ちちぶメープルプロジェクト vol.7 みんなの力でシュガーハウス改装!

日本初の機械を輸入!

秩父のメープルの活動の拠点となる〈シュガーハウス〉をつくりたい。
場所を探し続け、〈秩父ミューズパーク〉でやっと見つけた
念願のシュガーハウス候補物件のログハウスでしたが、
当時その建物は市の所有物でした。
そこで市の担当者に理由を話して、特別に中を見せてもらいました。

長年使っていなかったけど、建物内はとてもキレイ!

外の雰囲気だけでもとても気に入ったのですが、中に入ってみると
ログの温かみのある感じもとてもすてきで、ますます気に入りました!
「ぜひここを借りたい!」と、意気込んで
秩父観光土産品協同組合の理事長とともに、秩父市長に会いに行きました。

シュガーハウスの構想を話し、ぜひ貸してほしいとお願いしたところ、
想像以上に快く貸していただけることになりました。
市の後押しを受けて、シュガーハウスプロジェクトはますます加速していきます。

まずは去年の夏、前回も紹介した、カナダの滞在中に知り合いになった
Williams farmを再び訪問。
目的は、メープルシロップ製造機械を買うこと!
そして、機械の扱い方をマスターすること!

ジョンさんのシュガーハウスは築200年の納屋を改装したもの。

オーナーのジョンさんは、若い頃に日本で英語の先生をしていたこともあったり、
奥様が日系カナダ人であったりと、不思議と日本に縁があったのです。
会うのは2度目なのに、長年知っていたかのような錯覚を覚えました。
ジョンさんのもとでメープル修業をし、帰国後、
メールでやり取りをしながら日本初のメープル機械を輸入するために奔走。

そして、通関業務を担当してくれた方の強力なサポートのもと、
食品製造装置の審査というハードルの高い問題をなんとか解決することができました。
船便でコンテナに詰まれた荷物たちが、
やっと秩父に到着したときには本当にうれしかったです!

しかし、安心したのもつかの間……。
人力で大きな木枠を運び出し、公園の中へ搬入。

遠路はるばるカナダから到着した荷物たちと格闘。

バラバラになっている機械を、説明書がないなか、なんとか組み立て、設置しました。
シュガーハウスにマストな煙突も設置して、
いよいよシュガーハウスらしくなってきました。

ここからメープルシロップを煮詰める煙が立ち昇ります。

価値を再発見する 『REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸』 開催中

中田英寿氏が行っている〈REVALUE NIPPON PROJECT〉の
活動の一環から生まれた作品を展示、公開する
『REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸』
が、東京・パナソニックミュージアムにて開催中です。

〈REVALUE NIPPON PROJECT〉は、
日本が連綿と受け継いできた伝統的な工芸、文化や技術の
価値や可能性を再発見し、その魅力をより多くの人に
知ってもらう“きっかけ”を創出することで、
日本文化の継承・発展を促すプロジェクト。

これまで毎年、「陶磁器」「和紙」「竹」「型紙」「漆」といった
ひとつの素材をテーマに選び、さまざまな分野の専門家が、
工芸家と、アーティストやデザイナーといった共同制作者を選び、チームを結成。
各チームが自由な発想で、様々な作品を制作してきました。

普段は身近すぎて、その良さに気づくことが難しい日本の工芸作品。
工芸家やその作品の認知度は決して高いとは言えず、
後継者不足で悩む作り手が多く存在している現状があります。

“REVALUE”とは、“価値を再発見する”という意味の造語。
会場では、新たな刺激を受けた工芸家たちの技術力の高さと
その作品の美しさに誰もが驚いてしまいそう。

それでは展示されている作品をご紹介!

〈UFO鍋〉植葉香澄、奈良美智、中田英寿 2010年 茨城県陶芸美術館蔵 © 植葉香澄、奈良美智、中田英寿 © Junichi Takahashi

〈光器〉新里明士、宮島達男、藤原ヒロシ 2010年 茨城県陶芸美術館蔵

〈WHITE〉堀木エリ子、鈴木理策、中田英寿 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 © Takaya Sakano

〈Life size polar bear in papier mache〉橋本彰一、片山正通、NIGOⓇ 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 © Junichi Takahashi

〈洛竹庵(茶室)〉大塚祐司、堀口豊太、小山格平、塚田章、山中晴夫、建畠晢 2013年 イヴ・ブゴン蔵 © Junichi Takahashi

有田焼創業400年記念イヤーに ゲラン〈ミツコ〉 有田焼スペシャルボトルが登場

今年は、日本初の磁器である有田焼が誕生してから
400年のアニバーサリー・イヤー。この記念すべき年に、
フランスのブランド〈ゲラン〉の歴史ある香水〈ミツコ〉の
有田焼スペシャルボトルが登場しました。
ARITA PORCELAIN LAB〉ブランドを展開する窯元・有田製窯がゲランと協業。
ミツコ初の磁器ボトルを作り上げたのです。

コラボレーションのきっかけは、
佐賀県の有田焼創業400年事業のひとつである
海外展開〈ARITA 400 project〉の一環として出展した国際見本市
〈メゾン・エ・オブジェ〉から。

職人の卓越した技術を駆使し、ミツコの特徴的な“逆さハート”のボトルに
菊や牡丹など伝統的な文様を散りばめました。
お値段は45,000円(税抜)で、2016年5月1日(日)より日本で数量限定発売、
フランスや香港でも順次販売予定となっています。

■有田焼創業400年記念イヤー事業

九州陶磁文化館

この400年を祝うために佐賀県が行う
〈有田焼創業400年記念イヤー事業〉においては、
九州陶磁文化館にて、7月1日から4つの企画展が開催されます。
佐賀県が誇る人間国宝と三右衛門の超絶技巧から、
これまでの歴史、未来を感じさせる新しい潮流まで、
有田焼の魅力を詰め込んだ、見て楽しい特別企画展です。

USEUM ARITA イメージ

そして九州陶磁文化館には、8月11日より、
館外のアプローチデッキに体験型施設〈USEUM ARITA(ユージアム アリタ)〉が登場。

この〈ユージアム〉は、有田焼を“使う”ことをテーマとした期間限定オープンの施設。
佐賀の食材にこだわったメニューを、人間国宝や三右衛門、
ARITA EPISODE 2〉の各プロジェクトで作られた有田焼の器でご提供。
ほかにも各プロジェクトの成果発表展示やワークショップ等を行います。

USEUM ARITA イメージ

日本一のサンゴの海から みんなの想いでサンゴを育てる 〈3935プロジェクト〉スタート!

沖縄本島から飛行機で石垣島へ向かうとき、
その日の航路によっては、
海のなかにサンゴ礁が見えるかもしれない。

晴れの日に下を見下ろしていると、
海の色が濃い青からエメラルドグリーンに変わり、
徐々に透明になっていく。

その浅瀬に涼しげな影を落としているのがサンゴ礁だ。
海のなかのサンゴは黄色とも緑ともいえない、とてもきれいな色をしている。
光とサンゴと、サンゴに住む生きものたちが織りなす不思議な色だ。

2016年春、以前〈石垣島 Creative Flag〉という
クリエイターの力で島を盛り上げるプロジェクトの
取材でお世話になった離島経済新聞の編集長、鯨本あつこさんからメールが届いた。
それによると、石垣島で“みんなの想いでサンゴを育てる”3935(サンキューサンゴ)という
プロジェクトが始まったということだった。

近年では、沖縄をはじめ世界中の海でサンゴが危機にさらされている。
1997〜1998年にかけて世界的に起きた白化現象(※1)、
1980年代以降続いているオニヒトデによる食害、
農地からの肥料・農薬を含んだ赤土、生活排水や畜産排水の流出……
そういったさまざまな影響を受け、サンゴが減少しているという。

石垣島と西表島のあいだには、〈石西礁湖(せきせいしょうこ)〉と呼ばれる
日本最大のサンゴ礁海域がある。
その、マンタなどの多様な生きものたちが住む八重山(※2)の海は、
訪れたダイバーたちが必ずといっていいほど夢中になってしまう、
国内屈指のダイビングスポットでもある。
そんな海に住むサンゴがおびやかされていると聞くと、
遠方に住む私でも危機を感じてしまう。
これは本物を見に行かなくてはと、いても立ってもいられなくなってきた。

※1 白化現象:海水温の上昇により、造礁サンゴと共生する褐虫藻が失われ、サンゴが白くなる現象。白化したサンゴは生命力が衰え、褐虫藻が戻らなければやがて死んでしまう。1980年代以降急激に増加しており、1997年〜1998年には、地球の温暖化によって世界の70%のサンゴ礁に白化現象が起こった。沖縄では2007年にも大々的な白化現象が起きた。
※2 八重山:八重山諸島または八重山列島。日本最南西端の島々が連なる地域の総称。沖縄本島から400キロメートル、北緯24度に位置する。石垣島、竹富島、小浜島、黒島、鳩間島、波照間島、新城島、西表島、由布島、与那国島からなる。

3935ってどんなプロジェクト?

