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posted:2017.9.21 from:福井県鯖江市 genre:ものづくり
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
東京を走るためにつくられた自転車〈tokyobike トーキョーバイク〉と
福井県鯖江市の越前漆器の老舗〈漆琳堂〉が出会い、
漆塗りの自転車をつくってしまいました。
自転車のモデルは、2017年9月15日に発売された〈TOKYOBIKE SS〉。
このシンプルなモデルに漆琳堂の漆器ブランド〈aisomo cosomo〉の人気色、
モスグリーン×オレンジを施しました。
なんとも美しい艶! 天然漆は、時間が経つごとに色が変化していくのだとか。
使いこむほどに、独特の風合いが楽しめる自転車です。
この自転車は、福井県鯖江市で開催されている体験型マーケット〈RENEW〉と、
奈良の〈中川政七商店〉による工芸の祭典
〈RENEW×大日本市鯖江博覧会〉(2017年10月12日〜10月15日)の
開催を記念し、特別に制作されたもの。
仕上げには、熟練の漆師ならではの工夫があったよう!
※鯖江の「鯖」の表記については、うおへんに青の下が「円」とする文字が正式表記となります。ここではフォントの規格により青の下が「月」となる「鯖」を使用しています。
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漆の器を刷毛の跡やムラを残さず仕上げるのと同じように、
この自転車も高度な技術でつくられています。
漆琳堂の塗師・内田徹さんによると、お椀は数分で塗れるのに対し、
自転車は2人がかりで半日ほどかかるのだそう。
「器の場合は回転風呂という機械を使って回しながら塗るところ、
自転車はそうもいかない。
ホコリがつかないように自転車が入るぐらいの箱を作って、
そのなかで漆を塗っては20〜30分おきに静かに、
ゆっくりと箱の中で回転させるということを繰り返しました」(内田さん)
漆塗りならではのユニークなオプションも用意されています。
お好みで配色の変更や、蒔絵(まきえ・漆工芸の技法のひとつ)のオーダーも可能。
可能なかぎり、修理や塗り直しにも対応してくれます(有料)。
この自転車が生まれるきっかけとなったイベント〈RENEW×大日本市鯖江博覧会〉は
2017年10月12日〜10月15日開催。
漆器はもちろん、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥、眼鏡などが大集合し、
工房見学も体験できます。ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
※鯖江の「鯖」の表記については、うおへんに青の下が「円」とする文字が正式表記となります。ここではフォントの規格により青の下が「月」となる「鯖」を使用しています。
information
TOKYOBIKE 漆塗りエディション
参考価格:270,000円
参考モデル:TOKYOBIKE SS
オーダー:tokyobikeによる完全オーダーメイド。価格や仕様はオーダー内容により異なります。
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