新潟・燕三条で“1年待ち”の 庖丁工房〈タダフサ〉が アウトレットセール開催!

金物の町・新潟県三条市の庖丁メーカー、
〈庖丁工房タダフサ〉。
熟練の職人さんが腕をふるった、
ナチュラルでやさしいデザインの、
切れ味よくさびにくい包丁で人気のメーカー。
今年10月に、工場敷地内に
直営店〈庖丁工房タダフサ ファクトリーショップ〉を
オープンしたタダフサさんが、このたび初のアウトレットセールを
2015年12月12日(土)にこの直営店にて開催します!

タダフサさんでは、厳格な規格を設けているため、
熔接や研磨などの製造工程で若干のアウトレット品が
発生してしまうのだそう。
今回のイベントでは、イギリスの
ライフスタイル誌〈MONOCLE(モノクル)〉に
Best homeware25(世界の家庭用品ベスト25)として
選ばれた包丁3本セット〈基本の3本(パン切り/三徳/ペティ)〉を
在庫数のみで販売!
ほかにも、菜切・出刃など定番庖丁のアウトレット品、
今後製造予定のない廃盤品、めったに製造機会のない貯蔵品・限定品などが
お値打ち価格にて販売されます。
また当日は、持参した庖丁の研ぎ直し現場も
ご覧いただけます。※研ぎ直しは有料

〈庖丁工房タダフサ(パン切り・三徳・ペティ)〉※正規販売時の箱は別売り

またイベント当日は、ショップ前にキッチンカーが登場。
オーガニックフードで人気の〈SOYL cafe〉に、
美味しいカレーと温かいドリンクを販売。
普段は飲食厳禁ですが、この日は工場内の一角がイートインスペースに変身。
工場の雰囲気を味わいながら、お食事も楽しめます。

「庖丁工房タダフサ ファクトリーショップ」年末感謝祭2015

日程:2015年12月12日(土)

時間:9:00-16:00

会場:庖丁工房タダフサ ファクトリーショップ および工場

住所:新潟県三条市東本成寺27-16

ミツバチがつくる “第3のみつ”とは? 秩父の森の恵みを届ける プロジェクト〈TAP&SAP〉

埼玉県秩父にて、“自然と人の恵みを生かして、持続可能な生活を”を
テーマに、森の恵みを届ける新たな取り組みが始まりました。
中心となって進めているのは、
〈TAP&SAP〉(タップアンドサップ)というグループの皆さん。

第一段プロダクトは、第3のビールならぬ
“第3のみつ”という、ちょっと変わった蜜です。

『秘蜜 林檎(夏蜜)』1,850円(税抜)

その名も『秘蜜』は、TAP&SAPとNPO法人秩父百年の森、
埼玉県立秩父農工科学高校食品化学科、
埼玉大学の関係者などとの共同研究から生まれた、
はちみつ類の新しいカテゴリーに入る蜜。

はちみつの国際規格では、花の蜜に由来する“花はちみつ”や“花蜜はちみつ”、
昆虫の代謝物質に由来する“甘露はちみつ”をはちみつと定義しますが、
第3のみつは、ミツバチが花の蜜やカエデの樹液、果実、
野菜のジュースを食べてつくった蜜なのだそう。

ミツバチたちが集めた花の蜜とさまざまなジュースの組み合わせから、
第3のみつならではのユニークな味が生まれるのだそうです。
これは気になりますね!

ミツバチたちが夏の花の蜜と林檎ジュースを独自にブレンドしてつくった蜜。ジュースには青森県弘前産の林檎ジュースを使用しています。

TAP&SAP代表の井原愛子さんは秩父市に生まれ、
故郷を離れて外資系家具販売会社で働いていましたが、
ある時秩父の森づくりを行っているNPOの取り組みに感化され、
Uターンすることを決意し、2014年に帰郷。

今年の夏にTAP&SAPを立ち上げ、
山とまちをつなぐ地域プロデューサーとして活動しています。
今後は、地域資源を生かした商品の開発や、
エコツアーなどを開催していく予定だそう。

現在、日本に流通している国産のハチミツはたったの5%。
しかも、養蜂をめぐる状況は年々厳しくなってきているのだとか。
TAP&SAPでは、そうした問題を補いながら
おいしい蜜を届けていくため、原料も国産のものにこだわっています。

さらにTAP&SAPは、蜜を食べるための匙もつくってしまいました!

『秘蜜の匙』1,112円(税抜)

これは、真ん中に穴があいていることにより、
蜜を絡めて垂らせるというもの。
形状が工夫されており、ジャムなどをすくう時にも便利です。

匙を手がけたのは秩父山中にある小さな工房〈ツグミ工芸舎〉さん。
秩父産のキハダの古材を使って、ひとつひとつ丁寧に仕上げています。

この『秘蜜の匙』と『秘蜜』は、オンラインショップで販売が始まっています。

漆喰を自分でぬってみよう! 京都・二条城にDIYラボ 〈うま~くヌレールLABO京都〉 オープン

自分で漆喰が塗れたらいいなって
思うけど、大変そうでチャレンジできない...
そんな思いを抱える方に朗報。
2015年12月7日(月)、京都市の二条城南に、
実際に漆喰を塗る体験ができる
ショールーム〈うま~くヌレールLABO京都〉がオープンします。
栃木県佐野市で漆喰・モルタルなどの
製造・販売を行う〈日本プラスター株式会社〉さんがオーナー。
ホームセンターなどで販売している、DIYの漆喰を体験してもらう
ためのショールームです。
2014年にオープンした東京・上野の
ショールームに次いで2店舗めになります。

Kume Mariさん

京都店の内装工事のプロデュースは、
DIYブロガーとして活躍中の、
カリスマDIY主婦Kume Mariさんによるもの。
実際の施工は、普段はDIYをしない日本プラスターの
社員さんたちが栃木から京都に通いつめて行ったのだそう。
漆喰塗り~床貼り、タイル貼り、塗装、植栽、
大工仕事など、全てをDIYで仕上げた結果、
驚きのBefore Afterが…!!

京都・丹波の田んぼが学校になる日 ~田んぼの学校体験記~

宝酒造 田んぼの学校(京都府/南丹市)に行ってきました

「田んぼに行ってみませんか?」
宝酒造さんからそんなお誘いがありました。
「ただし長靴と帽子、汚れてもいい服装で来てくださいね」
というのも、稲刈りを手伝ってほしいとか。
田んぼの場所は、京都府南丹市園部町
京都駅からJR山陰線で45分、さらに車で10分。
とてものどかな里山風景が広がる場所だそうです。
それにしても、なぜ宝酒造が田んぼ?
すると、広報担当の奈良さんがすぐに教えてくれました。

和酒は日本の自然風土から生まれたお酒。
穀物や水、微生物など、すべて自然の恵みの賜物で
豊かな自然環境を保ち、受け継がれることが大前提。
宝酒造の環境活動も“自然保護”と“空容器問題”が2本柱で
そのひとつが2004年に開校した〈田んぼの学校〉だそうです。

この学校は小学生とその家族が対象で
2015年度は応募総数380組から抽選で選ばれた24組が参加。
年4回のうち、第1回の田植え編、第2回の草取り編は既に終わり
もうすぐ第3回の収穫編が開催されるとか。
「稲刈りだけじゃなくてしっかり授業もあるんですよ」
田んぼでの授業ってどんな感じでしょうか。

多くの人に支えられています

そう思いながらやってきた南丹市園部町。
園部城跡や日本最古の“天神さん”生身天満宮が有名ですが
その中心部から少し離れた仁江地区にある〈体験田んぼ〉には
朝9時半の集合時間になると親子連れが集まってきました。

