「商店街サンド」とは、
ひとつの商店街(地域)で売られているパンと具材を使い、
その土地でしか食べられないサンドイッチを作ってみる企画。
必ずといっていいほどおいしいものができ、
ついでにまちの様子や地域の食を知ることができる、一石二鳥の企画なのだ。
今回やってきたのは岐阜県関市。
日本の東西を分ける分岐点として認定されているまちであり、
最近では通称〈五郎丸ポーズの仏像〉や〈モネの池〉で話題になっている地域である。

2015年のブームとなったラグビー選手・五郎丸歩さんのあのポーズとソックリな〈宝冠大日如来〉。

モネの描いた池のように美しいと話題になった通称〈モネの池〉。
また、関といえば700年以上もの歴史がある“刃物のまち”として知られている。
鎌倉時代に日本刀がつくられはじめ、
そのあと、包丁やハサミやナイフ、爪切りなどに技術が派生し
多くの刃物製品が生産されているようになった。
意外と知られていないが、
日本の家庭で使われている包丁の約5割が関市でつくられているそうだ。
つまりは家に包丁が2丁あるお宅なら、
そのうち1丁はここ関市でつくられている可能性が高いのだ。 すごい!

関市の刃物の歴史は日本刀づくりから。〈関鍛冶伝承館〉では刀の歴史を知ることができ、日によっては刀匠による刀鍛冶を見ることができる。たまたま準備しているところにうかがい、火をおこす体験をさせてくれた。
関市の刃物は国内だけでなく、
アメリカ・ヨーロッパをはじめ世界各国に輸出され、
ドイツのゾーリンゲン、イギリスのシェフィールドと並んで
「刃物の3S」に名を連ねるほどにまでなっているそうだ。

まちには刃物のオブジェがいくつか。こちらはフェザーミュージアム。

関市ではいろんな場所でいろんな刃物製品を見つけることができる。爪切りひとつとっても、よくみると縦と横に研ぎ方が違うものがある。知らなかった!

こんなに美しい模様が入ってるハサミがあるのか。切れ味よさそう……!

こちらは外国人に喜ばれそうな日本刀風のハサミ。使わないときは飾っておきたい。

私のイチオシであり人気のお土産〈まぜ卵〉。卵の白身のドロっを小さい刃で切ってくれる。(まぜ卵の詳しい紹介はこちら)
関市には刃物の工場以外にも〈関鍛冶伝承館〉〈フェザーミュージアム〉〈刃物会館〉
といった刃物に関する施設が多く、その種類の豊富さに驚かされる。
戦国時代には人を切りつけていた日本刀の技術が、
まさか卵の白身を切るお役立ちアイテムに派生するなんて。
また、長年使って錆びた刃物をリペアしてくれる工場なんかもある。

全国からさまざまな刃物が届くので、あまり見たことがないクセのある刃物も多いそう。
〈春日刃物〉さんでは職人さんが希望に合わせた状態に研ぎ直してくれる。
商売として長年使っていて代替のきかないものや、
親の形見など、お客さんの想いはさまざま。
それがどんな形状でも切れ味よく直しちゃうのだから、
職人さんてかっこいいよなあ。

多様な刃物製品をつくっている〈丸章工業〉さんでのワンシーン。ハサミの隙間を調整するのが担当の職人さん。関市の刃物産業は早くから分業制に取り組み、効率性を求めたのだそう。
さて、そんなまちでできるサンドイッチはいったいどんな感じなんだろう。
関市経済部 観光交流課の三輪博樹さんと一緒に
サンドづくりをすることにした。

日本を東西に分ける目印・センターポールからスタート! 西(WEST)ポーズをするのは関市出身の三輪さん。
関市のまちをあらためて見渡してみると、
遠くのほうには四方に山が見えるものの、高い建物はあまりない住宅街である。
そのなかに工場が点々と見つけられ、
どこか、自分が育った東京の葛飾区や
お隣の墨田区に似た雰囲気がただよって いる。
三輪さんによると、関市の人の気質も江戸っ子同様に
頑固な部分が見えるという。
さすが職人さんが多い地域。

閑静な住宅のなかに工場が点在している。東京の下町になんとなく似ていて親近感。