる。
ほどなくして薬局の仕事と並行し、漢方をテーマにしたワークショップやレクチャー、
鎌倉界隈のクリエイターらとのインスタレーション作品の制作などを行うようになり、
いまやその活動は、鎌倉・湘南エリアを超えて広がりを見せている。

昨今のオーガニック志向、健康志向の高まりとともに、
漢方は世界的に注目を集めつつあるが、
漢方製剤を取り扱う昔ながらの漢方薬局は、まちから姿を消しつつある。

こうした状況のなかで杉本さんは、100年続くまちの漢方薬局を目指すとともに、
東京での個人活動などを通して、若い世代に向けた漢方の入り口づくりに努めている。
鎌倉と東京を行き来しながら働き、暮らす杉本さんに話を聞くために、
昼夜問わず活気にあふれる鎌倉・大船にある〈杉本薬局〉を訪ねた。

1950年に創業した地で現在も営業を続けている杉本薬局。増築や改修などを経て、現在に至っている。

1950年に創業した地で現在も営業を続けている杉本薬局。増築や改修などを経て、現在に至っている。

仙台で、「杜の都のワイン祭り バル仙台 2019」が開催! 東北6県の人気ワイナリーが 集まります! 

杜の都のワイン祭りにでかけませんか?

2019年7月12日(金)~15日(月・祝)、仙台市役所前の勾当台公園市民広場で、
「杜の都のワイン祭り バル仙台 2019」が開催されます。

国内外で評価が高まる東北6県のワインと、
東北の食材がふんだんに使用された欧州料理が並ぶ、ワインファンで賑わうイベントです。

東北6県の人気ワインや果実酒が並びます。写真は宮城・山元いちごワイナリーの苺夢(べりーむ)・愛苺(まないちご)

東北6県の人気ワインや果実酒が並びます。写真は宮城・山元いちごワイナリーの苺夢(べりーむ)・愛苺(まないちご)

仙台藩とヨーロッパの交流の歴史を記念したイベント

仙台藩主伊達政宗が、ノビスパニア(メキシコ)との直接貿易を目的に、
イスパニア(スペイン)王国とローマ教皇に派遣した「慶長遣欧使節」。

その出航400年を記念して、スペインやイタリアを中心に、
ヨーロッパの食文化を紹介するイベントとして2015年に始まりました。

ヨーロッパの音楽や舞踊もステージで披露されます

ヨーロッパの音楽や舞踊もステージで披露されます

この美しい「棚田」を守るために――
小さなビジネスで
耕作放棄地を救え!

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

田植えの季節になりましたね! 
6月初旬は毎日田植えをするので、
昼間は限界まで体を動かして、夜は泥のように眠る日々。

田植え作業のあとって、なぜだかプールのあとのように深い眠気がやってくるんですよね。
おかげで夜はPC作業中に寝落ちしてしまうほど。
(この疲れ、なんだかんだで嫌いじゃないですけどね(笑))

というわけで、今も絶賛田植え後に原稿を書いているので、
まだ外は明るいのに、すでに眠気がMAXでやってきております。
どうか最後までおつき合いくださいませ。

田んぼの中でいろんな生き物を見つける子どもたち。

田んぼの中でいろんな生き物を見つける子どもたち。

裸足で田植えをすると、水中の生き物の動きや、泥の不思議な感触、さまざまな刺激によって脳が活性されるような気がします。

裸足で田植えをすると、水中の生き物の動きや、泥の不思議な感触、さまざまな刺激によって脳が活性されるような気がします。

さて、今回のテーマは「小さなビジネスで、地域が抱える課題と向き合う」です。

いとしまシェアハウスの田んぼがあるのは、
山の勾配に沿った、ユニークな形の田んぼが連なる棚田エリア。

水面に映り込む空、ふわふわと飛び回るホタルたち、カエルの大合唱。
こういう風景を見て「美しい棚田のあるところに移住してみたい」と
思っている方、多いのではないでしょうか。
私もそのうちのひとりでした。

移住して6年、変化する棚田の風景に毎日癒され、
この風景に心から惚れ込んでいます。

田植え前の、鏡のような棚田。1年に数日しか見られないこの景色は、住人だからこそ見られる特権。

田植え前の、鏡のような棚田。1年に数日しか見られないこの景色は、住人だからこそ見られる特権。

ところが、実際に住んでみると、
この美しい棚田が大きな課題を抱えていることがわかりました。
棚田の担い手不足が深刻化しているのです。

若者たちは皆、まちに出て働いているため、集落にある棚田管理のほとんどは
平均年齢65歳以上の高齢の方が担っていますが、後継者が見つかりません。

棚田は昼夜の温度差が大きいこと、水源に近く水がきれいなことなどから、
おいしいお米が育つといわれていますが、
平坦地の水田に比べると「労力2倍、収量半分」といわれるほど生産性が低く、
ビジネスとして回していくのは非常に難しい仕組みなのです。

水面に映り込む雲がきれい。

水面に映り込む雲がきれい。

田んぼの面積が小さく、収穫量が少ないこと、大型の機械が入れられないこと、
石垣を守るために除草剤は使わず、こまめに草刈りをしなければならないこと……。

こういう理由から、大規模農業が広まった1970年代から棚田の耕作放棄は加速、
今や日本の棚田は、全盛期の約4割が失われてしまったといわれています。

私たちの集落でも、田んぼを手放す人たちが増えてきました。
耕作放棄地が増えると、景観が損なわれるだけでなく、
荒れた土地に野生動物たちが下りてきて、石垣を崩したり、畑の作物を荒らしたり……。
その影響で、さらに耕作放棄が進むという悪循環も起きています。

