全国各地でサボテンの巡回展を行うプロジェクト〈THE FASCINATED〉を主宰する
横江亮介さんに、その取り組みに求めるものを尋ねるとこう返ってきた。
「サボテンを『人と出会うためのツール』にしているんだよ」
静岡市街から車で20分ほど。青々とした山々に囲まれ、
すぐ近くには清流として名高い安倍川が流れている自然豊かな地域にある畑の一角に
小さなビニールハウスが設けられている。
そこで横江さんはサボテンを育てていた。
もともとは横江さんの奥さんの父親が借りていた畑を、
サボテンを育てる場所として使わせてもらっているとのことだ。
「ロケーションも最高だからね、ここは」

ビニールハウスの中には、不思議な形をしたサボテンがたくさん並んでいる。
あらゆる方向に曲がりくねったものや扇が波打つように広がった形のもの、
小さなサボテンの集合体のようなものもある。
これらの形はサボテンの成長の途中で突然変異が生じたことで成るもの。
横江さんによると、サボテンの突然変異には大きく分けて2種類あるらしい。
「綴化(てっか)とモンストローサ。
綴化というのは、普通サボテンのてっぺんにひとつある成長点が側面にできてしまって
帯状に成長していくこと。
モンストローサはあらゆるところに成長点ができることで、予想ができない。
意外と原形をとどめながら成長していくのもあるし、
本当にグチャグチャになってしまうものもある。
今あるもので自分的に形やバランスも良くて、かっこいいと思うのがこれかな」

横江さんがお気に入りのサボテンとして挙げてくれた「菊水モンストローサ」。
横江さんにとって「良いサボテン」とは何なのか尋ねると、
イケてるサボテンのいくつかの基準を教えてくれた。
「このサボテンにはまだらに色が入っているでしょ、これを『斑入り』と呼ぶ。
サボテンの名前に『〜錦』と書いてあったら、
それはこんなふうに色が入っているということ。
きれいな色がまだらに入っているほど価値が上がる。
これくらい、迷彩っぽく色が入るといいんだよね。
あとはトゲが太いほどいい。基本はその2点が注目するポイントだけど、
トゲの密集度とか“肌”の感じとか、人によって大切にしているところはそれぞれだね」

色の入り方、トゲの太さもいいと横江さんが語るサボテン「綾波錦」。
横江さんのビニールハウスではこうした“奇形”に育った
さまざまなサボテンを管理しているほか、自分たちでもサボテンを育てている。
種から育てる実生もあれば、接木で増やすものもある。
しかし、突然変異は人為的にコントロールできるものではないため、
根気強く一個一個の可能性を確認していく。
そうして、立派に育て上げたサボテンを全国のショップやギャラリーに持ち込み、
展示を行う。その活動を〈THE FASCINATED〉と名づけた。
でも、冒頭の言葉通り、
それはサボテンを売り歩くためのものではない。
“人と出会うため”のものなのだ。
メンズ着物ブランド〈Y. & SONS〉が、
文具店〈カキモリ〉とコラボレーションし、
オリジナルのきもの生地を表紙に用いたノートを
2023年11月2日に発売しました。
現在Y. & SONS各店でその発売を記念したポップアップも開催中。
同ブランドはかねてより、
きものの生地を日常に取り入れてほしいという思いから、
オリジナル生地を用いたノートの製作を構想していました。

書くきっかけをつくる文具店・カキモリ
今回は、「たのしく、書く人。」をコンセプトに、
書くきっかけをつくる文具店・カキモリに依頼をして、
A5のノートブック(上製本)を製作。
これまでにさまざまなノートを見てきたカキモリとY. & SONSが、
使い手と共にながい年月を積み重ねることを想定し、
細部にさまざまなこだわりが込められた一冊です。

Y. & SONS×Kakimori A5 notebook 4400円 W152×D11×H215mm 255g 本文:OK フールス 純白 64枚 128P 日本製
まず、表紙に貼られたシックな生地は、
十日町紬や米沢織のシルク生地。
新潟県十日町で、養蚕や麻の栽培が
盛んだったことから誕生した十日町紬。
伝統にとらわれないモダンなデザインが、
着物好きの間で定評があります。
また、米沢藩主だった上杉鷹山が国おこしの一環として
青苧(あおそ)の縮織(ちぢみおり)から発展した山形県の米沢織。
一産地一紬が主流の着物産地ですが、こちらでは個性あふれる、
多様で高品質な絹織物が生産されていることで有名です。

十日町紬/縞/BLACK

十日町紬/網代/NAVY

米沢織/千鳥/Dark gray

米沢織/千鳥/Dark brown

十日町紬/縞/海老茶

専用のケース
そんな、使うほどに購入者の手に馴染む、
味わいある素材を使い、6種の表紙を展開。
専用のケースも付属しています。

表紙は、大切なページをしっかり守るように、
用紙よりも一回り大きく、厚手で丈夫に設計。
また、「糸かがり綴じ」という製本のおかげで、
ページが180°開くので、書きやすさは抜群。
強度も高く、ページが取れてしまうなんてこともありません。
用紙は吸収性が良く、インクの筆記に適した
高級筆記用紙のフールス紙。
薄く印刷された手書き方眼は、コピー時に写りにくく、
書き手の目にやさしいのが特徴です。
そのため、書いているときは気にならず、
後から見返すと、文字が主役に見えるといいます。
Y. & SONSの長年の夢と
カキモリのこだわりが詰まったノートは、
筆を進めるのが楽しく、使えば使うほどに愛着が湧き、
日常の相棒となってくれることでしょう。
藍染めが盛んな地、徳島県上板町にある〈Watanabe’s(ワタナベズ)〉。
藍染めの原料となる植物、タデ藍の栽培に始まり、
刈り取った葉からの染料「蒅(すくも)」づくり、
その蒅を用いた染料液を使って染色、
服や小物などのオリジナル藍染め商品の製作販売にいたるまで、
まさに“藍染めの入口から出口まで”を行っている工房です。
藍に携わってから今年で12年目を迎える代表の渡邉健太さんと、
4年目のスタッフ、加藤慎也さんは業界初の「蒅藍建て(すくもあいだて)キット」を開発。今秋、まずは「キット販売+講習会」をスタートさせました。
このキットを用いて藍の染料液を仕込めば、
自宅でいつでも天然藍染めができるというわけなのです。画期的!

