地方創生を 未来につなぐ可能性をさぐる 〈豊岡エキシビション2016〉

2016年2月19日(金)、
兵庫県の北部に位置する豊岡市の魅力を発信する
イベント〈豊岡エキシビション〉が開催されます。
会場は、東京・丸の内の〈大手門タワー・JXビル〉
にオープンするスペース〈3×3 Lab Future〉。
「地方創生、その先」をテーマにした、授業形式のイベントです。

豊岡市において、人と自然の共生の象徴となっているコウノトリ。現在80羽近くが放鳥され、いたるところで見ることが。

〈豊岡エキシビション〉は、東京を舞台に7年前から毎年開催されている
情報発信のイベント。
豊岡市といえば、日本の空からその姿を50年以上にわたって
消していたコウノトリを、もう一度人里に帰す取り組みで知られるところ。
その試みは見事成功し、現在では約80羽が豊岡の大空を自由に飛んでいます。

このことを筆頭に、“ローカルであることを突き詰めることでグローバルに通用する地域を作る”
ということに積極的に取り組み、人口規模は小さくても、世界の人々から尊敬されて
尊重されるまち〈小さな世界都市〉の実現を目指しているんです。
さて、今年の〈豊岡エキシビション〉の内容は……

新鮮なザーサイの美味しさを知る! 珍しい国内産の ザーサイ浅漬け、発売

“ザーサイ”といえば、キムチとともに、
日本国内で人気のある漬物ですが、
“ザーサイ”とは野菜の名前だということをご存知でしょうか…!

新鮮なザーサイは黄緑色でわさびのような辛みや風味があり、
カリカリとしたと食感が特徴の野菜。
ですが、現在日本で食べられているザーサイのほぼ100%が中国産。
日本に輸入されるザーサイは、ほとんどが古漬けにされているため、
素材本来の味はあまり知られていません。

そんなザーサイの、本当の美味しさを知ってもらいたい!
日本の漬物業界の需要を喚起したい! 
ということで、1986年生まれの東京農大OBが集まり、
生産者支援として商品開発や販促支援を行う〈株式会社みんなの農業〉が立ち上がりました。
福島県の農家が作るザーサイを福島県伊達市の浅漬け製造会社〈八島食品〉が
浅漬けにした〈国産ザーサイの浅漬け〉を開発。
このたび通信販売を開始しました。

現在は福島県と千葉県だけで生産されているザーサイですが、
夏場の栽培を踏まえ、標高1300mの八ヶ岳野辺山高原で
ザーサイを作ることも考えているのだそう。

八ヶ岳はレタス・白菜の供給量90%を誇る一大産地ですが、
作りすぎで野菜の廃棄問題が問題となっており、
新しい野菜を作ることで農家の経営安定化にも繋げたいとの思いもあるそう。
〈国産ザーサイの浅漬け〉のご購入はこちらから。

information

国産ザーサイの浅漬けセット

Webサイト:詳細はこちら

郊外と都心を間伐材でつなぐ、 シェアオフィス。 かながわの森と林業の現在。 Ivolli architecture vol.4

Ivolli architecture vol.4

アイボリィアーキテクチュアの原崎です。
vol.1vol.2vol.3では、横浜中心部にある特徴あるまちのなかで、
それぞれのもつ歴史的背景、あるいは現状をベースにどのような空間のあり方があるか、
その実践をいくつかご紹介しました。
今回は、明治から官民のオフィス街として続く横浜・関内にある、
新しいビジネスとその起業家を支えるインキュベーションセンターで行った
オフィススペースの内装計画についてと、
そこにつながる神奈川の森のことを、お話したいと思います。

地域とつながるシェアオフィスのつくりかた

まず、この施設〈mass×mass関内フューチャーセンター〉(以下マスマス)について
簡単に紹介します。
みなとみらい線・馬車道駅にもほど近い中心市街地のオフィスビル内に、
コワーキング、シェアオフィス、共用のワークショップスタジオをもつこのセンターは、
2011年春に開設。現在70社を超える企業やプロジェクトが入居するワークプレイスです。
こちらのクリエイティブディレクターである森川正信さんは、
以前から親しくさせていただいていて、お互いの職場を度々行き来していました。
そんななか2年前のある日、森川さんから、
「ビル内の空き室にマスマスのシェアオフィスを増床することになったので、
内装デザインを考えてほしい」とお誘いいただきました。
さっそくその空き室を調査のために見に行くと、
そこは、隣のビルが間近に迫り、
壁にはひとつだけしか窓がないため、時間感覚を取りづらく、
既存内装は賃貸オフィスの典型で、
壁天井は白塗装、床はタイルカーペットとちょっと退屈な空間。

終日、日光のほとんど入ってこない空き室。

シンプル、ではありますが、
いかんせん無機質で息苦しい空気感のこの部屋にどういったことができるのか……

ビルの規定上、内装施工に関しては
「基本現在の内装仕上げを維持したうえで、できるものでなければならない」という、
厳しいルールもありました。いわゆる通常の「原状回復義務」よりハードルの高いものです。

これらを勘案してぼくらは、
家具を並べるようにワークブースを組み上げて並べる、
もちろん既存の床壁天井にはビス止めなどの固定はしない方向性としました。
また、一般の貸オフィスと比べて短いスパンで入居者が入れ替わることを想像して、
状況に応じてワークブースはカスタマイズも可能ということを考えました。

初期の計画案の模型。

初期案は畳サイズのモジュールで木造架構を組み、
入居者の必要な面積に合わせて
柱と柱の合間に建具や間仕切りを入れて可変性をもたせる、というものでした。
しかし、設計検討を進める最中に、
事情により工事費を大きくカットすることになってしまったのです。

そのため、材料の造作や加工が多いものは省き、
できれば施工は僕らやマスマスのスタッフだけでもできそうなものを
再検討することになりました。

旬を迎えた愛媛県産フルーツが 見た目も美しいスイーツに。 〈パティスリー キハチ〉の レイヤーケーキ

〈紅い雫〉〈紅まどんな〉〈はれひめ〉が主役のえひめスイーツ

愛媛県産のフルーツを素材に取り入れたスイーツを
都内の飲食店約16店舗で楽しめるイベント〈えひめスイーツコレクション2015〉。
昨年11月にスタートしたイベントですが、
2月末までの期間中に味わえるえひめスイーツはまだまだあります。
今回は2月16日まで〈パティスリー キハチ〉にて発売中の、
愛媛県産フルーツを使ったレイヤーケーキをご紹介します。

今回取材で訪れた〈パティスリー キハチ 東大島〉。

路面店でもあり〈パティスリー キハチ〉のセントラルキッチンも併設されているここで、全店舗で販売される洋菓子が製造されています。

〈パティスリー キハチ〉を代表するスイーツのひとつが、
ふわふわのスポンジで5種類のフルーツを巻き込んだ〈キハチトライフルロール®〉。
このロールケーキをはじめ、さまざまな季節の果物を素材としたスイーツを
つくり続けてきた〈パティスリー キハチ〉によるえひめスイーツは、
〈紅い雫〉〈紅まどんな〉〈はれひめ〉などの愛媛県産フルーツやクリーム、
スポンジ生地などが層(レイヤー)を織りなす
美しさとおいしさを同時に楽しめる3種類のレイヤーケーキです。

