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島暮らし歴もうすぐ3年、少し離れて島を見る

小豆島日記
vol.123

posted:2015.9.14   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

まだまだある、行ったことのないところ

9月に入ってから小豆島は雨続きですが、
そんな雨の合間をぬって、久々に島内ドライブ。
ビーチコーミング&ピクニックをしにいこうと、島の北側の海岸に向かいました。

ビーチコーミングは、その名の通り、貝がらやシーグラス、石、流木など
海岸に流れ着いたいろんなものを拾い集めること。
私たち家族の共通の趣味。
そしてピクニックといっても全然たいしたものじゃなくて、
おにぎり、家にある残りものの惣菜とお菓子を詰めて、
温かいミルクティを入れて、とかそれくらいの感じ。
どうせ出かけるなら、お昼ごはんもそこで食べようと。

ビーチコーミング。浜辺に落ちているものを拾い集める。

島で暮らしていると、ついつい日々の生活、仕事が優先されてしまって、
島で遊ぶ、休むということを忘れてしまいがち。
それってとてももったいない。
海も山もすぐ近くにあるこんなにすばらしい場所で暮らしていて、
その良さを感じずに日々のやることにいっぱいいっぱいなんて……。
忙しかった夏があっという間に終わり、そんな風に思い、その日は出かけました。

島にはいいビーチがたくさんある。

子どもは海に行くだけでいきいきと元気になる気がする。

まず向かったのは、田井浜ビーチ。
夏は海水浴場&キャンプ場として使われています。
あいにくの天気で風も強く、瀬戸内海にしては珍しく波がザブーンザブーン。
お昼ごはんを食べて早々に海岸を歩いてなんかいいもの探し。
パッと見、何もなさそうな砂浜、じっと見ながら歩くと
そこにはいろんなものがあります。
島の中でもビーチの雰囲気は全然違って、そこに流れ着くものも違う。
島には何か所も海岸があって、島で3年暮らしていても、
まだ行ったことないところがたくさんあるので、それこそ飽きない。
ま、同じ海岸に何度行っても飽きないのですが。

この日はあいにくの天気。珍しくザブーンと打ち寄せる波。

島の北側にある田井浜ビーチ。

夏はキャンプ場としても使われているそう。

海辺の家。庭の大きな木と船がすてきだった。

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そして今度は山へ。
気になっていた〈恵門の不動〉さんへ。
恵門の不動は、小豆島八十八ヶ所霊場のひとつで険しい山の中にある山岳霊場です。 
田井浜ビーチから10分ほど車で東へ向かうと小部(こべ)という集落があり、
その集落にある細い山道を登っていきます。

細い山道を登って行くとようやく現れた石段。

遠くに見えるのが小部の集落。車で10分ほど登っただけで別世界。

その日は雨上がりで山の上のほうは霧が立ち込めていました。
本堂へと続く石段。
太いスギの木と美しく手入れされたモミジの木々。
その先にある岩壁の中に埋まっているかのような本堂。
なんとも神秘的で、ここはほんとに小豆島なのかと疑うような場所。
深い深い山の奥にあるようなそんな場所だった。

木々の向こうに見えるのが本堂。

太い太いスギの木と石段。

岩壁に埋もれるようにある本堂。

小豆島は本当にバラエティに富んだ島。
たった数時間で、海岸で遊び、山岳霊場を訪れることができる。
その幅の広さにあらためて驚く。

灯台下暗しとはよく言ったもので、最近島のことをあまりよく見てなかった気がします。
島暮らし歴もうすぐ3年、この場所での暮らしに慣れつつ、
でも少し離れたところからの視点も忘れないようにしないと。
さて次は、山の上にある謎の遺跡に行ってみようと思います。
楽しみ楽しみ。

information


map

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)

http://homemakers.jp/

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