ロゴデザイン:大田守明

3935プロジェクトは、石垣市が八重山漁業協同組合(以下、八重山漁協)の協力を得て
2016年の春にスタートさせたプロジェクト。
3935という名前には、島の美しい自然に対する感謝の気持ち(Thank you=39)と、
サンゴ(=35)という意味が込められている。

サンゴを再生するために必要なことは、気が遠くなるほどたくさんある。
海水温を上げないこと、海をきれいにすること、
赤土が流出しないようにすること——どれも、とても難しく時間がかかることばかりだ。

そこでプロジェクトのみなさんが着手したのが、
海中にサンゴ畑をつくり、サンゴを養殖するという試みだった。

サンゴ養殖畑にサンゴの苗をセットしている様子。

ゆくゆくはサンゴ移植畑を島内外のダイビングショップへ無償で貸し出し、
沖縄の人や観光客にサンゴの苗づくりや植えつけを体験してもらう計画で、
現地ではすでにサンゴが育ち始めているという。

まちに生まれた 小さな客室の役割は? 仏生山まちぐるみ旅館 vol.6

仏生山まちぐるみ旅館 vol.6

こんにちは。
ぼくは、香川県高松市の仏生山町というところで、

建築の設計事務所と、仏生山温泉を運営しています。
ここでにやにやしながら暮らすために、まち全体を旅館に見立てる、

〈仏生山まちぐるみ旅館〉という取り組みを10年がかりで進めています。

これまでの記事では、
仏生山地域のリノベーションを時系列で紹介してきました。
最後の回になるこの稿では2015年の11月に完成した、
まちぐるみ旅館にとって、ふたつめの客室となる、〈温泉裏の客室〉です。

場所は名前の通り、仏生山温泉の裏に隣接しています。
ほんとうに裏にあって、田んぼの横のあぜ道を通って行く感じ。

リノベーション前は平屋の住宅。見えているのは住宅の勝手口側、リノベーション後は正面玄関になる。

リノベーション前は平屋の住宅でした。
某プレファブ住宅メーカーの軽量鉄骨仕様、2LDKタイプです。
築年数は30年ぐらい、大きさは約70平米です。
持ち主の方が引っ越しをすることになり、
仏生山温泉が譲り受けることになりました。
しばらくそのままでしたが、リノベーションして宿泊施設にすることにしました。

リノベーション前の南側の外観。

リノベーション前のキッチン部分。

もともとある、〈縁側の客室〉(2012年開業)は
1棟貸タイプ、4名から10名まで宿泊できる家族やグループに適した客室です。
一方、今回の「温泉裏の客室」は、個人が気軽に利用できるように
1名または2名用のいわゆる個室タイプとしました。

建物の中には個室が4つ。
共同のお手洗い、洗面シャワー室が併設されています。
建物自体は小さいけれど、
となりにある仏生山温泉は出入り自由だから、
温泉の休憩室で、だらだらしたり、
本を読んだり、ちょっと仕事をしたりもして、
寝るときは〈温泉裏の客室〉に帰って、静かに過ごす。
そういう楽しみ方が多い。
もちろん温泉は入り放題だから、
(チェックイン前、チェックアウト後も含めて)
連泊して、ゆっくり湯治される方もたくさんいらっしゃいます。

料金は、

1名1部屋 ¥6,800

連泊の場合は2日目から¥5,800

2名1部屋 ¥9,800 

連泊の場合は2日目から¥8,800

寝巻やお風呂セットもついています。

施工にあたっては、前々回の〈TOYTOYTOY〉にも登場した、
〈gm projects〉のメンバーとして活動している小西康正さんが
中心になって行いました。
設計は、ぼくと、小西康正さん、松村亮平さんの3人チーム〈こんぶ西〉が担当しました。

新築の建物の場合、設計が先で施工が後っていう順番だけれど、
リノベーションは、やりながら考えるということもよくある。
もちろん建主に迷惑がかからないようにしないといけないけど、
今回の建主は仏生山温泉だから、そのへんは大丈夫。

とりあえず、内装の撤去から。
リノベーションは、
何を残して、何を新しくするか、
というところが勘どころなんだけど、
この物件は残念ながら、
もともとがメーカーのプレファブ住宅。
だからね、もう、何も残すところがない。
むしろ全撤去。

小西康正さんによる解体のようす。正面扉の奥の和室で寝泊まりしながらの作業。

屋根面に断熱材を再設置。

間仕切り壁や天井を撤去してみたら、
軽量鉄骨の柱があるのは周囲の外壁部分だけでした。
中のほうは、柱が1本もないワンルームになった。
これはよかった。
普通の木造住宅ならたくさん柱があって、
その柱に間取りの制約を受ける。
逆に柱のないこの状態なら自由に平面を計画できる。
ここにきて軽量鉄骨のプレファブ住宅に感謝。
そういう意味ではプレファブ住宅も
リノベーションに向いているかもしれません。

間仕切り壁がなくなってがらんどうの状態。室内に柱がない。

お手洗いは工事中も現役、撤去は一番最後。

岩手県のお酒や食べ物も。 中川政七商店でトークイベント 『岩手、盛岡、旅のしおり』開催

今年、創業三百年を迎える〈中川政七商店〉が行う、
全国5都市を巡回する工芸のイベント『大日本市博覧会』。
1月に開催された東京博覧会に続き、
次の舞台となるのは岩手県盛岡市。

2016年5月3日(火・祝)~5月5日(木・祝)、
盛岡市の岩手県公会堂を会場に、
第二回目となる『岩手博覧会』が開催されます。
岩手ならではの工芸マーケットやワークショップ、
工房見学ツアーなど、岩手ならではの催しがたくさん!

そんな岩手、盛岡への旅に誘うトークイベント『岩手、盛岡、旅のしおり』が
2016年4月13日(水)、〈中川政七商店 表参道店〉にて開催されます。

トークには、岩手県一関市出身のコロカル編集長、及川卓也がゲスト出演。
人気ブログ〈盛岡さんぽ〉の浅野聡子さん、
東北の旅・岩手の旅を数多く手掛ける〈トラベルリンク〉の北田耕嗣さん
とともに、岩手、盛岡の旅の魅力を語り尽くすのだそう。

大槌復興刺し子プロジェクト 刺し子ワークショップ

裂き織りワークショップ

岩手県といえば、南部鉄器、浄法寺漆器、ホームスパン、
岩谷堂箪笥、木工、裂き織り、盛岡こけし、
花巻人形など、豊かな工芸を誇るものづくりの一大産地。
とくに『岩手博覧会』開催地の盛岡市は、
古くからの本屋、喫茶店、アナログレコード店が今も数多く残り、
民藝の名店と名高い光原社や、
岩手県公会堂・岩手銀行旧本館に代表される名建築を数多く抱える、
東北の中でも有数の文化都市です。

トーク会場には岩手県のお酒や食べ物もご用意。
おいしく、楽しく、岩手を感じながら、
岩手、盛岡への旅をプランニングしてみてはいかがでしょうか。

information

map

中川政七商店 表参道店

住所:東京都渋谷区神宮前5-43-7

TEL:03-3409-2260

■トークイベント『岩手、盛岡、旅のしおり』

日時:2016年4月13日(水)

開場 18:30、開始 19:00、終了 20:00

※終了後交流あり

参加費:入場無料(予約不要)

Web:岩手、盛岡、旅のしおり

勝手に作る商店街サンド: 今回の舞台は刃物のまち、 岐阜県関市!

商店街サンドとは?

「商店街サンド」とは、
ひとつの商店街(地域)で売られているパンと具材を使い、
その土地でしか食べられないサンドイッチを作ってみる企画。
必ずといっていいほどおいしいものができ、
ついでにまちの様子や地域の食を知ることができる、一石二鳥の企画なのだ。

世界にほこる“刃物のまち”関市で作る!

