撮影:石川武志
熊本県南部の津奈木町に、2001年に誕生した〈つなぎ美術館〉は、
今年で開館20周年を迎えます。
現在、つなぎ美術館では20周年を記念した
さまざまなアート・プログラムを開催中。
そのひとつである
『ユージン・スミスとアイリーン・スミスが見たMINAMATA』展は、
1970年代に水俣病を取材し、世界に伝えた米国人写真家である
ユージン・スミスと活動を共にしたアイリーン・スミスによる、
当時の日常をとらえた貴重な写真を一挙に公開する展示会です。

本展フライヤー
津奈木町は水俣市と隣接した人口約4500人の町で、
かつて多くの町民が水俣病の被害を受けました。
その歴史的背景から、津奈木町では
1980代よりアートによる「癒しと再生」を目指して、
地域住民とともにさまざまな文化活動を重ねてきたのです。
- Photo by W. Eugene Smith ©️ Aileen Mioko Smith
- Photo by Aileen M. Smith ©️ Aileen Mioko Smith
- Photo by W. Eugene Smith ©️ Aileen Mioko Smith
- Photo by Aileen M. Smith ©️ Aileen Mioko Smith
- Photo by Aileen M. Smith ©️ Aileen Mioko Smith
ユージン・スミスとアイリーン・スミスは、
1971年から3年間水俣市に居を構え、水俣病を取材し多くの写真を撮影しました。
1975年にアメリカで出版した写真集『MINAMATA』は世界で大きな反響を呼び、
水俣病が世界的にも知られることとなったのです。
本展では、アリゾナ大学クリエイティブ写真センター
(Center for Creative Photography)などの協力を得て、
写真集『MINAMATA』に収められた写真をはじめ、
アイリーン・スミス監修のもと新たにプリントした
初公開の写真も展示されているとのこと。
今秋、ジョニー・デップ主演の映画『MINAMATA-ミナマタ-』も公開予定ということで、
再び水俣に注目が集まっています。
会期中は、アイリーン・スミスらが出演するトークセッションを収録、
アーカイブ配信されるとのことでこちらも注目です。
■アーカイブ配信
トークセッション「 MINAMATAはどういきるのか」
日時:つなぎ美術館HPで近日公開予定
出演:アイリーン・美緒子・スミス(写真家/環境ジャーナリスト)
川延安直(福島県立博物館副館長)
原田利恵(国立水俣病総合研究センター研究員)
モデレーター 楠本智郎(つなぎ美術館 主幹・学芸員)
ふたりの写真家が目を背けず向き合い、残した光景ーー。
近代資本主義の経済的偏重がもたらした災禍といえる水俣病。
さまざまな立場の人が自身との関わり方を模索し、
個人や地域、社会の未来を考え、
思考を深める機会になるのではないでしょうか?
山梨県は富士山や南アルプス、八ヶ岳と、美しい山々に囲まれた
自然が育む水のふるさとです。
その恵を受けて育つ葡萄からつくるワインが有名ですが、
実は甲府は1874年に東日本で初めて“地ビール”が誕生した地とされています。
その甲府駅そばで、2012年からは
山梨県内を中心とした地ビールが味わえる〈甲府地ビールフェスト〉が開催され、
年々規模を拡大してきました。
ところが2020年から始まったコロナ禍はさまざまな
イベントやお祭りが中止となるなか、「府地ビールフェスト」も2020年、2021年と中止に。
山梨県内のブルワリーとって、〈甲府地ビールフェスト〉は
ビアファンと直接コミュニケーションできる数少ない接点として
大切な役割を果たしてきました。
「コロナ禍で〈甲府地ビールフェスト〉が中止になって
ビアファンが山梨に来られなくても、
自宅でもイベントの雰囲気を感じられるような
地ビールやクラフトビールを提供して、山梨の魅力も同時に知ってほしい」
そんな気持ちを持って立ち上がったのが
山梨県内の有志クラフトビールメーカー4社です。

