初めて行った鳥取は、学生時代のことでした。
当時鳥取と言えば砂丘ぐらいしか知らなくて、
その日は大雨が降っていて風が強くて砂がばさばさと舞い上がり、
砂丘に5分といられなくて、そそくさと帰った記憶があります。
鳥取に、あまり良い印象はありませんでした。
そしてもっと大人になってから、再び鳥取を訪ねる機会がありました。
器屋を営む友人に誘ってもらい、買い付けにくっついて行ったのです。
その旅では毎日お天気がよく、山や畑の緑がきれいで、
真っ白な砂丘の向こうには、
どこまでも青い海がきらきらと広がっていました。
友人と一緒に訪ねた窯元には素晴らしい器がたくさんあり、
みんな親切で温かく、見えなくなるまでずっと手を振ってくれました。
海の幸、山の幸が豊富でどこへ行っても新鮮でおいしく、
(鳥取に来てから、日本酒が好きになりました。)
温泉に入って肌はしっとり、ぽかぽか温まりました。
以前行った鳥取は、一体なんだったんだろう、というくらい、
楽しいことが多過ぎて、印象ががらりと変わりました。
それ以来、鳥取への興味がぐんと増し、
いつしか本を作るまでになっていました。

鳥取って、県のマークも鳥のかたちをしています。
因幡の白うさぎ伝説のうさぎが祭られています。
きのこを専門に研究している機関があります。
白バラという名前の牛乳があります。
(ゲゲゲの鬼太郎の)妖怪も住んでいるけれど、
絵本の世界のような風景が、たくさん残っています。
どこか愛らしくて、ほのぼのとした県だなぁ、と感じています。
私は鳥取出身の人間ではないけれど、
心がほっとする故郷のような場所に出会えたことを嬉しく思っています。
これからもゆっくり長くお付き合いしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

梅雨がない北海道の網走市に、珍しいテーマの博物館
「北海道立北方民族博物館」があります。
東はイヌイト(エスキモー)から、西はスカンディナビアの
サミ(ラップ)まで、広く北方に暮らす民族のことを
展示している博物館なんです。
もう、それだけで爽やかで涼しそう。
そんな北方民族博物館で、本日6月30日(日)は
夏至祭りが行われます。
常設展示の観覧が無料になるほか、
鹿肉のソーセージドッグ製作体験、
フィンランドのボーリングにちょっと似たゲーム「モルック」の
大会も開かれるとか。
北の人びとにとって、短い夏を楽しむすてきなお祭りになりそうです。
北海道立北方民族博物館
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八幡堀近くの近江八幡の街並。
そのなかの教会の前のゆるい坂道の途中にあるのが、珈琲ひつじぐも。
普段は前を通り過ぎてしまうような普通の町家に、
金曜になると看板が出て灯りが付く。
週1回なのは残念だけど、隠れ家っぽくてとっても素敵なのだ。

ここでは元々、地域の資産発掘を目的とした
県立大の学生「DIG'S」がイベントの休憩場所として改装し、
今も週末にカフェをしたりしている。
平日も貸し出せたらいいねと、建物の前で話をしていたところに、
珈琲ひつじぐもとしてイベントなどで活動していた、
店主・林さんが通りがかり「どう?」と声をかけられたのが始まり。

コーヒーは、ひつじぐもブレンドとおまかせセレクト。
のんびりおしゃべりしながら、でもとても丁寧に、1杯ずついれてくれる。
毎週変わるケーキは林さんの手作り。
今日のケーキは何かな。
Yeti Fazendaへ来たら、
まずカウンターに座ってみるのがいい。
店主・打出さんがコーヒーをいれるところを見られるから。
豆が挽かれると一気に薫りが広がる。
いれ方は、円錐型が特徴のコーノ式器具を使ったYeti式。
最初はぽつんぽつんとゆっくり、タイミングを計りながら細く。
豆の膨らみもまんまるでとてもきれい。
「コーヒーはエキスをとって、水で割る。
後は濃さの調整やからね」
打出さんのいれ方は、じっくり丁寧にというよりも、
豆を挽くところからいれ終わるまでが流れの一つという感じで、
とてもスマートなイメージ。何回見ても飽きないのだ。