今日の参加者は親子20組で計61名。
地元の京都以外に、大阪、兵庫、奈良と
遠くから来ている家族も多いようです。
3回目なので、子どもたちも慣れているのかな。
帽子、長靴、バンダナの“田んぼルック”がちゃんと似合っている。
仁江公民館での始業式が始まると
静かに熱心に、今日のスケジュールやお話を聞いています。

協力してくださる講師の方々の紹介で気づいたのですが
この田んぼの学校は実に多くの人々が関わっている。
NPO法人森の学校・代表の佐伯剛正さんやスタッフの方たち
日本自然保護協会認定の自然観察指導員さん
京都府立大学生命環境学部の先生と学生さん
それに忘れちゃいけない地元農家の方々。
“田んぼ指導員”として、稲刈り指導はもちろん
1年を通じて、この体験田んぼを見守ってくださり
公民館を使わせてもらうのも、地元のご好意があってこそ。
宝酒造京都本社からも社員サポーターが多数参加。
看護師さんも待機して、万全の体制が組まれているのがわかります。

この始業式で印象に残ったのが
「五感を使って楽しんでください」という言葉。
「自分の中の野生を感じて養って。それが将来きっと役立ちます」
小学生の子どもたちにはまだよくわからなくても
この言葉、親世代にはものすごく響くはず。
その後始まった授業でも
無邪気ながらも真剣に取り組む子どもたち以上に
大人のほうが気づかされる場面が多いように思えました。

お米も種、命の源だと理解します

たとえば屋内での自然観察授業。
お米について勉強しようというテーマでは
もみ→玄米→胚芽米→白米と、見て触ってにおいもかいで
ルーペで観察しながらスケッチする。
そのうえで、もみ殻を自分の手でむいてみる。
「ぜんぜんむけない!」
「あー疲れちゃった」
ぼやきつつも「もみすり」の大変さを実感した子どもたち
その作業がないとお米が食べられないことにも気づいたかな。

1粒のお米とじっくり向き合って観察してみると
いつもなにげなく食べているご飯が発芽する種の集合体で
次世代につなぐ命の源をいただいていることを実感します。
さらに大人世代なら作り手の苦労にまで思い至るはず。
これ、誰もがはっとする瞬間じゃないでしょうか。

ちなみに、芽が出るのはもみだけなんだとか。
土に植えて水浸しの状態になっても
もみがらが余分な水気を調整し腐ることを防いでくれる。
自然の仕組みは本当によくできているなと思いました。

よくできているといえば、果物の柿の種。
今日の授業でも上手に割るのに四苦八苦しながらも
子どもたちは双葉の形をした胚をじっくりルーペで観察。
「刃を当てて固い種を確かめながら柿を切って」と
お母さんお父さんが手助けしてくれながら一緒に見た
“白い双葉”は鮮やかな記憶として心に残るでしょうね。

常滑の器で、おいしい料理を。 移動式レストラン 〈旅するパーラー陶の森​〉が 6日間限定オープン!

焼き物のまち、愛知県の常滑市。
とこなめ焼の産地であるこのまちで、
2015年12月11日(金)より、「常滑の器で、おいしい料理を。」
をコンセプトにするイベント〈旅するパーラー陶の森​〉が開催されます。
開催日は、2015年12月11日(金)、12日(土)、13日(日)、18日(金)、19日(土)、20日(日)の6日間。
ここでしか味わえないスペシャルメニューを、
参加作家の器の中からお好きな器を選んで食べられるイベント。
目的は、常滑でつくる人と、それらを食する人・使う人が
交流し集う社交場をつくること。
食事を楽しみながら器を体感し、
つくり手と話すことで、こだわりや、
作品の背景にあるストーリーを知る
きっかけの場となることを目指し開催されます。

魚谷あきこさんの作品

大渕由香利さんの作品

当日は9名の作家さんが参加。
展示販売もあるので、気に入った器はその場で購入も可能です。
毎日の暮らしに寄り添う器を探してみてはいかがでしょう。

三重県松阪市の〈カルティベイト〉

参加するレストランは、
三重県松阪市の〈カルティベイト〉と、
岐阜県池田山麓の〈ネシアン〉。
〈カルティベイト〉は三重の食材を活用した、山本祐也さんのレストラン。
〈ネシアン〉は揖斐周辺で育った無農薬野菜を中心に、
素材を生かした料理を提供。
また会場では、BEANS BITOUによるオリジナルブレンドコーヒー〈常滑ブレンド〉の他、
アルコールや焼菓子なども。
どんなお料理が味わえるのか、楽しみです。

東北の工芸品を日本のおみやげに! 「東北スタンダードマーケット ソラマチ店」に クリスマスこけしが入荷。

東京下町の観光スポットとして定着しつつある東京スカイツリー。
併設する商業施設ビル「東京ソラマチ」の4階に、
日本各地の雑貨や食品が集まる「ジャパンスーベニア」フロアがあるのをご存知ですか?
「浅草 飴細工 アメシン」「だがし 夢や」など東京の下町文化が香る店や、
栃木県のアンテナショップ「とちまるショップ」、
長野を拠点に全国のおいしい食材を発信する「久世福商店」、
「日本の土産もの」をコンセプトにした、
中川政七商店のものづくりブランド「日本市」など、
面白いお店がたくさんあるんです。

そんなフロアに、ひときわ目をひくカラフルなデザインの店が、
東北に根づく工芸品、食品、日用品を扱う「東北スタンダードマーケット」。
パステルカラーのボックスのなかに、
東北各地の魅力を代弁するかのように個性ある商品たちが並んでいます。

同店を手がけるのは、
青森県八戸市を拠点とする文房具や本を扱う株式会社金入。
代表である金入健雄さんは、
これまで八戸、仙台、盛岡などで、
各地の漆器や木工などの伝統工芸にフィーチャーした、
「カネイリミュージアムショップ」をオープンしていて、
東北の伝統工芸を伝え、もりあげる立役者のひとりなんです。
(コロカルでの取材記事はこちら

ミュージアムショップを立ち上げたことから、少しずつ知り合っていった東北の職人さんたちと相談しながら、カネイリオリジナルの工芸品もさまざま生まれています。

これまでは、オープンしたその土地の特長を生かす店が多かったけれど、
今年7月にオープンした、東北スタンダードマーケット ソラマチ店では、
東北6県の魅力をすべてもりこんだショップになっています。
各地の美しい手仕事やユニークな食品などが
一同に揃っている店は東北地域を探してもなかなかありません。
「日本のおみやげとして、全国の方にはもちろん、外国の観光客のみなさんにも
東北のすばらしい手仕事を知ってもらえたらうれしい」と金入さんは言います。

さて、店舗を歩いてみると、まず気になるのは、
おいしそうな食品の数々。つい手に取っていろいろ食べてみたくなります。
例えば、チーズといかのハーモニーがたまらない
昭和から八戸で愛されてきたおつまみ「なかよし」は人気商品。
青森のリンゴ100%の缶ジュース「シャイニー」も、
創業当時から変わらないレトロなパッケージが可愛くおいしいジュースです。

山形県最上地に昔から伝わる伝承大豆をブレンドした
「森の家」の無添加のお茶「森茶」に、
福島県須賀川市の「FⅡR」がつくる、
柿やりんご、デコポン、スイカなどの国産無添加のドライフルーツや
玄米やはと麦も加えた「和ぐらのーら」。
地元で愛されるなつかしのおやつから、
近年出てきたばかりの商品ラインアップは、
地元を知るからこそできるセレクトです。

