九州のヒノキを使ってつくる、子ども向け家具
清潔感あふれるやわらかいピンク色の木肌に、
ビタミンカラーのオレンジが可愛い二段ベッド。
触り心地のよいヒノキの無垢材でつくられていて、
枕元には小さな本棚のしつらえも。
こんな遊び心ある二段ベッドが子ども部屋にあったら、
創造力あふれる時間を過ごせるに違いない。
こちらは、家具のまち福岡県大川市で、
家具や木製サッシ、住宅などの事業を展開する株式会社エトウが、
2014年秋に発表した、熊本のヒノキ材を使った「KOTOKA」シリーズ。
家具のまちで根づいてきたよいものづくりを海外へも発信しようというのだ。


KOTOKAは大川で行われた家具の展示会で財務大臣賞を受賞した。
エトウは、大正9年に製材所として創業。
大川は、福岡県中部を横断し有明海へと流れ出る筑後川の下流域にあり、
上流には、木材の産地として知られる大分県日田市がある。
「昔は木材を筏に組んで、筑後川を下り大川の港まで運んでいました。
大川は木材の集積地であり、さまざまな物資や船が集まるまちでした」
と教えてくれたのは、現在の社長、江藤義行さん。

社長業の傍ら、大川商工会議所副会頭や大川木材事業協同組合理事長も務め、地元産業の発展に力を注いでいる。
船が集まれば、船をつくりだす船大工も必要となる。
家具のまちとして知られる大川の歴史を辿れば、
実は、船大工の技術を生かして指物を始めたのが出発点と言われている。
タンスなどのいわゆる“箱もの”を得意とし、
製材所、建具屋、木材加工、道具を磨く研磨屋、塗装、塗料販売まで、
あらゆる作業が工程ごとに
各メーカーに分業化され家具製造がまちの産業として発達してきた。
そして、起こったバブル崩壊。
江藤社長はやさしい表情をゆがめながら、
「地元で活躍していた、たくさんの中小企業が
倒産、廃業に追い込まれたのは事実ですね。
製材所もほとんどなくなってしまいました」と語る。
当時エトウでも自社で製材した木材の販路拡大のためにも、
低迷した地元の家具工場を引き受け、家具製造業をスタートさせるなど、
なんとか、自社と大川の木材産業を盛り上げてきた。
以来、地元メーカーの技術を生かしながら、
エトウは商品を企画し、それらの販路開拓を担ってきた。
現在は、家具などの輸出入事業も手がけている。
実は近年、台湾や韓国で注目されつつある木材が、日本のヒノキ。
さらに、日本の丁寧なものづくりも評価されている。
エトウでは台湾からの発注があったこともあり、昨年から輸出も視野に入れた、
九州産のヒノキを使った家具づくりをスタートさせた。





















































