クラフトミルクの魅力を届けるために。 牧場主と取り組む“新しい酪農のかたち”

それぞれの牧場が環境に合わせ、手間ひまかけて、
丁寧につくられた牧場牛乳「クラフトミルク」。
地域の風土、季節、牛の種類や飼料……
ひとつとして同じ味わいはなく、
牧場ごとに異なる個性を見つけることができる。
そんな「クラフトミルク」を取り巻く新しい動きが今起きている。

子どもたちや次世代に届ける東京の牧場、能登の牧場と届ける
「CRAFT MILK’S PROJECT」や、石川・七尾市に拠点を置く〈能登ミルク〉の
地域のテロワールを生かした注目の商品、つくり手たちの思いをお届けします。

23区最後の牧場〈小泉牧場〉の
オンリーワンの牛乳

東京23区に残る唯一の牧場として約90年、
練馬で酪農を営む〈小泉牧場〉。

小泉牧場

もともと東京23区は日本の牧場が多くあったそう。時代とともに減っていき、最後に残った〈小泉牧場〉。

都会の住宅地にある牧場ということで、
匂いなど、さまざまな問題が発生し、存続するのは至難の技。
そんななかでも〈小泉牧場〉は、においの対策や衛生管理を徹底しながら、
地域の人々の暮らしと共にあり続けてきた。

3代目牧場主の小泉勝さん

〈小泉牧場〉3代目牧場主・小泉勝さんと、先代の興七さん。

小泉牧場

現在、ブラウンスイス、黒毛和牛、ホルスタインの合計25頭を育てている〈小泉牧場〉。

しかしながら、〈小泉牧場〉の牛乳を飲んでもらうことは、
なかなか叶わずにいたのだそう。

「練馬あっての〈小泉牧場〉なので、地域のみなさんに
飲んでもらいたいという気持ちは、ずっと持っていたのですが、
酪農は24時間、365日、牛と向き合う仕事。
牛を育てて、搾乳するだけで手一杯で、
6次化(酪農家が牛乳を生産に加え、加工、販売まで手がける)までは、
正直なところ手が回りません。

ただ、昨年体を壊してしまったこともあり、将来のことを考えると同時に、
練馬に恩返しできるときにしなくては……という気持ちが高まり、
『CRAFT MILK’S PROJECT』で、オンリーワンの牛乳をつくろうと決めたんです」
と語ってくれたのは〈小泉牧場〉3代目の小泉勝さん。

CRAFT MILK’S PROJECT

「CRAFT MILK’S PROJECT」を手がける〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の地下には、自ら牛乳や乳製品をつくることができる工房を設立。

「CRAFT MILK’S PROJECT」は、〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉 の
木村充慶さんはじめたプロジェクト。
全国の牧場を巡るなかで、6次化まで手が回らない牧場も多く、
「せっかくおいしい牛乳を生産しているのだから、その価値を届けたい」
という思いから、これまで世の中に出てこなかった牧場単位の牛乳を生産する
プロジェクトとして、本格始動した。

CRAFT MILK’S PROJECT

牧場単位の牛乳をつくる「CRAFT MILK’S PROJECT」の第1弾として誕生した〈小泉牧場〉のクラフトミルク(500円)と、以前、製造していたが少し前から製造をやめていたアイスクリーム(500円)も復活。

小泉牧場

牛には地域の豆腐屋から出るおからをエサとして与え、甘くてすっきりとした味わいが特徴。土日を中心に、小泉牧場の目の前のスペースで販売している。

〈小泉牧場〉では、何十年もこの場所で酪農を続け、
近所の人が牛に触れることができたり、
子どもたちに酪農や牛のことを伝える酪農の体験授業を行う
「酪農教育ファーム」の認証牧場として、
地域にひらかれ、練馬と共に歩む牧場として長年親しまれてきた。

小泉牧場

小泉牧場

近所の子どもたちも牛たちの様子を見学に来ることも。

「練馬で育った牛の牛乳を、地域の人たちに飲んでもらうというのは、
地産地消ですし、サスティナブルなかたちだと思います。
僕から練馬のみなさんへの恩返しのつもりでしたが、
まちの皆さんから『ありがとう』と言われるんです。
『やっと小泉牧場のミルクを飲める』『アイスも復活してうれしい』って。
そんな声をもらえることが、僕たちの活力になっています」(小泉さん)

小泉牧場

information

map

小泉牧場

住所:東京都練馬区大泉学園町2-7-16

TEL:03-3922-0087

下町・門前仲町で 驚きのアジフライに出合う あなたのまちの焼酎ハイボール アテ探し旅

全国で、思わずその場で缶を開けたくなるほど魅力的な
「焼酎ハイボールのお供」を見つけるこの連載。
今回は、酒ライターの岩瀬大二さんがアテンドする、
東京・門前仲町編です。

下町生まれの焼酎ハイボールと合うのは、やはり下町グルメか

深川不動堂と富岡八幡宮。
下町を代表するふたつの寺社から広がる賑わい。
祭りがあって、店が集まって、
昔から賑わいがあった門前町は、次第に新たな活気が集まり、
通称「もんなか」となって、さらなる賑わいを見せている。

深川不動堂、富岡八幡宮。ふたつの名所があれば門前町が発展するのは必然。皇居大手門から東京駅、日本橋を通り江東区を横断する永代(えいたい)通りとも交わり、昔から開けた場所。人も商売も集まってくる。

深川不動堂、富岡八幡宮。ふたつの名所があれば門前町が発展するのは必然。皇居大手門から東京駅、日本橋を通り江東区を横断する永代(えいたい)通りとも交わり、昔から開けた場所。人も商売も集まってくる。

永代通り沿い、門前の参道、一歩入った路地には、
昔ながらの和菓子屋、食事処から、その道の通人も足繁く訪れる酒場の名店に、
きらりと光るイタリアンやスパニッシュの店が揃う。
でも“ひしめく”感じや喧騒という感じでもない。
どこか、落ち着きがあって、ふだんのくらしもあって。
元気がほしければ元気を、癒しを求めれば癒しを与えてくれる、
なんとも不思議な場所でもある。

門前町ならではの風景、昭和の面影を残しながら、建物をよく見れば目新しいカフェや店も多く、その混在が今のもんなかの魅力をつくっているようだ。

門前町ならではの風景、昭和の面影を残しながら、建物をよく見れば目新しいカフェや店も多く、その混在が今のもんなかの魅力をつくっているようだ。

今日の焼酎ハイボールのアテ探しは、ここ、もんなかでの差し入れ探し。
友人のミュージシャンが東西線沿線のスタジオで、
収録を終えてひと息ついたところで乾杯、という予定。
まだちょっと時間がありそう、ということで、
ぶらりと深川不動堂にご挨拶をして、酒場へ。

向かうのは〈だるま〉
創業50年を超える下町酒場で、酒場ツウには横長の“変形コの字カウンター”
としてもおなじみの名店だ。

年季の入った、いかにも下町の酒場という雰囲気だが、流れるBGMは先代が好きだったジャズ。入口のCD棚を見ればビリー・ジョエルやイーグルスにボビー・コールドウェルなんていうあの頃の洋楽も並んでいた。

年季の入った、いかにも下町の酒場という雰囲気だが、流れるBGMは先代が好きだったジャズ。入口のCD棚を見ればビリー・ジョエルやイーグルスにボビー・コールドウェルなんていうあの頃の洋楽も並んでいた。

先代から引き継ぐ定番、アレンジ、姉妹の新しい味。さらりと書いたメニューからも歩みを感じられる。

先代から引き継ぐ定番、アレンジ、姉妹の新しい味。さらりと書いたメニューからも歩みを感じられる。

うれしいのは宝焼酎のチューハイが楽しめること。
店を切り盛りするのは、理(あや)さん、真(まさ)さんの姉妹。
おふたりとも高校時代からお店を手伝い、
先代であるお父様がなくなった2009年から店を継いだ。

その歩みはアテからも感じられる。
「お酒が飲める煮込みを目指しました」と理さんが笑う、
名物の牛モツにこみはその象徴のひとつ。
色は濃い目だが味は甘やかでスッキリ。
先代の信頼関係のおかげで仕入れられたモツは肉感もたっぷりで、
そこに煮込みでは珍しい玉ねぎを入れたり、
スープの味わいを変えていったのは姉妹の試行錯誤。
豊富なアテ、一品料理の数々は、
「先代から変わらないもの、少し変えていったもの、
私たちが考えたものとありますね」(理さん)。

同じような出汁、スープでもいいような料理だが、まったく味わいが違う、煮込みと肉豆腐。手間をかけ、趣向を変える。ボリュームもたっぷり。

同じような出汁、スープでもいいような料理だが、まったく味わいが違う、煮込みと肉豆腐。手間をかけ、趣向を変える。ボリュームもたっぷり。

お客さんも先代からの常連に加え、週末は、若い人たちでもにぎわうという。
この日も、まだ日が沈まない開店早々に、ツワモノだけど親切な常連さんのなかに、
初登場と思しき若いおひとり男子が混じり、いい距離感で活気が増していく。
そこに、注文すれば返ってくる、
「は~い、チューハイいっぱーつ」という、
先代が自然に発し、今や名物となっているかけごえが軽やかに響く。
下町のコール&レスポンス。

飲む岩瀬さん

いるだけで、呑むだけで、まちの歩みや人の移り変わりを感じることができる。
やっぱり、そんな酒場が好きだ。

闇市から始まったといわれる辰巳新道。焼鳥、もつ焼き、オーセンティックなバーにナチュールワインと、50メートルほどの路地に30件をこえる新旧の酒場が集う魅惑の迷宮。

闇市から始まったといわれる辰巳新道。焼鳥、もつ焼き、オーセンティックなバーにナチュールワインと、50メートルほどの路地に30件をこえる新旧の酒場が集う魅惑の迷宮。

牧場の個性や本当のおいしさを。 クラフトミルクの発信地 〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉

牛乳には牧場ごとのおいしさがある

スーパーやコンビニで手軽に手に入れることのできる牛乳。
その牛乳が、どこで誰によって、
どのようにつくられているのかを考えたことはあるだろうか?
市販の牛乳は、日本各地で搾乳された牛乳をブレンドしていることがほとんど。
しかし、単一の牧場や、同じ品質の少数の牧場のみで
手間ひまかけて、丁寧につくられた牧場牛乳「クラフトミルク」
を扱う店が吉祥寺にあると聞き、訪ねた。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉副店主の木村充慶さん、代表の義之さん、スタッフの松村さん。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉は、
この地で100年続く牛乳屋さんが、
2022年5月にオープンしたミルクスタンドだ。