大きく育った稲の苗。

大きく育った稲の苗。

確かに「食料の生産」だけの面から見たら、棚田は非効率かもしれません。
けれど、里山の棚田にはたくさんの“役割”があるのです。

・大雨の際に自然のダムの役割を果たし、増水を抑えて土砂災害を防ぐ

・水が地中にゆっくり浸透し、不純物をろ過することで、美しい地下水を蓄える

・土の水路やあぜ道には絶滅危惧種などの生き物が多く生息し、生物多様性が守られる

・美しい景観で人の心を癒す力がある

生きた化石、カブトエビ。田んぼの雑草を食べてくれるうえに、泥をかき混ぜて水を濁らせ、光を遮ることで雑草の発芽を防いでくれます。

生きた化石、カブトエビ。田んぼの雑草を食べてくれるうえに、泥をかき混ぜて水を濁らせ、光を遮ることで雑草の発芽を防いでくれます。

里山にとって、棚田はかけがえのない存在です。
けれど本来、棚田は日々の暮らしのそばで活用されてこそ、成り立つもの。
ライフスタイルや働き方、物の価値が変わり、
棚田の必要性を感じられなくなってしまった現代で、
その文化を守っていくことは簡単ではありません。
お金も稼げないし、手間も時間もかかるからです。

糸島の棚田。

そして、一度手放され、荒れた田んぼに
以前の生態系が戻ってくるまでには、長い時間が必要になります。
それがよくわかっているからこそ、
地元の人たちは1年でも「休めない」と、棚田での米づくりを続けています。
今、里山の棚田はそうやってふんばる地域の人たちの思いだけで
なんとか回っている状態ですが、それもいつまで保てるかはわかりません。

山が荒れれば、その先にあるまちにもいつか影響が出てきます。
土砂崩れ、洪水、川の氾濫……。
最近よく聞くこういった災害も、里山の荒廃が関係しているともいわれています。

手遅れになる前に、今ある棚田だけでもなんとか守っていかないと! 
それが、棚田の問題を目の当たりにしたこの場所で、強く思ったことでした。

無事田植えが終わって、達成感でいっぱい!

無事田植えが終わって、達成感でいっぱい!

そこで、この課題を解決すべく、去年からスタートしたのが〈棚田のオーナー制度〉です。

耕作放棄地を増やさず、棚田を管理していくには、
そこに小さなビジネスをつくることが欠かせません。

例えば、棚田を所有する農家の生活が守られるように、
ビジネスで小さくとも保障する、というイメージでしょうか。
農家が「儲かる」ということよりも、
棚田に関わる「時間やキッカケをつくる」ためのものです。

島根県川本町をはじめとした 5市町の自然を堪能! この夏 〈A Regar Too Nature ! 2019〉が開催

島根の大自然と戯れる、この夏の極上イベント

島根県と江の川流域・三瓶山エリア広域観光連携推進協議会が主体の
アウトドアイベント〈A Regar Too Nature! 2019〉が、
7月6日(土)から8月11日(日)の土日祝(一部除く)に、
島根県川本町を含む周辺5市町で開催されます。

色鮮やかな〈CHUMS〉のテント

色鮮やかな〈CHUMS〉のテント。

BBQの様子

BBQの様子。

〈スラックレール100本チャレンジ〉

〈スラックレール100本チャレンジ〉

“自然に水をまいて育てる”という意味の“A Regar Too Nature!”。
そのまま読むと“ありがとうネイチャー”とも聞き取れることから、
“自然の恵みに感謝する”をコンセプトに、現地の豊かな自然を
めいっぱい体感できるコンテンツが盛りだくさんのこのイベント。

アウトドアブランド〈CHUMS〉のグランピングテントの展示、
各地域の特産品であるお肉を使った、日本BBQ協会インストラクターによる本格BBQ、
アクティビティグッズ〈スラックレール〉を用いた
〈スラックレール100本チャレンジ〉をはじめ、
バラエティ豊かなアクティビティや魅力溢れるフード、
アウトドア気分をいっそう盛り上げてくれる宿などが用意されます。
各地域の詳細はこちら。

ワカモノ集え! 「地方創生ワカモノ会合」で 地域を元気にするヒントを見つけよう

7月13日には長野にてコロカル編集長が講演

“地域で活躍する”、“地域を元気にする”ヒントが見つかる「地方創生ワカモノ会合」を、
G20関係閣僚会合と連動して全国8か所で開催します。
あなたがいま住んでいる地域や気になっている地域には、
どのような可能性、未来があるのか。
また、その地域でどのように活躍できるのか、どう関わっていけるのか。
この会合に参加して、そのヒントを見つけてみてはいかがでしょうか。

こちらが、全8回のラインナップ。

「スマート農業で、地域は変わる」

2019年 5月25日(土)新潟…終了

「ファイナンス×スタートアップで、地域は変わる」

2019年 6月1日(土)福岡…終了

「ICTで、地域は変わる」

2019年 6月30日(日)つくば

「環境×観光で、地域は変わる」

2019年 7月13日(土)長野

「働き方改革×起業で、地域は変わる」

2019年 8月4日(土)松山

「観光で、地域は変わる」

2019年 8月27日(火)・28(水)札幌

「ヘルステックで、地域は変わる」

2019年 9月29日(日)岡山

「SDGsで、地域は変わる」

2019年 11月9日(土)名古屋

〈秋田犬の里〉 秋田県大館にオープン! 秋田犬がきりたんぽになっちゃう? 動画も公開

秋田犬が大館の魅力を発信

秋田といえば、秋田犬(あきたいぬ)。
ふわふわの毛並みと大きな体が愛らしいですよね。
2019年5月、秋田県大館市にそんな秋田犬の魅力を
伝える観光施設〈秋田犬の里〉がオープンしました。

