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育てた野菜を販売する

小豆島日記
vol.029

posted:2013.10.28  from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/

商売することの難しさ。

10月も最終週。
台風の影響で雨続き。
ひと雨ごとに寒くなり、冬が近づいているのを感じます。

畑はいま、夏野菜から秋野菜への移行期。夏の間もりもり収穫できていた
キュウリやナス、オクラ、ピーマン、大葉、バジルなどが終わりを迎え、
サツマイモやラディッシュ、ニンジン、インゲン、レタスなど
秋冬野菜の収穫が始まっています。

9月中旬に定植したつるなしインゲン。やっと収穫が始まりました。

「黒トマト」と呼ばれるブラックチェリーという品種。今シーズンはもうそろそろおしまい。

水菜とチンゲンサイ。葉物が育ってきてます。

玉ねぎの芽。元気に大きくなれー!

4メートルくらいまで育った赤オクラ。この夏たくさん収穫させてくれました。

さてさて、こうやって育てた野菜たちをどうやって販売するか、
お金に変えていくか、今回はその話を書こうと思います。

小豆島に引越してきて農業を始めてもうすぐ1年。
畑作業は主にたくちゃん(夫)が担当。
農業に関する知識は本やネットで調べる、
そして半年前から週に1度、島外にある農園に研修に行って働きながら学ぶ、
そんなふうにして取り組んでいます。たった1年だけど、
この1年でほんとにたくさんのことを得たと思います。
安定した収量にはまだまだほど遠いですが、
それでも種類によっては十分な量を収穫できているものもあります。

10月中旬に収穫したサツマイモ(ベニアズマ)。なかなかの豊作。紅色がきれい。

しっかり乾かして、大きさごとに選別。販売に向けての準備。

そして、私は畑作業を手伝いつつ、その野菜を販売するのが主な担当。
育てた野菜を販売することは、野菜を育てることと同様、
難しくて手間のかかることです。

いまの私たちの主な野菜の販売方法は、
1. オンラインショップでの個人直販
2. イベントやマルシェなどでの出張販売
3. カフェやレストランなどお店への直販

なんだかこうやって書くと立派に見えますが、
金額を書くと寂しくなるのであえて書かないでおきます(笑)。
ゼロではないです!
どんな販売方法が正しいのかなんてわかりませんが、
ひとまずはこんな感じでそれぞれの売上を伸ばしていきたいところです。

瀬戸内国際芸術祭関連のイベント「山吉邸 お弁当の会 秋」で使う食材を、grafの中野くんたちが畑まで収穫&購入しに来てくれました。

まだ小さめですがニンジンも収穫。どんなお料理になるか楽しみ。

さて、作ったものをどうやって売るか、野菜に限らず
「ネットで売ればいいじゃん!」とよく言われますが、
言うのは簡単ですが、実際にはいろいろと手間がかかります。
配送はどうするのか? 大口契約とかできるのかな?
梱包材はどうするのか? ペーパー類もいるよね?
決済は? 銀行振込? クレジットカード支払い?
などなど。
これをひとつずつクリアしていかないといけないんですよね。
そしてクリアしたとしても、お店ができただけでは売れなくて、
宣伝しないといけません。

幸い、ひと昔前と比べて、オンラインショップを開くのは本当に簡単になりました。
ここ1年くらいで「BASE」や「STORES.jp」などの
無料でネットショップを開設できるサービスが出てきて、
機能もどんどん進化していっています。
私たちのオンラインショップも「BASE」で試しに運用してみています。
迷ってないで、すぐにネット上にお店が持てるってことは、
地方でモノづくりをして販売しようとしている人たちにとって、
とても心強いサービスだなと思います。

「BASE」を使って作ったHOMEMAKERSのオンラインショップ。

収穫したサツマイモをさっそく販売開始。

サツマイモの梱包。選別、計量、梱包、納品書作成、宛名書きなど意外と時間がかかります。

オンライン販売する場合、配送方法も大事なところ。
少しでも安い送料で商品を届けられるように、
配送業者に見積りをお願いして契約をしました。

そして、やっと諸々の準備が整ったので、それをお知らせする。
最強のツールがFacebookやTwitter、ブログ。
とにかく伝えないと伝わらないので(あたりまえか、笑)、
どんな思いで、どんな場所で、どんなふうに作っているのか
写真と文章を日々アップしてます。

そんなふうにして身近な人から始まり、
少しずつ野菜を注文してくれるお客様ができてきました。
ほんとにありがたいなとよく思います。
商売するってこういうことなんだなーと。

それにしても、まだまだ先は長い。
これからまた1年後、その頃にはもう貯金が尽きているだろうけど、
どれくらい成長してるのか、商売として成り立っているのか、
自分たちのことながら楽しみです。

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