左から〈富士桜高原麦酒〉宮下天通(みやした・ひろみち)さん、〈Outsider Brewing〉小林桃子さん、〈Far Yeast Brewing〉栁井拓哉さん、〈八ヶ岳ブルワリー〉松岡風人(まつおか・かざと)さん。
その4社とは富士河口湖町でドイツ仕込みの製造技術と
富士の豊かな自然を生かしたクラフトビールをつくる〈富士桜高原麦酒〉、
山梨県最北部の北杜市清里で1997年からラガーをメインに
ジャーマンスタイルのビールを醸造する〈八ヶ岳ブルワリー〉、
2012年に甲府市初のブルワリーとしてオープンし、
山梨県産の桃から採取した天然酵母を使ったビールなどをつくる〈Outsider Brewing〉、
ビールの多様性と豊かさをもう一度取り戻すことをミッションに掲げ、
個性を持ったビールを発信する 〈Far Yeast Brewing〉の
4つのブルワリーです。
4社が発足させたプロジェクトは〈Yamanashi Collaboration Beer〉と名づけられました。
参加する4つのブルワリーは、それぞれ醸造スタイルが異なります。
〈Yamanashi Collaboration Beer〉では各ブルワリーが得意な技術を持ち寄り、
素材を最大限に生かしたふたつのコラボビールが完成しました。
全国各地にある、地域名産を使ったアイスクリーム。
今回ご紹介するのは、その中でも新鋭の
〈BLANCO ICE CREAM(ブランコアイスクリーム)〉。
熊本県山都町出身のアイス好きな若者3人が約1年ほどの試行錯誤を経て、
2021年5月に立ち上げたアイスクリームブランドです。
メンバーは、現在東京在住、代々木上原にある
コーヒーショップ〈PADDLERS COFFEE(パドラーズコーヒー)〉の
スタッフでもある吉山郁弥さん、
郁弥さんの弟で、BLANCO ICE CREAMの代表であり、
山都町で作業療法士としても活動する吉山龍弥さん、
彼らの従姉妹で、主にアイスの製造、開発を担当する藤川里奈さんの3人。
地元の食材を用いた無添加のアイスクリームは、
日本はもとより、海外からの問い合わせも頻繁にあるのだそう。
だってこのかわいらしい見た目、こだわりの詰まった魅力的なフレーバー。
おまけに雑誌『POPEYE』でも取り上げられているときたら、
おしゃれなフーディたちが放っておくわけはないでしょう。
今回は、そんな気になるBLANCO ICE CREAMの誕生秘話から、
PADDLERS COFFEEの新店で出されるメニューまで、
あれこれ兄の郁弥さんにお話を伺いました。
ことの始まりは、弟・龍弥さんのUターン。
大学院でMBAを取得後、地元に貢献できるビジネスがやりたいと帰郷。
それをきっかけに、東京にいる兄の郁弥さんとふたりで事業を立ち上げることに。
「最初は地元のフードロス削減に貢献できるビジネスがやりたかったんです。
しかし、調べてみるとすでに東京のさまざまな企業が着手していて」
それから郁弥さんはポートランドへ旅をした際、
〈Salt & Straw〉というハンドメイドのアイスクリームショップに出合います。
〈Salt & Straw〉はコーヒー豆のかすや廃棄野菜・果物を使ってアイスづくりを行う、
アメリカで人気のアイスクリームブランド。
郁弥さんはそんな社会的意義があり、モダンで洗練された同店に心惹かれました。

龍弥さんが手にしたSalt & Strawの本。
その後、龍弥さんもSalt & Strawの本を手にしていたという偶然が。
こうしてふたりは同店のコンセプトに感銘を受け、従姉妹の里奈さんも交え、
フードロス削減にも貢献できるアイスクリームブランドの立ち上げを目指します。
〈GREENable HIRUZEN〉。
SDGs未来都市でもある、岡山県真庭市。
製材端材や林地残材を発電燃料として活用するなど、
ゴミを資源に変え、資源とお金の地域循環をつくる
「回る経済」の実現に取り組んできました。
そんな同市内・蒜山高原(ひるぜんこうげん)に、
今夏、隈研吾建築のサステナブルな新ランドマーク
〈GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)〉がオープン。
「回る経済」をさらに発展させるために、阪急阪神百貨店とともに設立された、
自然共生に関する行為やものを紹介するコミュニティブランド
〈GREENable(グリーナブル)〉のビジョン発信の拠点です。
象徴的建造物、CLTパビリオンの〈風の葉〉、
隈氏の建築資料と現代アートを展示する〈蒜山ミュージアム〉、
観光情報とサステナブルな暮らしを提案する〈ビジターセンター・ショップ〉、
自転車文化の発信や蒜山高原の自然や文化に触れられる〈サイクリングセンター〉
で構成された館内。

〈風の葉〉。
〈風の葉〉は、真庭市産の木材、CLT(直交集成板)を使用し
2019年11月に東京・晴海に建てられた
隈氏設計監修〈CLT PARK HARUMI〉が役目を終え、
新たなシンボルとして生まれ変わったもの。

木の葉をイメージしたCLTパネルが、スパイラル状に空へ舞い上がるようなデザインのファサード。パネル間にわずかな隙間を設け、風が通るように設計されており、内部にも風が吹き抜けます。
CLTは、断熱性や遮炎性、遮熱性、遮音性に優れているのはもちろん、
活用することで、林業・木材産業の活性化、CO2排出削減や森林保全にも貢献。
まさに、地方創生と環境の両面からサステナブルな社会の実現に貢献する資材です。
真庭市産のCLTの活用建築が「里帰り」するというストーリーは、
都市と農山村を結びつける、地方創生を象徴するものでもあります。
また、解体しても再生できる木造建築の特性を活かした
移築可能な素材・構造システムを実現したことで、
木材の新たな活用方法、さらに建築物のアップサイクル例として、
“持続可能性”を体現する建物ともいえるでしょう。
長崎県東彼杵郡波佐見町は、400年もの歴史がある焼き物のまち。
長らく有田焼や伊万里焼として生産された時代を経て、
2000年代からは「波佐見焼」として全国に広がりました。
そんな波佐見焼の産地メーカーである〈マルヒロ〉が、
私設公園〈HIROPPA〉をオープンします。
2021年9月25日から波佐見町民限定でプレオープン、
10月1日にグランドオープンを迎えます。

HIROPPAのWEBサイト
1957年、露天商に始まったマルヒロは、
2010年にリリースした〈HASAMI〉のマグカップが大ヒット。
以降〈BARBAR〉〈ものはら〉などのブランドを次々と展開し、
波佐見焼の人気を押し上げた産地メーカーとなりました。
そんなマルヒロがつくるHIROPPAはどんな場所なのでしょう?

