ライブ参戦のついでに楽しみたい! 地元で愛される、 地産地消の“うみなかグルメ”

志賀島に続く「海の中道」は両サイドを海に挟まれた一本道
(写真提供:福岡市)

昔から“音楽がさかんな街”として有名な福岡。
1981年に開園した国立公園「海の中道海浜公園」でも、
昔からたくさんの音楽イベントが開催されています。

昭和には浜田省吾や矢沢永吉など、ビッグネームの野外コンサートが、
平成にはエイベックス所属アーティストによる〈a-nation〉、
博多弁の「何ばしよっと?」が由来の〈NUMBER SHOT〉など、
さまざまな音楽イベントが催され、全国各地から音楽ファンが集まりました。

令和5年の今年も、5月に〈CIRCLE ‘24〉が予定されています。
新旧の豪華アーティストが勢揃いする音楽イベントということもあり、
福岡まで“遠征”を予定している人もいるのではないでしょうか。

せっかく海の中道まで来たのなら、直行直帰ではもったいない!
周辺エリアには、地産地消のグルメが楽しめる
小さくて素敵なお店がたくさんあるんです。
イベント参戦ついでに、ローカルの美味しさを堪能しませんか?

スパイスを効かせた飽きない美味しさ〈MEGANE CURRY〉

「MEGANE CURRY(メガネカリー)」

海の中道をわたって志賀島に入ってすぐ右手、鳥居の近くにある
「MEGANE CURRY(メガネカリー)」。
メガネをかけたお二人によるスパイスカレー屋さんです。

メニューは「チキンカリープレート」(1100円)や
「エッグキーマカリープレート」(1200円)の定番メニューのほか、
旬の食材を使った「今日のスペシャルメニュー」(1,200円〜)、
そして3種類のカリーと副菜がセットになった
「MEGANEターリー」(1350円〜)から選べます。

「MEGANEターリー」

「ターリー」はヒンディー語で「大皿」の意味。いくつかの料理を組み合わせて大皿で提供される料理の形式のこと

使用している食材は、志賀島産の海の幸・山の幸がメイン。
サワラやイカなどの魚介類は島の漁師さんから、
ちょっとめずらしいお野菜も島の農家さんから仕入れています。
さらに、お米も志賀島産!去年は「自分たちでつくったお米」を
使っていた時期もあったのだとか。

「MEGANE CURRY(メガネカリー)」店内

もともと農業にも興味があり、食材の産地に近いところで
お店をつくりたいと考えていた、というお二人。
そんな地域密着型のお店である一方、インドやミャンマーまで足を運び、
現地の食文化をインプットするなど、カレー研究にも余念がありません。

じわじわと暑くなっていくこれから季節にぴったりのスパイスカレー。
季節の果物を使ったラッシーや、食後のスイーツもオススメです!

information

map

MEGANE CURRY 

住所:福岡県福岡市東区志賀島589-2

営業時間:月〜水曜11:30〜16:00、土・日曜11:30〜19:30

定休日:木・金曜 ※営業日カレンダーはInstagramに掲載

Instagram:@megane_curry

店主の好きなアーティスト:FOLK9

カラダにも環境にも優しい〈ケンジーズドーナツ西戸崎No.13 CAFE〉

「ドーナツECOカー」

ドーナツの配達に使われているのは、使用済み揚げ油を燃料にして走る「ドーナツECOカー」

西戸崎駅から徒歩10分、住宅街にたたずむ「ケンジーズドーナツ」。
店内には本やレコード、くつろげるソファがあって、
まるで友人の家に遊びに来たような気分になれるお店です。

お店のカウンターに並ぶドーナツ

季節の揚げドーナツ「あまおうミルク」(270円)は、志賀島産のイチゴを使用

お店のカウンターに並ぶドーナツは、常時20種類ほど。
お昼ごろに揚げたてが届く「揚げドーナツ」のほか、
揚げずに焼いたヴィーガン仕様の「焼きドーナツ」、
グルテンフリーの「エナジー焼きドーナツ」が用意されています。

すべてのドーナツは毎日手作りされたもので、
素材はローカル食材にこだわり、小麦粉も福岡県産。
美味しさだけでなく、食べる人の安心・安全を目指すドーナツなのです。

ちなみに、エナジー焼きドーナツの名前は
「熱源一号」(350円)と「熱源二号」(370円)。
食べるだけで元気がチャージされそうなネーミングですよね。

「ケンジーズドーナツ」店内

店内では、古本や中古レコードの販売も行っています

西戸崎はかつて米軍基地「キャンプハカタ」があったエリア。
近くには、米軍ハウスを活用したゲストハウスも点在しています。
ドーナツをいただいた後に、ふらりと散策してみては。

information

map

ケンジーズドーナツ西戸崎No.13 CAFE

住所:福岡県福岡市東区西戸崎3丁目3−13

営業時間:11:30〜18:00

定休日:月曜・火曜

Instagram:@canezees_saitozaki_no.13cafe

店主の好きなアーティスト:トム・ウェイツ、クレイジーケンバンド

銀座から京都へ。 外国人ツーリストを魅了する ザ・レコードバー〈ビートルmomo〉

音楽好きコロンボとカルロスが
リスニングバーを探す巡礼の旅、次なるディストネーションは
京都府京都市。

夜な夜な外国人客でごった返す京都屈指のレコード酒場

コロンボ(以下コロ): 今回は〈ビートルmomo〉というレコード酒場。

カルロス(以下カル):  四条、高瀬川沿いという絶好のロケーションだから、
桜の季節ともなれば外国人客でごった返しているんだろうね。

コロ: ごった返しているもなにも、いまはお客さんの9割が外国人なんだって。

カル: 桜とも関係なしに?

コロ:  桜の時期は特に。お店の窓から見る高瀬川の夜桜はサイコーだよ。
コロナまでは地元のお客さんや日本人の観光客、
たまに外国人客って感じのしっとりとしたリスニングバーだったけど、
コロナを機に外国人寄りのお店へと振り切ったんだってさ。

カウンター主体のお店から外国人ツーリストを意識してテーブル席などを追加。

カウンター主体のお店から外国人ツーリストを意識してテーブル席などを追加。

カル: 店主の肥田博貴さん、
もともとは銀座8丁目の路地裏で〈beatle lane〉っていう
イカしたお店をやっていたんでしょう。

コロ: 酔っぱらって行ったら2度と辿りつけない迷路みたいな小径の
小さなレコードバー。
というか、レコードをかけるバーって感じ。
朝6時までやっていたので、入稿明けによく行ったなー。

カル: わー、昭和。不適切にもほどがある。

コロ: そうは言っても2017年閉店だから、平成後期だよ。

カル: その銀座が立ち退きで惜しまれつつ閉店し、京都に?

コロ: そうみたい。
外国人のお客さんと日本人のお客さんは音楽の聴き方が違うから、
次第に相容れなくなっていったようだよ。

カル: 日本人がレコードバーに求めるものって、
外国人にとってのそれとはかなり違うからね。

コロ: 日本スタイルのレコードバーが
ニューヨークやロンドンで増えてきたっていうけど、
まだまだその辺のムードまでは浸透していないみたい。

カル: オープンでフレンドリーなPUB文化というか、
おとなしく飲むって意識が少ない外国人が、
肥田さんのかける音楽をちゃんと聴いてくれているのだろうか?

