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Haruko Sato
佐藤 はるこ
さとう・はるこ●福岡生まれ、福岡育ち。成人してから引っ越した回数は10回以上。日本各地を移動しながら、2010年からフリーランスのライターとして活動。建築、都市、まちづくりに興味あり、音楽やアートの話が好き。人から話を聞くのがとても好き。
志賀島に続く「海の中道」は両サイドを海に挟まれた一本道
(写真提供:福岡市)
昔から“音楽がさかんな街”として有名な福岡。
1981年に開園した国立公園「海の中道海浜公園」でも、
昔からたくさんの音楽イベントが開催されています。
昭和には浜田省吾や矢沢永吉など、ビッグネームの野外コンサートが、
平成にはエイベックス所属アーティストによる〈a-nation〉、
博多弁の「何ばしよっと?」が由来の〈NUMBER SHOT〉など、
さまざまな音楽イベントが催され、全国各地から音楽ファンが集まりました。
令和5年の今年も、5月に〈CIRCLE ‘24〉が予定されています。
新旧の豪華アーティストが勢揃いする音楽イベントということもあり、
福岡まで“遠征”を予定している人もいるのではないでしょうか。
せっかく海の中道まで来たのなら、直行直帰ではもったいない!
周辺エリアには、地産地消のグルメが楽しめる
小さくて素敵なお店がたくさんあるんです。
イベント参戦ついでに、ローカルの美味しさを堪能しませんか?
海の中道をわたって志賀島に入ってすぐ右手、鳥居の近くにある
「MEGANE CURRY(メガネカリー)」。
メガネをかけたお二人によるスパイスカレー屋さんです。
メニューは「チキンカリープレート」(1100円)や
「エッグキーマカリープレート」(1200円)の定番メニューのほか、
旬の食材を使った「今日のスペシャルメニュー」(1,200円〜)、
そして3種類のカリーと副菜がセットになった
「MEGANEターリー」(1350円〜)から選べます。
「ターリー」はヒンディー語で「大皿」の意味。いくつかの料理を組み合わせて大皿で提供される料理の形式のこと
使用している食材は、志賀島産の海の幸・山の幸がメイン。
サワラやイカなどの魚介類は島の漁師さんから、
ちょっとめずらしいお野菜も島の農家さんから仕入れています。
さらに、お米も志賀島産!去年は「自分たちでつくったお米」を
使っていた時期もあったのだとか。
もともと農業にも興味があり、食材の産地に近いところで
お店をつくりたいと考えていた、というお二人。
そんな地域密着型のお店である一方、インドやミャンマーまで足を運び、
現地の食文化をインプットするなど、カレー研究にも余念がありません。
じわじわと暑くなっていくこれから季節にぴったりのスパイスカレー。
季節の果物を使ったラッシーや、食後のスイーツもオススメです!
information
MEGANE CURRY
住所:福岡県福岡市東区志賀島589-2
営業時間:月〜水曜11:30〜16:00、土・日曜11:30〜19:30
定休日:木・金曜 ※営業日カレンダーはInstagramに掲載
Instagram:@megane_curry
店主の好きなアーティスト:FOLK9
ドーナツの配達に使われているのは、使用済み揚げ油を燃料にして走る「ドーナツECOカー」
西戸崎駅から徒歩10分、住宅街にたたずむ「ケンジーズドーナツ」。
店内には本やレコード、くつろげるソファがあって、
まるで友人の家に遊びに来たような気分になれるお店です。
季節の揚げドーナツ「あまおうミルク」(270円)は、志賀島産のイチゴを使用
お店のカウンターに並ぶドーナツは、常時20種類ほど。
お昼ごろに揚げたてが届く「揚げドーナツ」のほか、
揚げずに焼いたヴィーガン仕様の「焼きドーナツ」、
グルテンフリーの「エナジー焼きドーナツ」が用意されています。
すべてのドーナツは毎日手作りされたもので、
素材はローカル食材にこだわり、小麦粉も福岡県産。
美味しさだけでなく、食べる人の安心・安全を目指すドーナツなのです。
ちなみに、エナジー焼きドーナツの名前は
「熱源一号」(350円)と「熱源二号」(370円)。
食べるだけで元気がチャージされそうなネーミングですよね。
店内では、古本や中古レコードの販売も行っています
西戸崎はかつて米軍基地「キャンプハカタ」があったエリア。
近くには、米軍ハウスを活用したゲストハウスも点在しています。
ドーナツをいただいた後に、ふらりと散策してみては。
information
ケンジーズドーナツ西戸崎No.13 CAFE
住所:福岡県福岡市東区西戸崎3丁目3−13
営業時間:11:30〜18:00
定休日:月曜・火曜
Instagram:@canezees_saitozaki_no.13cafe
店主の好きなアーティスト:トム・ウェイツ、クレイジーケンバンド
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「〼ぱん(ますぱん)」は、今年オープンしたばかりの小さなパン屋さん。
お客さんは1組ずつ入るシステムで、「お店の中が人でいっぱいで、
落ち着いてパンが選べない!」なんてことが起きないのがうれしいポイントです。
ひとりで(あるいは同行した家族や友人と一緒に)パンと向き合い、
あれも美味しそう、これも食べたい!と、悩みながら選ぶことができます。
ガラスのショーケースの中には、一番人気の「塩パン」(200円)をはじめ、
約20種類のパンが美しく立体的にディスプレイされています。
「本日のキッシュ」など、それだけでしっかりランチになるお惣菜系のパンも充実。
店主のイチオシは「パン・ド・カンパーニュ」(880円)。
小麦の味がしっかり味わえる、お料理に合うシンプルなパンです。
コロンとしたシルエットと存在感のある大きさも魅力的!