(写真提供:Watanabe’s)

(写真提供:Watanabe’s)
「藍染め」と聞いてほとんどの人が思い浮かべるのは、“ジャパンブルー”と呼ばれる、
あの美しい藍色。では、「藍建て」は?
そもそもこの言葉を初めて聞く人も多いかもしれません。
藍には青色色素成分、インディゴが含まれています。
この色素は不溶性のため、布などの繊維にも染み込まず、
そのままでは染めることができません。
そこで、インディゴを発酵菌の力によって
水溶性の「ロイコインディゴ」に変化できる環境を整えることで
ようやく染めることが可能になるのです。
この“藍染めができる染料液づくり“が「藍建て」。
天然の材料で仕込み、あとは微生物の力を借りて発酵させる伝統的な手法です。
富山県富山市に昨年9月オープンした、“家具の循環を体感できる”複合施設〈トトン〉。
非常にユニークなコンセプトのこの施設はどのようにして生まれたのか。
トトンの事業責任者を務める、富山市の家具・インテリア販売の老舗〈米三〉の
常務取締役・増山武さんに尋ねると、トトンの構想が生まれる以前から抱えていた、
あるもどかしい思いがきっかけだったという。
「我々は新しい家具をお客様に売るときに、
お客さまがそれまで使っていた家具を引き取っています。
その家具を一旦倉庫に持ち帰り、まとめて廃棄をしていたのですが、
それでいいのだろうかという思いがありました。
昔の家具は丁寧なつくりをしていてまだまだ使えるし、
とてもいい素材を使っているものも多いです。
しかも、廃棄するコストも高騰していました。
そうした状況にずっと“もったいない”という気持ちを抱いていたんです」

米三の倉庫に置かれた、購入者から引き取ってきた古い家具。
大量に生産し、大量に消費し、大量に廃棄する。
そうしたこれまでの一方通行型の経済活動から、
循環型の経済活動への転換が世界全体の課題となっている現在。
引き取って、もう処分されるだけの運命しかない家具で、
「循環」をつくり出すことはできないか。
そう考えた増山さんは、イベントで知り合った、
タンスや木彫りの熊のアップサイクル事業を手がけている〈家’s〉代表で、
のちにプロジェクトメンバーのひとりとして
〈トトン〉の立ち上げに関わっていくことになる伊藤昌徳さんに相談を持ちかけた。
「僕は家’sという会社で、引き取ったタンスをアクリルと掛け合わせ、
新たな価値をもたらすアップサイクルを行っています。
ただし、メインのスタッフが僕ひとりしかいないので、
どうしてもスピード感を出せないことから、
多くの家具を扱うことができません。
そこで、大量の中古家具を引き取っている米三だからこそできることとして、
中古家具の2次流通をやってみてはどうかと、増山さんに提案してみました」(伊藤さん)

株式会社家’sの伊藤昌徳さん。

家’sが手がける〈Re-Bear Project〉でアップサイクルされた木彫りの熊。
当初はそのように、引き取った中古家具の2次流通のみを目指した施設を構想していたが、
伊藤さんのほか、グラフィックデザイナーやコピーライター、設計事務所など
チームが拡大しさまざまな議論を重ね、
他の施設や企業の事例も知るなかで、次第にその思いは変わっていった。
「上辺だけ取り繕ってもダメだなと。はじめは家具の2次流通を
どううまく回すかというビジネス軸の考え方をしていたのですが、
そうではなくDIYやリメイク、アップサイクルの価値を高めていけるような、
ひいては富山のカルチャーをつくっていくような場所にしていこう、
そういう思いにシフトしていきました」

トトンを案内してくれた増山武さん。
そして、家具の循環を中心に新たなライフスタイルを提案する
複合施設〈トトン〉がオープンした。
富山駅から車で10分ほどの「問屋町」にあるトトン。
巨大なコンクリート造の倉庫が並ぶエリアの一角にある、
米三が保有する倉庫の1階と2階の広大なスペースを
リノベーションしてつくられた施設だ。
1Fには、サステナブルな雑貨やリペアした家具を販売するストアと
家具のリペア、DIYを行うスペース、
2Fにはカフェ、コワーキングスペースなど、
開放感ある施設内にはさまざまなエリアが設けられている。
さらに特筆すべきは、カフェやコワーキングスペースで使われている机や椅子、
食器や配膳のお盆まで、ほとんどすべての家具や道具が再利用、
あるいはアップサイクルされたものだということ。
まさに“家具の循環を体感できる”というコンセプトを体現した場所だ。
2021年にはじめて開催された、全国の工芸産地が集う体験型イベント
〈JAPAN CRAFT EXPO日本工芸産地博覧会〉。
今週2023年11月3日(金)〜5日(日)に、大阪の万博記念公園内お祭り広場にて、
2年ぶりに開催されることになりました。
日本には、なんと約300もの工芸産地があります。
このイベントでは、北海道から沖縄まで55のつくり手が一堂に会し、
職人によるワークショップや実演・物販、
産地に根づいたフードマルシェなど、たくさんの工芸体験を実施。
第2回目の開催となる今回は、
「工芸が見つめる 未来体験が解き放つ 産地への衝動」がテーマです。
会場でものづくりの技術に触れ、その感動を語り、
工芸の未来へのきっかけを感じ取れば、訪れた人はきっと、
その地へ足を運びたいという想いに溢れることでしょう。
その気持ちが、職人たちの意欲を燃やし、各産地の次の展開を切り拓いていく。
そして、2025年の万博開催が迫る大阪から、
このつながりを世界中に広げていきたいという想いも込められているようです。