コロ: はじめのうちはおとなしく聴いていて、
「あなたのかける曲はグレートだ」とか言ってくれるんだけど、そのうちに騒ぎ始める。
バーに来た外国人に「静かにしてくれ」っていうのも野暮かなと、
最近は意識を改めたんだってさ。

アートの島、豊島にオープンする 良品計画による滞在型宿泊施設 〈MUJI BASE TESHIMA〉 Airbnbで予約開始

アート作品と自然、ノスタルジックなまち並みが揃う島で「感じ良い暮らしと社会」を

瀬戸内海に浮かぶ香川県の豊島は、西隣の直島と並ぶアートの島。
瀬戸内のアート巡りで必ず訪れたい場所です。

瀬戸内海に浮かぶ香川県の豊島

その豊島に滞在型宿泊施設〈MUJI BASE TESHIMA〉がオープンします。
世界最大級の宿泊予約プラットフォーム、〈Airbnb〉で予約受付が始まりました。

面積14.5キロ平方メートル、人口約760人の豊島は、
水が豊富に湧き出し、緑が多く自然に恵まれています。
集落の古いまち並みは、長く潮風にさらされてノスタルジックな雰囲気です。
稲作を主とした農業もさかんで、海を臨む傾斜に棚田が広がり、
温暖な気候を利用した柑橘の果樹栽培も行われています。

家浦集落

一時は産業廃棄物の不法投棄が大きな問題になりましたが、
現在では廃棄物の処理も進み、環境の再生を目指した取り組みが続いています。

MUJI BASE TESHIMAの建物は家浦集落にある築90年あまりの古民家。
その名前の通り、所有・運営を行うのが〈無印良品〉を展開する〈良品計画〉です。
建物は2010年に瀬⼾内国際芸術祭が開催されたタイミングで、
作品兼レストラン運営スタッフの寮としてリノベーションされました。

MUJI BASE TESHIMA

その古⺠家を良品計画が受け継いで、内装の企画とデザインを担当。
良品計画が提案する「感じ良い暮らしと社会」を体現する空間が出来上がりました。

沖縄でハワイを感じる小さなホテル。 移住者夫婦がセルフビルドで完成させた 〈The Guava Shack〉

「何もしない豊かさ」を楽しむ場所

沖縄本島のほぼ中央、サンセットが美しい西海岸に位置する恩納村。
ダイビングスポット〈青の洞窟〉やビュースポット〈万座毛〉で知られる、
旅行者に人気の地域だ。

リゾートホテルが立ち並ぶ海岸沿いから離れて、高台の静かなエリアへ。
坂道の先に、青空に映える真っ白なフラットハウスが立っている。
〈The Guava Shack〉は、1日1組限定の貸し切り型ホテルだ。

植物に包まれたプライベートガーデンと屋根のあるテラス。

道路から見えない位置にある、植物に包まれたプライベートガーデンと屋根のあるテラス。鳥の声と風に癒されながらくつろいでいると、時間の流れも忘れてしまう。

室内にはリビングとベッドルーム、バスルーム、キッチンやランドリーも揃い、
長期滞在するゲストが多い。
敷地の奥に広がるのは、ココヤシにバナナ、ハイビスカスといった
南国植物にぐるりと彩られたプライベートガーデン。
沖縄の太陽と風の下、誰の目も気にせず、自宅のようにリラックスできる。

予定を詰め込んであちこち観光するのではなく、
「ここで過ごして、“何もしない豊かさ”を感じられる場所を目指しました」と、
オーナーの望月亮さん、真希さん夫妻は話す。

庭を眺められる大きな窓際にあるキッチン。

庭を眺めて料理ができるキッチンは朝日が気持ちいい。庭のテーブルで食事を楽しむゲストも。

白を基調に、ハワイの雑貨やオブジェをディスプレイしたベッドルーム。

ベッドルームは白を基調に、ハワイの雑貨やオブジェをディスプレイ。エキストラベッドを使って最大4人が宿泊可能。

外部が見えないように、バナナリーフやココヤシ、マダガスカルジャスミンなどハワイでも沖縄でも育つ植物に囲まれたガーデン。

バナナリーフやココヤシ、マダガスカルジャスミンなどハワイでも沖縄でも育つ植物に囲まれたガーデンは、外部が見えない非日常空間。

日差しから守られる屋根つきテラスでビールを飲んだり、
地元商店で買ってきた食材で料理をしたり。
徒歩圏内のビーチで泳いで帰ったら、テラスで昼寝が気持ちいい。
小さな子どもがいるファミリーなら、庭のプールで思う存分遊ぶのも最高だ。

いつもの暮らしも沖縄の太陽と風のなかで過ごすと非日常で、
土地の魅力がじんわり伝わってくる。

ハワイ特有の建築様式ラナイ(屋根のあるテラス)を踏襲したオープンエアの空間にハンギングチェアが揺れる。

ハワイ特有の建築様式ラナイ(屋根のあるテラス)を踏襲したオープンエアの空間にハンギングチェアが揺れる。

庭にはオーナーみずから製作したプールとテーブル。

庭にはオーナーみずから製作したプールとテーブル。海に出かけなくても楽しめる。

今しか見られない絶景! 山形「白川湖」の水没林ライトアップが 5月18日まで開催

期間限定で現れる神秘的な光景を夜も堪能

山形県飯豊町(いいでまち)にある白川湖(しらかわこ)。

白川ダムによってつくられたこの湖は、春になると
飯豊連峰の雪解け水が大量に流れ込み、シロヤナギの木が
水の中から生えているかのような水没林の光景が現れます。

まだ雪が残る「白の水没林」

3月下旬から4月中旬頃は、まだ雪が残る「白の水没林」が見られます。

芽吹き始めた「緑の水没林」

4月中旬から5月中旬頃にかけて、芽吹き始めた「緑の水没林」を目にできます。

田植えに向けて、5月下旬頃から白川ダムが雪解け水の放流を開始すると、
徐々に湖の水位が下がるため、この幻想的な景色は約2か月間という
限られた期間しか目にすることができません。

すぐそばにはオートキャンプ場などを併設するほか、カヌー体験(要予約)も
提供している〈白川湖岸公園〉があるため、ゴールデンウィークを中心に
貴重な絶景をひと目見ようと県内外から数多くの観光客が訪れます。

本州一早い5月3日が海開きの 白良浜を臨む〈白良荘グランドホテル〉 釣り体験付宿泊プランも登場

ワイキキビーチと姉妹浜。南国ムード漂う白良浜

関西屈指のリゾート地として名高い、和歌山県白浜町。
日本三古湯のひとつ、白浜温泉が湧出し、海と温泉が楽しめるリゾートエリアです。
一年中温暖な気候に恵まれている白浜町の
ビーチ、白良浜(しららはま)は5月3日(金)に本州一早く海開きが行われます。

白浜町のビーチ、白良浜

白良浜は、町の名前、白浜の由来にもなりました。
約620メートルに渡る白砂が美しい浜で
「日本の海水浴場百選」にも選ばれています。
ターコイズブルーの海と白い砂浜が美しく、
浜辺にそって椰子の木が植えられていてトロピカルなムードも漂い
ハワイのワイキキビーチとは姉妹浜です。

5月3日の海開きイベントには、
清掃や安全を祈念する神事などのあと、初泳ぎ、フラダンスの披露、
さらに最近話題のティラノサウルスレースも開催される予定です。

古くから伝わる温泉も自慢。歴史と格式ある宿

白良荘グランドホテル

その白良浜に面した歴史と格式ある宿が〈白良荘グランドホテル〉です。
昭和4年(1929年)に「白良荘」として創業し、
昭和43年(1968年)12月に新しい建物が完成したのを機に
現在の名前になりました。

90年以上の歴史では、
昭和天皇・皇后や秋篠宮ご夫妻が泊所として利用したこともあります。
皇族が利用したロイヤルフロアには、貴賓室と呼ばれる客室があり、
記念日などに利用する人も多いのだとか。

白浜には、効能豊かな温泉を目的に飛鳥時代の天皇も訪れていました。
万葉集や日本書紀によると斉明天皇、持統天皇、文武天皇らが
都からはるばる湯治に訪れたと記されています。

海を見渡せる「眺望の湯 潮風」の露天風呂

海を見渡せる「眺望の湯 潮風」の露天風呂

白良荘グランドホテルも温泉が自慢。
開放的な露天風呂からは美しい白良浜を一望できます。
夜は月光が照らす海から波の音が聞こえてロマンチックです。

磯辺の湯 松風

「磯辺の湯 松風」は潮騒を近くに聞きながらゆっくり。

お湯は神経痛などに適応しているほか
海水に近い塩分濃度で湯冷めしにくく、保湿効果もあります。

人生の迷い路で再燃した古本愛 人気ブログ『Y氏は暇人』の山田全自動 が〈ふるほん住吉〉を4月26日開店!