〈秋田犬の里〉入り口

2019年5月にグランドオープンした〈秋田犬の里〉

さらに大館市は、オリジナルWeb動画も公開。
この動画がとてもユニークなんです。

動画では、秋田犬がきりたんぽや比内地鶏、秋田杉、
田代岳などといった名物を体現すべく奮闘。
雑芸レヴュー団〈Derisyasweets〉が歌うテーマソングには、
「へばな」「まかしょ」などの秋田弁がたくさん盛り込まれています。

登場しているのは、秋田犬保存会登録の秋田犬、大天空(だいてんくう)くん。
凛々しい表情が本当にかわいいです!

大天空くん

大天空くん。

大天空くん撮影時のオフショット

撮影時のオフショット。スタッフから指導を受ける大天空くん。

また大天空くんは、秋田犬の里の
グランドオープンに向けて〈秋田魁新報〉に掲載された
カウントダウン広告にも登場しました。

〈秋田魁新報〉のカウントダウン広告

〈秋田魁新報〉のカウントダウン広告。

イベント目白押し! 小倉ヒラクさんが手がける 発酵食品の展覧会へ行こう

近年、世界中から注目されている日本の食文化、発酵食品。
その発酵食品をテーマにした展覧会
〈Fermentation Tourism Nippon ~発酵から再発見する日本の旅~〉が
渋谷ヒカリエ8階の〈d47 MUSEUM〉で、2019年7月8日(月)まで開催中です。

ローカル発酵食品MAP

情報量の多さと、買い物の楽しさから展覧会のリピーターが続出。

47の発酵食品が集合

今回、展示のキュレーションを務めたのは発酵デザイナーとして活躍中の小倉ヒラクさん。
会場には発酵や微生物などの基本的な解説コーナーが設けられ、
小倉さんが47都道府県の山、海、島、まちを巡り、取材して出会った
ローカルな発酵食品なども展示。
発酵食品から日本の食文化、郷土文化の多様性を紐解きます。

左から、鳥取(智頭町)の「柿の葉ずし」をつくる國政勝子さん。兵庫(淡路島)の〈都美人〉製造の様子。

左から、鳥取(智頭町)の「柿の葉ずし」をつくる國政勝子さん。兵庫(淡路島)の〈都美人〉製造の様子。

発酵食品を仕込む道具や小倉さんが取材で撮りためた写真なども展示

発酵食品を仕込む道具や小倉さんが取材で撮りためた写真なども展示。香りをかぐことができるコーナーもあります。

見て、買って、体験できる

会場に展示されている発酵食品の一部のほか、
日本全国から集まったおいしくて、めずらしい発酵食品の購入も可能。
発酵消臭剤や種麹のほかに、
展示には収まりきらない“取材旅”の記録が詰まった公式書籍『日本発酵紀行』など、
食べ物以外にも、発酵にまつわるさまざまな商品の購入もできます。

大人気の『日本発酵紀行』

全国発売前から重版が決定!大人気の『日本発酵紀行』。

期間中は発酵イベントが盛りだくさん!

会期中は「発酵」をさらに深めるイベントが週末(金土日)、開催されています。
ゲストを招き、発酵にまつわるあれこれを学ぶトークイベント、勉強会、ワークショップ。
毎週金曜夜は、各地域の銘酒を味わえる「角打ち」なども実施。

「食べたり飲んだり、話を聞きながら、つくり手の方とお話しできるので、
渋谷にいながら、"ツーリズム”体験ができた」と参加者から好評を集めているようです。

イベント情報は公式サイトにて随時更新。
6月中は、「ふぐの卵巣ぬか漬け」(6月9日開催)のトークイベントや、
ぬか床ロボット「NukaBotお披露目会」(6月9日開催)、
発酵茶の世界を学ぶ「基礎から学ぶ発酵茶」(6月16日開催)などの開催が予定されています。

右、小倉ヒラクさん。

右、小倉ヒラクさん。

お酒に合う発酵食品のおつまみも用意

お酒に合う発酵食品のおつまみも用意。展示品とお酒を実際に合わせて楽しむことができます。

おいしく楽しく、発酵文化を学べる展覧会
〈Fermentation Tourism Nippon ~発酵から再発見する日本の旅~〉。
そんな本展のように、日本の発酵文化の魅力を伝えていこうと、
コロカルチームも「みんなの発酵BLEND」の運営メンバーとして活動中です。
発酵好きは、ぜひチェックしてみてください。

information

map

Fermentation Tourism Nippon
〜発酵から再発見する日本の旅〜supported by カルピス

日程:2019年4月26日(金)~7月8日(月) ※会期中無休

時間:11:00~20:00 入場は閉館30分前まで

※館内イベント開催時は開館時間が変更になる場合があります。

詳細はwebでご確認ください。

会場:d47 MUSEUM(ディヨンナナ ミュージアム)

住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階

主催:D&DEPARTMENT PROJECT

Web:https://static.d-department.com/jp/fermentation-tourism-nippon

〈地域おこし協力隊〉の
皆さんに質問!
実際に、どんな活動をしているの?

今月のテーマ 「地域おこし協力隊として、こんな活動をしています!」

4月の〈このまちのくらしとけしき〉の連載では、
地域おこし協力隊のみなさんに、どんなキッカケで入隊したのかを尋ねました。
では、協力隊になって、どんな活動をしているのでしょう? 