HOTTA CARPETが手がけた、ウールのチェアパッド
カーペットの国内最大生産地である大阪府和泉市。
この地域には、江戸時代に始まった「堺緞通」をルーツに持つ
カーペットメーカーが多くあります。
1962年に創業した〈HOTTA CARPET〉もそのひとつ。
イベントでは、堺緞通の流れを組む「ハンドタフテッド」という工法で、
ハンドミシンのような道具を使ってウールのチェアパッドをつくるワークショップを開催。
一本一本糸を機械で生地に打ち込むことで、繊細な表現が可能なハンドタフテッド。
その場で即席の表現を楽しむもよし、あらかじめ絵柄を思い描いて臨むもよし。
ぜひ、世界にひとつのチェアパッドをつくってみては?

たなべたたらの里による、たたら製鉄
山林の大量の砂鉄と木炭を、土の炉で燃焼させて鉄を精製する、
日本古来の鉄づくり「たたら製鉄」。
島根県奥出雲地方は、このたたら製鉄の一拠点として、
古代から現在まで、その歴史を脈々と伝えてきました。
〈たなべたたらの里〉も、室町時代から約600年、
たたら製鉄を生業にしてきた老舗。
同社は、たたらの技術とそれを支えた山々などの
自然の恵みを継承しながら、かつての循環型の営みを
再構築する取り組みを進めています。
今回は、小さな鉄の玉をつくる「ミニミニたたら製鉄体験」を実施。
製造することで、今まで想像することもなかった鉄づくりが身近になるかも?
江戸時代に青苧(あおそ)の縮織という織物が伝わった山形県米沢市。
長い年月を経て、その地でつくられる織物は「米沢織」と呼ばれ、
織物はもちろん、撚糸や染色、卸まで商業が栄え、
国内でもめずらしい総合的な織物産地になっています。
そんな米沢織を140年以上手がける老舗〈青文テキスタイル株式会社〉は、
オリジナルのファクトリーブランド〈nitorito〉を2019年に発表しました。
2020年には同社から独立し、nitoritoは現在、企画からテキスタイルデザイン、
生産まで一貫したものづくりで、ストールを中心にさまざまな製品を展開しています。
自然豊かな暮らしや現地の何気ない風景から着想を得た
タイムレスでモダンなデザインの“MADE IN YONEZAWA”ブランドです。


素材は、丸編みのニット生地にフェルト加工を施すことで、
チクチクしない、ソフトな風合いを実現。
それにより、裁断後でも無縫製での製品化が可能になり、
自分でカットしてフリンジを作ったり、
腕を通す穴をつくってポンチョにしたりなど
自分好みにアレンジもできちゃうのがポイントです。
2023年秋冬コレクションでは、木の実や草花、お米など
自然から着想を得た心和むモチーフを基調にデザイン。
コーディネートのアクセントにもなる、鮮やかながら、
肌馴染みが良いカラーの、使いやすいストールです。
また、nitoritoではめずらしく、無地のストールが3色登場。
リバーシブルで使えるので、コーディネートの幅も広がります。
※(★)は10月中旬より発売予定

sanpo(サンポ)17600円 カラー:レッド、グリーン/サイズ:60×150cm /素材:ウール20%、コットン40%、キュプラ40%
石や草花、きのこ、木の実などの
散歩のイメージから着想したモチーフがキュート。
モチーフはウールで編み込んでおり、
ぷくっと立体感があるのもポイントです。
綿とキュプラを配合しているので、肌触りもなめらか。

iroiro(イロイロ)17600円 カラー:グレー×オレンジ、ライトブルー×イエロー、グリーン×ピンク(★)/サイズ:65×160cm /素材:ウール68%、コットン32%
こちらは、ブランドではめずらしい無地。
リバーシブルなので、コーディネートの楽しみも増えそう。

nuts(ナッツ)18700円 カラー:ネイビー、ライトブルー(★) 、グレー (★)/サイズ:80×170cm /素材:ウール78%、コットン22%
手書き風のジオメトリック柄とおしゃれな配色がかっこいい。
実は、胡桃や銀杏、栗などの木の実がモチーフになっているんです。
深まる秋にこそ身に着けたい!

stamp(スタンプ) 19800円 カラー:グリーン(★)、ネイビー (★)、ブラウン(★) /サイズ:65×175cm/ウール76%、コットン24%
一見チェックのようですが、実は米沢の名産・米の
漢字から発想したデザイン。
淡いイエローと茶色のコントラストが新鮮。
ウールをたっぷりと使用した重厚感がある生地で、
真冬までお世話になりそうです。
こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。
6月に植えた田んぼの稲が育ち、だんだんと実が熟してきました。
今、糸島の棚田は真っ赤な彼岸花と緑の稲のコントラストが美しい季節です。
集落のなかでも
9月末には稲刈りをしている田んぼを見かけるようになりました。
私たちも10月に入れば稲刈りの準備です。