スペシャリティーコーヒーは、ドリップパックも販売中。
隣りはヴォーリズ建築の、元は農協だった建物。
水路が張りめぐる、町の中の細い道沿いのこの場所にお店ができたのは、
今から1年半ほど前のこと。
かわいらしいカフェとはちょっと違う、
どちらかといえばかっこいい店内は、
お店のイメージカラーの緑の壁が印象的。
打出さんが楽しいとおっしゃるのが豆の焙煎。
お客さんがいるときにはできないので、
閉店後2、3日に1度のペースで2時間ほど行うそう。
お店で使っているのはブタ釜と呼ばれる焙煎機で、
横から見るとブタのしっぽが付いているように見える。
「ぼーっとできる」と聞いていたものの、実際見てみると
時間を計ってメモをして、と忙しそう。
煎り上がると、色や味を確かめてハンドピックをする。

そして気になる人も多いであろう、
お店のキャラクター「イエティくん」。
名前の通り雪男がモチーフで、誕生のきっかけは
子ども店長・ユメジくんのために奥さんが作った人形。
ボロボロになったものの初代もちゃんと残っているそう。
とってもユニークな子ども店長は5歳。
いまでは、子ども店長がさらに一人増え、周りの大人を和ませてくれる。
お店には大きい机の席、奥まったスペースなどいろいろあるので、
思い思いの時間を過ごせる。
豆を買いにくる人、ひとりでコーヒーを飲みにくる人、
親しい人と話をしにくる人。
いろいろな人が同じ空間でそれぞれの時間を過ごす。
よく考えると不思議でとてもおもしろい。
気兼ねなく、ふらりと立ち寄りたくなる場所。
行きつけのコーヒー屋さんになること間違いなしです。
永源寺にある長峯さんのご自宅には、
さまざまな古道具があふれている。
夫婦揃って骨董好き。15年ほど前から集めだし、
今では一つの小屋には入りきらないほど。
旦那さんは元々ラジオが好きで、自分で修理していたのが、
いつしか古道具全般に興味を持つようになった。
峯にあるものは、見る人によっては
ガラクタとも思えるものもあるけれど、それがおもしろい。
どれも旦那さんがひとつ一つ説明してくれる。

「子どもの頃に欲しかったものを集めてるの。そういう人、他にもいると思うよ」
と、特に昭和30年代くらいのものを集めているそう。
「今あるものは大体昔からあったんだよ」
と、昔のキックボードや絵が立体に見えるおもちゃを見せてもらった。
とにかく色々なものがあるので、
「何回か遊びにきてもらって、どこに何があるかわかってもらえればいいね」
日牟禮八幡宮では毎月第2日曜に、骨董市も行われています。
i-beans coffeeがオープンしたのは2001年。
お店をしたいという思いがあり、
同じ多賀にある「藝やCafe」の立ち上げを手伝うことに。
はじめは焼いた豆を使っていたものの、
自分たちの売りが欲しいと、小さいロースターから始めた。

今はネットでも販売し、お店には常時14種類ほどの豆を置く。
旦那さんが焙煎し、奥さんがレジに立つ。
お客さんに「今回はどうしよ」と聞かれると、話をしながらアドバイス。
お客さんも信頼しているのがわかる。
こんな風にお店の人に気軽に相談できるってすごくいいなぁ。
焙煎は1回20分ほどで、時間と温度の上がり方を見ながら集中する。
「味を意図的に変えられないと。同じ味を出し続けることもできないから」
焙煎が終わると、色が違う未熟な豆を一つずつ省いていく。
こうして、おいしい豆が店頭に並んでいくのです。

2011年には、お客さんの声にこたえて、
お隣の彦根市内で喫茶もできる
「i-beans coffee & tea」をスタート。
コーヒー豆屋さんにしかできない喫茶、納得です。
Information