さまざまな思いのなかで、一歩踏み出した新しい暮らしは、実際にどうなのか? 
どんな課題を感じ、どんなアクションを起こしたのか? 
今後、どんなことに取り組んでいくのか? 

各地で暮らすなかで得た思い、これまでのできごとを教えてもらいました。

【島根県隠岐の島町】 地域と、移住者の、架け橋となれるように

私は、島のなかでも特に過疎高齢化が進んでいる
「布施」という地区の活性化を担っています。
具体的なミッションはありませんが、
だからこそ、自分のアイデアをひとつずつ実現していくことにやりがいを感じています。

1年目は、あえて“何でも屋”になって、地域の実態を知ることに注力しました。
そのなかで、まず必要なのは“モノ”や“カネ”よりも、“ヒト”だと感じ、
2年目からは、布施の関係人口の創出をメインに活動を行うことに。

なにもかもが新鮮で、まるで長い旅をしていたかのような1年目。今は、同じ景色を見て“自分の故郷”のように感じられるようになりました。東京生まれのため、“故郷”への憧れを抱いていた頃には想像できなかった心境の変化です。

なにもかもが新鮮で、まるで長い旅をしていたかのような1年目。今は、同じ景色を見て“自分の故郷”のように感じられるようになりました。東京に生まれ、“故郷”への憧れを抱いていた頃には想像できなかった心境の変化です。

事業のなかで、「布施の美しい四季と暮らし」を広めるための素材が必要になり、
島の日常を切りとってもらうべく、写真家さんを招聘。
私が布施でもらったやさしさや、自然のパワーが、
そのままかたちになったような写真の数々に感激し、
これを多くの人に広めなければ……という使命感を強くしてくれました。

地域でなにかあるらしい……! と噂を聞けば参加して、皆さんの会話の中からカケラを拾い集めるように、地域を“知る”ことに費やしました。どこへ行っても温かく受け入れてくださるのでうれしかったです。

地域でなにかあるらしい……! と噂を聞けば参加して、皆さんの会話のなかからカケラを拾い集めるように、地域を“知る”ことに費やしました。どこへ行っても温かく受け入れてくださるのでうれしかったです。

また、人を呼び込むためには“場”も必要だと感じ、
「空き家を活用した場づくり」にも挑戦中です。
そして、地域おこし協力隊の最終年度の今年は、布施の「暮らし体験ツアー」も行うことに。

関東圏ではまだ認知度が低い「隠岐の島」を少しでも知ってもらえるようにと、関東でのイベントに参加したり、ときには自分で企画も行いました。

関東圏ではまだ認知度が低い「隠岐の島」を少しでも知ってもらえるようにと、関東でのイベントに参加したり、ときには自分で企画も行いました。

知らない土地で、初めてのことばかり。
価値観の違いもあり、おもしろい反面、大変なことも多いですが、
「島での豊かな暮らしを求めている人」と
「若い力を求めている地域」との架け橋になれるよう、挑戦し続けたいです!

* * * * *

具体的な活動内容はこちらでご紹介! ぜひのぞいてみてくださいね。

島暮らしとヨガのできる古民家 Danaの家

暮らし体験ツアー〈しまびとごっこ〉

布施地区の四季、美しい自然、島民の暮らしを綴ったPR動画

布施地区のInstagram

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五十嵐杏美 いがらし・あみ

平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいのなかで豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。

QR決済の先駆け!
飛騨の電子地域通貨〈さるぼぼコイン〉
が目指すお金の地産地消とは?

金融機関が手がけるQRコード決済

「QRコード決済元年」ともいわれた2018年。
大手企業が次々と参入し、大規模なキャンペーンを打つなど、大きな進展を見せた。
しかしそれに先駆けて2017年12月から事業を開始していたQRコード決済がある。
岐阜県飛騨地域で展開されている〈さるぼぼコイン〉だ。
〈飛騨信用組合〉が高山市、飛騨市、白川村限定で行っているサービスで
加盟店は約900軒、累計コイン販売額は約6億円に上る(2019年3月現在)。

当時、海外にいくつかあっただけで、
日本国内のQRコード決済サービスは知られていなかった。
そうした未知のサービスを普及させていくには、
導入のハードルを低くすることが必要になる。
しかも流行に対して抵抗の少ない東京ではなく、ターゲットは飛騨という地域だ。

「電子決済のようなものを説明するとアレルギーが出るような人が多かったので(笑)、
懇切丁寧に説明して回りましたね」
そう語るのは飛騨信用組合の古里圭史さん。

フィンテックプロジェクトチームリーダーの古里圭史さん(右)と経営企画部田中直樹さん(左)。

フィンテックプロジェクトチームリーダーの古里圭史さん(右)と経営企画部田中直樹さん(左)。

さるぼぼコインのQRコード決済システムは「静的QRコード」と呼ばれるもの。
店頭に掲示してある店舗ごとのQRコードを自分のスマートフォンで読み込み、
自分で金額を打ち込んだあと、お店の人に画面を確認してもらってから決済する。
店舗の端末に「ピッ」ではない。
ユーザーにとっては少し面倒くさいように思われても仕方がない。

「最初は加盟店を増やし、電子決済のインフラを広めることが重要だと思いました。
だから導入コストが限りなくゼロで、
お店に新しく端末を置かなくてもいいシステムを目指して、現在のかたちになりました」