エントランス。サインは浅葉球・飯高健人・石井伶の3人のグラフィックデザイナーで活動するデザインユニット〈GOO CHOKI PAR〉が制作した。
一足先にHIROPPAを見学させてもらいました。
エントランスを抜けて園内に入ると、
広々とした敷地に明るい芝生が目に飛び込んできます。

HIROPPAのデザインを手掛けたのは、
〈DDAA/DDAA LAB〉の元木大輔さん。
約1200坪の敷地は、高低を描く稜線や
幾何学的なラインが見えるように設計されており、
風景の中に緩やかな動きが感じられます。
車椅子で一周できるバリアフリーの公園で、
アーティストの遊具で遊べるほか、
マルヒロの直営店やキオスク、カフェも併設されています。

Boris Tellegenの作品であり遊具。座ってコーヒーとサンドイッチのランチなんて最高。
そしてひときわ目立つのは、こちらのオブジェ。
国内外のアーティストと積極的にコラボを行うマルヒロが、
以前から縁のあるオランダのアーティストBoris Tellegenに
オーダーしたという遊具で、上から見ると「HIROPPA」と読むことができます。
Borisさんはオランダ・アムステルダムで1980年~2000年代初め
ヨーロッパグラフィティの代表格として知られる〈DELTA〉として活動、
現在は本名のBoris Tellegenとして世に作品を送り出しています。
「まちの子どもたちにアートを身近に感じてほしい」という依頼に、
Borisさんは快く応じてくれたのだそう。
北海道最大級の滞在型リゾート〈星野リゾート トマム〉は、
滞在中の見どころのひとつである〈雲海テラス〉を8月にリニューアルオープン。
従来よりも前面にせり出し、
ダイナミックな雲海をさらに間近で鑑賞できるようになりました。
さらに、今回のリニューアルでガラス張りの屋内カフェ〈雲Cafe〉が新たに誕生。
標高1088メートルに位置しています。

カフェの店内。大きな窓から、壮大な景色が広がります。
雲Cafeの注目ポイントは、ふわふわな雲を表現したスイーツやドリンクたち。
空に浮かぶカフェとして、
オリジナリティ溢れるかわいいメニューが勢揃いしました。
雲のふわふわを表現した「雲ソフト」や、
綿あめがのった「雲海ソーダ」、雲形のマシュマロを添えた「雲海コーヒー」。
絶景をバックに写真を撮りたくなりますね。

(左から)雲海ソーダ、雲ソフト、雲海コーヒー 各600円(税込)
さらに、白い雲形のマカロン「雲マカロン」もかわいい!
テイストは、バニラとレモンを用意。

カフェメニュー集合。写真左がマカロン 700円(税込)。
ほかにも「雲海ココア」や「雲海オレ」、
雲型のパンがついたクラムチャウダーなども。
ホットドリンクやクラムチャウダーは、
冷えがちな朝方の体を温めてくれること間違いなし。
この素敵なドリンクやスイーツを堪能しながら、
窓越しに景色を眺めたり、屋内のソファでくつろいだり、
雲海をのんびり待つ時間も楽しく過ごすことができます。
〈フォレストソーダ〉
軽井沢で、「人・自然・人工物」が交差した暮らしを
探求するプロジェクト〈TŌGE(とうげ)〉。
そして、里山に眠る植生の食材の可能性を探求する〈日本草木研究所〉。
自然にまつわるユニークな取り組みを行う両者が手を組み、
このたび、軽井沢・離山(はなれやま)に生息する香り高き木々の食用化を試みる
食品ブランド〈木(食)人(もくしょくじん)〉がローンチされました。

標高1256メートルの側火山・離山。
頂部が比較的平らで「テーブルマウンテン」とも呼ばれる、
標高1256メートルの側火山・離山。
同山には明治以来の植林が生い茂り、人の手による定期的な手入れを要します。
〈木(食)人〉は、その過程で採られる木々を研究し、
食べられるかたちに変える木食専門ブランドです。

〈フォレストソーダ〉 2560円(右)、〈フォレストシロップ〉 大 720ml 3980円 (中央)小 250ml 1930円(左)
第一弾のプロダクトとして8月に発売されたのは、
木の香りを抽出した〈フォレストソーダ〉と〈フォレストシロップ〉。
フォレストソーダは、木の爽やかな旨みを凝縮したストレートタイプの微炭酸飲料。
そしてフォレストシロップは、5倍濃縮のシロップタイプです。
(写真:水崎浩志)
白漆喰の町屋が立ち並ぶ、佐賀県嬉野市塩田町。
まちの中央部を塩田川が流れ、船が行きする川港として発展した
この地区は「塩田津(しおたつ)」と呼ばれています。
歴史情緒あふれる古き良きまち並みの一角に、
この夏、新しいスタイルのコーヒーショップ
〈MILKBREW COFFEE〉がオープンしました。

もとは銀行だった蔵を改修した店内。蔵のオーナーが大切に管理されていたそう。(写真:水崎浩志)
MILKBREW COFFEEの店舗を手がけたのは、
建築やインテリア、家具など幅広い分野で活躍する
空間やプロダクトのデザイナー・二俣公一氏が主宰する〈CASE-REAL〉。
店舗となる建物には、国の登録有形文化財に
指定される蔵が活用されています。
白漆喰で覆われた外観には一切手を加えることは
できないという制限のもと、CASE-REALの手によって
既存の状態が最大限に生かされた、
コーヒーショップが誕生しました。