健康食品として、注目される黒ニンニクも金入さんの地元八戸でつくられているものを、カッコいいデザインのオリジナルパッケージで。

淡路島ならではの 商品開発の現場を追う 淡路はたらくカタチ研究島 前編

2015年の〈淡路はたらくカタチ研究島〉はどんな商品を開発したか

淡路島の雇用創出を図るプロジェクト〈淡路はたらくカタチ研究島〉。
厚生労働省の委託事業として、2011年から事業がスタートし、
2013年からは、より実践的な取り組みが行われている。
島の豊かな地域資源を生かした家業・生業の起業や、
島内観光ツアーや商品開発をサポートするプロジェクトで、
起業に興味を持つ人、島内への移住を希望する人に、
“働く”こと、“仕事をつくる”ことをあらためて考えるきっかけを与えている。
島外からスーパーバイザーやアドバイザー、デザイナーを招き、
島という閉鎖的なイメージになりがちな立地を、オープンにしたことも評価され、
いまや、地方での仕事づくりや働き方のロールモデルとなっている。

この事業のひとつ「淡路島ならではの付加価値商品開発」は、
商品の企画開発からパッケージデザイン、試験販売までをワンストップで行い、
全国向けの販路開拓も積極的に行っている。
こうした開発のノウハウは島内の事業希望者に対して広く公開され、
地域に還元されているのも特徴だ。
昨年、コロカルでもその開発の様子をお伝えしたが、
今年も新たに4商品が開発され、
11月24日(火)より渋谷ヒカリエで商品発表会を行うということで、
昨年に引き続き商品開発の舞台となった淡路島を訪れた。

実践支援員のみなさん。左から竹下加奈子さん、藤澤晶子さん、大村明子さん、加藤賢一さん。

商品開発には12件の応募があり、平成27年度は4件が採択された。

・ 建材としての新しい瓦製品
・ 淡路島の花をとじこめた石けん
・ 淡路島産デュラム小麦の小麦粉
・ 島の自然素材で作った日用道具

この4件の開発の現場を知るために、淡路島中を巡った。

淡路瓦をシンプル&モダンに

淡路島は瓦の三大産地のひとつとして知られている。
特に、南あわじ市の津井は、約80社が集まる淡路島を代表する産地だ。
淡路瓦の特徴は、焼き上がりのあとに燻す工程があること。
燻すことで、表面は強く、耐久性を増し、
“いぶし銀”の由来の通りの鈍くて渋みのある銀色を帯びる。
いまだに島内の住宅の多くに使われているが、
家のデザインが西洋様式になってきたこと、屋根材の種類が豊富になってきて、
淡路瓦以外の選択肢を選ぶ人が増えたことに、関係者は危機感をもっていた。

瓦の窯元である〈株式会社タツミ〉の興津祐扶(ゆうすけ)さんもそのひとり。
「一般の人に使ってもらう機会が少なくなってきているので、
“瓦といえば昔ながらのもの”というイメージを払拭したいと思いました。
それに、タツミ一社だけではなく淡路の地場産業として、
淡路瓦の業界全体が上向きになってくれればと思い、企画書を出しました」
その企画が、「淡路瓦の建材としての利用」。
香川県高松市の仏生山温泉などで活躍する建築家岡 昇平さんと
家具のデザインを手がけるアンチポエムの松村亮平さんのふたりで
〈こんぶ製作所〉というユニット名でデザイナーとして開発に携わった。

「水を弾く、表面がかたいという利点からも、
エクステリアや床材としての利用も検討したのですが、
やはり屋根であってこその淡路瓦だろう、と。
しかし用途が屋根だけだと需要が少ないのも事実。
そこで、ひとつのパターンの瓦で、壁材としても、屋根材としても使えるような、
現代の感性に合った新しい和瓦をつくろうということになったのです」
と話すのは、実践支援員の竹下加奈子さん。

岡さん、松村さんの提案は「現代の建築に合うシンプル・モダンなデザインの瓦」。
湾曲しているのが定番の瓦を“あえてフラットに”というのは岡さんの発案だった。
さらに、薄いほうがモダンに見える、と瓦の薄さにもこだわった岡さん。
途中で割れるリスクもあり、薄く焼くのは熟練の職人でも難しかったと
興津さんも開発当初を振り返るが、「それでも企画や方向性を決めるのが
一番難しくて、試作は少なくて済みました」と言うから、
淡路島で育まれる確かな技術力があってのことだったのだろう。

淡路島の瓦産業はパーツごとに製造する完全分業制で、
タツミは、鬼瓦とのし瓦を専門につくっているが、
門や塀に使う小瓦だけ、軒の部分の瓦だけという工場(こうば)もある。
一棟の家の屋根を葺くのに、複数社のメーカーが関わる。
そのため“競合”というより“協業”の意識があり、強い連帯感を持つ。
それぞれのメーカーで製造しているものが違うので、不公平が出ないよう、
「特別な金型が必要でなく、どのメーカーでも製造できる瓦をつくる」ということも
クリアしなければならなかった。

こうしてできた瓦は、大きさいろいろ、厚みも選べて、幅も3種類用意した。
さらに、岡さんのリクエストにより、
はけ土と呼ばれる上塗りの土を塗らないようにしたことで、
経年変化しやすいうえに、色の焼きムラが出る。
昔は均一に焼くのがいい職人の仕事とされてきたが、
「この一枚一枚のムラが並べたときにかえっていい表情になる」のだと、
興津さんは言う。
模様は〈つるつる(フラット)〉と
縦方向に無数の線が入った〈しましま(スクラッチ)〉。
それぞれ1種類だけを使ってもいいし、
ミックスしてもスクラッチがほどよいアクセントとなってかっこいい。
何より、ランダムに並んだ瓦は陰影が美しい。
見る角度によって、銀色の濃さ、薄さ、スクラッチの強弱も異なり、
それも家の個性となる。そんな自由な使い道が新しい瓦は、
〈まちまち瓦〉と名づけられた。

屋根だけでなく、壁でも使える瓦。きめ細かないぶし銀が美しい。

器をつくるかのような瓦の制作風景。瓦の土もすべて淡路島で採れる。

実践支援員の竹下加奈子さんと、提案者の興津祐扶さん。

淡路島の花をぎゅっと詰め込んだ石けん

昨年度、淡路島の花々の香りを閉じ込めた
エッセンシャルオイル〈Suu(スウ)〉を開発したように、
淡路島と言えば“花”というイメージは強い。
特に、淡路島は県下一の花の産地で、大事な地域の産業となっている。
その淡路市でカレンデュラ(マリーゴールド)を栽培している花農家の廣田さんは、
はたらくカタチ研究島の研修で観賞用以外にもハーブとしての用途を知り、
無農薬栽培に一部切り替えた。
五色ふるさと振興公社による「菜の花ひまわりエコプロジェクト」のひまわり油と、
アイランド・ラベンダーのエッセンシャルオイルを閉じ込めた石けんは
〈Suu BOTANICAL SOAP〉という名になった。

デザインは、増永明子さん(マスナガデザイン部)。

石けんの原材料となるひまわり油の生産現場を案内してくれたのは、
洲本市役所の農政課でエコプロジェクトを推進する野口拓真さん。
油の食用以外での活用方法として、石けんの商品開発を提案した人でもある。
複合施設ウェルネスパーク五色の一角にある、
菜種油とひまわり油の搾油所と、バイオディーゼル燃料の精製所にうかがった。
10月の取材時にもまだ咲いていたひまわり。ひまわりって夏のものでは?
「菜の花(菜種)との二毛作の農家さんも多いので、いま咲いているひまわりは、
7月に種を蒔き、10月に咲き、10月後半から11月初旬に種を収穫するんです」
と野口さん。5月に種を蒔き、7月に咲くひまわりの花もあるが、
温暖で日照時間の長い淡路島だからこそできる、秋のひまわり。
なかには、無農薬で栽培する農家さんもいるのだという。

