今日のおやつ:新潟県だけの「サンドパン」。コッペパンとバタークリームの素朴なおいしさ。

「サンドパン」ってご存知ですか?
コッペパンにバタークリームをはさんだ、新潟の上越・中越エリアだけで
食べられているローカルパン。
しっとりしたプレーンなパンに、優しい甘さのバタークリームが入っています。
「牛乳パン」にちょっと似ているような感じですが、もっとあっさりしています。

サンドパンが作られているのは昭和10年代から。
長岡市の「玉勘」、「庄七」、上越市の「小竹製菓」、
南魚沼市の「内山パン」や新潟市「パンのカブト」、
三条市の「ファランドール早通屋」などの有名店が、
オリジナルのパッケージに入れて販売しているんです。
なかにはちみつを中にはさんだものも。

今回は長岡市栃尾の「庄七」のサンドパンをいただきました。
レトロなパッケージがカワイイ!
ふわりとしたパンに、白くなめらかなバタークリーム。
上品な味わいでほっとします。
いつか新潟に行って有名店パンを食べ比べてみたいです。

・庄七パン
TEL:0258-52-2531
住所:〒940-0226 新潟県長岡市滝の下町8-19

白醤油の蔵が造る無添加白だし 愛知・七福醸造

「ありがとう」の気持ちから生まれる白だし

蔵に着くと、まず炊いてから約3年経った米が出てきました。
ひとつ目は「ありがとう」と声をかけ続け、
ふたつ目は「ばかやろう」と声をかけ続けたもの。
「ありがとう」の米は綺麗な粒のまま残り、
「ばかやろう」の米は腐ってどろどろに。

この米が表すものが七福醸造の姿勢。
七福醸造は「ありがとうの里」として工場見学を行うほど、
人を想い、心を豊かにすることを大切にしている蔵元。
ありがとうの気持ちで造る商品は料理人を唸らすほど質が高い。

低温でゆっくりと醸造させる有機白醤油の発酵タンクにも「ありがとう」の文字が。

添加物なしでおいしい料理ができる

七福醸造は、白醤油の本場である愛知県碧南市で白醤油や白だしを造るメーカー。
とれる量が少なくとも圧搾はしないなど、品質重視で白醤油を造ってきたなか、
料亭からの依頼をきっかけに「白だし」を日本で初めて販売。
以来白だしのメーカーとして支持されています。
ただ、支持される理由は商品以上のものを育んでいるからだと、
見学しているとすぐにわかります。

「いらっしゃいませ!」
私を見かけると、出会う社員みんなが一度手を止め、
はつらつとした笑顔と声で迎えてくれます。
そして、蔵の床も壁も並ぶ道具も、醤油屋とは思えないほど
ピカピカと輝きを放っています。

醤油の道具は塩分で錆びてしまったり、醤油造りに関わる菌によって
洗浄しても黒ずむもの。いったいなぜこんなに綺麗なんだろう……。
目を丸くしながら大豆と小麦を蒸す蒸煮管を眺める私に、A3ほどの範囲を示しながら
「ときどき研修で1日6時間半、3日間かけてひたすら同じところを磨くんですよ。
数人一緒になって黙々と。腕がパンパンになっても続けるんです」
と、鈴木貴士工場長が明るい声で教えてくれました。

鈴木工場長も映り込むほどピカピカに磨き上げられた蒸煮菅。

「学生を対象に白醤油仕込み体験も行っているんですよ」と話す笑顔がすてきな鈴木工場長。

これは犬塚敦統会長が徹底的に続けた「体験教育」によるもの。
1日1時間の掃除や、ご近所の草刈り、「徳拾い」と考えるごみ拾いを続けるなど、
社員みんなで挙げきれないほどの環境整備を行うほか、
社内外の参加者約1500人にものぼる
「三河湾チャリティー100キロ歩け歩け大会」をたびたび開催。
「100キロを歩くなかでいかに多くの感動・感激・感謝を味わうことができるか」
という目的の通り、参加者の多くが助け合ったりすることで
多くのことを学び、涙を流すといいます。

「醤油は麹が造る。人間である僕たちができることは、
麹がいい働きをする環境を整えることのみ。
社員が当たり前のようにその環境を整える原動力は言葉ではない。
社長の後ろ姿と逆境のなかでの気づきだけなんだ」
犬塚会長の言葉は力強い。
「親や社長の役目は、伸び伸びと根が伸びる土づくり。
辛い思いをした人が優しくなれるし、感謝できる。
感動を経験しているうちの社員は、不景気なのにいつもにこにこしているよ。
笑顔が絶えないんだ。人を信じて、信頼しあって、そしてまじめに造っている」
だから七福醸造の商品は品質が高くていつもおいしい。

この甘みと旨みがたっぷりの琥珀色の白醤油を使って白だしをつくる。

犬塚敦統会長(左)と鈴木貴士工場長(右)。

「人に良い」ものを追求

七福醸造は白醤油メーカーで唯一、JASの有機認定を受けています。
「『食』は『人』に『良』と書く。いい食にするのはメーカーの責任だ。
うちはお客様をどうやって幸せにするかをいつも考えているんです」と犬塚会長。

料亭の依頼で「白だし」を造ることになったときに、
試作でカツオエキスなどを使ったけれど、
使っている間に香りが減っていき、最後は変な味が残ることがひっかかり
「やっぱり本物じゃないと!」という答えにたどり着く。
そして生まれた白だしは本物の集まり。
ベースは有機小麦・有機大豆のみで仕上げた白醤油に、
鹿児島県枕崎産の本枯れ節を削った鰹節と
大分県産の肉厚どんこと北海道産の昆布でだしをとり、
そして地元の伝統製法による三河本みりんで甘みを添えています。

「料亭には腕ではかないません。だからこそ料亭でもなかなか手に入らない
いいだしの素材を使います。さらに味は一定です。
うちの白だしを料理人に味わってもらうと、
やられたという顔で『おいしい』と言ってくれました」
そして数々の料亭で使うようになると、実際に売り上げも来店者も増えたそうです。

どんこや鰹節を見学者に必ず見せて話をするほど、全国から選りすぐった材料を使う。

おいしいものを気軽につくれる白だし

蔵の中を見終わると「白だしをお湯で伸ばすだけです」と、
目の前でお汁をつくってくれました。そのお味の優しいこと。
後味も澄んでいて、すっと心身に溶け込んでいきます。
ひと口でほっと笑顔にさせてくれるこの味を、お湯を注ぐだけでいつでもできるなんて。
料亭も主婦も手放せなくなるのもわかります。

続いて出てきただし巻き卵もきれいな色。
ぐっと食欲が湧いて頬張ると、卵とだしの品のある甘みが広がりました。
「冷めてもおいしいですよ」というひと言に、
忙しい朝のお弁当づくりに最高のアイテム! と笑みがこぼれます。

そしてふと、気持ち良く接する社員ひとりひとりの
生き生きとした表情を思い出しました。
このみんなが、七福醸造を舞台に造るんだったらおいしくなるよね。
そう心から納得しました。

プロが認める白だしは、お湯で伸ばすだけでおいしいお汁に。

溶き卵に白だしを入れて焼くだけで料亭の味に。

information


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七福醸造

住所:愛知県碧南市山神町2-7
TEL:0566-92-5213
http://www.7fukuj.co.jp/

幻の果実「じゃばら」とは!? 日本で唯一の飛び地、 和歌山県北山村でしか採れない

和歌山県北山村でしか採れない「じゃばら」

「じゃばら」ってご存知ですか?
紀伊半島の中央部に位置する、和歌山県北山村でしか
採れないフルーツ。
サイズは小ぶりなみかんよりもひと回り小さいくらい。
色は鮮やかな緑色から熟すともに黄色になっていきます。
お味のほうは、強烈な酸っぱさのあとにほんのりと苦味が残る「にがうま」感と、
まろやかな風味が特徴。なんとも癖になるおいしさで人気なんです。

そもそも「じゃばら」は北山村に暮らす村民の敷地に
1本だけ自生する自然雑種でした。
のちに、花の分析などをおこない、調査、研究をした結果、
日本国内だけではなく、世界中をさがしても、
まったく同じものは他にひとつとしてない、新しい品種で
あることが明らかになったのです。以来、北山村の人々は
じゃばらの木を排除することなく、大切に育てあげてきました。

じゃばらの成分「ナリルチン」が花粉症対策に

その結果、今ではじゃばらは一大産業として成長、
村を支える果実にまでなりました。
きっかけは、なんと花粉症。

今や日本の国民病とも言われる花粉症ですが、
インターネット上で、「じゃばらが花粉症に効く」という口コミが
じわじわと広がったんです。

実際に調査したところ、
抗アレルギー作用が期待されるフラボノイド成分のひとつであるナリルチンが、
他のかんきつ類と比べても、とても多く含まれていることが明らかになり、
本格的に人気に火がついたそう。
以来、むらをあげてじゃばら果汁やじゃばらドリンク、じゃばらジャムにじゃばら飴など、
あらゆる商品の開発にも力をそそいでいるのだとか。

勢いあまって、じゃばらの神社までつくっちゃいました。

じゃばら農家の宇城さん

じゃばらは正月料理には欠かせない縁起物

さらに、じゃばらの語源は「邪(気)をはらう」というところから来ていますので、
じゃばらの果実自体もたいへん縁起がよく、お正月料理にもおすすめの縁起ものです!

いろんなものに加工されています

ところで北山村は、和歌山県でありながら
和歌山県のどの市町村とも隣接しておらず、隣接しているのは三重県と奈良県だけ。
このような一風変わった土地のことを「飛び地」と呼ぶのですが、
現在は日本で唯一北山村しか存在していないところなんです。
そんなところも、ますますじゃばらのミステリアスな魅力をかきたてます。
花粉症に悩まされている方はもちろん、縁起の良さや、
にがうまな魅力を堪能したい方、ぜひ試してみてください。

見て、聞いて、食べて感じる「100年ごはん」上映会。大分県臼杵市の有機野菜を召し上がれ!

