育てた野菜を販売する

商売することの難しさ。

10月も最終週。
台風の影響で雨続き。
ひと雨ごとに寒くなり、冬が近づいているのを感じます。

畑はいま、夏野菜から秋野菜への移行期。夏の間もりもり収穫できていた
キュウリやナス、オクラ、ピーマン、大葉、バジルなどが終わりを迎え、
サツマイモやラディッシュ、ニンジン、インゲン、レタスなど
秋冬野菜の収穫が始まっています。

9月中旬に定植したつるなしインゲン。やっと収穫が始まりました。

「黒トマト」と呼ばれるブラックチェリーという品種。今シーズンはもうそろそろおしまい。

水菜とチンゲンサイ。葉物が育ってきてます。

玉ねぎの芽。元気に大きくなれー!

4メートルくらいまで育った赤オクラ。この夏たくさん収穫させてくれました。

さてさて、こうやって育てた野菜たちをどうやって販売するか、
お金に変えていくか、今回はその話を書こうと思います。

小豆島に引越してきて農業を始めてもうすぐ1年。
畑作業は主にたくちゃん(夫)が担当。
農業に関する知識は本やネットで調べる、
そして半年前から週に1度、島外にある農園に研修に行って働きながら学ぶ、
そんなふうにして取り組んでいます。たった1年だけど、
この1年でほんとにたくさんのことを得たと思います。
安定した収量にはまだまだほど遠いですが、
それでも種類によっては十分な量を収穫できているものもあります。

10月中旬に収穫したサツマイモ(ベニアズマ)。なかなかの豊作。紅色がきれい。

しっかり乾かして、大きさごとに選別。販売に向けての準備。

そして、私は畑作業を手伝いつつ、その野菜を販売するのが主な担当。
育てた野菜を販売することは、野菜を育てることと同様、
難しくて手間のかかることです。

いまの私たちの主な野菜の販売方法は、
1. オンラインショップでの個人直販
2. イベントやマルシェなどでの出張販売
3. カフェやレストランなどお店への直販

なんだかこうやって書くと立派に見えますが、
金額を書くと寂しくなるのであえて書かないでおきます(笑)。
ゼロではないです!
どんな販売方法が正しいのかなんてわかりませんが、
ひとまずはこんな感じでそれぞれの売上を伸ばしていきたいところです。

瀬戸内国際芸術祭関連のイベント「山吉邸 お弁当の会 秋」で使う食材を、grafの中野くんたちが畑まで収穫&購入しに来てくれました。

まだ小さめですがニンジンも収穫。どんなお料理になるか楽しみ。

さて、作ったものをどうやって売るか、野菜に限らず
「ネットで売ればいいじゃん!」とよく言われますが、
言うのは簡単ですが、実際にはいろいろと手間がかかります。
配送はどうするのか? 大口契約とかできるのかな?
梱包材はどうするのか? ペーパー類もいるよね?
決済は? 銀行振込? クレジットカード支払い?
などなど。
これをひとつずつクリアしていかないといけないんですよね。
そしてクリアしたとしても、お店ができただけでは売れなくて、
宣伝しないといけません。

幸い、ひと昔前と比べて、オンラインショップを開くのは本当に簡単になりました。
ここ1年くらいで「BASE」や「STORES.jp」などの
無料でネットショップを開設できるサービスが出てきて、
機能もどんどん進化していっています。
私たちのオンラインショップも「BASE」で試しに運用してみています。
迷ってないで、すぐにネット上にお店が持てるってことは、
地方でモノづくりをして販売しようとしている人たちにとって、
とても心強いサービスだなと思います。

「BASE」を使って作ったHOMEMAKERSのオンラインショップ。

収穫したサツマイモをさっそく販売開始。

サツマイモの梱包。選別、計量、梱包、納品書作成、宛名書きなど意外と時間がかかります。

オンライン販売する場合、配送方法も大事なところ。
少しでも安い送料で商品を届けられるように、
配送業者に見積りをお願いして契約をしました。

そして、やっと諸々の準備が整ったので、それをお知らせする。
最強のツールがFacebookやTwitter、ブログ。
とにかく伝えないと伝わらないので(あたりまえか、笑)、
どんな思いで、どんな場所で、どんなふうに作っているのか
写真と文章を日々アップしてます。

そんなふうにして身近な人から始まり、
少しずつ野菜を注文してくれるお客様ができてきました。
ほんとにありがたいなとよく思います。
商売するってこういうことなんだなーと。

それにしても、まだまだ先は長い。
これからまた1年後、その頃にはもう貯金が尽きているだろうけど、
どれくらい成長してるのか、商売として成り立っているのか、
自分たちのことながら楽しみです。

「海女グッズ」結果発表

じぇじぇじぇ! な海女たち。

ブームは一段落しましたが、今回は海女の登場です。
いち早く、その流行を予見していたみうら所長ですが、
世の海女グッズは盛り上がりを見せたのでしょうか。
それでは、所長のコメントをどうぞ。

いぱんだんせぇ~ さんの投稿
岩手で出会ってたら間違いなく買ってたと思います。
撮影場所:青森県黒石市「津軽こけし館」

みうら:出たね、流行りモノ。
僕はソフビの“あまちゃん”人形、買いました。

yotecoさんの投稿
真珠もとれる江ノ島のAMA。
撮影場所:北九州市のリサイクルショップ

みうら:コレ、コレ。基本でしょ。
貝がね、置くと割れてゴミ出るんだよね、コレ。

yotecoさんの投稿
廃仏毀釈系の海女ちゃんを発見。
撮影場所:北九州市のリサイクルショップ

みうら:サザエは座りづらいでしょ。
人形は茶摘みっぽいね。

いまだおきず さんの投稿
あまちゃん版ヴィーナスの誕生。
撮影場所:三重県伊勢市で採集

みうら:パカーンと割れた中から海女さん。
ビーナス・タイプだよね。

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みうら所長より
昨年ね、勝手に観光協会で——って、フツーにかきましたけど、
この活動を知らない方は調べてみて。
勝手に日本各地のご当地ソングを作ったCD、11月に完結編が出ます! 
と、いってもますます意味が分からないかもしれませんが、調べてみてよ。

で、でね。三重県に行ったとき、海女グッズを売っていた土産物屋のおばさんに
「絶対、来年は海女が流行りますから、グッズ充実させといたほうがいいですよ」
と、大きなお世話のアドバイスをしておいた。
「なんで?」と、聞かれ
「NHKの朝ドラになりますから!」と念まで押した。
その頃『あまちゃん』の脚本をせっせと書き溜めていた宮藤官九郎と
よく会っていたから、いち早く情報をゲットできたわけだ。
「本当に海女のドラマなの?」
「そうです」

僕は10年以上前に、突然「海女が流行る」予感があった。
それを説明するのも大変なので
『キャラ立ち民俗学』(角川書店)とゆー本で読んでみて。
それからずーっと、気をつけて日本各地の海女グッズを捜してた。
ほとんどデッドストック状態だったけど。
けっこうポップなんだよな、海女グッズ。今回は間に合わなかったみたいね。
4つしかみなさんの投稿はありませんでしたが、
また10年、20年後の発表を楽しみに集めていてくださいね。

編集部より
『あまちゃん』ブームに便乗したグッズは、まだどこかに眠っているはず。
見つけたら、また送ってください。いつか発表する日がくるかもしれません。
引き続き、世界遺産の店、いやげ物、ヌー銅、フィギュ和も募集中です。

募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

心震える小豆島の秋祭り

自分たちが主役のお祭り。

秋祭りが終わり、一気に冷え込んだ小豆島。
いろんな人から「お祭りが終わったら寒くなるよ」と聞いていたけど、
びっくりするくらいその通り。
ストーブ出さねば……、寒い。

私たちは去年の10月末に小豆島に引越してきたので、秋祭りは初めての経験。
10月に入り、公民館などで子どもたちの太鼓の練習が始まり、
役場には大きな太鼓台が飾られ、
幼稚園でも太鼓台めぐり(小さな太鼓台を押しながら地元をまわる行事)が行われ、
島全体がお祭りムードに。
そして今年はたくちゃん(夫)も太鼓の舁き(かき)手として参加することに。

肥土山離宮八幡神社で秋祭りの準備。肥土山の神輿を担ぐ方々の法被。

田んぼの中を太鼓台が進んでいきます。

そもそも、太鼓台って何? 太鼓を舁く(かく)ってどういう意味?
いままでお祭りにほとんど興味がなく、
地元の花火大会くらいにしか行ったことがない私としては、想像できないことだらけ。

祭りが終わってようやく少しずつわかってきたので、簡単に説明すると、
「小豆島秋祭り太鼓台奉納」は、豊作を感謝する秋のお祭り。
小豆島にある各八幡神社で行われ、各地区ごとに重さ1トンほどもある
太鼓台と呼ばれる山車を約100人ほどで担ぐ。
太鼓台の真ん中には太鼓があって、
乗り子として選ばれた子どもたちがそこで太鼓を叩く。
どうやらこのスタイルのお祭りは、瀬戸内海沿岸を中心に西日本一帯で見られるそうな。

祭りは数日にかけて行われます。
私たちの暮らす肥土山(ひとやま)では、
太鼓台を押して地元をまわる宵祭りがまずあり、その翌日が本番。

宵祭りの日は、暑いくらいの秋晴れ。
肥土山の集落の中を太鼓台がめぐり、皆家から出てきて、その姿を楽しみます。

乗り子の女の子たち。子どもの数が減り、女の子も太鼓を叩くようになったそう。

秋空に映えわたる赤いふとん太鼓。

宵祭り。肥土山の集落の中を巡ります。

「えいしゃーしゃーげ」の掛け声にあわせて、乗り子さんたちが太鼓を叩く。

祭り当日は、台風の影響であいにくの雨。
雨の中、村の男衆たちが富丘八幡神社まで太鼓台を押して行きます。

富丘八幡神社の鳥居を太鼓台が次々と通っていきます。

富丘八幡神社ののぼり。のぼりが立つと一気にテンションが上がる。

1年に1度この日のための石垣造りの桟敷。簡易の小屋を建てて、お弁当を食べながら太鼓を見物。

そしていよいよ祭りスタート。
各地区の太鼓台が順番に登場します。
大きな太鼓台を「えいしゃーしゃーげー」と舁く男の人たち、
その上で一生懸命太鼓を叩く子ども。
間近でその姿を見ていて、ほんとに涙がでてきそうになりました。
「祭り」ってこういうものなんだなと。

そしてとにかくかっこ良かった。
男の人の男らしい姿というのは、こうもカッコイイものなんだなぁと。

とにかくすごい迫力で、すごいカッコイイ。

太鼓台の丸太を持ち上げる力強い手。

子どもたちも大人と同じ法被を着て。数年後には一緒に太鼓を舁くのかな。

自分が暮らしている場所のお祭り。
自分がよく知ってる人たちが主役のお祭り。
自分たちで準備し、楽しむお祭り。

だからこそ、こんなふうに感動し、嬉しくもあるんだろうなと思う。
きっとこれくらいの規模のお祭りがちょうどいいんだと思う。

富岡八幡神社に集まった各地区の太鼓台。

地元肥土山地区の太鼓台。やっぱり自分のとこが一番かっこいい! と思うわけで(笑)。

約1トンの太鼓台を100人近くで持ち上げる。すごいパワーだ。

こんな素晴らしいお祭りがある小豆島。
ここで暮らせることは幸せであり、誇りだなと感じた秋祭りでした。

夕暮れの田園とわらアート

美しい景色をじっくり味わう。

秋です!
小豆島で暮らしていると、柿や栗、ザクロなどの果実や、
コスモス、彼岸花などの花が季節をよく感じさせてくれる。
10月に入り秋の気配が一層深まるかと思いきや、まだ少し暑い日が続いています。

地元幼児園の子どもたちが植えたコスモスが満開。

ザクロ、そしてその奥に柿。歩いているとあちこちで発見できます。

瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)の秋会期が始まり、
ここ肥土山(ひとやま)地区には新しいアートが加わりました。
武蔵野美術大学わらアートチームによる「わらアート」です。
高さ3メートルの恐竜「トリケラトプス」と、高さ4.3メートルの「マウンテンゴリラ」。
いずれも収穫後の稲わらを使って制作された巨大なオブジェ。

私は、周辺の田園風景も含めた「わらアート」という作品が大好きです。
この作品は、肥土山の苗手(のうて)地区という場所にあります。
実は、島内で一番広い田園。
広いと行っても、小豆島を出ればこれくらいの広さの田んぼは山ほどあるだろうけど。

肥土山の苗手地区の田んぼ。遠くに「トリケラトプス」が見える。

田んぼのあぜ道を自転車に乗った娘と散歩。愛犬も同行。

何層にも重なる田んぼと山々が奥行きを感じさせてくれる。

この山間にある田園の風景は本当に美しい。
瀬戸芸の駐車場に車を停めて、東のほうに歩いて行くと、
前方、両サイドを山に囲まれ、目の前には田んぼが広がる。
そしてその向こうに、肥土山農村歌舞伎舞台の建物が見える。
歩いていくと、ふたつのわらアートがぽこっとぽこっと順番に見えてきて、
わぁという気持ちになる。

東を向いて撮影。わらアートは360度いろんな方向から楽しめる。

「マウンテンゴリラ」とその後ろに見える肥土山農村歌舞伎舞台。

そして、その途中で地元の顔見知りのおっちゃんたちが店を開いていたりする。
小豆島肥土山産のお素麺や、焼き芋、ポン菓子、蜂蜜などを販売。
謎の「おもしろスイッチ」なんかもあって、思わず笑ってしまった。

地元の顔見知りのおっちゃんたちに遭遇。何やら店を開いているみたい。

おもしろスイッチ。スイッチを入れるとどうなるかは、ここに来てお試しあれ!