週末にはカメラを片手に散歩している人たちもちらほら。空は高く風は気持ちよく、棚田の風景を楽しむにはもってこいです。
我が家のお米は「天日干し米」。
機械乾燥ではなく、太陽の光でじっくりお米を乾燥させる、
昔ながらの方法です。
急速に加熱しないため、お米の食味が低下せず、
干している間に茎の栄養がお米に移っておいしくなるともいわれています。
収穫したお米を乾燥させるには、稲を束にして縛ってから、
竹で組んだ「はざ」に引っ掛けていきます。
その「はざ」の材料となる竹を用意するために、
毎年山に入って竹刈りをしています。

子どもたちと一緒に竹の準備。
昔はあちこちの田んぼで天日干しが行われていたため、
竹刈りも毎年行われていたのですが、
今では機械で収穫→乾燥→藁(わら)の粉砕までやってしまうので、
竹をとる人はずいぶんと少なくなりました。
また、竹は日本各地で“カゴ”や“ザル”などの日用品や建築資材、楽器の素材など
暮らしのさまざまな場面で活用されてきましたが、
プラスチックなどの代替製品ができたことや、
安価な竹細工の輸入品が増加したことなどから一気に需要が減り、
竹林は放置されるようになってしまいました。

竹が伸び放題になっている竹やぶを切り開いて、光を入れます。
そのため、多くの里山の竹林で荒廃化が進んでいます。
竹は成長が早く、繁殖力が強いため、管理しないとすぐに密度が高まって
太陽光が届かず、ほかの植物が育ちにくい環境となってしまいます。
また、増えすぎた竹は山の保水力を低下させ、土砂崩れなどのリスクも高まります。
昔は生活に欠かせない素材だった竹ですが、
今や里山の生態系をおびやかす「竹害」を引き起こす植物となってしまいました。
一方で、昔ながらのお米づくりは、定期的な伐採によって竹林の荒廃を防ぎ、
里山の生態系保存にもつながっていくのです。
そして、人が山に入ることで動物と人との境界線をつくり、
動物が里に降りて来づらい環境をつくる役割も果たしています。
Photo: Daisuke Shimada
長崎県の波佐見町で陶磁器をつくる〈株式会社中善〉。
創業100周年を機にスタートしたオリジナルブランド〈zen to〉から、
新しいアイテムが登場しました。
コーヒーの日である10月1日に発売された〈1991〉シリーズは、
モデルや文筆家として活躍する小谷実由さんを監修者に迎えた、
ポップな4色カラーのマグカップとソーサーです。

小谷実由(おたに・みゆ)1991年東京生まれ。14歳からモデルとして活動を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションなどにも取り組む。 猫と純喫茶が好き。通称・おみゆ。Photo: Daisuke Shimada
“おみゆ”の愛称で親しまれる小谷さん。
「カップ&ソーサーは珈琲やお茶を飲むためだけのものではないと、
喫茶店に飾られている魅力的な彼らをいつも見ながらそう思っていました。
そこに存在しているだけで、愛おしい。
どんな時に眺めていても素敵だと思えるようなものが私は欲しかったのです」

〈1991マグカップ〉サイズ:飲み口φ80mm・底φ70mm×H100mm 価格:3300円(税込)Photo: Shuhei Nomachi

〈1991ソーサー〉:W150mm×D150mm×H20mm 価格:3080円(税込)Photo: Shuhei Nomachi
2022年に初開催し、3万人の来場者を記録した〈北のクラフトフェア〉。
2023年も10月7日(土)〜9日(月・祝)の3日間、
岩手県盛岡市での開催が決定しました。
クラフト作品の展示販売が行われる〈クラフトDAY〉は、
10月7日(土)・8日(日)の2日間。
〈岩手公園(盛岡城跡公園)芝生広場〉を会場に、審査会を突破した
「陶磁器」「木工うるし」「金属」「ガラス」「皮革」
「編組」「紙」「染織」「その他素材」約120組の作家が全国から出展します。

Chi(山形県)-金属

濱岡健太郎(愛媛県)-陶器

紫香房 正部家紫(岩手県)-その他素材

Kochia 荒木孝文(北海道)-北海道

FUKU glassworks相馬佳織(長野県)-ガラス
会場内だけではなく、その活気と多幸感がまち全体に満ち溢れていくのが、
盛岡という土地で行われる北のクラフトフェアの魅力。
岩手公園沿いを流れる中津川の対岸では、
昨年好評だった〈北クラキッチン〉が今年も開催されます。
創業明治40年の老舗〈東家〉がプロデュースするイベントで、
〈吟の酒きぶね〉、〈海ごはんしまか〉、〈吉浜食堂〉など、
市内を中心とした人気の飲食店や酒販店が出店します。

2022年の北クラキッチンの様子。
また、岩手公園の自然を楽しむ「ホホホの森探検隊」、
会場から足を伸ばし、岩手県内の工房などを巡る
「岩手クラフトツアーもりおかさんぽ」のほか、
〈岩手県公会堂〉では、「優河 with 魔法バンド」によるライブイベント、
〈岩手銀行赤レンガ館〉では、2年に1度のホームスパンの祭典〈Meets the Homespun〉、
さらに、まちなかではショップや工房による〈北クラまちなか企画〉の開催と、
クラフトDAYの2日間は、連動イベントが目白押しです。

〈Meets the Homespun〉には、ホームスパンの産地・岩手を拠点に活動する13組のつくり手が出展します。写真は2019の様子。
ステンドグラスアーティスト・ひらのまりさんによる
〈根來(ねごろ)継ぎ 展覧会〉が9月28日から30日までの3日間、
〈大阪南港ATC デザイン振興プラザ デザインショーケース〉で開催されます。
アパレル会社員時代に、西洋から伝わってきたステンドグラスの文化と技法に魅了され、
2018年からガラスアート制作の活動を行っているひらのさん。
ガラスの断片をつなぎ合わせて制作する西洋のステンドグラスの技法に
「間」を合わせる彼女の作風は、日本文化との親和性を高め、
独自の作風を生み出しています。

