〈Taiwan Tea & Gallery 台感〉 東京・蔵前に日本と台湾が出会う カルチャースポットが誕生!

2017年12月1日、東京・蔵前に、
台湾ティースタンド&ギャラリー〈台感〉がオープンします。

プロデュースを手がけたのは、台湾と日本をつなぐクリエイティブエイジェンシー〈LIP〉。
運営は、Vidaway。
LIPは、コロカルでも台湾人的日本旅を通じて、
台湾の「日本通」が発見した日本のローカルを紹介してくださっています!

ギャラリーでは、開幕展として〈100の台湾品質〉を開催。

さまざまなジャンルで活躍するクリエイターたちがセレクトした
100のプロダクトが並びます。
参加クリエイターは〈秋刀魚〉、〈TOOLS TO LIVEBY〉、
男子休日委員会、鄭弘敬さん、LIPの田中佑典さんなどなど。

台湾品質とは、「日常に台湾を」をテーマに、
台湾にまつわるもの・人・ことを
企画やイベント、日本での商品開発などを通して、
日本のライフスタイルに浸透させていくプロジェクトなのだそう。

ティースタンドでは、台湾でも人気の台湾茶ブランド〈琅茶 Wolf Tea〉のお茶や
台湾と日本のテイストを組み合わせたスイーツなどが楽しめます。
本格的な茶葉を使用し、デザインにもこだわった琅茶 Wolf Teaは、
台湾のクリエイターにも人気なのだとか。

〈CASICA〉の見所を紹介! 時空を可視化した 大人の遊び場に行こう!

元銘木倉庫〈CASICA カシカ〉

東京・新木場に、古い銘木倉庫をリノベーションし、
新しいものや古いもの、世界各国や日本のものなどが
ヒエラルキーなく混在するスペース〈CASICA カシカ〉が誕生しました。

CASICAという名前の由来は、
「生きた時間と空間を可視化する」というコンセプトから。
建物の外壁に大きくかかれた「福清(ふくせい)」というのは、
古くからあった銘木(めいぼく・希少価値のある木材)倉庫の名前なのだとか。

建物内にも、昔の名残があちこちに。
一部の意匠には倉庫に残っていた端材や材木が再利用され、
天井高が13mあるギャラリーは倉庫の高さを活かした空間となっています。

CASICAの楽しみ方

敷地内にはカフェ、ショップ、ギャラリー、アトリエ、
スタジオ、レコーディングルーム、事業主である〈タノシナル〉のオフィスが入り、
お買いものやごはん、イベントなどが楽しめるようになっています。

ショップに並ぶのは、世界各国の民藝から現代のプロダクトまで、
時代や価格、国籍にとらわれないものたち。

丹念にリペアされた家具やアフリカの布、
和箪笥、新品のプロダクトなどが分け隔てなく並べられています。

ショップで展開しているプロダクトは、国内外の作家さんのうつわや、
高知のデザイン事務所と活版印刷工房による〈土佐和紙プロダクツ〉、
国内の手工業者と生活のための道具を生み出している〈東屋〉、
山梨でリネン製品などを手がける〈オールドマンズテーラー〉、
長野で「Oval Box」を制作している〈IFUJI BOXMAKER〉、
創業100余年の技術力を生かし
今の生活に合うタオルをつくっている〈SHINTO TOWEL〉などなど。

カフェメニューを手がけたのは、南風食堂の三原寛子さん。
ヨーロッパのデリカテッセンのようなスタイルで、
薬膳やアーユルヴェーダの考えをベースにしたお総菜などが楽しめます。

「CASICA Set Menu」1,200円 写真左から「南瓜と茸と鯖のフラン」「豚のフローレンス風」「ローストサツマイモと舞茸のグリルアップルビネガーのソース」。おかず3品、雑穀ごはん、本日の汁椀、お漬ものがセットになったメニューです。おかずは約10種から好きなものを3品選んで頂けます。

CASICAの企画展はインテリア好き目白押しのラインナップ

CASICAでは、定期的にさまざまなイベントや企画展が開催されています。
そのラインナップは多岐に渡り、
古家具、北欧ヴィンテージ、インダストリアルな照明、世界中のラグなど、
あらゆるテーマで企画されており、
インテリア好きにとっては心躍る企画展が目白押しです。

また、作家による展覧会も充実しており、
フラワーアーティストやガラス作家、陶芸家による
インスタレーションやPOP UP SHOPも開催され、
作家との出会いをCASICAならでは切り口でプロデュースしています。

CASICA NIGHT CINEMAでは映画上映も

〈CASICA NIGHT CINEMA 可視化映画夜市〉は、
夜の静まり返った材木倉庫で、暗く、巨大なスクリーンに
UPLINKが厳選した映画を上映するプロジェクト。

さまざまな国の映画を、映画の世界観からインスピレーションを得た
料理家による多彩な料理とともに堪能することができます。

開催は不定期ですが、CASICAの広い空間に響く音、料理の香り、
そして、情緒感あふれる食事の後には、
厳選されたモノと出会える夜市が開催されています。

有田焼×フランスリネンのコラボ! アリタポーセリンラボから テーブルクロス発売

200年の伝統を誇る有田焼。
〈アリタポーセリンラボ〉は、そんな有田焼を現代のライフスタイルに
合わせたラグジュアリーモダンなブランドです。

このたび、アリタポーセリンラボと、フランスの
老舗高級テーブルクロスメーカー〈ボーヴィレ〉がコラボレーション! 
フランスのアルザス地方生まれの最高リネンと出会うことで、
テーブルクロス〈ボーヴィレ Beauvillé〉が完成。発売を開始しました。

この模様は、アリタポーセリンラボが得意とする
伝統柄のひとつ“木甲桐紋”。
鳳凰・竹・梅・桜・菊・七宝の吉祥文様を散りばめた、
有田焼を代表する伝統柄です。

一方、ボーヴィレのテーブルクロスは、
木型を載せて色を重ねるシルクスクリーン技法を用い、
熟練の職人が手作業で印刷するからこそできる鮮やかな発色と、
100%コットンの糸を使いサテン織で織られた生地だからこその、
滑らかな肌触りと光沢の美しさが特徴。

ボーヴィレの高いプリント技術と、
有田焼の進化した釉薬・技術を使ったものづくり。
どちらも職人さんが一つ一つ手仕事で作ることで、
ラグジュアリーモダンな絵柄のテーブルクロスが完成しました。
お値段は37,000円(税抜)。

〈関西蚤の市〉 手紙社の一大マーケットが 関西にやってくる。 豆皿市、北欧市も同時開催!

2017年12月2日(土)3日(日)、JRA阪神競馬場にて
〈関西蚤の市〉が開催されます。
これは〈東京蚤の市〉〈布博〉などの人気イベントを主宰する
編集チーム〈手紙社〉さんによるマーケットイベント。
関西での開催は今年で4回目となりますが、回を重ねるごとに盛り上がってきているのだそう。

今回は国内外の古家具・古書・古着屋さんが集う蚤の市に加えて、
クリスマスマーケットのような〈関西北欧市〉や、
〈関西豆皿市&箸置き市〉も同時開催されます。
さらに、ステージでのライブやワークショップも。
これは盛り上がりそうですね!