おっちゃんたちの話は尽きないのです。

もう少しいまっぽい感じにすれば、もっと売れるような気がするんだけど、
あえてこういう地元っぽい雰囲気のほうがいいのかなと思いながら。
ちなみに商品ポップの制作を依頼されたので、現在製作中です。
肥土山にお越しの際は、ぜひお立ち寄りいただければと思います(笑)。

駐車場から10分も歩けば、肥土山農村歌舞伎の舞台に到着。
瀬戸芸のわらアートを見に来たついでにぜひ寄って欲しい場所。
舞台に向かってなだらかな桟敷があり、ちょっと座って休憩など。
実は、前回の記事でご紹介した「小豆島の顔」の肥土山会場はここです。

夕暮れの肥土山離宮八幡神社境内。手入れが行き届いていてとても美しい。

緩やかな桟敷。そして奥の建物に展示されているのは、写真展「小豆島の顔」。

ここから折り返し。
夕陽に向かって西に歩いて帰る。
これまた美しい景色。
ここは、360度すべての景色が美しいんだなぁとしみじみ。

夕暮れの田園を、自転車に乗った娘と犬を連れて散歩。
(毎日こんな優雅な散歩をしてるわけじゃないです、笑)
あえて時間を作って、自分の暮らす場所を味わうことも大事だなと感じた日でした。

夕陽に照らされて。

シルエットだけ見ると、本物のトリケラトプスがいるみたい。

47都道府県のワーストを アプリで解決(したい)! 第27回:新潟

第27回:「新潟県を日本一ボウズの多い県に!」

お店ですると、おわびになる。
旅館ですると、おもてなしになる。

土下座とは何なのか? 考えさせられる日々ですが、新潟の“潟”が、
いまだに書けなくてごめんなさい。m(_ _)m

「ガタガタ言ってんじゃねーよ。」
的なことを言ったことのある新ガタ県人はどれくらいいるのでしょうか? 
ま、それは置いといて、とりあえず新潟のワーストを見てみましょう。

日本一甲子園の通算勝利数が少ない

日本一甲子園の通算勝率が低い

日本一インターネットの通販を利用しない

日本一雀荘が少ない(2007)

日本一戦後の海外移住者が少ない

日本一麻酔科医師の数が少ない

日本一女子Vリーグ選手を輩出していない

日本一運転席のシートベルトを装着していない

日本一離婚する人の数が少ない

日本一すぐ人を好きになれる人が少ない

海外移住者数が少ないのは、必ずしも悪いことではありませんね。
思わず「うおっ!」と言ってしまうくらい
美味しい魚沼産のコシヒカリをいちど食べると、
海外には行きたくなくなるのかもしれません。

離婚率ワーストも、そんなに悪いことではありません。
「すぐ人を好きになれる」のもワーストです。
これはつまり、なかなか人を好きになれない人たちが多い代わりに、
いちど好きになると、ずっと好きになる。
そんなピュアな人たちなのかもしれません。

いいワーストは置いといて、
解決したほうがよさそうなワーストをアプリで解決しましょう!

ボウズ頭男子とボウズ好き女子を結ぶ「iBows」

甲子園勝利率を上げるべく、野球人口を増やすアプリです。

よくある議論ですが、野球部とサッカー部。どちらがモテる気がしますか?
私は、中学は野球部、高校はサッカー部でしたが、
どちらもモテなかったので、私の個人調査によると、
どちらもモテない部活ということになります。
しかし、周りを見ますと、やはり、サッカー部はモテていました。

その理由のひとつに、ヘアースタイルの問題があります。
野球部は、ボウズにしなきゃいけないので、
そこで、かなり、ストライクゾーンが広い女性でないと、
好きになってもらいにくいのかもしれません。

人は見た目が9割。いや、人は髪型が9割なのかも。
しかし、ボウズ好き女子だって日本にはたくさんいます。
「iBows」を使えば、1mm~30mmまでミリ単位で、
ボウズ男子を検索できます。このマッチングアプリを使って、
ボウズ好きの女性の存在に気づくことで、
野球をつづける人や、やりたくなる人たちがきっと増えるはず。
そして、甲子園での勝利率も上がっていくはず。

麻酔医師に投資できる「フューチャードクター」

麻酔医師を増やすためのアプリです。
麻酔医師だけにかかわらず、医師になるためには、
とてもお金がかかるので、経済的な理由から、
医師になることをあきらめている人もきっと多いはず。
そこで考えたのが「フューチャードクター」。

奨学金的な仕組みなのですが、
このアプリの場合、出資するのは、誰でもOKで、
自分の好きな医師をめざす学生に投資できます。

そしてその後、投資した学生が医師になった場合、
その資金を何倍かにして返します。
つまり、これは奨学金や寄付ではなく、投資なのです。
投資だからこそ、いままで寄付をしたことがない人たちも、
医師の投資家になるでしょう。

医師をめざす人たちの数が増えれば、
必然的に麻酔医師の数も増えていくはずです。

麻雀が速くできるアプリ「スピード麻雀」

雀荘を増やすアプリです。私は、麻雀のルールは知らないのですが、
4人でやるので、1回のゲームで時間がかかるというのは、
なんとなく知っています。

トランプで、スピードが好きな人などは、
麻雀でゆっくりと待っているのが退屈なのではないでしょうか。

だから、麻雀がスピーディーにできれば、
麻雀のことを好きになる人も増えて、雀荘の数も増えるはず。

そこで、考えたアプリが、「スピード麻雀」です。
アプリなので、ひとりでできて、決着がすぐ着きます。

いつもアプリを考えるときは、類似アプリがないか調査するのですが、
「スピード麻雀」の類似アプリを調べたらなんと、これに近いアプリがありました。
しかも、私とおんなじ会社の人たちがつくっています!!!

https://itunes.apple.com/jp/app/sugutsumo/id655517893?mt=8
※わざとらしい文につきあっていただきありがとうございます。

次回は、メガネ県こと福井県!

福井県の鯖江市(さばえし)をご存知でしょうか?
日本にあるメガネの96%は、ここでつくられています。
世界にあるメガネの約20%も、ここでつくらています。

すごくないですか???

(◎=◎)

思わず目をまるくしちゃいませんか???

次回は、そんな福井県のワーストを解決していきます。
それでは、また、お会いしましょう。アディオス!

新潟大仏くんの大仏訓

髪型だけを見れば、大仏は高校球児です。

地域のみんなでつくった写真展「小豆島の顔」

地域の人たちと一緒につくりあげるプロジェクト。

いよいよ、10月5日(土)より
瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)の秋会期が始まりました。
各地でオープニングイベントが開催され、これから1か月、
また島が賑やかになりそうです。

そして以前この連載でも紹介したプロジェクト「小豆島の顔」も、
予定通り展示スタートです!

「小豆島の顔」のポスターには、カッコイイ馬木、肥土山のおっちゃんの顔。

「小豆島の顔」は、小豆島で暮らすおっちゃん、おばちゃんたちのお顔の写真を撮影し、
その写真を小豆島の風景の中に展示するプロジェクト。
写真家のMOTOKOさんと「小豆島カタチラボ」というプロジェクトを展開している
大阪のgraf(グラフ)さん、島のメンバー何人かが中心になって進めてきました。

今年に入ってからぼちぼちと企画打合せをスタート。
ちなみに、打合せはSkypeやGoogle+ ハングアウトなどのインターネット電話で。
東京、大阪、小豆島という離れた拠点でも、
顔を見ながら複数のメンバーで話をできるこのツールは、
今回のプロジェクトでは欠かせないものでした。

そして7月から本格的に撮影スタート。
醤油蔵が建ち並ぶ小豆島町馬木(うまき)地区と、
田園が広がる土庄町肥土山(ひとやま)地区を拠点に、
両地区で暮らす合計225人のおっちゃん、おばちゃんのお顔を撮影。
撮影が終わったのが8月末、これで一段落と思ったのはその時だけで、
そこから約1か月、撮影した写真の現像からプリント、展示の準備など、
ひたすら「小豆島の顔」な日々でした。

行政の方々と展示方法の打合せ。行政の方々のご協力のおかげで無事に展示できました。

展示会場の視察。何度も足を運びました。

展示する場所の採寸。どういうふうに写真を並べるか図面をひきながら。

肥土山地区の設営。写真のモデルになったおばちゃんたちが様子を見に来てくれました。

今回のプロジェクトは、誰かから依頼されたものではないので、
給料なんてありません。島のメンバーの本職は別の仕事。
みんな、仕事の合間をぬって、有志で展示の準備を進めてきました。

お金はもらえないけど、お金はかかる。
写真のプリント代や展示材料費、交通費や滞在費など。
行政や地元の企業、カメラ関連の企業にプロジェクトの趣旨をお伝えして、
後援、協賛を募る部分も自分たちで。

前日にお願いして急きょ手伝ってくれた島の友人たち。

こちらの御仁は、馬木地区にお住まいの浜本弘さん。ポスターのモデルのみならず、会場となる石井邸の施行をしてくださいました。浜本さん、ありがとうございました!

株式会社アスカネットさんにご協力いただいて制作した「小豆島の顔」写真集。すばらしいできあがりに一同びっくり。

そして、地元の人たち、写真のモデルのおっちゃん、おばちゃんとも
何度も会って話をしてきました。
どこに展示したらいいか、どういうふうに展示しようか、
一緒に決めて、設営も一緒にしました。
まさに地域のみんなでつくった作品です。

すごいチームワーク! 馬木地区の設営は、内海庁舎の職員のみなさんにご協力いただいてあっという間に終了。

肥土山地区の展示は、主に自治会のみなさんにご協力いただきました。みなさん、写真のモデルでもあります。

実は昨年9月、自分たちも今年の瀬戸芸で何かしたいと思い、
作品の一般公募に応募しました。
「肥土山アートプロジェクト」として、肥土山を舞台に
地域のみんなで秋の数日、屋根の上に風船を掲げようというもの。
「僕らはここにいるよ」をコンセプトに。
その作品は、残念ながら落選……。

でも、こんなかたちで地域の人たちと一緒にすばらしい作品をつくることができました。
作品のかたちは違うけれど、1年前にやりたいと考えていたことと同じ。
小豆島の馬木、肥土山という集落、風景、文化をつくってきた人々の顔を
その場所に展示する。
移住して1年後に、こんなことができるとは夢にも思っていませんでした。

「小豆島の顔」は、馬木地区は、旧醤油会館、石井邸倉庫の2か所、
肥土山地区は、肥土山離宮八幡神社が展示会場になっています。
秋の小豆島は本当に気持ちがいいです。
ぜひ島に遊びに来ていただき、ぶらぶらとまち歩き、
作品めぐりを楽しんでいただければと!

旧醤油会館会場。馬木地区の新生会のみなさまの顔。(撮影:松木宏祐)

石井邸倉庫会場。馬木地区の心友会、むつみ会、みつわ会のみなさまの顔。(撮影:松木宏祐)

肥土山離宮八幡神社境内会場。肥土山地区に住む60代以上の102名の方々の顔。

多鹿治夫鋏製作所

四代にわたり続く丁寧な鋏づくり。

兵庫県小野市。神戸から車で約1時間ほどのところにある
住宅街の一角に「多鹿治夫鋏製作所」はある。
昭和13年から続くこの鋏製作所では、
現在は三代目の多鹿竹夫さんと四代目の大輔さんが、
手づくりで一丁一丁、丁寧に鋏づくりをしている。
もともと問屋だった竹夫さんの祖父にあたる初代が製造もするようになり、
竹夫さんの父の二代目が職人として働いていた。
竹夫さんが三代目を継ぎ、大輔さんも働くようになって2年半ほどで、
二代目は亡くなってしまった。
現在は、国内だけでなく、海外からの注文もふたりでこなしている。

とにかく、鋏づくりは工程が複雑で手数が多い。
昔は分業制だったそうだが、現在では外に出せる業者も少ないので、
もととなる材料を仕入れる以外は、ひと通りの作業をすべて多鹿さんの工場で行っている。
そのため工場には大きな機械やいくつもの道具が所狭しと並び、
さまざまな種類の鋏の型が置いてある。

鋏の鋼は、炭素量が多いほど焼き入れをしたときに硬度が高くなる。
よくコンビニやスーパーでも売っている、プラスティックの柄がついているような
安価な鋏は、刃がステンレス材のローカーボンだが、
多鹿治夫鋏製作所では、ハイカーボンの良質な素材を使う。
刃物材と柄の部分を溶接したあと、
炉の火で刃物の部分を熱くし成型する「鍛造」と呼ばれる作業を経て、
さらに鋼を強くする焼き入れ、焼き戻しと続く。
ここまでが材料となる部分をつくる工程で、
これらが終わった「中間在庫」が大量に保管されており、
そのあと磨きや研ぎなどの作業が続いていく。
後半の、主に仕上げにあたる部分は、父の竹夫さんが担当している。

