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posted:2024.2.21 from:滋賀県大津市 genre:食・グルメ
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writer profile
Riho Nakamori
中森りほ
なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。
現在NHKで放送している大河ドラマ「光る君へ」。
主人公である紫式部ゆかりの地のひとつが、滋賀県の大津市にある〈石山寺〉です。
平安時代、石山寺にお参りした紫式部は、びわ湖に映る中秋の満月を見て
『源氏物語』を起筆したと言われています。
石山寺の創建は奈良時代、聖武天皇の命によって瀬田川のほとり、
伽藍山の麓に建立されました。
平安時代には石山寺へお参りする「石山詣」が貴族たちの間で流行しました。
石山寺はその名の通り、国の天然記念物にも指定されている硅灰石の上に、
数々のお堂が建てられています。
そんな大津の名所石山寺の参道に2022年4月にオープンしたのが、
スイーツ&ベーカリーが4店舗入る複合施設〈石山テラス〉です。
お芋スイーツ専門店〈芋屋十三〉は、〈石山寺〉が日本最古の巡礼の路である
西国三十三所の「第十三番」だったことに由来します。
産地・品種から厳選したさつまいも使用し、独自の二段階焼成によって
甘みを引き出した「焼き芋」(400円)や、目の前で出来たてを提供する
「絞りたて お芋のモンブラン」(850円)などが名物です。
〈石山寺プリン本舗〉では、近江八幡市の高木牧場の牛乳を100%使用するなど
滋賀県産の素材にこだわり、ひとつひとつ手づくりしたプリン(1個400円〜)
を販売しています。
生クリームをたっぷり使ったなめらかな口溶けが特徴のプリンで、
甲賀市の朝宮茶や守山市のモリヤマメロン(期間限定)などを使った
多彩なフレーバーのプリンも味わうことができます。
information
石山テラス
滋賀県といえば近江牛の名産地。
明治初期に近江牛の生産体制を整え、東京や横浜への輸送・販売に注力し
「近江牛肉」の名を全国に広めたのが〈松喜屋(まつきや)〉の先祖である
西居庄蔵翁です。
庄蔵翁は、明治16年に創業した〈銀座の松喜屋〉に近江牛を一手に納入し、
明治・大正・昭和の三代にわたり宮内庁御用達として近江牛を納めてきました。
そんな歴史ある〈松喜屋〉は、国内外の観光客だけでなく、
滋賀県民がお祝いの際に利用するなどいまなお人気の近江牛専門店です。
本店レストランには日本最大級の長さを誇る31席のステーキカウンターがあり、
ステーキだけでなく40種類以上にわたる牛肉の創作料理を味わうことができます。
近江の魅力を存分に味わえるのが、2024年11月30日までの期間限定で登場している
「紫式部近江牛御膳」(5500円〜)です。
十二単になぞらえ近江牛のローストビーフなど12種類の食材で構成されたサラダや、
紫式部の好物だったと言われるイワシの南蛮漬け、近江牛の手毬寿司にステーキ、
「蘇」をイメージしたチーズケーキなど、紫式部のストーリーとともに味わえます。
information
松喜屋
住所:滋賀県大津市唐橋町14-17
営業時間:11:30〜15:00(LO14:00、土日11:00〜)、17:00〜21:30(LO20:00)
店休日:不定休
Tel:077-534-2901
Web:〈松喜屋〉公式ウェブサイト
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日本最大の湖・びわ湖を一望しながら、おいしい料理やドリンクを味わいたいなら
〈R cafe at Marina〉へ。
滋賀県の大自然で育まれた減農薬・無農薬野菜や近江牛、びわ鱒・鮎など、
季節に応じた滋賀の食材を使った料理が味わえます。
腕を振るうのはフレンチ出身のシェフとあり、洋食の腕前はピカイチ。
ランチでは滋賀県産の近江野菜をふんだんに味わえるサラダバーに加えスープ、
パンorライスにメインのパスタや肉・魚料理がついたセットが1975円から味わえます。
来店した多くの人が注文するのが、フワフワの雲とびわ湖のブルーをイメージした
「BIWAKO SKY」(セット価格650円、単品850円)です。
さっぱりとしたピーチソーダの上に綿飴、そしてびわ湖の形をしたトッピングが施され、窓の外に広がるびわ湖ブルーに映える名物ドリンクになっています。
information
R cafe at Marina
住所:滋賀県大津市今堅田1-2-20 レークウエストヨットクラブ2F
営業時間:11:00~18:00
店休日:火曜
Tel:077-571-6017
実は大津、最澄(伝教大師)が延暦24(805)年に中国から持ち帰ったひと握りの茶種を、
比叡山の麓、大津の里に蒔かれて育てた場所でもあり、日本茶の起源とされています。
安政五年創業の〈中川誠盛堂茶舗〉は、日本最古の茶園〈日吉茶園〉が手がける
ここでしか購入できない「日吉銘茶」など、滋賀県産のシングルオリジンの
茶葉だけを扱う老舗です。
店内では日吉銘茶をはじめとしたお茶の試飲サービスもあります。
宮内庁御用達、陸軍病院御用達、滋賀県庁御用達など全国のお茶好きから愛されており、
有名百貨店にも卸されています。
厳冬期の1週間しか摘むことができないカフェインレスのお茶で、
その名の通り赤ちゃんでも飲むことができる「赤ちゃん番茶」(650円)は
特に人気です。
information
中川誠盛堂茶舗
最後にご紹介するのは帰宅前に立ち寄りたい、大津駅直結の観光案内所
〈OTSURY(オーツリー)〉です。
こちらではお土産を購入したり、大津の観光情報を案内してもらえるだけでなく、
奥のイートインコーナーで近江の地酒や名産品を味わうことができます。
しかも地酒は1杯200円、本日の飲み比べ3種セットは500円と安価です。
日本酒だけでなく〈近江麦酒〉のクラフトビール、近江茶、びわ湖サイダーなどの
ドリンクも揃うほか、滋賀県民のソウルフード「ふなずし」も
3切430円からお試しできます。
「ふなずし」は、塩漬けした魚(びわ湖産のニゴロブナなど)と米を漬け込み
発酵させた料理で、魚だけでなく発酵させた飯(いい)も一緒に楽しむのが滋賀県人流。
塩辛のような匂いにチーズのような発酵感のある強い酸味が、
日本酒とよく合う郷土料理です。
「お土産として買う前に、ひとりで味わってみたい」
という人にはうってつけのスポットとなっています。
information
OTSURY
住所:滋賀県大津市春日町1-3 ビエラ大津
営業時間:9:00〜18:00(イートインコーナーは10:00〜17:00)
店休日:なし
Tel:077-522-3830
Web:〈OTSURY〉公式ウェブサイト
滋賀県というと首都圏や他の地域からは遠いように思われるかもしれませんが
実は大津であればJR京都駅から2駅、約10分と至近です。
客室数の多い〈びわ湖大津プリンスホテル〉などレイクビューホテルもあるほか
最澄によって開かれた歴史ある温泉地「おごと温泉」もあり
宿泊地としても優秀です。
京都観光のついでに足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
*価格はすべて税込です。
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