レトロな喫茶メニューをモチーフにしたステンドグラス作品。
そんなひらのさんが今回挑戦したのは、自身の出生の地である
和歌山県岩出市根来(ねごろ)に伝わる伝統工芸「根来塗り」から
着想を得た「根來継ぎ」です。
根来塗りとは、朱と黒の漆をかけ合わせた伝統技法で、
約900年の歴史を持つことから“漆器の祖先”として呼ばれています。
その技術を用いて、破壊された器を継ぎ合わせ、つくられたのが根來継ぎです。

新作となる根來継ぎは、ひらのさんが生まれ育ったまちに伝わる技術から着想を得て制作。
岩崎貴宏『Out of Disorder(Layer and Folding)』2018年 作家蔵 展示風景:特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」(京都市京セラ美術館、2023年) Photo: Koroda Takeru
富山県富山市の富岩運河沿いの各エリアにて、
2023年9月15日(金)~10月29日(日)の期間、
〈北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2023
「物質的想像力と物語の縁起 ―マテリアル、データ、ファンタジー」〉が開催されます。
北陸を舞台に工芸の魅力を
現代の視点から発信するプラットフォームとして、
2020年より始まった〈北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI〉。
2021・2022年は、ディレクターと工芸作家、職人によるプロジェクト型の企画展や、
代表的な寺社仏閣で作品展示を行い、2年間で3万人以上の来場者がありました。
そんな、年々盛り上がりつつある同イベント。
今年は、富山市の中心部から富山湾まで約5キロの富岩運河沿いにある3つのエリアで、
工芸、現代アート、アール・ブリュットを跨ぐアーティスト26名を紹介します。

川上建次『キカイダー01』未完

河部樹誠『首かり200余人』(一部) 2022〜2023年

村山悟郎『自己組織化する絵画〈過剰に〉』2016年 織った麻紐にアクリル絵具 作家蔵 Photo: Elsa Okazaki
こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。
以前の記事で、福岡県糸島市の棚田米を活用したものづくりプロジェクト
〈BATON TOUCH(バトンタッチ)〉を紹介しましたが、
その際に出会った福岡市の酒蔵〈LIBROM〉などと一緒に、
新たなプロジェクト〈棚田のクラフトサケ計画〉をスタートさせています!
2022年から1年間、糸島の棚田に通い、
私たちと一緒に米づくりをしてきた〈LIBROM〉。
2023年は新たな挑戦として、お酒に関わる仕事をしている人や、
一般のお酒好きな人たちと一緒にお米を育て、
それらを原料としたオリジナルの「クラフトサケ」を醸造することになりました。
現在も参加者募集中で、どなたでも気軽に参加できるプロジェクトです。
メインメンバーは、
九州の原料にこだわってクラフトサケを仕込む新進気鋭の酒蔵〈LIBROM〉、
100種類以上の日本酒がテイスティングできる〈日本酒専門テイスティングバー百薬〉、
全国から選りすぐった珍しい日本酒を提供する〈coffee&sake NINETEEN〉の、
福岡市内にある3つの事業所。
そして、私たち〈いとしまシェアハウス〉。

舞台は福岡県糸島市にある、海の見える棚田。
このプロジェクトでは、有志が集まり、
糸島の棚田で田植えや稲刈りなどを定期的に体験してもらいながら、
無農薬の米栽培を行います。
お米だけでなく、クラフトサケのフレーバーとなる“副原料”も皆で考えます。
冬には収穫したお米や副原料を用いて
〈LIBROM〉でクラフトサケを醸造。
“自分たちのお酒”が完成した際には、参加者限定のお披露目イベントも開催予定です!
酒づくりの現場で働くスタッフも参加するので、
お酒について学んだり、お酒好きの友人をつくる交流の場にも。
また、プロジェクトで出た売り上げの一部は、
耕作放棄地が増える糸島の棚田保全活動費に充てられます。
棚田の風景を守りながら、楽しく、おいしい体験ができるプロジェクトなのです。
日本が世界に誇る、創業80年の繊維加工の老舗〈小松マテーレ〉。
同社は2023年6月21日に、石川県の代表的観光地・金沢ひがし茶屋街に
オリジナル商品を販売する直営店〈まてーれ〉をオープンしました。

ここでは、小松マテーレのスローガンである
「Art in Technology(芸術の工業化)」をテーマに、
長年培った匠の技と創業の地である石川県の歴史ある文化を融合させ、
日常を彩るさまざまなアイテム約100点を展開しています。

天女の羽衣 19800円。

天女の羽衣のパッケージ。
こちらは、髪の毛の約5分の1の細さの糸で織られた
ポリエステルオーガンジー〈天女の羽衣〉のスカーフとポケットチーフ。
オープンに際し、日本海をテーマにした深い青色や、
九谷焼の五彩からインスピレーションを受け、特別カラーに染め上げた新商品を展開。
染の老舗だからこそ表現できる、深く情緒的なカラーです。
日本屈指の湯どころ、大分県・別府温泉。
その結晶である「湯の花」を原料にした、
“限りなく天然温泉に近い入浴剤”のライフスタイルブランド〈HAA(ハー)〉は、
別府と東京で2拠点生活を送る起業家・池田佳乃子さんによって立ち上げられました。

〈HAA for bath 日々〉(5個入り)各3300円
ギフトBOX〈HAA for bath 日々(5個入り)〉を昨年11月にリリース。
じわじわと人気になってきました。