カフェの奥にはガラス張りの乳製品の開発や加工を行うラボを併設。(写真:水崎浩志)
外観は歴史情緒ある蔵、内部はカフェとラボ双方の
ライブ感が伝わるよう綿密に設計された機能的な空間に。
蔵の持つ独特の雰囲気の中、人工大理石で製作された
カウンターと壁面が、ミルキーカラーで一層映えます。
大分県が運営、マガジンハウスが制作を手がける
大分を楽しむWebマガジン『edit Oita』で現在、
自宅で大分気分を味わえるプレゼントキャンペーンを実施中です。

edit Oitaは、日本一の源泉数・湧出量を誇る大分の温泉の紹介はもちろん、
四季折々の絶景スポットやレトロなまち並み、
集めたくなる工芸品、食欲をそそるソウルフード、
まちのキーマンなど、温泉以外の魅力もたくさん発信しています。

edit Oitaを通して大分に興味を持った人が、
自粛期間中でも大分を堪能してもらえたらという思いから、
今回のプレゼントキャンペーン〈#おうちカフェ de 大分気分〉を企画。
おうちカフェが捗るような大分県産の素敵なギフトを用意しました。
内容は、大分のセレクトショップ「Oita Made」の商品から「edit Oita編集部」が厳選した
“おうちカフェが捗るギフトの詰め合わせ”全3種類。

ひとつ目は、優雅な気分を味わえる〈エレガントコース〉(1万円相当、5名様)。
江戸時代後期からわずか数年だけ生産された
“幻の焼き物”〈臼杵焼〉のうつわがメイン商品。

使い勝手の良いサイズ感とカラーリングは、
ケーキやクッキーなどカフェタイムを格上げしてくれるほか、
アクセサリー置きやインテリアとしてもぴったり。

ふたつ目は、疲れを吹き飛ばす癒やしの〈リフレッシュコース〉(5000円相当、5名様)。
大分県産オリジナルのいちご〈ベリーツ〉を、
ビネガーにじっくり漬け込んだ〈いちごビネガー〉がメイン商品。

水やソーダ、ミルクや豆乳、シャンパンや白ワインまで、
お好きな割り方でヘルシーに楽しめます。
今や世界中にファンをもつ、青森県・津軽地方のおばぁちゃんの味。
〈津軽あかつきの会〉が伝える“津軽伝承料理”が
レシピ本になって発売になりました!
津軽あかつきの会の拠点は、青森県弘前市。
市の中心部にある中央弘前駅から弘南鉄道に揺られて約20分、
石川駅から徒歩約5分の場所にあります。

津軽あかつきの会のメンバー。平均年齢70歳で始まった活動は、現在20~30代にも受け継がれ、約30名で活動しています。右から3番目が代表の工藤さん。(撮影:船橋陽馬)
工藤良子さんをはじめとした農家の女性メンバーが、
地元で暮らすおばぁちゃんを訪ね、
土地に伝わる料理のレシピを聞き書きし始めたのは20年以上前のこと。
当時は工藤さん自身もつくり方がわからなかったと言いますが、
2001年に津軽あかつきの会を立ち上げて以来、
津軽の内陸部に伝わる作物や調理法を調査しながら、
料理教室や予約制の食事会を催す機会を重ね、
200以上のレシピを蓄積・伝承してきました。

予約制の食事会は1食1500円。地元で採れるものをその時期に一番おいしく食べられる方法で調理した料理を味わうことができます。写真はある日の春のお膳。数々の新鮮な山菜料理が並びます。(撮影:船橋陽馬)
春夏には採れたての山菜や自らの畑でつくる野菜、
秋にはキノコ、冬には、発酵・塩蔵(えんぞう)・乾燥といった技術を駆使した
保存食を調理した料理が並ぶ食事会は、県外のみならず海外からも注目され、
多くの訪問を受け入れてきました。

食用菊が彩りを添えるある日の秋のお膳。「自然の色」が鮮やかに並び見た目にも美しい。(撮影:船橋陽馬)
時代の流れとともに「ローカル」に関心が高まっていますが、
新潟にも地元の魅力を発信するキーパーソンはたくさんいます。
オンラインセミナー〈地元をオモシロくする10人の発信力〉では、
今、新潟で注目すべきローカルプレイヤ―10人を講師にお招きして、
地元を盛り上げる「発信力」を、実践事例とともに紹介しています。
9月10日に行われた第1回は、『コロカル』の創刊編集長・及川卓也と、
「まちを編集する」がコンセプトの、
三条市にある本屋兼喫茶店〈SANJO PUBLISHING〉の水澤陽介さんが登壇。
「まちの編集とは」をテーマに、価値を見つけて編集し、発信することの
視点や実感について語りました。
及川からは『コロカル』での経験から、編集という手法で地域と関わることについて。
デジタル時代のメディアの変化を、
「これまで出版社やテレビなど、マスメディアが情報を発信してきたが、
今はウェブやSNSで個人がメディアになれる時代」と話します。
さらには、県外のメディアは取材において一時的にしか地域に入り込まないことの
メリット・デメリットに触れ、
「外部のメディアが捉えられない情報を地元の人は捉えることができる」
とまちの編集の可能性について語りました。
続いては水澤さん。
PUBLISHINGといっても、媒体の制作だけでなく、
「必要なものは自分でつくる」をテーマに、本屋や喫茶店・パブの運営を通して、
リアルな場でも積極的に発信をしています。
SANJO PUBLISHINGは、出会いの場でもあり、活動・仕掛けの場。
三条のまちをメディアとし、「まちを編集」している好例を紹介しました。

SANJO PUBLISHING店内。
その後はファシリテーターを務める建築家・小林絋大さんを交えて、
「まちで編集する」と「まちを編集する」ことの違いや、
ほかの地域の編集事例について話しました。
「持続可能、ファンになってくれるような事業のあり方が重要」
という及川の言葉に、一同頷く場面も。