いいひまわりの種の条件は、かたくて大きいもの。
花をしっかり枯れさせて、その種を採取する。
種は90度で20分間焙煎してからゆっくりと搾油機で絞る。
残った油かすは肥料や飼料になり、“循環”していく。
もちろん、食用にしてもおいしいひまわり油。
あっさりしていて、油臭さがないのが特徴だ。
また、ビタミンEを多く含むことから、
健康の面からもひまわり油が見直されることが多いのだという。

“循環”といえばもうひとつ。
家庭で使い切ったひまわり油を含む食用油を回収し、
バイオディーゼルエンジン車の燃料用として精製。
市内を走るバス2台や、フォークリフトの燃料になっている。
年間1万5000リットルもの廃油を回収している、エコ最前線の市なのだ。

バイオディーゼル燃料で走るフォークリフトは車体もひまわり色。

Suu BOTANICAL SOAPの試作は2回。
無添加の石けんづくりを行う、兵庫県三木市の石けん製造会社へ依頼して、
火を入れず、石けんの反応熱のみを使い、
ビタミンなどの成分をできるかぎり残す、コールドプロセス製法でつくられた。
サンプルをつくっては関係者などに配り、
色や香り、使用感についてフィードバックをもらってできたのが、
カレンデュラの花びらが散りばめられた、見た目にもかわいらしい石けん。
ひまわり油とカレンデュラの保湿成分で、洗いあがりはしっとりとし、
ラベンダーが心地よく香る。
「太陽の恵みを、花を通じて石けんに閉じ込めました」と実践支援員の藤澤晶子さん。
淡路島の花を凝縮させたこの石けんは、実販売の機会をいまかいまかと待っている。

洲本市役所の野口拓真さん。BDF(バイオディーゼル燃料)の普及など、エコプロジェクトに取り組む。

よく枯れたひまわりとその種。今年は少し小粒なのだそう。

カレンデュラの花びら。石けんにたっぷり混ぜる。

淡路島産だから“アイランド・ラベンダー”と呼ばれる、香り高いラベンダー。

かまぼこロボにかまぼこジュース! 全国の職人が小学生の アイデアを実現。「夢のかまぼこ 大募集キャンペーン」

今年はかまぼこ900周年。
かまぼこが初めて文献に登場した、
平安時代の1115年(永久3年)から900年前の節目です。
ところが食生活の変化や、正月のおせち需要の落ち込みなどにより、
日本におけるかまぼこの消費量は減少傾向。
昭和50年頃には103万トンあった生産量も、
平成19年には54万トンと半減しているんです。
ということで、全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会は、
900年の節目のプロジェクト「KAMABOKO ROAD TO 1000」を開始。
様々なプロジェクトを行っています。

そのプロジェクトのひとつ、
夢のかまぼこ大募集キャンペーン」がこのたび公開。
これは、100年後こんなかまぼこがあったらいいなという
アイディアを全国の小学生から募集したもの。
空飛ぶかまぼこ、喋るかまぼこ、カタチが変わるかまぼこなど
自由な発想のアイディアが10,000通以上寄せられました。
そのアイディアの中から選ばれたのは8点。
全国のかまぼこ職人が、腕をふるって
試作品や完成予想図をつくってみました。

左が和田伊武樹さんのスケッチ。右がデザイン図

まずは「かまぼこロボ」。
かまぼこでできたロボがあったら、
という男子らしい発想のアイディア。
考えたのは愛知県の小学5年生、和田伊武樹さん。
試作したのは、紀文食品の秋元浩志さん。
「製品を組み立てる際の材料の重さや硬さを決めるのに苦労しました。
ポイントである顔の表情は何度も作り直しました。」
とのこと。
職人の手により、さまざまな練りものが組合わさった、
夢の合体ロボが完成しました。

その名も「KAMAROBO」

遊んでよし、食べてよし

続いては「かまぼこジュース」。
歯ごたえが命というかまぼこの常識を打ち破る
ドリンクタイプのかまぼこです。
発案者は広島県の小学2年生、迫知慧さん。
「ぼくは、いつでもかんたんにかまぼこが買えたらいいなと思いました。
どうしたらかんたんに変えるか考えた時、自どうはんばいきを思いつきました。
自どうはんばいきといえば、のみもの!のめるかまぼこがあったらおもしろいな!」

このアイデアを、神奈川県の「鈴廣かまぼこ」の長岡敦子さんが実現。
かまぼこを酵素分解し、
美味しさそのままに液体にしているんだそうです。
「プリプリのかまぼこをドロドロに溶かす作用が
あるものを探すのに苦労しました。
果物・野菜・キノコ・糀などいろいろなものを試し、
その中でもっともよく溶かせて味が良かったキノコで作ることにしました。」

迫知慧さんのスケッチ

「スター・ウォーズ」の キャラクターが日本の 伝統工芸品に。IDC大塚家具に 期間限定ストアが登場。

2015年12月18日(金)に公開をひかえる、
スター・ウォーズ最新作「スターウォーズ/フォースの覚醒」。
全世界のひとたちが心待ちにしているこの作品と、
日本の伝統工芸とコラボレーションしたグッズがお目見えしました。

スター・ウォーズには衣装や武器など、
日本の文化に影響されている要素があるということで、その相性はバツグン。
11月14日(土)、IDC大塚家具 新宿ショールーム内にオープンする
期間限定ポップアップストア
「STAR WARS / PREMIUM HOME COLLECTION by IDC OTSUKA」
にて展示・販売されます。

こちらは、群馬県の創作こけし工房「卯三郎こけし」との
コラボレーションこけし。ヨーダ、ダース・ベイダー、R2-D2、C-3PO、
ストームトルーパーの人気キャラクター5種類がラインナップ。
お値段は各5,000円(税別)。

実は群馬県は、「伝統こけし」ではない「創作こけし」の
全国一の生産地なんです。「卯三郎こけし」は、榛名山麓に、
こけし製造工場と創作こけしを展示する工芸館や売店を持つ、
日本最大級のこけし工房。
スターウォーズのキャラクターたちが表情豊かな
こけしになっているのにはびっくりです!

卯三郎こけし (C)&TM Lucasfilm Ltd.