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i-beans coffee & tea
アイビーンズ コーヒー アンド ティー
住所 滋賀県彦根市後三条町327-1
TEL 0749-20-9144
営業時間 10:00 ~ 18:00
火曜休
土曜だけのお菓子屋さんshop Madre。
お店を構える会社では米粉の製粉機を扱っていて、
各地へ赴き米粉を使ったシフォンやシューを作ってアピールしている。
それがきっかけで、会社の一角で週に一度、
お菓子屋さんをオープンすることに。
扱うお菓子は米粉のシフォンとシューをはじめ、
コスクラン、ロールケーキ、ビーガンタルト…と種類もたくさん。
徹底的に材料にこだわり、家の畑のものや、
地元のお豆腐屋さんの豆乳やハチミツなどを使う。
第1土曜日は、卵や乳製品をつかわないお菓子や
おかずがたくさん並ぶgreen day、
第4土曜日は、とてもかわいくてユーモアいっぱいの
シュークリームが並ぶシュークリーム日和。
上の写真はかたつむり。担当の方がアイデアを出し、
細かいところまでこだわっているのだ。

広報担当の高木さんが、キャプションも毎週手書きで書く。
「最終目標はカフェですね」
マドレのお菓子がいつでも食べられたらいいなぁ、と今から楽しみです。
花屋さんの多い彦根のなかでも、
ひと味違う品揃えのお店が後三条にある花好mokume。
店内に一歩入ると、ところせましと並ぶ、
緑が鮮やかな観葉植物が出迎えてくれる。
見上げるほどの大きなものから小ぶりなものまで、大きさも種類もいろいろ。
かっこいい器もあって、見ているだけでもとても楽しい。
「周りで人気です」と教えていただいたのがコウモリラン。
鹿の角みたいな葉っぱがおもしろい。
大きいものは見かけても、小さいものはめずらしいのだそう。

オープンから13年目を迎えた2011年9月。
観葉植物に重きを置き、店舗もリニューアルして新たなスタートをきった。
元々、他のお店より観葉植物はたくさんあったものの、
「1年半ほど前から観葉を中心にと思うようになって」
京都や大阪にはこうして観葉植物を中心に扱うお店もいろいろあるけれど、
この辺りにはほとんどない。
「これからもっと観葉を広めていきたいですね」

リニューアル後、2階のベランダに念願の藤の木がやってきた。
リニューアルすると決めてから、
ずっと置きたいと思っていた藤と運命的に出会ったそう。
まるでずっとそこにあったみたいに、お店にぴったり。
新しい花好mokumeのシンボルとして、周りの人を楽しませてくれそうです。
tetraで扱う古着は『かわいい大人のユーズドウェア』と謳う通り、
店内にコーディネートされた服はどれもとてもかわいくてかっこいい。
そのまま一式欲しくなってしまうくらい、
わたしは店主・田中さんのセレクトした服が好きで、
雑誌を見るよりお手本にしたくなるものばかりなのだ。
販売員をしたい、古着屋さんをしたいと、
長浜でお店を始めて5年目を迎える。
「基本的にアメカジと呼ばれるものが好きで」と、
tetraにある商品はどれもアメリカやヨーロッパのもの。
田中さん自らディーラーに買い付けに行き、
一点ずつ丁寧にセレクトしている。

「古着というと子どもっぽいと思われたりすることもあります。
もうちょっとその間口を広げたくて。選ぶもの次第だと思います」
と、おっしゃる通り、店内でもブログでも、
お店の古着でいろいろな着こなしが紹介されている。
ブランドや年代にはこだわらず、
どちらかというと感覚を大事にしているのだそう。
よくある古着屋さんのイメージとは違うのは、
どれも田中さんが愛情を持って選んで並べられているものだからなのだなぁと思う。
そうしてセレクトされたものを探しに、
若い女の子はもちろん、40代50代の女性も来られる。
メンズも置かれているので男の子のお客さんも。
かわいい店内でちょっと入りづらいかもしれないけれど、
かっこいいものいっぱいです!
TuRu Legendという、一度聞いたら忘れられない名前のお店は、
洋服などを中心に扱うセレクトショップ。
店名は、明治から続く呉服屋「柏鶴」と
奥さんのお名前の「つる子」さんから。
お店の歴史と、その思いを受け継ぎたいという願いが込められている。
扱う商品はどれも手作り感のある、あったかいもの。
「自分達が好きでほっとできるものを」選ぶ。
特に電球などを使った廃材アートは、
旦那さんが一目惚れして買ってきたもの。
縁あって、その後お店で扱うようになった。