今回やってきたのは岐阜県関市。
日本の東西を分ける分岐点として認定されているまちであり、
最近では通称〈五郎丸ポーズの仏像〉や〈モネの池〉で話題になっている地域である。

2015年のブームとなったラグビー選手・五郎丸歩さんのあのポーズとソックリな〈宝冠大日如来〉。

モネの描いた池のように美しいと話題になった通称〈モネの池〉。

また、関といえば700年以上もの歴史がある“刃物のまち”として知られている。
鎌倉時代に日本刀がつくられはじめ、
そのあと、包丁やハサミやナイフ、爪切りなどに技術が派生し
多くの刃物製品が生産されているようになった。

意外と知られていないが、
日本の家庭で使われている包丁の約5割が関市でつくられているそうだ。
つまりは家に包丁が2丁あるお宅なら、
そのうち1丁はここ関市でつくられている可能性が高いのだ。 すごい!

関市の刃物の歴史は日本刀づくりから。〈関鍛冶伝承館〉では刀の歴史を知ることができ、日によっては刀匠による刀鍛冶を見ることができる。たまたま準備しているところにうかがい、火をおこす体験をさせてくれた。

関市の刃物は国内だけでなく、
アメリカ・ヨーロッパをはじめ世界各国に輸出され、
ドイツのゾーリンゲン、イギリスのシェフィールドと並んで
「刃物の3S」に名を連ねるほどにまでなっているそうだ。

まちには刃物のオブジェがいくつか。こちらはフェザーミュージアム。

関市ではいろんな場所でいろんな刃物製品を見つけることができる。爪切りひとつとっても、よくみると縦と横に研ぎ方が違うものがある。知らなかった!

こんなに美しい模様が入ってるハサミがあるのか。切れ味よさそう……!

こちらは外国人に喜ばれそうな日本刀風のハサミ。使わないときは飾っておきたい。

私のイチオシであり人気のお土産〈まぜ卵〉。卵の白身のドロっを小さい刃で切ってくれる。(まぜ卵の詳しい紹介はこちら

関市には刃物の工場以外にも〈関鍛冶伝承館〉〈フェザーミュージアム〉〈刃物会館〉
といった刃物に関する施設が多く、その種類の豊富さに驚かされる。
戦国時代には人を切りつけていた日本刀の技術が、
まさか卵の白身を切るお役立ちアイテムに派生するなんて。
また、長年使って錆びた刃物をリペアしてくれる工場なんかもある。

全国からさまざまな刃物が届くので、あまり見たことがないクセのある刃物も多いそう。

〈春日刃物〉さんでは職人さんが希望に合わせた状態に研ぎ直してくれる。
商売として長年使っていて代替のきかないものや、
親の形見など、お客さんの想いはさまざま。
それがどんな形状でも切れ味よく直しちゃうのだから、
職人さんてかっこいいよなあ。

多様な刃物製品をつくっている〈丸章工業〉さんでのワンシーン。ハサミの隙間を調整するのが担当の職人さん。関市の刃物産業は早くから分業制に取り組み、効率性を求めたのだそう。

さて、そんなまちでできるサンドイッチはいったいどんな感じなんだろう。
関市経済部 観光交流課の三輪博樹さんと一緒に
サンドづくりをすることにした。

日本を東西に分ける目印・センターポールからスタート! 西(WEST)ポーズをするのは関市出身の三輪さん。

関市のまちをあらためて見渡してみると、
遠くのほうには四方に山が見えるものの、高い建物はあまりない住宅街である。
そのなかに工場が点々と見つけられ、
どこか、自分が育った東京の葛飾区や
お隣の墨田区に似た雰囲気がただよって いる。

三輪さんによると、関市の人の気質も江戸っ子同様に
頑固な部分が見えるという。
さすが職人さんが多い地域。

閑静な住宅のなかに工場が点在している。東京の下町になんとなく似ていて親近感。

[ 鹿の舟 ]生活学校開校! 第1回講座は 野村友里・野村紘子講師による 『たべる』

2016年4月18日(月)と19日(火)の二日間にわたり、
奈良市井上町の複合施設〈鹿の舟〉にて、
フードディレクターの野村友里さんと
野村紘子さんによる講座、
[ 鹿の舟 ]生活学校 第1回『たべる』が行われます。

講師は、〈eatrip〉フードディレクターの野村友里さんと、
その母であり、料理を中心に30年以上にわたって
おもてなしの心を伝え続ける野村紘子さん。
テーマは、“食べるとは、一体どういうことだろう”と、
ふと立ち止まって考えること。
一日に3回食べる、それは習慣ではあるけれど、
その一回一回をどのように過ごすかが、生きていくうえで、
とても大事なこと。“たべる”ことに耳をすませる講座です。

〈鹿の舟〉外観

繭 Mayu(読書室)

繭 Mayu(観光案内所)

囀 Saezuri(喫茶室、ギャラリー)

会場は、奈良市井上町にある、奈良の食と文化を発信する複合施設〈鹿の舟〉。
ここはもともと、地域の方に親しまれてきた、大正期に建てられた住宅。
奈良市にある、カフェと雑貨のお店〈くるみの木〉が、
奈良町南観光案内所の〈鹿の舟〉として
2015年11月にオープンしました。

〈鹿の舟〉のコンセプトは、伝統的な生活文化が今も色濃く残る
奈良町の魅力を発信するということ。
観光案内所、展示室、読書室、学習室の〈繭 Mayu〉、
食堂、グローサリーの〈竈 Kamado〉、
喫茶室、ギャラリーの〈囀 Saezuri〉など、
ただ観光案内を行うだけでなく、その生活文化に触れて
様々な“知る”、“食べる”、“買う”ことが出来るんです。

荒れ放題の空き家が、 ここまで変わる? 子育てママにやさしい一軒家。 ASTER vol.5

ASTER vol.5

こんにちは、ASTERの中川です。
今回はこれまでと少し変わり、賃貸物件のご紹介をしたいと思います。
古くて不便な場所にあり、大家さんも困っていた空き家が、
新たな入居者によってセルフリノベーションで変化、いや進化し、
ママやパパが、子どもを連れて集まる憩いの場となっています。
そんな場所のお話です。

僕らは熊本で〈あんぐら不動産〉 という不動産物件紹介サイトを運営しています。
あんぐら不動産の“あんぐら”とは“アンダーグランド”の略。
熊本に眠っている、アンダーグランドで、マニアックで、
普通じゃないけどすてきな、
そして実際に住むこともできる、物件を紹介するWEBサイトです。

そこには普通じゃない物件を探している人からも、
普通じゃない物件を所有する人からも(笑)、連絡があります。
今回はそんな双方からの要望がちょうどマッチングできた事例だと思います。

リノベーションもしがたい木造平屋

ある日、
あんぐら不動産へある物件を所有するオーナーさんから相談がありました。
「自分の所有する物件が数年空き家で困っている。
築年数も古いし、内装は傷んでるし、場所も不便な所にあるので、
入居者が見つからない。どうにかしたい」とのこと。

さっそく見に行くと、まず場所がたしかに不便。
物件の住所は熊本市西区島崎。
熊本市内でも中心地から離れた金峰山という山の麓にあり、
最寄り駅からは徒歩20分以上かかり、車でしか行けない。
途中、坂を登って、下りて、すぐまたV字に角を曲がり、
車同士がすれ違えない道を進んだ突き当たり……という場所にありました。

外観はこんな様子でした。

その建物は築38年経った木造平屋のごく普通の家。
前入居者が退去して約4年も空いている状態でした。
たしかに建物は古い。内装もボロボロ。庭はすごいジャングル!

どうしましょうか……。

普通に貸すのは難しそうだ……
リノベーションしても結構費用がかかりそう……
とりあえず庭の剪定からでしょ……

いろいろと考えた結果、
デメリットだらけのこの物件もよく考えれば
庭もあるし、周辺環境も自然豊か。
戸建の賃貸物件で家賃もお手頃だし、どうにかなるんじゃないか?
と思い始めました。
このままじゃ普通にリフォームされるか、取り壊される運命。
それもなんか悲しいし。

そこで、水廻りなど最低限の設備と内装の下地までを僕らがつくり、
内装の仕上げは入居者が自由にDIYできる、
〈下地の家〉というコンセプトで募集することになりました。

オーナーにとってコスト軽減できるのと同時に、
入居者にとっても、自分の好きな内装にできるのが大きなメリット。
まだまだ熊本では少ないセルフリノベーション可能物件。
これなら不便な場所や古い内装のデメリットも解消できそうだと思いました。

そんな時期にちょうどあんぐら不動産へ、
今度は変わった物件を探している方から連絡が入りました。

小林市の大人気 〈ふるさと納税返礼品〉 完熟マンゴーにメロン、宮崎牛も!