奈良の職人さんの手作り。 小林良一さんデザイン、 「Studio GALA」のモダンな しめ飾りがコロカル商店に

今年も残り、あと50日。
コロカル商店では、年末年始にぴったりな、
お飾りのお取り扱いをはじました。
小林良一氏がデザインを手がけるプライベートブランド
「Studio GALA」のしめ飾りです。
モチーフはおめでたい鶴と亀。
奈良で職人さんが丁寧につくっています。
輪形に結わえたしめ縄に、
古来より贈答品や祝儀袋にかけられて、
進物の清浄を表してきた水引をあしらいました。
価格はそれぞれ5,400円(税込)です。

Studio GALA しめ飾り 鶴価格: 5,400 円(税込)

Studio GALA しめ飾り 亀価格: 5,400 円(税込)

白い水引でつくられた、優雅に羽ばたく鶴と、
金水引でつくられた亀。
デザインを手掛けるStudio GALAは、1982年に東京で創業。
日本の伝統産業に現代的な意味を見いだせる商品作りを目指して、
地域の産業と多くの商品開発を行なって来ました。
その洗練された作品は、ドイツのバウハウス資料美術館での
展覧会に出展されたり、国内外問わずホテルなどでも採用されています。

このしめ飾り、玄関先だけでなく、
室内に飾っていただいても。
掛けひもがついているので壁に掛けやすく、
インテリアとしても楽しめます。
コロカル商店では、Studio GALAによる、
縁起のいい鯛を水引細工で表した床飾りなども販売中です。

Studio GALA しめ飾り 鶴
Studio GALA しめ飾り 亀

クリスマスにぴったりな、 オークヴィレッジ「Mokuba」。 岐阜の山で伐採した、 規格外のブナ材がレトロな木馬に。

コロカルでも木のある暮らしーLife with Woodーにて
ご紹介した、岐阜県高山市の木工集団、オークヴィレッジ。
「循環型社会を目指したモノづくり」を目指し、
お椀から建物にいたるまで、国産広葉樹材を用いたさまざまな
木製品の製造・販売を行っています。
日本の無垢の木を使って、職人さんが丁寧に手作りした
木製品は、優しい手触りでこどもにも安心。

そんなオークヴィレッジが近年取り組んでいるのが、
「根尾の広葉樹活用プロジェクト」。
岐阜県本巣市根尾地域において、
森林整備の過程で伐採された木の中で、
良材でありながらも市場の規格から外れているため、
木材として使われてこなかった「規格外広葉樹」を使って
循環型のモノづくりを行うプロジェクト。
同じく岐阜県に拠点を持つ、で林業の「根尾開発」と、
製材業の「株式会社カネモク」と連携しています。

「Mokuba」ブラウン

このたび、「根尾の広葉樹活用プロジェクト」より、
クリスマス期のギフトにぴったりな新製品、
「Mokuba(木馬)」と「Korobox(コロボックス)」が発売されました。
どちらも、岐阜県本巣市根尾地区の山から伐採された流通規格外の
ブナ材を有効活用したものです。

「Mokuba」は、オークヴィレッジの定番品である木馬が、
レトロな雰囲気の気品ある木馬に生まれ変わったもの。
デザインソースは木馬の起源とも言える
ギリシャ神話の「トロイの木馬」。
顔の輪郭や腹部の動物らしいあたたか味のある膨らみを、
無垢の木と加工技術で表現しました。
伝統的な意匠のエッセンスを感じさせる形を目指し、
脚や本体も木組みの技術を活かしています。
カラーはナチュラルとブラウンの二色展開です。

持ち手は子どもがしっかり握れる太さになっています。

みやこ板シリーズ 「京の杉フローリング」登場! 京都で育った木材を材料に

古来より美しく良質とされてきた、京都の杉材。
桂離宮や修学院離宮、大徳寺、金閣寺などの
建築物に使用されてきた歴史があります。
そんな京都で育った木材から作られたフローリング、
「(みやこ板シリーズ)京の杉フローリング」が
2015年11月13日(金)に販売を開始!
販売するのは、京都府の木材業者・建材店・工務店から構成される
「NPO法人京都くらし方研究会」。
京都初の府内産材JAS認定品フローリングです。

ただいま日本各地で、
地域産木材をフローリングとして活用した内装材の
普及が進められていますが、地域ごとや作り手の基準の違いによる
品質のバラつきなどがネックになっています。
また、内装材を品質の安定したJAS認定規格とする為には、
同認定を受けた工場で管理のもと生産される必要があります。
「NPO法人京都くらし方研究会」では、
10社以上の工務店、木材業者、建材店の加盟によって、
安定した供給量が確保しやすく、
木材業者の在庫を抱えるリスクを抑えるなどの
工夫で、今回JAS(日本農林規格)認定を取得しました。

長野県安曇野から。 国産カモミールの スキンケアブランド 「華密恋」のフェイスケアキット

長野県安曇野の「カミツレ研究所」が作る、
国産カモミール(カミツレ)のスキンケアブランド、「華密恋(かみつれん)」。
原料は、安曇野にある自社農園と契約農家にて、
農薬を使わず有機肥料だけで大切に育てたカミツレだけ。
カモミールの全草(花・茎・葉)から非加熱抽出した、
国産カミツレエキスを配合したスキンケアアイテムを作っています。

八寿恵荘

「カミツレ研究所」がある「カミツレの里」は、
北アルプスの山々に囲まれた、長野県池田町の
豊かな自然の中にあります。
日本初の「BIO HOTELS 認証」を受けた宿「八寿恵荘」も併設していて、
高濃度のカミツレエキスを入れた自慢のお風呂「華密恋の湯」もあるんだそう。

リラックスフェイスケアキット ¥6,480(税込)

そんな華密恋から、「リラックスフェイスケアキット」が登場。
本品2品とミニサイズ付きで、華密恋スキンケアシリーズの全てが試せるキットです。
冬の乾燥肌をしっとりと整え、さらにオーガニック精油のやさしい香りが、
不安や緊張を鎮め穏やかな気持ちへと導きます。
限定のカモミールイラスト入りオリジナル巾着付きで¥6,480(税込)。
2015年11月13日(金)より、公式Webサイト
全国取り扱い店舗にて数量限定での発売です。

華密恋

家具の「カリモク」と 電子楽器の「ローランド」 異色のコラボ! 日本の職人こだわりの 天然木デジタルピアノ

愛知県知多郡東浦町を拠点に、本物の木のぬくもりに
こだわったものづくりを続ける家具メーカー「カリモク家具」と、
電子ピアノ、シンセサイザーなどで知られる
電子楽器メーカー「ローランド」が意表をつくコラボ!
天然木を活かしたデザインの、家具仕上げの
デジタルピアノ「KIYOLA(きよら) MADE IN JAPANシリーズ『KF-10』」(以下「きよら」)」
を共同開発しました。

「きよら」は、カリモク家具の職人によって一台ずつ丁寧に
仕上げられたキャビネットを、
ローランドの国内工場で熟練スタッフがピアノとして組み上げるという
コラボレーションで作られるもの。
従来のデジタルピアノは塩化ビニール仕上げでしたが、
天然木を使うことにより、ぬくもりと質感、曲線や細身の脚を実現。
高級樹種の「ウォールナット」、
ナラの木の素材を活かしつつ白く塗装した「シアーホワイト」、
木地の塗装にこだわった「ピュアオーク」の3色がラインナップしています。

デジタルピアノ KIYOLA 『KF-10-KO』(ピュアオーク)

デジタルピアノ KIYOLA 『KF-10-KS』(シアーホワイト)

デジタルピアノ KIYOLA 『KF-10-KW』(ウォールナット)

ちなみに「きよら」というのは、「気品があって最高に美しい」という意味の
古語「清ら(きよら)」から付けられました。

ガンダム放映36年、九谷焼360年! 石川県「九谷焼」と 「機動戦士ガンダム」名場面が融合

色鮮やかな色彩が魅力の、
石川県の伝統工芸品「九谷焼」。
そして、ロマンをかきたててやまない「機動戦士ガンダム」。
創始期「古九谷」から360年の歳月を経た九谷焼と、
テレビアニメ放映36年目を迎えたガンダムがこのたび見事に融合!
食卓で普段づかいできる「機動戦士ガンダム 九谷焼」となって登場します。
昨日から予約受け付けを開始しました。
ラインナップは全7種類。
マグカップ、飯碗、豆皿、箸置きなどの各セットのほか、
青色系の古九谷風セット、赤色系の飯田屋風セット、
全商品が揃ったコンプリートのセットです。

九谷焼 ガンダム豆皿セット 6,480円(税込)

九谷焼 ガンダム飯田屋風セット 6,912円(税込)

これは、日本の伝統や優れた技術を、「機動戦士ガンダム」の
情報発信基地「Gundam Cafe」から広める「Discovery-G」シリーズ第五弾。
これまでには新潟県・燕市の伝統金物などとコラボレーションしてきたシリーズです。
今回は、九谷焼のなかの古九谷、木米、吉田屋、飯田屋、庄三の
代表的な画風でガンダムの名場面を描いています。
特に、吉田屋風の赤を使わない「青九谷」で量産型ザクの描写や、
飯田屋風の赤絵の「赤九谷」でのシャア専用ザクなどがみどころ!