洋服は、自然の素材や、体が気持ちいいものを。
20代から70代までお客さんの幅も広く、
「お好きなものを楽しんで着ていただけたら」と奥さん。
おすすめはNAOTのサボ。とても履き心地が良いそう。
「お客さんと話が盛り上がることが多くて」
ご夫婦のほんわかした雰囲気が心地よい、とっても素敵なお店です。
三松(さんまつ)はいつ行っても人がいっぱいいる。
時間にもよるのかもしれないけど、ご近所のおばあちゃんや奥様方が
「今日は何にしようかしら」とお惣菜を選んでいる。
旦那さんも奥さんもとてもにこやかで、
「つまんで味見て納得して買ってや」とどれを味見しても良いのだそうだ。
「食べてもらったらおいしいって買ってもらえる自信があるからな」
と、心強いことば。お客さんのおばちゃんも
「ここの佃煮がないと食卓が味気ないねん」と言うくらい。

琵琶湖の魚の佃煮は、三松の季節の定番メニュー。
鮎、えび豆、もろこなど。ふなを煮ることもある。
お惣菜は和洋中さまざまで、全部で30種類ほどある。

メニューと味付けは、以前フランス料理をしていたという息子さん。
壁には「本日のおそうざい」が貼られていて、
それを見て明日の分を注文していくお客さんも。
いろいろ選ぶには、早目に行くのがおすすめです。
尾賀商店は、2007年11月、情緒あふれる近江八幡の街並の一角に
オープンしたshop&gallery。
現在は4つのお店と貸しスペースから成り、
地元の人も、観光客もいろいろな人が訪れる。

オープンから、お店や人が入れ替わり、
それだけひとやもののつながりも生まれてきた。
2011年の3月にはリニューアルオープン。
イベントや展示も毎週のように行われている。
古い建物で、新しいものに出会う。
心地よい空間で、ゆっくりした時間を過ごしませんか。

店内のところどころにも作品が並び、尾賀商店自体がギャラリーのよう。
店主・長田さんは、ものにもひとにも惚れ込んで作品を選ぶ。
草津でクラフトショップを始め、節目を迎えた11年目から尾賀商店でギャラリーショップを。
奥の白いギャラリースペースでは、作家さんをクローズアップして、展示も行われます。
http://www.craft-sacra.com/

入って左手に進んだ扉の向うにあるのは、
鉄を扱う店主・古道さんの工房でありギャラリー。
溶接の体験もできる。本拠地は日野で、
そちらでは鉄を伸ばしたり曲げたりすることが多く、ここでは溶接が主だそう。
壁一面にきれいに並んだ道具もとてもかっこいい。
「ちょっと変わったものを」とおっしゃる通り、
おもしろい作品をいろいろ見ることができます。

庵主・齊藤さんはハンコ屋さんの3代目。
本店は八日市にあり、この場所には水曜と日曜に在店。
町家づくりの建物と相まって着物姿がよりいっそう映える。
ハンコを作るときは、お客さんと話をしていく中で、イメージを膨らませる。
「親が一番最初にプレゼントするのが名前。
一生使ってもらえるものをと思っています」
http://www.koukoan.com

魚を捌く手つきも鮮やかな店主・杉本さんは和食の料理人。
お店をするときはお米を、とメニューには古代米(黒米・赤米・緑米)も使われる。
ご飯ぱんやお米のしふぉんなどスイーツもこだわる。
他にないものを作りたい。食べたら美味しかったらいいと、
めずらしい組み合わせや素材で、いろいろと作られています。
http://suiran.shiga-saku.net/
長浜の大通寺通りにあるお花文庫は、
雑貨店でもなくお土産屋さんでもない。
アートのにおいのする、クラフトを扱うお店だ。
現在は滋賀や長野を中心に27人の作家の作品がある。
わたしのお気に入りはドードーの焼き物。

店主・荒川さん自身もクラフトマン。
長野県で調理師を経て木工を始め、注文で家具などを作っていた。
2005年に地元長浜へ戻って来て、お店を始めるまでの2年ほどで、
滋賀にも作家が多くなってきたと感じたそう。
「それぞれの作家さんを知っているし、大変さもわかる」
と、ひとつ一つ丁寧に説明してくれる。
「ひとりの人が作った線とか形とか。長く持ってると味が出てくるものがいい」

