暑さでさえ、おいしさのスパイス。 2024年の福岡で味わう 「◯◯とかき氷」

ひんやりとした口当たりの「かき氷」は、日本の夏の風物詩。
ひと昔前は氷を削ってシロップをかけるだけの素朴なおやつでしたが、
今ではすっかり「おしゃれな夏スイーツ」に変貌。
各地の人気カフェやレストランで、季節限定のかき氷メニューが注目を集めています。

暑さが厳しい九州・福岡でも、かき氷は大人気。
博多祇園山笠の「追い山」から本格的にはじまる福岡の夏に、
ぜひ味わってほしい「◯◯とかき氷」を集めました!

【ローカル食材×かき氷】のコラボを楽しむ〈おいしい氷屋〉

〈おいしい氷屋〉

いろんなアレンジが生まれている「かき氷」ですが、ベースとなる食材は「氷」。
おいしい氷とローカル食材にこだわったかき氷がいただけて、
一年を通して営業しているかき氷専門店が〈おいしい氷屋〉です。

〈おいしい氷屋〉内観

場所は天神駅から歩いて5分、渡辺通り沿いとアクセス至便。
このお店、実は昭和21年創業の老舗製氷企業〈九州製氷〉が運営しています。
その名の通り、こだわりの氷をつくる〈おいしい氷屋〉さんなのです。

こだわりの氷をつくる〈おいしい氷屋〉

お店のロゴとしても使われている「99.9」という数字は、
不純物を限りなく取り除いた純度99.9%の純氷のこと。
ゆっくり丁寧に凍らせたブランド氷〈博多純氷〉を使ったかき氷は、
独自の製法により、ふわふわでとろけるような食感を実現しています。

〈あまおうのかき氷〉

注目メニューは、7月にリニューアルする「あまおうのかき氷」2種(各1700円)。
6月までのメニューよりも、あまおうのソースを増量しているのが特徴です。
果肉の食感を残した贅沢な苺ソースが、トップにも氷の中にもたっぷり!
別添えの練乳ソースを自分の好きなタイミングで追加できるのも、
かき氷後半戦のうれしいポイントです。

〈あまおうのかき氷〉

もうひとつの「あまおうのかき氷」(1700円)は、あまおう苺のミルクソースと
トップを飾るふわふわホイップが可愛い、ショートケーキのようなかき氷です。
こだわりのホイップは、オーム乳業(福岡県大牟田市)のピュアクリームを使用。
こちらの別添えソースは、あまおう100%の苺ソース。
苺好きとしては、どちらにするか悩んでしまうラインナップです。

〈マンゴーのかき氷〉

「マンゴーのかき氷」(1800円)は、7月中旬から始まる夏季限定メニュー。
ビビッドなイエローがまぶしい特製マンゴーソースと
自家製ミルクソースの組み合わせは、夏らしさ満点!
濃厚な杏仁豆腐が、さらにおいしさを引き立てます。

〈抹茶ミルク〉

さっぱり系なら、福岡県八女市の星野製茶園の上質な抹茶と
阿蘇の牛乳でつくる和のかき氷「抹茶ミルク」(1600円)もオススメ。
九州ローカルのおいしさを堪能できますよ。

information

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おいしい氷屋

住所:福岡市中央区渡辺通5-14-12 南天神ビル1階

TEL:092-732-7002

営業時間:【6月】12:00〜18:00【7月1日〜19日】12:00〜19:00【7月20日以降】10:00〜20:00

※月によって変動あり

定休日:水曜 ※臨時休あり

Instagram:@oishiikoori

Web:おいしい氷屋

【庭園×かき氷】でしっとり味わう〈高宮庭園茶寮〉

〈高宮庭園茶寮〉

筑豊の炭鉱王として知られる貝島家が大正初期に直方市に建設し、
昭和2年に福岡市内の高宮に移築された〈旧高宮貝島家住宅〉。
かつて多くの人々をもてなした接客空間である主屋と茶室が現存し、
現在は〈高宮庭園茶寮〉として、新たに人と喜びの集う場所として利用されています。

〈高宮庭園茶寮〉室内から庭園を望む

主屋には、豪華で厳格な佇まいを醸し出す書院造と
素朴な材料を用いた粋な数寄屋造の部屋があり、
それぞれに工夫に満ちた意匠が見られます。
季節の花々が楽しめる庭園では、「朝さんぽ」や「夕さんぽ」など、
のんびりと散策が楽しめるイベントも催されています。

〈高宮庭園茶寮〉内観

100年の歴史をもつ庭園を眺めながらのんびりといただくのは、
みずみずしさをたたえた和のスイーツ。
ひんやりと涼を感じる、国産桃と八女抹茶のかき氷です。

〈桃とミルクのかき氷〉

「桃とミルクのかき氷」(1800円)は、旬の国産桃をたっぷり使った贅沢な一品。
上品な甘さの白餡と桃のソースをたっぷりかけたかき氷の中には、
桃が香るミルクシロップ。食べ進めることで、味わいも変化していきます。
ジューシーな桃の果肉とふんわりした氷のバランスを楽しんで。

〈八女抹茶とミルク葛のかき氷〉

福岡県産の八女抹茶を使用した「八女抹茶とミルク葛のかき氷」(1600円)。
透明感のある抹茶とミルクの葛が、白餡を使ったまろやかな抹茶ソースとともに、
ひんやり、つるりと喉をうるおしてくれます。
別添えの小皿は、2色のポン菓子と自家製あんこ。
お好きな組み合わせで、味と食感の変化が楽しめますよ。

〈高宮庭園茶寮〉のかき氷が味わえるのは、2024年8月 31 日(土)まで。
提供時間は11:00〜16:30(最終入店15:30)。
ぜひ公式サイトで予約してからお出かけを。

information

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高宮庭園茶寮

住所:福岡県福岡市南区高宮5-16-1

TEL:092-710-3357

営業時間:【レストラン】ランチ11:00~15:30(最終入店 13:30、土日祝14:00)、ディナー火曜~木曜・日祝日17:30~21:30(最終入店 19:30)、ディナー金曜・土曜・祝前日17:30~22:00(最終入店 20:00)、【茶房】11:00~16:30(最終入店 15:30)

定休日:月曜(月曜が祝日の場合は火曜)

Instagram:@takamiyateiensaryo_restaurant

Web:高宮庭園茶寮

※かき氷メニューは、茶房、洋室または縁側でお楽しみいただくプランです。お席のリクエストは承っておりません。

Webでは約2時間で完売! 新発売〈白い恋人ロールケーキ〉の 開発秘話や購入可能先を担当者に直撃

長時間の持ち歩きにも対応した“北海道土産の新星”

北海道土産の定番として人気の高い〈白い恋人〉がロールケーキになった、
その名も〈白い恋人ロールケーキ〉が6月14日から一般販売を開始しています。

真っ白なスポンジケーキで〈白い恋人〉のホワイトチョコレートクリームを包んだ
この商品は、今年4月に〈松坂屋〉名古屋店と上野店で開催された北海道物産展で、
ひと足早くお披露目。

期間中、両店舗合わせて4000本以上を売り上げる大人気商品となりました。

〈白い恋人ロールケーキ〉

真っ白な雪原を思わせるロールケーキは、生地に卵黄を使用せず、
卵白をベースに製造。

クリームには、〈白い恋人〉と同じホワイトチョコレートを使い、
ふわふわの食感に仕上げています。

しっとりとした食感の生地とミルキーでコクのあるクリームは、
新たな〈白い恋人〉の世界観を感じさせるよう。

〈白い恋人ロールケーキ〉

白い恋人ロールケーキ2160円。商品コンセプトである「北海道の新雪が降り積もった雪原」をイメージした純白のパッケージに、きらめく雪を銀箔で表現。

「梅仕事」の裏技! 梅を傷めない保存術、 青梅を長持ちさせる方法、 数分で追熟させる方法とは?

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

6月といえば、梅が旬。
梅仕事、進んでいますか?  

今年は梅が不作といわれ、手に入りにくい場所もあるようです。
貴重な梅を、傷めることなく活用したいですよね。

以前に「5つのレシピ、教えます! 傷んだ梅も余さず使いきる、私の“簡単”梅仕事」という
記事も書きましたが、
梅仕事にもいろいろな手法や段階がありますよね。

意外と知られていませんが、
梅は収穫されてからも熟していくもの。
これを「追熟(ついじゅく)」といい、
緑色でかたい実は、日を追うごとに黄色くやわらかくなり
甘い桃のような香りがしてきます。

酸味が強くキリッとした風味が楽しめる「青梅」はシロップに、
「完熟梅」はそのやさしい甘さを生かして、コンポートや梅干しに。
梅の熟し具合によって仕込めるものが変わってきます。

ところが、その「追熟」のコントロールがなかなか難しい! 
「仕込みたいけれど、今は時間がない」
逆に「今、仕込みたいのに、梅が熟していない」
また「追熟を待っていたらカビてしまった」なんて声も。

今回は、数々の失敗を経験してきた梅仕事歴11年の筆者による、
「適切な梅の保存方法」、「梅を数分で追熟させる方法」、
「青梅の状態をキープする方法」をご紹介します。
梅の保存方法に悩んでいた方、必読です! 