「牛乳は品種や餌、育て方といった要素によって変わるので、
牧場によって味わいはまったく違います。
自然の中に放牧して、のびのびと育てたり、
牛をノーストレスな環境のなかで育てたり。
本当にさまざまな育て方があります。
それぞれに牧場主・酪農家の哲学や思いが反映されている。
それこそがクラフトマンシップだと思うんです。
本来、そういった違い、個性があるのに、ほとんど知られていません。
そんなこだわりの詰まった牛乳『クラフトミルク』を
味わってもらいたいと考え、ミルクスタンドをオープンしました」
と語るのは〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の副店主・木村充慶さん。

牛乳嫌いを変えた、放牧牛乳との出合い

武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND

実は、幼い頃は牛乳嫌いだったという木村さんが、
牛乳のおもしろさに気づいたのは20代後半のこと。
北海道の有名な放牧牧場を訪れた際、その牧場のミルクを飲んでみたら、
「こんなにすっきりしていて、草の甘みが爽やかに感じられるんだ」
と、その味わいに衝撃を受けたのだそう。

そこから全国の牧場を訪ねたという木村さん。
牧場主や酪農家と語らい、牛乳を飲むなかで、
そのおいしさ、放牧のおもしろさを実感。
まだまだ知られていない魅力を多くの人に届けるべくオープンさせたのが、
ここ〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉だ。

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉木村義之

〈武蔵野デーリー CRAFT MILK STAND〉の代表で、木村さんのお父さんである義之さん。

「うちは祖父の代からこの場所で牛乳配達の仕事をしていました。
父の代で自動販売機の配送業も請け負うようになったのですが、
父も高齢になったことで、これからを考えるようになり、
思い切って、クラフトミルクを売るお店をはじめてみようと思ったんです。
実は父もかつて全国の牧場を巡っていたことがあるようなので、
親子の活動がつながったふしぎな縁も感じます」

ゆーゆー牧場

木村さんが訪れた、東京で唯一放牧をしている牧場「ゆーゆー牧場」。八丈島の南国感あふれるゴルフ場だった場所を放牧地に。ヤシの木と太平洋とジャージー牛という、ここでしか見られない風景。

コロカル編集部、 1年間の「買ってよかった!」まとめ 「ベストバイ2024」

コロカル編集部員の2024年のお買い物事情

今年の1年を振り返るためには、買ったものを振り返るのが手っ取り早い……!
ということで、今年もコロカル編集部に、「2024年、これ買ってよかった!」
を聞きました。

取材先で、旅行先で出合った逸品とは?

小倉縞縞のシンプルバッグ(テキスタイル|#140 OCEAN BLUE)/福岡県小倉市

テキスタイルのデザインと、使っているときのフォルムが気に入っている、
〈小倉縞縞〉の手提げです。

小倉縞縞の存在を知ったのは、
コロカル編集部が〈カラーミーショップ大賞2019〉の審査を依頼されたのがきっかけ。
ノミネートされたネットショップの中に小倉縞縞もありました。

一度は途絶えてしまった小倉織を復元し再生したテキスタイル、
という背景も魅力的でしたが、
小倉織のもともとの個性である「たて縞」を
ここまで印象的なデザインに仕上げられるのか、と驚いた記憶があります。
「縞」という一見単純な模様を、ここまでバリエーション豊かに表現できるのかとも。

個人的な好みはこの「#140 OCEAN BLUE」というテキスタイルですが、
公式サイト上には印象ががらっと違う、いろんなしましまが並んでいます。
眺めているだけでも楽しいですよ。

Web:小倉縞縞 商品サイト

デザイナー&エンジニア・絹川憲人

〈ECHAPPER(エシャペ)〉のパジャマ/東京都

出合いは、10月特集「ふたりのコンランが愛したジャパン・ローカル」の取材で訪れた
三重県多気町のホテル〈HACIENDA VISSON〉でのこと。
袖を通した瞬間“パーフェクト”な着丈、首のつまり具合、着心地が気に入って、
その場でブランドを検索。
〈ATON(エイトン)〉を手がける久﨑康晴氏による
メイド・イン・ジャパンのホームリネンブランドとのことで膝を打ちました。

封筒型の収納袋

封筒型の収納袋がついているので、出張先にも持っていっています。

生地のシャリ感、ツヤ感は、スヴィンコットンからなるもので、
普通のコットンよりも繊維質が細くて長くて強いのだそう。
ストレスフリーで、かつパジャマっぽさがないので、長距離移動に良さそう……
と、この年末、禁断の「パジャマ外着化計画」を企んでいます。

Web:ECHAPPER

Instagram:@echapper_japan

エディター・海老原

〈NO COFFEE × SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉/沖縄県宮古市

藤原ヒロシやKYNEなど有名アーティストとのコラボで人気の
福岡薬院エリアにあるコーヒーショップ〈NO COFFEE〉。

いちコーヒーショップの域を越えて、
ファッション・アートシーンで注目を集める同ブランドですが、
今年の夏に沖縄県宮古島を訪れたときに出合ったのが
宮古島のリゾートホテル〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉とのコラボアイテム。

宮古島滞在中は、民宿に宿泊していたのですが
観光がてら〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉のショップを訪れたところ、
〈NO COFFEE〉と〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉のコラボアイテムを発見!
即・購入と相成りました。

Cap

Cap "NO ISLAND" Key Chain(1980円)

〈NO COFFEE〉は人気のブランドですし、
同商品はもちろんECでも購入することができます。
でも、「宮古島でゲットした」ということに意味があります。

ローカルに訪れるたび、「東京でも、ECでも買えるもの」を
買ってしまいがちなぼくですが、
“その土地で買ったもの”への思い入れはひと味違います。

Web:〈NO COFFEE × SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉ECショップ

編集・卓立

つくも窯 十場天伸さんの耐熱鍋/兵庫県神戸市

鍋が好きだ。食べるのも好きだけども、観ているだけで温まるその風貌に魅かれる。
うちには、鳥取の陶芸家・山本教行さんの両手付平土鍋、
そして兵庫 つくも窯の十場天伸さんの鍋が3つ。
合計4つもある(笑)。

今年、久しぶりにつくも窯を訪れたときに購入したのが、十場さんの耐熱鍋把手付きである。
インドネシアのロンボク島で、鍋で調理した料理をそのままに出されて、
感動したというお皿を手本につくったもの(写真左下)。
野菜炒め、焼きうどん、スクランブルエッグ……、
つくった料理を温かいままに食すことができるワイルドさ。
ちなみに、左上は耐熱ラーメン鉢、右が耐熱四角鉢。
ガシガシ火をかけて育っていく姿も愛おしい。

Instagram:@tsukumogama_llc

ブランディングプロデューサー・杉江宣洋

〈starnet〉の陶器のタンブラー/栃木県益子町

コロカルにジョインして、2回目の遠方取材。栃木県益子に行った際、
訪れた〈starnet〉で一目惚れした陶器のタンブラーです。

同じ形のガラスのタンブラーはよく見かけますし、小さいサイズは既に持っていました。
在宅での作業が多い時、グラスが小さいと何度も注がないといけないのが面倒で(笑)
大きさも、陶器でこの形というのにもグッときて、迷うことなく購入しました!

実は他にも先の細いお箸も置いてあって、3膳購入したのですが、
使用感満載なのでグラスのみのご紹介。

〈starnet〉は雑貨からファッションアイテムまで、目移りしてしまうような、
おしゃれなアイテムがたくさんあります。ぜひ益子を訪れた際には覗いてみてください!

Instagram:@starnet_mashiko

ADプランナー・伊庭

あなたが知らない 「アメ横」の“ラビリンス”へ あなたのまちの焼酎ハイボール
アテ探し旅

全国で、思わずその場で缶を開けたくなるほど魅力的な
「焼酎ハイボールのお供」を見つけるこの連載。
今回は、酒ライターの岩瀬大二さんがアテンドする、
上野アメ横商店街、通称「アメ横」編です。

賑わうアメ横で狙うは、老舗の自慢の旨いアテ

「アメ横」。
その名は場所を示すだけではなく、日本の冬の歳時記でもある。
JR上野駅からJR御徒町駅の間、
約500メートルの間に400店あまりの商店や飲食店がひしめくが、
年末のニュースでもおなじみの鮮魚店、各ジャンルのプロ御用達の食の専門店、
昭和から男子憧れのミリタリーやレザーを扱う店に、
最新のK-POP風ファッションの店、
飲食店では角打ち、酒場にガチ中華系、中近東系が混在。
ジャンルもそうだが、歩んできた歴史の多種多彩さもある。
年末の歳時記のイメージ通りのアメ横もしっかりあるし、
もしかしたらあなたの知らないアメ横もある。

「アメ横」をアテンドする岩瀬さん

アメヤ横丁や上野アメ横など数々の通称。商店街名としては、「アメ横商店街連合会」。第二次世界大戦終戦直後の闇市がルーツ。名前の由来は飴を売る店が多かったこと、アメリカからの舶来品が多かったというふたつが有力。

今回のアテ探しは、そのなかから、
アメ横の歴史を見続けてきた老舗の3軒をピックアップ。
伝統の豆類からマニアにも人気の高いスパイスを扱う〈大津屋〉。
年末ならではの口上も楽しい、鮮魚・海産物の〈三幸商店〉。
ナッツとドライフルーツの目利き〈小島屋〉。
老舗と書くと、古めかしい感じもするが、
いずれの3軒も、時代とともに、その変化とともに歩んできた古くて、新しい店だ。

まずは大津屋へ。
戦後、闇市から派生したといわれるアメ横だが、
そのころから豆類を専門に扱う店として創業した店で、
次第にスパイス類の専門店としても注目を集めた。
「コロナの時期には、おうちカレーをスパイスからつくりたい、
という一般のお料理好きの男性が増えました」
というのは代表で4代目の竹内森英さん。