自著12冊を並べて「地産地消コーナー」と紹介する山田孝之さん。

いつのまにか路上遺産ハンター&浮世絵イラストレーターに。
そして古書店をオープン

浮世絵風イラストレーター・山田全自動として活動する山田孝之さんは、
商業誌やWebメディアで連載しSNSのフォロワーは累計260万人を超す人気作家。
「子どもの頃勘違いしてたことあるある」「絶滅危惧種あるある」など、
絶妙な視点の「あるある」ネタを絵と言葉で表現し、
「わかる!」「やられた!」と膝を打つ人が後を断ちません。

インスタグラム@y_haikuの投稿

インスタグラム(@y_haiku)の投稿に1000件以上コメントがつくこともある 提供:山田全自動

一方、山田さんは寂れた路地裏や商店街に佇む味わい深い建造物、
レトロなシャッターの看板、変顔のお地蔵さんなど
自分がひそかに発見した路上ネタや隠れ観光スポットを記録するブログ
『Y氏は暇人』を20年近く続けてきました。

「山田全自動は“わかる”と“わからない”の間を攻めていますが、
『Y氏は暇人』は“わかってくれる人だけわかってくれたらいい”という感覚で、
完全に趣味として楽しんでいます」

ふたつの作者が同一人物であることに気づいていない人も多いそうです。

〈Y氏は暇人〉として初めて自費出版した『福岡のB面』

『Y氏は暇人』として初めて自費出版した『福岡のB面』。

佐賀県鹿島市に生まれた山田さんは、2004年に関西の大学を卒業後、
大手スーツメーカーに就職しますが、福岡市内の店舗を2年で辞めます。
趣味でホームページをつくっていたことから、Webデザインの会社に再就職。

まもなくフリーランスとして活動し、
クライアントから「イラストも描けない?」と聞かれたことがきっかけで、
いろいろなタッチのイラストを描くようになりました。
イラストをFacebookにあげては、4、5人から「いいね!」がつく日々。
ある日、何の気なしに葛飾北斎の『北斎漫画』を真似して、
「よく見たらギターを弾いている江戸時代の人」のイラストを公開したところ、
200以上の「いいね!」がつきました。
こうして“古いものに現代のアイテムが紛れ込んだイラストに短い注釈を入れる”
今の山田全自動スタイルが偶然生まれたのだそうです。

2011年にはWebデザインとイラストの会社を起業し、
4、5年経つとイラストだけで食べていけるようになりました。
以前からリトルプレスを自費出版して福岡の古本市で手売りするなど、
本をつくって売る楽しさを感じていた山田さん。
この頃から「Y氏は暇人名義で路上ネタ本を出さないか」と
出版社から声がかかり、自らも企画を出版社に持ち込むように。
『福岡路上遺産』(海鳥社)『福岡穴場観光』(書肆侃侃房)など
郷土史やまち歩きの本を続々と出版しました。

「自分が書いた本が本屋に並ぶうれしさにハマっちゃったんです。
ただ、本をつくるって想像以上に大変で、何度も挫折しかけました。
“本出したい人あるある”に陥りましたね」と当時を振り返ります。

出版社から「画号をつけましょうよ」と提案され、
家の周りをぶらぶらと散歩していたところ、
「自由律俳句」(五七五や季語にとらわれない自由な俳句)の魁であった
俳人・吉岡禅寺洞(よしおかぜんじどう)の句碑を公園で発見。
「へえ、近所にこんな文化人が暮らしてたんだな」と縁を感じた山田さんは、
この俳号にインスパイアされて山田全自動を名乗ります。

薬院(福岡市中央区)の三角公園に立つ禅寺洞の句碑。

薬院(福岡市中央区)の三角公園に立つ禅寺洞の句碑。

AI時代を生きるため、自分のクリエイティブに「見切りをつけたい」

すっかり売れっ子作家に見える山田さんですが、
自分の作品をおもしろいと感じられない時期もあったそう。

「誰かに“わかる”と言われるたびに、何だかつまらないなあと。
SNSで誰もが“あるある”をつぶやいているし、わかりやすいことに嫌気がさして」

ある日、「みんなついてこれるかな」という意地悪めいた気持ちから、
少しマニアックなネタをSNSに上げました。
それは、昔から好きだった「音収集」趣味から生まれた作品。

山田さんは高校時代、ポータブルカセットプレイヤーで友達の声を録音し、
会話風にコラージュしたものを「無理やり友達に聞かせて遊んでいた」とか。

「操作する音も手間も好き」と愛機を取り出す山田さん。

「操作する音も手間も好き」と愛機を取り出す山田さん。

「1990年代はテレビがアナログ放送だった時代で、
深夜に天気予報が流れた後、放送休止信号が発信されたんですよね。
画面が休止する瞬間が世界の終わりみたいで、怖いのにどこか心惹かれました。
あの深夜の音と映像を編集したシュールな作品をつくったんです」

会心作を山田全自動のInstagramに公開したところ、フォロワーが激減。

「“よくわからないんで普通のあるあるを上げてください”っていう
コメントが並んで。初めて体験した“炎上”でしたね」

山田さんはこの一件を経て、
「共感されなくても、自分がおもしろいと感じる作品は発信しよう」と
Xアカウント・山田全自動みゅーじっく(@ytanet)を立ち上げました。

「僕は作家としての強いこだわりとか、こうなりたいとかあまりなくて。
みんながいいね! と言ってくれることを続けてきただけで、
作家としての自分はどこか“全自動”式に編集されてきた気もします。
ただ、自分だけがおもしろいと感じるものを集めたい欲はあって」

半ば受け身とも思える姿勢で作家活動を続けてきた山田さんが、
2020年代に入る頃、強烈な危機感から自分の意志で決断したことがあります。
きっかけは、AIの台頭でした。

「僕の創作アイデアも表現もあっという間に学習されて、AIでもできる日が来る。
そうなる前に、自分のクリエイティブにきちんと見切りをつけることも大事。
創作一本で生きるのは怖い、次のおもしろいことを探そうと決めました」

写真家・中川正子の旅コラム 「豊島美術館には行かなかった。 民泊で暮らしを旅する」

さまざまなクリエイターによる旅のリレーコラム連載。
第38回は、写真家の中川正子さん。
東京から岡山に移住してきてから
豊島美術館に数多く通っていた。
しかし美術館に行かない「豊島」を体感することに。
島の暮らしから何を感じたのだろう?

80代なんてまだ若者。島の元気なおばあちゃんたち

豊島のことは知っているつもりでいた。
世界でいちばん好きな美術館は〈豊島美術館〉であると公言していたくらいなのだ。
2011年に東京から岡山市に移り住んでからは、
県外からの友人を何人連れていったことか。
フェリーのデッキで海風を浴び、レンタサイクルで美術館を目指す。
巨大な空間を堪能し、いくつかほかのアートも鑑賞する。
おいしいごはんを食べてまた船に乗り込み、岡山へ帰る。
それがわたしの豊島の旅だった。

でも、島の暮らしの気配は、ぜんぜん知らなかった。
ただの通りすがりの旅人だったのだ。単なる美術館好きの。

航跡波

そんな折、友人に紹介されたのがレイコちゃん。
豊島で生まれ、10代で故郷を飛び出しオーストラリアへ。
パートナーと出会い、息子が生まれ、
30代で家族を連れ島に戻ってきた明るいエネルギー溢れる人だ。
古民家を再生したすてきな一棟貸しの宿〈とくと〉を営むかたわら、
地元の個性豊かな民泊を紹介する活動もしている。
彼女に、豊島の魅力を伝える写真をお願いできないかと頼まれ、喜んで引き受けた。

手を振るレイコちゃん

泊まったのは民泊のひとつ、ヤマネさんの家。
戦前生まれのヤマネさんがひとりで営む宿だ。レイコちゃんがニコニコ紹介してくれる。
がらがらとドアを開けると部屋は掃除が行き届いて気持ちがいい。
三角巾をきりりと巻いたヤマネさんは背筋が伸びていて笑顔が最高にチャーミング。
テキパキと動く姿には働き者の気配がある。さっと出してくれたお茶を飲む。
おばあちゃんちみたいでほっとする。

ヤマネさん

夜はレイコちゃんをはじめ、宿で地元の友だちと宴になった。
ヤマネさんのつくってくれたごはんは
食卓からはみ出んばかりに山盛りでお腹がはちきれそう。
楽しい夜はふけ、準備してもらったふかふかの布団で眠った。