「新しいけれど、昔から大切なこと。
健全な魂は、健康な食べ物から。
健康な食べ物は、健全な土から」

大分県の臼杵(うすき)市では、
2010年に「臼杵市土づくりセンター」を開設し、
無化学合成農薬・無化学肥料の野菜づくりにとりくんできました。

「100年ごはん」は、そんな臼杵市のとりくみに
フォーカスをあてたドキュメンタリー映画です。
監督は、大林宣彦監督の娘さんであり、
料理家としても活躍する大林千茱萸(ちぐみ)さん。
いま、この映画の上映会が全国各地で開催されています。

こちらの上映会、内容がとっても充実しています。
まずは、映画「100年ごはん」(65分間)を観賞して、
その土地の料理人が手がけた臼杵市の野菜料理をいただき、
監督とゲストによるトークセッションを聞きます。

料理のメニューは、開催地によってさまざまですが、
さすがに料理家の大林さんが関わっているだけあって、
ごはんがとってもおいしい!
映画を見て、ごはんを味わって、
臼杵市の野菜を五感で体験できる上映会です。

映画は、いまのワタシ(近衛はなさん)が
100年後のアナタ(大谷賢治郎さん)に語りかけるストーリーたどり、
「臼杵市土づくりセンター」のしごとについても知ることができます。

近衛はな(ワタシ役)

大谷賢治郎(アナタ役)

臼杵市では、自然との共生をめざして
100年単位の仕事にとりくんでいます。

そのとりくみは農業だけではなく、
林業、教育、給食センターや飲食業、
NPOの活動、暮らしへと広がっています。
その“100年”の意味、ぜひ上映会で感じてみてください。

またこの映画は、上映したい!と思う方が、
誰でも主宰者となって上映会を開けるとのこと。
いま、そうして全国各地に「100年ごはん」の輪が広がっています。
上映会へのお問い合わせは、公式サイトからどうぞ!

「100年ごはん」上映会イベント スケジュール

2014年
12月20日(土)山形県川西町

2015年
1月24日(土)東京都台東区:浅草神社
1月31日(土)福岡県福岡市
2月13日(金)大分県臼杵市(臼杵市市民会館)
2月25日(水)東京都千代田区永田町(+PLUS|プラス ショールーム)
4月18日(土)島根県奥出雲
4月26日(日)東京都目黒区(園融寺)

大林千茱萸監督作品「100年ごはん」

八海山 魚沼の里

たっぷり積もった雪が、豊かな恵みをもたらしてくれる

新潟県の魚沼といったら、真っ先に思い出すのはお米、魚沼コシヒカリ。
お米の中でもトップブランドである。
実際に魚沼地方を訪ねると、まわりは見渡す限り果てしなく田んぼで、
秋には豊かな実りの姿を見せる。一面が黄金の絨毯だ。
しかし、そのほんの数か月後には、あっという間に真っ白な銀世界が広がる。
魚沼はまた、日本有数の豪雪地帯なのである。
魚沼に住む人たちは、厳しい雪の中での生活に日々向き合って生きてきた。

雪室館内にある試飲コーナーでは八海山がつくる日本酒や焼酎が試飲できる。

八海醸造は大正11年に創業した、比較的若い日本酒の会社である。
八海山、というお酒の銘柄を知っている人は多いだろう。
「とにかくいい酒を」と品質を徹底的に見極め、
素材や手間、設備などに惜しみない努力を注いできた。
麹造りや櫂入れ(もろみなどをかき混ぜる作業)はすべて人の手で行う、
というこだわりを貫きつつも、決して手に入りにくい希少なお酒ではなく、
いい酒を日常的に楽しめるよう、供給体制にも力を入れている。

毎年1月には、杜氏・蔵人が一丸となって「特別な酒」を造る。
酒造りに最も適した一番寒い季節に、最高の素材を惜しみなく使い、
最良の人材によって全身全霊を酒に注ぎ込む。
八海山の志を象徴するような、最高峰の酒である。
こちらは少量しか造れない希少な酒のため、一般には出回らないが、
そのときに体験した技術と味わいは、社員全員の心に刻み込まれる。
この「特別な酒」造りが、すべての酒への心構えとなり、
品質目標となって、常に高い志へと導いている。

麹造りの作業。重労働だが全量人の手で行われる。

雪の多い魚沼地方は空気が澄み、清冽な水をたたえ、
お酒造りには適した地である。
雪は空気中の雑菌を包み込み、地面に落としてくれるそうで、
たくさん雪が降ると杜氏の機嫌がいい、と魚沼の蔵人たちは言う。
冬には3メートル、4メートルとどんどん雪が積もる厳しい暮らしの中で、
雪に感謝し、雪のいいところを活用して、雪と共に生きている。

八海醸造の先代社長夫人である南雲 仁(なぐもあい)さんは、
雪の少ない沿岸部より、結婚をきっかけにこの地へやってきた。
最初の頃は、雪深くて何もないこの場所がいやだったそうだが、
あるとき、この地に住む高齢のおばあさまの言った言葉にはっとさせられたという。
「冬になると、雪のお布団が畑をゆっくり眠らせてくれる、とおっしゃったんです。
魚沼の人の心の豊かさ、文化度の高さに圧倒されました」
冬がとても寒く、雪深いことは、決して悪いことばかりじゃない。
海から離れた山奥深く、寒さの厳しい地域だからこそ、
豊かに育った郷土の文化がある、と気づいた。

「そば屋長森」で出される季節のお漬物。魚沼には冬を豊かに暮らすために様々な保存食がある。

冬の真っ白な世界から、雪が溶けると草花は一斉に芽吹き、鮮やかな春が訪れる。
夏の気温の寒暖差によって、野菜や果物は一層甘みを増す。
乾燥、塩漬け、発酵など、冬を少しでも心地よく過ごすために保存食が工夫される。
四季折々、自然と寄り添いながら暮らすことの素晴らしさ。
酒蔵を訪ねてきたお客さんに、仁さんは、
この土地ならではの郷土料理を惜しみなく振る舞ってもてなした。
自然に対する感謝の気持ちを料理で表現したという。

現在、仁さんの想いは、八海山の厨房を取り仕切る
関 由子さんに引き継がれている。
生まれも育ちも生粋の魚沼人で、料理が大好き。
みんなから慕われるお母さんである。
春になれば、近くの山までひょいひょいと気軽に山菜採りに出かけ、
滋味深い郷土料理を、ささっと振る舞ってくれる。
(お酒にも、もちろんよく合う!)
地元の素材を丁寧に扱い、手間暇を惜しまず、
でも決して凝ったものというのではなく、素朴で気どらない、安心感のある家庭料理。
それがずらりと並んだテーブルには、誰もが目を輝かす。
その土地のものを、その土地らしくいただくことが、一番のごちそうなのだ。

魚沼という地の、雪国独特の豊かで安らぎのある、素顔のままの文化を、
少しでも多くの人に伝えたい。
ここを訪ねてくれた人たちに、この土地らしいおもてなしをしたい。
そんな想いがベースとなって、「魚沼の里」は誕生した。

さらに、塩漬けや発酵など、保存食を中心とした、
寒く厳しい冬を豊かに過ごすための先人の知恵や工夫による
この土地ならではの味わい深い食文化を紹介したい、との想いから
魚沼地方の伝統食や厳選した食材、発酵食品を揃えた
八海山独自のブランド「千年こうじや」も生まれた。

左:先代社長夫人・南雲 仁さん、右:八海山の厨房担当、関 由子さん。

酒、食を通じて、魚沼の魅力をさまざまな角度から発信

魚沼の里は、1日いても楽しめてしまうスポットだ。
広大な敷地内には、清酒八海山を仕込む酒蔵(こちらは見学不可)があるほか、
そば屋長森、うどん屋武火文火、菓子処さとや、つつみや八蔵、
そして雪室など、さまざまな施設が点在している。
雪室に併設する館内には、日本酒の試飲コーナー、焼酎貯蔵庫、カフェや売店、
キッチン用品を中心とした雑貨店なども入っている。

魚沼の里より、雪室の外観。

背後には八海山をはじめとする山々が悠然とそびえ、
青々と緑の眩しい森と、穏やかな田園風景を眺めているだけでも気持ちがいい。
古民家を移築し改修した趣ある店、「そば屋長森」を訪れてみると、
蕎麦はもちろん種類も豊富に楽しめるのだが、
それと一緒にちょっとつまめるおかずとして、
ニシンの山椒漬け、巾着なすのお漬物、神楽南蛮の辛い調味料、
やたら漬けなどなど、雪国伝統の季節の郷土料理がメニューに並んでいる。
一口かじるとほっと顔がほころぶようなやさしい味がして、
素朴なおもてなしの心を感じる。

「そば屋 長森」のメニュー。

2013年の夏にできた「雪室」は、雪の力を最大限に利用した施設である。
1000トンの雪を収容できる貯蔵庫で、
電気の力は一切使っていない、天然の冷蔵庫である。
冬に建物内に集められた大量の雪は、夏になっても
1日バケツ数杯分くらいしか溶けないのだそうだ。
雪室の中に実際に入ってみると、
倉庫のような大きな部屋に、山のように雪が積まれていた。
雪がただそこにあるだけだというのに、本当にひんやりと冷たく、
寒くてとても長時間は中にいられない。

雪室内のショップスペース。

一年中、常時だいだい4℃前後に保たれているのだそうだ。
雪室は、当日予約すれば誰でも見学することができる。
「この土地の一番の特徴といえば、やはり雪なんです。
雪ならいくらでもあるので、その自然を生かした施設をつくりました」
と八海山広報の勝又沙智子さん。
勝又さんもまた、生まれも育ちもこの近くのまちだとか。
一旦東京へは出たものの、やっぱり地元が好きだからと故郷へ戻ってきたという。
建物内を案内し、説明してくれた言葉の端々にも、
この土地への愛情がひしひしと感じられた。
地域の魅力を独自の視点で発信する
「南魚沼市女子力観光プロモーションチーム」という団体にも所属し、
さまざまな活動をしているそうだ。

八海山広報を務める勝又沙智子さん。

さて話を戻すが、雪室では日本酒を最長5年間貯蔵するほか、
空きスペースで野菜なども貯蔵している。
冷気を別室へ送って、お菓子やコーヒー、肉の熟成などにも利用している。
併設されたショップでは、雪の力を活用した食品などが販売されていた。
低温多湿な環境が、野菜のデンプンを糖に変え、甘みが増すそうで、
試しにジャガイモを買って、家で調理して食べてみたところ、
甘みがぎゅっと濃く、ほっくりとした、おいしいジャガイモになっていた。
肉はアミノ酸成分が増えて旨みが増し、
お酒やコーヒーも深みが出てまろやかな味わいになるという。
電気を使わないエコロジーなシステムであるばかりでなく、
保存する食品によい影響をもたらしてくれるのだから、
自然の力には感謝するばかりである。

「つつみや八蔵」の店内の様子。

2014年には、さらに新しい店「つつみや八蔵」も完成した。
日本古来の贈り物の習わしである折形の礼法に沿った包みや、
四季折々のさまざまなラッピング用品を扱う。
ここで開発されたオリジナルの熨斗には、
魚沼の誇り、そして酒蔵の象徴でもある稲の穂があしらわれており、
この土地への限りない感謝の気持ちが、ここにも表れている。

魚沼の里は、今後もまだまだ新しい計画があるらしい。
雪、発酵、保存食……伝えたいことはたくさんある。
魚沼の魅力をさらに発信すべく、進化を続けている。

information


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魚沼の里

住所:新潟県南魚沼市長森
営業時間:9:30~16:30
定休日:無休
http://www.uonuma-no-sato.jp

今日のおやつ:下田名物「ハリスさんの牛乳あんぱん」。あんこの上でバターがとろけて大人気!