物語のあるガストロノミー体験を! 古民家を改修した食の複合施設 〈narawashi nagaya〉が 奈良・今井町にオープン

奥まった路地にある長屋を再生
新しい奈良の食文化発信地へ

奈良県橿原市の中部にある、今井町。
国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定され、江戸時代の風情が今も
色濃く残ります。多くの古民家が立ち並び、散策にもぴったりのエリアです。
このまちを南に歩き進めた奥にある、築約150年の長屋を改修・再生。
4つの店舗からなる食の複合施設〈narawashi nagaya(ならわしながや)〉が
2024年6月1日にオープンしました。

〈narawashi nagaya(ならわしながや)〉

伝統的な長屋の趣を大切にしながら、約半年かけて改修。

手がけたのは、文化財や古民家を守って生かすまちづくりを行う
〈株式会社narrative〉。地域に眠る古民家と食を融合させて
新たな食の物語を紡ぐ「narrative gastronomyプロジェクト」のひとつです。
長年空き家となっていたため屋内に木が生えているほど傷みが激しかった
という長屋を全面改修し、生まれ変わらせました。
代表の大久保泰佑さんは「生産者と消費者が食を通して直接つながる場に。新しい奈良の食文化を伝えていきたい」といいます。

堀田大樹シェフ(左)と、代表の大久保泰佑さん(右)

堀田大樹シェフ(左)と、代表の大久保泰佑さん(右)

奈良食材を生かしたデザートを
コース仕立てで堪能する特別な時間

店舗のひとつ〈dulce communico(ドゥルケ コムニコ)〉は、
ミシュラン1つ星を獲得したシェフ・堀田大樹さん監修のデザート専門店。
奈良県内の生産者を巡って集めた食材をふんだんに使った
デザートをコース仕立てで味わえます。

使用するのは「古都華」や「大和橘」といった
奈良のフルーツや大和野菜、県内の牧場から届いた牛乳やチーズ、
奈良県産のはちみつ、スパイスやハーブ類など。
それらを独創的に組み合わせ、目にも美しいひと皿に仕上げていきます。
堀田シェフがメニューのイメージを膨らませ、
パティシエの張替保乃伽さんが具現化。
営業中は主に張替さんがキッチンに立ち、デザートの提供を行います。

デザートコースは2時間制で要予約。季節のジュース、本日のお楽しみ3種、
パフェの3品コース3500円(税込)と、
さらに季節のひと皿、温かいひと皿を加えた5品コース5,000円(税込)があり、
それぞれ1ドリンクオーダー制。料理とワインを楽しむような感覚で、
デザートと紅茶をマッチさせたティーペアリングもあります。

「通りすがりにふらっと立ち寄るカフェに比べると
少し敷居が高いかもしれないけれど、デザートのコースという新しい体験を楽しみに、
ここ今井町を目指して来ていただきたい。
短いコースの中でも、奈良の食材と季節の恵みを味わってもらえたら」と
堀田シェフは話します。

〈dulce communico(ドゥルケ コムニコ)〉コース一例。

コース一例。季節ごとに不定期でメニューが変わる予定。

堀田シェフによる盛り付け実演

内覧会では、堀田シェフによる盛り付け実演と解説が行われました。

五家宝や軍配せんべいなど 熊谷銘菓3種を使ったパフェが 〈おふろcafe ハレニワの湯〉で販売中

熊谷の魅力を再発見できるパフェ

埼玉県熊谷市にある温浴施設〈おふろcafe ハレニワの湯〉に
併設する〈ハレニワ食堂〉で、6月12日まで「新茶香る
3種の熊谷銘菓盛り合わせパフェ」を提供しています。

〈おふろcafe ハレニワの湯〉

7種類のお風呂とサウナが楽しめる温浴施設のほか、食堂やキッズパークなどを併設する〈おふろcafe ハレニワの湯〉。

使用する熊谷銘菓は、埼玉三大銘菓のひとつにも数えられる
「五家宝(ごかぼう)」、軍配の形が勝運を呼ぶ縁起のよいお菓子として
明治時代から愛され続けている「軍配せんべい」、そしてこれまで
数多くのメディアに取り上げられている「ちーず大福」。

地元のお茶屋さん〈茶の西田園〉の新茶パウダーを使ったパーツをベースに、
〈熊谷きなこ屋〉のひと口サイズの五家宝、〈軍配本舗 中家堂〉の軍配せんべい、
〈沢田本店〉のちーず大福がトップを贅沢に彩ります。

「新茶香る3種の熊谷銘菓盛り合わせパフェ」

「新茶香る3種の熊谷銘菓盛り合わせパフェ」1180円。

「奥・山梨料理」を堪能しながら 新たな食体験を追求する 西湖の新スポット 〈Restaurant SAI 燊〉がオープン。

富士北麓で育った多彩な食材をそのままいただく

富士五湖のひとつである西湖。
そのほとりに新たな食体験ができる複合型レストラン〈Restaurant SAI 燊〉が
2024年6月1日にオープンしました。

Restaurant SAI 燊

Restaurant SAI 燊は、「奥・山梨料理」をコンセプトに
富士北麓の自然に育まれた
ジビエや淡水魚、きのこ、山菜などを使用した多彩なメニューを展開。

「奥・山梨料理」をコンセプトにしたメニュー

「その日採れたものを、そのまま提供することを大切にしています」
と、話すシェフの豊島雅也さんは狩猟資格も持ち、
実際に自ら山に入り狩猟もするのだとか。
自分で採取した食材をふんだんに使い、山梨の魅力を料理で伝えています。

料理長を務める豊島さん

料理長を務める豊島さんは、レストランガイドブック『ゴ・エ・ミヨ』で3度の受賞歴を持つシェフ。レストランのかたわら、狩猟、養蜂、農業、キノコや山菜採取、ハーブ生産にも積極的に取り組んでいます。

料理は旬の食材を使用した
「シェフの本日のお任せコース)」(20,000円(税込)/ドリンクは別途オーダー制)のみ。
季節の素材を最大限生かすため、メニューの内容はその時々で異なるのも
Restaurant SAI 燊の特徴のひとつです。
「生きとし生けるものをすべていただく」ことをモットーに、
スープのブイヨンやスパイスにも、富士山で採集される葉や芽を活用しています。

玉葱の水分のみで茹で上げたスープ

新玉葱のもつ水分を利用し、玉葱の水分のみで茹で上げたスープ。新玉葱の葉も添えてあり、玉葱一個をまるまる食べるようなひと皿に仕上げています。※メニュー例。季節により料理内容は異なります。

メインディッシュのひとつでもある「鹿肉のロースト」

メインディッシュのひとつでもある「鹿肉のロースト」。地元で採れた筍を乳酸発酵させたメンマと共に山椒と甲州味噌のソースが添えられています。※メニュー例。季節により料理内容は異なります。

地元産の甲州地鶏を使った肉料理

地元産の甲州地鶏を使った肉料理。料理に添えられた香木は飾りとしてだけではなく、口直しとして齧って使用するのだそう。他のレストランとはひと味違う体験ができるのも楽しい。※メニュー例。季節により料理内容は異なります。

料理に合わせて提供されるドリンクは、
山梨のワインや日本酒などがラインナップ。
ソムリエが生産者を訪れ、直接得た情報などの話を聞きながら味わえば
普段よりも深い食体験ができるはずです。

また、車で訪れるゲストも楽しめるように、
ノンアルコールのペアリングも充実。
ハーブや果実、樹液などを組み合わせたオリジナルドリンクは
さりげなく料理を引き立て、食とドリンクの新しいマリアージュが発見できます。
普段お酒を飲む人も、あえてノンアルコールを選択することもおすすめです。

コースに合わせたペアリングドリンク

ドリンクはアルコール、ノンアルコール共に、コースに合わせたペアリングのみを提供しています。

梅仕事、まだ間に合う? シロップ、コンポート、ジャム…… 今年からはじめる簡単梅レシピ

もう6月ですね。あっという間に今年も半分が経とうとしています。
この時期になると、コロカルでも人気となるのが「梅仕事」の記事。

興味はあるけど、まだチャレンジしたことがないという方のために、
いまからでも間に合う、梅仕事の人気記事をご紹介します。

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まずは、梅仕事の基本。旬や種類について

「梅仕事」とは、旬を迎える梅をつかった、自家製の保存食づくりのこと。
実が硬くフレッシュな青梅は、早くて5月下旬から6月上旬までが旬で、
爽やかな味わいの梅酒や梅シロップなどに使われます。
完熟梅は6月下旬ごろまで市場に出まわり、梅酒や梅シロップはもちろん、
豊かな香りが楽しめる梅ジャムや梅干しにするのもオススメです。