景観形成指定建築物を改修した、 北海道函館の一棟貸しの宿 〈Portside Inn Hakodate〉

1885年に廻漕業者が建て、市民に親しまれてきた函館市の景観形成指定建築物

北海道函館市の歴史的建造物が多く残っている西部地区。
赤レンガ倉庫や函館山へ徒歩圏内で、函館観光のメインエリアである
赤レンガ倉庫群や八幡坂、日本三大夜景で知られる函館山ロープウェイから
徒歩圏内でありながら、閑静な住宅街のあるエリアです。

北海道函館市の歴史的建造物が多く残っている西部地区

そんな西部地区には、函館市の景観形成指定建築物に指定された建物がありました。
この建物は、廻漕業者だった旧遠藤吉平商店が
1885年(明治18年)に建てたとされています。

同物件は函館市西部地区の一角に佇み、これまでは商店やバーとして街のひとを
迎え入れていましたが、数年前にカフェが撤退してからは空き物件となっていました。
地域住民の方々からも親しまれている建物でしたが、近年老朽化が進行し、
「どうにか活用してほしい」という声が多くあったそうです。

〈SOIL Nihonbashi〉などを手がけるStapleによる函館のお宿

〈Portside Inn Hakodate(ポートサイドイン ハコダテ)〉

そんな声を受け、立ち上がったのが〈SOIL Nihonbashi〉や〈SOIL Setoda〉など
場やまちの企画や開発、運営を一気通貫で行う〈Staple〉の子会社である
〈Staple函館〉です。

活用方法を検討し、約9か月間の設計・施工期間を経て内装をリノベーション。
2024年1月10日に一棟貸しの宿泊施設
〈Portside Inn Hakodate(ポートサイドイン ハコダテ)〉
としてソフトオープンしました。
2024年春からはさらに外壁の工事を行い、
2024年初夏のグランドオープンを予定しています。

今、話題の〈ジブリパーク〉にも近い! 木や土に触れながら昔の暮らしや遊びを 体験できるグランピング施設が登場

グランピング&BBQ施設、〈ウッドデザインパーク瀬戸〉が、
焼きもののまちとして有名な愛知県瀬戸市にオープン。
車で5分ほどの場所には〈ジブリパーク〉がある、話題のエリアです。
都心からほど近い場所にありながら、豊かな自然に囲まれ、
昔ながらの暮らしや遊びが楽しめるスポットとして人気をよんでいます。

魚を釣ったり、薪を割ったり、憧れの田舎暮らしを疑似体験

慌ただしい日常からふと抜け出して、作物を育てたり、自分で魚を捕ったり、
自然のなかで遊んだり。そんな田舎暮らしを疑似体験できる、
ひと味違ったグランピングを楽しめるのが〈ウッドデザインパーク瀬戸〉のおもしろさ。
敷地内には丸太などを組んでつくられたブランコや平均台などの
木製の遊具のあるキッズパークや、人工で作った小川が流れる川遊びエリア、
マス釣りが楽しめる釣り掘など、自然との一体感が満喫できます。

また、グランピングスペースのテント横には薪を割る道具がセットされており、
その薪を使って焚火をして楽しむなど、アウトドアならではの醍醐味も。
闇が深まるなか、普段の生活では味わえない非日常空間へと誘ってくれるはず。

広場の中央には大きな焚火スペースも。

広場の中央には大きな焚火スペースも。

現代の生活を取り入れながら、少しずつ自然へ歩みよる

ウッドデザインパークの関連会社に、住宅リフォーム会社があることから、
テント内の部屋は冷暖房完備、バストイレつきと、
まるでホテルのような快適な空間となっています。
ウッド調のあたたかみのあるインテリアやおしゃれなファブリックなど
心地よく、無理のないグランピングライフを提供してくれています。

インテリアにも凝ったつくりで、プライベート空間を満喫できる。

インテリアにも凝ったつくりで、プライベート空間を満喫できる。

敷地内には、人気のサウナテントもあり、思い切り汗をかいて
リフレッシュしたあとは、水風呂やシャワーでさっぱり汗を流せます。
大自然のなかで、体ひとつで楽しむサウナは、慌ただしい日常をそぎ落とし、
シンプルでクリアな気持ちにリセットしてくれそうです。

10月30日まで予約制でテントサウナを開催。

10月30日まで予約制でテントサウナを開催。

あの〈Technics〉が 京都にカフェをオープンしたとは 聞き捨てならない話かも。

音楽好きコロンボとカルロスが
リスニングバーを探す巡礼の旅、次なるディストネーションは
京都府京都市。

ハイエンド・オーディオで聴く「プラスティック・ラブ」の衝撃

カルロス(以下カル): 〈Technics〉がカフェをオープンしたとは
聞き捨てならないね。それも京都なんでしょう?

コロンボ(以下コロ): 京都も京都、四条通り沿いのど真ん中。
昨年の12月6日、音楽の日にオープンしたんだ。

カル: 音楽の日?

コロ: エジソンが発明したフォノグラフの録音、再生が
初めて成功した日らしいよ。1877年の出来事。

カル: 世界中のDJが使い続けるターンテーブルの名機、
あの「Technics SL-1200」シリーズが発売されたのが1972年だから、
誕生のほぼ100年前だね。当然、このカフェのタンテもそうなんでしょう?

コロ: DJブースのものはもちろんだけど、
メインとなるオーディオユニットはハイエンドの「SL-1000R」。
より正確でなめらかな回転を追求し、
あらゆる振動を遮断・制御する強靭な構造らしいよ。

カル: 42キロ以上とかなり重いんだってね。
放送局用のユニットとして採用されるものもわかるね。

コロ: このカフェに鎮座する
パナソニックならでは垂涎のオーディオユニットの総額は700万円だってさ。

カル: TOYプレイヤーから始まったボクのレコード人生、
ここまで登り詰められればいいんだけどな(笑)。

コロ: 最近のレコードブームで、
入口はたしかにTOYプレイヤーからなんだけど、
たいがいそれじゃ物足りなくなくて、次のフェーズに向かうんだってね。
まあ、そりゃそうだけど。

カル: 広々としたカフェはガラス張りで天井もやたら高い。
シンプルかつソリッドな空間なんだけど、
これはデザインだけでなく音響への配慮とかもあるのかな?

コロ: すべてに音響的配慮があるそうだよ。
あえてテーブルを置いてなかったり、植栽が吸音の役割を果たしたりとね。
空間設計を担当した関祐介さんもSL-1200シリーズのユーザーで、
「デザインされているけれど主張しないところが」が気に入っているらしい。

カル: まさにその思想が空間設計にリファインされているね。
コーナーに積み上がった〈M&M Furniture〉の椅子を
お客さんがそれぞれ持って来て座るというシステムも新しいね。
そもそもなんで京都につくったのかな?

コロ: 京都の文化と
学生やインバウンドのツーリストが多いのもポイントだったみたい。

カル: 文化庁も京都に移転したしね。
テクニクスといえばグローバルブランドだから外国人にも親和性が高い。

コロ: そのおかげか、シティポップがすこぶる人気なんだ。
インバウンドの人たちのリクエストは
圧倒的かつダントツに竹内まりやさんの「プラスティック・ラブ」らしいよ。

カル: ハイエンド・オーディオどころか、
レコードで聴いたことない日本の若い子も多いだろうしね。
たしかにここで聴くと
山下達郎さんのいかしたギター・カッティングはもちろんのこと、
ストリングスがいかにきれいな鳴りかがよくわかる。ゾクゾクするね。

コロ: だよねー、別次元。
ヴィンテージ・オーティオショップの名店〈ジュピターオーディオ〉で
『クリムゾン・キングの宮殿』を聴いて以来の衝撃。
いままで聴いていた『クリムゾン・キングの宮殿』は
なんだったんだろうって(笑)。

シティポップのアンセム「プラスティック・ラブ」はダントツの人気。ハイエンド・オーディオの鳴りでぜひ!

シティポップのアンセム「プラスティック・ラブ」はダントツの人気。ハイエンド・オーディオの鳴りでぜひ!

日帰り登山から ラグジュアリーな宿泊体験まで。 ABURAYAMA FUKUOKAで 楽しめる10のこと

令和のいま、アップデートを続ける「油山」

令和元年に開園50周年を迎えた、福岡市南区の〈油山市民の森〉。
福岡に住んだことがある人なら、遠足やピクニック、
夜景を楽しむドライブなどで、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。

そんな油山市民の森が、隣接する油山牧場
(「もーもーらんど」で覚えている人も多いはず!)と一体化して、
2023年に〈ABURAYAMA FUKUOKA〉としてリニューアル。
施設もアクティビティも、大幅にアップデートしているんです!