刃物材をよく見ると、鋼と地金に分かれている。3分の1ほどの黒い部分が刃になる鋼の部分。

刃物材と柄の鋳物の部分を溶接する。

轟々と火が燃えさかる炉。約900度の温度で鉄を熱する。

まだ熱い鉄を成形。一発勝負の緊張が張りつめる作業。

鍛造は主に大輔さんの仕事。かなり熟練してきた。

多鹿治夫鋏製作所では、一般的に売っている鋏ではなく、
専門職に就く人が使う裁ち鋏をつくっている。
それらは少しずつ形が異なるため、得意先の数だけたくさんの型がある。
裁ち鋏のほかにも、各地からさまざまな用途の鋏の注文がくる。
たとえば、肉まんや饅頭などをふかす際に底に敷いたり、おにぎりを包むときに使う、
紙のように薄い木材、経木(きょうぎ)を切るための鋏をつくってほしい、という注文。
幅のある経木を何回かで切るのではなく、一度に切れるように
できるだけ長い鋏にしてほしいという依頼で、
日頃つくっていない長さにもかかわらず、挑戦したそうだ。
焼き入れで失敗することもあるそうだが
「難しい注文がくると、やってやろう、という気になります。
なんでも懲りずにチャレンジしますよ」と竹夫さん。

四代にわたり鋏をつくってきたが、ただ漠然と現在に至ったわけではない。
当然のことながら、そこにはものづくりの世界で残っていくための努力がある。
分業にしてほかの業者に頼っていては、いつ続けられなくなるかわからない。
そのため工程に必要な大型の機械を工場に入れた。
磨きに必要な機械は、新潟の洋食器製造に使う機械を改良したものもある。
どの機械が欠けても鋏づくりはできないが、
竹夫さんは大輔さんの代も続けていけるよう環境を整えた。
それは、同業者が減っていくなか、「継いでほしい」とは言葉に出さないものの、
父から息子への決意表明のようなものだった。

竹夫さんは大輔さんが大学に進学するときに、
家業も「選択肢のひとつに入れてほしい」とだけ告げたが、
大輔さんの気持ちは決まっていたようだ。
「代々やってきたことを継がない人もいると思いますが、
こういう環境にいられるのも、誰もが選べるわけじゃないですし。
自分のやり方で、できることはあるんじゃないかと思っていました」と大輔さん。

中間在庫と呼ばれる、仕上げ前のものが大量に保管されている。

さまざまな注文に対応してきた。その数だけ型がある。

研ぎにも熟練の技がいる。「ひずみ」と呼ばれるひねりが入っていることにより、よく切れ長く使える鋏になる。

刃と刃がどのようにすれ合って、切れていくかを説明する竹夫さん。

幅広く、より多くの人に使ってもらうために。

裁ち鋏を中心に製造してきたが、不況で縫製工場が海外に移転してしまったり、
これまでの得意先や注文だけでは、先細りしてしまう。
もっと広く一般の人にも使ってもらえるように、と
立ち上げたオリジナルブランドが「TAjiKA」だ。
あるとき大輔さんが、見た目はいいが切れにくい鋏を見つけて、
見た目もよく切れ味もいい鋏をつくれないかと思い立った。

ヨーロッパのアンティークの鋏を連想させる優美なデザインの「iron」は、
味を出すために金槌や古い型を使って仕上げていく。
銅メッキを施して味わい深い雰囲気を出した「copper」は、
竹夫さんがふとしたことから考えついた。
どちらも、ものすごく切れるようには見えないが、実際に切ってみると、
突っかかることなくスッとよく切れて、その切れ味に驚く。
美しいデザインの裏に、長年培ってきた
裁ち鋏の細やかな技術がとり入れられているのだ。
また、東京を中心にガーデニング活動をしている
「VALLICANS」とのコラボレーションから生まれた「garden cripper」は、
バリカンにも似た、ちょっと変わった剪定鋏。
機能性だけでなく、遊び心があって楽しい鋏だ。
どれも、これまで使っていた型を利用しながら、
ひと工夫、ふた工夫加えてつくっている。

TAjiKAの鋏をつくるのは通常の裁ち鋏より手間がかかる。「iron」シリーズの持ち手は古い型を使って鍛造するので、できあがりはひとつひとつ違う。右は「garden cripper」。

「TAjiKAは新しいことがやりたくてやっている、という感じではないです。これからも鋏をつくり続けていくために、いまは必要なこと」と大輔さん。

TAjiKAの鋏をつくり始めてから、使い手との距離が近くなった、と竹夫さん。
「それまでは誰が使っているかわからなかったけど、
いまは使う側の気持ちになって製品づくりをしたいと思うようになりました。
使い手に親切な鋏をつくらなければと」

大輔さんには、鋏づくりとは別の苦労もあった。
竹夫さんは鋏づくりのプロではあっても、ブランドづくりとなると話は別。
最初はなかなか理解が得られない部分もあり、父子でケンカになることも。
大輔さんは結果を出すことで認めてもらうしかないと思い、
さまざまなことに取り組むなかで、少しずつセレクトショップで扱ってもらえたり、
海外でも売れるように。そうした活動を見て、竹夫さんも少しずつ認めているようだ。
「いまでもよくケンカしますけど(笑)、でもまたすぐに話すようになります。
見せ方の部分では、僕がやりたいようにやらせてもらっています。
親子でないとできないですね」と大輔さんは笑う。
いいバランスで仕事が成り立っているようだ。

鍛造の作業をしているときに、竹夫さんが話してくれた。
「鉄は熱いうちに打て、という言葉があるでしょう。
あれは人間のことを言ってるんでしょうね。
人間冷めてしまったらあかんで、というような意味だと思う。
冷めたらかたちにならんですよ」
これからも、熱い親子の挑戦は続いていく。

information


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多鹿治夫鋏製作所

住所 兵庫県小野市上本町131-1
http://www.takeji-hasami.com
http://www.tajikahasami.com

>>多鹿大輔さんとも親交があり、TAjiKAの鋏を取り扱う丹波篠山のショップ「プラグ」を訪ねました。「別冊コロカル」でご覧ください。

47都道府県のワーストを アプリで解決(したい)! 第26回:山口

第26回:「日本一給食がゼイタクな山口県!」

前回、鹿児島県に提案した
振り込め詐欺認知件数ワーストを解決するアプリ、
「振込め詐欺ドッキリ」を覚えていますでしょうか?

じつは、近年、振込め詐欺の手口が、どんどん巧妙になっていて、
振り込まない詐欺の割合がかなり高くなっているようです。
手渡しでお金をとったり、
「国民生活センター」の名前を勝手に使って書類を送ったり、
あの手この手で、私たちを混乱に陥れようとします。
「劇場型詐欺」なんて、言葉もあるようです。

そこで、警視庁は、「母さん助けて詐欺」という新しい名前で、
詐欺被害を防ぐ啓蒙活動に取り組んでいるようです。
ですが、こんなニュースがありました。

山口県長門市に住む農業の80代女性が、数字選択式宝くじ「ロト7」の
当せん番号を教えると電話で持ち掛けられ、約2500万円の被害に遭いました。

2500万円が大金すぎて、
おばあさんの気持ちを想像できないのですが、
「ロト7」の1等賞金の最高額は8億円になるそうです。

2万5000円払えば、80万円が手に入るというのだったら
引っかからなかったのでしょうか?

とりあえず、今回のワーストバスターズは、山口県です。
山口のワーストを見てみましょう。

1年間の学校給食にかける額トップ 19457円

交通違反の数最多

温室効果ガス排出量(2007)

中2男子平均体重ワースト

男性肥満率ワースト(2010)

「意外と」というと失礼かもしれませんが、意外とワーストが少ないですね。
しかし、給食にかける額トップとは意外なワースト。
これをワーストというかはビミョーですが、
山口県山口市は、1年に19457円かけているのに対して、
最も安い和歌山県和歌山市は、5946円。3倍以上違います。
しかし、1年の昼食代が2万円以下というふうに考えると、
給食は相当安いですね。

まぁ、いつもどおり、アプリでワーストを解決していきましょう。

家族と話している気分になれる「エアファミリー」

交通違反ワーストを解決するためにつくられた
自動で会話を返してくれる擬似ファミリーアプリです。

アプリを起動して、助手席に置いて運転スタート。
「最近学校はどうだ?」とあなたがたずねれば、
「九九が一の段に突入したよー」と子どもが話したり、
「あなたのほうこそ、会社はどうなのよ?」と
奥さんが話したりします。

やはり、家族といっしょに走っている意識があれば、
ムチャな運転もしないのではないでしょうか。

コーチと共に走る「瀬戸内海とジョギング」

肥満ワーストを解決するためのアプリです。
瀬戸内海を瀬戸内海(せとうち・かい)というコーチの
かけ声と共にランニングするアプリです。

風を浴びて走るのもいいですが、
熱風を浴びて走るのも気持ちがいいはず。

弁当日 or 給食日を決める「弁給の泣き所」

学校給食にかける額が高すぎる山口県。
そこで、弁当の日をたくさんつくって、
給食の日を減らすアプリをつくってはどうでしょうか?

アプリを起動して、スマホを振れば、
翌日が、弁当日か、給食日か、決まります。
弁当のレシピ集も載っているので、お母さんも助かります。

弁当をお母さんにつくってもらうことで、
お母さんへの感謝の気持ちを伝えることができ、お母さんも感謝の声に涙する。
そんなドラマが展開できれば、山口県はもっと素敵になるはずです。

次回は、日本一書けない新潟県!

新潟県民以外の人は、どれだけ新潟を書けるのでしょうか?
新潟の「潟」は、嫌われものですが、私は、なんとなくお米っぽくて好きです。
魚沼産コシヒカリは、まち中で売られていますが、新潟で食べたコシヒカリは、
おかずがなくても食べられるくらい美味かったです。
次回も、お楽しみに! アディオス!

山口大仏くんの大仏訓

明太子発祥の地は、山口県下関市です。

移住のきっかけは、瀬戸内国際芸術祭

今年もやってきた、気持ちのいい季節。

季節はすっかり秋。
田んぼのあぜ道では、彼岸花がにょきにょきと芽を出し、
キレイな赤い花を咲かせています。

まだここに移住する前、3年前のこの季節にも小豆島に遊びに来ました。
もともと祖父の家があったので、たくちゃん(夫)は小さい頃から何度も来ていたし、
私も結婚してから何度か遊びに来ていた小豆島。
その年は、瀬戸内国際芸術祭(以下、瀬戸芸)が行われているのを知って、
タイミングを合わせて初めて秋に来島。

秋の小豆島は、空気が本当にすがすがしく、空が青く、風が気持ちいい。
ちょうどいまがその季節ですが、当時の感覚をよく思い出します。

3年前の秋、彼岸花とコスモスなど畑のお花を集めて、おじいちゃんのお墓参りへ。

あちこちでコスモスが咲いています。

柿も緑から美味しそうな橙色に。

いつもは祖父の家に行って帰るだけだったけど、
その時は瀬戸芸の作品を見てまわろうと、家の近くとお隣の島、豊島(てしま)へ。
何もきっかけがなければ行かない場所へ、瀬戸芸の作品は足を運ばせてくれる。

小豆島のお隣の島、豊島(てしま)へ。穏やかな秋の海。

風景の中にある瀬戸芸作品。作品だけじゃなくて、その場所自体を楽しめる。

収穫の終わった稲わらを素材につくられた「わらアート」を見に近所の田んぼへ。
すぐ近くなのに行ったことがなかったその場所は、本当に気持ちのいい場所だった。
秋のやわらかい陽射しと、心地良い風。
肥土山っていいところなんだなと素直に感じました。

そして、たくさんの人がいた。
普段は誰もいない田んぼのあぜ道を、楽しそうに歩いている人たち。
船にも人がいっぱい。
賑やかなその雰囲気は、とてもワクワクするものでした。

田んぼのど真ん中にある「わらアート」。

普段は誰もいない田んぼのあぜ道が、この日はとても賑やかだった。

小豆島から豊島に渡るフェリー。人が通路にもいっぱい。

当時は小豆島で暮らすなんて考えてもいませんでしたが、
この時感じた「ここいいなー」という思いが、
結果としては移住するきっかけのひとつになりました。
その1年後の秋に移住を決めて、さらにその1年後の秋に移住。
そして、いまが3年後の秋。
3年経って2回目の瀬戸芸がやってきたというわけです。

いよいよ今週末10月5日(土)から、瀬戸内国際芸術祭2013の秋会期が始まります。
肥土山では「わらアート」の準備が進んでいます。
個人的には秋の瀬戸芸が一番オススメ。
心地良い秋の空気の中で、作品とあわせて島自体も楽しみに来ていただければ!

そしてまた、瀬戸芸が誰かの人生を変えるきっかけになったりして。

地元のおっちゃんたちがアーティストと一緒に「わらアート」を制作。

「わらアート」を通して風景を楽しむ。

島暮らし、すぐそばに海がある

いろいろな表情を持つ、小豆島の海。

小豆島は瀬戸内海で2番目に大きい島。
たぶん多くの人が思っているよりも大きくて、
旅行で来ても車や自転車など、なんらかの足がないとまわれない広さ。
いくつかの港、いくつかの集落があって、エリアごとに景色が全然違います。

私たちが暮らしているのは、その島の真ん中あたりにある
肥土山(ひとやま)という集落。
多くの集落が海岸沿いにあるけれど、
肥土山とお隣の中山というふたつの集落は海に面していない。
山に囲まれた谷あいにあり、島っぽくないエリア(笑)。

実は、私たちが小豆島への移住を決めたきっかけのひとつは、ある雑誌だったりする。
「BRUTUS」の島暮らし特集。
表紙の写真と文章、
「たとえば、いま、あなたが都会を離れて島で暮らすとしたら。」
にやられて、中身を読みながら、とにかくいいなあと。
すぐそばに海がある暮らし、島暮らし、
それってやっぱり多くの人が直感的に憧れる暮らしなんだと思います。

夕焼けで真っ赤に染まる空と海。

土庄東港から眺める余島。

フェリーの窓から眺める瀬戸内海の夕暮れ。

肥土山での暮らしは、普段はどちらかというと山暮らしですが、やっぱりここは島!
暮らしの中に、海があります。

車で10分も走れば海がある。
海に行こう! と思わなくても、買い物に行く通り道から海が見える。
遊びに来た友人や家族を迎えに行くのは、駅じゃなくて港。

ばあちゃんをお迎えに坂手港へ。おーーい、ばぁちゃーーーん!

