ルーヴィス vol.3
海や山、土地の息づかいを感じられる空間へ。
みなさんこんにちはルーヴィスの福井です。
今回は個人邸のリノベーションのお話です。
ルーヴィスを立ち上げて4年が過ぎると、
個人のクライアントからの依頼が増えてきました。
そんなとき神奈川県横須賀市にある、
「昭和39年に建てられた平屋を週末住宅にしたい」という依頼がありました。
クライアントからの要望は、
「頑張りすぎず、落ち着いた感じがいい」ということでした。
後日、現地を見に行くと、
その平屋は、ただの平屋ではなく、
リビングから海が見渡すことができる、眺望が最高の立地。

3棟の平屋が廊下でつながっている面白い物件で、
築50年近いとはいえ傷みも少なく、広さも十分の平屋でした。



前所有者が使っていたときに見学へ。ここは真ん中の1棟の空間。バリ風のインテリアで整えられていました。
「頑張り過ぎず」という要望でしたが、物件を見てしまうと、
「頑張りたい」気持ちで一杯になってしまったのを今でも覚えています。
それから数週間、
「頑張り過ぎず」というキーワードと
「頑張りたい」という気持ちの狭間で
もやもやしたまま初回のプレゼンテーションの日を迎えます。
今思い返しても、このプロジェクトほど
奥歯にものが挟まったようなプレゼンをした記憶はほかにないです。
プレゼンを終えると、クライアントとそのまま食事をご一緒したんですが、
僕はそのお店で、
「正直、どうすることがベストか僕自身わからなくなってしまっています」
と打ち明けました。
今振り返れば、これから請負うプロとしての言葉か? と思うのですが、
返事としては「1日、一緒に合宿してみよう」ということでした。
思い返せば、クライアントの返しも秀逸です。
そして、僕とクライアントは、家具も何もない暖炉だけある、
大きな平屋に真冬の夜に集合して、この平屋で求めている過ごし方や、
クライアントの仕事のことなど、いろんな話をして過ごしました。

前所有者の引っ越しが終わり、家具などが何もなくなった真ん中の1棟。この空間で合宿しました。
とにかく寒かったですが、
夜空が近い感じや、夜が明けていくにつれて見えてくる漁港の風景や
明け方の澄んだ空気や冬空を見て、
「自分のプレゼンしたことって、自然体じゃなかったかも」
と、この合宿を通じて感じました。
当初のプランは、すべての和室を無くすなど、
全体的に変えるようなもので、
この建物が刻んできた歴史みたいなものもすっ飛ばしていた気がします。
力みや欲のようなものが、すっかりなくなり、
新たなプランは、
左右の棟は、直したかどうかわからない程度に整え、
中央の棟を重点的にリノベーションすることに。

もともとの玄関を生かし、外壁を塗り替えるだけでフレッシュな印象に。

玄関から続く最初の棟を寝室にしました。

左端の窓は浴室です。ここにもともとあった目隠しは撤去し、開口部を広げています。デッキを右から左まで新調し、隣地に建物がないため、浴室からデッキへもアクセスできるようにしました。
なかでも手を入れた真ん中の平屋は、
海がより大きく見えるリビング棟としました。



















































