パティシエの外薗栄敏さん。

このレイヤーケーキをつくるにあたり、愛媛県を実際に訪れて果物をセレクトしたのが
パティシエの外薗栄敏さん。
「以前から自分たちで産地を回り、生産者さんにお会いする機会はあったのですが、
2014年9月から後輩のパティシエと一緒に定期的に産地を回っています。
それこそ北は山形から、南は熊本まで」
〈紅い雫〉〈紅まどんな〉〈はれひめ〉をセレクトした理由を訊ねると
「それはおいしかったから、それだけです(笑)」と実に明快な答えが。

〈苺のティラミス 紅い雫〉(税込584円)。カップに入っていることにより、持ち運び中にかたちが崩れる心配もないので、手土産などに重宝しそう。

おいしい愛媛県フルーツとの出会いによって生まれた3種類のレイヤーケーキのうち、
一番人気があるというのが〈苺のティラミス 紅い雫〉。
この連載でもご紹介した愛媛県オリジナル品種のイチゴ〈紅い雫〉、
コーヒーを染み込ませたチョコレート生地、マスカルポーネムース、ビスコッティ、
生クリームを層にしてティラミス仕立てにしたスイーツです。

ひとくちいただくと、コーヒーとチョコレートの風味にベリーの味わいが負けておらず、
〈紅い雫〉のみずみずしさも楽しめるおいしさ。
「中に入っているイチゴとラズベリーのジュレも効いていますからね。
メインはフルーツなので、フルーツに合うように
生クリームは脂肪分が高いものを使っています。
大体7〜8種類の脂肪分のパーセンテージが異なる生クリームを
フルーツによって使い分けているんですよ」

そして驚いたのがクリームやムースに負けていないイチゴの甘さ。
コンポートされているのかと思いきや
「乾燥しないように艶だしはしていますが、何もしてないんですよ。
他のふたつのレイヤーケーキに使っている柑橘もカットしたものを、
そのまま使っているだけです」
糖度が高いことで定評のある愛媛県産フルーツですが、
その甘い味わいをあらためて実感させられました。

〈ズッパイングレーゼ 紅まどんな〉(税込648円)。旬のおいしいフルーツを使うため、期間中に〈紅まどんな〉から〈甘平(かんぺい)〉へと種類が変わります。

続いていただいたのが〈紅まどんな〉、フロマージュブランのムース、
柑橘の果汁を染み込ませたスポンジ生地、生クリームを層にした
〈ズッパイングレーゼ 紅まどんな〉。
これまでさまざまなフルーツを取り扱ってきた外薗さんも
「本当にゼリーみたいですよね。この不思議な食感はすごいです」
と話す〈紅まどんな〉を使ったレイヤーケーキ。
ムースと一緒に果実が舌の上でとろける食感と甘い味わいに、
初めて〈紅まどんな〉を口にする人はきっと驚いてしまうはず。

「〈紅まどんな〉の旬が終わってからは〈甘平〉に変わるので、
レシピの配合もちょっと変えると思います。
最近の愛媛県の柑橘は糖度が高いのですが、この〈甘平〉もそうで、
全体のバランスを考えて、あえてフロマージュブランのムースで
酸味を足すくらいに甘いんですよ」と外薗さん。
プチプチとした大粒の果肉と強い甘みが特徴の〈甘平〉が使われるズッパイングレーゼは、
〈紅まどんな〉のものとはまた違ったおいしさになりそうなので、
こちらもあわせて楽しみたいところです。

モノづくりの町・すみだで 架空の商店街〈東東京モノヅクリ 商店街プロジェクト〉開始

東京の東エリア、墨田区はファッションや
ライフスタイルに携わる製造業が多数、制作の拠点を構え、
その集積から〈モノづくりの町すみだ〉と呼ばれるところ。
この東東京エリアに拠点を構えるものづくり企業を盛り上げていくという目的のもと、
ネット上の架空の商店街〈東東京モノヅクリ商店街プロジェクト〉が誕生しました。

〈東東京モノヅクリ商店街プロジェクト〉は、
東京周辺の中小企業を広く支援する第三セクター〈国際ファッションセンター(KFC)〉と、
ファッション・アート・テクノロジーを軸にさまざまなコンテンツを
創造するクリエイティブチーム〈SELF〉との協業プロジェクト。
東東京の職人さんやメーカーさんとコラボレーションし、
商品開発やイベントを行っています。

昨年は墨田区にある古民家の〈旧小山家住宅〉にて、
MOMAでも商品が取り扱いされている江戸切子の〈廣田硝子〉と
繊細なガラスの器と宝石のような和菓子を
組み合わせたイベント〈食と器×廣田ガラスと和菓子の宴〉が行われました。

イベント「食と器×廣田ガラスと和菓子の宴」より

〈東東京モノヅクリ商店街プロジェクト〉に参加するのは多彩なメンバー。
創業60年、動きやすくからだにやさしいニットシャツを国内工場でつくる
シャツ屋さん〈丸和繊維工業〉や、
パリコレに参加する人気ブランドのレザー制作を一手に引き受ける〈牧上商会〉、
今までにない形や色で新しい風船の可能性を探る〈マルサ斉藤ゴム〉。
ほかにも墨田区向島の〈井上鞄製作所〉や、
ノンシリコンタイプのフレグランスシャンプー〈TAMANOHADA SHAMPOO〉を
手がける〈玉の肌石鹸〉など
いずれは30社以上が参加予定なのだそう。

〈トロフィー佐藤〉の佐藤社長

玉の肌石鹸の〈TAMANOHADA SHAMPOO〉

全員昭和59年度生まれ! 酒蔵跡取り息子によるユニット 〈59醸〉

同じ時代を生きる仲間だからこそできること

世代交代が進む日本酒業界。歴代名杜氏の高齢化が進むなかで
意欲的な若手職人が続々と誕生し、代替わりを果たしている。
なかでも意気軒昂なのが、長野県内で2015年1月に結成した
昭和59(1984)年度生まれの酒蔵跡取り息子5人によるユニット
〈59醸(ごくじょう)〉だ。

長野県には82の酒蔵があり、新潟県に次いで全国2位の多さを誇る。
しかし県内の日本酒の消費量は全盛期だった昭和50(1975)年の3分の1まで減少。
「造れば売れる時代」は終わり、ライフスタイルは多様化が進んだ。
そんななかで生まれ育った彼らは、時代の移り変わりを的確に読み取り、
市場ニーズに即したものだけが選ばれ生き残ることを自ずと感じていたのかもしれない。
それと同時に、それぞれが小さい蔵ながらも独特の持ち味を生かした酒造りをするなかで、
30代に突入したばかりの彼らは、ある程度の経験を備えつつ
新しいことへのチャレンジを恐れない若さもあった。
〈59醸〉は、そうした価値観を共有する仲間の集合体だ。

発起人は、長野県最北端の蔵元で、日本有数の豪雪地帯、
飯山市にある〈角口酒造店〉の専務・村松裕也さん。
”醸造学科”で知られる東京農業大学を卒業後すぐに家業に入り、
25歳にして杜氏に就任すると、さまざまな企画や商品展開で
蔵の酒質を向上させて県内外へと活動の幅を広げてきた。
そんな村松さんが全国の酒蔵を見渡して気づいたのが
「同世代の蔵元後継者が多い」ということだった。

「実は全国的に見ても、同学年の跡取り息子は多いんです。
そこで一堂に会して何かできたらおもしろいのではないかと、
他県の酒蔵にも呼びかけたら、それぞれの個性が強すぎて
まとまらないと気づきました(笑)。
でも、長野県内だけでも十分に人数が揃うので、
長野県でやってしまおうと思ったんです」