ファシリテーター小林絋大さん(上)、コロカル創刊編集長 及川卓也(左)、〈SANJO PUBLISHING〉水澤陽介さん。
さらに、「地域の魅力を地元の方に尋ねると、だいたい人・自然・食べ物と返ってくるが、
もっと固有の魅力を掘り下げることが大切」と議論は進みます。
取材のなかで、特定の分野に詳しい人や特技を持った人と出会えたことを例に、
その地域の魅力やオモシロさを“暗号”と例え、「暗号探し」の重要さを語りました。
「地域の編集のハードルの高さを感じる必要はないが、
メディアが目指すものを意識することが大事。
難しい部分があれば一緒に考えていきましょう」
新潟県民もそうでない方も、「新潟の魅力の編集」と「発信」について、
考える機会になったのではないでしょうか。
富山県の中央を流れる清らかで水量の多い神通川を臨む場所に、
2022年秋、3棟4室のアートヴィラ
〈ONEBIENT神通峡(ワンビエント じんづうきょう)〉がオープンします。
『ミシュランガイド北陸2021』で
4パビリオンの旅館として紹介された〈リバーリトリート雅樂倶〉に隣接し、
施設としても連携するアートヴィラ〈ONEBIENT神通峡〉は
どのような宿泊が体験できるのでしょうか。
〈ONEBIENT〉は、人のいない静けさの中で、
その時、そこにしかない世界に没入することができるアートヴィラです。
光や⾵、⽔、土、草木といった自然の要素を、
建築とテクノロジーの両面から拡張。
その土地が持つ特有の自然現象を用いて、
その場所だけの「新しい環境」をつくり出します。
ヴィラの設計を担当するのは、建築家の浜田晶則氏とアーティストの穴井佑樹氏。
2人が共同で生み出すのは、建築とアート、そして自然を融合させ
自然環境へより深く没入することを促す空間です。
〈ONEBIENT〉の特徴は、新しい環境の体験だけではありません。
自然エネルギーを建築の内部に取り込むことで、常に室内環境の快適性を維持。
一般の電力供給には頼らず、太陽光発電や薪ボイラーを活用することで
完全オフグリッドを目指します。
さらに施設の運営には独自の統合制御システムを導入。
存在を意識できないほど周囲の環境に溶け込むカームテクノロジーの開発により、
宿泊にまつわるさまざまなサービスが無人化されます。
これら全てによって、宿泊者にまったく新しい没入型の宿泊体験を
提供することになっています。
オーガニック食品や無農薬野菜の需要が高まるなか、
福岡市のフードテックスタートアップの〈株式会社すりあし〉が、
無農薬・減農薬の野菜と果物を使用した
冷凍スムージーベースの販売を開始しました。

その名も〈CHISO-馳走-〉。
スムージーに使われる野菜や果物は、
九州の農家さんが丹精込めて育てた無農薬や減農薬のものばかり。
瞬間冷凍で栄養はそのまま、ギュッと閉じ込められています。
2021年に立ち上がった〈CHISO-馳走-〉は、
長く続くコロナ禍のなかで
「大切な人が離れていても健康でいてほしい」
という願いからスタートしたプロジェクト。
健康をテーマに、社会的にも貢献でき多くの
人に受け入れられるものを……そうして行き着いたのが
「冷凍クラフトスムージー」だったのです。
新しいチャレンジを決意した共同創業者の
木下さんと大島さんはもともと大学の同級生。
九州各地の農家さんを訪れる中で知った「食」と「農」を取り巻くリアルな現状を、
スムージーを通して多くの人に伝えていきたいといいます。

ケール、りんご、レモンなどそれぞれの農家さんを訪ねてダイレクトトレードを行う。現地の畑で素材の味わいをみたり、生産者の声を直に聞く貴重な機会に。
「衝撃を受けたのは、時間と手間をかけ
有機栽培で作っているにも関わらず、安くないと売れないので、
農薬や化成肥料を使い大量生産された野菜と同じような値段で
販売しているケースが多かったこと」だと、木下さんは話します。
「農家さんと消費者の橋渡し役を引き受けたい」。
食と農の現状に触れ、そんな思いが募ったのだそう。

加工作業風景。
創業から約10年間、日本各地のつくり手と使い手の出会いの場として
さまざまな情報発信をしてきた〈日本百貨店〉。
そんな日本百貨店が、2021年9月に
ブランドロゴや公式サイト、オンラインショップなどを大幅リニューアルしました。


リニューアル前の〈日本百貨店〉。
今後は、「ニッポンの百貨をおもしろく。」をコンセプトに、
より一層、ユニークで遊び心あふれる切り口で
日本のモノヅクリ文化のおもしろさ、豊かさを届けることを目指すといいます。
これを記念し、日本百貨店の魅力あふれるセレクトが楽しめる
〈いろいろニッポン見っけ市〉の開催や、
オンラインショップでのお買い物が40%オフになるキャンペーンを実施。
いろいろニッポン見っけ市は、日本百貨店の集大成のような内容で展開。
つくり手のこだわりや歴史に焦点を置き、「ニッポンの面白い!」を
ピックアップした食品や雑貨を実店舗にて販売します。
〈サウナ宝来洲〉
サウナブームが叫ばれて久しい今日この頃。
全国各地にユニークなサウナが増えているのをご存知ですか?
本日はその中から、新潟県柏崎市の鯨波海岸にある
〈サウナ宝来洲(ホライズン)〉をご紹介。
なんとここ、日本海が水風呂と化したサウナなんです!
2021年春にオープンした〈サウナ宝来洲〉。
バーベキューやシーカヤックといった
マリンアクティビティが楽しめる〈小竹屋旅館〉が手がけるこちらは、
目の前が海の開放的なアウトドアサウナです。