納税すると、お得な“返礼品”がもらえる〈ふるさと納税〉。
日本全国でも人気が高い市町村のひとつのが、
宮崎県西部にある小林市。

宮崎が誇る高級マンゴーや高級アールスメロン、
宮崎牛などの魅力的な商品が名を連ね、
昨年度は全国から26,730件超、7億3,352万円を超える
納税があったのだそう。
ことしも、大人気商品の高級マンゴーの受付が行われています。

返礼品「完熟マンゴー“太陽のタマゴ”(3玉)化粧箱入り・1kg前後

小林市のふるさと納税で提供するマンゴーは、
自然に落下するまで樹上で完熟させる収穫方法のもの。
糖度13度以上の〈完熟マンゴー〉、
15度以上の〈太陽のタマゴ〉の二種類があります。
とくに〈太陽のタマゴ〉は、流通量わずか5%という超希少なフルーツで、
トロピカルで芳醇な香りと濃厚な甘みは格別...!

このふるさと納税では、寄付金額3万円で〈太陽のタマゴ〉約1kg分、
寄付金額2万円で完熟マンゴー約1kg分が返礼品としてもらえます。
今年は、昨年と比較し、収穫量の増加が期待されているのだそう。
旬を迎える4月中旬以降、順次発送されます。
お申し込みはこちらから。お早めに!

日本一2連覇の宮崎牛

昔の佇まいに戻すだけ? 古民家改修のすすめ。 一般社団法人ノオト vol.10

一般社団法人ノオト vol.10

第10回目となる今回は、〈篠山城下町ホテルNIPPONIA〉をはじめ、
ノオトの古民家再生物件のほとんどに建築家として関わっていただいている、
才本謙二さんに執筆をお願いしました。

才本さんは、一般社団法人ノオトのメンバーであるとともに、
篠山を本拠とする才本建築事務所の代表として、
兵庫県をはじめ数多くの古民家再生を実施してきた、古民家再生の第一人者です。

今回は、実際の古民家再生物件を数多く手がける建築家からみた、
古民家再生に対する考え方をお聞きできればと思っています。
以下、才本謙二さんにバトンタッチします。

一般社団法人ノオト 区切りのvol.10に登場しました才本です。
vol.9までの執筆者とともに古民家に関わって12年、約200件のリノベを計画し、
100棟近く触ってきました。
話のネタは、みなさまに書き尽くされてしまいました。
コーディネーターの星野さんから、
建築家の立場から古民家改修について書いてほしいと
リクエストをもらっていましたが、
あまり面白くないので、日頃思っていることを、したためることにしました。

リノベのススメタクナイ

リノベーションとは、
『家とインテリアの用語がわかる辞典』によると、

建築物の修理、改造のこと。耐震性や省エネ性などの機能を高める、
事務所用ビルを居住用マンションに変更するなど、
既存の建物を大規模改装し新しい価値を加えることをいう。
用途変更や時代の変化に合わせた機能向上を伴う点でリフォームと区別することが多い。

と定義付けられています。

私がやっていることは、機能向上もしていないし、
まして大規模に改造もしていないのです。
今は、「快適でおしゃれな住空間なんてまっぴらごめんだ」と思っています。
しかし最初は、みなさんがやられているような真っ白な漆喰壁に間接照明と
ピカピカの無垢の床で仕上げたおしゃれなものにあこがれていました。
またそれが常道だと思っていたので、薄汚れた壁を全面塗り替えるなど、
できる限り汚いものを排除していました。
でも排除すればするほど、古民家らしさが消え去り、
いやらしい作家性が表へ出てきてしまって、とても居心地の悪いものに感じました。
ただ、私がやる物件は予算工期がないのがほとんどで、
「お金ないから」「平成の修理とわかるように……」と言い訳しながらやっていました。

現在の趣を残す改修方法を「これでいいやん」と自分の中で確信に変わったのは、
ささらい〉(篠山市日置 中西家)からだったように思います。
ささらいは、古民家レストランとショップからなる複合施設ですので、
それなりに改修費がかかっていますが、どこを直したかわからなく仕上がりました。
気の毒なのは工務店さんで、
「何もしてないやないか、ぼろ儲けやな」と言われてしまいましたが、
それも、
昔の佇まいのように趣のあるかたちで直せる技術があり、手間と時間をかけている証拠。
私としては、「しめしめ」と心のうちで思ったりするのです。

ささらい改修中の様子。

ささらいの改修後。趣をできるだけ残し、昔からそこにあるような佇まいに。

「建物が最も輝いた時代(=創建当時)に戻す」
と声高らかに、仕事をしてきました。
ボードに合板、床板を剥ぐと創建当時のすばらしい部材が顔を出します。
黒光りする梁に、1尺(約30センチ)近くある大黒柱の力強さに圧倒されます。

でも最近、直近のこの家の人々にとって、
都会に一歩近づいた昭和の改造こそ、
最も輝いた瞬間であったのではないだろうかと考えるようになりました。
「産まれてずっと、すすけた天井を見て育ったんだ」
「風呂炊きが一番いやだった」
「個室が欲しかった、プライバシーなんてなかったから」……
だから、すすけた天井に白いボードを張って、ガスを引いていつでも風呂に入れる。
襖を取っ払って壁をつくったから、音楽だって大きな音で聴けるんだ。
「昔の状態に戻す? 何を言っているんだ。バカじゃなかろうか!」

昭和の改造の例。合板やボードで床・天井・壁をつくる。

そうなんです、創建当時に戻すことは、家人からすればきっとバカなんです。
性能は確実に低下しています。
すすけた真っ黒な天井に払っても払っても取れない壁の汚れ、キズだらけの柱、
家全体は昼間でも暗いし、隙間風も入ってきて寒い。
ガスを止めて囲炉裏に五右衛門風呂とおくどさん(かまど)、
炭や薪を熱源にするなんて呆れていることでしょう。
よくするのがリノベでしょ、全然よくなっていないじゃないか。

大規模な工事かというとそうでもありません。
家人からバカにされつつ、昭和を取り去り現れた梁と柱を何回も雑巾で拭き取る。
壁は全面修理することなく、
欠け落ちた部分をまったく違った色の地元の土でちょこっと手直しするだけ。
我々のやっていることは、どうも一般的に定義づけられたリノベでは、ないようですね。

ただ言えることは、
時空に振れ、機能を超えるもっと大事なものが潜んでいることに気づき、
価値観を司る部分を刺激していることは確かなようです。
人の営みをむやみに取り去ることは、昭和の改造と何ら変わりませんね。
リノベとは、新しい価値を加えることだけで十分なような気がします。

天井を剥ぐと現れる創建当時の部材(集落丸山)。

才本建築事務所内のおくどさん(かまど)。

見る洋館から使う洋館へ。 神戸・塩屋の美しく楽しい場所 〈旧グッゲンハイム邸〉

神戸・垂水区のJR塩屋駅近く。海と山が近く、潮の香りが漂う塩屋に、
〈旧グッゲンハイム邸〉があります。
ここは、1909年にドイツ系の貿易商が建てた、
コロニアル様式の大きな洋館。

海を前にした開放的な立地に、広い庭の灯籠や松の木による
エキゾチックな趣きが特別な雰囲気を醸し出しています。
いまは多目的スペースとして活用されていて、
コンサートや展覧会、ワークショップ、講演、教室などの
文化的行事のほか、結婚披露宴や同窓会などの会場になることもあるんです。

美しいコロニアル様式。

2階から海を望む。

塩屋は、海の向こうに淡路島を望む、温暖で風光明媚な土地。
かつて貿易商の別荘地として愛され、瀟洒な異人館がいくつも建てられました。
その歴史と魅力は、コロカルの連載『グレアムさんの神戸日記』
ご紹介してますので是非ご覧ください!