2024年4月には、〈Snow Peak YAKEI SUITE ABURAYAMA FUKUOKA〉もオープン。
豊かな自然のなかで楽しみたい、10のアクティビティをご紹介します。

01 泊まる

まずは、今年の春にオープンするラグジュアリーな宿泊施設
〈Snow Peak YAKEI SUITE ABURAYAMA FUKUOKA〉からご紹介。
客室は、150平米の広さを誇るプライベートヴィラ「VILLA」、
プライベートサウナ&水風呂付きの「COTTAGE」、
スノーピークがYAKEI SUITEのために開発した特別仕様のテント
「LAND CAVE」を採用した「TENT」の3タイプ。
パリでミシュラン1つ星を獲得した吉武広樹シェフがプロデュースする
本格フレンチとアウトドアが融合した食事も、お部屋でじっくり味わえます。

02 キャンプする

油山のリニューアル第1弾として、2023年にオープンした
〈Snow Peak ABURAYAMA FUKUOKA Camp field〉。
ドッグランサイト(Dサイト)がオープンしたことで、
愛犬と一緒にキャンプを楽しめるようになりました!
サイト内では、ワンちゃんがリードなしで過ごせるのもうれしいですね。

03 マウンテンバイクやトレイルランに挑戦する

思いっきりアクティブな休日にするなら、森のなかのアスレチックに挑戦してみては。
自然共生型アウトドアパーク〈フォレストアドベンチャー〉では、
ジップスライドで最長100メートル以上の空中散歩を体験できます。
今年の春には、〈トレイルアドベンチャー〉も開業。
マウンテンバイクやトレイルランで山をワイルドに駆け抜ければ、
自然とひとつになって爽快な気分が味わえそうです。

04 動物と触れ合う

心がホッとするアクティビティなら、動物とのふれあいが1番。
ABURAYAMA FUKUOKAでは、予約不要で乳牛の乳しぼり体験ができます。
ヒツジやヤギのエサやり体験のほか、乗馬体験ができるエリアも!
身長120センチ以下の小さいお子さんは、ポニーに乗馬できるそう。
※すべて当日インフォメーションで受付、定員に達し次第受付終了。

シェアキッチンや 長年愛される町中華、主婦の食堂まで 「まちで愛されるごはん屋さん」 をチェック!


今月のテーマ 「まちで愛されるごはん屋さん」

地元の人の行きつけの店。

この言葉にグッとくる人も少なくないのではないでしょうか。
ガイドブックや口コミサイトでよく見かけるお店とはひと味ちがい、
常連客に混じって食べるメニューはおいしさ以上の特別な何かがあります。

今回はまちで長く愛される町中華や、
現代らしいシェアキッチンスタイルのお店、地元の主婦が運営するお店など
その土地で「愛されてるごはん屋さん」をご紹介。
実際に住んでいる人たちが通う“お墨付きのお店”は必見です。

【福島県耶麻郡猪苗代町】
「食事に楽しさを。まちに元気を」個性派ぞろいの店主が集うシェアキッチン!

JR磐越西線の猪苗代駅。
そこから磐梯山のふもとまで伸びる中央商店街。
その最奥部に〈ななかまど食堂〉があります。
曜日と時間帯によってお店が変わるシェアキッチン。
食事はもちろん、楽しい出会いがたくさん生まれます。

〈ななかまど食堂〉のシンボルマークは猪苗代町のまちの木であるナナカマドがモチーフ。1週間で「七つの竈(かまど)」という意味も込められています。

〈ななかまど食堂〉のシンボルマークは猪苗代町のまちの木であるナナカマドがモチーフ。1週間で「七つの竈(かまど)」という意味も込められています。

飲食店を始めてみたいという人のチャレンジスペースになっているこの店は、
本当にたくさんのジャンルのお食事が楽しめます。
2022年6月1日のオープン以来、お蕎麦屋さん、カフェ、カレー屋さん、
焼肉屋さん、牛丼屋さん、居酒屋さん、ワインバー、スナックなど、
たくさんのお店が営業し、卒業していきます。

昨年卒業して会津若松市にお店を構えた〈きちんとごはん虹〉のカツ丼。

昨年卒業して会津若松市にお店を構えた〈きちんとごはん虹〉のカツ丼。

現役営業していて、平日の3日間を担当する〈二択のしづや〉のカレーラーメン。

現役営業していて、平日の3日間を担当する〈二択のしづや〉のカレーラーメン。

春に卒業し、喜多方市でお店を出す〈ソラノネcaféさん〉のスパイスカレープレート。

春に卒業し、喜多方市でお店を出す〈ソラノネcaféさん〉のスパイスカレープレート。

「今度新しく始まるお店は何の店だろう?」「どんな人がやるのかな?」
そんな思いを馳せながら、ワクワクと暖簾をくぐる。
それが〈ななかまど食堂〉の特製スパイスです。

常連さんのなかには、
「同じ場所にあるのに、違う店をたくさん回っているみたい(笑)」
なんていう方もいます。
みなさんも来ていただければ、きっと気に入るお店が見つかります。

〈ななかまど食堂〉外観。

〈ななかまど食堂〉外観。

SNSなどで日々更新される店舗情報をチェックしながら、足を運んでみてください!

information

map

ななかまど食堂

住所:福島県耶麻郡猪苗代町新町4931-1

TEL:050-3095-7497

MAIL:info@awre.co.jp

Web:シェアキッチン ななかまど食堂

photo & text

遠藤孝行 えんどう・たかゆき

福島県の会津に位置する「猪苗代町」で地域おこし協力隊をしています。もともと東京でエンジニアをしていたこともあり、ITのノウハウを活かして「ふるさと納税」と「猪苗代湖の環境保全」を担当しております。現在、協力隊3年目となり、情報発信・教育・観光事業を主とした株式会社アウレを起業しました。

【北海道】
〈浜の母ちゃん食堂〉北海道・羅臼産の味覚を堪能あれ!

今回紹介するのが、
町内の飲食店減少の対策として立ち上げられた〈浜の母ちゃん食堂〉。
羅臼に在住する主婦たちが立ち上げた
「Join-Rausu美活塾」に所属する方々が運営している食堂です。

営業は10名様以上の団体のお客様から予約があったときのみとなっていて、
取材でお邪魔させていただいたときのメニューはこちら。
もちろん海産物はすべて知床羅臼の海で獲れたものばかりです!

撮影日のメニューはこちら。

撮影日のメニューはこちら。

・羅臼昆布ごはん
・スケソ鍋
・刺身(ボタンエビ、タコ、サクラマス、ブリ、ウニ)
・ホタテ稚貝のかき揚げ
・宗八カレイの甘酢あんかけ
・キンキの半身焼き
・羅臼昆布チップス
・茶碗蒸し

メニューはその時々で替わります。
町内にはほかにももちろん飲食店はありますが、
特別感の味わえる〈浜の母ちゃん食堂〉を体験してみるのもおすすめします!