サウナ自体は、300kgの石にセルフロウリュできる本格的な薪サウナで、
高温多湿のため、気持ちのよい発汗を促してくれます。

砂浜を見渡せるルーフトップ
夜には満天の星空を見渡せるルーフトップをはじめ、
外にさまざまな外気浴スペースが設けられ、異次元の開放感を実現。
海風の気持ちよさを存分に体感できるようになっています。
この〈サウナ宝来洲〉の立ち上げのきっかけはTwitter。
コロナ禍で海水浴場が閉鎖され、併設の旅館業が大きなダメージを受けた昨年。
それに限らず、年々海水浴客の減少を懸念していたオーナーの杤堀耕一さんは、
「これからの時代、地方のサウナがすごくいい」というTwitterの投稿から、
新たなコンテンツとしてサウナを検討することに。
サウナーのLINEグループにて、長野県に予約が取れないことで有名な
フィンランド式サウナ〈The Sauna〉があると知ります。
早速現地を訪れた杤堀さんは、野尻湖畔の脇に立ち、背後が大自然という、
地元のロケーションを存分に生かした独特の〈The Sauna〉の世界観に感動。
よりアウトドアサウナの魅力に引き込まれたのだそう。
それから、〈The Sauna〉支配人である野田さんにプロデュースを依頼し、
徐々に〈サウナ宝来洲〉が形づくられていきました。
宮崎県の県央に位置する西都市。
古墳群とその関連拠点が点在し、古代のロマンあふれるまちです。
また、近年ではグリーンツーリズムにも力を入れ、
食と農、伝統芸能を横断した魅力創出を進めています。

俯瞰で見た古墳。

古墳祭りの女人の舞。

西都市ではマンゴーなど南国の農産物も育ちます。
迅速なワクチン接種で話題となっている東京都墨田区。
北斎でも知られる古き良き江戸文化が今も息づく同区は、
区の面積21%超が木造住宅密集市街地で、かつ全域が海抜ゼロメートル地帯が多い地域。
地震や水害の危険度が高いエリアとしても認識されています。
それゆえ、昔から区民の防災に関する意識も非常に高いとか。
現在、そんな同区の魅力を伝えつつ、災害から身を守る知恵を育むための
〈防災観光ふろしきプロジェクト〉のクラウドファウンディングを実施中。
なんと、こちらふるさと納税制度が利用できるクラウドファウンディングとなっているんです。
同プロジェクトは、芝浦工業大学の学生プロジェクト団体
〈すみだの'巣'づくりプロジェクト〉とNPO法人〈燃えない壊れないまち・すみだ支援隊〉が、
地域内外のボランティアと共同発案したもの。


絞るとシャワーのようにもなります。
普段あまり見かけない同区の防災マップを、はっ水加工の布を使った風呂敷に印刷。
風呂敷としてはもちろん、非常時は避難の道しるべに、
端を結ぶとバケツになったりとさまざまな活用が可能です。
防災マップには防災情報だけではなく、小さな博物館などの観光・文化資源も記載。
イラストは葛飾北斎が絵手本として発行した〈北斎漫画〉がモチーフとなっており、
生活の必需品だった風呂敷を使う様子も描かれています。
現在墨田区の課題としてあがっているのは、
高齢化に伴う住民と行政、企業、福祉間の連携不足。
この〈防災観光ふろしき〉を通じ、地域の防災を担う町内会と小学校など、
様々な「つながり」を生み出すのも、同プロジェクトの目標だといいます。
そして、小学校や中学生や高校生にも防災に関わる働きかけをしていく予定とのこと。
大阪府豊中市の〈服部天神宮〉。
延喜元年(901年)に、菅原道真が太宰府への旅路に足の病に冒された際、
天神祠での足病平癒の祈願からたちまち痛みが治ったことから、
「足の神様」が祀られていることで有名な神社です。

今夏より、そんな服部天神宮らしい
ユニークなお守りが登場したのをご存知でしょうか?
その名も〈足守(あしまもり)〉。

ビーズのような見た目で、靴紐に通すことで、
お守りとして身につけることができるようになっています。
〈種と旅と〉は種と農について共に考え、
それぞれの土地の在来種を味わう9日間の祝祭です。
9月4日から12日までの期間中、全国津々浦々、
69店舗の飲食店と9店舗の八百屋、15組の料理家・作家が参加します。
在来種の野菜やその土地の伝統食などを味わい、
食を通じて種と農について考える試みです。
「種と旅と」公式HPはこちら。

「この試みは、1か所に集まる従来のマーケットではありません。
全国あちこちで、同時多発的に、
日本中の料理人、農家、八百屋がつながり
その土地の在来種、伝統食を味わう9日間の祝祭です。
僕らも種も、悠久の旅を経て、今ここにいます。
野菜たちが辿ったその旅の軌跡、
種を継ぐ農家たちの想い、風土に根付いた技術と多様性をともに味わう
そんな時間になりますように」(種と旅とHPより)
発起人は、神奈川県横浜市を拠点にする〈青果ミコト屋〉と、
長崎県雲仙市でオーガニック直売所を営む〈タネト〉。
2020年の冬に〈種と旅と〉は始まり、今回が2回目の開催となります。