コロカル編集部には各地へ移住した連載陣たちから、梅仕事の様子が届きます。
小豆島〈HOMEMAKERS〉の三村ひかりさんの連載『小豆島日記』もそのひとつ。

収穫された青梅がザルに入っている様子

ザルいっぱいの青梅たち。この後、傷の有無やサイズ別に選別します。

「実を採るっていうのはほんとに幸せで没頭する作業」と綴っている三村さん。
ご家族や友だち同士でワイワイと収穫。その後、選別作業をして、
丁寧に洗って、拭いて、乾かして、ヘタをとってと、梅の仕込みへ。
梅シロップや、梅のコンポート、梅ジャムなどになるそうです。

その様子は、連載『小豆島日記』vol.178の記事をご参照ください。

「〈HOMEMAKERS〉の梅仕事、梅コンポートと梅干しづくり」

小豆島〈HOMEMAKERS〉カフェの梅のコンポートのつくり方

梅仕事は、梅酒や梅干しだけじゃありません。
三村さんが教えてくれた「梅のコンポート」のレシピをご紹介します。

梅のコンポート

【梅のコンポートのつくり方】

① 収穫後、新聞紙に包んで追熟させておく

② ヘタを取り、きれいに洗う

③ 梅と砂糖、白ワインを鍋にいれる

④ 80度程度を保ちながら弱火でことこと煮詰める

⑤ 冷ましてから、ガラス瓶などに詰めて冷蔵庫で保管。

以上! と、とっても簡単です。
煮汁は梅シロップとしても使えて、炭酸で割れば梅ソーダにも。
これなら、初心者でもすぐにはじめられそうですね。

種でつながる、東京とローカルの輪。 東京発〈江戸東京野菜〉は 日本中を旅しながら江戸にやってきた

〈練馬大根〉や〈谷中生姜〉〈内藤トウガラシ〉など、
東京には、東京の地で栽培されてきた在来種や
在来栽培法に由来する野菜、52品目が〈江戸東京野菜〉として登録されている。

その名の通り、東京各地の地名に由来し
「古くから東京で継承されてきた品種」ともとれるが、
そのルーツをひもとくと、多くの〈江戸東京野菜〉が江戸・東京とローカルを結び、
長い年月をかけて日本中を旅して紡いだ、“種の物語”が見えてくる。

手間のかかる〈江戸東京野菜〉と
海外から購入されているF1品種

〈江戸東京野菜〉という呼称が生まれたのは意外にも最近で、
2011(平成23)年にJA東京中央会や農業従事者などから構成された
江戸東京野菜推進委員会によって制定された。

「それまでの長い間、江戸・東京で栽培されてきた在来種、固定種は衰退し、
その存続は危機に瀕していました。
きっかけとなったのは、1950年代から始まる高度成長期です」

そう教えてくれたのは、JA東京中央会で江戸東京野菜推進担当の川並三也さんだ。

当時、東京の住宅不足を解消するため、
東京にあった大量の農地を“宅地並み”に課税対象とする
「宅地並み課税」が課せられ、農地は激減。
東京の在来種、固定種は行き場をなくし、
都市への人口集中にともなう野菜の安定供給のために
量と質の規格化された野菜、いわゆる「F1品種」の野菜が
ますますと流通を占めていったのだ。

スーパーでも簡単に手に入るF1品種。ほとんどが海外でつくられたもの。

スーパーでも簡単に手に入るF1品種。ほとんどが海外でつくられたもの。

「一代交雑種」とも呼ばれるF1品種だが、その歴史は古く、1926(大正15)年には、
埼玉県立農事試験場(現・農業技術研究センター/埼玉県熊谷市)で
ナスのF1品種が世界で初めて誕生している。

F1品種の野菜は、形・大きさのそろいがよく、成長も早いうえに、
同時期に一斉に収穫できるなど、経済合理性の高い野菜。
だが、意外と知られていないのは、
F1品種からは種を採取することはできず、種苗業者から購入しなければならないということ。
F1品種の種子からは同じ品質の野菜を収穫することはできないのだ。

「一方で、〈江戸東京野菜〉は、形や大きさが不ぞろいだったり、
病気や気候変化などに弱いなど、
安定的に生産するには多くのデメリットを抱えていますが、
自家採取により親から子へと命を繋いでいくことができます。

そして、その歴史を辿ると、地域に根づいた食文化があり、
本当の意味での『ローカルな食材』といえるのではないでしょうか」

明治から昭和中期にかけて試験研究の資料として描かれた「三寸胡蘿蔔(さんすんにんじん)」。(イラスト提供:東京都農林総合研究センター)

明治から昭和中期にかけて試験研究の資料として描かれた「三寸胡蘿蔔(さんすんにんじん)」。(イラスト提供:東京都農林総合研究センター)

〈いとしまシェアハウス〉の クラフトサケ・プロジェクト! 糸島の棚田でお米を育て、 お酒ができるまで

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

以前紹介した、お米の栽培から参加できる
お酒づくりのプロジェクト〈棚田のクラフトサケ計画〉
その集大成となるオリジナルのクラフトサケがついに完成しました! 

酒蔵、日本酒バー、そして〈いとしまシェアハウス〉が主体となり
それぞれの声掛けで集まった一般参加者さんと、
1年間みんなで育てた棚田のお米が、お酒に! 

今回はプロジェクトのスタートから、クラフトサケの完成まで、
楽しかった1年の道のりを
振り返りながら綴っていこうと思います。

みんなで栽培し、収穫した、クラフトサケの「原材料」のこと

手作業で田植えをしている人々の様子。

田植えが初めてという方も「楽しい!」と笑顔に。

プロジェクトがスタートしたのは2023年6月。
参加者みんなで田植えを行い、そして決起会へ。
初めましての方が多いなか、「お酒が好き」という共通点もあり、
田植えを通じて一気に距離が縮まりました。

青々と成長した棚田の稲と、澄み渡る青空の写真。

石垣の草とりをみんなで。農薬を使わない田んぼには、トンボがたくさん飛んでいます。

夏は草とり。
棚田の石垣の雑草をきれいに刈ったら、
水路に流れる冷たい山水で足を冷やし、そのまま海へ! 

参加者さんからアイスの差し入れもあったりと、
大人も子どもも大はしゃぎの夏でした。

波打ち際で、大人と子供が手をつないで遊んでいる様子の写真。

田んぼ作業で気持ちよく汗をかいたあとの海は最高! 海の近い田んぼだからこそできるアクティビティです。

秋は稲刈り。
お米は昔ながらの天日干しで乾燥させていきます。

田植えのときは細くて頼りなかった苗が大きく育ち、
黄金色の稲穂がたっぷりと実りました。
参加者さんも、稲の見事な成長ぶりに
「大きくなったなあ!」と満足げ。

収穫時のメンバーの集合写真。背後には、刈り取った稲穂がハザにかけられている。

つい無心になってしまう稲刈り。今回は参加者さんたちの驚くべき集中力とスピードで、予定の半分ほどの時間で稲刈りが終わり、私たちもびっくり! 大きな稲をかついで一生懸命お手伝いする子どもたちの姿に胸キュン。この体験を覚えていてくれるとうれしいな。

刈りとられた稲がきっちりと束ねられ、天日干しされていくと
「やっとここまで来た……」という気持ちで
胸がいっぱいになりました。

クラフトサケの材料が揃うまで、あと少し! 

