シュタイナー哲学の学びの場へ
この夏の目標は、エコビレッジのようなコミュニティづくりを
すでに実践している先輩たちに会って、自分がつくりたい“村”の構想を
もっとハッキリさせていくことだった。
ということで、どーんと休みをとって(といっても10日間だけれど)、
向かった先は北海道の南西部の伊達市。
前回の連載では、洞爺湖にあるカフェ〈ちゃいはな〉の
渡部大輔さんの自給自足的な暮らしを紹介したが、
今回は伊達の〈ひびきの村〉での体験を綴っていきたい。
ひびきの村とは、ルドルフ・シュタイナーの哲学をさまざまな角度から学ぶ
〈ミカエルカレッジ〉という年間コースの講座を行い、
敷地内にはシェアハウスやゲストハウスも設けられた施設だ。
昨年、一度、ここを見学させてもらったことがあったが、
そのロケーションの美しさには、心底感動するものがあった。
小高い丘の上にメインホールが建ち、そのほかの建物が広々とした草原の中に点在する。
その奥には有珠山や昭和新山がそびえ、はるか遠くには海も見える。
ああー、こんな場所に、エコビレッジを建てられたら
どんなにすばらしいだろうと、しばしうっとり。
そのときは2時間ほどしか滞在できなかったこともあり、
今回ひびきの村のゲストハウスを10日間借りて、じっくりこの村を体験することにした。

〈ひびきの村〉の敷地は本当に広い。小高い丘の中心に立つのがメインホール。そのほか、ファームやキャンプ場、林を散策できる遊歩道などもある。

メインホールに向かって左に目を向けると、幼児保育の場〈フォレストベイ・ナーサリースクール〉がある。その奥には昭和新山(写真右)と有珠山(写真左)も見える。
わたしがまず興味があったのは、ここがシュタイナーの哲学の学びの場であることだ。
その哲学とは、オーストリア出身の思想家
ルドルフ・シュタイナーが創始した人智学のこと。
この学問は、教育、芸術、医学、農業など、あらゆる分野におよんでいて、
物質的なものだけでなく“目に見えない世界”の領域にも踏み込み、
座学以外にも体験や実践を通じて学びを深めていくというものだ。
特に教育の分野で広く知られており、芸術的要素をふんだんにとり入れた
シュタイナー教育は、“自由への教育”とも呼ばれている。
こうしたシュタイナーの哲学をとり入れた場は世界各地にあり、
その中には人々が共同生活を送るキャンプヒルというコミュニティも営まれている。
エコビレッジにもさまざまなタイプがあるが、
シュタイナーのような思想的に寄り添える柱を持っていることは、
人々を結びつける重要な鍵となるのではないか?
そんな想いもあって、今回は、ひびきの村に住む皆さんに話をうかがうことにした。




































































