開創400年という徳大寺。護身や蓄財の神、武運開運の願いをこめて戦国武将にも愛された摩利支天を祀る。

開創400年という徳大寺。護身や蓄財の神、武運開運の願いをこめて戦国武将にも愛された摩利支天を祀る。大津屋さんの並びはこの徳大寺が大家。

店頭には昔から扱う豆類とスパイス類が並べられる。

店頭には昔から扱う豆類とスパイス類が並べられる。「年末はおせちなどに使う豆類が売れますね。そしておせちに飽きたらカレーもね(笑)」と敦子さん(中央)。それにしてもいいモノ、世界中から集まったものが安価で売られている。敦子さんは「薄利多売。アメ横で言うところの手あかがつけばいいんですよ」と微笑む。

続けて4代目の母で3代目を支えてきた敦子さんが、
スパイスに力を入れ始めたころを振り返る。
「バブルの頃、パキスタンやイランの人たちが、
ハラールの食材を探しに来るようになったんです。
そこで主人(先代)が欲しいスパイスを聞きながら、
関係先のルートから仕入れ始めたのがきっかけ。
それから口コミで広がっていきましたね」

ハラールはイスラム教で許された食材や料理のこと。
最近ではよく聞く言葉だが当時は「初耳」と敦子さん。

「パキスタンの人がカレーを食べるなんて知らないですし、
スパイスのこともわからない。
しかもこちらはヒンディー語なんてわからないですし、
あちらは、日本語はもちろん英語もわからない(苦笑)」

アチャール? あ、漬物のことか。干しブドウはキスミス。
カロンジって言っているのはブラッククミンのこと……。
ひとつひとつ紐解き、ノートに記して、またコミュニケーション。
それを繰り返し、積み重ねていった結果が、
「久々に来られたお客さんが、自分の国のバザールに帰ってきたみたいだ、
なんて言ってくださって、うれしいですよ」

店の奥、ズラリとスパイスとハーブが並ぶ光景は圧巻。

店の奥、ズラリとスパイスとハーブが並ぶ光景は圧巻。スパイスは半分以上知らないものだった。

本場のエスニック料理店や名だたる有名店も取引先。
加えて「お好み焼き屋さん、ハンバーグ屋さん、最近だとクラフトのコーラも」(竹内代表)
今までなかったスパイスがここにあればアイデアは膨らむ。

選んだのは大津屋オリジナルのカレースパイスミックス。
今回の焼酎ハイボールのアテは、
カレースパイス×魚介のコラボでいってみたい。

多彩なカレーミックス。

基本となるオリジナルからストロング、スーパーホット、激辛のカシミール、マイルドな欧風、シーフード用など多彩なカレーミックス。大津屋がイメージを膨らませ、ブレンダーと相談しながらつくっていったものだ。

観光地・南紀白浜から クラフトチョコレートの魅力を発信! 〈K型チョコレートカンパニー〉

南紀白浜に登場した小さなチョコレート工場

和歌山県白浜町の白浜桟橋のそばに佇む〈K型 chocolate company〉は、
店内からカカオの香りが漂う小さなチョコレート工場です。

美しい海が魅力の観光地「白浜」のまちに、
なぜチョコレート工場をつくったのでしょうか?
同店のオーナー、島彰吾(しま しょうご)さんに伺ってみました。

仕入れたカカオ豆から熟成していないものや虫食いなどを手作業で取り除く。

仕入れたカカオ豆から熟成していないものや虫食いなどを手作業で取り除く。

「前職はホテルのパティシエで、当時はいちごや抹茶のフレーバーがついた
ボンボンショコラなどのチョコレート菓子を製造していました。

あるとき、原材料がカカオ豆と砂糖だけでつくられた
クラフトチョコレートを食す機会があり、
ダイレクトに伝わってくるカカオの味わいに衝撃を受けたんです」

カウンターの後ろがチョコレート工場になっている。

カウンターの後ろがチョコレート工場になっている。

コーヒーもワインも飲めない体質だという島さんですが、
唯一それぞれの持つ味の違いや品種、
産地などの魅力が楽しめたのがチョコレートだったといいます。
そして、自分もこんなチョコレートをつくってみたいと一念発起。
広島県尾道市のクラフトチョコレート店 〈USHIO CHOCOLATL〉のドアを叩きました。

観光客や地元の人が集まる白浜の魅力を生かす

チョコレートが並ぶショーケース。

チョコレートが並ぶショーケース。

〈USHIO CHOCOLATL〉で1年半勤務したのちに白浜に移住し、
2022年12月に〈K型 chocolate company〉を開業。

白浜を選んだのは、尾道で働くなかで、
観光地に暮らす楽しさやまちに暮らす人をはじめ、
観光客などさまざまな人との交流に魅力を感じたからだそう。

「クラフトチョコレートを販売するなら観光地で、と考えていました。
というのも、日本人は先進国のなかではカカオの摂取量が少なく、
“タブレット”と呼ばれる、いわゆる板チョコを食べる習慣がありません。

そんなタブレットを手に取ってもらうためには、
一般的な住宅地よりも、非日常を味わうために人が集まる
観光地がいいと考えました」と島さん。

チョコレートをイメージしたパッケージはそれぞれ違うアーティストが担当。

チョコレートをイメージしたパッケージはそれぞれ違うアーティストが担当。

ガーナやタンザニア、ボリビアなどからカカオ豆を輸入し、
それぞれの個性が味わえる6種類のタブレットを製造、販売。
カウンターでカカオ豆の説明を聞いたり、
テイスティングができるようになっています。

1200点もの商品を取り揃える! 〈銀座NAGANO〉が 10月にリニューアルオープン

長野県の魅力や情報を首都圏で発信してきた〈銀座NAGANO〉が
開業10周年を迎える節目にショップやイベントスペースを改装し、
2024年10月26日(土)にリニューアルオープン。
どのように新しく生まれ変わったのか、気になるお店をレポートします。

1階は白木を使用し、明るくナチュラルな雰囲気にリニューアル

銀座のすずらん通りにある〈銀座NAGANO〉は、
首都圏と長野をつなぐ、情報発信拠点です。
3つのフロアで構成され、長野とのつながりを創れるあらゆる機能が揃っています。
1階のショップは全面を改修。高級感のある黒基調の内装から白木の木材に変わり、
全体的にナチュラルで明るい雰囲気になりました。

段差もすべてなくし、バリアフリー化。
長野県直送の野菜や果物、おやきなどの郷土食に、調味料、加工品など
「ふるさとの味」を中心に店舗全体で1200点ほどの商品を取り揃えています。

特におやきの種類は、地元のお店を超えるのではないかと思うほど豊富。
なかでも長野県のキャラクター「アルクマくん」のおやきは、同店の限定商品だそう。

長野でしか購入できないお土産品や人気の「牛乳パン」なども数量限定で並び、
オープン初日には即完売するほどの人気が集まりました。

「将来、何をして生きていけばいいのか」と問いかける理由。 福岡・糸島で生まれた書店 〈All Books Considered〉

かつて、話題の新刊やコミック、雑誌などを買いに
足を運んだまちの書店が「だいぶ減ったなぁ」と実感する日々。
20年前と比べると、国内の書店数は半減しているといいます。
福岡市内でも、半世紀にわたって営業していた天神地下街の書店が
今年8月に閉店し、ニュースになりました。

本を買うだけなら便利なインターネット通販があるし、
わざわざお店まで出かける必要もない……
そんなふうに思っている人も多いのではないでしょうか。

もしかしたら、「遠くても、そのお店を目指して出かけたくなる本屋さん」に、
まだ出合っていないだけかもしれません。

古着屋の接客スタイルで本を売る

新しい朝ドラの舞台としても注目を集めている「糸島」。
海と山が近く、マリンスポーツが楽しめるエリアとして、
また九州大学の広大なキャンパスがある場所としても知られています。
そんな糸島エリアに2年前オープンした書店が、
〈All Books Considered(以下、ABC)〉です。

店内には、現役の大学生でありオーナーの中田健太郎さんと
スタッフが選んだ新刊、古本、アートブック、ZINEなどがずらり。
本だけでなく、ABCスタッフのひとりが運営するブランド
エグゼクティブ愚か〉の内臓のぬいぐるみ、
有田焼の大皿、古着をリメイクした洋服……などなど、
自由で混沌としたアイテムたちが並んでいます。

「エグゼクティブ愚か」のぬいぐるみや缶バッジ。

「エグゼクティブ愚か」のぬいぐるみや缶バッジ。コンセプトは「この世にあってもなくてもいいけど、あったら嬉しくて楽しいもの」。

もともとは同じフロアの4畳半のスペースで営業していた〈ABC〉。
その手狭さゆえ、来客があれば「話しかけない方が不自然」だったそう。
「普段どんな本を読まれているんですか?」という
会話からはじまり、その時々でおすすめの本を紹介する、
「古着屋のような接客スタイル」が定着しているといいます。

戦略的に「積極的に話しかけていこう」と決めたわけではなく、
「個人的に古着屋が好きなので、こういうコミュニケーションのほうが
自分たちにとって自然だったんです」とのこと。
取材で伺った日も、常連のお客さんとの世間話が弾んでいました。

はじまりは、30センチ四方の本棚

中田さんの「本屋」としてのキャリアが始まったのは、
〈ABC〉の1階にある〈糸島の顔が見える本屋さん(以下、糸かお)〉。
中田さんが住んでいるシェアハウスのオーナーが
〈糸かお〉を共同運営していたことがきっかけでした。
いわゆる「シェア型書店」で、約100人のオーナーが
各自の棚にさまざまな本を並べ、販売しています。

「コロナ禍の夏休みで時間が有り余っていたときに、
自分の本棚に『引きの強いタイトルの本』を並べて楽しんでいたんです。
本を並べることで、横断幕を掲げるような、主張するようなことが
できるなと思っていて、その延長のような感じで〈糸かお〉の
棚を借りたんですが、30センチ四方の棚では全然足りないなと。
その後、2階のスペースを借りられることになったので、
大学の友達に声をかけて、メンバー4人で〈ABC〉を始めました」

4畳半の店舗をスタートしたときのオリジナルメンバーの写真

4畳半の店舗をスタートしたときのオリジナルメンバー。家族写真風のポートレートは、糸島の写真家に撮影してもらったそう。

「本好き」というよりも、好きな「何か」を持っている人が集まり、
まるでバンドのようなノリで始まった〈ABC〉。
オープンから2年経った今年、同じフロアのテナントに空きがでたことで、
4畳半からその3倍以上のスペースに移転。
オリジナルメンバーの卒業、新しいメンバーの参加もあり、
いま、大きな変化の時期を迎えています。

バックパックブックス・ 宮里祐人の旅コラム 「計画をたてないからこそ出会えた。 本とレコードがつないだ沖縄旅」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第42回は、〈バックパックブックス〉の宮里祐人さん。

旅は好きなものの、いつも詳細な計画はたてないという宮里さん。
2024年6月に沖縄本島を旅したときも
ほとんど行き当たりばったりの旅をしたようだ。

しかしそれでも興味の赴くままに行動していると、
なぜか偶然がうまく重なることがある。
でもそれは偶然ではないのかもしれない。

そんな出会いを繰り返した沖縄の旅。
本屋、本、レコード、ジャズがつないだ縁とは?