かごにたっぷり入った橙の写真。

橙の爽やかな香りに包まれながらの収穫。

年が明けると、
お酒のフレーバーとなる“副原料”の収穫が待ち構えています。

収穫作業に訪れたみんなとお酒を酌み交わしながら
「ハーブがいいかな」「いや柑橘がいいかな?」
と盛り上がった結果、酸味が強く、旨みもある
“橙(だいだい)”を使うことになりました。

棚田のすぐそばにある柑橘畑で橙を収穫。
新鮮なうちに加工すべく、
その日のうちに福岡県福岡市にある〈LIBROM〉の醸造所へ運びました。
橙が積まれた車を見送りながら
「いよいよお酒が仕込まれるんだ……!」
という実感が高まってドキドキしたのを覚えています。

これで、すべての材料が揃いました。
約100キロの棚田米と、約60キロの橙を使ったクラフトサケ、
どんな味になるのでしょうか。

高枝切りバサミを使って、橙を収穫する男性の写真。

高枝切りバサミを使って、高いところの大きな橙を狙います。

ライブ参戦のついでに楽しみたい! 地元で愛される、 地産地消の“うみなかグルメ”

志賀島に続く「海の中道」は両サイドを海に挟まれた一本道
(写真提供:福岡市)

昔から“音楽がさかんな街”として有名な福岡。
1981年に開園した国立公園「海の中道海浜公園」でも、
昔からたくさんの音楽イベントが開催されています。

昭和には浜田省吾や矢沢永吉など、ビッグネームの野外コンサートが、
平成にはエイベックス所属アーティストによる〈a-nation〉、
博多弁の「何ばしよっと?」が由来の〈NUMBER SHOT〉など、
さまざまな音楽イベントが催され、全国各地から音楽ファンが集まりました。

令和5年の今年も、5月に〈CIRCLE ‘24〉が予定されています。
新旧の豪華アーティストが勢揃いする音楽イベントということもあり、
福岡まで“遠征”を予定している人もいるのではないでしょうか。

せっかく海の中道まで来たのなら、直行直帰ではもったいない!
周辺エリアには、地産地消のグルメが楽しめる
小さくて素敵なお店がたくさんあるんです。
イベント参戦ついでに、ローカルの美味しさを堪能しませんか?

スパイスを効かせた飽きない美味しさ〈MEGANE CURRY〉

「MEGANE CURRY(メガネカリー)」

海の中道をわたって志賀島に入ってすぐ右手、鳥居の近くにある
「MEGANE CURRY(メガネカリー)」。
メガネをかけたお二人によるスパイスカレー屋さんです。

メニューは「チキンカリープレート」(1100円)や
「エッグキーマカリープレート」(1200円)の定番メニューのほか、
旬の食材を使った「今日のスペシャルメニュー」(1,200円〜)、
そして3種類のカリーと副菜がセットになった
「MEGANEターリー」(1350円〜)から選べます。

「MEGANEターリー」

「ターリー」はヒンディー語で「大皿」の意味。いくつかの料理を組み合わせて大皿で提供される料理の形式のこと

使用している食材は、志賀島産の海の幸・山の幸がメイン。
サワラやイカなどの魚介類は島の漁師さんから、
ちょっとめずらしいお野菜も島の農家さんから仕入れています。
さらに、お米も志賀島産!去年は「自分たちでつくったお米」を
使っていた時期もあったのだとか。

「MEGANE CURRY(メガネカリー)」店内

もともと農業にも興味があり、食材の産地に近いところで
お店をつくりたいと考えていた、というお二人。
そんな地域密着型のお店である一方、インドやミャンマーまで足を運び、
現地の食文化をインプットするなど、カレー研究にも余念がありません。

じわじわと暑くなっていくこれから季節にぴったりのスパイスカレー。
季節の果物を使ったラッシーや、食後のスイーツもオススメです!

information

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MEGANE CURRY 

住所:福岡県福岡市東区志賀島589-2

営業時間:月〜水曜11:30〜16:00、土・日曜11:30〜19:30

定休日:木・金曜 ※営業日カレンダーはInstagramに掲載

Instagram:@megane_curry

店主の好きなアーティスト:FOLK9

カラダにも環境にも優しい〈ケンジーズドーナツ西戸崎No.13 CAFE〉

「ドーナツECOカー」

ドーナツの配達に使われているのは、使用済み揚げ油を燃料にして走る「ドーナツECOカー」

西戸崎駅から徒歩10分、住宅街にたたずむ「ケンジーズドーナツ」。
店内には本やレコード、くつろげるソファがあって、
まるで友人の家に遊びに来たような気分になれるお店です。

お店のカウンターに並ぶドーナツ

季節の揚げドーナツ「あまおうミルク」(270円)は、志賀島産のイチゴを使用

お店のカウンターに並ぶドーナツは、常時20種類ほど。
お昼ごろに揚げたてが届く「揚げドーナツ」のほか、
揚げずに焼いたヴィーガン仕様の「焼きドーナツ」、
グルテンフリーの「エナジー焼きドーナツ」が用意されています。

すべてのドーナツは毎日手作りされたもので、
素材はローカル食材にこだわり、小麦粉も福岡県産。
美味しさだけでなく、食べる人の安心・安全を目指すドーナツなのです。

ちなみに、エナジー焼きドーナツの名前は
「熱源一号」(350円)と「熱源二号」(370円)。
食べるだけで元気がチャージされそうなネーミングですよね。

「ケンジーズドーナツ」店内

店内では、古本や中古レコードの販売も行っています

西戸崎はかつて米軍基地「キャンプハカタ」があったエリア。
近くには、米軍ハウスを活用したゲストハウスも点在しています。
ドーナツをいただいた後に、ふらりと散策してみては。

information

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ケンジーズドーナツ西戸崎No.13 CAFE

住所:福岡県福岡市東区西戸崎3丁目3−13

営業時間:11:30〜18:00

定休日:月曜・火曜

Instagram:@canezees_saitozaki_no.13cafe

店主の好きなアーティスト:トム・ウェイツ、クレイジーケンバンド

小中高生が斬新な発想で 雑煮のレシピを開発! オリジナル雑煮コンテスト 「第2回Z-1グランプリ」開催

応募総数1107作品。郷土食の代表、お雑煮を若い世代に親しんでほしいと開催したコンテスト

お雑煮は土地ごとに特徴を持つ郷土色豊かな食べ物。
そのお雑煮を小中高生が自由な発想でレシピを考案した
オリジナル雑煮コンテスト「第2回Z-1グランプリ」が開催されています。
2024年4月27日(土)に5つのレシピを調理、実食した三次審査が行われ、
6月1日(土)に行われるグランプリ大会(最終審査)に進む
ふたつの雑煮が選ばれました。

「Z-1グランプリ」ロゴマーク

「Z-1グランプリ」は雑煮と主催者の全国調理師養成施設協会の頭文字から名付けられています。

「第2回Z-1グランプリ」を主催しているのは、全国調理師養成施設協会。
食文化継承の役割を担う調理師を養成する調理師学校の教育振興を目的とした団体です。
若い世代にも、日本の食文化を代表する郷土食、
雑煮に親しんでもらうきっかけ作りにしたいと始まったイベントです。

参加対象は全国の小・中学生、高校生。
第2回となった今回は、全国から昨年開催された第1回を上回る1,107作品もの応募がありました。

テーマは「いつでも食べたい、地元食材で私のオリジナル雑煮!」。
雑煮を、餅を入れた汁物と定義した上で、応募には3つの条件が加えられました。

1. 餅米から加工された餅を入れること(餅の形や調理法は問わない)

2. 地元食材を1種類以上入れること

3. 1杯分の材料費が500円以内であること

4. SDGs(地産地消、食品ロス)を意識すること

全国から応募があったレシピは、地域にある調理師学校での1次審査、Z-1事務局での2次審査を経て5作品にまで絞られました。
実食審査となる3次審査が行われたのは4月27日(土)。
会場は東京都小金井市にある辻調理師専門学校 東京です。

地元の食材を取り入れた自由な発想のある5つの雑煮

今回3次審査に進んだ5作品はいずれも高校生が考案しました。

広島県の高校2年生による「広島満載担々雑煮」

広島県の高校2年生による「広島満載担々雑煮」

ひとつ目の「広島満載担々雑煮」は広島県在住高校2年生が考案。
広島では汁なし坦々麺など辛い麺類が人気。
この雑煮にも担々麺をイメージしたゴマと豆乳入りのスープに、
地元食材の牡蠣、レモンが加えられています。途中でラー油を入れて味変も可能です。

鹿児島県の高校2年生による「かごんま特製雑煮」

鹿児島県の高校2年生による「かごんま特製雑煮」

ふたつ目の作品は鹿児島県在住の高校2年生が考えた「かごんま特製雑煮」。
「かごんま」とは、鹿児島県の方言で「かごしま」の意味。
鹿児島県の雑煮は海老が入っているのが特徴です。
その地元らしい味わいの雑煮に地鶏の黒さつま鶏など、鹿児島県の食材を加えています。

岐阜県の高校2年生による「信長雑煮」

岐阜県の高校2年生による「信長雑煮」

3つ目は岐阜県に住む高校2年生の作品「信長雑煮」。
「岐阜県にあるお城の城主を務めた織田信長が好物だったとされる
干し柿、酒をメインとした雑煮です」
というコメントの通り、お雑煮に干し柿が入っているという斬新さ。
餅は黒豆入り、汁には酒粕を使用。
金箔をトッピングして、城主・織田信長のイメージをお椀の中で膨らませています。