飛騨信用組合が店舗ごとに用意してくれるボード。

飛騨信用組合が店舗ごとに用意してくれるボード。

加盟店側は、飛騨信用組合が用意してくれた自分のお店専用QRコードが印刷された
ボードを店頭に設置するのみ。極端にいえば、プリントアウトした紙1枚でも構わない。
このくらい簡単でないと、加盟店は増えなかったのだろう。

こうした仕組みで進めていくことになった背景には、
「さるぼぼコインが単なる電子マネーではなく、電子地域通貨である」ことが挙げられる。
カードやスマートフォンをピッとやるだけで支払いが済むという便利さや
キャッシュレスという手軽さではなく、目指したのはお金の地産地消。
その手段としてのQRコード決済なのである。

「自分たちの事業課題を解決するときに、
可能な限り地域の課題も解決していけるようなビジネスをやっていきたいと
思っていました」という古里さんのビジネスへの思いが透けて見える。

「地域の課題は、年間450万人を超える観光客が来てくれるこの地で、
落としてくれたお金を外に逃さないように地域で回していくこと。
観光客へのアンケートで、常に不満点の上位に挙げられるのが、
“クレジットカードや電子マネーを使えるお店が少ない”ということでした」

スーパーマーケットなどにあるチャージ機を使って、現金でチャージできる。

スーパーマーケットなどにあるチャージ機を使って、現金でチャージできる。

しかし、観光客にさるぼぼコインを使ってもらうことには苦戦しているという。
原因はスマホへのコインチャージ。
現状、飛騨信用組合に口座を持っている人は24時間365日、口座からチャージが可能。
しかしそれ以外の人は、窓口か、自動チャージ機で現金からチャージしなくてはならない。
これが特にインバウンド観光客にはハードルが高い。
当然、クレジットカードでチャージするのが一番簡単ではあるが、
地方の地域通貨が担うにはその手数料は高すぎる。
日本の地方でクレジットカードの導入が進まないのと、結局、同じ理由だ。

「動きながら住む」に興味のある 人々のためのイベント 「つくばVAN泊」 SDGs未来都市・つくば市が、 テクノロジーと理想の生活を考える

つくば市の壮大なチャレンジに注目!

最近よく耳にする、「SDGs」をご存知ですか?
SDGsとは、経済・社会・環境の三側面における持続可能な開発のこと。
茨城県つくば市は、2018年に政府に選ばれた、「SDGs未来都市」29都市のひとつで、
SDGsの目標達成に向けて「つくば市未来構想」を策定中です。
そのSDGsの観点もあり、
新しいライフスタイルとしての「バンライフ(#vanlife)」が年々注目を集めています。

Instagram上で約400万件がタグ付けされている、
注目のキーワード「#vanlife」。
ミニマル世代と呼ばれる若者たちの間では、
都市部の高騰する家賃に対抗する手段として家をもたない“アドレスホッパー”が増加中。
場所に捉われることなく生活を送るということが
当たり前になる日もそう遠くはないはずです。

場所に捉われない生き方「バンライフ」がSNSで話題。必要な機能をシェアでまかなえる時代になってきたというのも後押しになっています。

場所に捉われない生き方「バンライフ」がSNSで話題。必要な機能をシェアでまかなえる時代になってきたというのも後押しになっています。

そんな実証実験のような生活を送るバンライファーたちとともに
未来の暮らしを考えるイベントを発案しました。それが「つくばVAN泊」。
春分の日である3月21日(祝・木)と22日(金)の2日間にわたり、
茨城県つくば市中央公園に隣接する広場
「SEKISHO INNOVATION PARK(仮称)」にて、
つくば市の主催で開催されました。

「つくばVAN泊」の様子。

「つくばVAN泊」の様子。

スノーピーク 〈LOCAL LIFE TOURISM in KITAKAMI〉 縄文遺跡で「人間らしい生き方」を探る

佐渡島のツーリズムには、昔ながらの田植え体験が盛り込まれています。

岡山県犬島、新潟県佐渡島、岩手県北上市の3地域で開催

「人と自然、そして人と人をつなぐ」をテーマに、
今を生きる人の“人間性の回復”を目指している〈スノーピーク〉。
そんな〈スノーピーク〉が手がける旅〈LOCAL LIFE/WEAR TOURISM〉が、
岡山県犬島、新潟県佐渡島、岩手県北上市の3地域で開催されています!

テーマは「その土地の風土や食、
ものづくりに触れ追体験することで、
日本の魅力的な文化や産業を未来に継承していく」こと。
犬島は開催済み、5月25・26日開催の佐渡島は既に定員に達する人気ぶりです。

▲〈樺山遺跡〉は、縄文時代前期末から後期にかけての集落跡。

〈樺山遺跡〉は、縄文時代前期末から後期にかけての集落跡。

きたる6月1(土)・2日(日)には
〈LOCAL LIFE TOURISM in KITAKAMI〉を開催。
舞台となるのは、約5000年前の姿がそのまま残る岩手県北上市の〈樺山遺跡〉。
いま、国内外で大きな注目を集める「縄文時代」の暮らしに
思いを馳せられる貴重な集落跡です。

▲〈樺山遺跡〉の特徴であるストーンサークルや復元された竪穴式住居を見ていると、まるでタイムスリップしたかのような気分に。

〈樺山遺跡〉の特徴であるストーンサークルや復元された竪穴式住居を見ていると、まるでタイムスリップしたかのような気分に。

北上のツーリズムでは集落跡の中にテントを立てて宿泊。
土器などの道具を作り、狩猟などを通して食物を得るなど、
衣食住のすべてを自分たちの手で生み出してきた「当時の暮らし」を体感します。