いまも魅力的な姿を残す塩屋の洋館たちですが、
〈旧ジョネス邸〉など、すばらしい建物も
時代の流れには逆らえずさまざまな理由から
取り壊されてしまう洋館も数多くありました。
〈旧グッゲンハイム邸〉も長年空き家になっており、
保存が心配されていた建物でした。

そこで、現在〈旧グッゲンハイム邸〉の管理人を務める、
音楽家の森本アリさんの家族が心配し、オーナーに手紙を書き、
オーナーの深い理解を得て家族で〈旧グッゲンハイム邸〉を取得。
修繕を行い、その美しい姿の保存を成し遂げ、
いまでは地元の人たちで賑わう多目的スペースになっています。

たくさんの音楽イベント

森本さんが音楽家なだけあって、〈旧グッゲンハイム邸〉では、
音楽やアートの催しもたくさん行われます。
その特別な雰囲気に惹かれ、是非グッゲンハイム邸でライブをしたい! 
と依頼するアーティストが国内外からやってくるのだとか。

映像で人を動かす。 秋田県の映像プロジェクト 『True North, Akita.』後編

前編はこちら

小さな集落の手づくりのお祭り

〈augment5 Inc.〉が手がける秋田県の映像プロジェクト『True North, Akita.』。
Vol.1に続き、Vol.2が公開された。

True North, Akita. Vol.2

Vol.1は、ディレクターの印藤麻記さんの出身地でもある五城目町で撮影されたが、
Vol.2は仙北市の上桧木内(かみひのきない)という地域で撮影された。
田沢湖にほど近い内陸に位置し、秋田内陸縦貫鉄道が走る、秋田でも特に雪深い地域だ。

映像でも印象深いのが、旧正月の時期に気球のように大きな紙風船を上げるお祭り。
〈上桧木内の紙風船上げ〉と呼ばれる伝統行事で、100年以上の歴史がある。
江戸時代に平賀源内がこの地を訪れたときに、余った障子紙で風船をつくり、
熱気球と同じ原理で飛ばして遊ぶことを地元の人に教えたという由来があるそうだ。
いまでは、12メートル近い巨大な紙風船にさまざまな武者絵や美人画を描いたり、
商売繁盛などの願いを込めて紙風船を上げる、地域を代表するお祭りになっている。

秋田県には、男鹿のなまはげや横手のかまくらのほかにも、
冬には変わったお祭りが多い。
そのなかで県外にはあまり知られていないこの紙風船上げを撮影したのは、
小さな集落が寄り添い、地域一体となって生み出す手づくり感に惹かれたからだと、
プロデューサーの井野英隆さんは話す。

「このお祭りは地域の住民が総出でつくり上げているんです。
上桧木内には8つの集落があるんですが、それぞれ競い合うように絵を描いたり、
準備のために何度も寄り合いを持って、議論を積み重ねて進めていく。
当日の運営事務局も、消防や警備や屋台の出店も、
地元の子どもから学校の先生、おじいちゃんおばあちゃんまでみんなでやっている。
お祭りの直前になれば、過疎化や人口問題を忘れてしまうくらい、
おじいちゃんたちが集まって、夜中まで本当に楽しそうにワイワイやっている。
純粋に集落の遊びから始まったような、本当に手づくりのお祭りなんです」

また、桧木内の小学校のようすも映し出される。
秋田県は教育先進県としても知られているが、
成績優秀な先進校を撮影するよりも、全校生徒が60人にも満たない
小さな学校の日常を切り取ることを、井野さんたちは選んだ。
子どもたちがのびのびと絵を描いている姿も映し出されるが、
この小学校の校長先生は美術教師で、自分でも絵画をたしなむ
とてもクリエイティビティにあふれた方なのだそう。

来年はこのお祭りに、海外のアーティストを連れて
また参加したいと井野さんは考えている。
海外から来たアーティストが地元の子どもたちと一緒に紙風船に絵を描いて飛ばしたら。
そんな体験は両者にとって忘れられないものになるに違いない。

〈食べる溶岩ジオロック〉 溶岩そっくり! 伊豆半島ジオパーク生まれ

静岡県の伊豆半島は、本州で唯一フィリピン海プレートの上にあり、
かつては南洋にあった火山島や海底火山の集まり。
その火山活動や地殻変動によって出来た大地を楽しむことができる
〈伊豆半島ジオパーク〉は、日本ジオパークのひとつに数えられる名所。

これまで世界ジオパークネットワークへの加盟に向けて頑張っていたのですが、
4年に1回行われる認定では、惜しくも認定ならず...!
実は地元は溶岩そっくりの砂糖菓子〈食べる溶岩 ジオロック〉が
おみやげ品として販売されているのですが、、、

これが〈食べる溶岩 ジオロック〉!お値段は350円(税込)

〈食べる溶岩 ジオロック〉パッケージ

認定ならずだった今回の結果にめげずに、
ジオパークを更に盛り上げようと、
富士宮東高の生徒たちが〈食べる溶岩 ジオロック〉を使って
〈破壊怪獣ジオロック〉を作りました。

芸術コースの生徒達というだけあって、かなりリアルな出来です。
2016年4月2日(土)に伊豆半島ジオパークの中央拠点となる
〈伊豆半島ジオパークミュージアム ジオリア〉がオープンするのにあわせ、
〈長泉町 ジオパークビジターセンター〉等にて順次展示されます。

破壊怪獣ジオロック

六甲山の魅力を生かした作品求む! 現代アートの祭典 〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉

明治時代、居留外国人によってレジャーの山として開発された神戸の山、六甲山。
ここで、現代アートの祭典〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉が
2016年9月14日(水)から11月23日(水・祝)まで開催されます。

これは六甲山上に設置されたアート作品をピクニック気分で周遊し、
その自然や眺め、歩いて知る歴史などとともに、
六甲山本来の魅力を楽しむ展覧会。
木々の間を散策したり、お弁当を広げたり、
昼寝をしたり、楽しみ方は自由!
山の上で、リラックスしたひとときを過ごすことができます。

森太三 関係のベンチ 2015年 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞グランプリ受賞作品

ただいま〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉では、
招待アーティストによる出展に加え、
公募部門を設けて広く一般から作品を募集中!

作品を展示する会場は、六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、
六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、
六甲ケーブル、天覧台、六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)
の六甲山上施設です。屋外展示が基本となります。
入選者には制作補助金として25万円が授与されるそう。

進藤篤 小さな塔 2015年 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞準グランプリ受賞作品

齋藤隆太郎(DOG)+東大計画系研究室 0.90nのゆらぎ 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞奨励賞作品

求められているのは、六甲山の特性を生かした魅力的な作品プラン。
応募は5月9日(月)まで、詳細は公式サイトにて。

information

map

六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016

住所: 〒657-0101 兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877−9(六甲ガーデンテラス)

営業時間:10:00~17:00 ※受付終了時間は各施設により異なります

定休日:会期中無休

会期:2016年9月14日(水)~11月23日(水・祝) 

時間:10時~17時 ※受付終了時間は各施設により異なります

※会場により17時以降も鑑賞できる作品があります

会場:六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、六甲ケーブル、天覧台、六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)、プラス会場:TENRAN CAFE(カフェの利用が必要)

Web:公式サイト

京の伝統工芸が、食が、芸能が、 次々とつながるおもしろさ。 GO ON 後編

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世界から京都に来てもらう〈Beyond Kyoto〉

京都の伝統工芸や伝統芸能に光を当て、新たな動きを起こしている〈GO ON(ゴオン)〉。
まずは〈Japan Handmade〉というプロジェクトを起こし、
西陣織の〈細尾〉、竹工芸の〈公長齋小菅〉、木工芸の〈中川木工芸〉、
茶筒の〈開化堂〉、金網工芸の〈金網つじ〉、茶陶の〈朝日焼〉の、
若手後継者たちで海外向けに商品開発し、成功を収めた。
それでもプロデューサーの各務(かがみ)亮さんは、まだまだ先を見据える。

「確かな手応えは感じていますが、それで50年後、100年後、
京都に伝統工芸がきちんと残るのに十分かといえば、そうとも言えません。
そこで〈Beyond KYOTO〉というサービスも開始しました。
さきほどの6社は、毎年のようにミラノに行ったり、パリに行っています。
しかし、行くよりも来てもらったほうが、
もっと踏み込んだ京都や、いろいろな京都に巻き込めるのではないかと思ったんです」

簡単に言うと、観光コンシェルジュ。
京都には約3,600社の工芸会社があるというが、「見学できる工房が少ない」というのだ。
Beyond KYOTOでは、
GO ONメンバー自らの工房を見てもらうことはもちろん、
京都で活動している人たちだからこそできるおもてなしで迎える。