兵庫県の高校2年生による「多幸と明石特産品が詰まった雑煮」

兵庫県の高校2年生による「多幸と明石特産品が詰まった雑煮」

4つ目の「多幸と明石特産品が詰まった雑煮」はタコが有名な
兵庫県に住む高校2年生の作品です。
レシピを考案した高校生はネーミングも工夫。
「タコとたくさんの幸がつまっているという意味をかけて“多幸”にしました」とのこと。
自宅で明石焼きを作ると余ることがあるので雑煮に入れたというSDGsを意識した作品です。
澄まし汁にゆずの皮が添えられて上品な味わいです。

福岡県の高校1年生による「洋風明太子ZONI」

福岡県の高校1年生による「洋風明太子ZONI」

5つ目の作品は「洋風明太子ZONI」。明太子が名物の福岡県に住む高校1年生の作品です。
「栄養面と食品ロスを考え、野菜の芯や皮も使ったお雑煮にしてみました」と
こちらもSDGsを意識。
明太子のトッピングが福岡らしく、焼いた赤い丸餅、
大根やにんじんなど野菜もたくさん。
豆乳も使用したヘルシーなお雑煮です。

徳島県産の「たかきび」使用の 代用肉による餃子とハンバーグ

世界農業遺産認定の「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられた「たかきび」

健康志向の高まりや、畜肉生産による温室効果ガス削減を推進するために、
近年増えつつあるプラントベースの代用肉。
一般的に外国産の大豆を原料とした代用肉が多いなか、
国産のスーパーフードに注目した企業があります。
それが徳島県で55年続く外食企業の〈ふじや〉。
同社は徳島で古くからつくられてきた「たかきび」という雑穀で、
次世代のプラントベースフードを開発しました。

徳島で古くから作られてきた「たかきび」

主原料となるたかきびは、世界五代穀物の一つ(諸説あり)とも言われており、
ダイエット食や健康食としても知られています。
「ミートミレット」という別名も持ち、ひき肉に似た弾力ある食感が特徴です。

「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられたたかきび

〈ふじや〉では人口約7700人、急斜面が多い山間地域である徳島県美馬郡つるぎ町にて、
「にし阿波の傾斜地農耕システム」でつくられた(一部海外産も使用)たかきびを使用しています。

「にし阿波の傾斜地農耕システム」

にし阿波の傾斜地農耕システムとは、斜面で一般的な段々畑をつくるのではなく、
独特の農具と知恵を使い、傾斜地のまま農耕を行う手法で、
400年以上にわたり継承されてきた文化です。
このシステムは持続可能であり、食と農の危機的状況や生態系の破壊など、
世界が直面する問題解決にもつながると評価され、
国連食糧農業機関(FAO)が認定する制度「世界農業遺産」
に中国・四国地方で初めて認定されました。

能登半島地震で被災した 能登町の〈松波酒造〉 たくさんの人と手を取り合って 酒づくりを進め復興へ

蔵から救い出した日本酒や酒米が被災した酒蔵の進む力に

2024年1月1日16時10分に発生した能登半島地震。
被害が大きかった奥能登の輪島市、珠洲市、能登町には11の酒蔵があります。
そのひとつ、能登町の〈松波酒造〉は地震発生直後に家屋や蔵が倒壊。
地元での酒づくり再開の目処が立たないなか、
無事だったお酒や取り出せた酒米で仕込んだ日本酒を少しずつ販売しています。

冬は日本酒づくりが忙しい季節。
松波酒造の若女将、金七(きんしち)聖子さんは
今年も元日だけがゆっくりできる予定でした。
大きな揺れに襲われたのは、初詣を午前中に済ませ、
3階の自室でのんびり過ごしていた午後のこと。

能登は2020年12月以降群発地震が発生していて、
最初は「またか」と思ったといいます。
しかし十数秒後、これはいつもとは違うと察して
日頃から何かのときの命綱だと感じていたスマートフォンと
パソコン、電源ケーブルだけを抱えて階下へ。

100年以上経っている建物に増改築を繰り返してきた店舗兼住まいは、
そのときすでにあちこちに被害が出ていました。

松波酒造の被害の様子。

松波酒造の被害の様子。

ケガをして動けなくなっていた妹さんや
98歳の祖母を含めて自宅にいた家族7人は外へ。
金七さんと社長である父・政彦さんは、それでも蔵の様子を見に行きました。
黒い瓦ぶきの蔵は「巨人が倒れていたようだった」と
金七さんはその様子を振り返ります。

蔵には代表銘柄〈大江山 おおえやま〉のもろみや搾った新酒と瓶詰めされた半製品、
およそ3トンの酒米、そして長期熟成酒〈双心〉が保存されていました。
なかでも金七さんが気掛かりだったのは〈双心〉です。
2005年、2006年、2015年に仕込んで熟成された日本酒〈双心〉を
ラグジュアリーな酒として販売するプロジェクトが進行中で
春先には瓶詰めをする予定だったからです。

ラグジュアリーな日本酒〈双心〉。

ラグジュアリーな日本酒〈双心〉。

「絶対生きている酒はあるはず。酒は出す」という強い気持ちとともに
家族と一緒に避難所指定の松波中学校に辿り着きました。

数日後、金七さんは財布も身分証明書となる運転免許もない状況で
金沢のホテルへ二次避難。
明治元年から続いてきた酒蔵はどうなるのか
事業に欠かせない実印や重要書類などを取り出せないものかと
方々に相談するうちに
災害レスキューと呼ばれるNGOのひとつ、
〈災害NGO結〉が協力してくれることになりました。

〈益子舘里山リゾートホテル〉が ロビーをリニューアル。 森をイメージしたカフェがオープン

益子の自然をイメージした癒やしの空間に

「陶芸のまち」として知られる栃木県益子町。

この里山に佇む一軒宿〈益子舘里山リゾートホテル〉(以下、益子舘)が
ロビーをリニューアルオープンしました。

新たに設けられたのは、〈森のカフェ 〜ましろ〜〉と
名付けられたカフェスペース。

ゲストに、“森の中でくつろいでいるような非日常を
味わってもらいたい”という想いから生まれたこのカフェは、
樹々を模したオブジェを多用し、まるで森の中にいるような
空間になっています。

〈森のカフェ 〜ましろ〜〉

日中は太陽の光に包まれ、夜は和紙ランプの光の演出に包まれます。

夜は和紙ランプの光の演出に包まれます。

日本三大銘菓〈山川〉が 10年越しのリニューアル! 島根県松江の老舗和菓子店 〈風流堂〉の挑戦

伝統を守りながら進化した新サイズが登場

島根県松江市にある和菓子店〈風流堂〉。
1890(明治23)年の創業から、実に130年以上続く老舗です。

この店を代表する銘菓〈山川〉に、特小サイズとなる
〈山川古今(やまかわここん)〉が新登場しました。

紅白の縁起の良さが際立つパッケージ。

紅白の縁起の良さが際立つ山川のパッケージ。

〈山川〉は同店の2代目が大正時代に復刻させた、
日本三大銘菓のひとつにも数えられる干菓子。

発祥は、江戸時代後期に大名茶人・松平不昧(ふまい)が
京都の紅葉の名所である高尾の美しさを詠んだ歌と伝えられています。

赤を紅葉、白を川(水)に見立てて、移ろう季節を楽しんでいたという
この干菓子は、今なお茶席を中心に愛され続けています。

しっとりとした口当たりと後を引かない甘さが魅力。

山川はしっとりとした口当たりと後を引かない甘さが魅力。

一方で、時代とともに茶席で供されるお菓子の大きさが
変化しているという課題にも直面していました。

これまで販売していた大きさは、はがきサイズほどだったことから
「ひと口サイズにカットしてほしい」などの声を受けていたと言います。

従来商品のサイズ。

山川従来商品のサイズ。

土地に根ざした持続可能な農業を。 島原半島で種を守り継ぐ 〈竹田かたつむり農園〉

ミネラル豊富で、肥沃な土地に根ざす伝統野菜

その土地になじんで育ってきた野菜の種を採りながら、
長い歳月をかけて、守り継がれてきた伝統野菜。

種を蒔き、収穫し、種を採って……と繰り返しながら、
人々が種をつないでいくことで、
風土や気候を記憶し、ひとつひとつ個性ある色や形、
異なる味わいや風味を持った、エネルギーに満ちている。

長崎県雲仙市・国見町で〈竹田かたつむり農園〉を営む、
種採り農家の竹田竜太さんは、雲仙普賢岳のふもと、
島原半島の温暖な気候と、火山灰でできた黒ボク土という
肥沃な土地で育った伝統野菜、そして種を守り継いでいる。