子育て世代を応援する
暮らしづくり複合施設
〈みちくさくらす〉が新宿にオープン

2019年2月1日、奥神楽坂と呼ばれるエリアに、
子どもの笑い声が漏れる、かわいらしい空間が誕生しました。

その空間の名前は〈みちくさくらす〉。

〈みちくさくらす〉外観

「共働き家庭の小学生が安心して過ごせる空間を」
との想いから生まれたこの場所は、2階は子どもの教室、
1階は飲食店として営業できるシェアキッチンになっています。

両フロアとも、レンタルスペースとしての利用も可能。
夏休み頃の始動を目指し、子ども向け講座や教室の準備もしているそう。
現在は土曜をカフェ、日曜はお弁当屋さんとしても営業中です。

この場所をつくったのは、
現在、0歳と3歳の姉妹を子育て中の、並木義和さん・優さん夫婦。
ふたりが情報収集に動き出したのは昨年(2018年)1月。
義和さんは平日、会社に勤めながら、優さんは次女を身ごもりながら、
約1年という短い期間で完成までこぎ着けました。

並木ご一家

時間や体力が十分でない状況のなか、どのように
〈みちくさくらす〉オープンまでの道のりを歩んだのか、また、
「もともとこの地域にほとんど知り合いがいなかった」と振り返るおふたりは、
どのようにして地域との関わりをつくっていったのか、お話をうかがいました。

放課後に子どもが集まる場所を

1階のシェアキッチン

自分のお店を持ちたい人が誰でも利用できる、1階のシェアキッチン。

「放課後に子どもが集まる“場”を、私たちでつくってみない?」

優さんがそんな提案を義和さんに持ちかけたのは、2017年の年末のこと。
きっかけは、その年の頭に行った、世田谷区から新宿区への引っ越しでした。

「世田谷区には、子どもを連れて遊びに行けるお店や場所がたくさんあり、
とても暮らしやすかったんです。でも新宿区には、公共の施設以外、
そういった場所がほとんどありませんでした。
オフィスが多いまちなので仕方ないんですけどね」(優さん)

並木優さん

こうした施設の少なさは、いずれ小学生になる娘さんの
「放課後の過ごし方」を考えたとき、不安の種となりました。
並木さん夫婦は共働きで、祖父母も遠方に住んでいるため、
公立の学童クラブか民間の教室、塾などに通わせることになりますが、
前者は狭いスペースに定員以上の人数がひしめき合うような状態、
後者は高額な費用がかかり自由度が低いなど、子どもにとって
いい環境ではなさそうでした。

こうした声を、ほかの共働き家庭の小学生ママさんたちからも聞くようになり、
優さんのなかで「自分たちがその場所をつくれないだろうか」との思いが
日に日に増していったそう。

ディスプレイされた花

「おそらく、原風景には、私の実家で祖母と母がやっていた
学習塾の光景があったように思います。
離れの建物に、ピアノと黒板、子どもの学習机が置いてあって、
そこに子どもが集まってきて祖母がおやつを出すんです。
物心つかないころから、その空間でよく遊んでいたので、
『子どもが集まる場を自分たちでつくる』アイデアは、
とても自然に生まれました」(優さん)

1階のテーブル席で寛ぐ並木さん一家

もともとふたりとも建築の仕事に携わっており、「いつか自分たちで場をつくりたいね」
と話していたため、義和さんはすんなりと優さんの提案を受け入れたそう。

「僕の実家は転勤が多かったので、もともと、人が集まる場に漠然とした
憧れがありました。妻の実家で、塾だったスペースを見せてもらったときにも
『すてきだな』と思っていたので、彼女の提案にすぐに同意しました」(義和さん)

〈地域おこし協力隊〉の
皆さんに質問!
どんなキッカケで入隊したの?

今月のテーマ 「こんなキッカケで、地域おこし協力隊になりました」

高齢化、人口減少が進む日本各地で、
意欲的に地域協力活動を行う都市住民を受け入れ、
彼らのニーズに応えながら、地域力の維持や強化に協力してもらう――
そんな目的をもって2009年に制度化された、〈地域おこし協力隊〉。

総務省によれば、2018年は5359人もの隊員が全国の自治体に所属し、
地域を盛り上げるべく活動しているようです。

「協力隊に興味はあるけれど、どんなキッカケで入隊するんだろう……?」
と、なかなか一歩踏み出せずにいる方も意外と多いのでは? 

そこで今回は、実際に地域おこし協力隊の皆さんから、
協力隊を志すことになったキッカケを教えてもらいました。

【岩手県一関市】 初めて、地元の将来が明るく見えたワークショップ

地元の「一関」にも、おもしろい人がいる。
自分も何か一緒にできることがあるのでは? 
そう思ったのが、地域おこし協力隊になったキッカケでした。

それまでは被災した沿岸地域のボランティアや、それに携わる業務をしていました。
ふと思ったのが、沿岸地域は深刻な状況ではあるものの、
さまざまな支援があり、復興を目指す気運で地域に活気があるけれど、
高校を出るまで暮らしていた一関には、こんな活気はない。

地元の一ノ関駅前の商店街。

地元の一ノ関駅前の商店街。

そのときは、そう思い込んでいました。
ですが、一関で行われた、“地域おこし”がテーマのワークショップに
たまたま参加したところ、
地元で活躍されている社長や、同じ志を持つ同世代の人と出会いました。