計画は立てない、沖縄の旅

旅の本を多く扱っている新刊・古本屋を営んでいます。
以前は出版社に勤めていましたが、
自営業ならやり方次第でまとまった休みをとって
旅に出やすくなるかもしれないという目論見もあって開業しました。
なので真冬や梅雨や真夏など、
お客さんの足が少し遠くなりがちな時期にまとめて休みをとって
旅に出るようにしています。

今年6月は10日間ほど沖縄本島に行きました。
旅に行く際はほとんど計画を立てません。
帰りの時間や場所にもできるだけ縛られたくないので、
行きのチケットしかとらないことが多いです。
今回もじっくり見て回ったことのない沖縄本島の北部に行くことと
6月23日の沖縄の慰霊の日の式典に参加することくらいしか予定を立てずに、
東京が梅雨入りして沖縄が梅雨明けしたタイミングの6月後半に出発しました。

那覇空港に着いて、前に乗ったことのあるモノレールは避けて
那覇市街までフラフラと歩いてみることに。
空港に隣接した航空自衛隊の基地など
モノレールからでは目に入らなかったかもしれないものを目に焼きつけました。
途中、ブックオフがあったので入店して沖縄に関する本を物色。
そのなかのひとつに
沖縄独自のジャズ文化を追って紹介した『沖縄ジャズロード』がありました。

高松市〈本屋ルヌガンガ〉 独立系書店から ローカルに「やさしい本屋さん」へ

〈本屋ルヌガンガ〉の1週間が始まる

定休日明けの水曜、午前10時前。
〈本屋ルヌガンガ〉の中村涼子さんが店先の植物に水をやり、
看板を出して開店の準備をしていると、自転車に乗った高齢の女性がやってきた。
「もう開けますから、さあどうぞ!」と軽やかに声をかける涼子さん。
常連のお客さんだという。
少し立ち話をしたあと、涼子さんは「配達に行ってきますね」と雑誌を手に外へ。
常連さんは雑誌が並ぶ平台へ。ほどなくしてひとり、ふたりとお客さんがやってくる。

カウンターでは黙々と本の検品作業を進める、店主の中村勇亮(ゆうすけ)さん。
先ほどの常連さんに目を向けると、椅子に腰かけゆっくりと雑誌をめくっていた。

店内で常連さんが本を読む様子

高松市の繁華街に店を構える〈本屋ルヌガンガ〉。
田町商店街から1本入った通りに位置し、
周辺にはミニシアター系の映画館や古本屋などもある。
2017年8月17日に夫婦でオープンした。

看板「本」の描き文字はお客さんだった装丁家・平野甲賀さんによるもの。

看板「本」の描き文字はお客さんだった装丁家・平野甲賀さんによるもの。

香川の伝統的工芸品、高松張子が本棚に飾ってある。

香川の伝統的工芸品、高松張子が本棚に飾ってある。

名古屋から高松へUターンして本屋を開く

勇亮さんは高松市出身だが、地元を離れていた時間が長い。
信州大学を卒業後、「本が好き、本屋が一番身近な場所だったから」という理由で
名古屋に本社がある書店に就職。
岐阜と大阪の支店で3年ほど働いた後、商社へ転職し、結婚した。
書店を辞めても本は変わらず読んでいたが、ライフスタイルが変化するなか、
昔のように大型書店でゆっくりと本を選ぶ時間はとれなくなっていた。
その代わりにまちの小さな書店に入って、さっと本を選ぶスタイルが定着していたという。

店主の中村勇亮(ゆうすけ)さん

「その頃、世の中に新しいタイプの書店が出てきたのを知ったんです。
店主のセレクトが光る、小さな店。
まさにぼくもそんなお店を求めていたし、やってみたいと思いました。
ただ、会社員から自営業者になるイメージがなかなかわかなくて」

2015年にブックコーディネーターの内沼普太郎さんが主催する
本屋講座に参加したことが転機となった。

「会社を辞めずにそのとき暮らしていた名古屋で週末だけ本屋をやろうか、
もしくは故郷の高松で誰かを雇って本屋のオーナーになろうかなどと、
ぼんやり考えていたんです。
でも講座を受けて本屋のプランを考え、少しずつ準備を進めているうちに、
やっぱり自分でするほうが楽しそうだからやってみようと気持ちが固まりました。
当初、妻は賛成ではなかったのですが、流れのなかでふたりでやろうということに……」

絵本・育児関連の棚を担当している、妻・涼子さん。

絵本・育児関連の棚を担当している、妻・涼子さん。

「最初は驚きました。ふたりとも会社員を続けていくと思っていましたし、
まさか起業するとも、生まれ育った愛知を離れるとも思っていませんでした」

当時は涼子さんも会社員だったが、仕事と子育ての両立に悩み、
女性の起業支援セミナーに行き始めていた矢先だったという。

「どちらかというと私がやりたいことを探していて、
夫は会社で頑張っていくと思っていたので、
ある日、夫が本屋をやりたいと言い出したのでビックリしました。
でも、お互いに本が好きでしたし、ふたりで古本市に参加して
本を売っていたこともあったりしておもしろそうという思いもありました。
私は書店員経験がなかったので、名古屋のまちの書店で修行をすることにして、
本屋をやるイメージを膨らませていきました。
腹をくくるのに1年以上かかりましたけどね(笑)」と、涼子さん。

そんなふたりが最終的に高松を選んだのは、
〈本屋ルヌガンガ〉がある物件との出合いが大きい。
ツテを伝い安く借りられそうだったこと、
かつ活気のある商店街に隣接する立地だったこと。
小さな書店を始めるにはリスクの少ない理想的な条件が揃っていたことが背中を押した。

秋スイーツの定番! 〈恵那川上屋〉が和栗のモンブラン 「栗一筋」を期間限定で販売

銘菓「栗きんとん」で有名な岐阜県恵那市に本店を構える
〈恵那川上屋〉では、併設の〈栗里宿カフェ〉にて、
和栗を使った期間限定スイーツ「栗一筋」を2025年1月上旬まで販売。

2012年にスタートしたという「栗一筋」は、
これを目当てにカフェを訪れる人が多いというほどの人気商品です。
60周年を迎える今年は、さらに栗の香りが引き立つよう
おいしさをリニューアルしたそうです。
こう語ってくれるのは、〈恵那川上屋〉マーケティング部の井戸奈緒美さん。

「栗一筋」1650円。賞味期限30分というサクサクのメレンゲと、なめらかな栗のペーストは濃厚なおいしさが絶妙。

「栗一筋」1650円。賞味期限30分というサクサクのメレンゲと、なめらかな栗のペーストは濃厚なおいしさが絶妙。

「特製の栗の焙煎粉を使ったサクサクのメレンゲに、カスタードクリーム、
生クリーム、黒糖のキャラメルソースを3層に積み上げ、
その上に、栗きんとん約5個分の栗のペーストをたっぷりのせたボリュームのある
逸品に仕上げました。人気のモンブランパフェなどとあわせて、お楽しみください」

モンブランパフェ1100円 。チョコクランチ、ブリュレ、キャラメルソース、栗ソフト、パイの上に、マロンクリームを贅沢に盛ったパフェ。

モンブランパフェ1100円 。チョコクランチ、ブリュレ、キャラメルソース、栗ソフト、パイの上に、マロンクリームを贅沢に盛ったパフェ。

原点は手づくりの和菓子。ていねいな菓子づくりにこだわる

1964(昭和39)年創業の〈恵那川上屋〉では、創業当初から
素材のおいしさを伝えたいとていねいな菓子づくりにこだわってきました。
栗菓子をはじめ、生み出されたアイテムは、1000種類以上にものぼるといいます。
和と洋を越えた独創的な菓子のアイディアは、
菓子職人たちの日々の努力のたまもの。
現在でも、職人が創意工夫をこらし、とことんおいしさにこだわっています。

店内の工房では職人さんの菓子づくりの様子も見ることができます。

店内の工房では職人さんの菓子づくりの様子も見ることができます。

「本のまち」青森県八戸市に 新たなカルチャーの拠点となる 古本屋〈ジェロニモ〉がオープン

本屋が減少している時代に、果敢な戦士のように

青森県八戸市の中心街に古本屋〈ジェロニモ〉がオープンしました。
八戸市は2014年から「本のまち八戸」をスローガンに、
公共施設として〈八戸ブックセンター〉を運営するなど、
市民が暮らしのなかで本に触れる機会を増やしてきました。
本を扱う〈ジェロニモ〉は、八戸市らしい店といえるでしょう。

古本屋〈ジェロニモ〉店内

お客さんには役場の職員など自治体関係者も多い。

ジェロニモというのは、実在したネイティブアメリカンの戦士の呼び名です。
彼はアメリカ大陸に進出する白人に抵抗し、最後まで勇敢に戦ったことで知られています。

全国の本屋の数は、ここ20年間で20880店舗から10918店舗と
およそ半数に減っています(出版科学研究所調べ)。
そうしたなか、古本とはいえあえて本屋を始めるには、ジェロニモのような勇気が必要。
そう感じた店主の本村春介さんが、自らを鼓舞する意味もこめて店名にしたといいます。

古本屋〈ジェロニモ〉ディスプレイ

カウンターの反対側の壁には、印象的な表紙の本がディスプレイされている。

お酒も飲める、居心地のいい店内

「たくさんの人に来てほしいから」と、本のジャンルは幅広く揃えており、
カウンターでドリンクも提供しています。うれしいことにお酒も飲めます。
ドリンク片手に店内をブラブラし、椅子に座って試し読みもできるため、
居心地よくて長居してしまいそう。

