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〈麻こころ茶屋〉のドーナツ。
海辺の元鮮魚店を改装した
食堂カフェの人気メニュー。

コロカルニュース

posted:2016.9.11   from:熊本県上天草市  genre:食・グルメ

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Hiromi Kajiyama

梶山ひろみ

かじやま・ひろみ●熊本県出身。ウェブや雑誌のほか、『しごととわたし』や家族と一年誌『家族』での編集・執筆も。お気に入りの熊本土産は〈808 COFFEE STOP〉のコーヒー豆、〈Ange Michiko〉のクッキー、大小さまざまな木葉猿。阿蘇ロックも気になる日々。

Photographer

Ryosuke Iwamoto

岩本良介

いわもと・りょうすけ●神奈川県秦野市出身。2010年より写真家・鈴木陽介氏のアシスタントとなり、2013年独立。雑誌やWeb媒体などで活動中。
地元の秦野市は、日本で初めて落花生栽培が始まった土地で、老舗の落花生商店がいくつもあるので、いつか取材で訪れたいなぁとひそかに思っています。ryosukeiwamoto.com

天草諸島の入口の島〈大矢野島〉で、左手に海を眺めながら車を走らせていると、
〈高野鮮魚〉と書かれた看板が掛かった古い建物が目に飛び込んできます。

店の裏と左側には海が広がる。

ココが〈麻こころ茶屋〉。
事前に知らなければ、ここがカフェだなんて予想もできない外観ですが、
足を一歩踏み入れると、平屋の造りを生かした解放感ある空間が広がります。

いけすが3つ並び、大きな冷蔵庫もある、鮮魚店そのままの物件だったため、麻裕さんが4ヶ月かけて改装した。

店内にはカフェスペースのほか、作家ものの器などが並ぶ雑貨コーナーや、コーヒーを焙煎する部屋、ストックフードを作る部屋も。

小澤麻裕さんと朋子さん夫妻がこの場所に
〈麻こころ茶屋〉をオープンしたのは2012年の春。
2011年までは、埼玉県の東大宮で〈麻こころ茶屋〉を営んでいましたが、
当時の常連さんがお店に連れてきてくれた熊本在住のお客さんの話をきっかけに、
熊本に惹かれ、店をたたみ、移住することを決意。
6ヶ月に渡る物件探しを経て、この場所に出会った瞬間、
「やっと辿り着いた」という気持ちから「ホッとして肩の力が抜けた」と
朋子さんは振り返ります。

ランチのオムライスやカレーライスなどに加え、
店内で焙煎した豆を使ったコーヒー、自家製シロップを使ったチャイやソーダなど、
丁寧に仕込みがなされたオリジナリティ溢れるメニューが並びます。

〈塩レモンとチキンのモロッコ風煮込みライス〉1,000円。天草で採れた無農薬のレモンを塩で漬けた自家製塩レモンが爽やか。

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地元のお客さんのための“食べると元気になれる”ドーナツ

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そんな中、ひときわ目を引くのがこのドーナツです。

基本は写真のプレーン(280円)、きなこ(320円)、シナモン(280円)の3種類。レモンが採れる時期にはレモンシュガードーナツ(320円)も加わります。「レモン、ライム、晩柑……。天草はね、柑橘の島なんです」と朋子さん。

外はサクッ、中はしっとり。
おからと熊本産の小麦を半々の割合で使用しているため食べ応えも抜群。
お菓子におからを取り入れるのは、
東大宮の頃にヴィーガンメニューに特化していたことのなごりなのだそう。

きなこ 320円

当時からおから入りのお菓子は評判だったため継続してはいるものの、
現在はヴィーガンへのこだわりはなく、
地元のお客さんに喜んでもらえることに、重きをおくようになったと朋子さん。

例えば、調味料ひとつとってもそう。
この場所で営業を始めてからしばらくは、
「体に負担の少ない砂糖を」という気持ちから、てんさい糖を使っていたところ
ドーナツを食べたお客さんからの「甘さが足りない!」という言葉が。
それをきっかけに、未精製でありながらも、しっかりとした甘さが特徴の
奄美大島や喜界島産の砂糖に切り替えたそう。
「その土地に合わせるのが大切。お客様に喜んでもらえなかったら意味が無いですからね」

「食べると元気になれる料理を出したい」
そんな想いが〈麻こころ茶屋〉の核となっています。

右から小澤麻裕さんと朋子さん。閉店後に愛犬のマアトと。麻裕さんがランチの仕込み、バリスタ、焙煎を、朋子さんがデザートとストックフード作りを担当。

ドーナツは1日十数個限定で、この日も昼過ぎの時点で残りは2個だけという人気ぶり。

店内で、ドライブのお供にテイクアウトで。
天草へのおでかけを一層盛り上げてくれる、パワー漲る一品です。

information

map

麻こころ茶屋

住所:熊本県上天草市大矢野町上6586−3

TEL:0964-27-5657

営業時間:11:00~16:00

定休日:水木

Web:公式サイト

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