〈竹田かたつむり農園〉竹田竜太さん・真理さん夫婦。畑のある有明町は、豊かな土壌を裏づけるように、農業生産額は県内トップクラスを誇る。

〈竹田かたつむり農園〉竹田竜太さん・真理さん夫婦。畑のある有明町は、豊かな土壌を裏づけるように、農業生産額は県内トップクラスを誇る。

竹田かたつむり農園の畑を訪れた3月下旬は、「端境期(はざかいき)」と呼ばれる、新しい芽吹きや野菜の成長を待つ時季。畑には竹田さんが育てる「雲仙こぶ高菜」が花を咲かせていた。

竹田かたつむり農園の畑を訪れた3月下旬は、「端境期(はざかいき)」と呼ばれる、新しい芽吹きや野菜の成長を待つ時季。畑には竹田さんが育てる「雲仙こぶ高菜」が花を咲かせていた。

農家になる前は、特別支援学校の教員として、10年間働いていた竹田さん。
学校では露地野菜を育てる活動に携わり、そのうちの2年は、
青年海外協力隊の野菜隊員、サモアの高校の農業教師として、
現地で野菜栽培の指導を行うなかで、
「持続可能な農業こそが主流となるべきだ」と考えるようになった。

実家のある雲仙市国見町では、父親がイチゴやメロンなどの
ハウス栽培をしており、竹田さんもその跡を継ぐかたちで一度は就農。

転機となったのは、新婚旅行中に雲仙の種採り農家・岩﨑政利さんの
「黒田五寸人参の種を採り続けて30年」という記事を、
たまたま見つけたことだった。

「こんなにすばらしい取り組みをしている方が地元にいたなんて」と、
感銘を受け、帰省してすぐに岩﨑さんの勉強会に参加。
それから2年が経過し、2016年に種採り農家として再スタートした。

竹田かたつむり農園では「在来種・固定種」の野菜を中心に年間約60品目以上を栽培している

竹田かたつむり農園では、農薬や化学肥料を利用せず、
種が採れる「在来種・固定種」の野菜を中心に、西洋野菜、
黒米や種じゃがいもなど、年間約60品目以上を栽培している。
そのうちの9割で種採りを行っており、
雲仙こぶ高菜、黒田五寸人参、九条ネギ、
イギリスの在来種・アーリースプリング パープルブロッコリーなど、
初めて見聞きするような伝統野菜も多く扱っている。

採れた種は乾燥剤とともに瓶やプラスチック容器に保存し、冷蔵庫の中で5℃以下に保つ。そうすることで発芽率を保てるそうだ。

採れた種は乾燥剤とともに瓶やプラスチック容器に保存し、冷蔵庫の中で5℃以下に保つ。そうすることで発芽率を保てるそうだ。

竹田かたつむり農園で栽培されている、長崎県大村市が発祥の「黒田五寸人参」。

竹田かたつむり農園で栽培されている、長崎県大村市が発祥の「黒田五寸人参」。

「種を採るには人参の場合、100本ほどの母本を選定します。
色や形を見るために、その人参を土から一度引き抜き、植え替えて、
花が完熟するまで待ち、そこから種を採ります」

黒田五寸人参の種には細かな毛がびっしりと生えているが、
これは種を守るとともに、発芽時に水分を吸い寄せる役割も担っている。

竹田さんがひとつひとつ手作業で毛を取り除いた「黒田五寸人参」の種。毛があると播種機を使って、均一に蒔くうまく蒔くことができないため、1粒ずつ取り除く作業を行う。

竹田さんがひとつひとつ手作業で毛を取り除いた「黒田五寸人参」の種。毛があると播種機を使って、均一に蒔くうまく蒔くことができないため、1粒ずつ取り除く作業を行う。

竹田かたつむり農園で育てた野菜は、
オンラインショップでの販売を行っている。

「こうして自家採種をして栽培する伝統野菜は、
同じ品種でも育ち方や成長スピードが異なります。

だからどうしても安定した収穫、流通を行うのは難しいのですが、
農園の名前にある『かたつむり』のように、
ゆっくりでも続けることが野菜を、この種を、
未来につなぐことにつながると信じている。
かたつむりの渦の形に、持続可能な農業を重ねています」

竹田かたつむり農園

そのまっすぐな思いは確実に広がりをみせており、
国見町のイタリアンレストラン〈villa del nido (ヴィッラ デル ニード)〉
をはじめ、地元の飲食店などでの取り扱いも少しずつ増えている。
また、地元第一を掲げると同時に、
「保育園や学校など、子どもたちにも伝統野菜を伝えていきたい」と、
次世代を見据えた取り組みを続けてきた。

〈鎌倉紅谷〉の「クルミッ子」が主役の アフタヌーンティーが期間限定登場

創業70周年を迎えた〈鎌倉紅谷〉の「クルミッ子」

1954年、和菓子職人の初代と洋菓子職人の2代目が鎌倉の鶴岡八幡宮前に創業し、
2024年に創業70周年を迎えた〈鎌倉紅谷〉。
約40年前に誕生した代表商品の「クルミッ子」は、
自家製キャラメルとクルミをバター生地ではさんだ鎌倉や神奈川を代表する焼菓子として、
世代を超えて親しまれています。

〈鎌倉紅谷〉の「クルミッ子」

〈鎌倉紅谷〉は、業種を超えたさまざまな企業との
コラボレーションにも取り組んでいます。
伊勢丹新宿店 新宿出店90周年を記念し、〈ピエール・エルメ・パリ〉の
代表的スイーツ「イスパハン」とコラボレーションを行ったり
CLAMP原作の『カードキャプターさくら』では作品キャラクターの
ケロちゃんと「クルミッ子」のシンボルキャラクターであるリスくんが共演した
オリジナルストーリーが公開されるなど、そのコラボレーションは多岐にわたっています。

雲仙に根ざした在来種野菜が揃う、 農家と食べ手がつながる。 オーガニック直売所〈タネト〉

多様な在来種が根づく、雲仙に惹かれたワケ

長崎県南部の島原半島に位置する雲仙市。
雲仙在住の種採り農家、岩﨑政利さんをはじめ、
地元の生産者によって守り継がれる、在来種野菜に魅了されて、
市内で取り扱う飲食店が増えたり、
都心部から話題のレストランが移転してきたり、
近年、雲仙の食文化はさらなる盛り上がりを見せている。

穏やかな橘湾に臨む小浜温泉。古くから温泉観光地として親しまれてきた。

穏やかな橘湾に臨む小浜温泉。古くから温泉観光地として親しまれてきた。

そんな小浜エリアの隣町である、
雄大な自然に囲まれた千々石町(ちぢわちょう)には、
まちに根ざしながら、地元の人だけでなく、
県内外の多くの人々を惹きつける場所がある。

オーガニック直売所 〈タネト〉

店主の奥津爾さんが、2019年に始めたオーガニック直売所 〈タネト〉。
地域の気候風土に適応し、毎年種を採りながら何代にも渡って、
守り継がれる「在来種野菜」を軸に、半径20キロ圏内で生産された
農薬・化学肥料不使用の野菜を取り扱っている。

タネトの店主、奥津爾さん。

タネトの店主、奥津爾さん。

奥津さんは、もともと夫婦で東京・吉祥寺で料理教室や、カフェを運営する
〈オーガニックベース〉を主宰しながら、2013年からへ雲仙へ移住、
吉祥寺と雲仙を行き来しながら2拠点生活をしていた。

6年という時間をかけ徐々に雲仙に重心を移し、
2019年に地域のいいものに出合える、この直売所をオープンした。
この移住という大きな決断をした背景にあったのは、
雲仙で在来種野菜の種を守り継いでいた岩﨑政利さんの存在だった。

雲仙の種採り農家、岩崎政利さん。(photo:繁延あづさ)

雲仙で種を守り継ぐ農家、岩﨑政利さん。2020年から種と農、風土をテーマに多様な在来種が根づく雲仙を起点に、オーガニックベースが企画運営する『種を蒔くデザイン展』。(写真提供:オーガニックベース photo:繁延あづさ)

「岩﨑さんは40年以上も前から、50種以上の在来種の野菜を、
自家採種しながら育て、守り続けている。
おそらく世界中、歴史上で誰もやったことがないことを、
成し遂げている唯一無二の存在です。

2013年に東京で岩﨑さんの講演を聞いたときに衝撃を受けて、
岩﨑さんの畑を訪れたら、それは言葉にできない美しさでした。
黒田五寸人参の花が一面に咲き誇り、その甘い香りに誘われてミツバチが飛んでいて……。

その景色に心を打たれて『ここで暮らそう』と。
具体的に何をするかは決めずに、その3ヶ月後には雲仙に引っ越していました」

しかし移住後、地元で岩﨑さんの野菜が買えないことに気づいた奥津さん。

「岩﨑さんの野菜に惹かれて雲仙に来たのに、
どこにも販売されていないし、取り扱っているお店もない。
それどころか、地元でつくったオーガニック野菜のほとんどが、
都市部に出荷されていて、地元の人が買えないという状況でした」