今の時期だと、貴重なエゾバフンウニ、サクラマス、スケソウダラ、
春から夏にかけては脂がたっぷり乗ったサケ(トキシラズ)などが旬となってきます!
先述のとおり、営業は事前の団体様(10名様以上)でのご予約時のみとなっています。

information

浜の母ちゃん食堂

FAX:0153-87-4002

MAIL:kanae59@icloud.com

※ご予約はメールまたはFAXにて受付。

profile

近藤雨 こんどう・あめ

今年5月より、北海道羅臼町の地域おこし協力隊に着任し、まちの魅力発信などの仕事をしています。出身は大分県です。ドラマ『北の国から 遺言編』のロケ地である羅臼に住んでみたいと思ったのが何よりの応募理由でした(笑) 大分とはいろんな面で異文化なことがあり、だからこその視点で情報発信をしたいと思っています。
Instagram:@kondo_ame

岐阜県の名湯・下呂温泉で 湯めぐり&ご当地グルメを堪能

岐阜県の中東部に位置し、長野県と隣接する下呂市。
まちの中央に流れている飛騨川の流域に湧く下呂温泉は、兵庫県の有馬温泉、
群馬県の草津温泉と並ぶ「日本三名泉」のひとつといわれています。
山里の風景と温泉街が調和した魅力的なまちで、地元グルメを味わいながら名泉をめぐります。

「美人の湯」と呼ばれる下呂温泉

温泉街をおだやかに流れる阿多野谷。

温泉街をおだやかに流れる阿多野谷。

下呂のお湯は、84度という高い温度で湧いている正真正銘の「天然温泉」。
泉質はアルカリ性単純温泉、無色透明で、とてもまろやかなやさしいお湯です。
湯あがりは、絹のようにスベスベになることから「美人の湯」ともいわれています。

湯めぐり館の万里集九像。

湯めぐり館の万里集九像。

下呂を訪れる日本人観光客とインバウンドのバランスもほどよく、
世界の人から愛されていることがわかります。

下呂市観光交流センター〈湯めぐり館〉

地元産の木材をふんだんに使用した〈湯めぐり館〉。

地元産の木材をふんだんに使用した〈湯めぐり館〉。

JR下呂駅から徒歩10分ほどの場所にある〈湯めぐり館〉は、下呂温泉をはじめ、
市内5地域の観光地やグルメを紹介する「観光案内コーナー」があり、
まち歩きの拠点として利用できます。

有効期限は発行から6か月。

有効期限は発行から6か月。

同館では、下呂温泉で使用できる「湯めぐり手形」(1300円)を販売しており、
購入すると加盟旅館のなかから3か所選んで湯めぐりを楽しむことができます。
※2024年4月1日より「湯めぐり手形」(1500円)。

information

map

下呂市観光交流センター 湯めぐり館

住所:岐阜県下呂市森1075-1

TEL:0576-20-4146

営業時間:9:00~17:30

定休日:なし

Web:下呂市観光交流センター 湯めぐり館

まるで異国! 八戸「種差海岸」 海と空の青、 芝の緑が触れ合う絶景の魅力

まるで異国! 八戸「種差海岸」の絶景を堪能

雄大な天然芝生が海岸線まで広がり、青い海と空との共演が美しい〈種差天然芝生地〉。

異国にいるかのように思わせるこの絶景は、「種差海岸」の一角にあり、
日本最大級と称される〈館鼻岸壁朝市〉や、
ユネスコ無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」の
ひとつ「八戸三社大祭の山車行事」などで知られる青森県八戸市で見ることができます。

全長約800メートルに渡り約300店が出店する〈館鼻岸壁朝市〉は八戸市の代表的な観光スポット。

全長約800メートルに渡り約300店が出店する〈館鼻岸壁朝市〉は八戸市の代表的な観光スポット。

〈種差天然芝生地〉があるのは、東北新幹線の八戸駅から車で約30分の場所。
八戸駅からJR八戸線で約20分の鮫駅からは、
種差海岸遊覧バス「ワンコインバス・うみねこ号」も運行しています。

約1時間に1本運行する種差海岸遊覧バス「ワンコインバス・うみねこ号」。

約1時間に1本運行する種差海岸遊覧バス「ワンコインバス・うみねこ号」。

八戸市が属する県南東部の南部地方は、古くからの馬産地。
〈種差天然芝生地〉は馬を育成するための牧場〈妙野牧〉だった土地で、
馬が地面を踏み締め、草を食むことで芝生が維持されてきました。

その風景は、著名な文人や画家も魅了してきました。
画家の東山魁夷(1908〜1999)は、当地のスケッチをもとに代表作『道』を生み出し、
作家の司馬遼太郎(1923〜1996)は、
「他の星からの訪問者を一番先に案内したい海岸」と表現。
「大正の広重」と呼ばれた鳥瞰図画家・吉田初三郎(1884〜1955)は、
この地にアトリエ兼別荘を構え、創作活動の拠点とするほどでした。

『道』(東山魁夷、1950年)のモデルとなった県道1号線。作品を描いたとされる場所に碑が立っています。

『道』(東山魁夷、1950年)のモデルとなった県道1号線。作品を描いたとされる場所に碑が立っています。

馬の放牧の歴史は1965年頃終わりを迎えましたが、
市民を中心としたボランティア団体による清掃活動が活発に行われ、
美しい景観は今日まで保全されています。

晴れた日には芝生に寝転がるだけで至福の時間を過ごすことができます。
地元の旅行会社〈ACプロモート〉がヨガやキャンプのプログラムを主催しているので、
参加してみるのもおすすめです。

「種差海岸」でのキャンプの様子。

「種差海岸」でのキャンプの様子。

プログラムに参加すると芝生の上で宿泊することもできます。

プログラムに参加すると芝生の上で宿泊することもできます。

宿泊業界のアカデミー賞獲得、 自然との際へと誘う 山梨県〈ホトリニテ〉

「人間と自然との際を知る旅」をコンセプトにした、1日1組限定の宿

新宿から車で約2時間、山梨県の山奥の標高1500メートルの
県が管理する広大な保安林に囲まれた場所に
店主と妻、息子の3人家族で営む宿があります。
それが「人間と自然との際を知る旅」をコンセプトにした
1日1組限定の宿〈ホトリニテ〉です。

1日1組限定の宿〈ホトリニテ〉

「際を知る」とは、五感を揺さぶり土地のストーリーと山の恵みで
心身を刺激し本能を裸にする体験のこと。
「五感を揺さぶる新体験」として「苔の王国」や「風の岩場」
「鉱物トレジャー」など9つのガイドツアー、アクティビティを実施しており
店主自らが案内しています。

宿周辺は原生林や保安林

宿がある保安林は1年の半分ほどゲートで閉ざされていますが、
関係者以外入れない時期にゲートを開け
1日1組のゲストを迎えています。
目の前には乙女湖と、人間がつくり出した巨大な建造物であるダム。
周辺は原生林や保安林、多くの野生動物が生息しており
客室からは湖と原生林の眺望が広がります。

夕食では「山のお食事会」と題したディナーコースを提供

夕食では「山のお食事会」と題した、土地のストーリーと山の恵みを反映した
9皿のディナーコースを提供。
ヤマメなどの新鮮な川魚や、断崖絶壁に生息する幻の高級食材・岩茸など
この地ならではの食材がふんだんに使われています。

また、宿から肉眼で見られる美しい天の川も見ものです。
このすばらしい環境を生かし
「星を見せる会社」になるというビジョンを掲げている〈ビクセン〉社がサポートを行い
星空とのふれあいの場をゲストに提供しています。

神戸〈AQUARIUM×ART átoa(アトア)〉がリニューアル! 約2500冊の本が揃う空間がオープン

見渡す限り本に埋め尽くされた贅沢な空間が完成!

2021年10月、神戸のウォーターフロントエリアに誕生した
複合文化施設〈神戸ポートミュージアム〉。

アクアリウム、フードホール、ブライダルデスクが入る〈神戸ポートミュージアム〉。

アクアリウム、フードホール、ブライダルデスクが入る〈神戸ポートミュージアム〉。

その一部を構成する劇場型アクアリウム〈AQUARIUM×ART átoa〉(以下アトア)が
初の大規模リニューアルを実施し、3月8日に〈átoa LAB(アトアラボ)〉を
オープンしました。

リニューアルオープンした「átoa LAB」。

リニューアルオープンした「átoa LAB」。

たくさんの本に囲まれた贅沢な空間。

たくさんの本に囲まれた贅沢な空間。

アクアリウムとアートが融合した新感覚の劇場型アクアリウムをコンセプトとした
〈アトア〉は、洞窟や宇宙などさまざまなテーマをもとに海の生き物を展示しています。

この度リニューアルしたのは、訪れた人の知的好奇心を刺激する
「FOYER 探求の室」ゾーン。

ピラルクやアロワナなど魚たちが泳ぐ水槽はそのままに、
「生命の誕生から進化」や「自然美と芸術」といった
7つのテーマで構成された書棚が並ぶ空間に全面改装されました。