お店の棚などは荒川さんの手作り。
戻ってから他には何も作っていない。
「手道具で、廃材とか流木でオブジェとか家具とか作りたいね」
ちなみに店名のお花とは、大通寺にまつわる「お花ぎつね」から。
店内は、元の建物の町家づくりの雰囲気を残したかわいいおしゃれなカフェ。
周りは田んぼと集落という、とってものんびりしたところで、
時間を忘れてゆっくりできる。
テラス席はぺット同伴可。
緑が鮮やかなシマトネリコの木が茂り、特に気候のよい季節は特等席。
ヘルシーなランチが評判で、何よりカフェメニューがたくさんあるのです。

建物は、元は歯医者さんだった場所。
昔は村で唯一の歯医者さんで、女医さんがされていたらしいということを、
店主・安藤さんにお聞きした。それがキュレルの由来のひとつでもあるそう。

上の写真は、14~17時限定のアフタヌーンセット。
コーヒー or 紅茶付きの、見た目も華やかで乙女心をくすぐられる彩り。
季節によってフルーツなどが変わり、ボリュームもあるので
遅めの昼食にもなりそうです。
朴(もく)は、体にやさしい手作りのごはんがおいしいお店。
神社の境内という、ちょっと変わった場所にある。
彦根城のふもとにあるため、観光のお客さんも多い。
そのことを知る常連さんは、人の少ない時間や雨の日に来るのだそう。
周囲は木々に囲まれて、BGMがいらないくらい鳥や虫の声が心地よく響く。
料理は旦那さん、デザートは奥さんの担当。
お互い意見を言い合い、つくっていく。
料理は手作りのものにこだわりたい。
「ほんとは野菜から作りたいです」と旦那さん。

ご夫婦が23歳の頃に始めたお店はそろそろ10年目。
その間にたくさんの人が訪れ、家族も増えた。
お店に来てくれているお客さんが、お子さんを連れて来たくれたりすることもある。
そのことがうれしくて、お店を続ける中での楽しみなのだそう。
店内はゆっくり落ち着いてもらえる雰囲気を大事に。
古いものがお好きでお店にはところどころになつかしい家具や生活雑貨が置かれる。
マンガもたくさんあって、お客さんがどうぞと置いていったものもある。
そんな飾らない雰囲気と姿勢で、ひとりで来る男の人も多い。
2010年の冬には店内を改装してリニューアル。
「表面的には変わっていくけど、軸はかわらずにやっていきたいですね」
茶房・茶くらは、東光寺への坂の途中にある。
知る人ぞ知る、隠れ家のようなところ。
店主・木村さんが念願のお店を始めたのは2009年。
お隣が手放そうとしていた蔵を譲り受け、残っていた井戸も使えるようになった。
ところどころにある古い電気や蛇口は、
旦那さんが古道具屋でお店に合うものを、と見つけてきたもの。

ケーキなどのスイーツは素材にこだわって。
「自分が納得したものを使って作りたくて」と木村さん。
家や地元で採れたものにもこだわります。
コーヒーを頼むと、50種類以上あるカップから好きなものを選ぶことができるし、
ケーキはハーフで2種類を頼むこともできる。
色々食べたい人にはとってもうれしいメニュー。
最初は何もなかった庭も手を加えていき、今は緑でいっぱいになった。
玄関前の火鉢にはメダカものんびり。
「お天気の良い日は外がおすすめです」
100childrenの店主・森さんは長く洋服屋さんで販売や仕入れの仕事をしていた。
「ずっとアパレルの仕事をしていきたい」という気持ちと、
ものがどうやってできているのか知らなかったということ。
知り合いでカバンを作っている人がいたこともあり、
お店を手伝いながらカバンの作り方を教わった。
2011年の3月にお店をオープンしてからも、試行錯誤の日々。
伺ったときも、取っ手を作るところを見せてもらった。
お店それぞれのやり方があり、正解がないところが難しいと感じながら、
効率のよい方法を色々考えているそう。