今日のおやつは、静岡県下田市にある
平井製菓の人気NO.1商品「ハリスさんの牛乳あんパン」。
江戸時代に訪日し、大の牛乳好きとして知られる
初代米国総領事タウンゼント・ハリスが
日本で初めて牛乳を飲んだのが下田だったことから考案されたもの。
ちなみに下田にある玉泉寺というお寺には、
ハリスが牛乳を初めて公式に売買したことを記念した
『牛乳の碑』が建てられています。
それだけハリスに愛された牛乳が練りこまれたパンの中には、
こしあんとソフトバターが層をなしてました!

きのこ型の可愛らしいパン。

中はあんことバターが。10秒~20秒ほどレンジであたためるとバターが溶けだしてより美味しくいただけます。

ハリスさんのリアルな絵も要チェック!

しっとりと柔らかい生地は、牛乳の優しい香りがふんわりと。
北海道十勝産の小豆を使用したあんこの甘みと
フレッシュバターのほどよい塩気が絶妙な美味しさでした。
最近では雑誌やTVでも紹介され、
1日に1000個、多い日は約2000個も売れるほどの人気だそう。
1955(昭和30)年の創業のお店にはほかにも、
あんパン博覧会でも大評判の下田あんパン、
季節限定の桃や栗が入ったあんパンなど名物が並びます。
伊豆急下田駅から徒歩3分、ぜひお試しください!

平井製菓(通販あり)

東京・上野のコッペパン専門店「iacoupé」。焼きそばだけじゃない!おどろきのあるコッペパン

コッペパンのサンドといえば、
コロッケや焼きそばが定番ですが、
上野公園のすぐ近くにあるコッペパン専門店
「iacoupé」(イアコッペ)さんのパンは、日々進化しています。
それは、天然酵母を使用したしっとり・もちもちのパンに
いろいろなおいしいものをはさんだ、贅沢コッペパン。

種類は、「ビーフカツ+オニオンリング」、「ピスタチオ」、
「ティラミスマロン」、「餡バタ」などなど。
ショーケースを見ているだけでもたのしい。
「ナポリタン」や「焼きそば」などの、
なつかしメニューもちゃんとあります。

今年の春にオープンし、またたく間に人気になったイアコッペさん。
おいしさの秘密は、西日暮里のブーランジェリー
「ianak!」(イアナック)のオーナーシェフ、
金井孝幸さんが焼くパンにありそう。
低温長時間発酵させ、しっとり仕上げたパン生地は、具材との相性抜群!
パンの味がしっかりしているから、おいしさが後をひくんです。

イアコッペさんでは、なかみに合わせてパンの生地を変えています。
ブリオッシュ生地を使用した
コッペ「ティラミスマロン」には、
マスカルポーネと栗の渋皮煮、生クリームをサンド。
生地には、コーヒーシロップをたっぷりとかけています。
濃厚で食べごたえがあるので、ケーキ感覚でおみやげにも。
箱もおしゃれでかわいいです。

ごはん系のコッペも大人気。
分厚いカツがはさまれた「ビーフカツ」や
粒マスタードが効いたオーロラソースがおいしい「ステーキ」、
ど定番のふわふわ「たまご」、
季節ごとに具材が変わる「ポテトサラダ」などなど、
ボリュームたっぷりなはずなのに、するっと食べれてしまいます。

昭和風味のコッペパンもいいですが、
こんなおどろきのあるコッペパンもいいですね。
晴れている日は、上野公園のベンチで食べるのもおすすめです。

iacoupé
Facebook

※季節限定メニューあり。最新メニューは店頭またはFacebookなどでご確認ください。

河内屋のどら焼きは1つ120円! ひとり限定5個までの 行列ができるどら焼き屋

行列ができる「河内屋」のどら焼き

静岡駅から徒歩15分くらいのところに、
徳川家にゆかりのある静岡浅間神社へと続く商店街があります。
(商店街の様子は「勝手に商店街サンドづくり・浅間通り商店街編」でも紹介しています)
今日ご紹介するおやつは、
その商店街に入ってすぐ右手にある「河内屋」のどら焼き。
素材や焼き方にこだわりのある大将のどら焼き目当てに、連日行列ができています。
また、ひとり限定5個までしか売ってくれないということでも有名。
できるだけ多くの人に食べてもらいたいという大将の思いからだそうです。

浅間通り商店街の名物店「河内屋(かわちや)」。平日の昼間なのに女性の行列が。

一枚ずつ丁寧に焼きます。鉄板にあるどら焼きの跡が歴史を感じさせます。

まんなかがプクッと膨らんできました!

待っている間にサービスしてくれました。できたてどら焼きの皮に挟まれたピーナツクリーム、美味しい!

“できたて”のどら焼きは1つ120円

できたてのたい焼きはこれまでたくさん食べたことがありますが
できたてのどら焼きを食べるのは初めての体験。
1988年から焼き続けてきたというだけあって、
大将がリズムよく焼きあげていく様子につい注目。
焼き色が統一されてて感心してしまいます。
皮はふっくらしていて、餡子は甘さひかえめ。
ドラえもんがこの店を知ったら、どこでもドアで毎日通いそうだと思いました。
ちなみに袋詰めは大将の横で奥さまがしてくれます。
おひとつ120円。神社までの食べ歩きにおススメです!

ズッシリ。食べ応えあり。

information

河内屋

所在地:静岡県静岡市葵区馬場町12-1

電話:054-271-4363(電話予約不可)

定休日:日曜午後・月曜

営業時間:10:00~どら焼きが終わり次第(大将の気分)

アクセス:JR静岡駅より、しずてつバス西部循環他、「中町」バス停下車徒歩2分

なんでも固めちゃう秋田の「寒天文化」がスゴイ!秋田市民市場にて「天使の寒天博覧会」開催

実は秋田にはなんでも寒天で固めちゃう
「寒天文化」があるのを知っていますか?
おかあさんたちが作る寒天はカラフルでおいしくて、
秋田ならではのすてきなメニュー。
秋田県発行のフリーペーパー「のんびり」が、
この寒天文化を全国の人に知ってもらうべく活動中なんです。

寒天名人の照井律さんが作った寒天たち。Photo/高橋希(オジモンカメラ)

このたび、のんびり編集部が、
2014年12月15日(月)の13時〜15時半、
秋田市にある秋田市民市場の広場にて
「天使の寒天博覧会」を開催します。
これは県内各地から公募した個人や店舗などの参加者たち
計27組が寒天作りの腕前を競うというもの。
味はもちろん、見た目の美しさ、そしてその寒天に込められた思いや創意工夫、
エピソードなどの「こだわり」の3つの視点から審査する催しです。
審査するのは秋田の寒天名人、照井律さんや人気演歌民謡歌手の小野花子さん、
天の戸杜氏の森谷康市さんら。一般観覧者からも先着で試食審査にご参加いただきます。
入場は無料!ぜひお越しください。詳細はこちら

■「寒天使」とは?

「のんびり」1号で紹介した、初めての寒天博覧会の出展寒天たち。2012年5月に秋田県五城目町で開催。Photo/広川智基

おもてなしの心で寒天をつくり、さまざまなメニューを生み出している
秋田のおかあさんたち。
のんびり編集部では、これまでも「寒天博覧会」を開催したり、
秋田県と飲食組合、旅館組合などが取り組む寒天メニューの店舗での提供のPRなどを
行ってきました。そして今回、寒天を使いこなす秋田の人たちを
「寒天使い」=「寒天使」、その人たちがつくる寒天を「天使の寒天」と名付け、
初の「天使の寒天博覧会」を開催することになりました。

こちらは秋田県美郷町で開催した二回目の博覧会。約30名の出場者と見学者全員での集合写真。
このとき、初めて照井律さんと出会いました。照井律さんから「生きててよかった。」の名言が。(※のんびり5号に掲載)
Photo/広川智基

こちらは2013年7月に秋田市のココラボラトリーで開催した寒天の写真とレシピ、そして料理した寒天そのものの展示をした「寒展」の様子。

「寒展」の期間中には、凍らせた秋田の寒天に限定した「アイス寒天博覧会」も。

まるで宝石のような、秋田のおかあさんがつくった寒天たち。
いつか食べてみたいです!