美しいエンジェルロード、買い物に行く通り道にあります。

買い物帰りに、土庄東港で釣り。

そして、海岸線約120キロの小豆島にはいろいろな表情の海がある。
北にある静かな集落の海。
南にある賑やかなまちの海。
東にある水がとてもキレイな海。
西にあるごま油の香りが漂う港の海。

島の北側にある大部港の風景。日本海の集落に雰囲気が似ている。

島のラーメン屋さんからの景色。

三都半島の蒲野の浜。本当に穏やかでキレイな海。

西の港、土庄港にはごま油の香りが漂う。

そういういろいろな海がひとつの島にあるのは、
小豆島ならではの魅力なんじゃないかなと思います。

まだまだ行ったことがない海がたくさんある。
これからも少しずつ島のいろいろな海、海がある風景を探してみようと思います。

「ヌー銅セクシー・コンテスト」 結果発表第5弾

涼しくなってきましたが、裸です。

今回は、久しぶりにヌー銅の登場です。
すっかり秋らしくなってきましたが、この人たちはいつだって裸。
みなさんも、薄着をしてうっかり風邪をひかないようにお気をつけください。
それでは、みうら所長の講評をどうぞ。

すげまほさんの投稿
人文字でLOVE
撮影場所:所沢市役所前

みうら:着てる人もいればヌー銅もいる。ハッキリしたいところだね。

Gummoさんの投稿
ヌー銅3姉妹。末っ子は恥ずかしがり屋。
ではなくて、かくれんぼしているだけのようです。
撮影場所:香川県丸亀市 丸亀市民ひろば

みうら:スッポンポン、しかも大股開きで君は何を思う?

masakoさんの投稿
はだかんぼうの子どもたちは堂々としています。
誰かが手にタンポポを持たせたのかな。
撮影場所:名古屋市 久屋公園

みうら:楽しそうに鳥と戯れるのはいいが、
いずれ通報されるぞ、そこのファミリー。

khao-changさんの投稿
発見! はだかサックス黒川さん@丸の内
撮影場所:東京丸の内

みうら:“黒川さん”と覚えておいてほしい。作家名だから。

かの さんの投稿
渋谷のど真ん中で、黒川さん? を発見しました。
撮影場所:東京都渋谷区

みうら:いるよね、いつもこのヌー銅。
ほとんどの人が気づいてないけどね。

yotecoさんの投稿
「セで始まってスで終わるものな~んだ?」
「セ…セ…セブン&アイホールディングス!」
撮影場所:福岡県北九州市

みうら:ここも行ったなぁ。
待ち合わせするなら、まず、服を着てからだ。目立つけど。

masakoさんの投稿
エアーチェロでしょうか? 音は自分の声ですかね。
撮影場所:愛知県豊田市

みうら:立川談笑二人会にゲストってことじゃないよね?

つつみ さんの投稿
高校の正門にあるので、年頃の子たちを刺激しすぎないように
一応パンツを履いています。
撮影場所:千葉県市川市

みうら:“いいケツしてんなぁ”って、思うけど、それでいいの?
パンツはいてんの? あなた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

みうら所長より
“みやげもの”の中には本気でいらない“いやげもの”があること。
英語で言うと、ノーサンキュー・スーベニールだ。
これだけを言及した著書『いやげ物』(ちくま文庫)を出版して久しい。
その頃には必ずといっていい、
いや、みやげもの屋の3分の2はいやげものという状態であったが、
再訪した土地にはいま、ほとんどそれらは絶滅していた。
ハッキリ、売れないことに店主も気づいたのだ。
しかし、それらが実は日本文化を後世に伝えるものであり、
いずれ外国のエライ先生が「コレガニホンデショ!」と、価値を見出すに違いない。

今回、みなさんに送っていただいた写真は、銅像。
私がかねてより“ヌー銅”と呼んでいたものである。
大概は高度経済成長期の調子こいた頃に量産され、
“アート”という体のいい言葉で誘われ、日本各地に置かれたものであろう。
ヌードでいる意味は? と、問われたときに、
たとえ銅像作家であろうが正しい答えは即答できないものだ。
しかも、ヌー銅の多くは駅前や公園、市役所といった、人が集う場所に建てられている。
「あのおねえちゃん、スッ裸だ!」
子どもが指をさすのも当然で、それがもし銅色でなく
肌色だったらと想像すると、まちの治安は危うい。
女性銅像の中には大股開きのものもある。
また近づいた者は本能ゆえであろうか、
男のそれが目線の先にブラ下がっているのが運のツキ、
何人もの人に触られまくり、黒光りしているのが常だ。
台座にはそれを見越してか、“そういう目的で作ったんじゃない”と、
『希望』とか『愛』なんて、どーでもいいタイトルが加えられている。

写真を見ると、オレも随分と旅をしたもんだと思う。
かなり知ってるヌー銅が多かった。
まだまだいるからぜひ、ヌー銅捜索の旅をみなさんも続けてほしい。
報告もよろしくです。

編集部より
さすが所長、すでにチェック済みですね。
みうら所長が思わずうなるようなヌー銅を探して、どしどしお送りください。
秋の行楽では、ぜひ「いやげ物」も探してみてくださいね。

募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

47都道府県のワーストを アプリで解決(したい)! 第25回:鹿児島

第25回:「日本一炎上している鹿児島県!」

今回特集するのは、桜島のある鹿児島県です。
桜島の噴火がよくニュースになっていますが、
鹿児島県は、2011年の火災出火件数もワーストのようです。

もしかしたら、先日オリンピックの開催地が決まった東京よりも
いろんな意味で、熱い県なのかもしれません。
ほかにも、たくさんのワーストがありました。

情報公開度ワースト(2010)

コーヒー消費量ワースト

ブロードバンド契約数ワースト

不動産業界年収ワースト

若手医師比率ワースト

日本酒消費量ワースト

振り込め詐欺認知件数ワースト

ウイスキー消費量ワースト

小中学生長時間ゲームプレイ率ワースト

中学生長時間ネット利用率ワースト

束縛されたいワースト(男性)

恋人がまったくできそうにないワースト(女性)

料理、選択、掃除など家庭的なことが好きワースト

いちばん上の「情報公開度ワースト」とはなんでしょう?
検索したところ、「全国市民オンブズマン連絡会議」が調査しているようですが、
けっきょく、中身はよくわかりませんでした。でも、上のワーストを見るかぎり、
とりあえず鹿児島県は、ワーストの情報はどんどん公開しているようですね。

さっそく、アプリでワーストを解決していきましょう。

ウィスキーとコーヒーが好きになる「ウィスキーコーヒー」

ウィスキーとコーヒーをミックスさせたカクテルレシピのアプリです。
ウィスキーボンボンというチョコレートもあるくらいなので、
ウィスキーコーヒーもけっこうおいしいはず。

オーストリア発祥の、コーヒーにホイップクリームをいれた
ウィンナーコーヒーというものがありますが、あまり耳にしたことがないので、
ウィスキーコーヒーは、ウィンナーコーヒーに勝利して、
コーヒーバトルのウィナーになれるかもしれません。

ネット利用率ワーストを解決する「ねっとりネット」

21世紀になってからずっと流行っているインターネットですが、
鹿児島県では、いまひとつなようです。

たったひとつの写真で、炎上してしまう昨今、
ネットにつながらないということは、リスクがないことかもしれません。
しかしネットを使わないと、この連載も見られないので、
やはり、ネットを使うべきです。

ネット利用率を上げるアプリ「ねっとりネット」。
スマホでネットを使っている人に対して指示が出て、
ネットを使っていない人に、ネット加入を促進させます。

「ねぇねぇねぇねぇ('n')インターネットでしか見られない
あんな画像やこんな画像が見られるよぉー!」

とか、

「ねぇねぇねぇ('n')メールがあれば、気軽に告白できるよぉー!」

など、しつこくねっとりとした言葉で
ネット加入を促す指示が飛んできます。

こんなウザい人たちの対処法を調べるのにも
ネットが便利であることを知ってもらえるでしょう。

振込め詐欺被害ワーストを解決する「振込め詐欺ドッキリ」

振込め詐欺のドッキリで、自分の両親や知人をダマすアプリです。
振込め詐欺の方法がたくさん書かれていますので、
それにしたがって、ターゲットをダマします。

いちどダマされた人は、ダマされにくいだろうという仮説をもとに、
どんどんドッキリをしかけます。
振込め詐欺のドッキリをしかける人は、犯人の気持ちがわかるので、
いざ自分が振込み詐欺に遭ったときにも、
それが詐欺だとわかる可能性が上がるはずです。

引っかかった人たちも、本当の振込め詐欺に遭遇したときに、
「またドッキリ?」と冷静に対処することができるはず。

日頃の遊びで、犯罪が防げたら、最高ですね。

次回は、山口県!

山口県といえば、現在の下関周辺にあたる
「壇ノ浦の戦い」が有名ですね。いまだったら、「壇ノ浦の戦い」よりも
「壇蜜の裏の戦い」のほうが惹きがあるかもしれません。
ちなみに、壇蜜さんは、やはり秋田県出身でした。

2020年の「東京オリンピック」の開催が決まりましたが、
どうやら「がんばれ東京」は、公式スポンサー以外使えないようです。
もし山口で「山口オリンピック」が開催されるのなら、
「がんばれ山口」が禁止になるのでしょうか? そうなったら、
日本中の山口さんが誰からも応援されなくなってしまいますね。

とはいえ、東京に決まってよかった!
がんばれとうky……おっと、あぶない、あぶない。
次回も、お楽しみに! アディオス!

鹿児島大仏くんの大仏訓

鹿児島より、桜島のほうが全国ニュースになってるなぁ……。

古い家を直して暮らす

代々暮らしてきた農村民家をリノベーション。

いま、私たちが暮らしている家は、築120年ほどの農村民家です。
もともとたくちゃん(夫)の父、祖父、曽祖父と代々暮らしてきた家。
そこに去年の10月帰ってきました。

築120年の我が家。畑から撮影。

細い坂道を登っていくと我が家の石垣が見えてきます。道の両脇には柿の木が。(撮影:大塚一歩)

由緒ある立派な古民家とかではなくて、うちは農村にある本当に普通の民家。
でも、この家から眺める風景は普通じゃない(と思ってます)。
少し高台にあるので、肥土山の集落を見渡すことができ、そのすぐ向こうに山がある。
きれいだなーと毎朝のように思います。

庭からの風景。肥土山の集落と山々。

幼稚園からの帰り道。写真左奥に見えるのが我が家。

この家を直して、ここで暮らし、ここで働こう。
引っ越して来る前からそう決めていました。

こっちに来てからは、まずとにかく掃除。
いらないものを処分、掃く、拭く、その繰り返し。
ネズミの巣ががいたるところにあって、時々途方に暮れたり。
古い家で暮らすというのはこういうことなんだなと。

引っ越して早々、まずは掃除。とにかく掃除。

継ぎ足された柱。床や壁、天井なども継ぎ接ぎしながら代々暮らしてきた。

そして掃除と並行して、どうやってこの家をリノベーションするか、
そのプランを作っていきました。
暮らすための住居スペース、働くためのカフェスペース、
農作業スペース、それらを配置していきます。

家の寸法を測り、図面をおこし、それをベースに改修プランを考え、
模型を作ってイメージを固める。
引っ越して4か月後の今年2月に、地元の同世代の大工さんに施工を依頼。
自分たちで家を直していこうかとも思ったけど、
子どもを育てながら、農業をしながら、家も自分たちで直していたら、
時間がかかりすぎると判断し、大工さんに依頼することに。

家の簡易模型。模型を作ることで空間をより立体的にイメージできる。

見積もりなどなんだかんだとあり、7月から本格的に工事が始まりました。
思ったよりも基礎部分の傷みが激しく、結局ほとんどの基礎を作りなおし。
そしてただいま、工事40日目あたり。
いよいよ工事も佳境となり、カフェスペースの天井を抜き、床を削る。
美しい木造の小屋組(屋根の構造)が現れ、大興奮!
この屋根の下に、家族や友人知人など、いろんな人が集まる場を作れたらいいなと。

天井をはがすと現れた美しい木造の小屋組。

地元の左官さんが漆喰塗り。実は遠戚のおっちゃん。

想像していたよりずっと高かった屋根。この屋根の下に、皆が集まる場所を作りたい。

こんな田舎に誰が来るの? とよく言われます。
確かにどうなるかわからない。
でも、この連載を読んで遊びに来てくれた方、Facebookを見て来てくれた方、
昔からの友人知人、この夏にはたくさんの方々が家に遊びに来てくれました。
やらずに後悔するよりも、やって後悔するほうがいいかなと。