九谷焼 ガンダム古九谷風セット 6,912円(税込)

障がい者が参加できる ブランドをつくる 琉Q/4NA4NA 前編

障がい者作業の工賃アップ作戦!

〈琉Q(ルキュー)〉は、沖縄県産にこだわったブランド。
海水塩や島胡椒のピィパーズ、コレーグース、アセローラジャム、
パッションフルーツバター、塩パインバターなどを発売している。

この生産には、県内の障がい者の方々が製造に関わっている。
おもな作業は掛け紙、ラベル貼り、梱包などだ。
施設でビンの管理をしてもらい、近くの工場まで配送するという仕事もある。
これらの仕事をコーディネートしているのは、
障がい者を支援する県の外郭団体である〈一般財団法人 沖縄県セルプセンター〉の
萱原景子さんだ。

「施設それぞれで、商品をつくっては売るということをやっていますが、
もちろんものづくりも販売もプロではなく素人集団。
デザインの概念もありませんし、同情で売れていることが多いです」という萱原さん。

沖縄県セルプセンターの萱原景子さん。

全国の障がい者の就労施設では、施設利用者がさまざまな仕事に従事している。
しかしその工賃は、
全国平均で1か月に14,377円(平成25年度/厚生労働省障害福祉課調べ)だ。
国は、工賃を倍増させようと試みているが、なかなかうまくいかないのが現状である。
商品の力をつけて売る手法を考えないと、利用者の工賃を上げることはできない。
そこで〈沖縄広告〉とともに、このような現状を打破すべく動き出した。

「各施設でつくっているものをお祭りやフェアなどで販売するお手伝いから始めました。
しかし、どうしても商品のクオリティが高くないなかで、情で買われてしまいます。
そういうコミュニケーションの仕方には、限界があると思うんです」
と話してくれたのは、沖縄広告の仲本博之さん。

社会貢献として捉えられてしまい、一時的な売り上げにしかならない。
日常としては受け入れてもらえない。そこで考え出されたのが、〈琉Q(ルキュー)〉だ。
ブランド化し、障がい者のストーリーはあくまでバックグラウンドにすることで、
消費者に感覚的に共感してもらえる商品でなくてはならない。
まずは、沖縄の各地でつくられている滋味豊かな食を、
デザイン性も高く、パッケージする。
ここに共感を持ってもらうことが大切だった。

沖縄広告の仲本博之さんは、沖縄生まれのしまんちゅ。

これまでは施設が自由につくったものを売るという流れだったが、
ひとつのブランドをつくり、
その中のいくつかの作業を施設に発注していくという流れに変えた。
ものづくりのフローを逆向きにし、まずは商品力を高める。
結果、売り上げが伸びることで、生産数を増やしたり、
新しい商品や工程を生むことで工賃に還元できる仕組みだ。

“もの自体の良さ”で売っていくということは、
市場のものと同じ土俵で勝負するということ。その意味では、クオリティも重要だ。
クオリティを一定に保って、納期を守る。
ごく当たり前のことのように思えるが、施設だとそれが難しい場合もある。
消費者に言い訳はきかない。ここに矛盾があるという。

「仕事ではあるけど、施設にとって、一番は利用者さん。
無理をしてまでやらせたくないという心情が働きます。
それで納期が遅れていくということもあります」(萱原さん)

「国が工賃アップといいながらも、福祉とビジネスは切り離して考える風潮があります。
日本が抱える問題がコンパクトなかたちで表れていると思います」(仲本さん)

静岡の技術とデザインが出会った! 青山「コトモノミチ」で 「つなぐデザインしずおか」展開催

11年目を迎える静岡市の新商品開発プロジェクト、
つなぐデザインしずおか」。
シズオカの魅力的な商品の開発を支援し、
長期的な企業力の向上を目指すプロジェクトです。
静岡市内の独創的な技術を持つ職人やメーカーが、
静岡や東京のデザイナーたちとコラボレーションし、
デザイン性の高いオリジナル商品の開発に取組んでいます。
東京からは、ドリルデザインやswitch design、
イガラシデザインスタジオらが参加。
静岡からは日本スエーデンやデーシーエスデザイン研究所、
プラス産業などが参加しています。

そんなつなぐデザインが、
2015年10月29日(木)から11月9日(月)にかけて、
東京・青山の「コトモノミチ at TOKYO」青山本店にて、
展示販売会「つなぐデザインしずおか」展を開催。
メーカーが固有技術と方向性を伝え、
その技術をデザイナーが見つめ、発見し、
なんども何度も意見を交わすというプロセスを経て
作り上げた自信作たちです。

出展作品の一部をご紹介!
富士山など、静岡のおめでたい名物をデザインした、
紙で出来た立体型のお年玉袋「静岡ぽちセット」(冒頭写真)や、
折紙がモチーフの、折紙のように1枚の革を折り重ねたケース「Oliシリーズ」、
伝統工芸の「駿河竹千筋細工」と、瀬戸の磁器がコラボレートした
「空器/space in the vesseltonngari/トンガリ」など。

「Oliシリーズ」(コインパース/カードケース/パスケース/パスポートケース)

「空器/space in the vesseltonngari/トンガリ」

愛媛県西予市、有機農園うまれの オーガニックコスメ 「yaetoco」が4周年! カワイイ記念ボトル発売

愛媛県西予市明浜町で、約40年、有機農業による
みかんづくりに取り組む生産者団体農園「無茶々園」。
「化学肥料は使わず有機物で育てる」という
モットーを貫いています。
農園でオーガニック農法によって作られた柑橘類のうち、
見た目が悪く市場には流通できないものは、
ジュースなどに加工されます。
その際に残ってしまう、大量の皮や種。
これはもったいない!ということで、「yaetoco」という
オーガニックのコスメブランドが立ち上げられました。
防腐剤や化学成分は一切不使用。
地元のおばあちゃんのハンドメイドで作られる、
高品質の化粧水や乳液などが評判を呼びました。
コロカル商店でもハンドクリームなどを発売中です。

「無茶々園」でとれるみかんたち

このyaetocoが、今年でめでたくブランド生誕4周年!
これを記念して、無茶々園で育ったみかんたちを
コスメ以外の形で使ってもらいたいということで、
オリジナルのドリンクボトルを制作しました。
生搾りジュースやグリーンスムージーなど、いろいろ使えるかわいいボトルです。
ちなみにボトルには、デトックスウォーターのレシピも付属しています。
お値段は、容量500mlで1,296円(税込)。

地方は売り込みのアイデアを求めている。トヨオカ カバン アルチザン アベニュー 豊岡まちづくり株式会社 林 健太さん 後編

[ff_titlelink_by_slug prepend="前編【" append="】はこちら" slug="tpc-thi-journal-022"]

豊岡まちづくりの軌跡 “デザイン”より “ものづくり”

国内最大の鞄の生産地、兵庫県豊岡市。
その生産量は日本産の鞄のおよそ7割を占める。
いま “鞄” を核としたまちづくりプロジェクトが進行中だ。
前回に引き続き、
豊岡まちづくり株式会社のマネージャー林 健太さんにお話を伺った。

林さんにとっての“つくる”とは何だろうか?