「工房などを見てもらいながら、文化的背景もお伝えしたいと思っています。
たとえば西陣織も、お茶やお花、そしてお寺などの文化と連携して案内すれば、
西陣織がどう使われ、育まれたのかなど、より深い魅力を感じていただけると思います」

これまで海外の文化人やセレブリティなども訪れているという。
彼らに工房を案内すると「道具の使い方が美しい」など、
自分たちでは気がつかないような視点も教えてくれて勉強になることもある。
しかしもっとも重要なのは、やはり人間関係だ。

「彼らにとって、京都人とつながりができることが一番ではないかと思います。
京都で何百年と築かれてきた伝統文化の後継者たちと、友だちになれるんですから」

そこで得たものや築いた関係性は、“京都を越えて”いく。
これは京都を踏み台にしているということではなく、
革新こそが伝統を守るとGO ONは信じているのだ。こうして京都の文化が拡張していく。

GO ONのほか、京都でさまざまな仕掛けを試みる各務 亮さん。

華やかなりし京文化、太秦江戸酒場

GO ONでは、さまざまな取り組みをしながら、
伝統をどう未来へつなげるかということに挑戦している。
その思いを理解してもらって、同じ未来を見据える仲間を増やすことが、
これからのGO ONのミッションといえる。
そこで〈Beyond KYOTO〉体験版として、
各務さんに京都の若手の仲間たちを紹介してもらった。

より大きな枠組みでとらえたイベントが〈太秦江戸酒場〉。
太秦映画村のセットで時代劇のなかに迷い込み、京都の伝統工芸・芸能を体感できる催し。
昨年秋に3回目が開催された。
〈いづう〉や〈中村楼〉といった老舗食事処のほか、
京都の24の酒蔵の日本酒が楽しめたり、
東映の役者が営む浪人BAR、新選組BAR、丁半BARなどもある。
もちろん伝統工芸の職人たちが教えてくれるワークショップや展示も。
京都のさまざまな伝統文化を、
タイムスリップして楽しめるエンターテイメントパークとなっている。

時代劇が、目の前で、ライヴで行われる。写真提供:太秦江戸酒場

お寺で行われた京焼インスタレーション

〈太秦江戸酒場〉内では、
〈京・焼・今・展2015〉と〈RIMPA400 Project〉の展示も行われた。
このふたつも、各務さんがプロデュースを手がけた。

〈京・焼・今・展2015〉は、毎年異なるテーマで、京焼の“いま”を伝えていくものだ。
昨年のテーマは“琳派”。ユニークなのはその会場で、〈建仁寺山内 両足院〉で行われた。
6人の作家が両足院のひと部屋ずつを使って、
自らの世界をつくっていくインスタレーションだ。
副住職の伊藤東凌さんもキュレーターのひとりとして名を連ねている。

「かつてお寺も一緒に“その当時の現代アート”に取り組んできたら、
それがいま、伝統と呼ばれるものになっているのです。当時は挑戦だったわけです。
千利休にしても、世阿弥にしても、アバンギャルドですよね。
きっと批判も大きかったことでしょう。
いまというものの捉え方によって、表現方法や伝え方は変わっていかないといけませんね。
昔からの伝統行事をそのまま引き継ぐだけではなく、
いまから新しい行事が生まれていって、
それが未来には伝統になっているとすごくすてきなことだと思います」と言う伊藤東凌さん。

“いまは”伝統であっても、“かつては”伝統ではない。
だから結局、いまを一生懸命やる以外にない。

「これは目新しいことではありません。
本来、お寺は、学校や美術館のような、学びの場としても機能していたのです。
いまそれらはほかで満たされているので、
それならばお寺ならではの学び方もできるのではないかと考えています。
それは、はっきりとした答えを出すことではなく、“良質な問い”を出し続けること。
京焼とは何か? 琳派とは何か? 答えは出ないわけです。
ただし、そこに問いがあることによって、自分たちの才能がぶつかり、発揮できる。
お寺はその受け皿としてもあるべきです」(伊藤東凌さん)

〈両足院〉副住職の伊藤東凌さん。

凛とした空気のなかで、坐禅体験も行っている。

神戸の人たちを“友だちの友だち”に! まちがキャンパスの学校 〈神戸モトマチ大学〉

神戸に元町〜三宮間をキャンパスとした、
誰でも参加できる大学があります。
その名も〈神戸モトマチ大学〉。

これは、2011年に始まったプロジェクト。
神戸のまちや世界で活躍する人が先生となり、
まちづくりやビジネス、ライフスタイルなどについてレクチャーします。

モデルとなったのは、神戸と同じ150万人規模のまちでありながら、
ユニークな個性を放つポートランドやストックホルム。

ポートランドやストックホルムなどの都市に共通しているのは、
おもしろい人同士がすぐに“友だちの友だち”でつながり、
親密なネットワークが築かれていること。
小さな都市では、そうしたつながりの強さが
まちの持つ力を最大限に引き出しているのだそうです。
この大学では、神戸の人たちを“友だちの友だち”の距離につなぎ、
お互いの発想が新しいアイデアを
生みだすまちにしたい——そんなつながりをつくっていくことを目的としています。

ちちぶメープルプロジェクト vol.6 シュガーハウスってどんなとこ?

そうだ、カナダへ行こう!

いよいよ秩父も春本番! 木が芽吹いてきています。
今回は、このコラムを書くきっかけになった“シュガーハウス”と、
シュガーハウスを秩父につくろうと思ったきっかけ、
その後の思わぬ進展までお話できたらと思います。

早くも6回目を迎えたこの連載ですが、実はこれまでの内容は
すべてこれからのテーマの前置きなのでした……。
とても長い前置きになったのは、秩父で行われているメープルの活動の背景や目的を
きちんと知ってもらいたかったからなのです。

いまから2年前、秩父でメープルの活動をしたいと思った私。
会社に退職を告げ、最初にしたことは有給休暇をとってカナダに行くことでした。
メープルのことは何ひとつ知識のなかった私でしたから、
やはり本場のカナダでメープルがどうつくられているのか、
秩父のやり方とどう違うのか? など、たくさんの疑問がいっぱいで、
自分の目で見てみたいと思ったのでした。インターネットを駆使して、
いくつかのおもしろそうな活動をしているメープル農家をピックアップし、
会ってもらえないかとメールでコンタクトをとったりもしました。

今回訪れたのは、カナダの第2のメープル生産地であるオンタリオ州。州都はトロント。

カナダのメープルシーズンは、秩父よりも遅い3月から4月にかけてが最盛期。
レンタカーを借りて、観光客は絶対行かないであろう田舎道を進みます。
着いた先は、広大なカエデの森!

びっしりと植えられたカエデの木々、さすがメープルの本場!

秩父と違って平らな土地にびっしりカエデが生えている様子に衝撃を受けます。
そして、パイプラインが張り巡らされていて、
ポンプに樹液が流れる音が静かな空間に響きます。
遠くには、煙突から煙がモクモクとのぼっている建物が。

シュガーハウスはメープル農家によって、掘っ建て小屋から立派な建物までさまざま。いろいろなシュガーハウスがあっておもしろい。

これがシュガーハウスか!
カナダでは、採取した樹液はすべてその日のうちに
メープルシロップに加工してしまいます。
寒い外と違って、シュガーハウスの中は樹液を煮詰める蒸気と
甘いメープルシロップの香りで満たされているのでした。
なんて幸せな空間……。

メープルシロップを煮詰める機械はエバポレーター(蒸発機)といって、
樹液を煮詰める専用のもの。
熱源はなんと薪をくべるというちょっとアナログな感じで、
とても温かみがあってすてきです。

メープルシロップの製造過程をこんなに間近で見られるなんてびっくり!

