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〈Yamanashi Collaboration Beer〉
クラフトビールメーカー
有志4社による初のプロジェクト

コロカルニュース

posted:2021.9.29   from:山梨県  genre:食・グルメ

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Saori Nozaki

野崎 さおり

のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。

フルーティーな山梨らしいビールを召し上がれ!

山梨県は富士山や南アルプス、八ヶ岳と、美しい山々に囲まれた
自然が育む水のふるさとです。
その恵を受けて育つ葡萄からつくるワインが有名ですが、
実は甲府は1874年に東日本で初めて“地ビール”が誕生した地とされています。
その甲府駅そばで、2012年からは
山梨県内を中心とした地ビールが味わえる〈甲府地ビールフェスト〉が開催され、
年々規模を拡大してきました。

ところが2020年から始まったコロナ禍はさまざまな
イベントやお祭りが中止となるなか、「府地ビールフェスト」も2020年、2021年と中止に。

山梨県内のブルワリーとって、〈甲府地ビールフェスト〉は
ビアファンと直接コミュニケーションできる数少ない接点として
大切な役割を果たしてきました。

「コロナ禍で〈甲府地ビールフェスト〉が中止になって
ビアファンが山梨に来られなくても、
自宅でもイベントの雰囲気を感じられるような
地ビールやクラフトビールを提供して、山梨の魅力も同時に知ってほしい」

そんな気持ちを持って立ち上がったのが
山梨県内の有志クラフトビールメーカー4社です。

〈Yamanashi Collaboration Beer〉は山梨県内の有志クラフトビールメーカー4社による初のプロジェクト。

左から〈富士桜高原麦酒〉宮下天通(みやした・ひろみち)さん、〈Outsider Brewing〉小林桃子さん、〈Far Yeast Brewing〉栁井拓哉さん、〈八ヶ岳ブルワリー〉松岡風人(まつおか・かざと)さん。

その4社とは富士河口湖町でドイツ仕込みの製造技術と
富士の豊かな自然を生かしたクラフトビールをつくる〈富士桜高原麦酒〉、
山梨県最北部の北杜市清里で1997年からラガーをメインに
ジャーマンスタイルのビールを醸造する〈八ヶ岳ブルワリー〉、
2012年に甲府市初のブルワリーとしてオープンし、
山梨県産の桃から採取した天然酵母を使ったビールなどをつくる〈Outsider Brewing〉、
ビールの多様性と豊かさをもう一度取り戻すことをミッションに掲げ、
個性を持ったビールを発信する 〈Far Yeast Brewing〉の
4つのブルワリーです。

4社が発足させたプロジェクトは〈Yamanashi Collaboration Beer〉と名づけられました。

参加する4つのブルワリーは、それぞれ醸造スタイルが異なります。
〈Yamanashi Collaboration Beer〉では各ブルワリーが得意な技術を持ち寄り、
素材を最大限に生かしたふたつのコラボビールが完成しました。

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出来上がったのは、
〈YCB マスカットベーリーAヴァイツェン〉と〈YCB ピーチサワーIPA〉の2種類。
その名からもわかるように、フルーツ王国山梨を代表する果物、
桃・葡萄を主役にしたビールです。
フルーツを使うことで醸し出されるフレッシュな香りやフレーバーを、
対照的なふたつのスタイルに仕上げています。

「YCB マスカットベーリーAヴァイツェン」330ミリリットル瓶 オープン価格

〈YCB マスカットベーリーAヴァイツェン〉330ミリリットル瓶 オープン価格

〈YCB マスカットベーリーAヴァイツェン〉は
エステリーかつフルーティーな香りと葡萄の酸味が楽しめるヴァイツェンです。
フルーツミックスジュースのような香りを持つ〈富士桜高原麦酒〉のヴァイツェン酵母と、
〈八ヶ岳ブルワリー〉で使用しているメルクルホップを組み合わせています。
ホップの使用は最小限に押さえて葡萄と酵母の香りをしっかりと立ち上げて、
フルーツの甘みをしっかりと感じられるビールです。

「YCB ピーチサワーIPA」330ミリリットル瓶 オープン価格

〈YCB ピーチサワーIPA〉330ミリリットル瓶 オープン価格

〈YCB ピーチサワーIPA〉は桃の甘い香りとフレッシュ感をホップと酵母で補完した
香り高いフルーツサワーIPAです。
レシピを担当したのは〈Outsider Brewing〉と〈Far Yeast Brewing〉。
ホップはマンダリナバーバリアとヴィックシークレットの2種類を使用。
柑橘とトロピカル感のあるアロマで桃のフレッシュさを強調しています。
酵母にはPhillySour酵母を使用し、しっかりとしながら自然な酸味を出し、
すっきりと爽やかに仕上げました。

〈YCB マスカットベーリーAヴァイツェン〉と〈YCB ピーチサワーIPA〉は
10月18日(月)から地元山梨県内の酒販店で一般発売されるほか、
クラフトビール専門サイトの「BEER ON TAP」でも取り扱われます。

クラフトビールのサブスクサービス〈Otomoni(オトモニ)〉では〈Yamanashi Collaboration Beer〉限定醸造2種類などが販売される。

またクラフトビールのサブスプリクションサービス〈Otomoni(オトモニ)〉で
〈Yamanashi Collaboration Beer〉限定醸造2種類と
各ブルワリーおすすめの限定ビール1本ずつがセット販売されます。
セット内容は
〈YCB マスカットベーリーAヴァイツェン〉
〈YCB ピーチサワーIPA〉
〈OUTSIDER BREWING:Bouquet Belgian Wit〉
〈Far Yeast Brewing:Far Yeast Passion Haze〉
〈富士桜高原麦酒:がんばだ!NE WEIZEN〉
〈八ヶ岳ビールタッチダウン:白樺ビート“生”〉の6本です。
こちらは9月20日(月)から予約販売が始まっています。

〈Yamanashi Collaboration Beer〉プロジェクトは
今後もブルワーの現場交流を行うことで、
地元山梨のクラフトブルワリー全体の技術向上を目指すといいます。
これからもブルワリー同士のコラボレーションで、
地元の特色を生かしたクラフトビールが生まれていくのかもしれません。

information

Yamanashi Collaboration Beer

販売サイト:

Otomoni(9月20日から予約受付中)

BEER ON TAP(10月18日から販売開始)

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