〈59醸〉の発起人であり、リーダー的存在でもある村松裕也さん。

こうした村松さんの呼びかけに集まったのが、
長野市〈西飯田酒造店〉9代目の飯田一基さんと
〈東飯田酒造店〉6代目の飯田淳さん、
中野市〈丸世酒造店〉5代目の関晋司さん、
上田市〈沓掛酒造〉18代目の沓掛正敏さんだ。
それは、ちょうど全員が30歳になる2014年の夏のことだった。

左から、〈丸世酒造店〉関晋司さん、〈沓掛酒造〉沓掛正敏さん、〈角口酒造店〉村松裕也さん、〈西飯田酒造店〉飯田一基さん、〈東飯田酒造店〉飯田淳さん。

そもそも、村松さんが同世代で集まろうと考えた目的のひとつは
「長年にわたり親しまれてきた日本酒を若者に普及させ、
ひとりでも多くの人に好きになってもらいたい」ということ。
同じ時代・境遇を生きる仲間でありライバルであるからこそ同じ思いを共有し、
企業の枠を超えて「この年代だからできるもの」があるのではないか。
そんな願いが込められていた。

“つくる人”を増やすための 発酵デザインワークショップ 小倉ヒラク 後編

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温度管理が重要な麹づくりワークショップ

東京・吉祥寺にある〈タイヒバン〉という飲食店に、エプロンをした人たちが集まっている。
そこに登場した発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。
いきなり「みなさんエプロンとかしてきてくれるんですけど、
ホントはいらないんですよね(笑)」と冗談を言って場を和ます。
ここはヒラクさんが定期的に開催している「こうじづくりワークショップ」。
各地で似たようなワークショップは開催されているが、
ヒラクさんのワークショップの特徴として、
都心向けで、座学がしっかりしていることが挙げられる。

「“中目黒あたりのひとり暮らしの人が、キッチンの冷蔵庫にしまえる”
というコンセプトでやっています。
この場でつくれたとしても、再現性がないと意味がないので、
“麹菌とは?” という座学もしっかりとやります。
あとは、味。味噌にしか使えないのではもったいない。
僕が教える麹は、甘みを引き出しているので
甘酒、パンなどにも使えるおいしくて万能な麹です」

発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。お酒はワインが好き。

ワークショップは、まずは『こうじのうた』のアニメーションを見て、
お勉強からスタート。
ヒラクさんがプロデュースした麹のことがわかる歌である。いわば麹のPV。

次に実際の麹づくりにとりかかる。まずはお米を蒸すところから。
木の蒸し器にお米を敷き詰めていきながら、
作業における具体的な細かい注意点なども教えてくれる。
40分後に蒸しあがる。失敗の原因は、この段階が多いという。

「お米は炊くのではなく、蒸しているのです。
一粒、食べてみてください。思ったよりかたいでしょ。
普段のお米を炊いたつもりでかたいと思ってしまって、
ここで蒸しを延長してしまう人が多いんです。
ベストは、芯が残っていないけど、最大にかたい状態です」

米を蒸し器に入れていく。端もきっちり入れ込むことが大切だ。写真:編集部

蒸し上がりまで40分、お待ちあれ。写真:編集部

これは「ひねりもち」と呼ばれる作業。
指先でお米をつぶして、おもちみたいにべたっと伸ばしてみる。
芯が残っていないことを確認。
その蒸したお米を、布巾の上にあけてお米をほぐしていく。
目指すのは、一粒一粒が切り離されている状態だ。
その上に種菌をヒラクさんがかけていく。

蒸しあがったお米をほぐしていく。写真:編集部

種菌をかけるヒラクさん。写真:編集部

そしてお米は発泡スチロールの中へ。
一緒に70℃のお湯が入ったペットボトルを入れて、保温する。

「発泡スチロール内部の温度をデザインすることが重要です」

約48時間後に麹は完成する。
ヒラクさんがこれから48時間のうち、12時間ごとの目安の温度を教えてくれた。
だんだんと温度は上がっていくようだ。
最初の24時間が重要で、そこでうまく温度を保つことができれば、
後半は、麹が発酵していって自然に温度は上がっていくはずだという。

「旨みが出る温度と、甘みがでる温度は違うんです。
僕は両方を最大限に引き出すことができる温度をデザインしているので、
すごくおいしい麹ができますよ」

そのためには4〜5時間に一度、
ペットボトルのお湯を温かいものに交換する必要がある。

「麹は生き物だから、すべてが同じではなく、少しずつ違うんです。
それぞれ家などの麹を育てる環境も違うし、
今回も、失敗する人たちが数人は出てくると思います。でもしょうがない。
麹づくりとは、料理のワークショップではなく、
生き物を育てるワークショップですから」

麹は生きている。だから自分の目で見て、肌で感じて、手をかけるということ。
ポイントさえ押さえれば、難しいことは何もないように感じた。
むしろ、このワークショップを終えて、家に持ち帰ってからが本番。
忘れずに、面倒くさがらずに、きちんと麹に向き合うことができるか。
会社に持っていって机の下で育てている人もいれば、
たまたま旅行の予定があって、麹を持って旅立った人もいるという。
愛情をこめて、手をかけた分、“いい子”に成長するのだ。

「ヒモがついているのでハンドバッグのように持ち歩いて」とヒラクさん。

ひとりひとりの発泡スチロール箱にコメントを書きながら、当日の感想を聞く。

勝手に作る商店街サンド: 今回の舞台は幕末維新ゆかりの地、 山口県山口市!

商店街サンドとは?

「商店街サンド」とは、
ひとつの商店街(地域)で売られているパンと具材を使い、
その土地でしか食べられないサンドイッチを作ってみる企画。
必ずといっていいほどおいしいものができ、
ついでにまちの様子や地域の食を知ることができる、一石二鳥の企画なのだ。

幕末維新ゆかりの地、山口市で作る!

今回は、山口県山口市にやってきた。
山口県と言えば、吉田松陰をはじめ木戸孝允、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文など
幕末期に活躍した志士たちを数多く輩出した地として知られている。
山口市には志士たちゆかりの場所も多く、
さらに遡って、室町時代に京都を真似て繁栄した大内文化や、
布教で訪れたザビエルが日本で初めてクリスマスを祝ったお寺があったり、と
見どころの多いまちである。

である、と書いたけど全然知らなかった!
はたしてどんなサンドができるのだろう。

歴史好きなら歩いておきたい〈萩往還(はぎおうかん)〉。日本海に面した萩市と瀬戸内海に面した防府市を縦につなぐ古道。幕末の志士たちも行き来した道。

吉田松陰のお兄さんが開いていた塾に隣接する十朋亭。長州藩の宿泊所として使われていた。高杉晋作や久坂玄瑞らも訪れている。自由にあがれるのがうれしい。

大内文化を代表する建築物のひとつである瑠璃光寺五重塔(国宝)。無料で見られる人気スポット。

漆塗りでつくられる〈大内人形〉の工房もまちにいくつか残っている。まん丸で可愛い。

人気のパン屋さんからスタート

さて今回のサンド作りは、
ザビエル死後400年を記念して建てられたという聖堂近くからスタートした。
聖堂のふもとにあるパン屋〈サビエル・カンパーナ〉のパンがお目当てなのである。

ザビエルの指の骨が納められている山口サビエル記念聖堂。ちなみにこの辺りでは「ザビエル」ではなく「サビエル」と呼ぶようだ。

そのふもとに昔からある人気のパン屋さん〈サビエル・カンパーナ〉。地元出身の宮野さんと。

今回ご縁があって一緒にサンド作りをしてくれるのは
商店街賑わい創出事業をしている宮野孝夫(みやのたかお)さん。山口市出身だ。
さっそく一緒にお店に入った。

山口に戻ってきたら食べ物とお酒がおいしくて体重が増えてしまった、という宮野さん。

サビエル・カンパーナでは、
地元の食材を使った調理パンやお菓子に加え、ザビエルの生まれた美食のまち、
スペイン・バスク地方のパンも並んでいる。
とにかく種類が豊富。なかには〈幕末維新パン〉と名づけられた変わり種があった。

それは、安政6年(1859年)に萩藩の中嶋治平という人が作ったパンを忠実に
再現したものらしい。
幕末に食べられていたパン、どんな味か気になる!