「自分にとっては “つくる”仕事しかしていないので、
つくることがすべてですね。“ものづくり”によるまちづくりです。
グッドデザイン賞のプレゼンで生意気にも、一部のデザイナーが
“絵”だけを書いて、コミュニティデザインと言っているのはおかしいと批判したんですね。
本来のデザインとは問題解決だと思っています。
ただ絵だけかっこよくても、それって? と思うことがありまして……。
僕たちは デザインだけではなく “ものづくり”チーム。
しっかり考えたうえで、デザインは都会の人に任せればいいとも思っています。
言葉は悪いですが地方はそういうことを使いこなすことが
必要だと思っています」

重要なのは“イメージしたものをかたちにする実践的な能力”だという。
しかしデザインについて言及しつつも、
〈トヨオカ カバン アルチザン アベニュー〉は実におしゃれな内装。
空間デザインにこだわりがあるようにも見える。
手元の資料には〈トヨオカ カバン アルチザン アベニュー〉の
建築デザイナーはイタリア人とある。
「まずは、建築でものづくりを感じて欲しかった」と林さんは話す。

もともと“鞄”に興味があったわけではなかった

林さんは豊岡のまちづくりに関わって5年目、移住して3年目、
トヨオカ カバン アルチザン アベニューをオープンして2年。その業績は好調。
“ものづくりによる地域活性化”事例としてメディアからも注目され、
全国から視察も多い。

しかし林さんは豊岡が故郷ということでもなく、
特に鞄が好きというわけでもなかったという。

「もともと特別に“鞄”に興味があったわけではなかったんです。
そもそもは大学では建築の勉強をしていて、その後は店舗のプロデユースや、地域づくりの仕事をしていました。
豊岡のまちづくりに関わるうちに、地域の魅力を最大化するために
結果的に地場産業である鞄に関わることになった。
だから鞄に関わっていますが、
やっていることは“まちづくり”なんです。
つまり人を豊岡に集めるために鞄に取り組んでいます」

豊岡まちづくり株式会社林 健太さん。

林さんはまちづくりの基本的な考え方として、
例えば外部からちょこっと地域に通って
コンサルしているだけではダメだ、と考えているという。

「何かやるときにはリスクをとらないとダメだと言われました。
僕の場合は“移住をする”ということでした。
また、前の会社の社長に言われたんです。
一生に一度は男は腹をくくってやるべき時がある、と」

3年前、林さんは大阪の企画会社を辞め、豊岡の住民となり、
豊岡まちづくり株式会社に呼ばれて就職した。

「地方は売り込みのアイデアを求めているんです。
チャンスが欲しい都会の若者は会社で社会勉強したあとは、
田舎に行って住んだらいい。
田舎に行って実力を試したらいいと実感しました。
東京はライバルが多いけど、田舎はライバルは少ないんです。

仕事がたくさん与えられて、そこで勝負をして、勝って、
おもしろかったらそのまちに残ってもいい。
そうでなかったら、違うまちに行ったらいい。
ステップアップに使ったらいいのではと思う。
豊岡のシンボルであるコウノトリのように。
しっかり結果をつくってどんどん飛び回っていって、
気持ちのいい場所に行ったらいい」

大手総研の理事長や大手の広告代理店のプロデューサー、
自分が就職しようとしても落ちてしまうような大企業の社長が
この事業を視察にわざわざ会いにきてくれる、と言う。

「たまたま私は運が良かった。
でもこんな風にコウノトリ戦法をする方法もあるのでは? と思うし、
チャンスを望む人はやればいいと思う。
コウノトリは飛び立つ鳥。永住となればハードルは高いが、
しっかり頑張って巣立てばいいんです」

トヨオカ カバン アルチザン アベニュー。豊岡市の地場産業である鞄に特化した拠点施設だ。林さんたちは2年前にここを立ち上げた。写真提供:トヨオカ カバン アルチザン アヴェニュー

都市と森をつなぐ 「つみきのひろば」が出現! 「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2015」

10月16日(金)〜11月3日(火・祝)まで、六本木の東京ミッドタウンにて
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2015(東京ミッドタウン デザインタッチ 2015)」が開催されます。

これは、東京ミッドタウンが2007年に開業以来、
毎年開催しているデザインイベント。
今年は「つながるデザイン」をテーマに
国産木材を使用した「つみきのひろば」や
無印良品による小屋プロジェクト「MUJI HUT(ムジ ハット)」などが展開します。

見どころは、隈研吾さんのディレクションによる「つみきのひろば」。

都会の真ん中に広がる芝生広場に、大小さまざまなつみきが出現!
つみきのパサージュ(アーケード)の中をくぐり抜けたり、
「つみきのあそびば」でつみきを使って遊んだり。
子どもから大人まで、自由に楽しめるようになっています。
※「つみきのあそびば」は週末のみオープン。(10/17、18、24、25、31、11/1、3)

建築家 隈 研吾さん ©The Courier

「国産材のスギで小さなつみきを作りました。
このつみきを重ねていくと家具も家も公園も作れます。
小さな粒で世界を作る。
そんな、不思議な体験を共有しましょう」(隈 研吾さん)

この「つみきのひろば」は隈研吾さんと、音楽家の坂本龍一さんが代表を務める
森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」の
協力によって実現したプロジェクト。

部品でなく製品を届けたい。 滋賀県「駒井工作所」の ジュラルミン製 高級iPhoneケース「JUSTE」

先日、岐阜県生まれのジュラルミン製iPhoneケース「SQUAIR」を
ご紹介いたしましたが、本日ご紹介するのは、
滋賀県生まれの高級iPhoneケース「JUSTE(ジュスト)」。
作りては、滋賀県草津市で創業42年、
金属精密加工業務を行なう「駒井工作所」。
人間工学を基にデザインした、超々ジュラルミン製のiPhoneケースたち。
シルバー・ブラック・木目(MOKUME)があり、
お値段は一つ32,000円(税別)です。
熟練の職人により、一点一点最初から最後まで手作業で仕上げています。
カラーはシルバー・ブラック・木目(MOKUME)の3色展開。

ブラック、木目、シルバー

これは、駒井工作所による、ミクロン単位の精度が求められる
現場の“モノづくりの技術”を活かした日用品を企画・販売する
「JUSTEプロジェクト」のひとつ。
駒井工作所は、普段は精密機械部品とプレス金型など、
BtoB(企業間取引)の金属加工を行っている会社。
それがBtoC(企業社対消費者)事業を初めたのには、
これまでに培った高度な金属加工技術を使って
一般消費者向けの日用品を作り、
「部品」ではなく「一つの製品」として直接消費者の手に触れて
もらえる製品を企画・開発すること。
また、それによる社内のモチベーションアップ、がありました。
実際にこのプロジェクトが、エンジニアたちのプロダクト製作欲を
掻き立てているのだそうです。

銚子商業高校の 「キャベツメロンパン」が大人気! ヤマザキ「四角いメロンパン」 発売へ

千葉県銚子市にある、県立銚子商業高等学校。
こちらの学校では、地元企業と連携した
商品開発授業の一貫で生徒さんたちが商品を企画し、
ユニークな商品をたくさん手がけています。