青果ミコト屋の代表・鈴木鉄平さん(前列左)、山代徹さん(前列右)。ミコト屋は、2020年4月に横浜市青葉区に初の実店舗となる〈MICOTOYA HOUSE〉をオープン。日本各地の食材でつくられるクラフトアイスクリームの〈KIKI NATURAL ICECREAM〉も併設。
青果ミコト屋は「旅する八百屋」として全国を巡り、
各地で生産される自然栽培を中心としたおいしい野菜を
全国各地へ定期宅配している八百屋です。
今年の4月にオープンしたばかりの〈MICOTOYA HOUSE〉には、
日本が誇る素晴らしい生産者さんから届く、旬の青果が並びます。

左から〈タネト〉の代表・奥津爾さん、奥津典子さん。(写真:栗田萌瑛)
青果ミコト屋と共に世話人として
〈種と旅と〉を主催しているのがオーガニック直売所の〈タネト〉。
オーガニックベースを主宰する奥津さんご夫婦が、
東京から雲仙に移り住んだ後に2019年秋から営む直売所です。
- タネト店内。無農薬・無化学肥料の野菜以外にも器や加工食品、本なども扱っている。(写真:栗田萌瑛)
- プラスチックやビニールを極力使わないように、野菜はそのままか新聞紙などで包んで陳列するなど工夫がされている。(写真:栗田萌瑛)
- 西洋カボチャにはない、しっとりとした喉ごしと上品な甘さが特徴の勝間南瓜。(写真:栗田萌瑛)
日本各地で志同じくする仲間が集い、
農家や八百屋だけでなく料理人や作家までも巻き込み、
農と人をつないでいくーー。
種が風に乗って旅をしその土地で芽を出すように、
「種と旅と」は広がり始めます。
鮮やかな海と草木のコントラスト。
草原にたたずむ穏やかな馬たち。
島根半島から約60キロに位置する、美しき隠岐諸島。
ユネスコ世界ジオパークにも認定された自然豊かな諸島に属する西ノ島町は、
隠岐を代表する名勝・国賀海岸や
後鳥羽上皇が島流しにあった際に灯台代わりになった焼火神社があったり、
江戸時代には北前船の寄港地(風待ち港)だったりと、
歴史的な海洋文化の香る地でもあります。


書籍は、デザインやアート、ビジネス、トラベルの書籍を中心に選書。
そんな西ノ島町に、ただひとつあるコーヒーショップ〈Sailing Coffee〉。
古くからにぎわいをみせる浦郷地区の一角にあるこちらは、
松江が誇るコーヒーショップ〈CAFFÉ VITA〉が
手がけるブレンドコーヒーが飲めたり、
140年余りの歴史を持つ松江の〈袖師窯〉でつくられた
オリジナルのコーヒーカップが使われていたりと、
島根の魅力が詰まったモダンなお店です。
オーナーの森山勝心さんは、
もともと父親の故郷ということもあり、
学生時代から隠岐で広告制作やイベント制作など、
さまざまなプロジェクトに取り組んできました。
それから大学卒業後に東京の企画プロデュース会社を経て、
導かれるように隠岐へと拠点を移したといいます。
「さまざまな側面を持たせておくためにも、
拠点となる場所にはコーヒーショップを併設したくて。
前職のボス、ライフスタイルプロデューサー・浜野安宏の言葉で
『おもしろいまちにはカフェと映画館がある』というものがあります。
この店も、生活の延長にあるにぎわいにつながる存在になれたら。
純粋に、自分が隠岐にあったらいいなと思うお店をつくりました」(森山さん)

〈Sailing Coffee〉という店名は、オランダからヨットに乗って西ノ島にやってきたご夫妻が別れ際に発した「出発は明後日くらいかな。明後日の午後から風がよくなりそうだから」という何気ない言葉の魅力に後押しされ、命名。
2021年8月3日、
大阪のブティックホテル〈THE BOLY OSAKA〉が手がける、
パジャマブランド〈ボリーのPAJAMA〉のブランドサイトがオープンしました。

ブランドサイトのコンセプトは“ええホテルの、ええパジャマ”。
ホテルで過ごす夜をイメージした、
上質なデザインが印象的なサイトになっています。
ロゴをはじめ、Visual Identityを手掛けたのは
〈ALL RIGHT GRAPHICS〉の高田唯氏です。
サイトでは実際にホテルで使用されている
ボリーのPAJAMAを購入できるだけでなく、
商品の魅力について詳しく知ることができます。

〈THE BOLY OSAKA〉は2019年にオープンしたブティックホテル。北浜にあった古いビルをリノベーションし、大阪らしい伝統と次世代の新しさを融合させた独自のムードが魅力です。

ボリーのPAJAMAは京都で100年の歴史を持つ
業務用繊維用品メーカーが手がけています。
そのこだわりは生地・サイズ感・シンプルなデザインの3つ。

生地に使われているのは、コットン100%のヘリンボーンダブルガーゼです。
しなやかで光沢のある生地は、着るほどに肌に馴染んでいくのが特徴。
洗うたびにやわらかい質感になり、肌をやさしく包んでくれます。
さらにコットンならではの通気性と吸湿性のよさも魅力。
朝まで快適な肌触りが持続し、
睡眠の質向上をサポートしてくれるはずです。
福岡市の進める都心部の再開発計画に伴い、
この夏、ひとつの商業施設が幕を閉じます。
Inter Media Stationの頭文字をとって名づけられた
〈IMS(イムズ)〉は、平成元年の1989年4月12日に開業。
「情報受発信基地」として32年間、
福岡天神の街に存在感を放ち、多くの人々に愛されてきました。