第一回「天使の寒天博覧会」

冬の定番アイス、雪見だいふくが全国でコラボ!「出雲ぜんざい」や漫画「3月のライオン」も登場

寒い冬に食べたいアイス、雪見だいふくが
札幌・仙台・群馬・東京・岐阜・兵庫・島根・福岡の8エリアで
「雪見だいふく“ふくが大きいプロモーション”」を開催します。
「雪見だいふく」は毎年12月になると、パッケージの「ふく」の文字を
大きくして販売していて、それにまつわるユニークな取り組みが
全国で行なわれるのです。

切手は税込1,200円。

東京都内には、12月15日(月)から19(金)までの期間、
日替わりで渋谷郵便局前、JR目黒駅、JR品川駅、JR恵比寿駅、
JR代々木駅の計5か所に「雪見だいふく郵便局」が登場します。
※登場のスケジュールはこちら
この店頭では、雪見だいふくと人気コミック「3月のライオン」が
コラボレーションした、羽海野チカ先生のデザインの
オリジナル切手を500セット限定発売します。
切手は通販サイトでも購入可能。詳細はこちらをご参照ください。

出雲地方限定 ふくが大きい「出雲雪見ぜんざい」登場

そしてこちらは島根県。
出雲大社平成の大遷宮や松江自動車道の開通、
高円宮典子さまと千家国麿さんとの結婚式など話題が多い出雲エリア。
ご当地スイーツ「出雲ぜんざい」と雪見だいふくがコラボレーションし、
ぜんざいの中に入れるお餅を雪見だいふくに代えた「出雲雪見ぜんざい」が登場!
出雲市内・松江市内の店舗で提供します。店舗の所在地や開運スポットを「ふく」スポットと
して紹介した「ふくが大きい まち歩きマップ」が、
観光案内所などで配布されるのだそう。

出雲地方限定 ふくが大きい「出雲雪見ぜんざい」登場

こちらは福岡県。
福岡県朝倉市にある「大福郵便局」とのコラボです。
ここは受験生の願書発送や結婚式の招待状の発送に、遠方から来られる方も
いるほどの人気スポット。「ふくが大きい雪見だいふくスタンプ」を
期間限定で設置します。

ほか、札幌では「札幌円山動物園」の「ふくろうとたかの森」で、
“ふく”が大きい看板になったり、仙台では「仙台初売り」に、福の神・平成の仙台四郎が登場したり、
群馬では上信電鉄ラッピング電車運行&上州福島駅ふくが大きい駅看板になったり、
特殊往復乗車券「縁起往復(おうふく)乗車券」の特別バージョン
「ふくが大きい台紙付縁起大福乗車券」が500枚限定販売されたり(冒頭のイラストです)、
催しが盛りだくさん。
各イベントの開催日程は雪見だいふく公式Webサイトをご参照ください。

雪見だいふく公式Webサイト

野毛〈ゴールデンもつ〉 ひとり呑みでも飽きない 小鉢メニューも大充実

イラストを拡大

おじさまワールドでも居心地いいのです。

「野毛のちかみち」
そう書かれた看板が掲げられているのは、地下への階段。
桜木町駅の改札で待ち合わせたお姉さんふたりは、
土曜の午後のみなとみらいへ行きます! 的なデートな装いなのに、
この階段を降りていただく。そう、今日は、野毛をご案内。
看板の絵がピエロなのは、野毛は大道芸のイベントが有名だから~などと
案内係らしく説明を加えて、地下道から直結「ぴおシティ」のビルに入り込む。
たちのみ屋、居酒屋、カウンターラーメン店に純喫茶などが、このフロアーにて商い中。
お客は、みごとにおじさまワールド。
このビルの上階には、競輪と競馬の場外馬券場があって、
みなさんそちらを楽しんでからの1杯だったり、続行中だったりするらしい。

このフロアにある「ゴールデンもつ」も競馬、競輪好きの方々の憩いの場所。
広めの店内の壁には、4つの液晶テレビで馬と自転車の映像が映し出されて、
みなさんレースが始まると食い入るような真剣なまなざし。

国産丸大豆で造り続ける歴史ある醤油 和歌山・堀河屋野村

300年余、昔のままの造りで醤油を育て上げる

「昔ながら」というフレーズが世に溢れるなか、
堀河屋野村ほど昔ながらの醤油蔵は極めて少ない。
大豆を蒸すにも小麦を煎るにも「薪」を燃料に「和釜」を使って直火で行う。
麹造りには「麹蓋」を使い、木桶に仕込んで「舟」で絞る。
すべての工程が全国的にもあまり見られなくなった、原点に近い醤油造りを行う。
手間ひまかかるし、できる量も限られる。
けれども弱冠34歳の野村圭佑さんは、
「こうしたものづくりには、歴史と文化とロマンがある」と、
意義と誇りをもって全量を「手」で造っている。

「薪」を燃料に「和釜」を使って大豆を蒸し、小麦を煎り、絞った醤油を火入れする。

ずっと国産丸大豆で醤油を造り続けてきた

堀河屋野村が位置するのは和歌山県御坊市。
醤油の起源と言われる徑山寺味噌が伝わった由良町の「興国寺」から
車で15分ほどの地とあって、古くから醤油造りが行われていました。
元禄元年(1688年)からに紀州の廻船問屋を営む堀河屋野村も、
紀州藩の荷物を江戸に運ぶときに地域の特産品である醤油、徑山寺味噌を
得意先にお土産として持って行ったことが原点に。
以来300年余、18代にわたって昔ながらの醤油を造り続けています。

「日本の味は日本の材料で造るのが一番」という一貫した信念のもと、
材料にも随所にこだわりが見られます。
その姿勢は「ずっと国産丸大豆で醤油を造り続けていますよ」と
当然のように話す言葉が表しています。
これまでは、戦後のGHQの指令によって「脱脂加工大豆」を強いられて、
丸大豆が手に入らなかったという声をよく聞いてきたもの。驚いていると
「大豆農家さんときちんと関係性を築いていれば、
小さな蔵が必要な量は手に入りますよ。うちの場合はもともと廻船問屋で、
大豆の調達も船で行っていたようです。運がよかったんです」
と、納得の答えが返ってきました。

醤油の始まりはこの「金山寺味噌」の溜り汁から。味わい豊かで優しい味わい。

武者小路実篤先生の作品。多くの文化人が評価し、応援してくれた。

縁で手に入れることができている良質な北海道の大豆。

さらに「実は『丸大豆醤油』という表現を初めてしたのは
私の父だと、食の大先輩が教えてくださいました。
確かに30数年前の新聞にも書いてありました」と言うのだから驚き。
その頃はまさに脱脂加工大豆で仕込んだ醤油が一般的だった時代。
業界を騒がせる強いメッセージ性のある商品と言えます。そしてまた圭佑さんも
「国内の大豆や小麦を守ることは、日本人の食を守ることなんです」
と原材料への思い入れが深い。

実は圭佑さんは大学卒業後、9年間商社で働いていて、担当が「大豆」産品でした。
搾油したあとの大豆粕を鶏・豚・牛用飼料の原料として
調達、運搬、販売することが仕事だったという運命のいたずら。
「僕は多分醤油屋さんの中で、最も大豆に詳しい人間のひとりですよ(笑)。
遺伝子組換えや脱脂加工大豆、そして国産大豆のおかれている環境。
日本と世界の大豆事情はまったく違います」と大豆事情に精通しています。
「東京に出たときは醤油屋を継ぐなんてまったく思っていませんでしたが、
引き寄せられる運命だったんでしょうね。自分が伝統的な家業を継ぎ、
古来の醤油を造ることで伝えられることは多いと思いました」

18代目の野村圭佑さん。何を尋ねてもぐうの音も出ないほど、的を射た答えが理路整然と返ってくる。

江戸時代の建物を生かし、販売している。風情ある落ち着く空間。

300年余変わらぬ製法で造り続けてきた看板商品「三ツ星醤油」。

愛をもって造る。それが手づくりのよさ

選りすぐりの北海道の大豆を蒸し、焙煎した小麦と合わせ、
手で麹をつくり、木桶に仕込んでゆっくり熟成させる。
ときには朝4時に起き、夜中の3時に寝るというサイクルをしながら、
とにかく手をかけておいしい醤油にしていく。
機械を入れればもっと楽にできるだろうに、
なぜここまで手間ひまを……と、手づくりのよさを尋ねると
「使っていただく方に我々の思いや愛情が伝わるということですね。
どの工程も手作業、また製造量も限られているわけですから、
当然品物には愛情が湧きます。想いが通じた方に
大切に使っていただいているのを見ると本当に幸せに感じます」
と、確固たる言葉で話します。

もっと量を造ろうとは思わないのですか? と尋ねると
「仕込を薪でし、手で麹をつけ、火入れも薪でするという
これまでの製造方法では、現在の量で限界です。
人間ですから進化したいとか拡大したいという欲がないわけではありませんが、
これまでの先祖がこのかたちを守ってこれたのは、
その欲望を凌駕するものづくりの魅力に取りつかれたからだと思います。
そして私もそのひとり」と、力強く話してくれました。

そんな息子をそばで見守っていた父、太兵衛さんがそっと言葉を添えました。
「醤油は買ってください買ってくださいと営業して売るもんじゃない。
自然な流れでお客様が、これでないといけないのよ、と
言っていただけるようになってこそ、醤油屋の真骨頂なんだ」
その口調は柔らか。しかしながら何度も実感してきたのであろう、
心の奥まで響く深さがありました。

すべて麹蓋を使って麹を造る。

4日間手で混ぜながら温度管理をしていく。

すべて30本ほどのこの木桶で仕込む。

柔らかな使いやすい醤油

元禄元年から昔ながらの製法を頑なに守り抜いてきた醤油。
そして300年前に廻船問屋をしていたこともあって
江戸に縁が深く、いまも関東でよく使われている。
ならば、江戸時代から江戸に根づく料理をつくってみると、
江戸時代の人と同じ感動を体験できるかなぁ。
と、てんぷらや蕎麦やすき焼きなどを思い浮かべながら帰路を進む。

そして、いよいよ醤油の栓を開けると、高い香りが広がりました。
香りの中には地に根を張ったような深さと、ほのかな甘さがあります。
口に入れるときりっとし、同時に柔らかな甘さがゆっくりと広がります。
余韻が心地いい。色は濃口醤油のなかでも淡い色合い。
まさにこの醤油1本あればいろんな料理がおいしく仕上がるだろう。

まずは「今昔物語」にも登場する料理、ブリの照り焼きに似た
当座鰤煎炙(とうざぶりいれやき)」をつくることに。
ブリ本来の旨みや甘みが引き立つ品のある仕上がりに。
しっかりと歴史に根づいた醤油ならば、醤油がもっと主張するのかと思いきや逆。
なんと柔らかな醤油だろう。

昔ながらの蔵元に、若き圭佑さんが帰ってくると
「父、母より、昔から堀河屋野村を応援くださったお客様や
食の大先輩方に喜んでいただきました。なおさらご期待に応えねばなりません」
と圭佑さんはしみじみと話しました。
しっかり前を向いて力強く歩む心意気。驚くほど勉強をし、
経験による勘と理論を重ね合わせながらよりおいしい醤油を造る姿勢。
戻ってきて4年と思えないほど、圭佑さんの言葉はご自身のものになっています。
さらに歴史が深く、そして未来へと続いていく。そう思うとワクワクしてきました。
堀河屋野村が日本にあってよかったと、心深く思います。

information


map

堀河屋野村

住所:和歌山県御坊市薗743
TEL:0738-22-0063
http://www.horikawaya.com/

本物そっくり!50周年を迎えた大阪新阪急ホテルの期間限定「チキンパン」と「オムライスパン」

クリスマスまであと2週間!
大阪の中心部、梅田駅直結のホテル「大阪新阪急ホテル」
で提供されている、本物そっくりの「チキンパン」と「オムライスパン」が
話題です。

ローストチキンそっくりの「チキンパン」は、蒸し鶏とデミグラスソースを
合わせた具を包んで焼き上げたもの。
もうひとつの「オムライスパン」には、ケチャップライスと薄焼き卵をパンで
包んで焼きあげました。
大阪新阪急ホテルのベーカリーのパティシエさんが開発したそうです。

こちらはオムライスパン

見た目は完全にオムライスの断面!