池田さんは2018年から、別府八湯のひとつであり生まれ故郷の「鉄輪温泉」郷と、
東京・高円寺を約2週間に一度、往復して暮らしています。

東京の大学を卒業し、そのまま東京で働いていましたが、
「何かしら故郷の役に立てれば」という思いが深まっていた5年前、転機は訪れます。
縁あって、廃業ラッシュで温泉文化が途絶えつつあった
「鉄輪温泉」を復活させるプロジェクトに参加することになり、
別府にも拠点を置くことを決意。
温泉宿の女将さんたちと協力しながら
温泉入り放題のコワーキングスペースを立ち上げたり、
鉄輪温泉と企業とのコラボポスターを企画したりして、情報発信を続けてきました。

「東京では人に会ったりSNSを見たりして多くの情報をインプットする一方で、
別府では1日3度は温泉に入ってのんびりしています。
たまに趣味のサーフィンをするくらいで、
人にもそれほど会わずクリエイティブな考えを深めていますね」(池田さん)
2拠点生活を始めて気付いたことがある。
「私というひとりの人間でも、場所によって心身のリズムが違うんですね。
突き詰めるとそれは、呼吸のリズムなのでは? と感じるようになりました。

別府の共同温泉
別府ではふと顔をあげると窓から山や海が見えるんです。
温泉が日常に溶け込んでいて、近くの共同温泉へ
サクッと10分休憩中に立ち寄ることもできる。自然に深呼吸する時間がありました」
別府温泉の癒やしのパワーを体感したことから、
「日常に、深呼吸を届ける」をミッションに掲げ、
湯治をコンセプトにしたライフスタイルブランド〈HAA〉を立ち上げました。

HAA for bath 日々(5個入り)は3種類。ポジティブな気持ちを贈る「あたらしい風」(写真)、労わる気持ちを贈る「空を見上げた日のこと」、あたたかい気持ちを贈る「ささやかな愛」。
「よく『移動ばかりで疲れない? 忙しそうだね』と聞かれるのですが、
田舎暮らしと都会暮らしを往復するリズム、
そこから生まれるクリエイティブの相乗効果を含めて、
いまの生活をとても気に入っていますね」(池田さん)
こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。
〈いとしまシェアハウス〉の長年の夢だった、
自分たちで育てたお米でのお酒づくり。
2022年11月、酒蔵の元蔵人である夫の浩一さんを中心に
その夢が現実となりました!
ことの始まりは、地域の耕作放棄地が増えたことによって、
2022年から私たちが管理する田んぼの広さが
今までの2倍以上(!)になったこと。
これまで棚田のオーナー制度など、
まちから人を集めて一緒にお米づくりを行ってきましたが、
それ以上に増えた田んぼのお米は自分たちだけでは食べきれません。
そこで、余剰米をなにか良いかたちで活用できないか、
と思うようになりました。

住人が高齢になり、手放す人が増えてしまった集落の棚田。
そこで考えたのが、
志を持ってものづくりをする人たちとのプロダクトづくり。
自分たちだけでなく、
さまざまな分野で活動する「つくり手」たちと手をとり合い、
共にこの棚田文化をつくっていけないだろうか、と考えました。
さらにこのプロダクトづくりをきっかけに
糸島の棚田を多くの人に知ってもらい、この場所に通う人を増やしたい。
それが持続可能な棚田保全につながるはず、と思ったのです。
日本最大級の登山・アウトドアプラットフォーム〈YAMAP〉を手がける
〈株式会社ヤマップ〉が、
福岡県八女市に拠点を置く地域文化商社〈うなぎの寝床〉、
伝統工芸の商品開発やブランディングを多く手がける〈TIMELESS〉と手を組み、
博多人形、八女提灯、八女福島仏壇の技術を生かしたプロダクトを、
2023年6月27日より発売しました。
これまでにヤマップは、
「日常にある道具を山と結びつけ、違う視点で昔からある道具の良さに光を当てる」
をコンセプトに、うなぎの寝床とラボレーションし、
風呂敷や山食器といったプロダクトの開発・販売を行ってきました。
今回発売されたプロダクトは、
2021年度から始まった「福岡県伝統的工芸品新商品開発事業」および
「山×ものづくり」プロジェクトの一環として、
新たにTIMELESSとの協働で生み出されたもの。
「山」という切り口から、福岡県の国指定伝統的工芸品である
博多人形、八女提灯、八女福島仏壇の技術を生かした新商品の試作開発に着手し、
このたび商品化されました。ラインナップは以下の3つのプロダクト。

オニペグ(1色・1セット)5500円


博多人形師・小副川太郎が造形した
「オニ」の頭が頂部にくっついたアルミ鋳物ペグ〈オニペグ〉。
赤・青を対でテントの前室部分に使うことで、厳しい自然と、
身体を守り休めるテント内との間に結界を張るという、
博多人形のもつ「魔除け・縁起物」の伝統をも息づかせた商品です。
室内空間で鑑賞する置物である博多人形を、
山道具に転用することは難しいことから、博多人形師の卓越した造形力に着目。
異素材であるアルミ合金鋳物を採用し、軽量でありながら
耐久性、機能性を兼ね備えたプロダクト開発に挑戦したといいます。
石川県の南部に位置する能美市は、
毎年春の大型連休には九谷茶碗まつりが開かれるなど
伝統工芸、九谷焼のまちとして知られます。

その能美市内でも、緑豊かな和田山エリアにある〈ウェルネスハウス SARAI〉 は
ホテルやレストラン、カフェ、スパ、研修室などを擁する複合施設です。
2022年から約1年をかけて8つある客室を
能美市出身・在住、または市にゆかりある若手の九谷作家8名に
各部屋を自由にプロデュースしてほしいと依頼してリニューアル。
他にはない九谷焼をコンセプトとした"九谷ステイ"ができる宿泊施設が誕生しました。
8つの部屋は、どれも九谷焼らしいモチーフや色遣い、能美市の自然や史跡、
また作家の作風が反映されていて、個性豊かです。

