培った技術と地元の声から生まれたプロダクト
周囲を海に囲まれた北海道の積丹半島には、
海の幸がおいしいというイメージを持つかもしれないが、春は山菜もおいしい。
山に山菜採りに出かける趣味を持つ人も多い。5月頃は、姫竹(根曲がり竹)がよく採れて、
身欠きにしんと一緒に煮物に使われたりする。
そんな積丹周辺の山菜採り愛好家に人気なのが、〈村本テント〉の山菜リュックだ。
山菜はひとつひとつは小さいが、たくさん採ると、ずっしりと重くなる。
そんなときにも背負いやすく、耐久性があると人気なのだ。


岩内町に〈村本テント〉の店舗と工房はある。
現在4代目の村本剛さんとその家族で営んでいる。山菜リュック自体に定義はないが、
いろいろなメーカーから「山菜リュック」という名称で発売されている。
要は山菜採りに適したリュックということ。

〈村本テント〉4代目の村本 剛さん。
「もともとは2代目、つまり祖父の代から山菜リュックをつくり始めました。
近くに営林署があって、そこに納めていたこともあるようです。
少しずつ改良を重ね、現在の形になりました」と語る村本 剛さん。
山菜は湿っているので、水抜き用の穴が空いている。
また重くなったときに肩への負担が軽減されるように
ショルダーストラップにフェルトを付けている。
修理もするし、お客さんからの要望があれば最大限応えていく。
こうした工夫は、ユーザーとのコミュニケーションの賜物。
その結果、使い勝手のよい山菜リュックへとアップデートしていった。

デイリーユースとして買う人も増えているという。

「革の部分が水に弱いので修理交換したり、
ポケットがサイドに付いていると薮の中では邪魔だから前面に移したり。
パーツの増減もありました。すべてお客さまの声のおかげです」
耐久性が求められる山菜リュックには、業務用の強くて固い生地が用いられている。
そうした生地は、実は〈村本テント〉のもうひとつの顔が関係している。
「トラックやダンプカーを覆うシートや
コンクリートミキサー車に使われるカバー、重機を覆うシートなど、
建築現場や運輸関係で使われる業務用のシートやカバーを製作しています」
テントといっても、アウトドア的なそれではなかった。
タフなコンディションで高い安全性が必要な商品に使う生地は、
山菜リュックにも適した生地だったのだ。
こうした素材が身近にあったことも、山菜リュックが生み出された要因のひとつだ。

岩内の石塚水産の石塚貴洋さんに協力してもらい愛用している山菜リュックを見せてもらった。これは、山菜前袋。カラビナでアレンジ。

右の新品を使い込むと左のように味が出るが、まだまだ使える。

石塚さんに山菜採りに連れていってもらったら、おいしそうな姫竹を発見。











































































