チキンパンは税込み250円、オムライスパンは税込み200円。
2015年1月31日(土)まで、
大阪新阪急ホテル地下1階、阪急三番街にある
喫茶「ブルージン」にて販売しています。
通販は取り扱っておりませんので、
是非現地でお買い求めください。

大阪新阪急ホテル

青森産のオリジナルシードル工房「kimori」弘前市りんご公園に誕生!さわやかな酸味が美味

青森県弘前市は言わずと知れたりんごの名産地。
りんご狩り体験や、りんごを使ったランチが楽しめる、弘前市りんご公園内に、
今年誕生したのが、シードルのブランド「kimori(きもり)」の工房です。
シードルとは炭酸発酵させたりんごのお酒。
フレンチの食前酒としてポピュラーな飲み物です。
甘酸っぱい風味とピチピチとした細かな炭酸が特長。
最近では、シャンパン代わりに楽しむ人も多いのではないでしょうか。

りんごが色づく季節は景色も最高!

りんごの木を使った家具が並び、心地よい空間となっています。

「kimori」のシードルは、この工房の醸造タンクでつくられます。
絞りたての果汁を酵母によってゆっくり発酵させて、炭酸を発生させます。
人工的に炭酸を充填せず、タンクを密閉して二次発酵させることにより、
発酵時に発生する炭酸をそのまま果汁に溶け込ませる、自然な製法を採用しています。

手間ひまかかるシードルづくり。無濾過製法なので、りんごのうまみがそのままシードルになります。

シードルの製造を主導するのは、高橋哲史さん。
2008年の降雹被害で津軽一帯のりんご農家は大きな被害を受け、
多くのりんごが廃棄になってしまったことを高橋さんは目の当たりにし、
1年間大切に育てて最後に捨てるなんてやりきれない。
この現状を少しでも変えたい。
そうした想いから「kimori」のプロジェクトをスタートさせたそうです。

「kimoriはりんご農家がつくる“どぶろく”のようなイメージ」と話す高橋さん。
りんごの収穫・工房までの運送・シードルの醸造・商品出荷まで、
りんご農家のひとたち自身が行うそうです。
だから、むかしは自分の家で醸造していた“どぶろく”に例えたのだとか。
テーマは「農家の庭先でシードルを」。
「りんごの樹の下に仲間が集まって、りんご箱に腰かけて、
みんなでシードルを楽しみたい」と高橋さんは話します。

工房で、「kimori シードル スイート」を試飲すると、
さわやかな酸味と、やさしい炭酸の舌触りがなんとも美味。
二度の発酵を経た「kimori」のシードルは、りんごジュースのように口当たりよく、
アルコールだということをついつい忘れてしまいそう!

りんごをよく知るりんご農家だからこそできたシードル。
現在は、通販などはなく、
弘前りんご公園の売店など、弘前市内の限られた場所でしか販売されていないそうなので、
弘前で見つけたら必ずゲットしたい逸品です。

薪ストーブでじっくり焼く「焼きりんご」でおもてなし。特製のアップルポットに入れて焼く、寒い日にうれしいあったかスイーツです。

・kimori

埼玉県うまれのメープルシロップは栄養たっぷり!「秩父百年の森 カエデ樹液プロジェクト」

埼玉県でメープルシロップが採れるってご存知ですか?!
その場所は、埼玉県西部に位置する、山々に囲まれた「秩父」。
ここで行なわれている「秩父百年の森」プロジェクトでは、秩父における
カエデ樹液の取組みを10年にわたって行っているんです。
その内容は、秩父連山に自生するカエデの木から樹液を採取し、
色々な商品を開発して、その利益を山に還元するというもの。
今年の9月には、秩父で採れたメープルシロップを使った料理のフェスティバル
「第1回 ちちぶメープルフェスティバル」も行われました。

なぜ秩父でメープルシロップなんでしょう?
もともとの発想は、「秩父の名物お菓子を作りたい!」という願いからでした。
いろいろ調べていくうちに、日本にある楓の28種類のうち、
秩父にはそのうち21種類が自生していることがわかりました。
そこで樹液を採取してみたところ、秩父の楓のシロップは
カナダ産にも劣らない良い風味があること、さらにカナダ産には無いカリウムや
カルシウムなどのミネラルが多く含まれているということがわかったんです。

そこから、「秩父百年の森」では「和メープル」と名付けた
秩父のカエデ樹液を使って商品を開発。
サイダーやゼリー、はちみつ漬けの梅酒など、
秩父うまれのメープルシロップをたくさんの人に
食べてもらうための取り組みを続けています。
今年も、今月末に樹液を採取するカエデの木を選定。
1月中旬に採取用タンクを設置し、2月から本格的な樹液の採取を行うのだそう。

和メープルを使った商品はこんなにいろいろ!

和メープルの商品は、武甲酒造のWebサイトにて通信販売を行っています。
また、「秩父百年の森」では、森林整備活動や交流活動などを通して、
秩父の森を守る支援をする会員を募集中。
ご興味がある方は是非こちらから!

・武甲酒造 秩父のカエデ樹液「和メープル」

NPO秩父百年の森 カエデ樹液プロジェクト

モダン常滑焼「TOKONAME」が大分県中津市の「丹羽茶舗喫茶室」に登場。お茶の入れ方教室も

愛知県に伝わる「常滑焼」。
TOKONAME」は、
常滑焼の長い伝統と、ここで培われた職人の技術をもちいて、
伝統を更新する、若いクリエイターと職人たちによるプロジェクトです。
特徴は、釉薬を施さず焼成するため、色や質感は土そのものというところ。
マットな質感とミニマムなデザインが魅力的な
ティーポット、カップ、プレートなどがラインナップするブランドです。
詳しくはコロカルニュースの記事こちらをどうぞ!

その「TOKONAME」が、大分県中津市にある、「丹羽茶舗喫茶室」に登場。
イベント「OITA / TOKONAME / NIWACHAHO, CHOCHOKAKU」にて、
「TOKONAME」の茶器シリーズを展示販売します。
そのほか、丹羽茶舗喫茶室店主であり、明治創業の老舗「丹羽茶舗」の5代目
である丹羽真一さんが「TOKONAME」を使って
お茶の入れ方を指導するワークショップ「お茶の入れ方教室」も。
喫茶室のほか、大分県別府市の「聴潮閣(佐藤渓美術館)」でも開催します。

丹羽茶舗喫茶室

聴潮閣(佐藤渓美術館)

聴潮閣は、1929年に建立した近代和風建築。
空間とのコラボレーションによって、TOKONAME が「焼きものの街」常滑で
生まれた、懐かしくもあり新しい、「伝統を更新する」茶器で
ある事を明らかにしたい。そんな狙いがあるそうです。
ワークショップの参加には事前にお申込みが必要。
詳細は「TOKONAME」Webサイトにて。

展示販売会「OITA / TOKONAME / NIWACHAHO, CHOCHOKAKU」
会期:2014年12月13日(土)〜12月21日(日)
会場:丹羽茶舗喫茶室
住所:大分県中津市京町1-1530-1

■ワークショップ
講師:丹羽茶舗喫茶室 店主 丹羽真一
2014年12月13日(土)、14日(日) 
会場:丹羽茶舗喫茶室、聴潮閣(佐藤渓美術館)

全国の農家が集う日本最大級の都市型マルシェ「太陽のマルシェ」東京・勝どきにて開催

12月13日(土)・14日(日)、
東京・勝どきの月島第二児童公園にて
「太陽のマルシェ」が開催されます。

お店を並べるのは、日本全国の農家の皆さん、
ベーカリー、カフェ、蜂蜜屋さんなどなど。

買い物しながらめずらしい食材や
おいしい野菜の食べ方も教われる、
生産者さんとのおしゃべりが楽しいマルシェです。

参加店は、石川県能登半島から色とりどりの野菜を
もってきてくれる「あんがとう農園」さん、
熊本県から、原木栽培の無農薬・無肥料しいたけの「椎茸農業協同組合」さん、
九州の有機野菜を届けてくれる「オーガニックパパ」さんなど。
お店の数が本当に多いので、テントを巡って
お気に入りの農家さんを探しましょう!

今回の目玉は、“クリスマスパンマルシェ”。
ドイツのシュトーレンや、イタリアのパネトーネ、
イギリスのクリスマス・プディングをはじめとする、
ヨーロッパの伝統的なクリスマスパンと焼き菓子が並びます。
これは楽しみ!

発酵した生地にドライフルーツやナッツを加え、仕上げには溶かしバターと粉糖をまぶしたパン「シュトーレン」

ごはんメニューも楽しめます。
「ラザニアイタリアーナ」のイタリア人シェフが作る本格イタリアン、
「マールツァイト」さんの自家製ミルク酵母を使用したヨーロッパ伝統の高級パン、
「よこはま村」さんによるアメリカ発祥のクリスマス料理、ターキーレッグなどが登場。

また当日は、東北復興支援活動をされている「brave action」さんが、
福島オリーブのリースづくりワークショップを開催。

※事前予約可能 詳しくはFacebookをご覧ください。

そのほかにも、さまざまなイベントを予定しています。
会場は、大江戸線勝どき駅のA4a/A4b出口を出てすぐ。
太陽のマルシェは、毎月第二週末に開催されます。
東京近郊に住んでいるなら、
一度は訪れてみたいマルシェですね!

2014年12月13日(土)、14日(日)
時間:10:00~16:00
場所:月島第二児童公園(中央区勝どき1-9-8)
アクセス:都営地下鉄大江戸線『勝どき』駅下車 A4a出口、A4b出口すぐ
主催:太陽のマルシェ実行委員会

太陽のマルシェ
FacebookK

勝手に作る商店街サンド: 静岡県・浅間(せんげん)通り編

商店街サンドとは?