椅子と本とドリンク

店内の至るところにあるドリンク置き場

店内の至るところにドリンクを置ける場所がある。

立地は、八戸市の中心街の真ん中にあるビルの3階です。
「いい場所にあるでしょ。1本隣の道は飲み屋街だし、横丁も近い。
だから、0次会にも使ってほしいですね。『飲み会までまだ時間あるな』ってときに、
ここで1杯飲んだり本を読んだりして、時間をつぶすとちょうどいいと思います」
〈ジェロニモ〉の営業時間は13:00から19:00と、店が閉まる頃には
飲み会もスタートするタイミング。待ち合わせ場所にもぴったりです。

古本屋〈ジェロニモ〉看板

店を目がけて訪れる人を優先するため、看板はあえて控えめ。

売り切れ御免! 県民だけが知っている アンテナショップ目玉商品10選

世の中にこれだけネット販売が充実していても、
アンテナショップにはそこでしか手に入らない商品が数多く販売されている。

現地以外では、アンテナショップにしか流通しない“幻のローカルフード”を求めて、
店舗に列をなし入荷日のうちに即完売、という商品も少なくない。

今回は数ある商品のなかから、選りすぐりの数量限定・即完売商品を紹介しよう。

レインボーラムネ┃奈良まほろば館@新橋

奈良県生駒市生まれの「幻のラムネ」といわれる〈レインボーラムネ〉。
ふるさと納税の返礼品として登録されたものの、
人気のあまりわずか8分で品切れになったという逸話があるほどだ。

〈奈良まほろば館〉では、月・木曜の週2回、10個限定で販売され、ひとり1点限り。

人気の秘密は、カラフルな見た目はもちろんだが、
外はカリっと、中身はトロっとした食感がやみつきになるのだとか。

その評判は大手お菓子メーカーの目に留まり、
本家〈イコマ製菓本舗〉と〈UHA味覚糖〉が共同開発した姉妹品が流通
しているが、オリジナルの〈レインボーラムネ〉を定期的に入荷しているのは、
都内では〈奈良まほろば館〉だけとのこと。

information

【レインボーラムネ】

内容量:77グラム

価格:550円

入荷日:月・木曜

販売場所:奈良まほろば館

水だんご┃日本橋とやま館@日本橋

〈水だんご〉は、富山県黒部市生地(いくじ)地域の家庭で
古くから親しまれている夏菓子。
材料は富山県産コシヒカリの米粉、北海道産片栗粉、おいしいお水だけ。

冷水にしっかりとさらし、特製の青大豆きなこをかけて食べることからその名がついた。

〈日本橋とやま館〉では、富山県魚津市の水だんご専門店〈藤吉〉から
毎週水曜に入荷されているが、その日のうちに売り切れることもしばしば。

〈藤吉〉の店舗では、ソフトクリームと合わせて提供されており、
〈日本橋とやま館〉で購入したら自宅でアレンジしてみるのもよさそうだ。

information

【水だんご】

内容量:180グラム

価格:415円

入荷日:毎週水曜日

販売場所:日本橋とやま館

バラパン┃日比谷しまね館@日比谷

〈日比谷しまね館〉で入荷日になると、
多くの人が買い求めている姿が見られるのが〈バラパン〉。
発売から70年以上、世代を超えて愛される島根県出雲市のソウルフードだ。

ひとつひとつ手づくりされ、
くるくると巻かれた生地に挟まっているオリジナルのバタークリームは、
島根県民ではなくてもどこか懐かしさを感じるはず。

〈日比谷しまね館〉では、毎週土曜にプレーン味とコーヒー味を入荷。
そのままかぶりつくもよし、花弁を解きながら食べるもよし。

information

【バラパン】

価格:プレーン味 242円、コーヒー味 278円

入荷日:毎週土曜

販売場所:日比谷しまね館

ローカルの“地元自慢”を体験しよう! ニューオープンから“特化型”店舗まで 注目のアンテナショップ7選

2023〜24年にかけてアンテナショップは注目の年を迎えている。
ニューオープンやリニューアルを果たした店舗が次々と登場し、
ローカルの魅力を打ち出した多彩なコンテンツが盛りだくさんだ。

行ったことない地域でも、縁もゆかりもない県でも、
そこを訪れればきっと何か新しい発見があるはず。

今回は、そんなニューオープン・リニューアルしたアンテナショップと、
独自の進化を遂げた“特化型”アンテナショップを取り上げた。

ニューオープン・リニューアルした
注目のアンテナショップ

まずは2023年、2024年にニューオープン・リニューアルした
アンテナショップのなかから注目の店舗をピックアップ。

新規オープンのショップでは、陳列されている商品だけでなく、
県産材を使っていたり、伝統技術で手がけた什器を設置していたり、
意匠を凝らした内装も見どころのひとつだ。

また、お酒の試飲コーナーやギャラリースペース、レストランを併設する店舗など、
ローカルを「体験」できるからくりが盛り込まれているので、
そんなところに注目しながらアンテナショップめぐりを楽しんでほしい。

新潟県|THE NIIGATA@銀座

2024年8月8日、銀座5丁目のすずらん通りにグランドオープンしたのが
〈銀座・新潟情報館 THE NIIGATA〉。

9階建てのビルのうち、地下1階と地上1〜3階と8階の全5フロアからなり、
店内で握った魚沼産コシヒカリのおにぎりを提供する〈THE ONIGIRI・Ya〉や、
30種類以上の日本酒を試飲できる(1500円で5杯)
〈新潟清酒・THE SAKE Stand〉を展開している。

8階には、ものづくりのまち・新潟県燕三条を本拠地とするイタリア料理店
〈Tsubamesanjo Bit〉が〈THE NIIGATA Bit GINZA〉として出店している。

米どころ・新潟なのにイタリアン?
と思うかもしれないが、お米はしっかりと新潟産を使用。
イタリアンのコースのなかで際立つ新潟米を楽しめるでしょう。
そして、食材だけではなく、お酒やカトラリー、うつわにいたるまで
新潟の商品で統一するというこだわりも。

ここまで「新潟一色」に統一された空間は、現地でも体験できない、
〈THE NIIGATA〉だからこそ実現できた空間なのかもしれない。

関連記事:〈THE NIIGATA〉がグランドオープン!進化した新潟の玄関口が銀座にやってきた(新潟のつかいかた)

information

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【銀座・新潟情報館 THE NIIGATA】

住所:東京都中央区銀座5-6-7 SANWAすずらんBldg. B1〜3階・8階

TEL:

ショップ 03-6280-6551

にいがた暮らし・しごと支援センター 03-6281-9256

営業時間:

ショップ 10:30〜19:30 ※新潟清酒・THE SAKE Standは12:00~19:00

にいがた暮らし・しごと支援センター 10:30〜18:30

定休日:

ショップ 年始

にいがた暮らし・しごと支援センター 火曜・祝日、年末年始

WEB:THE NIIGATA

Instagram:@the_niigata

information

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【THE NIIGATA Bit GINZA】

TEL:03-6228-5636

営業時間:ランチ11:30〜14:00(L.O.13:30) ※土・日曜、祝日は〜15:00(L.O.14:30)

ディナー18:00〜22:00(L.O.21:00)

定休日:月曜、不定休

座席数:46

WEB:THE NIIGATA Bit GINZA

Instagram:@bit_ginza

時代とともに「進化するローカル」。 変遷をたどって見えてきた アンテナショップの次なる役目とは?

東京にいながらにして、地域の特産品や食材を手に入れることができ、
ローカルの雰囲気を楽しむことができる「アンテナショップ」。

現在、自治体のアンテナショップは
銀座、有楽町、日本橋エリアに約30の店舗が点在している。
その歴史は古く、昭和初期から東京駅近辺に集まりだし
バブル崩壊や東京駅の再開発など紆余曲折を経て、
現在のような「アンテナショップ特区」が広がっている。

そんなアンテナショップの動向をつぶさに見てきた、
〈地域活性化センター〉のメディアマーケティングマネージャーの畠田千鶴さんに
アンテナショップの変遷についてうかがった。

アンテナショップの先駆け!
東京未上陸の味で躍進した沖縄と鹿児島

〈かごしま遊楽館〉は1995年の開業当時の場所・日比谷で現在も営業。

〈かごしま遊楽館〉は1995年の開業当時の場所・日比谷で現在も営業中。

「1990年代、東京駅の八重洲口にあった鉄道会館と国際観光会館のふたつのビル
(現在のグラントウキョウ ノースタワー付近)には、
都道府県や市町村など約30の自治体の観光案内所が入居しており、
地域の玄関口として機能していました。

それが東京駅八重洲口の再開発による同ビルからの立ち退きと、
バブルの崩壊による銀座周辺の地価の下落によって、
それまでビル内に入居していた自治体の観光案内所が
銀座の一等地に個別の路面店型アンテナショップとしてオープンしたのです」

このときに現在のアンテナショップの原型となった
沖縄県の〈銀座わしたショップ本店〉(1994年)と
鹿児島県の〈かごしま遊楽館〉(1995年)が登場。
第1次アンテナショップブームへとつながっていく。

首都圏でPRに成功したうちなーごはんと芋焼酎

1994年に銀座一丁目でオープンした〈銀座わしたショップ本店〉は2023年に東京交通会館1階に移転。

1994年に銀座一丁目でオープンした〈銀座わしたショップ本店〉は2023年に東京交通会館1階に移転。

〈銀座わしたショップ本店〉と〈かごしま遊楽館〉は、
それまで現地を訪れなければ味わうことのできないローカルの味を
首都圏でPRすることに成功し、多くの顧客を獲得している。

「〈銀座わしたショップ〉さんは、それまであまり馴染みのなかった
泡盛の古酒や、ジーマーミ豆腐、海ぶどうなどの沖縄の食材を取り扱い、
イートインスペースでは本場・沖縄の味を提供するなど、
現在でもアンテナショップのなかで全国トップクラスの売上を誇ります」

その後、「わしたショップ」の名で
北は〈札幌わしたショップ〉から、南は地元〈那覇空港わしたショップ〉まで
計11店舗を展開しており、アンテナショップの成功例として各自治体から注目されている。

〈かごしま遊楽館〉とともに展開をする飲食店〈いちにぃさん〉。

〈かごしま遊楽館〉とともに展開をする飲食店〈いちにぃさん〉。

同様に、鹿児島県〈かごしま遊楽館〉もローカルの味をフックに、
東京でのプロモーションに成功している。

「〈かごしま遊楽館〉さんは、鹿児島の民間の飲食店〈いちにぃさん〉と共同で
レストランを併設した店舗を日比谷でオープンしました。
当時、東京には流通していなかった芋焼酎や黒豚、柚子胡椒などの
ローカル特産品を積極的にPRし、多店舗展開を実現します。