自身が大きいカバンが好きということもあり、大きめサイズも多い。
ショップカードのイラストにもある帆布のカバン。
裏地がチェックや花柄で可愛い革のカバン。
女の人だけじゃなくて男の人も使える感じで考える。
「シンプルなものも、凝ったものも作っていきたいかな」
51CAFEは、もともと倉庫だった。
千葉にお住まいだった小市さんご夫婦が、
その建物に惚れ込んでカフェを始めたのは2010年12月。
表には旦那さんの通勤車の赤い自転車が止まっていて、
店内は雑貨好きの奥さんが集めた雑貨がいっぱい。
それらがセンスよく、さりげなく飾られていて、お店の雰囲気を作り出している。

ランチをするも好し、お茶をするも好し。
おいしそうな焼き菓子も種類がいろいろで、早めに行かないとなくなってしまう。
そしてディナー。「カフェ」と聞くとつい昼間のイメージだけど、
「ピザとビール、どうですか」とおっしゃる通り、ディナーメニューもたくさんある。
アルコールもアラカルトやサラダも、どれもメニューを見ただけで美味しそう。

飲み屋じゃなく、こんな風にゆったりとした夜を
過ごせるような場所を求めていた人は多いはず。
そしてお気に入りの場所になる人も、多いはず。
八幡堀のそばに建つ茶楽(さらく)は、今年で14年目となる、
湖東のカフェの先駆けとも言えるお店。
店主・大橋さんは、ずっとお店をしたいと思っていて、
お茶をテーマにしようと決めてから「産地を見てみたい」とアジアを旅した。
旅先では、どんな辺境の村にもお茶を飲む場所があった。
「なくてもいいんだけど、あってほしい。気楽にふっと入れる、日常のお茶のお店を」
と、思うようになったのだそう。
その後、縁あって江戸時代に建った材木問屋さんの
材木置き場だった土蔵でお店を始めることになる。

中国茶の種類もいろいろで、セットの器は小さくてとってもかわいい。
もちろんスタンダードなカフェメニューに、ランチもある。
大橋さんの思い描いた場所が形になり、様々な人が訪れるカフェになった。
年齢層も幅広く、近所のおばちゃんも訪れる。
八幡堀を散歩しながら、ふらりとお茶の時間を楽しむのもいいかもしれません。
土日のみの営業にもかかわらず、これほど人とパワーに満ちた場所はないと思う。
元は織物工場だった場所。柱に職人さんの覚え書きがあったりして、
名残を見つけるのもおもしろい。
村長はオーナーの北川陽子さん、副村長は北川順子さん。
お二人とも作り手でもあり、近江の麻を使ってものづくりもされている。
ここでは毎週イベントや展示が行われていて、老若男女さまざまな人が訪れる。
カフェは周辺のお店からの出張だったりするので、
ランチがある日もあれば、パンの販売の日もある。

くらしの中にこそいいものを、地域に活気を、という思いで多くの活動に携わる北川さん。
自らもたくさんの人との出会いがあり、こうしてファブリカ村ができた。
子どもの頃から本物を。ものづくりの環境を見せたいと、
いつか琵琶湖の見える小高い丘に学校を作りたいと考えているそうです。
コキュウとは、「息吹」の意。ずっと使われていなかった建物が、
生まれ変わって呼吸するように、と名付けられた。
昔はいろいろな人が下宿したり、出入りしていたという農小屋を見て、
結婚してここへ来た高橋さんは「何か出来そうだな」と思ったそう。
調理師として厨房で働いていたこと、人が集まる場所を作りたいと思っていたこともあり、
この場所で喫茶を始めることに。
最初は人が2人入れるかどうかというくらい、ものがいっぱいだったものの、
こつこつと作業を進め2009年にオープン。

住宅の中の目に止まりにくい場所にありながら、
ごはんのおいしさと居心地の良さで、常連さんもたくさんいる。
雑貨も、作家さんのものから外国のものまでいろいろ。
タイミングが合えば焼き菓子が置いている日もある。
「きまぐれなお店なんです」とおっしゃる通り、
こののんびりさがコキュウの大きな魅力なんだろうなぁ。