「商店街サンド」とは、
ひとつの商店街(地域)で売られているパンと具材を使い、
その土地でしか食べられないサンドイッチを作ってみる企画。

以前東京の3つの商店街(戸越銀座、麻布十番、巣鴨)で試してみたところ
どれも個性的なサンドイッチができあがり、感動するほど美味しいものができたので
それを日本各地の商店街でもやってみよう、というのがこの連載の趣旨である。
また、美味しいものが食べられるだけでなく
同時にまちの様子を知ることができるという一挙両得の旅でもあるのだ。

こちらは戸越銀座サンドイッチ。「商店街で勝手にサンドイッチ作っていくと美味しい」-デイリーポータルZより。

徳川家康が25年を過ごしたまちでつくる。

今回やってきたのは静岡県静岡市葵区にある浅間(せんげん)通り商店街。
静岡駅から歩いて15分ほどの所にあり
手前の大きい鳥居から「静岡浅間神社」まで
南北600メートルほど続く商店街だ。

大鳥居から始まる商店街。お祭りのとき以外は割と落ち着いた雰囲気らしい。

その先には、26もの社殿をかまえる静岡浅間神社。とても広い。なかには写真撮影不可の神聖な場所もあるので、静岡にいったらぜひ立ち寄って欲しい。地元の人たちは愛情をもって「おせんげんさん」と呼ぶ。

浅間神社には1000年から2000年以上の歴史をもつ社があり
「東海の日光」と呼ばれるほどの漆塗り極彩色の美しい建築が見られる。
歴代幕府の崇敬を受けているが、
竹千代(家康の子どものころの名前)が元服を行ったことから
特に徳川家に厚く保護されたのだとか。

駅前にある家康の子どものころの像。美少年だ!

2015年は家康の没後400年。

家康は住処を移しながらも、
幼少期、壮年期、大御所時代、とあわせて25年間をこの静岡市で過ごしたそうだ。
駅前や、すぐ近くの駿府城では家康の像が置かれていたり
毎年4月には有名人が家康に扮し、御台所や大名たち総勢400名を引き連れて
この浅間通りを含むまちを練り歩く大イベントも行われている。
来年の2015年は没後400年とあって、
家康にちなんだいろいろなイベントが催される予定のホットな地域なのである。

宮城の海の幸! 初めてでも簡単にできる 〈ほやめし〉レシピ

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!

宮城は全国8割を占めるほやの一大産地

今回ご紹介するのは、『日本の食生活全集4 聞き書 宮城の食事』
に掲載されている宮城県の食事から。
宮城県の特産物である「ほや」を使った「ほやめし」です。

そもそも「ほや」をご存知ない方も多いのでは?

「ほや」の別名は「海のパイナップル」。
見た目は植物のようだけど、脊索動物という種類の
れっきとした動物なんです。片方の角から水を吸い込んで
水中のプランクトンから栄養を吸い取り、
もう片方の穴から水を排出して生きているという不思議な動物。
新鮮なほやはフルーティな、サフランのような、独特の磯の香り。
皮から内蔵まで、まるごとおいしくいただけます。
でも、すごく傷みやすいので、なかなか東北以外に
出て行くことがありません。
まだそのおいしさを知られていない、隠れた名物なんです。
宮城で採れるほやも、国内よりも韓国への輸出のほうが多いのだとか。

気仙沼のマスコットはほやのこどもの「ほやぼーや」。

そんなほや、宮城県ではよく食べられています。
北上丘陵ではそばのだし汁にしたり、船型山麓では
年越しに「ほやなます」を作ることも。
三陸で採れたとれたては格別で、本の中にも
「海で殻をはぎ、海水で洗って丸ごと食べるのが一番おいしい。
一人でどんぶり一杯ぐらい食べられる」と書かれているほど。

そんなおいしいほやを、ぜひ宮城県以外の人にも
食べてもらいたい! ということで、しおりさんが
「ほやめし」のレシピを作りました。
福島出身のしおりさんにとって、ほやは身近な存在。

「実家が寿司屋なので、父がよくほやをさばいてくれていました。
子どもの頃は見た目のインパクトで全く食べられなかったのですが、
大人になっておいしいと感じるようになったんです」

地元の若い人にとっても、ほやは調理するのに戸惑う
食材ですが、しおりさんが調理しやすいレシピを
作ってくれました。

「今回は炊き込みご飯にしました。ほやの殻でとった出汁で
ご飯を炊くので、ほやのおいしさを存分に味わえます。
初めてほやを味わう人にも食べやすい炊き込みご飯ですよ」

見るからにとっつきにくそうなイメージのほや。
処理方法も詳しく説明します。ぜひ作ってみてください!

きょうのイエノミ 旅するイエノミ 本みりん・料理用清酒と、 ハワイのおせち

仕事を終えたご褒美はおいしいお酒とおつまみ。
リラックスしたいなら、きょうはイエノミにしませんか。
神奈川県・横須賀市在住の料理研究家・飛田和緒さんに教わった、
手軽で簡単、しかもちょっとした旅気分が味わえる
日本各地のおいしいものと三浦半島の旬の食材を使った、
和酒に合うおつまみを季節感たっぷりにご紹介していきます。

そろそろまちはクリスマスモードですね。
となると、気になってくるのが年末年始の過ごし方。
おせちをどうしようか、考え始める人も多いのでは?
凝ったものを数多くつくらなくても、お煮しめやお雑煮さえあれば
十分、お正月気分には浸れますよね。
そんなときに参考になりそうなのが
料理研究家の飛田和緒さんがつくるお正月の定番料理。
想像以上に簡単でお酒のおつまみになるもの、
つまり普段のイエノミアップバージョンだと思えば
ずいぶん気が楽になると思いませんか?
というのも、飛田さんはいつも旅先でお正月を迎えているからです。

ここ10年以上、飛田さんの年末年始といえばハワイ。
ひたすら昼寝をしたり、本をあれこれ読んだり。
普段のあわただしい日常を忘れて過ごせる
年に1度だけ、思いっきりのんびりできる貴重な休暇です。
「でも外食はあんまりくつろげなくて」
予約したり、混んだ店に並んだり待たされるのも嫌。
それにお正月ならやはりおせちっぽい料理が食べたい。
なので、必ずキッチン付きの部屋を借りるんだとか。
「幸いなことに、ハワイだと日本の食材や調味料が現地調達できるの」
だから、持っていくのは包丁2本だけ。
愛用のペティナイフと三徳包丁さえスーツケースに入れておけば
あとは現地でなんとかなる。
そんな飛田さんにとって「おせちっぽい料理」の代表選手が
鍋ひとつでちゃっちゃとつくれる筑前煮なのです。

●便利な常備菜「筑前煮」
お酒のつまみにも最適なおせちの主役。

休暇中はあまり気張って料理をつくらない。
むしろ目新しくアメリカンなキッチンにご主人の方が張り切るから
「おまかせしちゃうの」と話す飛田さんですが
元旦にいただく料理だけはやはり自分でつくります。
野菜の煮物が大好きだから、おせちでもお煮しめがいちばん好き。
でも旅先のキッチンだと鍋も少ないし手間だってあまりかけられない。
「そこで、筑前煮なのよ。全部一緒に炒めて煮ちゃえばいいだけでしょ」
鶏の旨みが加わるから、間違いなくおいしくできあがるし
材料を揃えてしまえば、あとは鍋ひとつでOK。
たっぷりつくって冷蔵庫に入れておけば、5日間は食べられる。
筑前煮をつくりながら甘辛醤油味の香りがふんわりしてくると
「よし、これでお正月気分がしっかり味わえる」
そんな心強い気持ちになれるそうです。

それにしても、ゴボウやレンコン、里芋がハワイで手に入るとは驚き。
「そうなのよ、日系の人が多いからでしょうね。ありがたいわ」
なによりうれしいのは、日本の調味料が揃っていること。
ナンプラーなどエスニックな調味料も使いこなす飛田さんですが
「やっぱりお正月はね、日本の伝統的な味を食べたいから」
基本的な調味料だけは、すぐさま買い出しに行く。
なかでもおせちづくりに活躍するのは
料理に美しいてりと上品なコクを与えるみりんと
素材を柔らかくして旨みをプラスする料理用の清酒。
特に筑前煮はどちらも欠かすことができません。
「最近までは、飲み残しの日本酒をよく使っていたのだけれど」
飲んでおいしいものと料理をおいしくする日本酒は違うんだとか。
え、それは初耳、というより全然知りませんでした。

そこで宝酒造の広報部に聞いてみました。
いつも窓口になってくれる奈良有里代さんに問い合わせてみると
すぐさま丁寧な答えが返って来ました。
「吟醸酒や本醸造酒ってお米を磨いてつくりますよね」
でもその削り取られてしまう部分に、料理をおいしくする旨み成分が含まれている。
だから、“大吟醸のような高価なお酒なら、きっと料理に使ってもおいしいはず”。
そう思いがちだけど、ちょっと違うんだとか。
「昔は二級酒と呼ばれる清酒の一升瓶が必ず台所にありましたから」
お父さんの晩酌用だけど、お母さんも料理をつくるときに少々拝借。
それがごく普通の光景だったし、日本の家庭料理のおいしさの決め手。
でもいまは、イエノミ用にはお気に入りの日本酒を買う人がほとんど。
「だから、料理のときには専用の清酒を使うことをお薦めしています」
特に宝酒造の「料理のための清酒」は独自に開発した酵母を使用。
料理をおいしくする旨み成分が約2倍になっているとか。
そういえば飛田さんもさりげなく
「最近の料理酒って結構イケるのよね」と言っていたような。
うーん、料理酒の世界も進化しているんですね、驚きました。