関西圏の出店者は、京都からはantiquus days、
idola、Soil、sowgen brocante、
大阪からはオソブランコ、kubu、
cocon、citrus paper、SHABBY CHIC、
古道具 つむぎ商會、夜長堂、RUST、
兵庫からはアトリエパーシモン、ENSEMBLE、
Antique L'armoire de TSUBAKI
Sibora、c-h-o-c、decoupage、nitte、
FARMFEST Antiques General Store、Rollo、
奈良からはMLPショップ、グリーンベアーズカンパニー、
COCORAJI古い道具とカワイイ雑貨 チロルなど。

遠方からは、はいいろオオカミ+花屋 西別府商店(東京)、TENDER CUDDLE(東京)、
タユタフ(石川)、vokko(滋賀)、PAPYRUS(山梨)などがやってきます。

また、おいしいものもたくさん。

cafeゴリョウ(北海道)、AN-RIZ-L’EAU(栃木)、intervallo(栃木)
日光珈琲(栃木)、Maruyoshi(栃木)、fato.(千葉)、うぐいすと穀雨(東京・2日のみ)、
成城・城田工房(東京)、手紙舎(東京)、marusan&wacca(東京・2日のみ)
wato kitchen(東京)、食堂 souffle(京都)、山食音(京都)、Caferret's(大阪)、
七穀ベーカリー(大阪)、floresta-carro(大阪)、リュクサンブール公園(大阪・2日のみ)、
シチニア食堂(兵庫)、BUNDY BEANS(兵庫)、パン屋航路(広島・2日のみ)、
コウボパン小さじいち(鳥取)が出店します。

ぜひチェックしたいのは、かわいい豆皿が大集合する〈関西豆皿市〉。
東屋、岡美希さん、ミヤマリカさん
かまわぬ、村上美術、栢野紀文さんなどのお皿が並ぶそう。

子育てもワインづくりも諦めない!
愛するものを育むための移住。
井下奈未香さん

徳島県初のワイナリーを成功させる!

取材班との待ち合わせ場所にやってきた井下奈未香(いのした・なみか)さんは、
つなぎを身にまとい、長年農に従事する人といった出で立ちだった。
彼女の手がける作物は、ブドウ。といっても食べるためのものではなく、
ワインをつくるためのもの。
ワインに惚れ込んでソムリエの資格を取得し、
奈良市内でワインショップを営んでいた奈未香さんは
結婚を機に30代半ばで徳島県三好市に移住した。
現在、長年の夢だったワイナリー設立に向けてブドウ栽培をしている。

市役所やスーパーなどがある市の中心地から車で約20分。
山を上がったところにある集落にたどりつくと、
谷を挟んだ向かいの山の上にも人の営みが見えた。
3年前、彼女はそのような傾斜地の一角に、ワイン用のブドウを180本植樹した。

3年前、奈未香さんが奈良から徳島に引っ越すことを決めたとき、
ワイナリーを始めると周囲に伝えたら、無謀だと大反対されたそうだ。
なぜなら、これまで徳島県でのワイン用ブドウ栽培に関する前例がなく、
どの品種がこの土地で栽培できるのか予想がつかなかったから。
ブドウが苦手とする湿気の多い土地ということで、周囲には先の苦労が目に見えていたのだろう。

「絶対無理、やめとけと言われるほど、やる本人が無理とは言っていないから大丈夫、
と思うようにしました。確かに、カビ系の病気や虫とは日々格闘していますけどね」
奈未香さんは、まずはブドウを家族として扱い、ともに暮らしていく生活を目指した。
基本的に肥料や農薬は使わないが、病気の予防には気をつける。
「土もブドウも日々見続けていないと相性が良いとか悪いとかわかりません。
植えてしばらくのブドウは赤ちゃんと一緒なんです。
必要に応じて薬をあげるなど対応してあげないと。
だから、こういう育て方でこんなワインにしてやると決めつけないことにしています」

奈未香さんのブドウ畑の周囲には、牧歌的な風景が広がっている。雨が多いとされる三好でも、この場所はなぜか少ないと土地のおばさんは言い切るのだとか。

幸いなことに畑を借りた緩やかな傾斜地は、四季を通して寒暖差があり、
北東から風が抜ける。ブドウ生産の条件として、まったくダメというわけではない。
定植して3年目を迎えた今年は8月にヤマソーヴィニヨン15キロを収穫し、
10月初旬に試験醸造を終えた。
来年には、徳島県初のワインがリリースされる予定だ。
現在はたったひとりですべての作業を行う彼女だが、
どんな作業もうれしくてしょうがないと笑顔を見せる。
「ワインのためと思うと苦労は感じないですね。自分でやりたいことをやっているから」

25歳のときに出会ったワインで人生が変わったという奈未香さん。ワインとともに生きることを信条としている。ソムリエの資格取得のほか、大阪の飛鳥ワイン株式会社のワイナリーで研鑽を積む。「ワインに人生を溺れさせたいんです」

日本固有の品種、ヤマソーヴィニヨン。親に日本固有の品種が入っていると育てやすいかもしれないとのことで選んだ。そのほか赤ワインはピノ・ノワールも栽培。白は甲斐ブランとリースリングを植えている。1本の木からできるワインは1本半。ブドウのいのちはひと粒たりとも無駄にできない。

九州新幹線〈つばめ〉
生みの親・水戸岡鋭治が考える
足し算のデザインとは?

これまで5シーズンにわたって、
持続可能なものづくりや企業姿勢について取材をした〈貝印×コロカル〉シリーズ。
今回からは、刃物やキッチン用品などの
商品企画・デザインを手がける貝印株式会社のスタッフが、
コロカル編集部と共に日本全国の未来志向のクリエイターを訪ねて、
ものづくりの技術から、デザインフィロソフィー、
ビジネススキームの話まで引き出していきます。

公共デザインが感動体験の元になる

九州新幹線800系〈つばめ〉やクルーズトレイン〈ななつ星 in九州〉など、
JR九州の鉄道関連の仕事で有名なデザイナーの水戸岡鋭治さん。
最近では横浜駅から伊豆・下田まで走る豪華列車〈ザ・ロイヤルエクスプレス〉などの
デザインも手がけた。

昨年、長良川鉄道の観光列車〈ながら〉を手がけたときは、
食堂車の展示スペースに物販コーナーを設け、貝印の商品を陳列して販売した。
列車が走る場所の地域性を考える水戸岡さんだけに、
岐阜に拠点を置く貝印の商品は適していた。

週末を中心に運行している長良川鉄道の観光列車〈ながら〉。

〈ながら〉もり号の客室イメージイラスト。

「包丁などの製造から始まったメーカーだと思いますが、
今では美容ツールにも進化している会社ですよね。
うちでも鍋を使っていますよ」と水戸岡さん。

実際にその〈ながら〉に乗ったという
〈貝印〉商品本部デザイン室チーフマネージャーの大塚 淳さんは、
なんとお子さんが水戸岡さんの大ファン。
毎晩、水戸岡さんの著作『ぼくは「つばめ」のデザイナー』を読み聞かせしているという。
そこで、貝印としても、大塚さん個人としても縁の深い水戸岡さんを訪ねた。

