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テッテーテキにミドリ! 
寒霞渓でみどり色のクレヨンを作る

小豆島日記
vol.020

posted:2013.8.26   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/

豊かな緑をみんなで作る。

小豆島には、日本三大渓谷美のひとつとして知られる
寒霞渓(かんかけい)という渓谷があります。
島で一番高い標高817メートルの星ヶ城山と美しの原高原の間にあり、
大渓谷と海、まち並みを望める景勝地。
とくに、秋の紅葉の季節は山全体が燃えるように染まり、
その色彩の鮮やかさは感動モノ。

先日、この寒霞渓で「テッテーテキにミドリ!」と題したワークショップが行われました。
新緑や夏の緑も、秋に負けないくらい元気いっぱいの寒霞渓。
そんな緑豊かな森を見つめ、自分の好きなみどり色を探して、
その色のクレヨンを作ろう! というワークショップ。

ロープウェイから眺める渓谷の緑。

寒霞渓山頂駅のメイプルという施設でワークショップ。

講師は、瀬戸内国際芸術祭2013(以下、瀬戸芸)参加アーティストの吉田夏奈さん。
吉田さんは、2011年に小豆島アーティスト・イン・レジデンスに
参加したことをきっかけに小豆島に移住。
現在は小豆島で暮らしながら作品を制作している作家さんです。

ワークショップの講師は、瀬戸芸アーティストの吉田夏奈さん。

今回の瀬戸芸では、「花寿波島(はなすわじま)の秘密」という作品を
小豆島ふるさと村で展示されています。
瀬戸芸の小豆島・豊島版のポスターやパンフレットにも吉田さんの絵が使われていて、
島のいたるところで彼女の絵を目にします。

吉田さんの作品「花寿波島の秘密」。いろははウニが何個あるか数えてました(笑)。

作品を一生懸命鑑賞する親子。この逆円錐型の内側に美しい景色が広がっている。

吉田さんがクレヨンで描く山や森の絵の中には、ほんとうにいろんなみどり色がある。
普段何気なく見ている緑の山、
実はこんなにたくさんの色でできているんだなと気づかせてくれます。

今回のワークショップは、そんないろんなみどり色を自分たちで作ろうというもの。
窓から見える寒霞渓の緑から、どんなみどり色にしようかイメージ。
用意されたクレヨンから何色か選ぶ。
選んだクレヨンをぽきぽき折って、湯煎にかけてチョコレートみたいに混ぜて溶かす。
それを型に流しこんで、固まればオリジナルのみどり色クレヨンの完成!

クレヨンをぽきぽき折ってアルミケースへ。どんな色になるかな。

湯煎してクレヨンを溶かします。だんだん色が混ざって一色になってくる。

オリジナルの型に流し込んで固まるのを待つ。同じ色を2本作って、1本はお持ち帰り。

微妙に色が違うみどり色のクレヨン。

子どもが楽しめるかなと参加したのに、自分が楽しい(笑)。
ぽきぽき折って、混ぜて、固めて、ひとりで5色制作。
作ったクレヨンで色を塗ってみると、クレヨン自体とは少し違う色になったりして、
これまた面白かった。

そして最後に自分が作った色に名前をつけて、色見本帳を作成。
全2回のワークショップで目標は300色のみどり!
たくさんの面白いみどり色が並んでいました。

自分で作った色に名前をつけて色見本帳を作成。

みんなが作ったみどり色がずらっと並ぶ。

ワークショップ後、寒霞渓の緑の中を散歩。
いろんなみどり色に囲まれた道を5分ほど歩いて、鷹取展望台へ。
あらためて、この場所の緑の豊かさ、自然の豊かさを感じた1日でした。

寒霞渓の緑。真夏だけど、標高が高いので爽やかな風が吹く。

鷹取展望台まで5分ほど歩く。いろんなみどり色のトンネルを抜けて。

鷹取展望台からの景色。渓谷と海とまち並みが見渡せる最高のスポット。

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