Photo : Nao Tsuda
今年の春、山形県山形市七日町に誕生した〈とんがりビル〉に
山伏/イラストレーターの坂本大三郎さんの店
〈十三時〉がオープンしました。


〈とんがりビル〉築40年になる雑居ビルをリノベーションした施設。食堂やデザインオフィス、ギャラリー、写真スタジオ、家具屋などが集まっています。運営はリノベーションを核に地域再生に取り組む株式会社マルアールさん。
店に並ぶのは、坂本さんが選んだ本と、
わらじや器、かんじき、手ぬぐい、山ぶどうのジュースなど、
自然と人とのいとなみのなかから生まれてきたものたち。


なんともきれいな、折りたたみ式の竹かご。フランスの骨董市で見つけたそう。(売切)

イタチの毛皮。山のなかで息絶えていた動物の皮や、猟師さんから譲ってもらったものを販売しています。
千葉県に生まれ、東京でイラストレーターをしていた坂本さんは
30歳の時に山形で山伏の修行に参加できることを知り、その門を叩いたのだとか。
そこで知ったのは、山伏が芸術や芸能の発生や発展、伝播に関わりをもち、
自然と人をつなげる存在だったということ。
以来、坂本さんは山伏や古い文化が残る東北に通うように。
各地の祭や生活技術にまつわるフィールドワークを行い、
そのことを本に書くようになりました。

坂本 大三郎さん 山伏。1975年千葉生まれ。山伏との関連が考えられる芸術や芸能の発生や民間信仰、生活技術に関心を持ち祭りや芸能の研究実践をおこなう。現在は東北を拠点に自然と人との関わりをテーマに執筆し活動している。著作に『山伏と僕』『山伏ノート』など。
〈十三時〉には、坂本さんが旅をするなかで出会ったものや
学んだ技術、文化にふれられるものが並んでいます。
「かつての山伏のように自然と人をつなげる場でありたいと思う」と坂本さん。
そうはいっても、厳しい修行を思わせるような感じではありません。
たくましい剥製や雪山用の道具などと一緒に、
不思議なオブジェが並んでいたり、こけしがいたり。
ちょっとユニークでめんこい(かわいらしい)のが、十三時の雰囲気。
お店には入れかわり立ちかわりお客さんが訪れ、
坂本さんと長話をして帰っていきます。

〈山形ビエンナーレ〉(2014)のポスターのアートワークも、坂本さんの仕事。今年開催されるビエンナーレにも参加するそう。



赤い鬼のトートは2Fに入居しているデザイン事務所〈アカオニデザイン〉さんとのコラボレーションから生まれたもの。なんと、2Fで手刷りしているそう!Tシャツもあります。