“地域おこし”がテーマのワークショップにて。

彼らと話していると、地元を悲観するということはまったくなく、
「こうしたらおもしろそう!」というアイデアが次々と出てきて、
ワクワクしたのを覚えています。

このとき初めて、地元の将来が明るく見えた気がしました。
その後、自分の働き方について考えるタイミングがあり、
私は一関の協力隊に飛び込みました。

ワークショップで出会った方とは、今でもさまざまな場面でご一緒させてもらっています。

ワークショップで出会った方とは、今でもさまざまな場面でご一緒させてもらっています。

協力隊になって3年。
ワークショップで出会った仲間、そして、協力隊になってから出会った仲間とともに、
あの日語り合った明るい一関の未来を目指し、一歩一歩活動を続けています。

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櫻井陽 さくらい・よう

岩手県一関市出身。2016年よりUターンで一関市の地域おこし協力隊に着任し、農業分野の地域団体の活動支援を行う。好きな食べ物はカレー。趣味の硬式テニスをやらないと病にかかる体質。2017年より一関で楽しく暮らしたい20代のための地域団体〈TAKU。(たくまる)〉を発足し、各々がまちを楽しむためのさまざまな企画を実施する。

【島根県隠岐の島町】 地方に暮らす人々の、生きる強さと、真のやさしさを感じて

私の場合は、地域おこし協力隊のネガティブな噂を聞いたり、
おかたいイメージの行政に所属することへの抵抗感があったりして、
正直なところ、まさか自分が協力隊になるとは思ってもみませんでした。

一度訪れてから、ずっと心に残り続けていた御神木「乳房杉」のある集落に住めることに。勝手に乳房杉が私を呼んでくれたような気持ちになりました。

一度訪れてから、ずっと心に残り続けていた御神木「乳房杉」のある集落に住めることに。勝手に乳房杉が私を呼んでくれたような気持ちになりました。

大学卒業後はOLをしていましたが、東京での生き方への違和感を払拭できず、
自分なりの答えを見つけたくて各地を旅していました。

衣食住にまつわることを自分たちで何とかするような地方の暮らし方に触れるたび、
人々の生きる強さと、真のやさしさを感じて、衝撃が走ったのを覚えています。

そのうちに、私には自然のなかで暮らすことが合っていると確信し、
漠然と憧れていた島への移住を決意。
暮らすならここ! と思ったのが隠岐の島町でした。

当時持っていた理想の移住先のイメージは、「四季を感じられる」「山や田畑などの日本の原風景がある」「伝統文化が残っている」「田舎すぎず都会すぎず」そんな島でした。

当時持っていた理想の移住先のイメージは、「四季を感じられる」「山や田畑などの日本の原風景がある」「伝統文化が残っている」「田舎すぎず都会すぎず」そんな島でした。

移住するにあたって、仕事と家も希望に近づけたいと考えていたところ、
仲よくなった協力隊の友人に、次年度の募集があることを教えてもらいました。
自分の願望と募集条件がぴたっと重なり、
「これは私のための仕事だ!」と直感的に感じ、応募。
こんなふうにして、流れ着いた先が協力隊でした。

結局、1番大切なのは人とのご縁。「この人と一緒に働きたい!」と思う担当者さんに出会えたことが決め手に。地域からの信頼も厚い方だからこそ、私もすっと溶け込めたのだと思います。

結局、一番大切なのは人とのご縁。「この人と一緒に働きたい!」と思う担当者さんに出会えたことが決め手に。地域からの信頼も厚い方だからこそ、私もすっと溶け込めたのだと思います。

理想のライフスタイルを目指しながら活動させていただけることになり、
「ご縁の国しまね」でのご縁を信じてよかったと思っています。

photo & text

五十嵐杏美 いがらし・あみ

平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいのなかで豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。

〈旅するマーケット 2019年春の章〉 21自治体の名酒と料理が集結! ローカルのあり方を問う交流会も

長坂 常さん設計の〈TABISURU “酒 SAKE” STAND〉が登場

2019年6月28日(金)まで、東京都港区にて日本各地の魅力を伝える
〈旅するマーケット 2019年春の章〉が開催中です。

会場は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの
シンボルストリートにもなる「新虎通り」。
東京都道で初めて道路上に設置された食事施設に
日本各地の名酒と料理、工芸品が集結し
〈TABISURU “酒 SAKE” STAND〉を展開します。
食事施設の設計が建築家の長坂 常さんというのも見どころ。

期間中は、その「食べる場」に加え、
特産品を使った料理教室やものづくりを実際に体験ができる「創る場」、
特産品を購入できる「市場」の3つが展開。
人をつなぎ、出会いの場となるイベントも開催していきます。

過去に開催された〈旅するスタンド〉の様子。

過去に開催された〈旅するスタンド〉の様子。

過去に開催された〈新虎マルシェ〉の様子。日本各地の食材や地域ならではの加工食品などを提供。

過去に開催された〈新虎マルシェ〉の様子。日本各地の食材や地域ならではの加工食品などを提供。

〈TABISURU“酒 SAKE”STAND〉の参加団体は、
2017年のオープンより2年間で出展した全21自治体。
山形県山形市、神奈川県湯河原町、
新潟県長岡市・三条市・十日町市・村上市・燕市・弥彦村・出雲崎町・粟島浦村、
富山県高岡市、三重県桑名市・鈴鹿市・菰野町、
兵庫県宍粟市、山口県宇部市・萩市、愛媛県松山市・今治市、
鹿児島県薩摩川内市・日置市が集います。