牟田陽日の「眠りの島」
東京出身で能美市在住の牟田陽日がプロデュースした洋室は「眠りの島」。
眠りに落ちる前の独りの時間を、波に囲まれた孤島の情景に表しています。
室内では九谷焼を構成するいくつかの要素の中から、
「絵」と「物体」と「器」を抽出して展開しています。
「絵」の表現として、壁紙に孤島と波、鯨の情景が描かれました。
海を思わせる夜光貝のランプは、
九谷の磁土で出来た岩をイメージした「物体」の上に置かれています。
「器」は部屋の絵に合わせた柄のマグカップです。

山近泰の「五彩アニマル’z」
動物のモチーフを描くことが多い山近泰が担当した洋室は「五彩アニマル’z」。
石川県を代表する観光スポット、いしかわ動物園がある能美市。
それを象徴するかのように、壁面全体に動物のモチーフをダイナミックに配置しています。
九谷五彩である、青、黄、紺青、紫、赤を使い、
家族愛の象徴である象、
ブッタの教えの中で「一つの事を成し遂げる」と言われる犀(さい)などが、
幻想的に描かれています。

架谷庸子の「里やまの弧」
若手の赤絵作家として高く評価される架谷庸子は
「里やまの弧」として和室を担当。
平地の合間をぬって垣間見られる能美市の原風景とも呼べる古墳群がモチーフ。
さまざまな小紋を赤絵細描で彩る「やま小紋」として展開しています。
やまの稜線には後光のような金の縁取りを施し、
その間から太陽が昇るように精密な赤絵細描のレリーフを際立たせた作品となっています。

山岸青矢の「静爽の奏」
九谷焼の名門、山岸家の三代目でもある山岸青矢は「静爽の奏」として洋室をプロデュース。
室内は、九谷焼の白磁とアクリルを組み合わせた白と青の世界。
工芸と建築の融合をテーマにしています。
また壁面作品にライトを組み込み、モダンかつスタイリッシュで上品な空間に仕上げました。
部屋には木蓮のカップが置かれていて、
山岸自身が子どもの頃に和田山で見かけた木蓮の咲く風景が切り取られています。
日本のものづくり技術の可能性の探究を行う
新ライフスタイルブランド〈COCOO(コクー)〉より、
漆タンブラー〈KISSUL(キッスル)〉が開発されました。
2023年7月30日(日)まで、
クラウドファンディングサービス〈Makuake〉で
先行予約販売が行われています。

KISSUL φ79×H72mm 約200ml 6600円
KISSULは、京都の老舗漆製造店〈佐藤喜代松商店〉との共同開発により、
日本古来からある漆の焼付け技法を、
真空魔法びん構造のタンブラーに応用して開発された製品です。

天然漆をタンブラーの内外両面にコーティングしており、
しっとりと心地よい口触りが特長。
金属臭もないので飲み物本来の風味を損ねません。
また、真空魔法びん構造で、飲み物の温度をキープしてくれます。
東京の林業会社〈東京チェンソーズ〉が、檜原村・学校法人桜美林学園と
産官学連携の〈子どもの好木心「発見・発掘」プロジェクト〉を2023年4月に始動。
「檜原村トイビレッジ構想」を掲げる檜原村を舞台に、
プロダクトデザインを学ぶ学生との協働で、林業会社ならではの
市場に流通しない素材を生かした新たな木のおもちゃの商品開発を行っていきます。
総面積の93%が森林で、かつては広葉樹の炭焼きが、
戦後は林業が栄えていた東京都本土唯一の村である檜原村。
しかし現在は高齢化が進み、毎年人口減少が続いています。
福岡県⼋⼥市を拠点とする〈うなぎの寝床〉。
地域に伝わる歴史や⽂化を独⾃に研究し、
現代の「地域⽂化商社」として役割を担っています。
そのうなぎの寝床が当初から力を注ぐのが“もんぺ”です。
伝統産業であるもんぺを再解釈し、次世代の〈MONPE〉を提案し続けるなか、
うなぎの寝床が主催する〈もんぺ博覧会〉がじつに4年ぶりに開催されるとのこと。
会期は6月21日(水)〜7月3日(月)まで。
人気のもんぺが博多に大集合します!

2023年3月にオープンした、〈アクロス福岡〉内にあるうなぎの寝床の店内。Photo: Koichiro Fujimoto
今回で第10回目となるもんぺ博覧会。
開催場所は、福岡市中央区の〈うなぎの寝床 アクロス福岡店〉です。
今年3月にオープンしたばかりの新店舗である
こちらのスペースに、なんと1500本以上のもんぺが集合するそう!
うなぎの寝床のオリジナルMONPEや、
福岡県南部、八女地域にある老舗の久留米絣の織元から、
野村織物、丸亀織物、下川織物、坂田織物の4軒が自慢のもんぺを携え参加します。

これまでの“もんぺ”のイメージを覆される、色鮮やかでポップな図柄のMONPEシリーズ。
柄や模様の表現、生地の風合いなど織元ごとに異なる久留米絣。
その生地のよさを最大限に引き出した現代のもんぺは、
性別や年齢問わず幅広い層に受け入れられています。
日常着や作業着、また仕事着や部屋着として
いろいろなシーンで使いやすいのも◎。
パターンは大きく分けて2種類、
柄や色は豊富にあるので選択肢が多いのもうれしいですね。
久留米絣のもんぺは、やわらかく丈夫で吸水性がよく、
蒸し暑い日本の夏にぴったりの衣服。
一度履いたら病みつきになる、いつまでも身につけていたい心地よさです。