今回のサンドに使うパンは幕末維新パンに決まりでしょう!

うしろから「それ、おいしくないよ」と言いながら店長登場。耳を疑った。

伊豆大島の魅力を五感で楽しむ 〈大島イイもの展- 自然と向き合い よりそう島のくらし-〉

東京から高速船で約2時間の距離にある、青い海に囲まれた「伊豆大島」。
おでかけコロカルでもご紹介
しているこの伊豆大島を紹介するイベント、
〈大島イイもの展-自然と向き合いよりそう島のくらし-〉が
2016年2月6日(土)、東京・秋葉原の〈アーツ千代田3331内ラウンジ〉にて
開催されます。
伊豆大島でつくられたものや、伊豆大島にゆかりのある作品を集め、
それらをつくり上げたつくり手のストーリーとともに展示するイベントです。

このイベントは、2015年2月に伊豆大島のデザインユニット〈トウオンデザイン〉が
運営しているコミュニティースペース〈kichi〉で
開催された〈大島イイもの展〉の発展形です。

まず、行われる展示は、伊豆大島の特産品や、
島の風景や特産品を写真や文章で伝えるパネルや、
大島の海と山の音を収めた音響作品などなど。
写真家の佐久間ナオヒトさんによる写真展〈島の家族〉では、
島内に在住する30代の家族を写すことで、
今の島の若者像を伝えるとともに、
彼らに島の生活の中で思うことや島の未来について
インタビューしたテキストを展示します。
ほかにも会場では、2013年10月16日未明に発生した台風26号の
集中豪雨による土砂災害にまつわるアート作品の展示も。

もう一つの注目は、大島の名物〈椿彫りあんこ人形〉を
作るワークショップ。
椿彫りしたミニあんこ人形にペインティングして、
自分だけのオリジナルストラップを作ることができます。
こちらは13:00~15:00で当日随時受付、
先着20名に限り、参加費は300円です。

〈錦海ハビタット〉 東洋一の塩田跡が、 メガソーラーと自然の共生地に

岡山県瀬戸内市にある、
かつて東洋一といわれた大規模な〈錦海塩田〉。
現在は〈錦海塩田跡地〉と呼ばれるこの地の面積は約500ヘクタール、
東京ディズニーランド約10個分の広さにも相当する区域です。
1956年に干拓され、1962年より製塩事業が行われたのですが、
1971年に国の“第4次塩業整理”により、全国の塩田が廃止。
以降は製塩工場や産業廃棄物最終処分場として使用されてきました。

しかし、産廃最終処分事業が破産のため廃業に。
排水ポンプなど、周辺への影響を考え、
2010年に瀬戸内市がこの地を取得。
いまは2019年春の稼働を目指し、太陽光発電所を建設する
〈メガソーラープロジェクト〉が行われています。

このたび、この〈メガソーラープロジェクト〉の一環として、
塩田跡地に環境デザインのプロジェクト〈錦海ハビタット〉が完成しました。
一見自然のように見えますが、希少な猛禽類の保護を目的に、
猛禽類の餌となる鳥やネズミが増えるような環境デザインが施されています。

塩田廃業から40年以上。ここには既に、雨水と海水の混じり合う
塩性湿地やヨシ原、水路、クリーク(小川)、ヤナギ林などが
混在する環境が形成されてきました。

〈錦海ハビタット〉では、
木を増やすためには、もともと現地で生育していた樹木を苗木から育て、
在来種を主体とした植栽を行っています。
小鳥が隠れやすいように細く曲がりくねらせたクリークには、
水深に変化をつけて水生植物の多様化を促したり、
ネズミ類の隠れ家となるように、樹木を積み上げた場所を作ったり。

クリーク

ちちぶメープルプロジェクト vol.2 メープルで林業の未来をつくる!

なぜ秩父でメープルの取り組みが始まったのか

メープルプロジェクトが行われている秩父、皆さんは聞いたことがありますか?
秩父は、埼玉県の西部に位置し、池袋から西武鉄道で最短80分の距離にあります。
四方を山々に囲まれた盆地で、荒川の源流も流れる、自然豊かな土地です。
また、日本最初の貨幣といわれる〈和同開珎〉や
最近話題のパワースポット〈三峯神社〉、
日本三大曳山祭りのひとつ〈秩父夜祭り〉など、秩父には歴史的な文化資源も豊富です。
最近では、秩父を舞台にしたアニメ作品「あの花」こと、
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のおかげで、
たくさんの若い人たちも秩父を訪れてくれるようになりました。

秩父の奥地、大滝にある〈三峯神社〉は遠方から人が訪れるパワースポット!

そんな秩父ですが、ほとんどの地方と同様に少子高齢化という問題を抱えています。
市の87%が森林というなかで、林業の衰退により
生かしきれていない森林資源もたくさんあるのです。

秩父のほとんどは、木、木、木!

なぜ秩父でメープルの取り組みが始まったのか?
そこには、仕掛け人であり、NPO法人〈秩父百年の森〉の理事長(当時)、
島崎武重郎さんの存在が大きいのです。

大学時代に山登りが好きだった、島崎さん。
あるとき立山連峰の山小屋のマタギさんから紅茶をごちそうになりました。
ほんのり甘く、心と体に染み込んだ紅茶の味は、
これまで飲んだ紅茶とは比べものにならないほどおいしかったそうです。
ところが砂糖が入っていると思いきや、まったく入っておらず、
それはカエデの樹液だけで淹れた紅茶だったのです。
その驚きとおいしさに感動し、山に通って樹液の採取方法を教わったそうです。
それからも山遊びや川での釣りが好きだった島崎さんは、
自然と密に関わりながら秩父で暮らしてきました。

島崎さんの山と関わる原点は、意外にも釣りにあるそう。

いまから17年ほど前、秩父の新たな名産品をつくろうという取り組みが始まり、
そのときに島崎さんはカエデの樹液紅茶のことを思い出したそう。
「そういえば、秩父にはたくさんカエデの木があるのだから、
それを生かした商品をつくればいいのではないか」と。
あらためて秩父の森の調査を始めると、たくさんの発見があったそう。

島崎さんは秩父の貴重な資源、カエデのことを積極的に子どもたちに伝えています。

秩父の土地はカエデの生育に適しており、
日本にある28種類のうち21種類のカエデがあったのです。
秩父のカエデがたくさんある大滝というエリアを中心に、
その後数年にわたり、NPOや埼玉大学の協力のもとにカエデの調査が行われ、
ある程度まとまった量のカエデの樹液が採れるようになりました。

種差海岸の 世界観にひたる 〈TANESASHI CAFE〉 期間限定オープン

青森県八戸市にある〈種差海岸〉のポップアップカフェ、
〈TANESASHI CAFE〉が2016年2月1日(月)、
東京・渋谷ロフト2F〈Shibuya City Lounge〉にオープンします。

広大な天然芝生!

