日本最大級の商店街〈大須商店街〉で、 人気名古屋メシを探せ! あなたのまちの焼酎ハイボール アテ探し旅

酒ライター岩瀬大二さんが、全国のまちで思わずその場で缶を空けたくなるほど魅力的な「焼酎ハイボールのお供」を見つけます。 “お供”とはご当地グルメに限らず、風光明媚な景色や地域の方々との対話なども立派な酒のアテ! 焼酎ハイボールを通してそのまちの多面的な魅力を発信していきます。

個性的な名古屋メシは、焼酎ハイボールに合うのか!?

焼酎ハイボールのアテ探し旅。
回を重ねて、相性が良さそうと予想できるもの、
冒険かなと思いながら思わぬ喜びが得られたものなど、
いろいろな体験を重ねることができた。
そのなかで、相性が良さそう、でも実際は冒険?
と思いを巡らせていたのが“名古屋メシ”だ。

伝統と新しさが感じられる赤味噌を使った酒場メニューや、
意外な食材の組み合わせによって生まれる、
ちょっと想像の斜め上を行くB級グルメの数々が、
焼酎ハイボールを待っている……ような気がしていた。
ということで、向かうのは〈大須商店街〉。
さて、どんな不思議な出合いが待っているのか。

名古屋駅から地下鉄で10分ほど。徳川家康によって岐阜から移設された大須観音を中心に東西南北に広がる商店街。商店がひしめくメイン通りだけでも8本を数え、のんびり歩いたら1日がかり。徳川時代から寺町として発展。大正元年から娯楽、歓楽街として繁栄し、時代の新風を巻き込みながら現在に至る。秋葉原、大阪・日本橋とならぶ日本三大電気街でもある。

名古屋駅から地下鉄で10分ほど。徳川家康によって岐阜から移設された大須観音を中心に東西南北に広がる商店街。商店がひしめくメイン通りだけでも8本を数え、のんびり歩いたら1日がかり。徳川時代から寺町として発展。大正元年から娯楽、歓楽街として繁栄し、時代の新風を巻き込みながら現在に至る。秋葉原、大阪・日本橋とならぶ日本三大電気街でもある。

大須商店街は総称というか愛称で、その実態は大須観音を中心とした、
8つの振興組合からなる実に大きな商店群だ。
東京だと浅草寺を中心とした、浅草エリアをイメージするとわかりやすいだろうか。
グルメ、服飾、日用品、雑貨、娯楽、サブカルなどなど、
名古屋の伝統的な食文化から流行までが混在し、
観音様ならではの明るい賑わいがあり、
でも、どこかカオスな空気感もある。
旅酒人とすればなんともワクワクさせられる場所だ。

伝統と新しさが融合した赤味噌の酒場メニュー

まずは、ということで向かったのは〈矢場とん〉。
名古屋独自の食“みそかつ”を全国区にした人気店だが、
ここ大須店は、〈昔の矢場とん〉という名の酒場感たっぷりな店で、
売りはみそ串かつとみそおでん。

大須観音から歩みを始めればすぐに目に入る〈昔の矢場とん〉。

大須観音から歩みを始めればすぐに目に入る〈昔の矢場とん〉。

名前通り昔ながらの雰囲気を見せつつ、内装には気鋭のアーティストのイラストも飾られ、いい具合の混沌。

名前通り昔ながらの雰囲気を見せつつ、内装には気鋭のアーティストのイラストも飾られ、いい具合の混沌。

矢場とん広報部で味噌ソムリエでもある片山武士さんに聞けば、
「戦後、矢場とんが創業した1947(昭和22)年頃、
名古屋の屋台では赤味噌を使った土手焼、土手煮が人気で、
そこに串かつを入れたところ好評で、それがのちに、味噌かつへと進化していきました。
そこで、温故知新といいますか、
あえて味噌かつのルーツを掘り下げていったのがこの店です」

入社のきっかけは矢場とんの社会人野球チームへの入部。それまでは「とんかつには塩でした」と笑う片山さんだが、入社以来、矢場とんの味噌かつにはまり、味噌ソムリエも取得。自社にとどまらず「名古屋の文化としての味噌かつ」を発信するべく奮闘中。

入社のきっかけは矢場とんの社会人野球チームへの入部。それまでは「とんかつには塩でした」と笑う片山さんだが、入社以来、矢場とんの味噌かつにはまり、味噌ソムリエも取得。自社にとどまらず「名古屋の文化としての味噌かつ」を発信するべく奮闘中。

酒場×味噌の基本中の基本であるメニューにフォーカスしつつ、
次の主力になりそうな角煮や玉子なども加え、
まさに古きを知りつつ新しさも楽しめる場所。
そういえばと思い出したのは、矢場とんのみそかつのみそタレ。
ほかの店の味噌とちょっと違うな、という感覚があって。

それを尋ねると片山さんは笑顔で、
「そうなんです。まず甘さは控えめです。甘みがあるかなぁぐらいの感じ。
そしてドロッとしたものが多いなか、さらっとしています」

これは、味噌かつにかけるものをつくったのではなく、
土手鍋、土手煮にかつをつけた感覚を大切にしているからだそう。
原点の追求、こだわりだったわけだ。
それでも味わいが深いというのも特徴。理由は出汁にあった。
「普通の味噌だれの出汁は、カツオや昆布といった魚介。
これを味噌に溶かし込んでいき、ドロっと仕上げます。
ですが、矢場とんは、まず出汁のベースが豚肉。
かたいスジを煮込んで、煮込んで、凝縮し、
そこにこだわりの豆味噌を溶かし込んでいきます」

なるほど、タレというよりスープ感覚。
さらりとしたなかに豚肉のコクと旨みも感じられる。
さすが味噌が食文化に溶け込む名古屋、愛知ならではのこだわりだなと
感心していたところで、片山さんからうれしいひと言。
「だから、焼酎ハイボールにも合いますよ」
ニヤリと自信の笑顔。にぎわう店内を見れば、
月曜の昼からいろいろなお酒とともに楽しむ人たちを見て、早く自分も味わいたいと、
テイクアウトで袋に入れてもらった、串かつとみそおでんを二度見してしまうのだった。

みそおでんの大根(320円)、たまご(160円)、豚角煮(320円)とロース串かつ(4本640円)。大根は味噌をかける、ではなく、しみしみで芯から味わい深く、たまごはしっかり煮込まれながらもとろり半熟。

みそおでんの大根(320円)、たまご(160円)、豚角煮(320円)とロース串かつ(4本640円)。大根は味噌をかける、ではなく、しみしみで芯から味わい深く、たまごはしっかり煮込まれながらもとろり半熟。

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