大塚さんが持参した水戸岡さんの著作『ぼくは「つばめ」のデザイナー』。

2004年3月に生まれた九州新幹線800系〈つばめ〉。

水戸岡さんはもともとイラストレーター。
しかし次第にJR九州の車両デザインの仕事に携わるようになり、
以降、話題となる列車デザインを数多く手がけている。
水戸岡さんの話を聞いていると、すべてが当たり前のようで、だからこそ普遍的。
突き刺すようなことではなくボディブローのように効いてくる。
「ミュージシャンズ・ミュージシャン」ならぬ
「デザイナーズ・デザイナー」という言葉があるならば、
水戸岡さんのような人を指すのではないか。デザインの職人とも思える。

九州新幹線800系〈つばめ〉の木製シートを配したゆとりのある座席イメージ。

水戸岡さんのデザインは、いわく「自己表現ではなく代行業」。
すべては利用者や公共のためである。

「お客様にとっては、美しく、楽しく、おもしろく、
リーズナブルでなければなりません。
しかし、それらをただ積み重ねていくだけだと予算が膨らんでしまいます」

予算もスケジュールも決まっているなかでどうしていくか。
その答えは、自分たちでやること。そしてその能力をアップしていくこと。

「能力をアップするためには、まずは知ることです。
人より多くの色を知っている。多くの形を知っている。多くの素材を知っている。
多くの経験がある。長く生きている、とか(笑)」

いまでも全国を飛び回っている水戸岡鋭治さん。

たとえば電気屋さんは電気パーツや配線に詳しいし、
八百屋さんはたくさんの野菜や調理法を知っている。
同様に、デザイナーはデザインの要素(言語)を人よりたくさん知っていなければならない。

「経験といっても、ただの経験ではなく成功体験・感動体験でなくてはなりません。
その数がその人の感性に比例します。
人は感動体験を求めて生きています。思い出の量が人生の幸せをつくるといえます。
すると人にもいい思い出になる感動体験を提供したくなる」

利用者の立場に立つということを徹底している水戸岡さんだが、
それでも迷ったり、ブレてしまったりしそうなときは、
「子どもたちのため、次世代のため」と考える。

「子どものときにどういう環境だったか、
どういう人、コト、モノの経験をしたかというのは、
一生を左右する可能性があります。
無意識で見たもの、聞いたもの、感じたものが掘り起こされるのです。
ぼくたちは最高の舞台をつくる義務があるし、
子どもたちはそれを享受する権利がある。
人は感動的な舞台だと、おのずと演技をしてしまうものです」

人はいい環境を与えられると、みずから成長する。
するとその体験を伝えるため、次代にも好環境が整う。
こうしたスパイラルをつくるのもデザイナーの役割なのだ。

〈貝印〉商品本部デザイン室チーフマネージャーの大塚 淳さん。

〈磁器 –ひとつだけのかお –〉 これはかわいい!文祥窯が とらやのためにつくった 400年前の技法のお皿

リム角皿 猪目繋ぎ

同じようにつくっても、偶然あらわれる黒点や、意図しないゆがみ。
和菓子の〈とらや〉が、そんな磁器ひとつひとつにあらわれる「顔」に注目し、
企画展〈磁器 –ひとつだけのかお –〉を開きます。

会場に並ぶのは、有田焼の窯元・文祥窯の白磁・染付のうつわなど、10数点ほど。
その場でうつわを購入することもできます。(一部を除く)

注目は、文祥窯がとらやの小倉羊羹「夜の梅」のためにつくった「リム角皿 猪目繋ぎ」。
「夜の梅」が引き立つようにと、魔除の文様とされる「猪目文様」(猪の目を模した文様)が
ささやかに配され、シンプルであたたかみのあるお皿ができました。

とらやの代表商品、竹皮包羊羹「夜の梅」

会場では、このうつわの製造工程も紹介しています。
もちろん、限定販売もされるとのこと。(本体価格 2,500円)
これはうれしいですね!

文祥窯は、佐賀県の伊万里港を望む高台にある窯元。
割烹料理窯のうつわを得意とし、多くの料理人に長年愛されてきました。

現当主の3代目・馬場光二郎さんは、博物館で出会った400年前の「型打ち」のうつわに感動し、
昔ながらの技法にこだわってつくり続けているといいます。

型打ちとは、型に生乾きの素地を押しつけ、上から何度も叩いて成形する手法。
最近では、コストがかからずに量産できる「圧力鋳込み成形」という手法で
つくっているところが多いため、型打ちを行っている窯元は貴重な存在に。
馬場さんは、土をこねるところからろくろ、型打ち、絵つけ、焼成までの工程を
一人でこなしているそうです。

江差町の〈斉藤籠店〉 東北や道南の竹でつくられた 毎日使いたくなるかご

ニシン漁で栄えた港町の老舗店

ずらりと積み重ねられた手編みの竹かごと
竹のいい香りが出迎えてくれる〈斉藤籠店〉は、
江差町で3代続く製籠店を引き継いで営まれています。

年季の入った店の引き戸を開ければ、
きっと、かご好きな人ならひと目で参ってしまうはず。

「これは一升瓶を入れるかご。昔はお酒の量り売りをしていたから。
これは石鹸かご、そっちの大きいのは洗濯物や衣類を入れるかごね。
雑誌入れに使ってもいいですよ」

店主である元気なお母さん、斉藤純子さんのかごの知識や歴史のお話を聞けば、
さらに参ってしまうはず。

取材に訪れた時は売り切れていた、道南に生える根曲り竹で編まれたじょうぶなかご。竹かごは使い込むと、飴色に輝くのだそう。「重いものを入れられるし、毎日の買い物にも使えますよ。かごは手で撫でて育てるんです」

江差の歴史をひも解く

函館駅から車で1時間半。日本海に面した、
道内でも最も古い歴史を持つ港町のひとつ、江差町。
檜材交易や北前船、ニシン漁で栄え、
1216年創建と伝わる〈姥神大神宮〉の勇壮な山車祭りで知られています。

歴史的建造物を生かしたまちづくりが行われ、
姥神大神宮前に延びる〈いにしえ街道〉には
築160年の旧家〈横山家〉邸宅や国指定重要文化財の〈旧中村家住宅〉が軒を連ね、
そぞろ歩きながらかつての繁栄を体感することができます。
その街道沿いに建つ、1930年築の重厚感ある斉藤籠店を訪ねました。

左は底が高く編まれ水切りできる長ワンかご(4000円)、奥は収納に使えるかご(3800円)、右は茶碗かご(4550円)。すべて弘前の細竹製品。

茹でたものをあけるのに、テーブルまわりの小物をまとめるのに、食器の水切りに。
さまざまな使いみちのある竹かごは、
道南でとれる竹を使う松前郡福島町の職人さんと、
岩木山の細竹で編む青森県弘前市の職人さんのふたりに頼んで
つくってもらっています。手仕事が生きたかごは、たわしでどんどん洗ってよし。
水につけたあとは日に当てて干し、きちんと乾かせば、ずいぶん長くもちます。