種差海岸は、日本でも珍しい景色が広がるエリア。
ウミネコが空を舞い、海から吹き注ぐヤマセの影響で
高山植物が咲き乱れています。
波打ち際まで敷き詰められた広大な天然芝生や、
樹齢100年以上の松並木がつづく「淀の松原」、
鳴砂が有名な、2km以上にわたる砂浜「大須賀海岸」など、
穏やかで表情豊かな風景が拡がる、
10km以上にわたる地域の総称が〈種差海岸〉なんです。

八戸産スルメイカとみどり野菜のジェノベーゼパスタ 田子にんにくのガーリックトースト添え/1000円

カフェでは、そんな種差海岸自慢のメニューが登場。
ランチでは、全国一の水揚げを誇る八戸産のイカや“田子にんにく”など、
青森の食材をふんだんに使った
〈スルメイカとみどり野菜のジェノベーゼパスタ〉をご提供します。
これは種差海岸の芝生地をイメージした、色鮮やかな緑色のパスタ。
甘みと歯応えが特徴の八戸産スルメイカと春野菜を、
香り高いバジルのジェノベーゼソースで合わせました。
天然酵母バゲットと、国産最高峰の青森県田子にんにくを使用した
ブルゴーニュトーストを添えた、おしゃれな一皿。

八戸産焼きスルメイカと春野菜のチーズリゾット パルメジャーノ飾り 1300円

こちらがディナーメニューの、
〈八戸産焼きスルメイカと春野菜のチーズリゾット パルメジャーノ飾り〉。
八戸産スルメイカを丸ごと1パイ、芽キャベツ、チェリートマト、
そしてパプリカをコク深いパルミジャーノチーズで合わせたリゾットです。
色鮮やかな見た目も楽しく
春の訪れを感じさせてくれそう。

2棟の木造アパートをつないだら、 まちに生まれた心地よい場所。 仏生山まちぐるみ旅館 vol.4

仏生山まちぐるみ旅館 vol.4

ぼくは、香川県高松市の仏生山町というところで暮らしています。

建築設計事務所と、仏生山温泉を運営しながら、

まち全体を旅館に見立てる、
〈仏生山まちぐるみ旅館〉
という取り組みを進めています。

今回ご紹介する、
〈TOYTOYTOY(トイトイトイ)〉は雑貨店です。
場所は仏生山温泉から徒歩2分、西へ100メートルぐらいのところにあります。
店主の高柳敦史さんは、
2015年に家族で東京から移住、開業しました。
奥さんと、お子さんふたりの一家4人。
移住の大きなきっかけのひとつは震災でした。
そして高柳さんが仏生山を選んだのは、子育てがしやすい環境というのもあるし、
雑貨店を始めるにあたって、
まちぐるみ旅館という取り組みがとてもすてきだと思ってくれたことでした。
ぼくにとって、すごくうれしいことです。

左が店主の高柳敦史さん。右はダンボール作家の、しまづふゆき(カルトン)さん。ギャラリーでワークショップの準備中。

TOYTOYTOYは
デッキをはさんで雑貨店部分とギャラリー部分に分かれています。
雑貨店部分は、店内いっぱいに、めずらしい文具や衣類があります。
からくり人形や肉タオル、人工シャボン玉?(レインボースティック)もある。
店内をまわると、にやにやできる。
ぼくは、誰かに紹介するとき、
“変態雑貨を上品に売る店”と伝えたりしています(笑)。
ギャラリー部分では、アートやクラフト、プロダクトの展示を不定期に行っています。
大きい窓のある箱のような空間で、とても明るい。
2階に作家が滞在できる場所があって、そういうのがとてもいい。

変態雑貨が上品に販売されています。

TOYTOYTOYには、
大きな特徴がふたつあると感じています。
ひとつめは、
いわゆる雑貨店に行くと、
どこかで見たことがある、というものがたくさんあるんだけど、
ここでは、そういうことがほとんどないのです。
すべての商品は、店主の高柳敦史さんが自分の目で選んで
ほんとうに好きだと思ったものばかり。
雑誌に出ているようないわゆる「売れ線」商品は皆無なのです。
このことは、とても仏生山的で、
売れるからという理由が先にはならないというところ。
いいもの、いいこと、居心地がいい場所、
そういうものが先にあって、「結果」として、売れていくこと。
TOYTOYTOYをはじめ、仏生山ではそういう感じが空気として共有されています。

ふたつめは、販売の方法がユニークなのです。
名前をつけるとしたら、「好きだトーク販売」。
店主のトークがとてもおもしろいのです。
その内容は商品自体の説明でもあるのだけれど、
自分がどれだけ好きか、みたいな感じなのです(笑)。
そのうえ説明に、まったく圧力がなく何よりも楽しいし、心地よい。
受け取り方によって、トークショーを聞いているようでもあるし、
バックミュージックを聞いているようでもある。
お客さんはものを買うけれど、そういう楽しい体験もして帰ることができるのです。
これは高柳さんの人柄によるところがとても大きい。

リノベーションを行う前。手前が1棟1戸、奥が1棟2戸の木造賃貸住宅。

リノベーションを行う前は、築50年になる2棟3戸の木造賃貸アパートでした。
その3戸分を全部借りて、ひとつの店舗併用住宅としました。
おおまかには1階が店舗、2階が住居という分け方です。

住居部分の施工前。

〈THIS 伊豆 しいたけバーガー〉 しいたけが主役! 肉厚でジューシー極まりなし

しいたけ、といえば普段は食の脇役ですが、
このたび静岡県三島市の〈伊豆・村の駅〉で発売された
〈THIS 伊豆 しいたけバーガー〉は、
しいたけを主役に据えた、ここでしか食べられないご当地バーガー!

肉厚なしいたけをハンバーグのタネに加え、
さらにしいたけステーキ2個としいたけカツを間に挟んだ、
ボリュームたっぷりの逸品。
お値段はお求めやすい550円(税抜)となっております。

上からみたところ

伊豆はそもそも、日本有数の椎茸産地。
毎年10万人が訪れるこの村の駅でも、
地元で採れるしいたけはトップの売上を誇る人気の商品。
そんな伊豆のしいたけのジューシーな美味しさを、
その場でダイレクトに味わってほしい、
という想いから作られました。
しいたけづくしのこのバーガー、
上から見たところもしいたけのようです。

フレンチ風の恵方巻き 〈びわ湖ロール〉って?! 〈おいしが うれしがマルシェ〉 in 有楽町駅前広場

滋賀のおいしいものって何でしょう?
近江米、近江牛、湖魚、近江の茶、近江の野菜など
たくさんある滋賀のおいしいものを紹介する
〈おいしが うれしがマルシェ〉が、
2016年1月30日(土)と31日(日)の二日間にわたり、
有楽町駅前広場にて開催されます。
こちらのお料理は、琵琶湖の幸と山の幸を使った
香味豊かなオリジナルスープ。
琵琶湖産シジミ、スジエビ、日野菜、赤かぶ、白ねぎを使った、
〈滋賀のスープ ド ポアソン〉です。
31日(日)の13時より数量限定で振る舞われるそうですよ。

〈おいしが うれしがマルシェ〉には、
滋賀を代表する食材がたくさん。
会場には約20ブースを設置。
近江ブランドで人気の近江米や近江牛をはじめ、
野菜や漬物、琵琶湖の魚介、お茶や和菓子などが販売されます。

会場では数量限定で、温かいシジミ汁や、
普段はこの季節の滋賀県内でしか食べられないのヒウオ(アユの稚魚)の
釜揚げを無料試食でご提供!
ほかキッチンカーでは、近江牛の串ステーキの販売もあります。

もう一つの目玉は、
滋賀をこよなく愛するフレンチシェフ船岡勇太さんによる
オリジナルメニューの紹介。
シェフ特製フレンチ風滋賀の恵方巻き〈びわ湖ロール〉って
いったいどんなものでしょう?

