連載
〈 この連載・企画は… 〉
毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?
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Momo*Kinari, Etsuko Saito, Chihiro Ogawa
Momo*Kinari/齋藤悦子/小川ちひろ
お手軽で便利なものから、一生付き合えるものまで
毎年さまざまな新商品・新製品が販売されます。
今回は、2023年に買ってよかったものを
全国にお住まいのみなさんに教えてもらいました。
土地に根づく人や店の人気商品をぜひ手に入れてみてください。
今回のテーマは「2023年に買ってよかったもの」。
いつも食べ物ばかり紹介しているので、たまには違うものを紹介したいと思います。
武蔵野市・吉祥寺の仲道通りは、さまざまな雑貨店が点在しているのですが、
そのひとつに紙雑貨を専門に販売している〈ペーパーメッセージ〉というお店があります。
店内にはゆるくてかわいいイラストのポストカードや
メッセージカードなどがズラリと並んでいる人気のお店です。
なかでも「一輪挿しのカード」と「花瓶のカード」の
アイデアがとっても気に入ったため購入しました。
実はわたし、花モチーフのデザインやイラストが大好きなのですが、
実際に花を育てるのが苦手。
観葉植物やエアープランツすら枯らしてしまうので、
部屋のなかで飾っておけるのは生花ではなく、
みかんやりんご、バナナなどの果実類くらいしかありません。
そんな寂しい部屋をパッと明るくしてくれたのが、このカードなんです。
手帳に入れてどこにでも持ち歩くことができるので、
旅先や取材先でお世話になった人にメッセージを書いて贈ることもできます。
お気に入りの香水を吹きかければ、ふんわりと辺りがいい香りになります。
デスクや宿泊先の窓辺などにちょこっと置くだけで癒されるので、
とってもお気に入りのアイテムです。
information
photo & text
Momo*Kinari きなり・もも
ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。 国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 Twitter:@Momo_kinari
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なるべくモノを増やさずに生活したいと思ってはいるものの、
気づけば何かと増えているモノたち。
これってきっと、あるあるですよね。
でもやっぱり「買ってよかったもの」はいくつもあります。
2023年に買った愛用品のなかから選りすぐりのふたつを紹介します。
ひとつ目は、長岡市の陶芸家、岡﨑 宗男さん(屋号は〈陶 岡﨑〉)の小鉢です。
冷奴でもサラダでも岡﨑さんのこの小鉢に盛ると
とてもおいしそうな、いやおいしい(?)一品になります。
栃木県益子町で修業された岡﨑さんの作品は、
誰でも使いやすいシンプルなものばかり。
それでいて、食卓がパッと豊かになる風情があります。
ふたつ目は、〈もとしげ〉のおろし器です。
新しくできた田上町の〈やさしい道の駅 たがみ〉で見つけたので、
てっきり新潟でつくられているものと思いきや、
調べてみると島根県伝統の石見焼で知られる、
すり鉢・おろし器専門の窯元〈もとしげ(株式会社元重製陶所)〉の製品でした。
新潟を飛び越えてしまいますが、
力を入れずにお野菜をすりおろせる名品なので、
今回は特例で(勝手に)紹介させていただきます。
ものづくりが盛んな新潟なので、
我が家のキッチングッズや暖房器具は県内製品がいくつもあります。
みなさんのご自宅でも新潟でつくられたものがあるかもしれませんよ。
information
陶 岡﨑
Web:陶 岡﨑
information
もとしげ
Web:もとしげ
profile
齋藤悦子 さいとう・えつこ
新潟在住のフリーライター。しばらく勤め人でしたが、ひょんなことからライターの道へ。南魚沼市→新潟市→阿賀町→新潟市と県内を転居する生活をしています。寝るのが大好き、朝が苦手、スノーボードとたまに登山、ラジオとエッセイとレモンチューハイが好き。
Instagram:@suzuki_epi/
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米どころとして有名な岩手は昔から冷害に悩まされることも多く、
岩手では米の代わりに雑穀や小麦などを育てて粉にして食す、
「粉食文化」が広まったといわれています。
2023年は地粉のひとつである「南部小麦粉」を使って
いろいろな料理にチャレンジしてみました。
パンは好きだけど自分でつくるのはなんだか難しそう……と、
苦手意識があったのですが、つくり方は思ったよりもシンプル。
生地をこねて発酵させることでよりおいしさが増すので
ゆっくりお家で過ごす時間の増える冬にはぴったりです。
「南部小麦粉」は粘りが強く、風味も豊かなので
パンづくりや製麺づくりにも向いています。
地元では地粉を使って「ひっつみ」という、
水でこねて薄くのばした生地を手でちぎって煮る郷土料理がつくられますが、
私は肉まんや水餃子、ベーグルなどをつくってみました。
生地がもちもちで見事に大成功!
「南部小麦粉」のおかげで粉物料理の楽しさを知れたので、
これからいろいろなレシピを試してみたいと思います。
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小川ちひろ おがわ・ちひろ
遊軍スタイルフリーコーディネーター。東京出身。オーストラリアや台湾での海外生活も経験する放浪人間。異なる文化や感覚を持つ「人」に興味を抱く。 転職を機に〈地域おこし協力隊〉の制度を活用して岩手へ移住。現在は遊軍スタイルのフリーコーディネーターとして、旅するように東北の暮らしを堪能中。フットワークの軽さとコミュニティの広さをいかして、人をつなげてケミカルな反応が起こる「場」や「間」を創り出すことを楽しんでいる。
*価格はすべて税込です。
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