黄金のタイルを使用した豪華な外装や個性的な内装はいまでも廃れることなく、天神のビル街で異彩を放っています。
福岡市民だけではなく、開業当時は九州各地から
多くの人々がイムズを目指して押し寄せたそう。
JR九州の特急列車で長崎や熊本方面から
福岡にショッピングに来ていた人たちは「かもめ族」や「つばめ族」と呼ばれ、
社会現象にもなったといいます。
最先端のショッピング、演劇やアートを
観賞できる文化的なホールやギャラリー。
足を運べば常に新しいものに出合えるイムズは、
単なる商業施設の枠には納まらない、
“クリエイティブな精神”が息づく場所。
訪れるたびにワクワクを感じられる、福岡天神のアイコン的施設なのです。
- グランドオープン時の貴重な写真。テープカットには女優の山口智子さんが。九州初のスパイラルエスカレーターも話題に。(提供:イムズ)
- 89年のイムズ芸術祭の広告。イムズから発信される「時代に向けたメッセージ」に、刺激を受け心を揺さぶられた人は多いだろう。
- 記念すべきイムズ開業の記事。「若者福祉のパラダイス」というキャッチコピーを携えて、華やかにオープン、福岡の新しい時代が始まりました。
- 前夜祭を含め29日間連続で、芝居やコンサート、トークショーなどのイベントを盛大に開催。この年の来場者数は約1600万人だったそう。熱狂が伝わります。
- 歴代のイムズ広告。右上から左下へ順に、89’/オープニング、02’/新年、02’/サマー、09’/新年。コピーライターの眞木準氏、前田知巳氏によって手掛けられた「言葉を軸」にした心に残る広告ばかり。『イムズのきもち』(枻出版社)より。
イムズは創業から、常に斬新で時代を見据えたコンセプトを発信し続けています。
博多祇園山笠など古くからの伝統も残る福岡で、
モダンで都会的な文化面を象徴していたのがイムズ。
広告のコピーなどを通じて若者たちへ投げかけられた言葉は、
今も色あせることない力強いメッセージを放っています。
「文化に投資すること」を惜しまなかったイムズから、
長い月日を経て大きなプレゼントを受け取ることのできた私たちは、
心からの感謝しかありません。
まだまだ暑い日は続きます。
こんな日にはかき氷なんかいいですね。
今回は山形県山辺町でしか食べられない
ちょっと変わったご当地かき氷、「すだまり氷」を紹介します。
すだまり氷とは、かき氷にいちごなどのシロップをかけたあとから、
なんと、酢醤油(酢だまり)をかけたもの。
山辺町独自の文化として根づいています。
すだまり氷が始まった明確な時期は不明とされていますが、
山辺町観光協会に問い合わせたところ、
明治末期から大正初期にはすでに山辺町にあったようです。
夏にかき氷を売るお店では、ところてんも売っており、
甘いものが高級品であったことから、
ところてんにかける酢醤油をかけて食べたのが始まりなのだとか。
通常のシロップのみのかき氷よりも後味がさっぱりしており、
くせになるおいしさと評判です。
町民の通の方には、シロップなし・酢醤油のみの
元祖「すだまり氷」を好んで食べられる方もいるとのことです。

シロップ入れに刺さっているのは、杉の葉。酢醤油をかける際にかかりすぎないよう調節するためです。
長野県大町市の特産品や郷土料理、土産物などを取り扱うオンラインマルシェ、
〈Mizunowa Marché(みずのわマルシェ)〉が2021年8月7日にオープンしました。

雄大な北アルプスの麓に位置する長野県大町市。
長野県北西部に位置し、西は富山県、北は白馬村と隣接しています。
標高3000メートル級の北アルプスの山々を見上げ、
「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖の恵みを受ける大町市は、
北アルプスからの雪解け水が豊富。
山に降り積もった雪は、20年もの時を経て、
町の至るところに流れる小川の水となって流れています。

大町市としても「水が生まれるまち」を掲げています。
豊かな水と自然の恵みのおかげで、蕎麦やジビエ、山菜、フルーツなど、
信州らしい郷土の味が揃っています。
〈Mizunowa Marché(みずのわマルシェ)〉では、
その大町市の美しい水の恵みから生まれた特産品や郷土料理、
土産物などを中心に販売しています。
水が生まれるまち・大町市の魅力に触れてもらいたいという目的で
Mizunowa Marchéを運営するのは、
2020年12月に大町市で発足した〈信濃おおまち みずのわプロジェクト〉。
大町市が策定したSDGs未来都市計画〈SDGs共創パートナーシップ〉によって
始まった産学官金連携の取り組みです。
信濃おおまち みずのわプロジェクトでは、北アルプス山麓を起点に、
豊かな"水"と育んできた暮らし・風土・文化を学び、
自然と人とのやさしいコミュニティを育むことで、
100年先を見据えた"まち・ひと・しごとづくり"を実現し、
サステナブルなモデルタウンを目指しています。
Mizunowa Marchéで取り扱う商品は、ペットボトル入りの地元の湧水、
大町市内にある3つの酒蔵がつくる日本酒やどぶろく、
峯村農園のりんごジュースやプラムジュース、
天然酵母で作ったおやきやお菓子類といった食品のほか
大町市のキャラクター〈おおまぴょん〉のグッズや、コスメと幅広いラインナップ。

大町市では3つの酒蔵が日本酒をつくっている。

〈峯村農園〉の〈りんごジュース〉180円(税込)〈ウメジュース〉180円(税込)〈プラムジュース〉270円(税込)

〈田中屋〉の〈雷鳥の里〉25個入り 2592円(税込)

〈信濃おやき幸庵〉の〈天然酵母おやき〉各種160円(税込)
大町市の水をはじめとする北アルプスの山、
自然の恵みを堪能できるさまざまな郷土の品です。