食材の宝庫、佐渡から インスパイアされた 〈ANDAZ TOKYO × DINING OUT〉

食を通じて地域経済の活性化を目指す地域振興プロジェクト、
〈ダイニング・アウト〉。
これは日本の地方のまちを訪ね、その地域の厳選食材で、
一流のシェフが腕によりをかけてつくる料理を、
最高のロケーションでいただくプレミアム・レストランです。
これまでに新潟県佐渡市や静岡県静岡市で開催され、
コロカルでもご紹介してきました。

この〈ダイニング・アウト〉が、
東京・虎ノ門にあるホテル〈アンダーズ 東京〉の
メインダイニング〈アンダーズ タヴァン〉にやってきます!
期間は2016年1月29日(金)から2月29日(月)まで。
〈ダイニング・アウト〉初開催の地、佐渡の食材をテーマに、
トップシェフが腕をふるうスペシャルメニューが
ランチとディナーで提供されるのです。
登場するのは、アンダーズ 東京の総料理長ゲハード・パスルガーと、
〈DINING OUT SADO〉で料理を担当した
東京・赤坂〈TAKAZAWA〉の高澤義明シェフ。
佐渡茶でマリネしたり、カキフライのタルタルソースに甘酒を使ったり、
イマジネーションあふれるメニューが並びます。

佐渡茶でマリネした両津港水揚げブリのスモーク 洋ナシ「ル・レクチェ」とタラゴンピューレ ビーツのマリネ

イベントの最初を飾る1月29日(金)と30日(土)の2日間は、
二人が佐渡島を訪れ、現地で出会った旬の海や大地の恵みを存分に活かし、
それぞれのインスピレーションと感性で創り上げた至高のメニューを提供するスペシャルコース
〈ANDAZ TOKYO x DINING OUT Special Collaboration~Inspired by SADO~〉をご用意。

ランチコースは6,000円、ディナーコースは18,000円と22,000円の2コースがあります。 
ランチでは〈佐渡島産牛蒡のフラン 杉と松葉の香り 甲殻類のクレム〉
といったメニューがあるほか、ディナーコースにはお食事に合うお酒・ワインのペアリングも!

例えば〈活南蛮海老のトムヤムクン 白子のタルタル 黒トリュフ 
佐渡さかや農園の林檎と赤泊産ズワイ蟹〉を
佐渡の酒蔵〈加藤酒造 金鶴 純米活性にごり酒〉と一緒にいただいたり、
思いもつかないような、ワクワクするような組み合わせが楽しいですね。

新潟県産青首鴨のクレイポット かりん、八幡芋、牛蒡のロースト 松葉の香り

秩父産メープルってどんな味? 〈和メープルエコツアー2016〉 参加者募集開始

コロカルで今週、新連載〈ちちぶメープルプロジェクト〉がスタートしました。
これは、埼玉県秩父の森で、
メープルシロップを作る施設〈シュガーハウス〉の
設立するべく奮闘する井原愛子さんが綴る連載。
メープルといえばカナダが有名ですが、実は埼玉県秩父で
カエデの樹液からメープルシロップをつくる取り組みが
行われているんです。

さてその井原さんらが毎年開催している人気企画、
〈和メープルエコツアー2016〉が今年も開催!
2016年2月6日(土)、20日(土)、26日(金)、27日(土)、
3月4日(金)、5日(土)の全6回にわたり開催されます。
内容は、カエデの森の散策や採りたて樹液の試飲に、
ランチはおいしい和メープルのコースを。
秩父でこの時期だけでしか体験できないエコツアーです。

ランチ

コンセプトは“人との繋がり”。 奥沢の〈ONIBUS COFFEE〉 二号店が中目黒にオープン

東京・世田谷区の奥沢で、“人と人の繋がり”をコンセプトに、
丁寧に作られた自家焙煎のスペシャルティ・コーヒーを
提供するカフェ〈ONIBUS COFFEE〉。
奥沢のオープンから4年、道玄坂の
コーヒースタンド〈ABOUT LIFE COFFEE BREWERS〉では
ゲストバリスタやゲストビーンズを招くというユニークな
活動もする彼らが、2016年1月21日(木)、
2店舗目となる〈ONIBUS COFFEE 中目黒〉をオープンします。

〈ONIBUS COFFEE 中目黒〉では、
路地裏の古民家をリノベーションし、
最新のエスプレッソマシンと焙煎機を導入。
和のテイストを感じさせる内装は、鈴木一史氏によるデザインです。
1Fは、常滑焼の新たな試みである手作りのタイルを使用した、
風合いと落ち着きある壁面が特徴で、
2Fは、日本家屋を活かした採光と眺望が気持ちのよい空間になっています。

ちちぶメープルプロジェクト vol.1 海外志向からまさかの秩父Uターン

秩父の森で生まれたメープルシロップ

皆さんは、日本でメープルシロップがつくられているというのをご存知ですか?
メープルといえばカナダが有名ですが、実は埼玉県秩父で
カエデの樹液からメープルシロップをつくる取り組みが行われているのです。

初春の時期だけ、カエデの木に穴を開けると、そこからぽたぽたと樹液が流れ落ちます。白い管にチューブを差し込んで、タンクに樹液を集めます。

コロカルのニュースでも取り上げられたことがあるので、
聞いたことがある方もいるかもしれません。
今回、この短期連載を通じて、秩父のメープルの活動や、
森での取り組みについて取り上げていきたいと思います。
ひとりでも多くの方に日本の森のこと、秩父のこと、
メープルのことに興味を持ってもらえたらなと思っております。
実は、このメープルプロジェクト、日本の森や林業の問題を背景に始まったのです。

日本の国土の森林面積はなんと約3分の2。にもかかわらず、林業は衰退の一途をたどっています。これは樹齢200年以上の天然のイタヤカエデの木。秩父にはたくさんのカエデの木があります。

外資系企業で仕事に夢中の日々

最初に、ちょっとだけ私のことを話させてください。
何を隠そう、私、秩父でメープルの活動に取り組みたくて、
1年半ほど前に勤めていた会社を辞めて、秩父にUターンしたのです。
人生における一大転機、そのきっかけは、いまからちょうど2年前のことでした。

外資系の家具販売会社に新卒で入ってから、仕事が楽しくて、
気の合う仲間にも囲まれて、本当に恵まれた日々を過ごしていました。
学生時代からイギリスに留学していたり、
卒業論文でマーサ・スチュワート(アメリカのライフスタイルをビジネスにした実業家)
を取り上げたりして、海外の文化やライフスタイル全般に興味があった私。
海外志向が強かったので、いつか海外で働いてみたい、
住んでみたいとも思っていました。
「まさか私がUターンするなんて!」と、
いまでもその決断に我ながらびっくりしています。

いつもの食材で、新しい料理を。 にし阿波の食材を使った クッキングステージ

急傾斜地でのサステナブルな農業

徳島県の山間部。徳島空港からも、高松空港からも距離がある
“にし阿波”と呼ばれる地域=三好市、つるぎ町、美馬市。
標高が高く、しかも急峻な傾斜地に人は住み、昔から独特の農業が行われてきた。
このような高地性集落の伝統農法は、
ススキを肥料にする“コエグロ”など集落内の植物資源などによる循環型農業が行われ、
食に対する関心の高まりとともに注目されてきている。