写真左上が「パン・ド・カンパーニュ」(880円)。
購入したパンを自宅でも美味しく食べられるように、
焼き戻しのできるパンを中心につくっているとのこと。
店頭で、焼き戻しの方法を紹介するリーフレットももらえます。
公式サイトではパンの予約購入もできるので、ぜひチェックしてみて。
海の中道海浜公園でのピクニックや、海辺でのんびりお散歩を
楽しみたいときに立ち寄りたいパン屋さんです。
information
開店前からお店の前に行列ができる、昔ながらの御食事処〈中西食堂〉。
今年で創業56年という、長い歴史のあるお店です。
人気の理由は、専属の海女さんが獲ってきてくれる新鮮な海の幸。
かつては地元の漁師たちで賑わっていたというお店ですが、
今では国内外からの観光客で連日賑わっています。
お店の営業が始まると順番待ちリストの順に名前が呼ばれ、
店内のテーブルがどんどん埋まっていきます。
店主の“二代目愛ちゃん”を中心に、息の合ったおねえさんたちが
てきぱきと注文を捌いていく姿は、さすが人気店!と感嘆してしまうほど。
店内を見渡すと、壁にはこれまでにお店を訪れた有名人たちのサインがずらり。
志賀島産のサザエとワカメをたっぷり使った人気メニューの「曙丼」は、
お店にたびたび来てくれたという元大相撲力士の曙さんにちなんで名づけられたそう。
※2024年5月現在、サザエの不作により「曙丼」は提供を休止しています。
磯の香り漂う「サザエ丼」(1,000円)は、ワサビで“味変”するのがオススメ。
ホッとする美味しさのおみそ汁はおかわりもできますよ。
information
中西食堂
住所:福岡県福岡市東区志賀島583ー8
TEL:092-603-6546
営業時間:11:00〜15:00 ※売切れ次第終了
定休日:毎週火曜・第3月曜
店主の好きなアーティスト:チューリップ
獲れたての新鮮なお魚がいただけるお店も多い志賀島ですが、
“地魚熟成専門”という、ちょっとめずらしいお店も。
志賀海神社にほど近い〈たべもの処 まるりょう〉では、
旬のお魚を熟成させた「熟成魚」の料理が楽しめます。
こだわりぬいた製法でつくられている、まるりょうの「熟成魚」。
志賀島で水揚げしたお魚が届いたら、すぐに血抜きをして、
空気に触れないよう真空状態に。氷水のプールに浸けて、
ギリギリ凍らないように新鮮さをキープします。
そうして数日間熟成させたお魚は、獲れたてのお魚とは
また違う美味しさで、香りや舌触りにも変化が現れます。
お刺身でいただくのはもちろん、加熱するともちっとした食感になるので、
揚げ出しやあらだき、フライなどでいただくのもオススメ。
定食メニューなら、両方の美味しさを贅沢に味わえます!
「昼のまるりょう定食」(2,650円)はボリューム満点。ごはんはおかわりもOK!
お野菜などの食材も、志賀島産のものをメインで使用しています。
「熟成魚」という新しい魚食のスタイルが気になる人、
地元の海の幸をじっくり堪能したい人は、ぜひ足を運んでみて。
information
たべもの処 まるりょう
住所:福岡市東区志賀島468-1
TEL:092-603-6498
営業時間:月〜水曜12:00〜15:00、土日祝日11:00〜16:00 ※売切れ次第閉店の可能性がありますので、ご連絡ください。夜営業は予約のみ
定休日:木・金曜
店主の好きなアーティスト:ザ・ブルーハーツ
海の中道エリアに行く交通手段は、電車やバスのほかに、
ベイサイドプレイス博多から出航する「うみなかライン」や
福岡市営渡船「きんいん号」もあります。
公共交通機関だと動ける範囲が限定されるので、
レンタカーやカーシェアの利用もオススメですが、
イベントが予定されている週末や夏休み期間は、
時間帯によって渋滞するのでご注意を。
*価格はすべて税込です。
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