筑前煮

●つくりかた

干し椎茸は水にひと晩つけて戻し軸を落とす。

こんにゃくは熱湯でさっとゆでる。

レンコン、里芋、ニンジンは皮をむき、ゴボウは皮付きのままよく洗う。

1、2、3をひと口大に切る。

ごま油でひと口大に切った鶏もも肉を中火で炒める。

鶏肉の色が変わったら、4を加えてよく炒める。

6に干し椎茸の戻し汁と料理用清酒、砂糖、濃口醤油を加える。

ひたひたよりちょい少なめになるよう7に水を加えて落としフタをする。

8を弱めの中火で約20分煮る。

10 野菜が柔らかくなったらフタをとり、本みりんを加えて火を強くする。

11 ときどき鍋をゆすりながら煮汁が約半分になるまで煮詰める。

12 そのまま冷まして味をなじませる。

13 食べるときにさっと塩ゆでしたサヤエンドウを添える。

※せん切りの生姜を添えてもおいしい。

●便利なおつまみ「牛肉の八幡巻き」
お正月らしさを演出できる巻物系。

自称「アロハおせち」主役級の筑前煮をつくったら
お次はちょこちょこつまむのに最適な脇役たち。
そこで飛田さんの大好きな巻物系、牛肉の八幡巻きの出番です。
「食べやすいし、かたちもキレイでしょ」
それに中身を工夫する楽しみもある。
きょうは定番のゴボウとニンジンで市松模様風にしましたが
「他にもお気に入りはいろいろあるのよ」
ゴボウ×長芋、大根×ニンジン、じゃがいも×セロリなど。
色合いをキレイにするならインゲンやアスパラもお薦め。
ハワイでは薄切り肉を売っている店があまりないのですが
牛肉の八幡巻きのために、飛田さんはあちこち回って探したとか。
うまく巻くコツは、すき焼き用のように少し大きめの薄切り肉を使うこと。
2枚1組と考えて、牛肉の端を少し重ねるようにして広げれば
余裕を持ってくるくると巻けるそうです。
普段のイエノミやお弁当用なら、もっと手頃な切り落とし肉でも十分。
巻くというひと手間をかけることで、お重に詰めても見栄えがする
みんなが大好きなおいしいおつまみのできあがりです。

牛肉の八幡巻き

●つくりかた

ゴボウは皮付きのままよく洗う。

ニンジンは皮をむく

1と2を1cm角の棒状に切る。

3を柔らかくなるまでゆでて冷ます。

牛薄切り肉を広げて手前側に4をのせる。

5をくるくる巻いてしばらくなじませる。

フライパンに油少々で巻き終わりを下にした6を焼きつける。

焼き色が付いた7をフライパンから出す。

料理用清酒、本みりん、砂糖、濃口醤油を煮立たせる。

10 8を加えころがすように9をからめて味を含ませる。

11 食べやすい大きさに切る。

※牛肉はすき焼き用くらいの厚みと大きさがある方が巻きやすい。普段のおつまみなら切り落とし肉を何枚か重ねて使ってもOK。

●簡単おつまみ「みどり野菜のめんつゆ漬け」
さっぱり味だから箸休めにもぴったり。

本来のおせち料理はお正月の間ずっと保存できるようにと
しっかりした味わいのものが多いですよね。
でも、やはりサラダ感覚で食べられる野菜のおつまみも欲しい。
そう思って飛田さんがよくつくるのがこちら。
身近な緑野菜ならなんでも大丈夫。
きょうはホウレンソウ、ブロッコリー、キャベツを使いましたが
ハワイではクレソンを使うことが多いとか。
「だって、花束みたいにどっさり売っているのよ」
新鮮なクレソンをさっとゆでて、めんつゆに漬ける。
うん、想像するだけでもおいしそうですね。
つくりかたのポイントは、野菜はかたゆででなく極々普通にゆでること。
かためだと味の含みが悪いようです。
まためんつゆは自分好みの味で前もって用意しておけば
煮物や炒め物の味付けに重宝するので、ぜひお試しを。
このとき、本みりんを使えば旨みやコクがいちだんとアップ。
意外と知られていませんが、本みりんはもち米と米麹を熟成させた
日本の伝統的な調味料であり、和酒の一種でもあるのです。
だから加熱しない料理に使うときは「煮切り」
つまりアルコールを飛ばすひと手間がかかりますが
天然由来の旨み成分が、お料理をよりおいしくしてくれるはず。
ちなみに飛田さんちのお雑煮は、鶏ガラスープと昆布・かつお出汁を合わせた
コクのある東京風のお澄ましタイプ。
祖母、母と受け継がれてきた「我が家の味」でも
最後に本みりん少々を加えることで、味がぴたりと決まるそうですよ。

みどり野菜のめんつゆ漬け

●つくりかた

鍋に本みりん1/2カップを入れて中火で煮立てる。

火を止めて醤油1/2カップ、砂糖大さじ1~2を混ぜてひと晩おく。

2に出汁2カップを加えれば、めんつゆのできあがり。

ホウレンソウは長いまま、ブロッコリーは小房に切り、キャベツは一口大にちぎる。

4をゆでる。

5を冷水にくぐらせて色止めし、しっかりと水気をきる。

適量の3(濃いようなら出汁で割る)に漬ける。

30分ほど味をなじませる。

※ほうれん草は食べやすい長さに切って盛りつける。
めんつゆの仕上がりは約3カップ分。瓶で冷蔵保存すると便利。
出汁はかつお節やさば節で濃い目に取りたい。

●きょうの和酒 タカラ「料理のための清酒」とタカラ本みりん「醇良」
伝統的な和食に欠かせない調味料です。

いわゆる「みりん」には3タイプあることをご存じでしょうか。
本みりん、みりん風調味料、発酵調味料(みりんタイプ)。
宝酒造ではそのなかの「本みりん」だけを150年以上造り続けてきました。
本みりんとは、もち米と米麹を熟成させたお酒の一種。
だから驚くほどさまざまな調理効果があるんです。
味のしみこみを良くする、生臭みをとる、煮崩れを防ぐ、
てりやつやを出す、塩カドや酢カドを取るなど。
もちろん9種以上の糖や18種ものアミノ酸が含まれているため
上品でまろやかな甘み、コクやうまみでお料理をよりおいしくしてくれます。
江戸時代には、貴重なお米を使った調味料として
非常に珍重されていたというのも、これならわかりますよね。
またタカラ「料理のための清酒」は、料理をおいしくすることにこだわった清酒。
飲む清酒に比べて有機酸が約20%も多く、生臭みをしっかり消し去るうえに
うまみ成分も約2倍多く含まれているというのだから驚き。
食塩ゼロなので、よけいな塩味もつきません。
どちらも料理好きな人にとっては心強い味方。
ぜひおウチの台所にもコンビで揃えて使いこなしてくださいね。

タカラ「料理のための清酒」900ml 紙パック(左) 
タカラ本みりん「醇良」1Lペット(右)

○問合せ先/宝酒造株式会社

お客様相談室

TEL 075-241-5111(平日9:00~17:00)

http://www.takarashuzo.co.jp/cooking/

profile

KAZUWO HIDA
飛田和緒

1964年東京生まれ。8年前からレーシングドライバーの夫、娘の花之子ちゃん、愛猫のクロと南葉山で暮らす。東京時代の便利な生活から一変し、早起きが習慣に。ご主人が仕事で留守がちなため、仕事はもちろん、買い出しやお弁当作りにと忙しい日々を過ごしている。毎日の食卓で楽しめる普段着の料理が得意。高校3年間を長野で暮らした経験もあり。

元祖金沢カレー「ターバンカレー」。こってりの黒い中辛ルーとサクサクのカツ!

和菓子や伝統工芸が盛んなイメージがある
石川県金沢市。実は独自の「金沢カレー」というカレー文化が脈打つところ。
・ルーは黒色濃厚でドロッとしている。
・ステンレスの皿に盛られている。
・フォークまたは先割れスプーンで食べる。
・付け合わせとしてキャベツの千切りが載っている。
・ルーの上にロースカツを載せ、ソースがかかっている。
という独自の定義があるんです。(ターバンWebサイトより)
いまでは「ゴーゴーカレー」や「アルバカレー」などが
首都圏に進出し、金沢以外でも知られる存在になりました。

そんな「金沢カレー」の総本山なのが「カレーハウス・ターバン」。
昭和46年創業、石川県・長野県・京都府を中心に展開している
「金沢カレー」の元祖的存在なんです。
ターバンのカレーは、マイルドな辛さ。コクのある真っ黒なルーに、
お肉がゴロゴロ入っています。
その上には、皮はサクサク、中はジューシーで柔らかいカツの
コンビネーション!いろいろなトッピングが味わえるのも特徴。

メニューは、基本のカレーにロースカツなどをトッピングしていきます。こちらはスタンダードな「ターバンカレー」Sサイズ。

代表の岡田明さんに、味の秘密を聞いてみました。

「お肉は絶対冷凍は使いません。その日に仕入れた新鮮なものだけです。
ルーに関しては、先代から引き継いだ、20種類以上のスパイスをブレンドして作っています。
ルーは最近、ちょっと変えたんですよ。基本的にうちのカレーは中辛が基本なんですが、
前はもうちょっと辛かったんです。というのも、北陸新幹線の開業に向けて
お土産用のレトルトカレーを開発したんです。
その時から、お店のカレーにも加賀八つ房とうがらしと能登の塩を使うようにして。
すると、辛さが丸みを帯びて、より色んな世代に親しんで
もらえる味になりました」

今回お伺いした本店は
広坂という金沢の市街の中心地にあって、
徒歩5分もかからないところに21世紀美術館があります。

ターバンカレー本店の外観

カウンターがメインのお店です。

昭和46年創業当時のターバンカレー

創業者である、おかみさんの岡田良子(おかだよしこ)さん。

この本店の名物的存在が、創業者のおかみさん。
ふんわりあたたかい雰囲気を持つ、品があるとってもステキな方でした。
「起きたときに少し体調が悪いかなて思っても、
お店にくると元気になっちゃうの」
とのこと。
おいしいカレーとおかみさんに会いに、
金沢に行った際はぜひ立ち寄ってみてください!
ちなみにお土産のレトルトカレーは中辛1人前(200g)で700円(税込)。
店頭で購入可能です。

ターバンカレー
写真:片岡杏子

楽しみながら体験できる「醤遊王国」 埼玉・弓削多醤油

埼玉で選ばれるいい蔵元

その名も「醤遊王国」。
聞くだけで惹かれる王国が埼玉の弓削多(ゆげた)醤油にあるという。
「醤油の楽しみが一部屋にぎゅっと詰め込まれていた!」
「社長さんが人当たりのいい誠実な人で、すっかりファンになって使い続けているよ」
という声を、何人の主婦から聞いてきたことか。
醤油業界でも自然食品関係者のあいだでも
弓削多醤油社長・弓削多洋一さんの名前はよく挙がる。
マイナスなことは一度も耳にしたことがない。
何度も聞く好評から、自然と湧いてくる親しみを胸に
「醤遊王国」という王国を訪ねました。

「醤遊王国」では無料で木桶で仕込んだもろみを搾る体験ができ、有料で搾った醤油を持ち帰ることができる。(写真提供:弓削多醤油)