そのにし阿波を舞台に開催されたのが世界農業遺産推進協議会の主催による
〈世界農業遺産を目指すクッキングステージ〉。
料理研究家の松田美智子さんが現地を訪れ、生産者と直接ふれあいながら、
料理を考え、現地の人たちに食べてもらう企画である。

取材チームは、まずは農業の現場として三好市にある落合集落を訪れた。
ここは「重要伝統的建造物群保存地区」に認定されている。
最近では、茅葺き屋根の古民家空き家をアレックス・カーさんのディレクションのもと
リノベーションし、〈桃源郷祖谷の山里〉という宿泊施設として再利用もされている。

“コエグロ”を利用した傾斜地農村の風景。

いつもたくさんの見学者を迎えている南敏治さん。

その地区長である南敏治さんが、急傾斜地における農業の特性を教えてくれた。
「傾斜地なので、少量ずつしかつくれません。
だから必然的に少量多品種生産になります。
かつては20種類以上の雑穀をつくっていました。
いまでもキビとヒエは種も採っていますよ」

同じ集落でも、民家の高低差が390メートルあるという。
だから上部と下部では、多少DNAの異なる作物をつくっているということになる。
同じ集落内でも、さらに多品目になっているのだ。
しかも集落内で採れたススキを肥料にするので、無農薬のうえにサステナブル。

落合集落を反対側から見ると、山の傾斜に人が住んでいることがわかる。

にし阿波エリアの大切な穀物であるそば米。

さらに約10名が暮らしているつるぎ町の猿飼集落を訪れた。
秋になると、斜面いっぱいにそばの花が咲く。
しかし25〜30度の急傾斜!
スキー場を思い出してほしい。上から見たら、30度がどれだけ急斜面に感じるか。
ここでそばを育てている西岡田治豈(はるき)さんは、
「風通しがよかったので、傾斜地によくそばが育った」と語る。
当然重機は入れないので、昔ながらの農機具で、人の手による作業が行われている。
それなりの広さがあることはもちろん、この急傾斜に畑を持つことは、
受け継がれてきた技術があるからこそできることだ。

急斜面にみっちりと生えているそばの花。

つるぎ町の猿飼集落、その急斜面でそばなどを育てている西岡田治豈(はるき)さんと節子さん夫婦。

この大根を干していくと、松田さんも初めて見たという大根1本干しに。

おいしさも見た目も、まさに格別。 パティシエたちを 魅了するイチゴ〈紅い雫〉

甘さもかたちの美しさも一級品。優秀イチゴの育て方

寒い季節に、その鮮やかな色合いで食卓に華を添えてくれる果物イチゴ。
柑橘類の印象が強い愛媛県ですが、実はイチゴの栽培も盛ん。
〈あまおとめ〉、〈紅ほっぺ〉、〈さがほのか〉、〈さちのか〉といった
さまざまな県オリジナルの品種のイチゴが生産されています。

その中でもここ数年、話題となっているのが
〈えひめスイーツコレクション2015〉にも登場した〈紅い雫(あかいしずく)〉。
愛媛県の農林水産研究所が10年の歳月をかけて開発し、
2014年にデビューしたばかりの新品種のイチゴです。

甘酸っぱい味わいの〈紅ほっぺ〉と、
甘さに定評のある〈あまおとめ〉がかけあわされて誕生した〈紅い雫〉。
約1万株の中から選別に成功したという優良品種なのだそう。
そんな〈紅い雫〉の特徴のひとつは、〈あまおとめ〉よりもさらに高い糖度。
しかもただ甘いだけでなくほど良い酸味もあり、
これまでのイチゴになかった深い味わいを備えていて、
そのおいしさに惚れ込むパティシエさんも多いのだとか。

〈えひめスイーツコレクション2015〉で提供されたタルト。お尻から先端まで、美しい紅色に色づくのも〈紅い雫〉の特徴。

〈紅い雫〉のもうひとつの特徴が、その美しい見た目。
厳冬期は色づきがやや悪く、どうしても白い部分が残りがちな〈あまおとめ〉に対し、
実の全体がまんべんなく赤く色づく〈紅い雫〉。
そしてその名の通り、まるで雫のような美しいかたちに実るのだそう。

味よし、見た目よしで人気の〈紅い雫〉ですが、
生産者にとってもうれしい特徴も兼ね備えているのだそう。
その特徴を知りに、西予市宇和町で〈紅い雫〉を生産されている
酒井敏幸さんの園地を訪ねました。

翻訳事務所が夜はビールバーへ? 2事業を叶えたリノベ空間とは。 ASTER vol.3

ASTER vol.3

みなさまこんにちは。ASTERの中川です。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
vol.3ではvol.2でご紹介しました複合施設〈リバーポート9〉の中に誕生した
新しいお店の紹介をしたいと思います。

お店の名前は〈 voyager(ボイジャー)〉 
元駐車場だった地下スペースをリノベーションしてできたバーです。

熊本でもまだ珍しいクラフトビールが揃うバーで、
昨年のオープン以降、年齢層を問わず多くの人々が連日訪れる場所となっています。
しかもこのvoyager、ただのバーではなくオフィスも兼ね備える
オフィス&バーという形態の空間です。
オフィスの中にバー? バーの中にオフィス?
あまり聞いたことがない形態ですが、なぜこのふたつの異なる形態を
ひとつの空間につくったのか。
この場所をつくったふたりのオーナーは田島ミキコさんとジェイソン・モーガンさん。
バーvoyagerのオーナー兼、翻訳・通訳を専門に行う株式会社アドアストラ代表のふたりです。

左が田島さん、右がジェイソン。

ふたりとも既成概念にとらわれない自由な発想と
スピードある行動力でこの場所をつくりました。
その経緯とは? 

少しさかのぼること、約2年前。
もともとはそれぞれ別々に翻訳の仕事をやっていたふたり。
田島さんは13年間、ジェイソンは来日後4年間。
共通の知人を通して知り合ったふたりは翻訳以外でもさまざまな活動に興味があり、
同じ方向性を持っていることでビジネスパートナーとして活動をともにし始めます。

そして2013年、最初のチャレンジとして
熊本市中心市街地で定期的に開催されている〈Seedmarket〉に出店。
Seedmarketとはまちなかで出店意欲がある人や
いまから創業しようと計画している人がチャレンジしたり、
自店の顧客獲得につなげたりと、それぞれの目的で活用するマーケットです。
Seedとは「種を蒔く」という意味で、まちに新しい種を蒔き、
魅力あるまちをつくっていくという想いが込められているそうです。
いろいろな人やお店が持つ魅力を
まちの中心地で発揮し自己発信の場につなげてもらいたいという目的で開催されています。

シードマーケットの様子。

そこでまずふたりはそれぞれコレクションしていた古書や洋書を販売しました。
2回目からは本に加え、世界各国の珍しいビールも販売しました。
出店ショップ名は“Liquor&Spirits”
ビールと本の店〈Liquor&Spirits〉が現在のvoyagerの前身です。

そんな活動をしていくなかで2014年1月、共同出資で株式会社アドアストラを設立。
翻訳や通訳が専門の会社ですが、事業計画にはあらかじめバーの運営も入れていたそうです。
ちなみに設立資金は世界旅行のために貯めていた貯金をあてたそうです。

それからすぐにアドアストラの新拠点となる物件探しが始まりました。
オフィスだけど自分たちが好きなビールや本も販売したい。
それならオフィスで働きながらバーもできる空間を見つけようよと。
でもそんな空間ってなかなか見つからない。