「もったいないって言わないでどんどん使ってほしいですね」

と語る、店主の純子さん。

鯛のお頭つきを入れて運んだという、初代の手がけた美しいかごは100年もの。

かごは、漁業でも農業でも必需品だった

お店の建物ができる前から、弘前出身の初代、
斉藤民さんがかごづくりを手がけていたと伝わる斉藤製籠店は、
100年を超える歴史を持っています。
漁業や農業が盛んな江差でプラスチックや発泡スチロールのなかった時代、
いくらの水切りをするのはもちろん、芋掘りなどの農作業など、
あらゆる場面で使われていたのが竹かごでした。

「昔はどこの農家でも、自分の家のかごは自分たちでつくっていましたね。
初代の故郷の弘前は竹かごの産地で、
冬場はみんな囲炉裏のそばでかごをつくっていたそうですよ」

お店の壁には純子さんの旦那さまで、3代目職人だった故 斉藤弘文さんの写真が。注文を受けて弘文さんがもっぱらつくっていたのは、あじろ編みのいくらの水切りかごでした。

斉藤製籠店は、一番多い時には10人近くの職人が
店先にびっしり座ってかごを編んでいました。
その中には住み込みの人もいたのだそう。

「昔は需要がかなりあってどんどん注文が入るから、
家の人たちがみんな作業をしていたんです。
子どもたちも学校から帰ってきたらすぐ手伝うような環境でした」

やがて時代の変化とともにプラスチックが導入されると、
その風景も変わっていきます。
純子さんが東京に暮らしていたとき、かごの注文が減ったため
江差から仕事に出てきていた3代目の斉藤弘文さんと出会い、結婚します。
1978年に一緒に江差へ戻り、斉藤製籠店の跡を継ぎました。

10年来愛用しているという純子さんのかご。パンも崩れないので毎日のお買い物にぴったり。いい色合いに変わってきています。

岩手で〈平泉五感市〉開催。 職人直伝、伝統技術を体験できる! 地元秋の味覚〈いものこ汁〉も。

〈中尊寺〉をはじめ、世界遺産のある岩手県の平泉町で、
2017年10月14日(土)15日(日)に
伝統工芸のイベント〈平泉五感市〉が開催されます。

2017年GWに行われた平泉五感市の風景。

“五感で伝統工芸を感じよう”というテーマのもと、
一同に集めた工芸品の販売に加え、
漆や、藍染め、木工、太鼓づくりなど、職人に習って
オリジナルアイテムをつくることができます。

〈岩谷堂タンス製作所〉の木のバッジ。

小山太鼓店のかわいい太鼓。

〈翁知屋〉の秀衡塗のお皿に、泊貼り体験の様子。

〈京屋染物店〉の藍染め体験で染めた手ぬぐい。

会場となるのは、平泉町の伝統的な漆器〈秀衡塗〉を手がける〈翁知屋〉。
改装したばかりのギャラリースペースや古い蔵、庭の3会場で、
2日間にわたり、6種の伝統工芸を体験、制作できます。

翁知屋のギャラリースペースに、秀衡塗をはじめ各伝統工芸品を販売。

翁知屋があるのは、中尊寺から徒歩約15分の場所。

参加する職人は、岩手県奥州市、一関市、平泉町の伝統工芸の若手跡継ぎたち。
普段は聞けない裏話を話してもらえたり、華麗な技術を間近で見ることができます。

〈彫金工房 菊広〉の彫金体験。

〈丸三漆器〉の漆塗り体験。

そして、おたのしみはもうひとつ。
実際に伝統工芸品を使ってもらおうと、工芸品で地元の秋の味覚を味わうことができます。
一関市の〈かぶらや〉が提供する、〈いものこ汁〉と〈栗ごはん〉。
山形では“芋煮”として知られる里芋のお汁ですが、実はこの岩手県南地域でも
“いものこ汁”として9月中旬〜10月にかけての風物詩となっています。

伝統ある秀衡塗のお椀で、味わういものこ汁(限定50食)。ほか、飲み物なども販売。

さらに、岩手県在住の姫神・星吉紀さんの音楽とともに、
職人たちのものづくりの風景をベースにつくった映像も上映。

五感をフルに使って、楽しめます!

〈とやま工芸の原点・ いま・未来をめぐる旅〉 ものづくりの国・富山で開催

多くの伝統工芸が今も受け継がれる、
富山県の工芸の原点・いま・未来をたどる!

2017年11月17日(金)、11月18日(土)、11月19日(日)、
11月22日(水)、11月23日(木・祝)の5日間にわたり、
ツアープログラム〈とやま工芸の原点・いま・未来をめぐる旅〉が開催されます。

このツアーは、富山県の伝統産業や工芸作家の工房・工場と、
それを育んできた富山の自然風土・歴史・文化を体感する、日帰りのプログラムです。

8つのテーマに分けて、職人・作家との交流、実際の制作体験、
その地域ならではの食など、深みのある体験をご用意! 
参加費も2000円~と、リーズナブル。現地でのバス代やガイド料、
保険料など実費の一部を主催者が負担する、お得なツアーです。

【ツアーテーマ】

● 高岡の金工と、高岡鋳物発祥の地を訪ねる/11月22日(水)

● 高岡の漆芸と、“動く美術館”御車山に出合う/11月17日(金)

● 越中小京都・城端に根付く工芸と、民藝の深い哲学に触れる/11月17日(金)

● 2つの木工芸(庄川挽物木地・井波彫刻)と棟方志功の住居を訪ねる/11月19日(日)

● 売薬から発展した工芸と食を知り、北前船で栄えたまちなみを歩く/11月23日(木・祝)

● おわらの町・八尾、美しい型染め和紙を訪ね歩く/11月18日(土)

● 神々が宿る山、立山の麓で、越中瀬戸焼と和紙の作り手に出会う/11月22日(水)

● 室町から続く魚津漆器ほか、魚津・黒部の職人・作家とその作品に触れる/11月19日(日)

申し込み方法など詳細は公式サイトにて

〈革とモノづくりの祭典 浅草エーラウンド2017秋〉 工場見学から下町グルメまで ものづくりを遊ぶ3日間

10月20日(金)〜10月22日(日)、東京・浅草にて
〈革とモノづくりの祭典 浅草エーラウンド2017秋〉が開催されます。

浅草・奥浅草一帯は、明治維新の頃から続く「革のまち」。
エリア内には、2010年にオープンした〈吉田カバン創業者 吉田吉蔵記念館〉や
革小物の問屋に工房、お店がたくさんあります。

じつは奥浅草エリアは、革靴の生産出荷額が日本一なのだそう。
浅草エーラウンドは「そんな浅草の意外な一面を、楽しみながら知ってほしい」と、
地域の方たちが中心となって2013年に始めたイベント。

エーラウンドマーケット(隅田公園内 山谷堀広場)