兄弟二人三脚で造る

「蔵人」というより「紳士」。
「人当たりのいい誠実な人」という噂に、
一目で納得する弓削多さんが爽やかに迎えてくれました。
「王国」の名にふさわしい気品あふれる方で
てっきり営業や経営を専任しているかと思いきや
「たしかに営業や経営は僕がやっていますが、麹造りも僕が担当しています。
麹の様子を見ながら、小麦粉が降りかかっている電話に出ていますよ」
というのだから驚き。
経営しながら汚れる製造現場も担っているとは。

50石(1石=1000合)の桶を15本。30石の桶を14本。
業界全体から見ると桶で造る醤油の量だけで多いと言えるところ
「桶はわずかで多くはタンクで仕込んでいます」というのだから相当生産量があります。
造り酒屋の「オーナー杜氏」のように、社長が冬は麹造りに専念し、
夏に営業に打ち込む態勢ならわかるけれど、
「1年中麹を造っています」というのだから、休む間もないに違いありません。
それでも「造りをやっていたほうが、人と話す時に伝わりますから」と
醤油造りにおいて最も重要といわれる工程「麹造り」を社長自ら担っているのです。

このような態勢ができているのは、支える社員あってのことですが、
なかでも弟・真寿さんの存在が大きい。
「品質を弟さんが見てくれていますから」
社員が話す言葉は真寿さんへの信頼を物語っています。
「いい麹あってのいい醤油です」と、真寿さんは兄を立てつつ
日々いい製造ができているかを見定め、対応していることで、
満足のいく醤油ができているのです。

麹は社長自らが責任を持って造る。

「地元で育った材料が、地元の人の体にも合うと思いますから」と、地元の材料も積極的に使う。

お兄さんの弓削多洋一さん(右)と、弟の真寿さん(左)。二人三脚で醤油を造る。

人との絆を育む「醤遊王国」

こうしてできたいい醤油を、一般の人でも気軽に楽しく体験できる場が「醤遊王国」。
一部屋に醤油を楽しめる要素を盛り込んでいます。
ガラス越しに見える木桶で仕込んだもろみを搾って味わい、
さらに持ち帰ることができるという、まさにここに来ないとできない
体験や味わいがあったり、醤油を使った食事やスイーツも堪能できます。
「関東の蔵元から視察も多いですよ」というほどの注目度。

また「醤遊王国」は現場に来ないと体験できないことにこだわっています。
行かないと手に入らない「しぼりたて生醤油」は、
その名の通りまさにもろみを搾ったばかりのもの。
加熱もろ過もされておらず、流通に出せないレアなものです。
「澱(おり)」という大豆や小麦から出る、醤油にならない固形物も入っていて
これがおいしさの要素になっているのは新鮮。ほかの蔵でも見たことがないです。

「目指すのは、埼玉でいい醤油について思い巡らせたときに選ばれること。
昔もいまもお客様の多くが地元の人です。
地元の食に根ざしているので、造る醤油の9割9分が濃口醤油。
お米と合う味わいの深い醤油だと言われます」
長年地元の人に愛される醤油屋としてきてやってきて、
9年前から一段と、人との絆を大切にしようと、
気軽に見学・体験ができる「醤遊王国」を開設したのです。
社員の蔵案内は、蔵見学に慣れた私でも満足できるほど熟練されたもの。
「来た人の口コミで広がっています」という弓削多さんの言葉にも納得します。

卵かけご飯の食べ方を豊かなバリエーションで紹介。

醤油ソフトクリーム。関東で初めてつくったのが弓削多醤油。

売店からガラス越しで醤油が造られている様子が見える。手前のボタンは見たい桶を照らすもの。

「しぼりたての生醤油」はなんと澱まで入っている。ここまでの搾りたてを販売している蔵元はほかに知らない。

まだ菌の生きている醤油を販売

家に帰って、搾ってから加熱もろ過もしていない、
菌が住んでいる醤油「吟醸純生しょうゆ」を楽しみました。
醤油業界では通常、ろ過をした醤油を流通させます。
生きた醤油の菌がいると品質が変化しやすく、
また醤油が発酵して蓋が飛ぶ恐れがあるためです。
しかしながら「抗生物質耐性菌から身を守る方法として、
菌が生きている醤油を日常的に使用したい」というお客様の要望に応えて、
業界では極めて珍しく菌の生きている醤油の販売に力を入れています。
健康面から、そしておいしさからもそんな要望があるといいます。

醤油を味わうと、すっと塩味が効いた後に、濃厚な甘みと旨みが広がります。
かけると優しく甘さが包み込み、火にかけると
一段と食欲をそそる香りを高く出してくれます。
この味わいや香りは一般に流通する醤油ではなかなかなく、
料理をつくった翌日は、今度は何をつくろうかという楽しみが湧きます。
色も品があり、きれいな仕上がりに。

まさにホスピタリティ溢れた社長から出た醤油だな、と調理しながら実感。
弓削多さんの人柄、そして「醤遊王国」の内容、出てくる醤油。
すべてが一貫して気持ちよく楽しませてくれるもの。
使えば使うほど、弓削多さんを好きになる。
リピートしたくなる主婦の気持ちが、使っていてわかりました。

菌の生きている醤油「吟醸純生しょうゆ」が要冷蔵で販売されている。有機JAS認証の材料で仕込む「有機しょうゆ」も弓削多醤油を代表する醤油。

白菜の浅漬けにひとかけ。甘味がぐっと引き立ちます。

いままでで一番おいしい炊き込みご飯が炊けました! お出汁の香りも食材の繊細な風味も色もいかしてくれます。

information


map

弓削多醤油株式会社

住所:埼玉県坂戸市多和目475
TEL:049-286-0811
http://yugeta.com/

information


map

醤遊王国

住所:埼玉県日高市田波目804-1
TEL:042-985-8011
営業時間:9:00〜17:00
http://yugeta.com/oukoku/

今日のおやつ:富山「最中の皮屋のもなか」。主役は「皮」!スティックタイプで乗せるものを自由に楽しめる

今日ご紹介するおやつは、
富山市にある高野もなか屋の「最中の皮屋のもなか」。
高野もなか屋は昭和25年創業以来、
もち米の製粉から生地づくり、
焼き加減までこだわる最中の「皮」の専門店。
使われている富山県産のもち米「新大正もち」は
全国的にも最高級品とされ、
あまり手に入らないことから「幻のもち米」と呼ばれるほど。
それでも使い続けるのは粘りとコシの強さにあるそうです。

お店の歴史は皮を県内外の和菓子屋におろすところから始まり、
今では直接その美味しさを伝えたいと皮の販売を開始。
小気味良いサックサクの歯ざわりと
鼻をぬける独特の香ばしさをそのまま味わうことができます。

皮だけの販売もありますが、こちらの「最中の皮屋のもなか」セットにはつぶ餡の小瓶が入っています。でも主役はあくまで皮(24枚入り)。

スティックタイプなのでそのままつけて。皮はプレーンとごま味。ちょっと餡子をつけたくらいでは負けないほどの香ばしさ。使われているもち米やごまは地元の富山県産を使用。

チーズやアイスなど、色々アレンジできます。

小瓶の餡子が無くなったあとは
皮をそのままいただいてもいいですし、
アイスやチーズクリーム、ジャム、味噌や梅干など
色々と乗せて試してみるのも楽しいです。
また、開封後に湿気てしまった場合はレンジで軽く温めると
香ばしさがよみがえるそうですよ。
お土産にも喜ばれそうなこだわりの最中の「皮」。
ぜひお試しください!

高野もなか屋

お取り寄せもできます。

FACTORY SAGA×BEAMS「STAND SAGA」 佐賀のアイス「ブラックモンブラン」グッズ登場!

佐賀県のイメージ向上のため、名産品の魅力を発信する
コラボプロジェクト「FACTORY SAGA」。
2014年度第5弾のコラボ相手はセレクトショップの「BEAMS」です!
11月28日(金)から期間限定で、東京の銀座と有楽町に、
ニューススタンド型のセレクトショップ「STAND SAGA」をオープンします。

このスタンドでは、佐賀の名産品にちなんだグッズや
ご当地グルメを販売。
注目は、九州を代表するアイスクリーム
「ブラックモンブラン」デザインのアイテム!
ブラックモンブランコラボのアイテムは初なんだそう。
そのほか「224 porcelain」の限定アイテムや、
「シシリアンライス」や「ミンチ天」
など佐賀のご当地グルメも登場するんです。

「竹下製菓×STAND SAGA コラボ ブラックモンブラン パスケースほか」税込1,000円(1個・予定)。佐賀県、いや九州のソウルフード的存在のアイスクリーム「ブラックモンブラン」がファッションに落とし込まれて世界初登場。

「224 porcelain(ポーセリン)カフェハット」税込 4,000円(カップ別売・予定)。コロカル商店でもおなじみ、224 porcelainとのコラボアイテム。紙を使わない肥前吉田焼のセラミックコーヒーフィルターです。佐賀県のシンボルカラーであるグリーンのバージョン。

「KIHARA (キハラ)豆皿」。税込 1,000円(1枚・予定)。有田焼の器をプロデュースするKIHARAの「豆皿」。佐賀県の代表的なモチーフが、架空の「STAND SAGAカレッジ」のイメージでデザインされています。

「銀座「季楽」特製 佐賀牛シシリアンライス」(税込500円・予定)。佐賀のご当地グルメ「シシリアンライス」に、佐賀牛をたっぷり使った銀座の特製バージョン。

「ミンチ天バーガー」(税込250円・予定)。佐賀のご当地B級グルメのエース「ミンチ天」を、バンズにはさんでカジュアルに楽しめるバーガースタイル。プレーン味/カレー味の2種類。

スタンドもおしゃれです。

これらのグッズやグルメのほか、
佐賀県産の「うれしの茶」や佐賀県産の大豆がブレンドされたソイコーヒー、
佐賀の酒蔵「天吹酒造」がコラボして女子向けにラベルを開発した日本酒など、
盛りだくさんの佐賀県産フードとドリンクが味わえます。
佐賀にゆかりがある方も、初心者の方も楽しめそうなスタンドです。

ニューススタンド型セレクトショップ「STANDSAGA」
期間:2014年11月28日(金)~12月7日(日)※12月1日(月)は展開致しません
時間:平日9:00~14:00、16:00~19:00(予定)。土日10:00~19:00(予定)
※11月28日(金)のみ12:00より展開(予定)
会場:有楽町駅前広場11月28日(金)~12月4日(木)※12月1日(月)を除く
   銀座ソニースクエア12月5日(金)~12月7日(日)