ほとんどのシュガーハウスでは、地元の人から観光客、小学生などの社会科見学まで、
見学を受け入れていて、カエデの森をガイドしてくれたり、
メープルシロップのつくり方を教えてくれるのでした。
そして、できたてのメープルシロップを販売していたり、
季節限定でパンケーキショップもオープンしていたりして、
この時期しか見ることのできない風景を五感で堪能できるのです。

カナダの人たちは、毎年この時期にお気に入りのメープル農家からできたてのメープルシロップを大量に購入するそう。

ちょうどカナダに滞在しているときに、
各地でメープルの収穫を祝うメープルフェスティバルが開催されていたので、
そのうちのひとつであるエルマイラメープルフェスティバルに参加してきました。
人口1万人くらいの小さなまちに、1日のお祭りのために
国内外より5万人以上の人が集まるそう。
メープルシロップを売る屋台やできたてパンケーキを売っている巨大テントまで、
お祭りらしいワクワク感でいっぱいです。

寒空のなか、メープルの甘い香りが立ち込めます。

衝撃的だったのは、パンケーキ投げ大会なるものがあり、
バケツリレーのようにチームでパンケーキをパスしていくゲームに
大人も子どもも夢中になっていました。
メープルを楽しむ方法はまだまだいろいろあるのだなと、
刺激をたくさんもらった旅になりました。

〈水道筋商店街〉 アメフトとえびすさんで まちを盛り上げる 神戸随一のユニークな商店街

神戸市灘区の水道筋は、8つの商店街と4つの市場が東西に連なるまち。
長さ450メートルものアーケードの下には昔ながらのお店が連なり、
今日も活気づいています。

こちらでは、商店街のみなさんがあの手この手でまちを盛り上げているのだそう。
そのひとつが、水道筋のテーマソング『汗かきえびす音頭』。
この歌には、振付まであるんです。

振付けビデオのなかで踊っているのは、松本亜実さん。
松本さんは高校のダンス部に所属しており、
この振付を踊れるのは松本さんしかいない、と抜擢されたそうです。

汗かきえびす音頭をお披露目した時の様子。子供たちも楽しそう!

歌に出てくる“汗かきえびす”というのは、
水道筋3丁目の交番前にまつられているえびす神のこと。
商店街のみなさんからは親しみを込めて“えべっさん”と呼ばれています。

毎月10日に開催される水道筋十日えびす祭では、えびすさんの前に“福娘”が登場。お参りするとガチャポン抽選ができ、クーポンや汗かきえびすグッズなどが当たります。

こちらのえびすさま、なぜか汗をかきながらアメフトのユニフォームを着ているのですが、
日本三大えびす神社のひとつ、西宮神社から分祠された由緒正しいえびす神なのだそう。
2003年に、アメリカンフットボールの拠点が西宮から
灘区の王子スタジアムへ移転した際にまつられたのだとか。
同年からは、たくましいアメフト選手たちが屋台に立つ
〈春のアメフトまつり〉も始まりました。

ゆるキャラの汗かきえびす君

新政酒造の杜氏・古関弘と 発酵デザイナー・小倉ヒラクの 対談!〈なんも大学〉

2012年から続く、秋田の人気フリーマガジン『のんびり』が、
2016年3月22日発行の最新16号でいったんの区切りを迎えました。

今後は県の媒体としてではなく独立した雑誌としての発行を目指しているとのこと。
自治体の媒体ながらお固さはなく、地域の良いところをいきいきと描く
記事が魅力だった『のんびり』がなくなるのは寂しいですが、
なんと4月から、ABS秋田放送ラジオにて
ラジオ番組『のんびリズム』がスタートします!

のんびり編集長の藤本智士がメインパーソナリティとして出演し、
放送は毎週日曜の午後3時30分〜4時。県外の方もpodcastで聴けるんだそう。
これからの新しい展開が楽しみです。

そんな『のんびり』編集部が行っている、参加者交流型の勉強会〈なんも大学〉。
『のんびり』誌の講座版ともいえるこのイベント、
2016年4月5日に最新講座〈トージ・コージ!〉が開催されます。

こちらは2015年11月に開催した、のんびりでお馴染みの寒天使(寒天名人)照井律さんを講師にお招きした「りっちゃんの天使の寒天教室」

2015年9月に開催したミシマ社代表 三島邦弘さんをお迎えした「地方で本を生み出すチカラ」

今回お迎えするゲスト講師はお二人。
一人は、いまや全国でも知名度を誇る秋田の人気酒蔵、
〈新政(あらまさ)〉の酒造りの責任者、杜氏の古関弘(こせき ひろむ)さん。
新政といえば秋田の蔵元集団〈NEXT FIVE〉のうちのひとつ。
酒造りの鍵をにぎる杜氏さんのお話は貴重です。

そしてもう一人のゲストは、発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。
アートディレクターとして活動していた小倉さんは、
発酵好きが高じて独学で発酵を学び、
現在は “発酵デザイナー” の肩書で全国で活動されています。
コロカルでの記事はこちら

トークの進行役は、『のんびり』編集長の藤本智士さん。
全国でも随一の人気酒蔵の麹を操るスペシャリストの杜氏と、
発酵デザイナーという麹ワールドで活躍するデザイナーによる、
稀有でディープな時間は是非目撃したい!
お問い合わせ・お申し込みは、のんびり合同会社(info@non-biri-go-do.jp)まで。

information

map

のんびり presents「なんも大学」 『トージ・コージ!』(杜氏×麹)

日時:2016年4月5日(火)18:30〜20:00(※18時開場)

会場:秋田市民市場 2階 会議室

住所:秋田県秋田市中通4丁目4−7−35

参加費:1,000円/税込(※要事前申込)

定員:50名

出演:

古関 弘(新政酒造株式会社 製造部長)

www.aramasa.jp

小倉 ヒラク(発酵デザイナー)

hirakuogura.com

進行:藤本 智士(Re:S、のんびり編集長)

申し込み:info@non-biri-go-do.jpまでメール申し込み

TOYOOCOME! 豊岡に来て、暮らして。 その3:都市との“違い”こそが 豊岡市が持つ個性

これからの豊岡を一緒につくってくれるひと、集まれ!

豊岡市では、さまざまな移住推進の政策を打ち出しているが、
特徴的なのは、窓口が「大交流課」に一本化されていること。
特に2016年4月からは、住居、職、暮らしのことなど移住に関する
すべての情報が集約されるので、
気になるあれこれに応えてくれて、移住後のフォロー体制も万全だ。

豊岡市役所。手前のヨーロッパ風の建物は〈豊岡稽古堂〉という名で、市議会議場や市民交流センターがあり、市民に親しまれている。

豊岡市大交流課の宮垣均さん。

豊岡市大交流課。

移住にあたって気になるのは、やはり住まいのことだろう。
空き家バンクには、賃貸・売買を含め40軒以上の登録があり、
2015年からは問い合わせ件数も増加しつつある。
大交流課に相談すれば、ニーズにあわせた物件の紹介や、
リノベーションに関する相談、
耐震強度の検査の手続き方法など、細やかなフォローをしてくれる。

豊岡市内にある空き家の一例。写真提供:豊岡市

また、いなか暮らしを1日から気軽に体験できる「豊岡暮らし体験施設」も整備。
ここでは、日常生活に必要なものは揃えられていて、
担当者によると「身ひとつで来てもらえる」住居だ。
家族でも宿泊できる広さは、十分にあるので、一度トライしてみるといいかもしれない。

そして、移住の根幹となるのが仕事のこと。
豊岡市では、〈ジョブナビ豊岡〉という情報サイトを運営し、
最新の求人情報を調べられるほか、企業ガイドブックも発行し、
移住希望者と地元企業とのマッチングもしっかり行っている。

また、就農を希望している人におすすめなのが、〈豊岡農業スクール〉だ。
市が委託する米農家や野菜農家、畜産農家等で1年間本格的に“修行”し、
農業技術や経営のノウハウを学ぶことができる。
年間3名と競争率は高いが、市から月額10万円の給付金が支給されるほか、
4月からは、市外からのスクール生には家賃補助も行われる。

豊岡農業スクールの様子。写真提供:豊岡市

豊岡のまちづくりに“共感”するひとたちを待っている

移住者を迎え、地域で働き、暮らし、子育てをしてもらう。
全国の自治体で移住への取り組みが展開されているが、
豊岡市は多くの政策の中でも、移住を特に重要と考え、
総合戦略でも
「暮らすなら豊岡と考え、定住する若者が増えている」
という言葉を掲げている。
どういう思いで取り組んでいるのかを中貝宗治市長に聞いた。

目指すは生産量日本一! 愛媛県松山市ですくすく育つ 国産アボカドとライム

偶然の産物から始まったアボカドづくり

みかんをはじめとする柑橘類、イチゴ、柿、栗など
さまざまな愛媛の銘産をご紹介してきたこの連載。
キウイフルーツやグレープフルーツなど、“日本の気候でも育つんだ!”
と驚いてしまうものもありましたが、愛媛県で育つ意外な国産フルーツはまだあります。

そのフルーツとは、愛媛県松山市が生産量日本一を目指し、
産地づくりに取り組んでいるアボカド。
いまやすっかりなじみのある存在となったアボカドですが、
原産はメキシコや中央アメリカ。まだ日本ではほとんど生産されていないため、
市場に流通しているアボカドの99%が輸入されたものなのだそう。

そんな中、松山市では2008年からアボカドの産地づくりに取り組み始め、
苗木の供給や栽培指導などの支援を行ったり、
2015年11月には第1回「日本アボカドサミット」を市内で開催しました。
現在では市内で約70名の方がアボカドを栽培しており、
その栽培面積は3ヘクタールにまで拡大し、全国有数のアボカド産地となっています。

風光明媚な森さんの広大な園地。この写真はほんの一角。

県内外でも注目されている松山市のアボカド産地づくりですが、
実は取り組みへのきっかけを生んだのが、20年以上前に植えられたというアボカドの木。そのアボカドの木が育つ、森茂喜さんの園地を訪れました。

松山市のアボカド産地づくりのきっかけとなった木。この大きさ、伝わるでしょうか?