これまでに商品化されたのは、「銚子キャベツメロンパン」
「ぬれ煎餅アイス」「ぬれ煎餅抹茶アイス」
「銚子メロンアイス」などなど。

地場産の食材を使い、お菓子屋さんや地元の人たちと協力し合いながら、
「もっと銚子を盛り上げたい!」と頑張っています。

こちらは昨年の夏に発売され、大人気になった「銚子キャベツメロンパン」。

当時、商業科の3年生だった林明宏さん・望山明花さん、小松祐太さん、大木ゆかりさんが開発。銚子で100年続く製菓店「山口製菓舗」と一緒につくりました。中はふわふわ、外はサクサクの食感にはまる方が多いのだそう。

クッキー生地には銚子産キャベツが練り込まれ、
中にはカスタードクリームがサンドされています。
本当にキャベツが入っているなんてびっくり!
このメロンパンを銚子市の水産物即売センター「ウォッセ21」に出店している
「銚商夢市場」で販売すると大人気に。
1日に150個限定販売すると、毎回のように完売してしまうのだとか。

現在、この商品を開発した生徒さんたちは卒業し
社会人や大学生になっているそうですが、
商品開発に対する情熱は在校生たちに受け継がれているよう。
いまの生徒さんたちも「新しい商品をつくりたい」
「メロンパンをもっとおいしくしたい」と日々研究を重ねているんです。

なんと今年の冬には、メロンパンのおいしさが評価され、
山崎製パンから新商品「四角いメロンパン」を発売することに。

ヤマザキ「四角いメロンパン」120円(税抜)

これは、銚子商業高等学校と千葉商科大学、
山崎製パン千葉工場、JA全農ちば、JAちばみどりが共同で開発したメロンパン。

四角いメロンパンの中に、あっさりとしたホイップクリームと
旭市飯岡産の貴味メロンのジャムが入っています。
11月1日(日)から千葉県内および関東地区の量販店・コンビニエンスストアにて販売されます。

さらに銚子商業高校では、地元のローカル線「銚子電鉄」を
応援するプロジェクトにも取り組んでいます。

「土屋鞄製造所」がランドセル作り ノウハウを惜しみなく投入! シックで上品な 「大人のランドセル」

1965年、東京都足立区花畑に創業した「土屋鞄製造所」。
職人の丁寧な手仕事によるランドセルや革鞄づくりを手掛け、
その真摯なものづくりで、いま高い支持を受けるブランドです。
創業50周年を迎える「土屋鞄製造所」が、これまで培ってきた
ランドセルづくりの技術を存分に活かした、
大人のためのランドセル「OTONA RANDSEL」(オトナランドセル)を発売!
2015年11月3日より受付開始します。

左:OTONA RANDSEL 001(ブラック) 右:OTONA RANDSEL 002(ブラウン)

ランドセルは6年間使い続けるもの。
長い間使い続けても丈夫で壊れない、背負心地の良い鞄づくりで培った
技術と機能美。それらを遺憾なく活かしつつ、大人の毎日に寄り添う、
スマートなシルエットの品格漂う仕事鞄が誕生したというわけです。

大人のランドセルも、職人さんの手作り。
背中のぷっくりとした盛り感や肩ベルトのクッションは、
ランドセル独特の技術が集結している部分です。
背中に当たる盛りは3段階。最も高い腰の位置で荷物を支えることで、
よりフィットした背負い心地を体感できます。
また通気性が良く、背中に熱がこもりにくい構造なのも特徴。
お値段は各10万円(税込)。
ブラック・ブラウンの2色で、
ハリのあるヌメ革を使用したハードタイプと、
柔らかなオイルレザーのソフトタイプの2タイプがあります。

「OTONA RANDSEL 001」(ハードタイプ) ブラック・ブラウン2色 各100,000円税込

「OTONA RANDSEL 002」(ソフトタイプ) ブラック・ブラウン2色 各100,000円税込

豊岡の地場産業「鞄」で地域活性化! トヨオカ カバン アルチザン アベニュー 豊岡まちづくり株式会社 林健太さん 前編

豊岡鞄の歴史

兵庫県豊岡市は、国内最大の鞄の生産地である。
市内に180社以上の鞄関連の企業が存在し、日本の7割を生産している。
その鞄づくりの歴史は2000年近くある。

いま豊岡では鞄を核とした地域活性化プロジェクトが進んでいる。
その中心となる拠点施設が〈トヨオカ カバン アルチザン アベニュー〉。
豊岡市の地場産業である“鞄”に特化した拠点施設だ。

〈トヨオカ カバン アルチザン アベニュー〉は豊岡の
通称・カバンストリートにある。
1階は産地ならではの豊岡鞄専門店。
産地が発信するオリジナルブランドのほか、
豊岡産のさまざまなブランドを取り扱う専門店。
2階は鞄のパーツショップ、3階は鞄づくりの専門学校になっている。
豊岡市、商工会議所、商店街らによる第3セクターである
豊岡まちづくり株式会社が運営している。

トヨオカ カバン アルチザン アベニュー。豊岡の鞄づくりの中心地、通称カバンストリートにある。写真提供:トヨオカ カバン アルチザン アベニュー

トヨオカ カバン アルチザン アベニューの1階は産地ならではの豊岡鞄専門店。産地が発信するアルチザンオリジナルブランドであるA&D27やBELCIENTOのほか、豊岡産のさまざまなブランドを取り扱う。写真提供:トヨオカ カバン アルチザン アベニュー

そのマネージャである林健太さんにお話をうかがった。

「豊岡は日本の鞄の7割を生産しているのですが、
鞄メーカーは組合に属しているところだけで約70社、卸が約30社、
組合以外で約50社。合計すると鞄関連の企業だけで180社程度。
それがこの場所の半径2.5km圏内にほぼすべてあるんです。
まさに“産地”ということなんです。
OEMが中心なので名前を出すわけにはいきませんが、
皆さんのご存知の鞄ブランドの多くがここ豊岡でつくられているんです。
それだけでなく、ゴルフバッグから、ジュラルミンケース、
車掌さんの鞄まで、あらゆる業務用の鞄もここでつくられています。
日本の鞄の産地はほかに東京、大阪、名古屋のような大都市ですが、
そのなかでも豊岡が最大です」

鞄の神様を奉っている柳の宮神社。

豊岡鞄の歴史は古い。そのルーツは神話の時代にまでさかのぼる。
新羅の王子とされる天日槍命(アメノヒボコ)によって、
柳細工の技術が伝えられたのが始まり。
豊岡の鞄産業のルーツは、
その柳細工でつくられた柳行李(やなぎごうり)だと言われている。

「奈良時代に豊岡でつくられた“柳筥(やなぎかご)”は
正倉院に上納されています。
おそらく日本海側でとれた魚介や、
北前船でやってくる産物をここまでは川沿いなので、舟で運べるのですが、
ここから陸路になるんです。
おそらく京都や大阪、姫路に運ぶためには入れ物が必要になったのでしょう。
このあたりは沼地なんですが、お米を二毛作、
三毛作するときに円山川下流域の湿地帯に多く自生する
コリヤナギを使って入れ物を作りました。
戦時中に国策で革産業が発達した姫路にも近い。
動物の“皮”は鞣すと“革”になるわけですが、
その技術は国内では姫路が一番なんです。
そういった条件が豊岡には重なっていました。
ただ豊岡は沼地だったので湿気が多く、
昔は皮革製鞄がそれほど得意ではなかったようです」

ゆめづくりまちづくり賞(国土交通省近畿地方整備局)奨励賞受賞を記念して鞄の神様、柳の宮神社の境内にコリヤナギの木を植樹した。写真提供:豊岡まちづくり株式会社