タネトの店内

「この土地で暮らす人たちに在来種野菜を届ける場が必要だ」
と考えた奥津さんは、地元農家と消費者をつなぐ拠点をつくることに。

1200種を超える、日本の風土が生んだ 多彩な「古来種野菜」の世界。 〈warmerwarmer〉高橋一也

種をつないできた、果てしない時間軸と多様性

種を蒔き、芽が出て花が咲き、種を採り、そしてまたその種を再び蒔く。
長い歳月をかけて、何世代も受け継ぎ、
地域の豊かな風土や自然のなかで生まれた「古来種野菜」を届ける八百屋
〈warmerwarmer〉を営む、高橋一也さん。

その始まりは、2011年3月の東日本大震災から数日がたった頃。
福島県浪江町で先祖代々農家を営んでいる、
種採り農家からの1本の電話だった。

「受け継いだ種を子どもたちに引き継ごうとしていたのに、
福島第一原発の事故で、畑も種もなくなってしまった」と。

その土地に、家族に寄り添うように、受け継がれてきた種。

そこで種を補償してもらえないかと相談をしたら、
電力会社に「たかが種でしょ」と言われてしまったと聞いて、
世の中にとって種の重要性はまったく理解されていない。
このままではマズイと身震いしたという。

その土地に、家族に寄り添うように、受け継がれてきた種。
また震災や災害によって、種が途絶えてしまったら……。

高橋さんはこの現状と向き合い、その年に会社を辞め、
日本に昔からあるこの野菜の多様性を、そして種の大切さを、
語り継ぐ八百屋として、次代へつなげていくと決めた。

〈warmerwarmer〉高橋一也さん(写真右)、船久保琴恵さん。

〈warmerwarmer〉高橋一也さん(写真右)、船久保琴恵さん。

現在スーパーマーケットなどに流通している野菜の99%はF1種。
一代限りだが、大きさや味が均一、日持ちもするなど、
大量生産に適しているため、現在の市場で大半を占める。

それに対して、品種改良されず、
代々受け継がれてきた種から育つ「古来種野菜」。
成長した野菜の種を採り、その種を蒔いて育て、また種を採る。
こうして何十年、何百年もくり返されながら、
その土地の風土に合った野菜へと定着していく。

品種改良されず、代々受け継がれてきた種から育つ「古来種野菜」。

その数は1200種を超えるといわれるほど、多種多様だ。
しかし、極めて収穫量が少なく、
流通するには効率的でないという理由で、
現在は市場に1%しか存在しておらず、認識されていない。

「それでも、こうして代々種が受け継がれてきたのは、
自然の摂理に寄り添った農法でつくられ、風土に馴染む
種の生命力と、先人たちの思いがあったからこそ。

一般的には固定種、在来種、伝統野菜などと呼ばれ、
生産者などのつくる側、国や自治体などの守る側によっても、
その定義はさまざまです」

一般的には固定種、在来種、伝統野菜などと呼ばれ、その定義はさまざま

warmerwarmerでは、それらすべての種、
そしてその思いを総称したものを「古来種野菜」と呼んでいる。

「現在は流通が発達し、種の交換会も開催されていることから、
この定義を一言では言い表せないのも現状です。
そこで、私たちは“古来からずっと続いている”ということに
定義をしぼり、『古来種』という造語で呼びはじめました」

シェアキッチンや 長年愛される町中華、主婦の食堂まで 「まちで愛されるごはん屋さん」 をチェック!


今月のテーマ 「まちで愛されるごはん屋さん」

地元の人の行きつけの店。

この言葉にグッとくる人も少なくないのではないでしょうか。
ガイドブックや口コミサイトでよく見かけるお店とはひと味ちがい、
常連客に混じって食べるメニューはおいしさ以上の特別な何かがあります。

今回はまちで長く愛される町中華や、
現代らしいシェアキッチンスタイルのお店、地元の主婦が運営するお店など
その土地で「愛されてるごはん屋さん」をご紹介。
実際に住んでいる人たちが通う“お墨付きのお店”は必見です。

【福島県耶麻郡猪苗代町】
「食事に楽しさを。まちに元気を」個性派ぞろいの店主が集うシェアキッチン!

JR磐越西線の猪苗代駅。
そこから磐梯山のふもとまで伸びる中央商店街。
その最奥部に〈ななかまど食堂〉があります。
曜日と時間帯によってお店が変わるシェアキッチン。
食事はもちろん、楽しい出会いがたくさん生まれます。

〈ななかまど食堂〉のシンボルマークは猪苗代町のまちの木であるナナカマドがモチーフ。1週間で「七つの竈(かまど)」という意味も込められています。

〈ななかまど食堂〉のシンボルマークは猪苗代町のまちの木であるナナカマドがモチーフ。1週間で「七つの竈(かまど)」という意味も込められています。

飲食店を始めてみたいという人のチャレンジスペースになっているこの店は、
本当にたくさんのジャンルのお食事が楽しめます。
2022年6月1日のオープン以来、お蕎麦屋さん、カフェ、カレー屋さん、
焼肉屋さん、牛丼屋さん、居酒屋さん、ワインバー、スナックなど、
たくさんのお店が営業し、卒業していきます。

昨年卒業して会津若松市にお店を構えた〈きちんとごはん虹〉のカツ丼。

昨年卒業して会津若松市にお店を構えた〈きちんとごはん虹〉のカツ丼。

現役営業していて、平日の3日間を担当する〈二択のしづや〉のカレーラーメン。

現役営業していて、平日の3日間を担当する〈二択のしづや〉のカレーラーメン。

春に卒業し、喜多方市でお店を出す〈ソラノネcaféさん〉のスパイスカレープレート。

春に卒業し、喜多方市でお店を出す〈ソラノネcaféさん〉のスパイスカレープレート。

「今度新しく始まるお店は何の店だろう?」「どんな人がやるのかな?」
そんな思いを馳せながら、ワクワクと暖簾をくぐる。
それが〈ななかまど食堂〉の特製スパイスです。

常連さんのなかには、
「同じ場所にあるのに、違う店をたくさん回っているみたい(笑)」
なんていう方もいます。
みなさんも来ていただければ、きっと気に入るお店が見つかります。

〈ななかまど食堂〉外観。

〈ななかまど食堂〉外観。

SNSなどで日々更新される店舗情報をチェックしながら、足を運んでみてください!

information

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ななかまど食堂

住所:福島県耶麻郡猪苗代町新町4931-1

TEL:050-3095-7497

MAIL:info@awre.co.jp

Web:シェアキッチン ななかまど食堂

photo & text

遠藤孝行 えんどう・たかゆき

福島県の会津に位置する「猪苗代町」で地域おこし協力隊をしています。もともと東京でエンジニアをしていたこともあり、ITのノウハウを活かして「ふるさと納税」と「猪苗代湖の環境保全」を担当しております。現在、協力隊3年目となり、情報発信・教育・観光事業を主とした株式会社アウレを起業しました。

【北海道】
〈浜の母ちゃん食堂〉北海道・羅臼産の味覚を堪能あれ!

今回紹介するのが、
町内の飲食店減少の対策として立ち上げられた〈浜の母ちゃん食堂〉。
羅臼に在住する主婦たちが立ち上げた
「Join-Rausu美活塾」に所属する方々が運営している食堂です。

営業は10名様以上の団体のお客様から予約があったときのみとなっていて、
取材でお邪魔させていただいたときのメニューはこちら。
もちろん海産物はすべて知床羅臼の海で獲れたものばかりです!

撮影日のメニューはこちら。

撮影日のメニューはこちら。

・羅臼昆布ごはん
・スケソ鍋
・刺身(ボタンエビ、タコ、サクラマス、ブリ、ウニ)
・ホタテ稚貝のかき揚げ
・宗八カレイの甘酢あんかけ
・キンキの半身焼き
・羅臼昆布チップス
・茶碗蒸し

メニューはその時々で替わります。
町内にはほかにももちろん飲食店はありますが、
特別感の味わえる〈浜の母ちゃん食堂〉を体験してみるのもおすすめします!