首都圏では、焼酎といえば甲類・乙類という分類が主流だった時代に
いまや全国区の知名度を誇る鹿児島の〈森伊蔵〉〈魔王〉などを取りそろえ、東京で受け入れられたのです。

これまで地域でしか消費されていなかったものが、
首都圏でも支持されるという『ローカルの可能性』を見出した事例といえます」

沖縄県や鹿児島県のように、路面店型のアンテナショップが登場する一方で、
立ち退きを余儀なくされたそのほかの自治体の観光案内所が、
東京交通会館にアンテナショップとして転換していったのもこの時期。

現在、交通会館には12店舗が入居しファンにとって
「アンテナショップの聖地」として連日多くの客でにぎわっている。

〈豊島屋〉創業130年記念! オリジナルデザイン鳩サブレー缶を 8月10日(はとの日)から限定販売

5年ぶりの発売がSNSで話題になっている「鳩サブレー缶」

鎌倉のお土産店の定番「鳩サブレー」で知られる〈豊島屋〉が
「鳩の日」にちなんで、2024年8月10日(土)に、
創業130年を記念したオリジナルデザインの
「鳩サブレー 1枚入缶セット」を限定で販売。

見慣れた白い鳩のデザイン。

見慣れた白い鳩のデザイン。

1894年8月10日に鎌倉の地で創業した〈豊島屋〉では
毎年8月10日を鳩(810)の日として定めています。
昨年の鳩の日には鳩の絵が描かれた
「鳩もこトート」を発売し、大好評だったそう。

そして、今年は創業130周年を記念して「1枚入缶」のセット販売が決定。
同商品は2019年の鳩の日にも販売したことがあり、
今回は5年ぶりの販売ということで、SNSで早くも話題になっています。

缶の種類は、鳩サブレーカラーと、ブルー、ホワイト、レッドの4色。
鳩サブレーのためにだけつくられた缶は、まさにシンデレラフィット。

鳩サブレーを割らずに持ち運ぶことができる、
まさに鳩サブレーのファン必見の商品です。

鳩を全部見つけられるかな?

鳩を全部見つけられるかな?

缶の蓋を開けてみると、内側には春夏秋冬それぞれのイラストが描かれています。
イラストのなかに隠れている鳩を探して楽しめます。

トリコロールカラーの鳩サブレー缶は、オリンピックの記念としても良さそう。

トリコロールカラーの鳩サブレー缶は、オリンピックの記念としても良さそう。

オンラインストアは、鳩サブレー専用缶4つに
鳩サブレー8枚箱入りのセットを受注販売。
販売期間は8月10日の8時10分〜11日8時10分まで。

そのほかに、鎌倉駅周辺の関連店舗でも8月10日限定で、
かき氷やウインナーワッフル、シュークリームなどの商品を感謝価格で販売。

8月10日(土)の8時10分より、「鳩の日特設サイト」がオープン。
ぜひチェックしてみてくださいね。

鳩サブレー1枚入缶セットの店舗販売価格は2500円で、ひとり5セットまで。
鳩サブレー型の缶4つ(缶の中に各1枚鳩サブレー入り)。

オンラインストアでの販売価格は3100円で、
鳩サブレー型の缶4つ(缶の中に鳩サブレーなし)と
鳩サブレー8枚箱入りです。

販売場所は、鳩の日特設サイトで確認を!

information

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豊島屋本店

住所:神奈川県鎌倉市小町2-11-19

TEL:0467-25-0810

営業時間:9:00~19:00

定休日:水曜不定休(祝日は営業)

Web:豊島屋本店

大分県の新たなご当地商品が誕生! おしゃれでサステナブルな10品を紹介

気軽に購入しやすいサイズも魅力の10商品

大分県の恵みが詰まった食品や雑貨をおしゃれなパッケージで包んだ
“新ご当地商品”が誕生しました。

由布市で収穫された野菜・果物を使ったピクルスや、
日田市で長い歴史を持つ醤油蔵が新開発した辛味のあるポン酢など、その数10品。
そのどれもが開発の過程でサステナブルな要素を取り入れるとともに、
手にとりやすいサイズでつくられています。

これらの商品は、県産品をより多くの人に購入してもらえるよう、
多様化する消費者ニーズなどに対応しながら価値を高めることなどを目的にした、
大分県の取り組みから生まれました。

今回、持続可能性(サステナビリティ)に配慮した取り組みを展開する
県内事業者の中から選ばれた10社が、プロジェクトチームとともに
商品をリブランディングまたは開発しました。

プロジェクトチームには、別府市に拠点を置く
〈Yamaide Art Office〉の⼭出淳也さん(ブランディングディレクター)、
〈TIMELESS〉の永⽥宙郷さん(クリエイティブディレクター)、
〈Yamaide Art Office〉の中村優花さん(プロジェクトマネージャー)らが
名を連ねています。
そんな大分の魅力あふれる商品を詳しく紹介します。

地元生産者の農産物でつくる新感覚のお茶
丹羽茶舗の〈フレーバーティー〉

フレーバーティー(2.5g×4個)各540円。カカオ煎茶、マコポン和紅茶、生姜ほうじ茶の3種類から選べます。

フレーバーティー(2.5g×4個)各540円。カカオ煎茶、マコポン和紅茶、生姜ほうじ茶の3種類から選べます。

中津市で1893(明治26)年から日本茶専門店を営む
〈丹羽茶舗〉が新たに生み出したのは、カカオ豆の種皮であるカカオハスクや、
地元の果樹園でとれた柑橘の皮などを使用した3種のフレーバーティー。

同店は、2011年に家業を継いだ丹羽真一さんに代替わりして以降、
商品のロゴやパッケージの刷新、喫茶室のオープンなど、
時代に合わせてお茶の文化をより身近に感じてもらえるよう、
かたちを変えながら営業を行っています。

イラストを手がける堀道広さんとデザインを担当する⾼橋孝治さんは、同店のほかの商品のパッケージデザインにも携わっています。

イラストを手がける堀道広さんとデザインを担当する⾼橋孝治さんは、同店のほかの商品のパッケージデザインにも携わっています。

今回の取り組みでも、同じ中津市にある〈HARU CHOCOLATE(ハルチョコレート)〉が
チョコレートの製造時に使用しないカカオハスクをカカオ煎茶に、
また〈おはら果樹園firm〉のオリジナル柑橘「マコポン」の皮を和紅茶に、
そして大分市の〈ヤドカリカンパニー〉がつくった無農薬のショウガをほうじ茶にと、
地元の素材や人々をつなげて地域循環をつくりながら、
新たなお茶の文化を発信しています。

ふぐのパッケージがかわいい!
柳井商店〈ふぐひれ〉

ふぐひれ(2枚入)378円。

ふぐひれ(2枚入)378円。

豊後水道に隣接していることから水産業が盛んな佐伯(さいき)市で、
卸事業などを営む〈柳井商店〉は、
ひれ酒として楽しめる〈ふぐひれ〉をリブランディング。

手に取りやすい2枚入りのミニサイズとなって、
パッケージも愛らしいふぐの形に生まれ変わりました。

パッケージのイラストは〈Chalkart CHOCOTTO〉河合愛さん、デザインは〈星庭〉福⽥まやさんが担当。

パッケージのイラストは〈Chalkart CHOCOTTO〉河合愛さん、デザインは〈星庭〉福⽥まやさんが担当。

1980年頃の創業当時、佐伯市内にふぐを加工できる事業者がいなかったことから、
先代がふぐの加工を始めた同社。

毒のある内臓以外、身はもちろん、皮やひれまで食べることができるふぐを
「より親しみのあるものにして、ふぐを通して福を広げたい」という想いで、
2代目の柳井太一さんは新たな商品開発にも取り組んでいます。

〈いいちこ〉の製造過程でできる成分をプラスした調味料
LogStyle〈ギャバ入りニラ醤油〉

ギャバ入りニラ醤油(140g)1080円。

ギャバ入りニラ醤油(140g)1080円。

西日本を代表するニラの産地である大分県。
大分市の〈LogStyle〉は、そんなニラの茎を活用した
〈ニラ醤油〉を製造・販売しています。

大分土産としても人気の高い、このニラ醤油シリーズに新しく仲間入りしたのは、
アミノ酸の一種である「GABA(ギャバ)」を加えた〈ギャバ入りニラ醤油〉。

〈Design totte〉越⽥剛史さんの手によって、既存商品とはテイストの違うデザインに。

〈Design totte〉越⽥剛史さんの手によって、既存商品とはテイストの違うデザインに。

大分県産の麦焼酎〈いいちこ〉の製造過程でできる、
大麦の搾りかすから偶然発見されたGABAを使用しています。

今回、〈LogStyle〉の時松秀豊史さんが機能特化型の新商品の開発に挑戦したことで、
味、栄養がさらに豊かになったアップサイクル調味料が誕生しました。

東京・奥多摩のクラフトビールメーカー 〈VERTERE〉。新工場に併設した 〈NEW Bottle Shop〉オープン

クラフトビールメーカー〈VERTERE〉が、奥多摩町に2024年4月20日(土)、
新工場に併設する〈NEW Bottle Shop〉をオープン。

まち全体が秩父多摩甲斐国立公園に包含される自然豊かな環境のなかで、
クラフトビールの製造販売と直営のタップルームやボトルショップを展開します。

自然豊かな東京の奥座敷、奥多摩

新設されたショップ。

新設されたショップ。

〈VERTERE〉は2014年に設立、2015年に醸造を開始した
東京奥多摩発のクラフトビールメーカーです。

工場やショップがある奥多摩までは、新宿駅から
JR青梅線の終点駅である奥多摩駅まで1時間半。
駅から徒歩20分ほどの場所にあります。

清らかな水と緑豊かなことから、年間を通して多くのハイカーやキャンパーが訪れ、
週末はたくさんの観光客が集まるエリアです。

新設されたビール工場。

新設されたビール工場。

「決してアクセスの良い場所とはいえませんが、都心のスピード感に流されることなく、
自分たちのペースでビールを作るために奥多摩を拠点に決めました」と
〈VERTERE〉の代表社員 鈴木光さん。

以前は、需要に対して生産量が追いつかず、取引の打診があっても受けられず、
一般顧客向けの販売に関しても、売り切れてしまう状況が
続いてしまっていたこもあったそうです。

そんなことから、以前の約4倍の増産が可能となる新工場を建設。

工場内にはタンクの数が増えて、増産ができるようになった。

工場内にはタンクの数が増えて、増産ができるようになった。

これまで応えることができなかった国内での取引や、
海外からの引き合いにも対応できるようになりました。

工場は奥多摩町が所有する未利用地にJR東日本都市開発が建設し、観光や雇用、
税収など奥多摩のまちにとっても有益な事業にもなっています。

近年はふるさと納税向けの出荷量も増え、2022 年度の町のふるさと納税における
返礼品の7割は、〈VERTERE〉 のクラフトビールが占めるほか、
国内だけでなく、アジアを中心に5か国へ輸出されています。

ひと足早く味わいたい、 鹿児島の「走り新茶」。 生産者に聞くお茶づくりと おいしいお茶の楽しみ方

「新茶の季節」っていつ頃?