「小豆島日記」を読んで遊びに来てくださったご家族。

寒くなる前にまずはカフェオープンを目指して、もうひと踏ん張り。

瀬戸内国際芸術祭 2013 大島「やさしい美術プロジェクト」

島そのものを見てもらうということ。

瀬戸内国際芸術祭が開催される12の島のうち、
大島は少しほかの島と事情が異なる。
大島は、島全体が国立ハンセン病療養所なのだ。
1909年に開園したこの「大島青松園」は、
全国に13ある国立療養所のうちのひとつで、唯一の離島。

ハンセン病の感染力はきわめて低く、治療法が確立されているが、
かつては誤った知識から不治の病とされ、長く差別の対象となってきた。
法律によって隔離され、子孫を残すことも禁じられた。
その誤った「らい予防法」が廃止され、
療養所に人が自由に行き来できるようになったのは1996年。
つい17年前のことだ。
療養所にいる人たちはすでに治療は終わっているので
「患者」ではなく「入所者」と呼ばれる。
大島には現在も約80人の入所者が暮らし、その平均年齢は80歳を超える。

この大島では、2010年の第1回芸術祭から、絵本作家で美術家の田島征三さんと、
「やさしい美術プロジェクト」が関わっている。
芸術祭の構想が立ち上がったとき、ぜひ大島でも開催したいと考えた
総合ディレクターの北川フラムさんは、いち早く大島を訪れた。
やさしい美術プロジェクトを手がけるアーティストの高橋伸行さんは、
北川さんに声をかけられ、2007年から大島に足を運ぶようになった。
だが、最初は何をしていいのかまったくわからなかった、と高橋さんは言う。
「何度も来るようになって少しずつ入所者のみなさんと交流できるようになりました。
そこで感じたのは、この島全体が発しているメッセージのようなもの。
でもそれが外に伝わっていないという気がして、
それを伝えていくようなことをやろうと思いました。
僕自身が作品を持ち込んで展示するのではなくて、
この島そのものをきちんと見てもらう。
そういうことに意味があるんじゃないかと思えてきたんです」

田島征三さん作の絵本『海賊』。「青空水族館」では、この海賊と人魚の物語の世界が、空間絵本として展開している。

やさしい美術プロジェクトが大島で取り組む{つながりの家}は、
大きく3つの柱からなる。ガイド、ギャラリー、カフェだ。
芸術祭ではほかのどの島も来島者が島内を自由に見て回るが、
大島ではガイドとともに島を見て回る。
島には入所者の居住区域もあるので、そういった配慮もあるが、
島の歴史を知ってもらい、見てもらうという意図がある。

来島者はまず、ここで亡くなっていったたくさんの入所者の遺骨を納める
納骨堂で手を合わせ、その魂を弔う「風の舞」というモニュメントを訪れる。
このガイドを担うのが、芸術祭のボランティアサポーターである「こえび隊」。
周辺地域の若い世代がその役割を担うことにも、大きな意味がある。

ギャラリーでは、亡くなった方の遺品や、捨てられていたものなど、
大島のさまざまなものを集めて展示している。
それらは単に資料としての展示ではない。
「資料的な価値があるかはわからないけれど、
僕らアーティストにとっては、何かを感じとらせてくれるもの。
そこで生きてきた人の息づかいや記憶、暮らしぶりが見えてくるようなものです」
と高橋さん。入所者の人たちが、昭和30年代に
園の許可をとってつくったという船なども展示している。

全国のハンセン病療養所には必ずある納骨堂。亡くなっても自分の家に戻ることのできなかった人たちのお骨が収められている。

1992年に1000人のボランティアによって建てられたモニュメント「風の舞」。魂が風に乗って自由に解き放たれるよう祈りを捧げる。

そして「カフェ・シヨル」は、来島者、入所者、療養所の職員などが
分け隔てなく集まる場所。高橋さんと一緒に活動する女性ふたりが運営する。
芸術祭会期中の土日、会期外も月に1度営業して、ランチやお菓子を提供している。
島には戦時中の食糧難の時代に、入所者たちが開墾した畑があり、現在も作物がとれる。
それらの野菜や果物を素材にとり入れ、ふたりが工夫して毎月メニューを考案。
とても評判がよく、ランチ目当てに島外からやって来る人もいるという。

ここで出すお菓子「ろっぽう焼き」は、かつて大島でつくられていたお菓子。
ルーツは大島にはないが、あんこをうどん粉で包んで焼いた焼菓子で、
これがおいしかったと懐かしそうに話す入所者が多く、再現してカフェで出すことにした。
「これは大島の人たちが自分たちの暮らしのなかで育んできた
小さな、知られていない文化。単なるお菓子ではなくて、
食べて味わうことで、入所者のみなさんの記憶を共有するという作品なんです」
島の外の人と入所者が一緒にお茶を飲んだりできるような場所が、それまではなかった。
カフェ・シヨルは2010年の芸術祭後も月に1度営業し、定着してきた。
準備期間も合わせると、月の半分くらいは大島にいるという彼女たちは、
入所者にもすっかりおなじみの存在だ。

空き室を利用してつくられた「カフェ・シヨル」。シヨルという名は「~しよる(する)」という香川県の方言から。

あんこをうどん粉で包み、六面体にして焼いた「ろっぽう焼き」。(写真提供:カフェ・シヨル)

見て、知って、感じて帰ってほしい。

大島自治会長の森和男さんと副会長の野村宏さんは、ふたりとも60年以上ここで暮らす。
当初は芸術祭や現代アートといっても、まるで見当もつかなかったという。
「そんなことをしてお客さんが来るんだろうかと半信半疑でした。
始まってみたら関東や九州から来る人も多い。まさかこんなににぎやかになるとは」
と野村さん。
なかには大島が療養所の島だということを知らずに来る人もいるが、それでもいい。
森さんは「これまでこの島は知られていなかったに等しい。
芸術祭の作品を見に来ることによって、大島の認知度が上がる。
たくさんの人が来てくれるのはいいことだと思います」と話す。

野村さんは高知県出身。大島に作品を展示している田島征三さんは
高知に疎開していたことがあり、年齢が近いこともあって、意気投合したのだそう。
「田島先生も高橋先生も、よくわからないものをいっぱい集めてきて展示したり、
突飛というか、我々が全然思いつかないようなことをされます。
こえび隊の人たちもたくさん手伝いに来て、みんな暑いのにようやるなと思います」
と楽しそうに笑う。アートなんてわからん、と言いつつ、やっぱり楽しいのだ。

野村さんが入所した昭和27年当時は、入所者は700人もいた。
けれどそれに対して介護する職員はたった20人ほど。
人手が足りないので、比較的症状の軽い軽症者が
さまざまな作業をしなければならなかった。
家や道路を直したり、畑仕事をしたりと、
半分、軽症者によって療養所が運営されていた時代もあったのだ。
また生活だけでなく、医療までもが隔離されていた。
らい予防法が廃止されるまでは、病気になっても
外の病院で治療を受けることもできなかったという。

ふたりはこれまで多くの仲間たちの死を見てきた。
「もっと早く法律が廃止になっていれば、こんなにも差別に苦しむことなく、
もう少し楽だったんじゃないかと思います。
いつのまにか年月が過ぎてしまいましたが、あまりにも長かった」と野村さん。
森さんも「芸術祭をきっかけに来てくれた人が、大島のことを知って、
何かを感じて帰ってくれるんじゃないか。それが大事なことだと思います」
と話してくれた。

野村さんの趣味は盆栽。みごとな鉢がいくつも並び、足を止める来島者と会話を交わすきっかけにもなる。

入所者たちが釣りをするために、庵治町の漁師につくってもらった船。あまり遠くまで行くことは許されなかったが、つかの間の解放感を味わったに違いない。下からも見上げて鑑賞できるようになっている。

船の下を掘ったときにできた土の山を、高橋さんのアイデアで畑に。トマトやすいかもたくさんできたという。

ここで暮らす人たちにとって当たり前のものが、実は当たり前じゃないんだと、
外の人間だから言えることがある、と高橋さんは語る。
「いままで入所者がとるに足らないと思い込んでいたものをあえて展示し、
大島を訪れた人々がそれらをじっと見つめる。
入所者のみなさんはその光景を見ていると気持ちが変わります。
誰にも見てもらうことがないと思っていた、自分たちの使ってきた生活用具などに
ほのかに刻まれた痕跡のようなものを、涙を流しながら見て感じてくれる人がいる。
そうすると、自分たちの生きてきた時間や記憶に、それまでなかった価値が与えられて、
少しずつ、生き抜いてきた自身への誇りが芽生えているように思います。
人としての存在価値さえ認めない隔離政策がとられてきたけれど、
そこには悲しみがあり痛みがあり、そして喜びもあったのだと。
つぶさに見ていくと、大島にあるどんな些細なものにも、
その背景には、ここで生きてきた人たちのストーリーがあるんです」

展示されているもののなかには、生々しくショッキングなものもある。
かつて実際に大島で使われていた解剖台だ。
浜辺にうち捨てられていたものを引き上げて、前回の芸術祭から展示している。
どのように、何を目的に解剖が行われたのかは、
詳しい調査が進んでいないのでわからない。
そのうえで展示するのはどうかという指摘もあるが、
実際に解剖台の上で遺体を洗ったり、
解剖の終わった遺体をお棺に移した経験のある入所者は多いそう。
高橋さんのなかでもまだ結論は出ないが、
これも島の歴史を伝える象徴的なものであることは確かだ。

高橋さんは、自身もだんだん島に溶け込んでいったせいか、
芸術祭によって島が大きく変化したとはあまり感じていなかったが、
森さんたちの口から、芸術祭から島が変わってきたんだという言葉を聞いた。
「たしかに、いまは僕やこえび隊の人が大島にいると、
久しぶりだね、なんて入所者の方がふつうに声をかけてくれます。
大島を訪れるようになった頃はそんな雰囲気ではなかったので、
いま思えばゆっくり変わってきたんですね。
部屋から出ることのなかった入所者の方が、カフェに行ってみたいと、
それを励みにしてお店に来てくれる方もいて。
そんなことがあるとすごくうれしいですね」

展示されていた碁盤。囲碁や将棋は入所者たちの数少ない娯楽のひとつ。手が不自由な人はスプーンをうまく使って碁石を並べたそう。

ハンセン病療養所には、歌集や詩集を自費出版していた歌人や詩人が多くいた。それらの本を集めていた入所者の蔵書も展示されている。

コンクリートでできた解剖台。浜から運び上げるときに割れてしまった。

高橋さんは、大島以外でも「やさしい美術プロジェクト」を各地で展開している。
もともと彫刻作品をつくっていたが、立体作品をつくる際に
空間や場所との関わりに目をつけることが多くなり、やがて人との関わりや、
人の背景にある地域や歴史も見つめながら作品をつくることを考えるようになった。
また兄を病気で亡くし、自身も交通事故で入院した経験から、
病院という場所で表現のかたちを探れないかという構想を持つようになった。
現在は、病院の緩和ケア病棟や老人福祉施設、
障害を持つ子どもが通園する施設などでプロジェクトを展開している。

「病院にいる人たちは楽しいことよりも、
辛い、苦しい、痛いということがほとんどです。
だからこそ意識から遠のかれてしまいがちですが、
あえてそういう場所から出発してみたい。
人の痛みを感じるというのは人間に備わった大切な能力だと思うんです。
人の痛みを感じることから始めて、何かをつくり出していく。
そういう創造性の積み重ねをしていくプロジェクトです」

大島で暮らす人々はみな高齢で、入所者は年ごとに少なくなっていく。
やがて誰もいなくなるという現実をしっかり見つめて、
この島をどうしていくかは今後の大きな課題だ。
「いまのうちにみなさんにできるだけいろいろなお話をうかがって、
何らかのかたちで継承していきたい。そのためにはまず、
たくさんの人がこの島に関わることが大事だと思います。
ここで生きてきた人たちのことを、僕たちは絶対に忘れない。
いまこの瞬間も、そして将来にわたっても、
この島を多くの人々が訪れる島にしたいという願いを持つ入所者がおられます。
これからもそこにずっと関わっていきたいと思っています」

やさしい美術プロジェクトは、美術という枠組みを超えた、
人と人とのつながりから何かが生まれていくような営み。
これが瀬戸内国際芸術祭の真のねらいではないだろうか。

娘さんと一緒に島を訪れていた高橋さん。「やさしい美術プロジェクト」はこれからも各地で続いていく。

profile

NOBUYUKI TAKAHASHI
高橋伸行

1967年愛知県生まれ。アーティスト、「やさしい美術プロジェクト」ディレクター、名古屋造形大学教授。彫刻作品を発表し、個展やグループ展に参加する傍ら、2002年から「やさしい美術プロジェクト」を開始。愛知県厚生連足助病院や新潟県十日町病院などで活動を続ける。
http://gp.nzu.ac.jp/

information

Setouchi Triennale 2013
瀬戸内国際芸術祭 2013

秋会期 10月5日(土)~11月4日(月)
会場 瀬戸内海の12の島+高松・宇野(直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島、本島、高見島、粟島、伊吹島、高松港・宇野港周辺)
http://setouchi-artfest.jp/

農業を生業にするということ

リアルな私たちの暮らしのこと。

9月に入り、少し落ち着いた小豆島。
ここしばらく、瀬戸内国際芸術祭や関連するイベントのことばかり書いていたので、
ここでちょっと私たちの暮らしのことを書こうかと。

小豆島に引越してきてから、10か月が経ちました。
気づけば、もうすぐ1年。
あっという間なんだけど、いろいろなことがありすぎて
引っ越してきたのがずっと昔のように感じます。