源泉かけ流し温泉を全室に完備した ラグジュアリーアートリゾートホテルが 和歌山・南紀白浜にオープン

オールインクルーシブで非日常を堪能

和歌山・南紀白浜に3月1日、ラグジュアリーアートリゾートホテル
〈FIVE SPRING RESORT THE SHIRAHAMA〉がオープンしました。

アートにこだわり、ロビーや各客室に有名デザイナーの作品を展示。

アートにこだわり、ロビーや各客室に有名デザイナーの作品を展示。

白浜の海が目の前に広がる絶好のロケーションに位置するこのホテルは、
全室に24時間湯元源泉かけ流し温泉を完備。

海を見渡しながら、くつろげるバー。夕日が沈んでいく絶景は一見の価値あり。

海を見渡しながら、くつろげるバー。夕日が沈んでいく絶景は一見の価値あり。

温泉は、この地方ではほかにないという深層1000メートルの地下から直接掘り起こした
成分無調整・温度調節なしの純度100%の温泉水「純泉」を使用しています。

日本海を臨む絶景ヴィラ 〈One Story〉が 新潟・安田瓦を使った サウナを新設

美しい日本海と夕陽を臨む新潟・出雲崎町の絶景ヴィラ

東京駅から上越新幹線「とき」で約100分、長岡駅からレンタカーで約30分の
新潟・出雲崎町にある〈One Story〉。

海から歩いて10秒の場所にあり
客室の大きな窓やテラスから、美しい日本海と夕日が一望できる
1日2組限定の絶景ヴィラです。

ブルーを基調とした「海の間」

客室はブルーを基調とした「海の間」とオレンジをベースにした「夕日の間」の全2室。
「海の間」はブルーを基調にしており、流木を土台に使ったテーブルが配置され、
波を思わせる壁模様が施されているなど夏の海辺をイメージしたあしらいです。

オレンジをベースにした「夕日の間」

「夕日の間」は夕日を思わすオレンジの壁面が印象的で
ベンチシート付きの大きなテーブルもあり、家族連れも使いやすいつくりです。
両室共に床には無垢の木を使用し、壁は化石珊瑚の塗り壁になっています。

リビングだけでなく、お風呂場もオーシャンビュー

さらにリビングだけでなく、お風呂場もオーシャンビュー。
潮風と波の音に包まれる、贅沢なひと時を過ごせます。

まち歩きに干物づくり体験も。 地元愛あふれる地域サポートチームと 巡る「熱海ソウルフードツアー」

地域活性サポーターが紹介、熱海のおいしい“推し”を巡る

東京駅から東海道新幹線で約40分。
古くから別荘地やビーチリゾートとして栄えてきた熱海は、
関東周辺に暮らす人々にとってなじみ深い観光地だ。
旅館や観光ホテルが立ち並ぶ温泉地でもあり、おこもり旅が定番だが
「実は、まち歩きが楽しい」と、地域を知る人は言う。

地元に愛される新旧の名店巡りに、鮮魚店に教わる干物づくり体験など、
知られざる熱海を楽しむツアーが、2024年1月20日に開催された。
題して「地域活性ビジネスアドバイザーと巡る、熱海のソウルフード実食ツアー」
(以下、「熱海ソウルフードツアー」)。地域の食を支える老舗食材店を巡り、
「暮らす人の目線」で熱海の魅力を再発見するのが目的だ。

この「熱海ソウルフードツアー」は、
“旅を介して、地域の活性化や人々の交流に貢献する”ことを目指す
〈NICHER TRAVEL(ニッチャートラベル)〉が主催する旅のひとつ。

ニッチャートラベルは、旅行会社の〈阪急交通社〉と
ナビゲーションサービス〈ナビタイム〉が2022年にスタートさせた共同プロジェクトで、
「愛する地元を盛り上げたい」と願う地域の人々と一緒に、
新しい旅の提案を行っている。

これまでDJのMUROさんと巡る渋谷レコードショップツアーや、
写真家の平野太呂さんと行く渋谷フォトセッションツアーなど、
ユニークなツアーを催行してきた。
三重県松坂市で実施された「松坂偏愛ツアー」の模様は、コロカルでもレポートしている。

今回、「熱海ソウルフードツアー」を企画し、当日のガイド役も務めたのは、
熱海市役所の産業支援窓口〈A-supo(エーサポ)〉で活動する
茨木彩夏さんと高原すずかさん。
市内の事業者や起業希望者をサポートし、地域活性を支えている。

熱海愛あふれる〈A-supo〉のふたり。左が熱海出身・在住の茨木彩夏さん、右が新幹線で週2日熱海に通う高原すずかさん。

熱海愛あふれる〈A-supo〉のふたり。左が熱海出身・在住の茨木彩夏さん、右が新幹線で週2日熱海に通う高原すずかさん。

高度経済成長期に急成長した観光地・熱海は、バブル経済崩壊後、衰退の一途をたどり、
2006年は市が財政危機宣言をするほどの落ち込みを見せた。
が、近年、企業などの再開発により、活気を取り戻しつつある。
あまりに有名な観光地ゆえ、その栄枯盛衰ばかりが語られるが、
地域の人々が“暮らす熱海”と、旅人をつなげるのが目的だ。

観光客が集中する熱海銀座商店街。駅周辺と熱海銀座以外のエリアの集客も現在の課題だ。

観光客が集中する熱海銀座商店街。駅周辺と熱海銀座以外のエリアの集客も現在の課題だ。

ツアーの集合場所は、〈熱海魚市場〉。
海から少し離れた、まちなかにある珍しい魚市場で、創業から80余年の歴史を持つ。
ふだんは仲買人しか入れない場所だが、この日はツアーの会場として特別に開かれ、
カラフルな大漁旗が参加者を出迎えた。

和室の集会所に集まり、アイスブレイク。
エーサポのふたりから、コースの説明や各店の魅力が熱く語られ、
期待値がぐっと高まる。続いて15人の参加者の自己紹介。
東京近郊のみならず、長野や大阪など各地から集まった参加者の中には、
ニッチャートラベルのリピーターも数組。
男女混合、40代から70代と年齢層も幅広いチームが1日の旅を共にすることとなった。

アイスブレイク。ツアーのテーマや訪問先の魅力をエーサポのふたりが熱く語る。

アイスブレイク。ツアーのテーマや訪問先の魅力をエーサポのふたりが熱く語る。

プログラムは以下。
まずは地元に愛される4軒の個人商店訪問を軸に、まちなかを散策。
次に、熱海鮮魚市場で、干物づくり体験。
そのあとは、でき上がった干物や漁師鍋をメインに、
各自、散策中に買ったもので食卓を囲む交流会が予定されている。

清酒の旧酒蔵が21年ぶりに復活。 歴史的複合施設〈伊東合資〉が 愛知県半田市にオープン

愛知県西部の小さな港町・亀崎に誕生した新スポット

愛知県の西部に位置する知多半島。
海に囲まれた、温暖な気候で知られています。
いくつもの市や離島からなるこの地域で、漁業や醸造業、海運業で栄えたのが
半田市の「亀崎(かめざき)」エリアです。

2024年1月20日、この亀崎で200年以上続く老舗の日本酒醸造元・伊東株式会社の
旧酒蔵が歴史的複合施設としてオープンしました。

かつては、40ほどの酒蔵や百貨店、劇場があるような繁華街だった亀崎。
1788年からつくられ、全国の人々に愛される銘酒もありました。
それが、〈敷嶋〉です。

〈敷嶋〉は仕込みにミネラル豊富な井戸水を使っており、独特のキレが特徴。
かつては江戸へ大量に出荷された、亀崎と中部地方を代表するお酒でした。
敷嶋を製造していた伊東合資会社は亀崎のどこよりも広大な酒蔵を持ち、
敷地内に銀行を併設していたことも。
地域のシンボルであり、地元の人々が集まる寄り合いどころでもあったのです。

しかし近年の清酒需要低下を受け、伊東合資会社は2000年に酒造免許を返納。
酒蔵も売却され、〈敷嶋〉の歴史も幕を閉じました。
時は流れ2014年。祖父の死をきっかけに酒蔵の復興を決意したのが9代目・伊東優さん。
11年間勤めた会社を辞め、〈敷嶋〉の復活を目指して、酒造りの道へ飛び込みました。

2021年には酒造免許を再取得し、酒蔵も買い戻しました。
新たに製造工場も建てて、再び酒造りをスタートさせます。
そして今回、「建物の一部だけでも活用し、再びたくさんの人が集まる場所にしたい」
との願いで、複合施設のプロジェクトをスタート。
旧酒蔵を改修して、3つの店舗が入る複合施設へと生まれ変わらせたのです。

福岡城に「幻の天守閣」が出現。 歴史のロマンに思いを馳せてみませんか

夜桜とともに浮かび上がる「幻の天守閣」

日本各地の城跡では、季節のイベントや記念日などにあわせて
ライトアップを行っているところも多いですよね。
福岡市の中心地・天神にほど近い〈福岡城〉でも、
今年初めて「天守閣のライトアップ」が計画されています。

日本の城に詳しい人、福岡城を訪れたことがある人なら
「おや?」と思うのではないでしょうか。
そう、福岡城の天守台には「天守閣がない」のです。

そんな福岡城にこの春、「幻の天守閣」が出現します。

福岡城に「天守閣」はあったのか?