舞台となるのは浅草・奥浅草エリアの革関連業の工場や工房、
飲食店、雑貨店、隅田公園。
普段はなかなか入れない革問屋や製靴工場、地域のお店を訪ね、
お買いものやワークショップ、見学などが楽しめます。

メイン会場となる山谷堀広場(隅田公園内)ではエーラウンドマーケットを開催。
革素材から下町グルメまで40のブースが並びます。
また、〈彩雲打奏 ななしき〉や〈富士小学校吹奏楽部〉
〈WAIWAI STEEL BAND〉による音楽イベントも。

彩雲打奏 ななしき

まち歩きを楽しみたい方には、 デザイナーなどの業界通が案内するツアーがおすすめ。

靴ジャーナリストといく〈スコッチグレインの革靴ができるまで〉や、
靴デザイナーといく〈靴ができるまで〉、
ものづくり体験も工場見学も楽しめる〈クラフトラリーで革のキーチェーンをつくろう〉、
ジビエ革ブランドのデザイナーといく〈道具・ 材料お探し〉
藍染体験つきの自転車でいく〈ディープスポット巡り〉など11のツアーが用意されています。

〈ヒダクマ秋祭り2017〉 飛騨の森でワークショップと ごはんを楽しむ2日間

自然と生きる、暮らしのヒントを探しに

2017年10月21日(土)と22日(日)、
岐阜県飛騨市で〈ヒダクマ秋祭り「森と街をつなぐ」〉が開催されます。

フェスティバル期間中の2日間は「森」をキーワードとした、
たっぷり23個のプログラムを堪能することができます。
ものづくり体験やおいしいごはんをいただくなど、
暮らしのヒントを探しながら、思い思いに過ごしてみてはいかがでしょうか。

おすすめプログラムをピックアップ!

パートナーや子どもと一緒にも楽しめるのは、
森で枝を拾ってスプーンをつくり、カレーを食べる〈森のスプーン採集〉。

ふたつとして同じ形のない、自分だけのスプーンづくりにチャレンジ

ゆったりと過ごしたい人に最適なのは、
服を着たまま過ごすサウナ〈フィンランド発アウトドアサウナ〉。

日本ではまだ珍しい本格的なテントサウナが楽しめます

お腹がすいたら〈森の晩餐会〉や〈森の喫茶店〉、
〈火日常を楽しもう〉のピザ焼き体験もおすすめ!

料理家の森本桃世による、特別な夜の晩餐会をどうぞ

プロ写真家とともにカメラを持って森を巡るワークショップ
〈感性を引き出す森の撮影ワークショップ〉や、
眼下に朝霧を眺める〈早朝登山。森を登って雲の海へ。〉も、
飛騨の大自然を肌で感じるすてきな機会です。

野外で映画『シェフ 〜三ツ星フードトラックはじめました〜』を鑑賞する〈森の映画祭〉も、
寄り添う自然に癒されそう。

透き通るような作品で知られるフォトグラファーの糸井奈緒美と一緒に撮影をします。

朝霧は自然現象のため、見ることができたらとても幸せな経験になるはず。

アーティストとともに作品をつくりながら森にキャンプインする
〈一里循環アートキャンプ〉も、なかなか得られない体験ですね。

食べること、生きること、森で深呼吸すること——。
会場では、自然の声に耳を傾けながら暮らすヒントがみつかるかもしれません。

〈パティシエ エス コヤマ〉
兵庫県三田市で世界的な
ショコラティエがつくる
独創的スイーツ

全国からファンが押し寄せるスイーツのワンダーランド

スイーツファンなら一度は訪れてみたい、
兵庫県三田市にある〈パティシエ エス コヤマ〉。
ショコラ専門店〈Rozilla(ロジラ)〉をはじめ、
パティスリー、マカロン&コンフィチュール専門店など
7つの店舗のあるスイーツのワンダーランドだ。

車でなければ電車やバス、タクシーを乗り継がなければ
いけない場所にあるのにもかかわらず、
連日全国から多くのスイーツファンが押し寄せるという。
なんといっても新興住宅地に位置する、ケーキを中心としたスイーツショップの
駐車場のキャパシティが100台分もあるのだから、度肝を抜かれてしまう。

パティシエ エス コヤマを全国区にしたのは、
看板商品のロールケーキ〈小山ロール〉や
エンタテインメント性のある店づくりによるところは大きい。

けれども、その名を世界規模に押し上げたのは、
オーナーシェフである小山進さんの手がけるショコラと
彼のショコラティエとしての評価だ。

小山さんは、世界最大のショコラの祭典〈サロン・デュ・ショコラ パリ〉で発表される
C.C.C.(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)コンクールで
6年連続最高位を獲得し、
I.C.A.(インターナショナル・チョコレート・アワーズ)では
金賞の常連として知られている。

彼の手がけるショコラの魅力は、
素材の組み合わせの妙味にあるといっても過言ではない。

和の素材使いにも定評があり、2017年のI.C.A.アジア太平洋予選で受賞した
ボンボンショコラやタブレット(板チョコレート)のラインナップには、
完熟赤山椒やふきのとう、生姜の醤油漬け、吉野川産の青のり、
そして発酵食品の酒粕や豆腐の味噌漬けまでずらり。
一見、ショコラと組み合わせたらどんな味になるのか想像ができないようなものばかり。
さて、どのような味がするのだろうか。

奇想天外な食材を組み合わせたボンボンショコラのラインナップ。左から、生姜の醤油漬け、完熟赤山椒、豆腐の味噌漬けの燻製、オリーブの葉&オリーブオイル、コブみかん、木苺と木苺の葉、アブサン&マンゴーパッション、柚子酒。外見からは想像もできぬような組み合わせ。

ショコラトリーRozilla内にあるセミナースペース〈a・ZITTO(アジト)〉は、
まるで母親の胎内にいるかのような丸みを帯びたスペースで、
神経を研ぎ澄ませて味を利きわけるのにふさわしい環境だった。

ひと口食べてみる。食材の味はすぐにはわからない。
ふた口目は、柑橘なのか、スパイスなのかという素材の傾向が香りから伝わってくる。
繊細な味覚を持つ審査員はひと口で何が入っているのかわかるというが、
素人の舌には頭と味覚をリンクさせるのが精いっぱい。

まさか生姜をたまり醤油に漬け込んで浸透圧で染み込ませ、
フリーズドライでフレーク状にし、アーモンドのプラリネと合わせているとは
事前情報なしにひと口食べただけではピンとくる人はそう多くないだろう。

それくらい、どのボンボンショコラもショコラティエが厳選したカカオの特性と
お互いの素材を引き立て合うことに成功しているということだ。

まるで、洞窟のような入り口のショコラトリーRozilla。小山さんの幼い頃の心弾む路地裏での体験、夢中になった映画の『ゴジラ』を合わせ、命名した。

〈燕三条 工場の祭典〉 開け、KOUBA! 新潟にものづくりの “いま”が集う4日間

(c)「燕三条 工場の祭典」実行委員会

2017年10月5日(木)〜8日(日)までの4日間、
今年も「開け、KOUBA!」を合い言葉に
〈燕三条 工場の祭典〉が開催されます。

これは、世界有数の金属加工の産地、新潟県三条市・燕市全域とその周辺地域の
KOUBA(工場/耕場/購場)でものづくりを体感できるお祭り。

燕三条には、包丁の〈タダフサ〉や〈藤次郎〉、
金型の〈武田金型製作所〉、カトラリーの〈山崎金属工業〉、
爪切りの〈諏訪田製作所〉、お箸の〈マルナオ〉などの工場(KOUBA)や、
農産物づくりに取り組む耕場(KOUBA)、
そしてそこでつくられたものを販売する購場(KOUBA)がたくさん!