私たちは、こっちに来てからいわゆる“サラリーマン”をしてません。
自分たちで仕事をつくっていこう、
生きること自体を働くことにしよう、そんな思いで移住。
日々考えながら迷いながら、いまは自分たちが思い描いている生き方を
実現できるよう、ひとつずつ組み立てている感じです。

そのひとつであり、私たちの暮らしのベースでもあるのが「農業」。
引っ越してからすぐに見よう見まねで畑を耕し、
苗を植え、草をむしり、肥料をあげて、収穫。
とにかくやってみています。

今年の春の畑。引っ越してきてすぐ植えた玉ねぎを収穫。(撮影:大塚一歩)

ミントやレモンバームなどのハーブも栽培。

自宅のすぐ横にある畑。

6月からは少しずつ育てた野菜を販売。
旬の野菜を詰めあわせたセットの宅配販売。
マルシェに出店して販売。
島のお店に直接販売。
など、まだまだ本当に小さな売上ですが、いろいろな方法を試しています。

収穫した野菜を何品かのセットにして宅配販売。

島外に向けても、梱包してクール便で発送。

お誕生日プレゼントに旬のお野菜を! ギフトとしてお野菜を贈ってもらえるように。

そういうふうにひとつずつ自分たちでやってみることで、
いろいろなことがリアルにわかってくる。
良いことも悪いことも。

野菜は本当に単価が安い、というのを改めて実感。
それこそ汗水たらして育てたきゅうり3本、200円。
それを1000セット売っても20万円。
経費を引けば、利益は本当に少ない。
価格的にも保存期間的にも生野菜の販売だけでは成り立たない、
ジャムやシロップなどに加工して販売したらどうだろ。
加工する場所、販売の許可が必要じゃないかな。
考えることもやることもてんこ盛り。

高松市内のマルシェに出店。野菜だけでなく野菜を加工したフレッシュジュースも販売。

島外でお野菜を販売する場合、往復のフェリー代だけで結構な経費がかかる。

果たしてこの生き方は成り立つのか。
壮大な挑戦だなとよく思います(笑)。

ここで移住のリアルな話をひとつ。
私たちの暮らしはもちろんまだ赤字です。
移住するまでに貯めた貯蓄を切り崩して生活している状態。
亡くなった祖父の家で暮らしているので家賃ゼロ、それでも日々お金が出ていく。

貯えにも限りがあるわけで。
タイムリミットまでになんとか暮らしを成り立たせねば(笑)。

さて、秋冬野菜の苗作りと収穫に行かないと。

秋冬野菜の苗作り。

ツヤツヤのナス。最近我が家の定番メニューはこのナスの揚げびたし。

瀬戸内国際芸術祭 2013 豊島「島キッチン」

瀬戸内国際芸術祭が開催されている島のうち、
小豆島、直島に続く人口となる約1000人が住む豊島。
島では水がとても貴重な資源だが、豊島は昔から水に恵まれ、
瀬戸内では米がとれる数少ない島のひとつ。
前回芸術祭が開催された2010年に、
美術家の内藤礼と建築家の西沢立衛による「豊島美術館」や、
クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」が誕生し、
アートファンにはその名を知られる島となった。
そして今年もまた、芸術祭のシンボル的な作品が豊島に生まれた。
コンセプトから横尾忠則が手がけ、建築家の永山祐子とつくり上げた「豊島横尾館」だ。
古民家を改修し、平面作品だけでなく、
庭園や煙突のような塔でのインスタレーションなど、
横尾の壮大な世界観が表現されている。

世界中の人の心臓音が聴ける「図書館」というコンセプトのクリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」。(写真:久家靖秀)

夏会期からオープンした「豊島横尾館」。既存の建物の配置をいかし「母屋」「倉」「納屋」で構成される。塔のような建物では《滝のインスタレーション》を展示。

竹林の上に船のように浮かぶのは、アメリカのマイク+ダグ・スターンの作品「Big Bambu」。竹の道を歩いて船まで上がることもできる(ツアー制。条件などは芸術祭HPで要確認)。

島の恵みが味わえる場所。

この豊島で、前回の芸術祭からすっかり定着しているのが「島キッチン」。
安部良設計によるレストランで、島でとれた食材を使い、
東京・丸ノ内ホテルのシェフと島のお母さんたちがつくる料理が楽しめる場所。
シェフはレシピ開発や調理指導だけでなく、夏会期は島に常駐し、
お母さんたちと一緒にキッチンに立っている。

島キッチンで店長を務めているのは「瀬戸内こえびネットワーク」の藤崎恵実さん。
もともと豊島出身の藤崎さんは、島を出て岡山県で働いていたが、
島に帰ろうと考えていた頃、2010年に瀬戸内国際芸術祭が開催されることを知り、
島に戻って「こえび隊」に登録した。
「こえび隊」は瀬戸内国際芸術祭のボランティア組織で、
さまざまなかたちで芸術祭の運営をサポートしている。
瀬戸内海近隣はもちろん、全国各地から人が集まり、
週末だけ首都圏から参加する人や、アジアや欧米など海外から参加する人もいる。
年齢層も学生からお年寄りまで多彩で、家族で参加する人もいるという。

通常、こえび隊のメンバーは毎日違う会場で活動するが、
自宅も近い藤崎さんは会期中ずっと島キッチンに携わることに。
会期後も島キッチンは継続し、週末やGWなどに営業することになり、
島に住む藤崎さんが店長となった。
「島に帰って何をするかは決めていなかったんです。
でもなんとなくいつか帰りたいとずっと思っていました。
そもそもこの島が好きなんでしょうね。
自分らしくいられるのが、この島なんだと思います」と笑顔で話す。

半屋外の開放的な空間「島キッチン」。テラスでイベントが行われることも。

この日の「島キッチンセット」(1500円)。鯛を蒸したものに、野菜の天ぷら。島のレモンを使ったぽん酢がかけられている。ラタトゥーユに、鯛のすまし汁。お米は豊島でとれたもの。見た目も洗練され、素材のひとつひとつがおいしい。

マイナスのイメージを乗り越えて。

でも、最初から島にそんなに人が来るとは思っていなかった。
島の人たちはみんな半信半疑だった、と藤崎さん。それもそのはず。
それまで豊島といえば「ゴミの島」というイメージが強かったのだ。

豊島では1970年代から悪質な業者によって有害な産業廃棄物の不法処理が始まった。
住民たちの反対運動もむなしく、香川県が業者に事業許可を出したことから事態は悪化。
島外から運ばれた廃棄物を積んだダンプカーが島内を横行し、
有害物質のせいか、ぜんそくの子どもたちが増えたという。
ぜんそくに関してはその因果関係ははっきりとは立証されていないが、
藤崎さんも子どもの頃はぜんそく持ちだったそう。
また、処分場から猛毒のダイオキシンが検出され、
廃業を余儀なくされた漁業従事者もいた。
やがて住民たちは立ち上がり、
1993年に故・中坊公平弁護士を中心とする弁護団が結成され、公害調停を申請。
2000年にようやく香川県知事が謝罪し、調停が成立するに至った。
廃棄物は現在も直島の溶融処理場で処理が進められているが、
その量は膨大で、処理は2016年までかかるとみられている。

芸術祭には、そんなことを知らずに島にやって来る人もいるが、
なかには島全体がゴミの山だと思っていた人もいた、と藤崎さん。
「そういう面はごく一部であって、本当は自然豊かで緑が多く、
作物もいろいろなものがとれます。
アート作品もすばらしいものがたくさんありますが、
芸術祭がきっかけで島に来てもらって、
ゴミの島というイメージとは全然違うということを実際に感じてもらい、
また豊島に来たいとお客さんに言っていただけるのは、とてもうれしいです」

古い空き家を改築して食堂に。開店した途端、あっという間に席が埋まってしまうことも。

島が、自信を取り戻していく。

島キッチンの厨房で働く地元のお母さんたちのなかに、
藤崎さんのお母さん、藤崎令子さんもいる。
そもそも、藤崎さんに島キッチンの話を教えてあげたのが令子さんなのだ。
最初は、芸術祭なんて自分たちに関係ないと思っていた島のお母さんたちだったが、
総合ディレクターの北川フラムさんたちと話し合っていくうちに、
少しずつ変わっていったという。

「最初は私たちも困りました。でも物事って
そういう強い力がないとなかなか動かないんですよね」と令子さん。
もちろん、東京のシェフと一緒に作業するなんてことも初めて。
「シェフたちは島のお母さんたちが日頃食べているものを
全面的に受け入れてくださり、メニューに加えてくださいました。
島のお母さんたちは、料理本でしか目にしないプロの料理をシェフたちから教えてもらい、
その作り方や野菜の丁寧な取り扱いに感心させられました。
みなさんとてもいい方たちで、お母さんたちの個性を受け止めてくださり、
すばらしい出会いに恵まれたと思っています」

令子さんも、島にこれほど人がたくさん来るとは思ってもみなかったそうだ。
芸術祭が始まって、島も変わってきたと感じている。
「たくさんの人が島に来てくれて、ここがどんなにすばらしい島かということを、
みなさんが私たちに教えてくれました。
私たちがふつうに食べていたものをおいしいと言ってくれて、ああそうなんだ、と。
子どもたちの世代にも、こんなにおいしいものがとれて、景色がきれいで、
安心して暮らせる島なんだと、私たちの口からではなく、
第三者がそれを伝えてくれたことは、とてもよかったとしみじみ思うんです。
子どもたちも、自分たちの住んでいるところはすばらしいんだと、
堂々と胸を張れると思います」

令子さんは、若い世代が島の土地を守りながら農業をやってくれたら、と話す。
豊島はほかの島ではなかなかとれない米がとれる。昔の人たちが開墾した棚田もある。
住民が高齢化して荒れた田んぼも増えてきていたが、
芸術祭で人が来ることによって、景色のためにもと、
少しずつまたお米を作る人が増えてきたそうだ。
「後世も豊かな島でありたい」という令子さんの言葉が印象的。
島の人たちは、文字通り、豊島が豊かな島であり続けることを願っている。

島のお母さんたちが働くことで雇用を生むことにもなっている。

藤崎さん親子。「島の人たちにも、もっとたくさん島キッチンに来てほしい」

information

Setouchi Triennale 2013
瀬戸内国際芸術祭 2013

夏会期 7月20日(土)~9月1日(日)
秋会期 10月5日(土)~11月4日(月)
会場 瀬戸内海の12の島+高松・宇野(直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島、本島、高見島、粟島、伊吹島、高松港・宇野港周辺)
http://setouchi-artfest.jp/

information


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島キッチン

住所 香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃1061
営業時間 10:00~16:30(L.O. 15:30)
*芸術祭の会期中は無休、会期と会期のあいだは土・日・月・祝のみ営業
http://shimakitchen.com/

47都道府県のワーストを アプリで解決(したい)! 第24回:島根

第24回:「日本一どうでもいい島根県!」

こんにちは!

たまにワーストを調べていて思うのですが、
そんなワースト調べなくても……というワースト調査もあります。

「どうでもいい都道府県ランキング」

も、そのひとつでしょう。ワーストを調べれば、
必ずワーストが不幸な気持ちになる。

ですが、私たちは、現実を直視しなければなりません。

今回「どうでもいいと思われている現実」を
直視しなければならないのは、島根県です。

ワーストの数がとても多いですね。ワーストの数なら、上位に入ります。

交通事故件数(2008)

マクドナルド店舗数(10軒・2011年)

中学女子バスケットボール部員数(502人・2010年)

人口集中度(2005年)

女性の喫煙率(2007年)

学習塾・予備校費用(2008年)

完全失業率(2005年)

楽器購入額(2011年)

金融・保険業界年収(4,194,700円・2012年)

小学生長時間ネット利用率(2012年)

夏の甲子園予選出場校数(39校・2009年)

どうでもいい都道府県ランキング1位

年間日照時間

ハンバーガーショップ店舗数(2006年)

世帯主小遣い(月77,327円・2008年)

世帯主小遣いなんて、1位の大分県は178,289円と10万円差。
となりの鳥取県も45位で、102,524円。
なぜ、こんなに島根県は低いのでしょう?

しかし、悩んでいてもしょうがありません。悩んでいても、先には進めません。
だから、私たちはワーストを解決するのです。

小遣いを稼ぐ「さばイバル大作戦」

島根県が持っているのは、ワーストだけではありません。
ベストも持っています。たとえば、鯖(さば)の消費量。
これを利用して、お小遣い額ワーストを解決するためのアプリ。
それが「さばイバル大作戦」です。

鯖のとり方を教えてくれるので、漁師になってお小遣いを稼ぐのもよし。

鯖ラーメン、鯖おにぎり、鯖オムライス、
などの鯖レシピを調べて、鯖の料理で稼ぐもよしです。

このアプリがあれば、消費税が20%になってもサバイバルできるでしょう。

まぶしい頭皮で光の量を増やす「ヘッドライト」

島根県は、「山陰地方」と呼ばれるように、
年間日照時間ワースト、つまり、日本一陽の当たらない県です。

そんな島根県が、光の射すほうへ歩いていくためには、
頭皮がまぶしい人たちを増やすことです。

頭皮がツルツルになれば、光の反射量が増える。
太陽の光が何倍にもなれば、
日照時間もきっと増えるのではないでしょうか。

いや、日照時間は変わらないかもしれませんが、
光をたいせつにしよう。もっと光ろう。そう思うはず。
それが、光の射すほうへ歩いていく第一歩です。

なんでもサバで挟んでバーガーにする「サバーガー」

ハンバーガー店舗数ワーストを解決するためのアプリ。
それが、サバーガー。鯖が本日2回目の登場です。

ハンバーグ、ごはん、パン、からあげ、なんでも
鯖で挟んで「サバーガー」にしてしまいます。
挟むもののお題がアプリから、飛んできます。

鯖好きの島根県民なら、すべてのサバーガーを愛するはずでしょう。
そして、サバーガー専門店もできて、ハンバーガー店舗数は劇的に増えるでしょう。

次回は、島つながりで鹿児島県!