三重県菰野町の〈菰錦豚のももカツ定食〉950円

三重県菰野町の〈菰錦豚のももカツ定食〉950円

スタンドには、各地域の名酒とともに、自慢の料理がずらり。
アラカルトメニューのほか、名酒と肴の組み合わせを楽しめるプランや、本格コース料理も。
コースには、各地域に足を運んだ店長がお薦めする素材が、たっぷり使われています。

新潟県長岡市〈枝豆花火〉5号玉 432円〜

新潟県長岡市〈枝豆花火〉5号玉 432円〜

新潟県長岡市の〈栃尾のあぶらげ(プレーン)〉702円

新潟県長岡市の〈栃尾のあぶらげ(プレーン)〉702円

長野県への移住のきっかけは? 
2拠点暮らしと地域おこし協力隊、
それぞれの信州ライフ

山々に抱かれた豊かな自然、健康長寿を育む食文化、首都圏からのほどよい距離感。
そんな理由から「最も移住したい県」といわれる長野県。

地方暮らしやI・J・Uターンをサポートする
〈ふるさと回帰支援センター〉の移住希望地域ランキングでは、
2017、2018年と2年連続で長野県が1位。
さらに宝島社発行『田舎暮らしの本』(2019年2月号)では、
13年連続、長野県が1位をキープしています。

移住のきっかけは何だったのか、移住先でどんな日々を送っているのか。
長野県のアンテナショップ〈銀座NAGANO〉を経由し、
自分らしい信州暮らしを楽しんでいる移住者を訪ねました。

コワーキングスペース&カフェバー〈hammock〉を運営する
松本大地さんの場合

長野県東北部に位置する東御(とうみ)市の「海野宿(うんのじゅく)」。
新幹線や車での都心へのアクセスも便利で、観光地・軽井沢にもほど近い、
江戸時代初期に中山道と北陸道を結ぶ北国街道の宿駅として栄えた宿場町です。
いまなお伝統的な家並みが保存され、1986年には「日本の道百選」に、
1987年には「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。

そんなまち並みの一角にある古民家を改修し、
2018年にコワーキングスペース兼カフェバー〈hammock〉をオープンした
株式会社〈La Terra〉代表の松本大地さん。
東京でWeb制作会社を経営するなかで、
長野県との2拠点生活を考えるようになりました。

「一番の理由は雇用ですね。
IT業界のベンチャー企業はなかなか人材が定着しづらいので、
会社として何かおもしろくて魅力的な取り組みが必要だと考えていました。
それに、人材の奪い合いが激しい東京よりも、
地方のほうが定着率がよいのではないかとも思いました」

そこで、大好きなスノーボードができて、妻の祖父母も暮らす
長野県にサテライトオフィスを設けようと考え、利用したのが
「おためしナガノ」という長野県の制度。

ITを活用した事業を行いたい人が最大約6か月間“おためし”で
長野県に住みながら仕事をする機会を得られるもので、
銀座NAGANOでの説明会に参加し、1年間考えた結果、応募を決めました。

「『おもしろそうだから長野県に行ってみよう』という熱が1年間冷めず、
頭の中のイメージがよりリアルになりましたし、
やはり行政が合同の企業説明会を開いてくれるといったバックアップがあることは、
採用面でも心強く感じました」

おためし期間中は、東御市商工会内の事務所を借りて事業に取り組み、
その縁から海野宿の古民家の紹介を受けることに。
人が集まる場づくりにも興味があったことから、hammockのオープンに至りました。

古民家を改修した〈hammock〉。取材時はちょうど「海野宿ひな祭り」が開催中で、家々の軒先に古いひな壇が飾られていた。

古民家を改修した〈hammock〉。取材時はちょうど「海野宿ひな祭り」が開催中で、家々の軒先に古いひな壇が飾られていた。

「東京から来たIT企業が海野宿に事務所を構えるという
話題づくりの面もありましたが、ここに来るからには
地域に役立つことをすべきという思いが強くありました。
住民も観光客も気軽に立ち寄れ、
お茶やお酒が飲める場所がほしいという声が多かったので、
それならカフェバーがいいかなと。
コワーキングスペースは、自分たちの事業にも役立ちますしね」

観光客がほっとひと息つけるカフェスペース。

観光客がほっとひと息つけるカフェスペース。

オフィススペースでは自社スタッフのほか、コワーキング利用者も。制作スタッフは長野県で採用し、ゼロからWebデザイナーとして教育した4人が勤務している。

オフィススペースでは自社スタッフのほか、コワーキング利用者も。制作スタッフは長野県で採用し、ゼロからWebデザイナーとして教育した4人が勤務している。

2拠点での事業展開は、いろいろな変化をもたらしました。

「長野県で行政関連の仕事ができ、それが実績となって
東京で仕事の幅も広がりました。一番大きな変化は、仕事への姿勢かもしれません。
東京では『大手からの仕事を受注して、人材を多く雇って会社を大きくしたい』
という思いだったのに、長野県に来てからは
『よい人材を得てしっかりと教育し、仲間を増やして長く仕事を続けていきたい』
という感覚が強くなりました」

また2拠点生活は自然と自分を切り替えるスイッチになっていることも、
仕事の拡大につながっているのかもしれません。

「人柄がいいのが一番の長野県の魅力ですね。
環境面でもストレスが少なく、東京よりはるかに仕事がしやすいです。
心にも余裕が生まれて、僕は東京にいるときよりも
話しかけられやすい雰囲気になっていると思いますよ(笑)」

現在は、長野県南部の伊那市で、宿泊もできる
新たなコワーキング施設をつくるプロジェクトも進行中。
長野県内でさらに活動の拠点を広げ、人材育成や社員教育に力を入れていく予定です。