今の時期だと、貴重なエゾバフンウニ、サクラマス、スケソウダラ、
春から夏にかけては脂がたっぷり乗ったサケ(トキシラズ)などが旬となってきます!
先述のとおり、営業は事前の団体様(10名様以上)でのご予約時のみとなっています。

information

浜の母ちゃん食堂

FAX:0153-87-4002

MAIL:kanae59@icloud.com

※ご予約はメールまたはFAXにて受付。

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近藤雨 こんどう・あめ

今年5月より、北海道羅臼町の地域おこし協力隊に着任し、まちの魅力発信などの仕事をしています。出身は大分県です。ドラマ『北の国から 遺言編』のロケ地である羅臼に住んでみたいと思ったのが何よりの応募理由でした(笑) 大分とはいろんな面で異文化なことがあり、だからこその視点で情報発信をしたいと思っています。
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岡山県内有数の桜の名所に 地産地消にこだわったカフェ 〈Miyama cafe PUUT〉がオープン

地元・玉野が育んだ食材をふんだんに使用したオリジナルメニューを提供

岡山県の南端、瀬戸内海に面した場所に位置する玉野市。

市内のほぼ中央部に位置する〈みやま公園〉は、
県内有数の桜の名所としても知られています。

〈みやま公園〉。東京ドーム40個分の広さを誇る敷地のなかに、道の駅のほかイギリス庭園やドッグラン、ミニパターゴルフ場などの施設が充実。

〈みやま公園〉。東京ドーム40個分の広さを誇る敷地のなかに、道の駅のほかイギリス庭園やドッグラン、ミニパターゴルフ場などの施設が充実。

四季折々の自然が楽しめるこの公園内で営業を行う〈道の駅 みやま公園〉に
4月1日、〈Miyama cafe PUUT(みやまカフェ プート)〉がグランドオープンしました。

“玉野の食材をたっぷりと使った、身体が喜ぶ食事を味わえるパーク・カフェ”を
コンセプトにしたこちらのお店。

店名に掲げた“PUUT”にはフィンランド語で「木々」という意味があり、
内装にも〈みやま公園〉の豊かな木々や桜の花びらを連想させる色合いが
採用されています。

グリーンやナチュラルベージュをベースにした店内。

グリーンやナチュラルベージュをベースにした店内。

島の人も知らない景色。 五島うどん〈虎屋〉が魅せる 新〈島diningとらや〉 〈TORAPAN〉Wデビュー!

五島列島で唯一、塩から手づくりするうどん製麺所〈虎屋〉

長崎の西方、大小140以上の島からなる五島列島。
豊かな海と緑に囲まれた自然の宝庫であり、
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」をはじめとする歴史文化や、
五島うどんや魚介類など「島グルメ」でも知られています。

空路による直行便がないため、福岡県や長崎県の港から
「船の島旅」を楽しむ人が増えているのが中通島の新上五島町。
五島列島の玄関口ともいわれ、長崎港から高速船に乗れば
約1時間43分で上五島の有川港に渡ることができます。

〈虎屋〉は有川港からほど近い、五島うどんの製麺所です。
うどんづくりに欠かせない「塩」から手づくりしているのは、
五島に数あるうどんメーカーのなかでも〈虎屋〉だけ。

1986年に犬塚虎夫さんが製麺所として創業し、1997年には塩づくりをスタート。
7人の子どもたちとともにうどんと塩づくりに励む暮らしは、
ドキュメンタリー映画『五島のトラさん』として公開されました。

現在、のれんを受け継ぐのは娘の南こころさんと、夫の慎太郎さん。
主に塩づくりは慎太郎さん、うどんづくりはこころさんが担っています。

南慎太郎さん(左)、こころさん(右)夫妻。

南慎太郎さん(左)、こころさん(右)夫妻。

慎太郎さんは島の漁師から譲り受けた魚網を再活用して塩田をセルフビルドし、
環境負荷の少ない廃油燃料装置を開発して海水を焚いています。

「僕自身が五島の海に育てられてきたので、
海にも山にもできるだけ負担をかけたくない。
つくる人も食べる人も安心できる塩づくりをしたいんです。
この塩を使うと、うどんのコシも香りも際立ちます」

深い味わいと甘みを引き出した一番塩〈まあるい塩〉。

深い味わいと甘みを引き出した一番塩〈まあるい塩〉。

和歌山県紀の川市発、 生産者×クリエイターによる エシカルギフト6選

生産者×クリエイターが手がける、地域ブランド〈ISSEKI〉

「一次産業が盛んなフルーツのまち」として知られ、
ファーマーズマーケットの〈めっけもん広場〉には年間70万人が訪れる
和歌山県紀の川市。
現在、紀の川市では、地域の活性化・産品の生産・新しい品種の認知拡大など、
さまざまな想いを持って、挑戦に取り組む人々がいます。

そんな新しいチャレンジを、ブランドを通して広げていきたいという思いから
始まったのが紀の川市認定ブランド〈ISSEKI(いっせき)〉です。
和歌山県紀の川市の一次産業生産者とクリエイターがともに
新しい紀の川市の加工商品認定ブランドを生み出しています。

現在、紀の川市の加工商品認定ブランド創出を目指す共創プロジェクト、
「Local Co-Creation Project in 紀の川(以下、LCP)」(和歌山県紀の川市主催)
を経て、認定ブランドとして商品化が決まったものが順次販売されています。
今回は、節目を迎える季節に大切な人へ贈りたい
和歌山県紀の川市の畑から生まれた「エシカル」なギフトを
ピックアップしてご紹介します。

1.紀の川のパッションフルーツを使ったドリンク「PARI PORI TEA」

「PARI PORI TEA」

まずご紹介するのは、紀の川市唯一のパッションフルーツ生産者との
コラボレーションで誕生したドリンク「PARI PORI TEA」(6個入り3520円)です。
葉酸や食物繊維が豊富に摂れるので、妊娠中や妊活中の女性におすすめ。
紀の川市産の桃の果肉、ハチミツなどをふんだんに使用しています。
添加物不使用かつフリーズドライなので、栄養価もそのまま。
食物繊維を豊富に含んだ種の食感で満腹感もありつつ
1杯50キロカロリー弱のヘルシーなドリンクで
出産祝いにもぴったりです。

information

「PARI PORI TEA」 

2.紀の川の春夏秋冬の味を黒米で包んだしゅうまい「紀の川黒米包み」

「紀の川黒米包み」

自然栽培で育てた自社農園の黒米と、同じく自然の力を生かして野菜を育てる
農家仲間と手を取りあい完成したという「紀の川黒米包み」
(5個入り×3パック4860円)。
旬の紀の川野菜を餡に使い、春夏秋冬で異なる味わいを数量限定で
販売しています。

information

「紀の川黒米包み」

3.地域の課題に応えた新感覚キウイスナック「amaboshi」

「amaboshi」

サイズの問題から市場に出回ることがなかった規格外のキウイを原料に、
地域で製造が盛んな「あんぽ柿」の製法を元に開発された
「amaboshi(アマボシ)」(販売ページは準備中、100グラム1056円)。
果実をカットせずに、キウイ本来の美味しさと栄養がギュッと凝縮されています。
キウイフルーツの生産が盛んな地域が、フードロス問題の解決に取り組んだ逸品です。

information

「amaboshi(アマボシ)」

桜、梅、スミレでつくる 「野の花のシロップ」ってどんな味? ピクニック・花見におすすめの カクテルレシピ3選も

※野生の花は毒を持つものもあるため、必ず毒性がないか調べてからつくりましょう。
※花を採取する際は、土地の持ち主さんに許可をとってからにしましょう。

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

長かった冬が終わり、
春が来たことを知らせてくれる野の花たち。
ピンク、青、紫とカラフルな花たちを見ていると、
「春の花のシロップ」をつくりたくて
うずうずしてしまいます。

パンケーキにかけたり、炭酸で割ったり、
いろいろな楽しみ方ができる花のシロップですが、
今年は、このシロップで「カクテル」をつくってみたくなりました。

春のピクニックに、お花見に。
気分が上がるお花のカクテルがあったら、
すごく楽しいと思いませんか?

桜の花のシロップをおたまですくい、瓶に入れている様子。

桜の花をシロップ漬けに。

花の味が生きるのは「煮出し型」それとも「漬け込み型」?

去年は、タンポポやレンゲを使った「煮出す」タイプのシロップをつくりました。

そのとき、ちょっと失敗してしまったのが桜の花のシロップ。
桜餅のような甘い香りを期待してつくりましたが、
香りが少なく、エグ味が出てしまい、
がっかりしたのを覚えています。

さまざまな花でシロップをつくるうちに、
「煮出し型」と「漬け込み型」があることを学びました。

満開の桜の風景写真。

美しい花を見ると、どんな味がするのかな? と思うようになりました(笑)。

「煮出し型」

花を煮出して香りを移してから花をとり出し、
残った液体をお砂糖で煮詰める方法。
タンポポやレンゲなど、香りの少ない野性味の強い花に向いています。
日持ちするのが特徴。

「漬け込み型」

砂糖を溶かしたお湯に、花やハーブを漬け込む方法。
煮込むと香りが飛んだり、エグ味が出てしまう、
桜、梅、スミレ、和ハッカなど、
香りが特徴の花やハーブが向いています。
あまり日持ちはしません。

去年は「煮出し型」のシロップをたくさんつくったので、
今年は香りや色を生かした
「漬け込み型」のシロップに挑戦してみたいと思います。