鹿児島県といえば、私の脳裏に浮かぶのは、桜島です。
暑い夏がもうすぐ終わろうとしていますが、桜島はがぜん、暑そうです。

次回も、お楽しみに! アディオス!

島根大仏くんの大仏訓

「山陰地方」って……。山の陰って……。そりゃネガティブにもなるわ……。

「小豆島の顔」プロジェクト、 美しい田園の中に225人の顔を飾る

島の人たちと一緒につくる写真展。

8月末の雨によって、嘘みたいに気候が変わってしまった。
暑くて暑くてひぃひぃ言っていた夏がどこかに行ってしまい、
小豆島はすっかり秋の気配。
あちこちの田んぼで稲刈りが行われています。

先週末で、瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)の夏会期も終わりました。
ほっとひと息かと思いきや、すでに10月5日からの秋会期の準備が始まっています。
肥土山(ひとやま)では、秋会期から武蔵野美術大学わらアートチームによる
巨大な「わらアート」が登場。
収穫の終わった稲わらを素材に、巨大オブジェが制作され、
刈り入れ後の田んぼに展示されます。
肥土山の美しい風景の中に展示される、とても楽しみな作品のひとつです。

3年前の瀬戸芸の「わらアート」。秋の空気の中、たくさんの人が田んぼのあぜ道を歩いていた。

田んぼに浮かぶ巨大くじら。

そして、私たちもこの秋に向けて「小豆島の顔」というプロジェクトを進行中。
小豆島の顔」は、小豆島で暮らすおっちゃん、おばちゃんたちのお顔の写真を撮影し、
その写真を小豆島の風景の中に展示するプロジェクト。
写真家のMOTOKOさん、「小豆島カタチラボ」というプロジェクトを展開している
大阪のgraf(グラフ)さん、島の友人たちと一緒に進めています。

「小豆島の顔」プロジェクト。おっちゃんたち本当にかっこいい。

プロジェクトの仲間。肥土山の農村歌舞伎にて。(撮影:MOTOKO)

MOTOKOさんのことは、ある雑誌の記事で知りました。
ただ写真を撮るだけじゃなく、写真を通して社会的な活動をしている写真家。
すごくカッコイイなと思い、Facebookで友だち申請。
そしてそのMOTOKOさんが瀬戸芸の関連で小豆島に来ることを知り、
これは会いたい! と連絡をとったのが始まりで、いろんなことが動き始めました。
実はこのコロカルでの連載も、MOTOKOさんがつながりを作ってくださったもの。

そんなご縁で始まった「小豆島の顔」プロジェクト。
今年に入ってから何度か打ち合わせを行い、7月から本格的に撮影スタート。
醤油蔵が建ち並ぶ馬木(うまき)地区と、田園が広がる肥土山地区を拠点に、
両地区で暮らす合計225人のおっちゃん、おばちゃんのお顔を撮影しました。

馬木地区での撮影。地域の皆さんとワイワイしながら。(撮影:高見知香)

白い布を持ち運んで、あちこちで撮影。(撮影:高見知香)

馬木の皆さんと一緒に。(撮影:高見知香)

肥土山では、事前に日時を決めておいて、公民館や集会所などに集まっていただき撮影。
お茶を飲みながら、ちょっとしたサロンみたいな雰囲気で。
わいわいといろんな話をする中で、
「この写真を遺影にするわー(笑)」
と、半分本気で話すおばちゃんもいるほど。

肥土山での撮影。自治会長さんもモデルとして参加してくれました。

お茶を飲みながら撮影待ち。撮影はとても楽しい時間だった。

本当に元気なおばあちゃんたち。ふたりで漫才してました。ナイスコンビ!(撮影:MOTOKO)

地元の人と一緒に何かをする。
そうやって簡単に書いてしまえるけど、
実はそれはいくつもの段階を経てやっと実現できるもの。
今回も、何度も自治会長さんなどと打ち合わせを重ね、
なんとか225人の撮影をすることができました。

10月からの展示に向けて、ここから1か月間は展示の準備。
展示場所の視察に行ったり、具体的な展示方法をgrafの服部滋樹さんと相談したりして、
少しずつかたちが見えてきました。

展示場所の視察。肥土山地区はこの田園の中に展示したいと計画中。(撮影:MOTOKO)

展示場所候補地。馬木地区にあるひまわりの花畑。馬木の皆さんが大事に育てています。(撮影:高見知香)

grafの服部さんによる展示スケッチ。美しい風景の中に、100人の顔写真が並ぶ。

「小豆島の顔」は、2013年10月5日~11月4日までの30日間、
馬木・肥土山の両地区で展示予定です。
瀬戸芸秋会期と合わせて、小豆島に遊びに来ていただけると嬉しいです。

テッテーテキにミドリ!  寒霞渓でみどり色のクレヨンを作る

豊かな緑をみんなで作る。

小豆島には、日本三大渓谷美のひとつとして知られる
寒霞渓(かんかけい)という渓谷があります。
島で一番高い標高817メートルの星ヶ城山と美しの原高原の間にあり、
大渓谷と海、まち並みを望める景勝地。
とくに、秋の紅葉の季節は山全体が燃えるように染まり、
その色彩の鮮やかさは感動モノ。

先日、この寒霞渓で「テッテーテキにミドリ!」と題したワークショップが行われました。
新緑や夏の緑も、秋に負けないくらい元気いっぱいの寒霞渓。
そんな緑豊かな森を見つめ、自分の好きなみどり色を探して、
その色のクレヨンを作ろう! というワークショップ。

ロープウェイから眺める渓谷の緑。

寒霞渓山頂駅のメイプルという施設でワークショップ。

講師は、瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)参加アーティストの吉田夏奈さん。
吉田さんは、2011年に小豆島アーティスト・イン・レジデンスに
参加したことをきっかけに小豆島に移住。
現在は小豆島で暮らしながら作品を制作している作家さんです。

ワークショップの講師は、瀬戸芸アーティストの吉田夏奈さん。

今回の瀬戸芸では、「花寿波島(はなすわじま)の秘密」という作品を
小豆島ふるさと村で展示されています。
瀬戸芸の小豆島・豊島版のポスターやパンフレットにも吉田さんの絵が使われていて、
島のいたるところで彼女の絵を目にします。

吉田さんの作品「花寿波島の秘密」。いろははウニが何個あるか数えてました(笑)。

作品を一生懸命鑑賞する親子。この逆円錐型の内側に美しい景色が広がっている。

吉田さんがクレヨンで描く山や森の絵の中には、ほんとうにいろんなみどり色がある。
普段何気なく見ている緑の山、
実はこんなにたくさんの色でできているんだなと気づかせてくれます。

今回のワークショップは、そんないろんなみどり色を自分たちで作ろうというもの。
窓から見える寒霞渓の緑から、どんなみどり色にしようかイメージ。
用意されたクレヨンから何色か選ぶ。
選んだクレヨンをぽきぽき折って、湯煎にかけてチョコレートみたいに混ぜて溶かす。
それを型に流しこんで、固まればオリジナルのみどり色クレヨンの完成!

クレヨンをぽきぽき折ってアルミケースへ。どんな色になるかな。

湯煎してクレヨンを溶かします。だんだん色が混ざって一色になってくる。

オリジナルの型に流し込んで固まるのを待つ。同じ色を2本作って、1本はお持ち帰り。

微妙に色が違うみどり色のクレヨン。

子どもが楽しめるかなと参加したのに、自分が楽しい(笑)。
ぽきぽき折って、混ぜて、固めて、ひとりで5色制作。
作ったクレヨンで色を塗ってみると、クレヨン自体とは少し違う色になったりして、
これまた面白かった。

そして最後に自分が作った色に名前をつけて、色見本帳を作成。
全2回のワークショップで目標は300色のみどり!
たくさんの面白いみどり色が並んでいました。

自分で作った色に名前をつけて色見本帳を作成。

みんなが作ったみどり色がずらっと並ぶ。

ワークショップ後、寒霞渓の緑の中を散歩。
いろんなみどり色に囲まれた道を5分ほど歩いて、鷹取展望台へ。
あらためて、この場所の緑の豊かさ、自然の豊かさを感じた1日でした。

寒霞渓の緑。真夏だけど、標高が高いので爽やかな風が吹く。

鷹取展望台まで5分ほど歩く。いろんなみどり色のトンネルを抜けて。

鷹取展望台からの景色。渓谷と海とまち並みが見渡せる最高のスポット。

YCAM10周年記念祭 〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉

集合する知、そして開かれた知へ。

設立10周年を迎える山口情報芸術センターで開催中の「YCAM10周年記念祭」。
その全体のコンセプトは〈アート〉〈環境〉〈ライフ〉。
アーティスティックディレクターの坂本龍一さんは、そのテーマについてこう語る。
「こういうテーマを掲げたのは、東日本大震災が大きく影響しています。
震災が起きて、一個人としても、またアーティストとしても大きなショックを受け、
もう一度自分たちの生活、あるいはもっと大きな文明という枠組みについて
考え直すきっかけになりました。
人間の生活とアートの関係、人間とテクノロジーやメディアの関係。
いろいろなことが複雑に絡み合った現代社会というものを考え直し、
現在から未来にかけて新しいビジョンを提出できればと思っています」

坂本さん自身も、今回の10周年記念祭でいくつかの作品を発表する。
そのひとつが「Forest Symphony」。
以前から森林保護の活動もしている坂本さんが、
木との対話をモチーフとして展開するサウンドインスタレーションだ。
木の生態活動に反応する微量の生体電位を特殊なセンサーで感知し、
その長期的なデータの変化を音に変換。山口、宮崎、札幌のほか、
ボストンにあるMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボなど、
海外も含め24本の木にセンサーを取りつけ、それぞれの音が
空中に吊られた多面体スピーカーから流れ出てシンフォニーを奏でる。

このプロジェクトの技術開発にあたり、坂本さんと一緒に作品をつくり上げたのが
YCAMの研究開発チームである「YCAM InterLab(インターラボ)」。
この作品に限らず、YCAMにはアーティストの作品を実現させるために
必要な技術を提供したり、日々、情報科学の研究開発をしている常駐のスタッフがいる。
彼らが作品の構想段階から関わり、アーティストとともに制作していく。
彼らが関わることによって、さまざまな展示やプロジェクトが可能になっているのだ。

またそこで開発された技術について、ジャンルを固定せずに
スタッフ同士が情報を共有し、スキルが集合的に蓄積されていく。
そしてまた別のプロジェクトにも応用されていくという循環構造になっている。
第一期で開催中の国際グループ展のタイトルは
「art and collective intelligence」だが、
collective intelligence=集合知という新しい概念は、
YCAMの根幹をなしているといえる。

「Forest Symphony」では、センサー自体を販売し、購入者が木に取りつけ、
そのデータを将来的にネット上に集めるという試みも進められている。
そのように、YCAMでは培った技術をオープンソースとして公開し、
多様な応用を促していくというのも大きな特徴だ。

坂本さんはこのほかにも、11月から始まる第二期で、
高谷史郎氏との共作の新作インスタレーション作品や、
メディアアートのインスタレーションを舞台にした
野村萬斎氏とのコラボレーションによる能楽パフォーマンスも発表する。

「Forest Symphony」では、木の生体電位を取得し専用のサーバに送るオリジナルのセンサーデバイスを、YCAM InterLabが開発。高谷史郎氏のビジュアルディレクションのもと、モニター上でデータを視覚的に表現。

14個の多面体スピーカーからさまざまなサウンドが。木が奏でる音楽を聴くサウンドインスタレーション。

創造し、体験する場所。

10周年記念祭では、子どもたちが思いきり参加できるプロジェクトもある。
「コロガルパビリオン」は、YCAMに隣接する
中央公園の屋外に設置された子どもたちの遊び場。
2012年にYCAMの館内に登場し人気を得た「コロガル公園」を、
建築家ユニット「assistant(アシスタント)」との協働でバージョンアップさせたもの。
この建築物には、反重力的な動きを触発するさまざまな波形の地面が設定され、
その空間のなかにスピーカーやマイク、LED照明などがしかけられており、
子どもたちは、空間と身体とメディアを組み合わせた遊び方を、
自身で発見していくことになる。
また会期中には「子どもあそびばミーティング」が開かれ、
子どもたちとYCAM InterLabが一緒に考えた遊びのアイデアが、
機能として追加されていく予定だ。

こういった活動は「教育普及」として、
「メディアアート」「パフォーミングアーツ」とともに、
YCAMの活動の三本柱のひとつとなっている。
YCAMでは随時、さまざまなオリジナルのワークショップを開催している。
1日開催のものから、アーティストを招いて
1年間の長期にわたり開催するものまで、その内容はさまざま。
メディアやテクノロジー、そしてそのモラルについて、
どう考え、どう使っていくのかを、体験を通して学んだり、
発想したりするようなものになっている。