このお祭りでは、そんな“KOUBA”が開かれ、
職人の手仕事を間近で見ることができます。

KOUBAを訪れたら、ぜひものづくり体験を。
桐家具・桐小物の〈イシモク〉でのスツールづくりワークショップや
東京押上〈スパイスカフェ〉の伊藤一城シェフが監修する〈三条スパイス研究所〉での
ウコンリーフティづくり、〈三条果樹専門家集団〉での
収穫・選別・フルーツカービングのデモンストレーションを含むツアー、
家庭用農具の工場〈永塚製作所〉でのミラーボールづくりなど、
いろんな体験が用意されています。

〈三条果樹専門家集団〉三条市に代々続く果樹専門家がが集まり、新しい農業を創出することを目的に活動している。

〈イシモク〉桐タンスの伝統工芸技術を応用し、現代のライフスタイルに合った桐家具・桐小物をデザイン・開発している。

〈三条スパイス研究所〉ここにしかない独自のスパイス料理の提供を通して、訪れる人たちと共に「暮らしの調合」について学んでいる。

混雑が予想される週末は、バスツアーがおすすめ。
個性豊かなガイドたちが工場をはじめ、
燕三条のさまざまな魅力を紹介してくれます。

日本の伝統技術を用いた刃物づくりを行っている〈日野浦刃物工房〉(にいがた県央マイスター)。操業は1905年。二枚目親子がつくる“イケメン刃物”です。

ツアーのお申し込みは、公式サイトから。
申込順につき、定員に達し次第、受付終了となります。
くわしくはこちら

期間中、さまざまなスポットで開催されるレセプションも要チェック。
初日の夜、10月5日(木)はメイン会場の三条ものづくり学校にて、
オフィシャルレセプションが開催されます。
国内外のローカルに根ざしたおいしいものを肴に、トークイベントや交流会が行われるそう。

ここまでの写真すべて (c)「燕三条 工場の祭典」実行委員会

詳細はこちらから。
各スポットのレセプションスケジュールはこちらから。

〈肥前吉田焼デザイン・スクール〉 磁器の産地・佐賀県嬉野市で デザイナー、窯元と学ぶ3日間

2017年11月6日(月)〜11月8日(水)、
佐賀県嬉野市にて〈肥前吉田焼デザイン・スクール〉が開催されます。

これは、プロダクトデザイナー、窯元とともに
商品開発に向き合う2泊3日のスクールプログラム。
磁器製造の現場を見学し、グループ・ワークショップを行いながら、
企画立案、デザイン、プロモーション戦略や販路を視野にいれた
商品開発プロセスを学びます。

講師はプロダクトデザイナーの安積 伸さん。
メンターには、同じくプロダクトデザイナーの五島史士さんと馬渕 晃さん、
モデレーターはデザインディレクターの浜野貴晴さんが務めます。

参加窯元は副武製陶所、江口製陶所、新日本製陶、副久製陶所、
副正製陶所、副千製陶所、224porcelain(辻与製陶所)。
同世代のクリエイターとのネットワークも広がりそうです。

肥前とは、佐賀・長崎にまたがる地域のかつての呼称。
有田焼、伊万里焼、波佐見焼など、現在も多くの窯元が残る陶磁器の産地です。

会場となる吉田は、そんな肥前の山間にある小さな集落。
1577年、吉田村を流れる羽口川の上流、鳴谷川の川底で
白く光る陶石を発見したことをきっかけに、肥前吉田焼が始まったといわれています。

〈TOKYOBIKE 漆塗りエディション〉誕生! 福井・漆琳堂の技が融合した 漆塗り自転車

東京を走るためにつくられた自転車〈tokyobike トーキョーバイク〉と
福井県鯖江市の越前漆器の老舗〈漆琳堂〉が出会い、
漆塗りの自転車をつくってしまいました。

自転車のモデルは、2017年9月15日に発売された〈TOKYOBIKE SS〉。
このシンプルなモデルに漆琳堂の漆器ブランド〈aisomo cosomo〉の人気色、
モスグリーン×オレンジを施しました。

〈aisomo cosomo〉

〈TOKYOBIKE 漆塗りエディション〉参考価格 270,000円 ※価格や仕様はオーダー内容により異なります。

なんとも美しい艶! 天然漆は、時間が経つごとに色が変化していくのだとか。
使いこむほどに、独特の風合いが楽しめる自転車です。

この自転車は、福井県鯖江市で開催されている体験型マーケット〈RENEW〉と、
奈良の〈中川政七商店〉による工芸の祭典
〈RENEW×大日本市鯖江博覧会〉(2017年10月12日〜10月15日)の
開催を記念し、特別に制作されたもの。
仕上げには、熟練の漆師ならではの工夫があったよう!

※鯖江の「鯖」の表記については、うおへんに青の下が「円」とする文字が正式表記となります。ここではフォントの規格により青の下が「月」となる「鯖」を使用しています。

福岡発〈フィッシュソープ〉誕生。 魚の臭い&ぬめり取りに特化した ハンドソープ

魚釣りをする人、魚をさばく人。
すべての“魚に触れる人”の悩みだった、
魚に触れたあとの臭いやぬめりを取ることに特化した
ハンドソープ〈フィッシュソープ〉が発売されました!

開発したのは、福岡県福岡市のベンチャー企業〈ウミーべ〉。
国内最大級の釣りの情報サイト「ツリホウ(釣報)」や、
釣りコミュニティサービス「ツリバカメラ」を運営している会社です。

プロダクトを発売するのは初めてのこと。
釣り人や、その周りの人たちと会話をしている中で、
釣りに対するマイナスイメージの多くが、魚の臭いに関わることに気づき、
このソープを企画したのだそう。

悩みのタネだった魚の臭いが、なぜとれる?

これまでみんなの悩みだった魚の臭いが、なぜ取れるのでしょう?