福岡城の天守台。現在は展望台として利用されています。写真提供:福岡市

福岡城の天守台。現在は展望台として利用されています。写真提供:福岡市

関ヶ原の戦いで戦功をあげ、筑前国ほぼ一国を与えられた黒田長政。
福岡藩初代藩主となった黒田氏によって、1601年から7年の歳月をかけて
築城された福岡城は、約12万4千坪という広さを誇ります。

日本のお城をイメージするときに思い浮かべるのは、
「白壁と瓦屋根をもつ天守閣」ではないでしょうか。
しかし現在、福岡城の天守台に天守閣のすがたはありません。

これまで、福岡城を描いた絵図『福博惣絵図』(1646)などの史料から
黒田官兵衛・長政は「天守閣を建てなかった」と考えられてきました。
それが近年、福岡城に天守閣があったことをうかがわせる文書が発見されたことにより、
その存否についての議論が再び注目を集めているのです。

福岡城の天守台から望む福岡のまち。写真提供:福岡市

福岡城の天守台から望む福岡のまち。写真提供:福岡市

天守閣が「あったけどなくなった」城も、「元からなかった」城もあるなかで、
「あったかなかったかさえわからない」福岡城の天守閣。
築城当時の史料がほとんど残っておらず、今もなお謎に包まれています。

春の夜空に浮かび上がる幻の天守閣を眺めながら、その歴史に思いを馳せてもらいたい。
そんな思いから生まれたのが、「福岡城 幻の天守閣ライトアップ」なのです。

写真提供:福岡市

写真提供:福岡市

ライトアップは2024年3月27日(水)、〈福岡城さくらまつり〉の開会に合わせてスタート。
天守台には、仮設の天守閣が設置されます。
(ライトアップ期間および仮設工事期間中、天守台は立ち入り禁止になります)
日時や時間帯によって、色や光り方を変える演出も予定されているそう。
屋根や破風、窓のかたちを強調したアウトラインにLEDライトを設置、
本丸の桜並木の上に「幻の天守閣」が浮かび上がります。

移住して魅了された! 「わたしのまちの魅力」


今月のテーマ 「まちの魅力」

本連載に寄稿してくれる全国各地にお住まいのみなさんは
生まれ故郷から移住した人ばかり。
今回は、実際に住んでみて気づいた「まちの魅力」を紹介します。

自然豊かなまちや人のあたたかさを感じられるまち、
利便性の高いまち、半世紀ぶりに生まれ変わる様子を楽しめるまちなど、
それぞれの地域の魅力について教えてもらいました。

新生活に向けて準備をはじめている人も少なくないはず。
先輩移住者たちのように、
新しく住むまちでわくわくするような「まちの魅力」を発見してみてください。

【北海道羅臼町】
世界自然遺産 知床羅臼は、日本で唯一無二の場所!

2月5日、羅臼は「流氷初日」を迎えました。
はたして、流氷を生で見たことのある人はどれくらいいるでしょうか?
ちなみに私は羅臼に来てはじめて見ました。

正直、はじめは流氷なんて氷の塊が海に浮かんでいるだけだろうと
考えていましたが、実際体験すると見飽きることがなかったです‼︎ (笑) 
特に朝日が昇る少し前から日の出の数分間に見られる
コーラルピンクのような空の色と流氷のグラデーションがすごい。
空と流氷がコラボしたかのような景色は本当に美しいです。

世界自然遺産である羅臼町にはこの季節、
オオワシやオジロワシなどの希少な鳥たちが飛び交っています。
運が良ければ、トドや冬はあまり見ることができない
シャチたちを観察することもできます!

私が羅臼に住みたいと思った理由のひとつがこの自然環境にあります。
正直、地元である九州に住んでいると夏は気温が高すぎるため、
秋との違いが感じられず「四季」というものを
体験できなくなってきたような感覚がありました。
日本の最北東端である知床エリアの羅臼町にはそれぞれの季節に
はっきりとした違いがあり、その時々の風景を楽しめると思います。

日本の自然が持つ魅力を全力で感じられる場所、
それが知床にある羅臼町だと思います。

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近藤雨 こんどう・あめ

今年5月より、北海道羅臼町の地域おこし協力隊に着任し、まちの魅力発信などの仕事をしています。出身は大分県です。ドラマ『北の国から 遺言編』のロケ地である羅臼に住んでみたいと思ったのが何よりの応募理由でした(笑) 大分とはいろんな面で異文化なことがあり、だからこその視点で情報発信をしたいと思っています。
Instagram:@kondo_ame

【コロカルSNS連動企画】みんなの思う「これぞ、ご当地パン」大集合! 

2月の特集『会いに行きたいパンがある。』はご覧いただけましたか?
今回のパン特集にちなみ、 instagramX(旧Twitter)
コロカル公式アカウントを通して、
みなさまから「これぞ! ご当地パン」というイチオシパンを募集しました。

どれも個性的で、編集部も知らなかったパンも多数ありました。
あらためて、投稿いただいたみなさまありがとうございます。
そんななかでも、編集部が「会いに行きたい!」と思ったパンを厳選。
北から順にご紹介します!

青森県・工藤パン〈イギリストースト〉

ご当地パンとして有名な〈イギリストースト〉は、
しっとりふわふわのパンにマーガリンと砂糖というベーシックな味のみならず、
限定商品をふくめてたくさんのパリエーションがあるのが楽しいですね。
工藤パン公式サイトでは230種類を超える歴代のラインナップを見ることができます。

岩手県・福田パン〈コッペパン〉

1948年(昭和23年)創業、盛岡のソウルフードというべきご当地パン。(写真提供:cdtrkdさん/@cdtrkd )

1948年(昭和23年)創業、盛岡のソウルフードというべきご当地パン。(写真提供:cdtrkdさん/@cdtrkd

「どこか懐かしさを感じる」と地元の方からのコメントがありましたが、
地元でない人でも、確かに、ノスタルジーを感じます。
〈福田パン〉については特集『会いに行きたいパンがある。』でも
取り上げていますので、まだという方はぜひご一読を。

注文すると、目の前で具材を塗ってくれる。詳しくは、特集『会いに行きたいパンがある。』へ。

注文すると、目の前で具材を塗ってくれる。詳しくは、特集『会いに行きたいパンがある。』へ。

秋田県・たけや製パンの〈アベックトースト〉

1951年(昭和26年)創業の秋田の製パン業界をリードする老舗〈たけや製パン〉。定番なのがこの〈アベックトースト〉。(写真提供:にっぽん食べる旅/@umaimon888 )

1951年(昭和26年)創業の秋田の製パン業界をリードする老舗〈たけや製パン〉。定番なのがこの〈アベックトースト〉。(写真提供:にっぽん食べる旅/@umaimon888

2種類の味を合わせているから「アベック」なのだとか。時代を感じますね。
投稿者の方から「コスパ最高」とありますが、
日常的に食べるものだから、コスパも重要ですよね。
サンドされてる食パンにはマーガリンとジャムがそれぞれ半分ずつ塗られており、
どうやって食べ進めるかについて話が盛り上がることがあるそうです。

新潟県・中川製パン所〈カステラサンド〉

1952年(昭和27)創業の歴史を刻むご当地パン。(写真提供:YOSABEIさん/@yosabei_sado )

1952年(昭和27)創業の歴史を刻むご当地パン。(写真提供:YOSABEIさん/@yosabei_sado

投稿写真は、佐渡の「あめやの桟橋」でしょうか。
ご当地パンはその土地の景色と一緒に味わいたいですね。
カステラサンドのオリジナルTシャツ(?)まであるとは……。
気になるお味は、素朴な甘さとのこと。
佐渡に行ったらぜひ、食べてみたいと思います。