新しい年度を迎えて大忙しの春は、気持ちもなかなか落ち着かないもの。
「今日はちょっと疲れたな……」という日は、
おいしい新茶とお気に入りのスイーツでリラックスしませんか?

おもてなしやリラックスタイムにはもちろん、お食事にもよく合うお茶。(写真提供:柳田製茶)

おもてなしやリラックスタイムにはもちろん、お食事にもよく合うお茶。(写真提供:柳田製茶)

「今年の新茶ってもうお店にあるの?」と思われるかもしれません。
手あそびの歌として有名な茶摘みの歌は「夏も近づく八十八夜」という
歌い出しからはじまりますが、「八十八夜」とは立春から88日目のこと。
今年なら5月1日前後に、その年の茶摘みが始まるのが一般的です。

ただし、茶摘みは桜前線と同じように、南から順に始まります。
そのため、八十八夜よりも早くいただける新茶があるんです!
それが、鹿児島から届く早摘みの「走り新茶」です。

お茶の生産量が全国第2位の鹿児島県

茶畑と開聞岳。(写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟)

茶畑と開聞岳。(写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟)

南国ならではのあたたかい温暖な気候を利用して、
1年中さまざまな品種のお茶が生産されている鹿児島。
豊富な日射量によるカテキン類(渋味成分)の増加に加えて、
摘みとり前に遮光資材で被覆をすることでアミノ酸(甘味成分)の増加を促し、
甘みと渋みのバランスがとれた、濃厚でコクのある風味をつくりだしています。

県内での茶業がさかんになったのは昭和後期からと、意外にも最近なのですが、
現在では静岡に次いで国内2位の生産量を誇ります。
2019年にはお茶の産出額で静岡県を追い抜き、国内1位になったことも。

薩摩半島南部の南九州市でつくられる頴娃茶・知覧茶が有名ですが、
種子島や屋久島などの離島ではなんと3月から収穫が始まっているのだそう。
そんな「走り新茶」は、縁起の良い“初物”としても人気が高く、
もちろん、一番摘みのおいしさもギュッと凝縮されています。

参考:かごしま茶navi

DJ松永がニットを着る。 世界からオファーが届く 新潟のニットとは?

DJ松永さんが学ぶ、新潟のニット

「Bling-Bang-Bang-Born」が世界的なヒットになっているCreepy NutsのDJ松永さん。
新潟県長岡市出身で、
新潟県のオウンドメディア『新潟のつかいかた』にてアンバサダーを務めています。
これまで新潟でのルーツを語ったり、師匠のDJ CO-MAさんと対談したり、
イベントや記事を通して新潟のアピールを続けてきました。

今回、『新潟のつかいかた』で
『DJ松永、初めて「新潟のニット」を纏う。新潟発、高品質ニットを知っていますか?』
という記事が公開されました。

実は新潟県には、世界からオファーが届くニットの工場がいくつもあります。
特に五泉市や見附市は戦後からニットの産地として有名で、
「五泉ニット」や「見附ニット」と呼ばれ、
国内外のラグジュアリーブランドから厚い支持を受けています。

近年は、オリジナルのニットブランドを立ち上げている工場が増えつつあります。
個々の強みを生かし、これまで培った技術力で質の高いアイテムを世界に向けて発信。
じわじわと人気を集めているのです。

「新潟のニットをもっと多くの人に知ってもらいたい」

そんな思いから実現したのが、DJ松永さんによる特別ファッション企画です。

「おいしいものないかな」が力になる。 離れた場所から能登を応援 石川県アンテナショップがリニューアル

銀座や日本橋、八重洲の周辺には、全国各地のアンテナショップが密集している。
東京にいながら、ちょっとした旅行気分を味わえるのが魅力だが、
商品を買うことが、被災地の復興につながることもあるようだ。

今年3月9日には、〈いしかわ百万石物語・江戸本店〉が
銀座から場所を移して〈八重洲いしかわテラス〉として再出発。
また5月(予定)には〈銀座・新潟情報館 THE NIIGATA〉がオープンを控えるなど、
今、注目度が高まる北陸地方のアンテナショップを紹介する。

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石川県と人をつなぐ総合発信拠点 
アンテナショップが「復興の象徴」に

〈八重洲いしかわテラス〉の外観

2014年10月、東京・銀座にオープンした
石川県のアンテナショップ〈いしかわ百万石物語・江戸本店〉。
出店から10年を迎える節目の年に、
東京駅からほど近い八重洲エリアへの移転した。

石川県 商工労働部 産業政策課の寺西洋毅さんに、
新たにオープンした〈八重洲いしかわテラス〉について、
また、年明けに発生した能登半島地震への率直な思いを聞いた。

継続的に石川の情報を発信し続ける

― はじめに、〈八重洲いしかわテラス〉の特徴を教えてください。

単に石川県の物産を販売するだけではなく、
観光コンシェルジュのコーナーなども設けています。
石川県内の事業者による首都圏での販路拡大や観光案内など、
情報発信の拠点となるアンテナショップを目指しています。

〈八重洲いしかわテラス〉店内の商品ディスプレイ

工芸品が並ぶエリア

銀座にあった頃は地下1階、地上2階の3フロアでしたが、
今回はワンフロアにすべてが集まっているため、
お客様にとっても買い物しやすく、広く、明るい店舗になっています。
東京駅から徒歩で約4分と立地がよく、アクセスしやすいのもアピールポイントです。

― 飲食スペースもあるのですね。

新たに飲食スペースも設け、「加賀棒茶」をお召し上がりいただけるほか、
日本酒の飲み比べやSNS映えする金箔ソフトなどもご用意しています。

情報の発信拠点ということで、イベントスペースでは文化的な体験も。
九谷焼の絵付けや金箔貼りなどの企画を通して、にぎわいを創出していきたいですね。

〈八重洲いしかわテラス〉の飲食スペースのカウンター。日本酒が並ぶ

― 移転の準備段階で「能登半島地震」が発生しましたが……。

以前の店舗を10月に閉めて、約半年空きました。
2024年の年明けくらいからPRのための物産展を企画していたのですが、
そのタイミングで地震が発生しました。
物産展は予定通り開催しましたが、「石川県を応援したい」とのことで、
足を止めていただいたり、カゴいっぱいの商品を買ってくださったり、
みなさまの「何かできないか」という気持ちがとてもありがたかったです。

― お店に並ぶ商品はすべて「地元のもの」ですよね。地震の影響は何かありましたか?

被害状況は県内でも地域によって差がありますが、やはり能登のほうは被害が深刻で、
主に日本酒など、入荷を予定していた商品がまだそろっていません。
ただ、それは能登の復興がどれだけ進んだのかを可視化するバロメーターでもあるんです。
前はなかった商品が次に来店したときに並んでいたら、その事業者が再開した証になりますから。
そうした観点からも、一度と言わず、何度も足を運んでほしいです。

― いよいよオープンとなりましたが、これからの展望を教えてください。

過去の震災で被害に遭った福島や熊本のアンテナショップでも、
1年くらいはたくさんのお客さんが来てくれたそうです。
一方で、時間が経てば経つほど、客足が遠のいていくとも聞きました。
そうした状況を避け、いかに持続していくかが課題だと感じています。

現在、復興応援ブースや新幹線県内全線開業ブースなどを計画していますが、
開始時だけではなく、継続して随時情報を発信していく。
首都圏にお住まいの方々に、少しでも石川県の現状や魅力を知ってもらいたいです。
きっかけは、「何かおいしいものないかな」でもいいので、
ぜひ一度足を運んでいただきたいです。

information

〈八重洲いしかわテラス〉ロゴmap

八重洲いしかわテラス

住所:東京都中央区八重洲2-1-8 八重洲Kビル1F

営業時間:10:30~20:00

Web:八重洲いしかわテラス

食べる・見る・聞く 
東京にいながら北陸を疑似体験

ここからは、富山、福井、新潟の3県のアンテナショップを見ていこう。
銀座や日本橋など首都圏にいながらも、さまざまな体験を通し、
まるで北陸へ旅行したような気分になれるのが特徴だ。

富山の魅力を知ってもらう
「体験テーマパーク」

〈日本橋とやま館〉の外観

東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅(B5出口)より、
出てすぐの場所にある〈日本橋とやま館〉。
食品や工芸品が約1200点も並ぶショップフロアのほか、
和食レストラン「富山はま作」やバーラウンジ「トヤマバー」、
観光交流サロンなどがワンフロアに集う。
入口すぐのイベントスペースでは、企画展示やワークショップが開催されている。

〈日本橋とやま館〉が目指すのは、ただ買い物できるアンテナショップではなく、
いろいろな角度から五感をフルに使って富山の魅力を感じてもらう
首都圏と富山をつなぐ情報発信拠点。
おいしいものを食べ、文化に触れ、いずれは実際に富山に行ってもらう。
子どもから大人まで幅広い世代に体験の機会を提供し、
富山の上質を見て、味わい、『人とモノ』『人と人』を、
体験を通してつなげる役割も担っている。

総括館長の田崎 博勝さんは、
「地震は大きな被害をもたらしましたが、長い目で見たときに追い風にできるよう
富山の魅力を知ってもらう機会にしたい」と前を向く。
また「富山のものを買ってもらうことは大きな力になる」と加えた。

information

〈日本橋とやま館〉ロゴmap

日本橋とやま館

住所:東京都中央区日本橋室町1-2-6 日本橋大栄ビル1F

TEL:

