「商店街サンド」とは、
ひとつの商店街(地域)で売られているパンと具材を使い、
その土地でしか食べられないサンドイッチを作ってみる企画。
必ずといっていいほどおいしいものができ、
ついでにまちの様子や地域の食を知ることができる、一石二鳥の企画なのだ。
今回は日本三大都市のひとつ、
愛知県名古屋市にやってきた。
名古屋市といえば名古屋城。
頂に金のしゃちほこが輝くあの派手なお城である。

名古屋といえば金のしゃちほこが乗っている名古屋城。

いま注目なのが、名古屋城の隣にある復元中の本丸御殿。6月に対面所・下御膳所など第2期公開がされ、御殿の3分の2が見られるようになった。やはり派手だ。
また、名古屋の名物といえば、
ひつまぶし、天むす、味噌カツなど、
濃厚な味で食べごたえがあるものが多い。
そして、チャレンジ精神が旺盛なのか、
ダイナミックな盛り付けが多い印象でもある。
たとえば喫茶店では、
あんこがこれでもかと乗せられた小倉トーストが出てくる。

名古屋駅から10分のところにある喫茶店〈KAKO〉三蔵店さんの小倉トースト〈小倉カイザー〉。パンの中にまであんこが埋もれていた。コーヒーとの相性が最高!
そんな名古屋市で今回訪れたのは、
名古屋駅と名古屋城を結ぶ、レトロな商店街。
〈円頓寺商店街〉である。

1年前にアーケードが改装された円頓寺(えんどうじ)商店街。
円頓寺商店街は、きらびやかな名古屋城や、
名古屋市で一番の賑わいをみせる大須商店街と異なり、
のんびり散策したくなるような落ち着いた商店街だ。
もともとはお寺や神社が多かったことから
参拝者相手の商売が増え、商店街ができたという。
その後、近くに流れる堀川を使った流通が盛んになり、
芸妓さんが闊歩していたような賑やかな時代もあったそうだ。
でも、時の流れとともに徐々に利用者が減ってしまっていた。

商店街の名前の由来となった円頓寺(えんどんじ)。
しかしいままた、昭和の雰囲気を色濃く残す老舗や、
空き家を再利用した店舗、
商店街が一体となってしかけるイベントが
注目されるようになり、活気を取り戻している。

思わず写真を撮りたくなる店が多い。

レトロな看板やフォント好きにはたまらない商店街だ。

商店街を盛り上げるひとり、〈飯田用品店〉の飯田幸恵さんに案内してもらいながら歩く。
たとえば今年(2016年)4月にオープンしたという
歌舞伎エンターテインメント〈ナゴヤ座〉は、
商店街でテイクアウトしてきたものが持ち込みOKになっている。
開演前に商店街をブラブラして、名古屋めしを食べながら
気軽に創作歌舞伎が楽しめるのだ。

ド派手な演出の舞台が見られるカブキカフェ〈ナゴヤ座〉。

かっこいい舞台を商店街で買ってきた名古屋めしとともに楽しめる!
また、商店街の中ほどには小さな神社があるのだけど、
なんとそこでは“名古屋弁”で書かれたおみくじが引ける。
これも商店街の人たちの発案だそうだ。
見慣れない名古屋弁がおもしろくて、
声に出して隅々まで読みたくなるおみくじだった。

小さい神社、こんぴらさん。

私が引いたおみくじは吉。「昔の事ははよ忘れやあ 今が大切だでね」と名古屋弁で書かれていた。