こういったワークショップから生まれた作品も、10周年記念祭で展示される。
第二期では、YCAMで開催されたワークショップ
「walking around surround」をインスタレーションとして展示。
昨年夏に開かれたこのワークショップでは、
山口の海に近い小学校、山に近い小学校、まちの小学校と
3つの環境の異なる地域の小学生に参加してもらい、
自分たちの身の回りの音をフィールドレコーディングしてもらった。
小学生たちがディスカッションを経て、スピーカーを空間のなかに自由に配置することで、
環境の異なる音が混じり合うというサウンドインスタレーションだ。

ふたつの建物からなる「コロガルパビリオン」。こちらは円筒形の建物の真ん中に小さな吹き抜けの空間があり、傾斜のついた床がその周囲をぐるりと取り囲むようになっている。

もう一方は円形の庭の中に小さな部屋が設けられ、ジャングルジムのような構造物などがある。ふたつの建物の構造は対照的になっており、非日常的な身体感覚を発見できる。

アーティストのアイデアを現実的に作品に落とし込んでいったり、
ワークショップを通じて地域の人たちに参加してもらうといった活動からもわかるように、
YCAMは単に作品を展示する場所ではなく、
創造する場であり、教育や体験の場となっている。
そしてそれを支えているのは、YCAMに集まる優れた人材。
坂本さんも「YCAMにはアーティストのやりたいことを、
なんとか実現しようとする優秀な技術者やプログラマーがいます。
彼らほど優秀な人材が集まっているメディアセンターは日本ではここしかない」
と絶賛するほどだ。

そのような人材と施設が地域にもたらす影響は少なくない。
それは明確な数字に表れるようなものではないかもしれないが、
創造性を刺激された人や発想豊かな子どもは確実に増えているはず。
またこれはYCAMの活動とは直接関係ないが、
山口市内にあるふたつのオルタナティブスペースが、
ともにYCAMのスタッフによって運営されているというのも面白い。
おもに実験的なパフォーマンスの発表の場となっている「スタジオイマイチ」は、
YCAM InterLabの大脇理智さんが個人的に主宰するスペース。
またトークイベントなどを開催し、作家と市民がゆるやかにつながるスペースを
民家で展開するNPO「MAC」を運営するのは、
YCAMで教育普及を担当している会田大也さん。
こういった人たちが、YCAM以外でも地域を面白くしているのだ。

YCAMのスタッフはほとんどが山口県外からやってきた人たち。
チーフキュレーターでYCAM副館長の阿部一直さんは、
山口という地域性についてこう話す。
「坂本龍馬が長州と薩摩を取り持って維新が起きたように、
誰かがメディエートすることで、潜在的なエネルギーが出てくるのが
山口なのかなと感じています。
YCAMがあることで世界のいろいろな土地や考え方と、山口がつながっていく。
そうすることで、地域の人たちの自己表現能力、
国際コミュニケーション能力を高めてもらう。
それは日本にとってとても重要なことだと思います」

まだまだたくさんのプログラムを開催しながら、10周年記念祭は12月頭まで続く。
山口という土地から10年後、20年後の未来が見えてくるかもしれない。

昨年行われた「walking around surround」のワークショップ。地域の人たちが参加して行われるさまざまなタイプのワークショップをはじめ、教育普及はYCAMの活動の大きな柱のひとつとなっている。

「世界遺産の店」 結果発表第7弾

みんなで見つける世界遺産。

列島を猛暑が襲っていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
熱中症などに充分気をつけながら、世界遺産の店を探してください。
では、今回もみうら所長からのコメントをどうぞ。

すげまほさんの投稿
いつ見ても馴染めない。
撮影場所:東京・秋葉原

みうら:食いたいなと思わせてほしい。
たぶん近所の子どものつけたあだ名はストレートでしょ。

ライレイさんの投稿
たまごも将来は肉なんですが……。
撮影場所:東京・田町駅近く

みうら:今晩はすき焼きにしろ、と言ってるわけだ。

ジンタロスさんの投稿
デザイン、語感ともに、昔のファミコンソフトっぽさを感じます。
あるいは工藤静香っぽさといいますか…。
撮影場所:広島県東広島市

みうら:レジェンドって意味。
何だと思っておられるのだろうか。

にしかわさんの投稿
GWではじめて訪れた仙台駅近くで見つけました。
散髪終わったあと「ハンサムになりましたよ!」とか言ってくれるんでしょうか。
撮影場所:仙台市

みうら:髪と顔は別物である。

ゆりなさんの投稿
いつも「今日の言葉」的なものを看板で出していた鍼灸院。
もやもやする内容のものも多かったですが、さすがにそろそろネタ切れかと感じた日。
撮影場所:大阪市西区

みうら:元気のない人がいくら研究しても元気にはならないだろう。

miwaさんの投稿
ただただ惹かれます。
撮影場所:新潟駅周辺

みうら:正面のギリシャ神殿風とは違って、サッシに“ミニスカ”ときたか。
しかも看板の位置がビミョーだ。
ミニスカ○○なら分かるけど、それだけ?

しまやんさんの投稿
なんか、入りにくい。
別にいやらしいとこじゃないですよね? 入った先に何があるのか!?
撮影場所:埼玉県所沢市

みうら:これは弱ったね。
どう解釈するか、度量が試される。
シャッターの降り具合も、わざとでしょ。

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みうら所長より
お元気ですか?
今年の夏、マンディブラリス フタマタクワガタを買いました。
なんと、値段は9000円です。
ペットショップの一角に、昆虫コーナーがあり、もっと安いカブトムシや
クワガタがいたのですが、よくよく見ると、どれもどこか傷んでました。
「コレ、真ん中の足、取れてますよね?」と聞くと
「取れてますねぇ。200円引きではどうですか?」と言われ、
そんなのいらないと思いました。
ここで分かったことは、足1本が200円だったってことです。
「これは元気ですよ」と勧められたのがマンディブラリス。
その名からして当然、外国のクワガタムシ。
「じゃ、それで」と、軽く言ったのがよくなかった。
びっくりするほど高かったわけです。ま、飲み屋一軒って考えればと買ったのですが、
4、5日して、またそのショップに行ったら
「先日、クワガタ買われたお客さんですよね?」と呼び止められ
「すいません。あのとき、気づかなかったのですが、
あのクワガタ、つがいでの値段でした」と、今度はメスのほうを差し出されました。
「ペアで入れておくと、卵産むんですかね?」と聞くと
「オスは交尾するとすぐに死ぬことがありますので気をつけてください」と言われた。
だから仕方なくいまは、2匹別々に飼ってます。9000円をパァにしたくないですからね。

と、いうことで夏はそんな交尾の季節。
まちの看板にもいろいろエロエロなものがありましたが、
本来オスは、すぐ死ぬそうなので気をつけなければなりませんな。

編集部より
みなさんも夏の思い出ならぬ、夏の世界遺産、いやげ物、フィギュ和など、
どしどしお送りください。
『あまちゃん』クライマックスに向けて「海女グッズ」もお待ちしています。

募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

47都道府県のワーストを アプリで解決(したい)! 第23回:京都

第23回:「日本一20代が結婚してない京都府」

こんにちは! いやぁ~あつぃあつぃ。。。

37℃って、人間の体温でいえば、微熱です。
赤血球とか、白血球とか、ウィルスは、こんな世界で
毎日生きてるんですねぇ。人間でよかった。つくづくそう思います。

猛暑対策で頭を悩ました結果、頭を守ろうということで、
生まれてはじめて日傘を買いました。
「日傘男子」という言葉もあるようです。

ですが、面倒でカバンから出すこともないので陽の目を見ることがなく、
はじめて使ったのは、ゲリラ豪雨がやってきた日でした……。

夏は今回の京都も、1年で猛暑日が多いことで知られています。
京都というと、とてもいいイメージがありますが、
イメージと真実はしばしば異なることがあるので、
京都のワーストをリサーチしてみました。

年間猛暑日数(2010)

高速道路の渋滞率(京都丹波道路)

エアコン普及率

ごみのリサイクル率

20代女性未婚率(2010年)

20代男性未婚率(2010年)

仕送り額(2011年)

ちなみに、割り勘派の男性の数が日本一というデータもあります。
これも、ベストというより、ワーストかもしれません。
ですが、とりあえず、ワーストを解決しましょう。

湿気の少ない場所がわかる「からからカラースポット」

「猛暑日」というのは、1の最高気温が35℃以上の日のことを言うのですが、
京都はその猛暑日が多く、さらに、湿気も高いのでジメジメしていて最悪です。

そんな状態をすこしでも改善するために生まれたのが「からからカラースポット」。
京都で、からっとしているスポットが色でわかります。

アプリで、温度を下げることはむずかしいですが、
湿度の低いところへ案内してあげることはできるのです!

大学生がハマるカードゲーム「滝川仕送リステル」

仕送りする額が、日本一少ない京都ですが、
これは大学生の数が多いからという説が有力です。

そこで、大学生がゲームに費やすお金を仕送りにまわすという
アイデアを実現するカードゲームを考えました。

その名も「滝川仕送リステル」です。テレビ局を舞台に、アナウンサーが
モンスタークレーマーと闘っていく新感覚のRPG。基本プレイは無料ですが、
仕送りすることで、自分のカードを効率よく進化させられます。

このゲームが流行すれば、通常、仕送りをもらうだけの大学生が、
逆に仕送りをすることで、仕送り額が滝川を昇るサケのように上昇するはずです。

成功率の高い場所がわかる「プロポーズマップ」

20代の未婚率を下げるためには、結婚する人たちを増やすしかありません。
結婚する人たちを増やすためには、プロポーズの成功率を上げなければなりません。

そこで生まれたのが、「プロポーズマップ」。
京都府内のプロポーズの成功した場所がわかるので
プロポーズの成功率が上がるかもしれません。

もしもプロポーズが成功するとわかっていたら、
プロポーズする人たちの数も増えるので、必然的に婚約率が上がるはず。

このアプリがあったら、この夏、京都では
恋の熱中症にかかり、思わず「ねっチュウしよう」
という人たちが増えていたでしょう。

次回は、知名度ワーストの島根!

今年ようやく「スターバックスカフェ」ができて、
スタバの1日の売上世界記録をつくった島根県です。

知名度のアンケートをとったところ、ワーストだったことから
「日本で47番目に有名な県」というキャッチコピーを使ってもいます。
次回も、お楽しみに。

京都大仏くんの大仏訓

東京都の2/3は、京都である。

瀬戸芸アーティストと一緒につくろう

作品に触れるだけでなく、みんなでつくる。

夏休みの小豆島、各施設で子ども向けのワークショップが開催されています。
今年の夏は、瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)の開催期間ということもあり、
瀬戸芸に参加しているアーティストたちによるワークショップもあちこちで。
娘のいろはが通う幼児園でも、夏休みの登園日に
「造形ワークショップ 小豆島の竜をつくろう!」が行われました。

園庭に張られたテントの下で、「造形ワークショップ 小豆島の竜をつくろう!」

このワークショップは、肥土山にある瀬戸芸作品
「猪鹿垣の島」の作家、斎藤正人さんによるもの。
斎藤さんは、岐阜聖徳学園大学の幼児教育学科の講師をされています。
今回は、ゼミ合宿の一環として、将来幼稚園や保育所の先生になることを目指している
斎藤ゼミの学生さんたちがメインでワークショップを行ってくれました。

「猪鹿垣の島」の作家、斎藤正人さん。

最初はお互いに緊張していた斎藤ゼミの学生さんと子どもたち。だんだんと和やかな雰囲気に。

実は、「猪鹿垣の島」は幼児園のすぐ近くにあって、
子どもたちは制作過程から作品を見ています。
全長70メートルの猪鹿垣は、細長い竜のよう。
そこで、今回のワークショップは、みんなで一緒に“なが~い”竜をつくることに。

まずは、長く伸ばしたロール紙に、
絵の具、はけ、ローラー、穴の空いたペットボトルを使ってアクションペイント。
子どもたちは、好きな色を選んで、真っ白な紙に勢い良く色をつけていきました。
大きな紙にいろんな方法で、描いていく。
暑さも忘れ、思い思いに。

暑さを忘れ、思い思いにペイントする子どもたち。

小さい子どもたちも。とても楽しそうに、ローラーをコロコロしながら色をつけていました。

ペットボトルに入った絵の具をマヨネーズみたいに。みんな絵の具だらけ。

そして、後半は、10メートルのビニール袋を膨らませ、
そこに竜のうろこや頭、手足、しっぽを貼りつけていきます。
先ほどペイントしたロール紙でうろこをつくる予定だったのですが、
絵の具を乾かす時間が足りなかったため、事前に用意しておいたうろこをペタペタ。

竜の本体になる赤いビニール袋。膨らませただけで、子どもたちは興奮(笑)。

学生さんと一緒に竜のパーツを貼りつけていきます。

竜の頭の貼りつけは、年長組の子どもたちが担当。

子どもたちの目線からみたら、ロール紙も竜の本体であるビニール袋も
きっととても大きくて長い。
そこに、ペイントしたり、うろこを貼りつけたり。
ふと離れて見てみると、いつのまにか“なが~い”竜だ!

“なが~い”竜の完成! お祭りみたいによいしょ、よいしょっと担ぐ。

島の子どもたちにとって、瀬戸芸の作品に触れる、
アーティストと共に何かをつくるということは、とても貴重な体験。
単純に楽しい! ということも大事だし、
ものをつくる、デザインするということが身近にあるのもいい。
そして何より、いろんなアーティストの人たちに出会うことで、
かっこいいな! と憧れたり、こんな生き方、働き方ができるんだという刺激を受けたり。

豊かな自然の中での経験と、アートやものづくりを通した経験。
子どもたちがそういう幅広い経験をたくさんできる島になるといいなと思います。