ショップフロア(物販) 03-3516-3020

和食レストラン「富山はま作」 03-3516-3011

バーラウンジ(トヤマバー)03-6262-2723

その他(イベント等) 03-6262-2723

営業時間:

ショップフロア 10:30~19:30

和食レストラン 11:30~14:30 17:00~22:30(日・祝~21:00)

バーラウンジ 11:00~21:00

観光交流サロン 10:30~19:30

Web:日本橋とやま館

「福井を買って、味わい、旅する」
MADE IN FUKUIが詰まった複合施設

〈ふくい食の國291〉の外観

〈ふくい食の國291〉は、
「福井を買って、味わい、旅する」がコンセプトの複合施設。
ショップエリアには県内各地から厳選した海の幸やご当地グルメのほか、
職人の技が光る工芸品などが並ぶ。

施設内の〈越前若狭 食と酒 福とほまれ〉では、
現地直送の新鮮な食材を使った料理を堪能できる。
観光移住情報コーナーでは福井への旅の計画のサポートや、
移住を検討している人にも現地のリアルな暮らしの情報を提供している。

東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅の5番出口から徒歩1分、
JR山手線・京浜東北線「有楽町」駅京橋口改札から徒歩5分とアクセスも良好。
福井の歴史や風土に光を当て、都心から“MADE IN FUKUI”の魅力を発信している。

information

〈ふくい食の國291〉ロゴmap

ふくい食の國291

住所:東京都中央区銀座1-5-8

Ginza Willow Avenue BLDG 1F・B1F

TEL:03-5159-4291

営業時間:

ショップ10:30-19:00

イートイン 福とほまれ

平日 11:00〜15:00 (L.O.14:30)、17:00〜21:00 (L.O.20:00)

土日祝 11:00〜20:00 (L.O.19:00)

定休日:不定休(年末年始を除く)

Web:ふくい食の國291

飲食から文化体験まで、
新潟の新拠点が銀座にオープン

〈銀座・新潟情報館 THE NIIGATA〉の外観イメージ

1997年のオープン以来、多くの人々に愛されてきた〈表参道・新潟館ネスパス〉。
ビルの老朽化に伴い、2023年12月25日に閉館した。
その後継として2024年5月(予定)にオープンするのが、
銀座に建設中のビルの5つのフロアを使った〈銀座・新潟情報館 THE NIIGATA〉だ。
「新潟の魅力を伝える場所があることをストレートに伝えたい」
という思いを込め、この名が付いた。

1・2階は物産販売エリアで、軽飲食販売や日本酒の試飲も可能。
また、地下1階は移住相談窓口となっている。
3階のイベントスペースでは文化体験の機会も設けられ、
8階には飲食店が入る予定で、“食”を通して新潟県の魅力を堪能できる。

information

map

銀座・新潟情報館 THE NIIGATA

住所:東京都中央区銀座 5-6-7

離れていてもできるもうひとつの復興支援 
クラウドファンディングで能登を応援

震災前の石川県輪島の白米千枚田

本特集「復興のバトンをつなごう。」のトップにも採用した震災前の石川県輪島の白米千枚田。©輪島市

手軽にできる復興支援として「買い物」を紹介したが、
寄付や義援金のほかにも、クラウドファンディングという選択肢もある。

「津波の被害に遭った旅館を再建したい」
「江戸時代から続く輪島塗の工房を再建したい」
「水族館の生き物を守りたい」
被災地からは、さまざまな理由から支援を募る声が届いている。

たとえば能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島市の「白米千枚田」は、
棚田に亀裂が入り、地下水は地上にあふれ出し、壊滅的な状態に。
放置しておくと修復不可能になるとのことで、対応が急がれるなか、
立ち上がったのが「白米千枚田愛耕会」のみなさん。

「400年間守りつないできた能登の財産をここで絶やすわけにはいかない」
そんな思いで、クラウドファンディングに挑戦したという。

愛耕会のメンバーのなかには、自宅が全壊した人もいる。
避難生活を強いられながらも「白米千枚田」を守ろうとする姿に、
心を動かされた人は多いようだ。
自宅からでも、何かできることを。
クラウドファンディングで応援するというのも、復興支援のひとつの形だ。

information

能登半島地震|白米千枚田を修復し、再び米作りを。

老舗帆布工場の実直さとぬくもり。 中川正子写真集 『An Ordinary Day』

創業135年となる工場のある一日

江戸時代初期にはじまった綿花の栽培から、
繊維産業のまちとなった岡山県倉敷市・児島。

そんな土地柄、デニムと並んで、
このまちで有名になったのが「帆布」です。

同地で1888年に誕生した〈倉敷帆布〉は、
日本人の細やかな業が反映された最高品質の帆布メーカー。
時代の移り変わりに適応しながら130年もの間、
技術をアップデートし続け、しなやかさと強さを併せ持つ糸で、
高品質で味わい深い帆布プロダクトをつくっています。
一級帆布は、バッグやシューズはもちろん、
日用品から工業用にまで幅広く使われているんだとか。

脈々と歴史を重ねる同メーカーですが、昨年2023年12月6日に、
その断片を収めた一冊の写真集『An Ordinary Day』を発売しました。

工場で働く人々の実直さが現れた、唯一無二の一冊。

それは、美しい光をとらえた写真が印象的な中川正子氏を写真家に、
創業135年となる工場の“ある一日”を彼女の視点から切り取った、
業への慈しみの想いと工場で働く人々の実直さが現れた、唯一無二の一冊。
クラウドファンディングでの260名もの人々の支援を受けて、
かたちになったといいます。

奈良の老舗革靴メーカー 〈オリエンタルシューズ〉が 奈良・大和郡山市の本社工場に 旗艦店をオープン

同社の主要ブランドのシューズが勢揃い!

1960年代に革靴の産地として栄えた奈良県大和郡山市。
当時の日本のビジネスマンの足元は、同地に支えられていました。

そんな奈良県・大和郡山市で1947年に創業し、
戦後復興から高度経済成長期、バブル崩壊、リーマンショックなど、
日本経済のさまざまな変遷を経ても、
今なお質実剛健な靴をつくり続けている革靴メーカーがあります。
名前は、〈オリエンタルシューズ〉。

同社の創業者・松本常雄氏は、
第二次世界大戦でのビルマ(現ミャンマー)戦線からの生還者。
戦地での靴の重要性を感じた氏は、帰国後に靴づくりをスタート。
以来、靴の製造・卸を展開してきました。

そんな同社が2023年12月2日、本社工場の一角に
旗艦店〈ORIENTAL SHOES FACTORY SHOP〉をオープンしました。

〈ORIENTAL SHOES FACTORY SHOP〉

安価なアジア製の靴が日本に大量輸入されるようになってから、
ブランディングを強化させた同社のオリジナルシューズブランド。

その販売に力を入れる過程で常に課題に上がったのが、
“実際にお客さまにシューズを見て試せる場”を設けることでした。
このショップはそんな同社の意向がようやくかたちとなった場所。
あえて都心ではなく、本社工場の横に建てたのは、
工場現場で働くスタッフがお客さまの購入をすぐそばで感じ、
ものづくりへ反映してほしいという思いから。

このショップでは、そんな同社が展開するシューズブランドを
しっかりと見て、履いて、購入することができます。

飾って、使って、食べて、楽しめる。 「2023年買ってよかったもの」


今月のテーマ 「2023年買ってよかったもの」

お手軽で便利なものから、一生付き合えるものまで
毎年さまざまな新商品・新製品が販売されます。

今回は、2023年に買ってよかったものを
全国にお住まいのみなさんに教えてもらいました。

土地に根づく人や店の人気商品をぜひ手に入れてみてください。

【東京都・武蔵野市】
旅先でのプレゼントや癒しにぴったりな一輪挿しカード

一輪挿しカード

今回のテーマは「2023年に買ってよかったもの」。
いつも食べ物ばかり紹介しているので、たまには違うものを紹介したいと思います。
武蔵野市・吉祥寺の仲道通りは、さまざまな雑貨店が点在しているのですが、
そのひとつに紙雑貨を専門に販売している〈ペーパーメッセージ〉というお店があります。

「一輪挿しのカード」(132円)は、ペンペン草、デイジー、アカツメクサ、たんぽぽなど野に咲く花をモチーフにしたものをラインナップ。

「一輪挿しのカード」(132円)は、ペンペン草、デイジー、アカツメクサ、たんぽぽなど野に咲く花をモチーフにしたものをラインナップ。

店内にはゆるくてかわいいイラストのポストカードや
メッセージカードなどがズラリと並んでいる人気のお店です。
なかでも「一輪挿しのカード」と「花瓶のカード」の
アイデアがとっても気に入ったため購入しました。

「花瓶のカード」(165円)には切り込みが入っていて、一輪挿しのカード」を互い違いに刺すとしっかり留まるしくみになっています。

「花瓶のカード」(165円)には切り込みが入っていて、一輪挿しのカード」を互い違いに刺すとしっかり留まるしくみになっています。

実はわたし、花モチーフのデザインやイラストが大好きなのですが、
実際に花を育てるのが苦手。
観葉植物やエアープランツすら枯らしてしまうので、
部屋のなかで飾っておけるのは生花ではなく、
みかんやりんご、バナナなどの果実類くらいしかありません。
そんな寂しい部屋をパッと明るくしてくれたのが、このカードなんです。

花瓶のカードを組み合わせて使うのもよいのですが、ガラスや陶器でできた一輪挿し用の花器に「一輪挿しのカード」を生けるのも◎。

花瓶のカードを組み合わせて使うのもよいのですが、ガラスや陶器でできた一輪挿し用の花器に「一輪挿しのカード」を生けるのも◎。

手帳に入れてどこにでも持ち歩くことができるので、
旅先や取材先でお世話になった人にメッセージを書いて贈ることもできます。

やわらかくほんわかした気持ちになれます。

やわらかくほんわかした気持ちになれます。

お気に入りの香水を吹きかければ、ふんわりと辺りがいい香りになります。
デスクや宿泊先の窓辺などにちょこっと置くだけで癒されるので、
とってもお気に入りのアイテムです。

information

map

ペーパーメッセージ

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町4-1-3

TEL:0422-27-1854

営業時間:11:00~19:00

定休日:不定休

Web:ペーパーメッセージ

photo & text

Momo*Kinari きなり・もも

ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。 国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 Twitter:@Momo_kinari