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Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
福岡県太宰府で作られている木彫の人形、「木うそ」。
幸運を招くといわれる神鳥「鷽(うそ)」の姿を模した、
逆三角形の大きな目が特徴の、カワイイ伝統民芸品です。
独特の意匠のなかに、400年もの長い歴史が詰まっています。
もともとは太宰府天満宮でお正月に行われる「鷽替神事」のために
作られる民芸品だったのですが、
次第に全国の神社でも作られるようになりました。
お土産として、お家に飾ってあったという方も多いのでは?
太宰府の木うその特徴は、原木の「ホウノキ」や「コシアブラ」
を突鑿(ノミ)で薄く削り、くるんと巻き上げた「はね上げ」という繊細なカール。
幅わずか数ミリの羽根を均等にノミで削り出す熟練の技術が必要とされます。
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ところが、そんな高い技術を持つ職人さんたちは平成始めごろに
次々と廃業を迫られました。原因は職人さんたちの高齢化と後継者不足、
そして原木が入手困難になったこと。
このままでは「木うそ」の伝統がなくなってしまうとの危機感がうまれ、
太宰府天満宮神職の木鷽制作者、故・木村當馬氏らの呼びかけで、
市民による「太宰府木うそ保存会」が発足。
後継者育成の講習会や、原木の植樹、一般の方向けの絵付け会など、
さまざまなイベントを行っています。
「太宰府木うそ保存会」、現在は会員数も60名ちかくという盛り上がりぶりです。
その活発な活動は保存会の「広報部鳥」さんが
公式ブログでレポートされていますので、ぜひチェックしてみてください!
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