東京アートポイント計画×コロカル
アートNPOと東京都、アーツカウンシル東京が
アートプロジェクトを都内各地で展開する〈東京アートポイント計画〉。
その参加団体のメンバーが、コロカルによるワークショップに参加し、
自分たちの取り組むアートプロジェクトについて執筆した記事をお届けします。
今回は、足立区のアートプロジェクト〈アートアクセスあだち 音まち千住の縁〉の
一環である〈千住タウンレーベル〉について。
足立区千住を舞台にした「音楽」とは
2017年12月、とあるLP盤が1枚完成しました。
このレコードは少し変わっていて、まちのその場所で聞こえる音が
「音楽」として姿を変えています。例えば、商いの声や住民のインタビュー、
あるいはそのままのサウンドスケープ「音風景」が録音され、編集されているのです。
さらに、収録されているすべてのトラックは同じまち=足立区千住を舞台としています。
しかも、そのLP盤を聴きたい人は、録音された場所をわざわざ訪れないといけません。
音楽がモノからデータへと変化し、配信サービスで入手することや
持ち運ぶことが当たり前になったこの時代に、わざわざ出かけて、
まちで鳴るさまざまな音たちをそのまちで音楽として聴くレーベル。
今日はこのレーベルがもくろんでいること、
そしてどう受け取られているのかを、紹介していきたいと思います。
まちから離れないレーベルと、どこまでも千住にこだわったLP盤
〈千住タウンレーベル〉(以下、STL)は、足立区や東京藝術大学などが主催する
アートプロジェクト〈アートアクセスあだち 音まち千住の縁〉(*1)の事業として
2016年にスタートし、いまちょうど2年が経とうとしています。
アーティスト・文化活動家のアサダワタルさん(*2)が主宰するこのレーベルの中で
『音盤千住Vol.1 このまちのめいめいの記憶/記録』が完成したのは、昨年12月のこと。
全13トラック、両面で約45分のLP盤は、100部限定でかつ、非売品。
しかも、8ページの冊子型という特別な仕様をしています。

グラフィックデザインは〈donny grafiks〉。プロジェクトが始まってすぐの頃は、CDとして千住地域のポストに投函する、といったアイデアもあったが、最終的にはレコードとしてリリースすることに。一番後ろのページはポケットになっていて、音盤をしまうことができる。
以下が、できあがったトラックリスト。
Side1
1. イントロ
2. 記憶・声・千住
3. さんさ踊り・千住節
4. 千住D-1グランプリ 2017
5. 千住お店の声トラック 伊勢屋さん
6. Sound Portrait_Senju #00002 - Mother's day-
Side2
1. 師匠と囃子
2. tsu-na-ga-ru のボッタ
3. 千住お店の声トラック 鳴門鯛焼本舗さん
4. 電車エレクトロニカ ~北千住駅 大踏切と今~
5. seven clusters
6. さよなら、たこテラス
7. アウトロ

冊子には、タウンレコーダーが執筆したそれぞれの音源の制作エピソードや歌詞、音源に登場する出演者の写真などが載っているほか、ディレクターのアサダさんによるメッセージなども添えられている。(撮影:冨田了平)
*1 アートアクセスあだち 音まち千住の縁:2011年から続いている、東京都足立区千住地域のアートプロジェクト。大巻伸嗣(現代美術家)や野村誠(作曲家)も参加しており、東京都・アーツカウンシル東京・東京藝術大学・NPO法人音まち計画・足立区が主催している。
*2 アサダワタル:1979年大阪府出身、東京都在住。言葉や音楽を手がかりに、全国各地でさまざまな地域コミュニティ、福祉や学校現場などでアートプロジェクトを実施。『住み開き 家から始めるコミュニティ』(筑摩書房)など著書多数。サウンドプロジェクト〈SjQ/SjQ++〉ドラマー。博士(学術)。



































































































