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posted:2024.11.29 from:和歌山県白浜町 genre:買い物・お取り寄せ
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writer profile
Momo*Kinari
きなり・もも
ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 X:@Momo_kinari
和歌山県白浜町の白浜桟橋のそばに佇む〈K型 chocolate company〉は、
店内からカカオの香りが漂う小さなチョコレート工場です。
美しい海が魅力の観光地「白浜」のまちに、
なぜチョコレート工場をつくったのでしょうか?
同店のオーナー、島彰吾(しま しょうご)さんに伺ってみました。
「前職はホテルのパティシエで、当時はいちごや抹茶のフレーバーがついた
ボンボンショコラなどのチョコレート菓子を製造していました。
あるとき、原材料がカカオ豆と砂糖だけでつくられた
クラフトチョコレートを食す機会があり、
ダイレクトに伝わってくるカカオの味わいに衝撃を受けたんです」
コーヒーもワインも飲めない体質だという島さんですが、
唯一それぞれの持つ味の違いや品種、
産地などの魅力が楽しめたのがチョコレートだったといいます。
そして、自分もこんなチョコレートをつくってみたいと一念発起。
広島県尾道市のクラフトチョコレート店 〈USHIO CHOCOLATL〉のドアを叩きました。
〈USHIO CHOCOLATL〉で1年半勤務したのちに白浜に移住し、
2022年12月に〈K型 chocolate company〉を開業。
白浜を選んだのは、尾道で働くなかで、
観光地に暮らす楽しさやまちに暮らす人をはじめ、
観光客などさまざまな人との交流に魅力を感じたからだそう。
「クラフトチョコレートを販売するなら観光地で、と考えていました。
というのも、日本人は先進国のなかではカカオの摂取量が少なく、
“タブレット”と呼ばれる、いわゆる板チョコを食べる習慣がありません。
そんなタブレットを手に取ってもらうためには、
一般的な住宅地よりも、非日常を味わうために人が集まる
観光地がいいと考えました」と島さん。
ガーナやタンザニア、ボリビアなどからカカオ豆を輸入し、
それぞれの個性が味わえる6種類のタブレットを製造、販売。
カウンターでカカオ豆の説明を聞いたり、
テイスティングができるようになっています。
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併設のカフェでは、チョコレートをふんだんに使用した
手づくりのスイーツやドリンクを提供。
客席はゆったりとした空間に20席あり、チョコレートに関する書籍も読めます。
ドリンクメニューは、チョコレートドリンクのほかに、
カカオの実を使用したカカオフルーツソーダやチョコレートとマッチするコーヒーなど。
スイーツは、クラフトチョコレートをたっぷり使用した
グルテンフリーのチョコレートケーキ。
フルーティーさが特徴のタンザニアを67%配合し、
香り豊かで濃厚な味わいが楽しめます。
看板商品の「チョコレートチーズケーキ」には、
甘みを引き立てる塩ホイップとカカオニブが添えられています。
「今まで生きてきたなかで、数々の偶然の出会いを経験したからこそ
今があると思っています。僕自身、あらかじめ計画することがあまり好きじゃなく、
後悔しないように自分に正直に生きていきたいと思っています。
そして、変にこだわりをもたないことこそが、僕のこだわりなのかもしれません。
でも、“感じたことのないカカオの味のするチョコレートを届ける”という想いは
常にブレずに、軸にあり続けると思います」
そう話す島さんは、これからも白浜の地から、
クラフトチョコレートの価値を発信していきます。
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K型チョコレートカンパニー
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