それは銅や茶葉エキスなどの消臭・殺菌成分の効果や、
こんにゃく由来のスクラブで、汚れがきちんと落ちることなどが理由。
ぬめりにもフォーカスし、
天然素材のスクラブを入れることで、洗い上がりを追求しました。
石油系界面活性剤は使わず、無着色です。

糸島市にある製造業者と連携して開発しているとのことで、
まさに福岡生まれのおさかなソープなのです。

“当たり前を疑う”のは難しいこと?
〈ヨシオグッドリッチデザイン〉は
いつものフォークをこう変えた

ハードルが高いとされていたカトラリーのデザインに挑戦

2010年に発売された〈DRESS〉というカトラリーのシリーズがある。
スプーンやフォーク、ナイフなど、
全体にデザイン柄が施された斬新なデザインで人気となっている。
この〈DRESS〉は〈ヨシオグッドリッチデザイン〉の吉冨寛基さんが手がけたものだ。

カトラリーは〈貝印〉でも展開している商品。
特に〈貝印〉の根幹である金属加工で
ユニークな商品を生み出しているアイデアの源泉を探るために、
〈貝印〉商品本部デザイン室チーフマネージャーの大塚 淳さんとともに吉冨さんを訪ねた。

「特に既存のカトラリーに不満があったわけではありません。
しかしもっと選択肢があってもいいのではないかと思っていました」と
〈DRESS〉誕生のきっかけについて語る吉富さん。
それまでもプリントや彫刻が施されたカトラリーはあったが、
すべて持ち手だけのデザインで、全体に施されているものはなかった。

「たしかに口に入れる先端部分にデザイン柄があるのは
なんとなくイヤという声はありました。でもやってみないとわからないので。
実際にやってみると一体感が出て、
ひとつの商品として溶け込んでいると思います」(吉冨さん)

〈ヨシオグッドリッチデザイン〉の吉冨寛基さん。

〈DRESS〉のフォークを手で触ってみても凹凸はほぼ感じない。

もちろん微細なレーザー加工なので、口に入れても違和感はない。
しかし“それまでになかった”という理由を打破するには、つくってみるしかない。
すると店頭で「キャッチーでかわいい」という反応がみられることがわかった。

この点は、大塚さんも感心していた。

「貝印でも、たくさんスプーンをつくっています。
女性をターゲットにしようとすると、ピンクにしてみたり、わかりやすくしがちです。
でもそうではなく、醸し出すかわいさも必要ですね。
狙ってない感じを表現するのは難しい」(貝印・大塚さん)

〈貝印〉商品本部デザイン室チーフマネージャーの大塚 淳さん。

「デザイナー的に考えると、
白バックでバシッと撮るとかっこいいというイメージがありますよね。
でも世の中でそんなシーンはめったにない。だから使われ方も考えないといけません。
ライフスタイルのワンシーンを演出する。
そこまでユーザーに寄った提案もアリですよね」(吉冨さん)

「たしかに弊社ではカトラリーも包丁もある。
でもそれぞれ単体のイメージ出しが強いかもしれません。
統一したブランディングでシーンを見せるようなやりかたをしていけば、
次世代の商品を提案していけるかもしれません」(大塚さん)

新潟県の燕三条でつくられている。

ライフスタイルを想定してもらうのは有効な手法。
実際に〈DRESS〉は飲食店でも採用され、
プレートと合わせたイメージをつくることにも成功している。
どれだけデザインにこだわっていたとしても、使ってこそカトラリーだから。

旭川〈ウラヤマクラシテル〉
DIYにかけた歳月は15年。
廃墟同然だった旅館が、
器ギャラリーへ

陶芸家が廃墟旅館に込めた、新たな息吹

北海道第二の都市、JR旭川駅から車で30分。
春を告げるカタクリの群生地で有名な〈男山自然公園〉のある突硝山への
細い山道を進んでいくと、森の中に大きな建物が見えてきます。
その名も〈ウラヤマクラシテル〉。

道内外で人気の陶芸家、工藤和彦さんが15年の歳月をかけて
リノベーションしてきた元旭川温泉の広大な施設に、
工藤さんの作品が並ぶ広々としたギャラリーがオープン。
まちから離れた小さな裏山に、多くのお客さんが訪れています。

山の緑に囲まれた入り口そばには、工藤さんの焼きものに使われる薪がうず高く積まれています。

工藤さんの作品〈黄粉引片口鉢〉5000円(税抜)、〈黄粉引片口小鉢〉3500円(税抜)。

「ここ北海道でしかつくれない日本の焼きもの」を探求し、
自ら手掘りした道北の粘土をベースに、土地の素材を使って生みだされる
工藤さんの器は、豪壮さと繊細さをあわせもち、
北の風土を連想させる空気感をまとっています。
手に取るとすっと馴染み、長く使い込んでみたくなる。
ギャラリーにはそんな器との出会いが待っています。

この土地でしかできない陶芸の追求

元旭川温泉の広大な施設のなかで最初に整備したという工房は元宴会場。窓の外の美しい借景に向かいながら主にこの蹴ろくろで作品づくりに励みます。

神奈川出身の工藤和彦さんは、高校生のときに焼きもののおもしろさに魅せられ、
卒業と同時に滋賀県の信楽焼作家、神山清子先生、賢一先生のもとで修業。
その後アウトサイダーアートに興味を持ち、滋賀県立の福祉施設の陶芸の職業指導員として勤務、
続いて、北海道剣淵町の福祉施設開設に伴い陶芸担当として移住し、
退職後、作家として独立します。

色も質感もさまざまな、制作途中の器たち。

工藤さんがこの旧旭川温泉に出会ったのは、まったくの偶然でした。

「剣淵町から当麻町に移り、その後急遽引っ越さなくてはならないときに
知人から紹介された物件が、ここ、元旭川温泉の隣の一軒家だったんです」

〈BIZENうつわバー〉開店。
イノシシの出る山里で作陶する
備前焼作家、渡邊琢磨さん

備前焼を通じた交流の場をつくる
プロジェクト〈BIZENうつわバー〉

岡山県備前市というと、まず大抵の人が連想するのは備前焼だろう。
同じ岡山県の在住歴通算25年の筆者からしても同じ。

「備前? そりゃ備前焼じゃないの?」と。

備前市には備前焼しかないというのでなく、認知の度合いで備前焼が抜けているのだ。

備前で思い浮かぶものの次点としては、日生(ひなせ)という
瀬戸内海に面したエリアで養殖が盛んな牡蠣、
あるいはその牡蠣を使ったお好み焼き「カキオコ」あたりか。
そのさらに次となると、正直、腕組みをしてひねり出すようなことになるのだが、
しかしこの備前焼と牡蠣だけでも十分すぎるほどの資産価値がある。

ふたつのコンビネーションもすばらしくいい。

かたや瀬戸や信楽と並んで“日本六古窯”のひとつに数えられる伝統的な焼きもの。
「食(牡蠣)」との取り合わせが悪いはずがなく、どう扱うにも連携がとりやすそうだ。

平安時代に始まったとされる備前焼。「投げても割れない」と言われるほどの頑丈さが特徴で、当時から生活容器として碗、皿、瓦などが焼かれた。同じ景色のものはふたつとないと言われる「窯変」が最大の魅力。

〈BIZENうつわバー〉という。

備前市に在住、あるいは備前にゆかりのある人が店主となり、
食やうつわを通じて人の交流を生み出す場(バー)となる。
そんなプロジェクトがいま、備前市で新しく生まれようとしている。
さて、どんな人たちがどんな魅力を語ってくれるか。