松山市高浜にある森さんの園地。
その地名からもわかるように、海に面した園地です。
この園地の中腹に近いところに育っているのが、ご覧の立派なアボカドの木。
取材に訪れた10月下旬、大きな実がいくつも生っていました。
「これは〈フェルテ〉という品種で、来月の収穫までにもう少し大きくなります」
と園地を案内してくれたのが、環境にやさしい農業生産の発展を目指し、
愛媛県の農家が集まってできた〈のうみん株式会社〉の原田博士さん。
「この品種に関しては油分も多くてトロッとしているだけでなく、
アボカド特有のえぐみや苦味が少ないんですよ」

立派に実ったアボカド。「虫除けとなる樟脳の原料であるクスノキ科に近いので、あんまり虫がつかないんですよ」と原田さん。

そんなおいしい実をつけるこのアボカドの木ですが、
実は栽培を目的に植えられたものではなかったのだそう。
「平成4年に台風がきたとき、海からの潮風の影響で園地の木が一面枯れてしまって。
その後、木を植え替えたときに、記念樹としてアボカドの木を植えたそうです。
それから20年ほどして実がなっているのを当時の松山市の農林水産課の方が見て、
アボカドの産地化に取り組もうということになったんです」と原田さん。

あけびを思わせる、小さな実。「小さいのは未熟で、種がないんですよ」と原田さん。

園主の森 茂喜さん。広大な園地を、ほぼひとりで管理されています。

「植えた当時は実がならないと思っていたんですよ、寒さで冬は朽ちてしまうかなって。
本当に手入れを何もしてないのに実がなりだしてのでビックリしましたね」と園主の森さん。
園地には〈フェルテ〉だけでなく〈ピンカートン〉という品種のアボカドの木もあり、
松山市ではこの2本の木から穂木をとり、苗木をつくったのだそう。
「でも今の品種は木が大きくなりすぎるし、寒さにも弱い。
あと結実性ももうちょっと安定しないと商業生産は
ちょっとしんどいやろうなというのがあって。
私は日本にあった品種をなんとかつくりたいなという想いでやっているんですよ」と森さん。
「研究者の方に聞いたらね、柑橘の新しい品種は
1,000〜10,000本にひとつしか出ないんだけど、
熱帯果樹は使える品種が出る確率が高いらしくて。
100〜1,000本で1系統は出ると思うし、日本でできた品種だと
日本の気候にやっぱり合うでしょうからね」

木の上のほうにも、いくつもの実が。

そんな森さんや、アボカドの産地づくりに参加している農家さんたちによって
生産量が少しずつ増えている松山市育ちのアボカド。
また、のうみんでは松山大学と共同開発した、
アボカドのエキスとオイルの無添加の美容石鹸〈媛肌せっけん・鰐梨〉も
製造販売しているのだそう。

実に広大な森さんの園地。取材中、まるでハイキングをしているような気分に。

今後さらなる注目を集めそうなアボカドですが、
松山市が産地づくりに力を入れているもう青果がもうひとつあります。
その青果も森さんの園地で育てられていたことがきっかけとなり、
産地づくりへの取り組みが始まったのです。

〈大野へかえろう 卒業式プロジェクト〉 これから旅立つ高校生たちへ 父母からサプライズ

美しい山々と水田にかこまれた、福井県立大野高等学校。
2016年3月3日、同校の卒業式から179人の生徒さんたちが巣立っていきました。

いつもなら、つつがなく式が終わるころ。
“いつかはふるさとへ帰ってきてほしい” そんな保護者のみなさんの思いが
『大野へかえろう』という歌になり、高校生たちに贈られました。

『大野へかえろう』
作詞:日下慶太 作曲:松司馬拓

山が世界を切り離し

世界はこの町だけのよう

自然にあわせて時は過ぎ

人はゆっくり生きている

夕日が田んぼを照らしてる

里芋の葉が揺れている

小さな町の子どもたち

夢を求めて旅立つよ

大野へかえろう

言い出せないから歌にする

大野へかえろう

広い世界に出るといい

いつでも大野は待っているから

『大野へかえろう』より一部抜粋

この卒業式プロジェクトは、
大野市の地方創生プロジェクトとして行われたもの。
コロカルでも以前大野市を訪ねました。
※記事はこちら

準備は生徒さんたちに内緒で行われ、
ほとんどの保護者の方が家や車の中などで
CDを聞きながら練習していたのだそうです。
当日はリハーサルをするわけにもいかず、ぶっつけ本番状態でした。

プロジェクトの企画者は、コピーライターの日下慶太さん。
『大野へかえろう』の作詞も手がけました。

事前に行われた合同練習の様子。一部の保護者30人が集まり、作曲家の松司馬拓さんが指導しました。

名所ではなく暮らしを撮る。 秋田県の映像プロジェクト 『True North, Akita.』前編

豊かな暮らしそのものを伝える

『True North, Akita.』という秋田県で撮影された1本の映像が
大きな感動を呼んでいる。この映像は、秋田県への
移住を促進するための取り組みの一環として制作されたものだが、
秋田の名物や名所が紹介されるわけでもなく、解説やナレーションもない。
そこで暮らす人たちと美しい自然、ありのままの光景が、
のびやかな歌声が印象的な曲とともに流れる。

True North, Akita. Vol.1

映像の撮影と編集をしたのは井野英隆さん率いる〈augment5 Inc〉。
井野さんについては以前コロカルでも紹介したが、
つくり手の思いが伝わるような豊かな表現による作品を多数手がけ、
グローバルに活躍する俊英だ。
これまでもさまざまな地域にまつわる映像を手がけてきたが、
これほど地域にコミットしてつくり上げたのは初めてだという。

2015年のある統計で「一度も訪れたことのない都道府県ランキング」1位の秋田県。
井野さんも秋田県についてはよく知らなかったが、
海外の映画祭に出品する映画をつくるために秋田に行くようになり、
それまでのイメージとのギャップに驚いたそうだ。
「とにかくすごい風景にばんばん出会うんです。
お酒もごはんもおいしいし、とても豊かだと思いました。
経済的にというより、風景、食べ物、文化も含めて、暮らしそのものが豊か。
その魅力が全然伝わっていないと感じました」

2014年頃から横手市にある酒蔵にまつわる映画の撮影を始め、
現在も今年のカンヌ映画祭に出品するために仕上げの作業が続いているが、
その映画のディレクターを務めているのが、秋田県出身の印藤麻記さん。
ご主人の印藤正人さんはカメラマンで、
麻記さんが里帰りするたびにホームビデオのような家族の記録映像を撮っていたそう。
秋田で映画を撮るには最適なパートナーだと思った井野さんは、
印藤さん夫妻に声をかけ、撮影がスタート。

ちょうどその頃、秋田の魅力をPRする事業を行っていた秋田県が、
秋田の豊かな暮らしを伝えられるような映像制作を、augment5 Inc.に依頼したのだ。
彼らのほかの作品も見て、これなら間違いないと思ってのことだろう。
こうして井野さんと印藤さん夫妻、それに夫妻の小さな息子さんも一緒に、
4人で秋田各地に出かけ、『True North, Akita.』のプロジェクトにも
取り組むことになった。

地元テレビ局の取材を受ける井野さん(左)と印藤さん夫妻。(撮影:蜂屋雄士)