青森県の食と文化を知る! 〈あおもりティスティング~ “新年会”& いろいろワークショップ〉

太平洋、日本海、津軽海峡、八甲田山、岩木山。
海の幸、山の幸に囲まれながら、農業、漁業、料理人、食の作り手たちが、
時に自然と格闘しながら、日々活動を繰り広げている青森県。

2016年1月15日(金)と16日(土)の二日間、
東京・秋葉原の3331 Arts Chiyodaにて、そんな青森の食を知る
イベント〈あおもりティスティング~"新年会"& いろいろワークショップ〉
が開催されます。
これは、青森県の極めつけの食材や、食の作り手たちの仕事や食のトリビアに
焦点をあてたスペシャルサイト〈あおもり食のコミュニティ〉が主宰するイベント。
ディープなあおもりの試食会と、食のワークショップが行われます。

あかめし

津軽のいなり

2016年1月15日(金)に行われるのは、
新年会〈あおもり 食のクリエイティブを楽しむ〉。
〈あおもり食のコミュニティ〉キュレーターのダ・サスィーノ笹森通彰氏、
料理家の野上優佳子氏監修のもと、
話題の特A米〈青天の霹靂〉を初めとしたあおもりの食材が集結。
野上氏による〈食のアイデアソン〉を経て生み出されたレシピを披露。
新年会をかねて楽しめるテイスティングパーティと、
野上氏、3331アーツ千代田 統括ディレクター中村政人氏、
りんご農家 kimori代表の高橋哲史氏、
青森県産業技術センター 農林総合研究所 水稲品種開発部長の須藤充氏、
青天の霹靂生産者の大柳壽憲氏らによる
フードトークも開催します。
青森りんごのお酒“シードル”や日本酒も提供されますよ。
※試食に供される食材には数に限りがあります。
当日披露されるメニューはこちら!

メニュー

【ご飯もの】

・青天の霹靂塩むすび

・若生昆布のまぜむすび

・赤くて甘いおいなりさん

【汁もの】

・けの汁

【お供】

・根菜おかずなんばん味噌(蓮根、牛蒡、長芋)

・ひじきと牛すじの煮物

・鴨とアスパラ菜の串仕立て(隠し味に源たれを)

・切り干し大根のブンゴ梅和え

・りんごと春菊のカレー和え

・すしこ(あかめし)

・笹森通彰シェフ鯵ヶ沢ジャージーミルクのモッツアレラ

・笹森通彰シェフ鯵ヶ沢ジャージーミルクのブッラータ

【お飲み物】

・kimoriシードル

・タムラシードル

・あおもりシードル(A-FACTORY)

・ニッカシードル

・陸奥八仙 いさり火特別純米

・陸奥八仙 ピンクラベル吟醸

・陸奥八仙 赤ラベル特別純米無濾過生原酒

・陸奥八仙 黒ラベル純米吟醸無濾過生原酒

・陸奥八仙 華想い50 純米大吟醸

・りんごジュース ふじ(弘前 山野りんご)

・りんごジュース 千雪(弘前 山野りんご)

・りんごジュース とき(弘前 山野りんご)

・りんごジュース 紅玉(鯵ヶ沢 風丸農場)

・やまぶどうジュース(青森 青〜い郷里)

・甘酒(青森 青〜い郷里)

【りんご】

・ふじ

・むつ

・紅玉

・星の金貨

・紅の夢

・春明21

・大紅栄

・メロー

都会の市場・ ファーマーズマーケットから 見えてきたコミュニティのかたち メディアサーフ コミュニケーションズ 後編

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ファーマーズマーケットの立ち上げに携わって

都市を耕す、メディアサーフコミュニケーションズ。
青山国連大学前〈Farmer's Market @ UNU(以下、ファーマーズマーケット)〉や
南青山の〈COMMUNE246〉、〈青山パン祭り〉など、
さまざまなイベントやメディアを仕掛けている。

今回は創業メンバーの田中佑資さんに、
活動を通じて見えてくる社会像をお聞きした。

メディアサーフコミュニケーションズの創業メンバー田中佑資さん。

ファーマーズマーケットが始まったのは、2009年の9月。
その立ち上げから関わっているのが田中佑資さんだ。
ファーマーズマーケットは、
農家さんが直接野菜や果物を売る、都会の中の市場である。

「海外とかの文化的な都市には必ず市場がある。
東京にもあったらいいんじゃないか、ということで始まりました。
僕自身、もともと農業にも食にも興味を持っていました」

野菜、果物、花などの産直品やジャムなどの加工品、
パン、コーヒーなど、1回の開催ごとに100店舗ほどが集う。

毎週土日に開催しているが、簡単なことではない。

「月に1~2回だとどうしてもイベントになってしまう。
毎週開催していくことで、コミュニティが生まれます。
最初から毎週、出店されている方もいらっしゃいますし、
毎回いらっしゃるお客さんもいます」

さらに〈青山パン祭り〉のような企画も連動している。

「2014年から〈AOYAMA FOOD FLEA〉という動きもつくりました。
食の多様性をテーマにして、会場で同時開催しています。
そちらは職人にスポットをあてて、全国のパン屋さんが集まる〈青山パン祭り〉、
コーヒーのロースターの方が集まる〈Tokyo Coffee Festival〉、
日本酒の蔵元さんを集める〈AOYAMA SAKE FLEA〉などをやりました。
会場を提供している国連大学の意向とも一致して進めています」

毎週末、“村”ができる。
食と農を通じて出会うコミュニティがある。

国連大学前で毎週開催されるファーマーズマーケット。写真提供:メディアサーフコミュニケーションズ株式会社

田中さんたちは日ごろから関東近郊の畑を訪れ、生産者さんたちと対話し、
消費者との架け橋をつくることを進めている。

「農家さんはこだわっていればいるほど、
自分でお客さんを見つけなければならない。
なぜかというといま農産品の“規格”というのが、
大きな価値観になってしまっているんです。
“色”、“かたち”、“大きさ”が野菜や果物の価値を決めてしまいがちですが、
“規格”ではない大切な思い、例えば無農薬であるとか、
在来種であるといか、そういうこだわりは流通が小さくて評価されないんです」

だから、農家さんの“こだわり”と都会の消費者の“こだわり”を直接結びつける。

「都市に住んでいると、農家さんと触れ合うだけでもおもしろい。
おいしくて、癒される。新鮮なものも買えるし、値段も高くない。
それに直接やりとりをしたほうが楽しいじゃないですか。
効率的にやるなら今の流通でもいいのだと思いますが、
出会いを求めているのなら、こういう“交換”のやり方が一番いい。
“こういうものをあなたに食べてもらいたい”、
“食べたい”、という関係ができればいいと思う。
それが僕が思うファーマーズマーケットなんです」

ファーマーズマーケットのコンセプトは“野良”。
そこに目指す社会の姿も見えてくる、と田中さん。

「“野に良い”というのはどういうことなのだろうか。
すべての生活の原点はそこにあるんじゃないかと考えました。
つまり、野良があって、農家さんがいて、食事ができるということ」

都市のなかにあって、その流れを意識したコミュニティをつくっていくこと。
そのベースとなっているのがファーマーズマーケットなのだ。

ファーマーズマーケットでは野菜だけでなく、花屋さんも出店。ほかにパン、お酒、コーヒーなども出店している。2014年からは食の多様性をテーマ に〈AOYAMA FOOD FLEA〉も併催している。
写真提供:メディアサーフコミュニケーションズ株式会社