備前焼の作家・渡邊琢磨さんを訪ねて

記念すべき第1回目のマスターは、備前焼の作家・渡邊琢磨さん。
備前焼の作家が集中する備前市伊部(いんべ)地区でなく、
市の東に隣接する和気郡の人里離れた山間に住む渡邊さんの自宅兼工房を訪ねた。

渡邊さんの自宅の庭から見える景色。瀬戸内のジリジリするような真夏の太陽が濃い緑に降り注ぐ。田んぼの後ろに控える森はどこまでも深そうだ。

気温35℃の猛暑日が続く8月某日のこと。
比較的新しいナビゲーションシステムもさすがにそこまで案内しきれなかった。
山深い市道から一段と幅の狭い脇道に入って、
右手に青々とした稲穂を見ながら奥に進み、さらにそのまた奥、
道沿いに民家が途絶える最後の家がそうだった。

背後にある深い森に半分飲みこまれたかのように見える家。
ここにたどり着く直前で、心配になって引き返す人が絶対何人かいたにちがいない。
渡邊さんが家の前まで出てきてくれ、手を振っていた。わりと控えめな感じで。

備前に生まれ、代々、窯を受け継ぐ備前焼作家とは異なり、渡邊さんは兵庫から移住して初代で窯を立ち上げた。「しがらみがない気楽さはあります。そこは生かしていきたいと思っています」と渡邊さんは言う。

〈蔵前展 秋場所〉 東京の下町、蔵前へようこそ! 新作やごはんが楽しめる 展示会を同時開催

2017年9月6日(水)〜9月10日(日)、
東京都台東区の蔵前エリアにて、工房やショップ9社による
人・店・街の展示会〈蔵前展 秋場所〉が開催されます。

浅草の南、隅田川右岸に位置する蔵前は、明治時代から問屋街として栄えてきたまち。
いま、そんな蔵前にクリエイターの工房やお店が増え
ものづくりのまちとしてにぎわってきているんです。

〈SyuRo〉

本展は蔵前に拠点をかまえるクリエイターたちが
「クリエーションの場所になぜ蔵前を選んだのか、実際に蔵前で
活動する私たちなりの言葉で、蔵前の魅力を発信したい」
という思いから2017年2月よりスタートさせたイベント。
今年は会期を5日間に延長し開催するそう。

〈ALLOY〉

参加店はSyuRo、MAITO、カキモリ、
CAMERA、tutaee、ALLOY、TISTOU、m+、KONCENT。
コロカルでもご紹介してきた人気店が揃っています。

陶器のかけらが エレガントなジュエリーに! 〈MISHIM POTTERY CREATION〉

東京・文京区に拠点を構える、土肥牧子による
デザインレーベル〈mishim〉(ミシン)。
“将来アンティークになっていけるもの”を目指し、
木や鉄など経年変化を楽しめる素材から丁寧な物づくりを行っており、
陶芸作家とコラボレーションした器ブランド
〈MISHIM POTTERY CREATION ミシンポタリークリエイション〉も展開中。

『Fragment』シリーズの主役になっているのは、主に陶器の“かけら”。
陶器の持つマットな質感と、鮮やかなブルー模様の組み合わせは、
思わず息を飲むほど美しい仕上がりに。そこに繊細なゴールドを合わせ、
上品でフェミニンな印象なジュエリーが完成しました。

『Fragment』アイテム展開は全部で5つ。不規則な欠片のかたち、
色の染まり方がそれぞれ異なり、ひとつひとつ違った表情を楽しめます。

ピアス 01(ペア)(K18/磁器) 8,500円

ピアス 02(片耳)(K18/磁器)12,000円

ネックレス(K10 / 磁器)22,000円

縁に金の絵付けが施されたバングルにも注目です。

バングル W(金絵付け/陶器)20,000円

バングル N(金絵付け/陶器)16,000円

話題の茶葉店〈幻幻庵〉とコラボ! 原宿で波佐見焼〈マルヒロ〉の ポップアップイベント開催

ポップなカラーのマグカップ〈ブロックマグ/HASAMI〉シリーズで、
波佐見焼の人気を牽引する陶磁器メーカー〈マルヒロ〉。
最近は波佐見焼産地が得意とする多様な技法を生かし、
バリエーション豊かに展開するそばちょこのシリーズ〈蕎麦猪口大事典〉で、
新たなファンを増やしています。

これまで合同展示会に参加することの多かったマルヒロですが、
今回は独自にイベントを企画。
東京・原宿の〈SO1ギャラリー〉で9月7日(木)から10日(日)まで、
〈POP UP STORE & EXHIBITION〉を開催します。

日本茶〈幻幻庵〉×波佐見焼〈マルヒロ〉のアップサイクルプロジェクト

イベントでは、新作や定番品の展示販売のほか、B級品や廃棄品に付加価値を加えた
アップサイクルプロジェクトの商品もお披露目されます。

今回のコラボレーションパートナーは、
日本茶を再定義し新しいスタイルで提案する〈幻幻庵/GEN GEN AN〉
今年4月に渋谷にオープンしたばかりのこだわりの茶葉店です。

イベント会場には〈幻幻庵/GEN GEN AN〉のポップアップ茶屋も登場。テイクアウトや茶葉の販売も。

生産過程でできた小さな傷などがあり、正規品として販売できないそばちょこに、
幻幻庵のロゴをプリントすることで、
新たな魅力をまとったアップサイクル品に仕上げています。
さらに幻幻庵のティーバッグをつけて販売されるそうです。

さまざまな柄がある〈蕎麦猪口大事典〉シリーズのB級品に、幻幻庵のロゴをつけたアップサイクル品。

純国産にこだわり尽くした 水性ポマード 〈BROSH POMADE〉 販売開始!

床屋というとおじさん!? のイメージがありますが、
近年、NY発のバーバーブームに影響を受けたおしゃれバーバーが日本でも人気。

そんなバーバーブームのなか、東京と北海道にあるバーバーの名店、
〈MR.BROTHERS CUT CLUB〉と〈BARBER SHOP APACHE〉が、
共同で製作したオリジナルポマード
〈BROSH POMADE ブロッシュポマード〉をリリースしました。

いま日本でも見直されるバーバーカルチャー。
サロンではなくバーバーの技術で作り上げられる、
艶やかでオーセンティックなヘアスタイルは、
今やメンズファッションのトレンドのひとつとなっているほど。

“プレジデンシャルカット”など、人気のクラシカルなヘアに
使われる整髪料がポマード。
元来ポマードは油性で作られているものがスタンダードでしたが、
昨今はシャンプーで洗い流すことが可能な
水性ポマードが主流となっています。

そこで、現代のクラシックバーバームーブメントの火付け役となった
東京の MR.BROTHERS CUT CLUB と、
日本のシーンを黎明期から守り続けてきた
北海道の老舗 BARBER SHOP APACHE が手を組んで、
オリジナルの水性ポマード〈BROSH POMADE〉を完成させました。

世界に流通する数々のポマードを使用してきた両者が
日本人の髪質にベストなポマードを目指し、
数十回の試験を経て原料からオリジナルで調合。
中身から容器まで、生産の全工程を日本国内で行う、
完全なるジャパン・メイドにこだわりました。