現代風MONPEやfarmers' MONPEはもちろん、各織元がおすすめする新作やこの期間限定販売となるもんぺが登場予定。

昔ながらの織り機を使用しているため、やわらかく丈夫な綿織物が生まれます。
さらに、会期中は素敵な景品がもらえるスタンプラリー、
織元のオープンファクトリーも開催予定とのこと。
またオンラインショップでお買い物をすると特典もあるそう。
会場へはちょっと足が伸ばせない方も、ウェブから気軽に覗いてみてくださいね。
イベント詳細はこちらからアクセスを。

うなぎの寝床オンラインショップでMONPEを購入するともらえる、期間限定ステッカー。
JR東日本・燕三条駅の2階に
地方創生型ワークプレイス〈JRE Local Hub 燕三条〉と
国内メーカーと地場企業をつなぐものづくりの総合窓口
〈燕三条こうばの窓口〉がオープンしました。

三条市とJR東日本新潟支社と共に、
〈燕三条こうばの窓口〉を手がけたのは、
燕三条地域の若手経営者9名によるドッンドラインズ。
技術力の高い地元企業の情報を包括的に管理し、
県外へ提案できる新たなサービスが
燕三条のものづくり産業の発展に必要だという考えから、
構想が始まったのだそうです。

そうしてできた燕三条こうばの窓口では、
100以上の工場(こうば)とつながることができる
ビジネスマッチングサービス〈MOC(ものづくりコンシェルジュ)〉が提供され、
防音個室や会議室もあるコワーキングスペースが設けられました。



ミーティングスペース

ミーティングスペース
西陣織 白無垢リカちゃん・羽織袴レンくんセット 220000円
1993年5月3日に、
日本初の人形の一貫生産オープンファクトリ―として
福島県小野町に開設した〈リカちゃんキャッスル〉。
現在はタカラトミーのライセンス許諾を受け、
オリジナルのさまざまな人形を製造・販売しています。

そんな同館が今年30周年を迎えるのを記念し、
西陣織の白無垢に身を包んだリカちゃんと羽織袴のレンくんのセットが
同施設のオープンと同じ日であり、リカちゃんの誕生日でもある
2023年5月3日より受注予約がスタートしました。
西陣織は、京都の西陣で生産される先染めの絹織物の総称で、
556年もの歴史を誇り、昭和51年2月26日付で国の伝統工芸品に指定されました。
種類は、綴(つづれ)、経錦(たてにしき)、緯錦(ぬきにしき)、
緞子(どんす)、朱珍(しゅちん)、紹巴(しょうは)、風通(ふうつう)、
綟り織(もじりおり)、本しぼ織り(ほんしぼおり)と、さまざまで、
それぞれ平安朝以降に連綿と積み重ねられてきた高い技術に加えて、
多彩な表現が反映した織物となっています。
このセットは、西陣織会館の協力のもと、そんな西陣織の生地を使用。
新型コロナ対策の緩和が進み、
都市では外国人観光客の姿も目に付くようになった現在。
そんなタイミングで、北海道を代表する民芸品「木彫り熊」をかたどった
〈木彫り熊キャンドル〉がリニューアルし、再販するというニュースが。
キャンドルにすることでより気軽に手に取ってもらい、
ゆくゆくは北海道土産の新定番を目指し、
サイズやカラーを増やし、パッケージもユニークにリニューアル。
「木彫り熊キャンドル」の初代が発売されたのは今から7年前。
今回のリニューアルでは、木彫り型を引き続き
札幌在住の木彫り師・堀井清美さんが手がけ、
熊の毛並みや瞳、鮭の鱗や顔つきを繊細に表現。
思わず愛らしさを感じてしまう見た目に仕上がっています。
石川県山代温泉にある温泉旅館〈界 加賀(かい かが)〉に
料理を盛り立てる器が破損してしまっても、
新たな魅力を加えて使い続けるための金継ぎ工房がオープンしました。
宿泊する人は、作業の見学や、修復工程の一部を体験可能です。

界 加賀がある石川県山代温泉は、
石川県の伝統工芸である九谷焼や山中塗が盛んな地域のすぐそばにあります。
2015年の開業以来、夕朝食の器はもちろんのこと、客室の茶器にも、
地元の伝統工芸、九谷焼をはじめとした貴重で芸術的にも価値の高い器を使用してきました。
山代温泉は美食家で芸術家として名高い北大路魯山人が愛した場所で
界 加賀の前身である白銀屋にも滞在しました。

その北大路魯山人の「器は料理の着物」という言葉に従って、
界 加賀では、器と料理のマリアージュにこだわり、器を宝物として大切に扱っています。
器はどんなに大切に扱っていても、破損したり、劣化したりといったことを
完全に避けることは難しいものです。
大切な器が欠けてしまったからといって、
廃棄するのはもったいないと感じたのは蒔絵の経験を持つスタッフでした。

蒔絵で使う漆は、強い接着力を持ちます。
金継ぎは、陶磁器の破損部分を漆によって接着させ、
継ぎ目を金などの金属粉で装飾して仕上げる日本の伝統的な修復技法のこと。
蒔絵で使う材料や技術が共通しています。
元蒔絵師のスタッフが他のスタッフに金継ぎの技術を広め、
界 加賀では、スタッフの手によって大切な器を守っていくことになりました。

金継ぎに使われる道具はさまざま。
今では金継ぎができるスタッフは全体の半数を超え、
修復を行った器の数は300点以上に。
界 加賀では、今後もスタッフが器を宝物としてとらえ、
より本格的に取り組んでいくため、金継ぎ工房を誕生させることになりました。