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posted:2017.5.29 from:岐阜県飛騨市 genre:ものづくり / アート・デザイン・建築
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writer profile
Yuki Hashimoto
橋本ゆうき
はしもと・ゆうき●長崎県出身。これからの社会や暮らしについて考えるフリーペーパーの発行や、地元タウン誌の編集長などを経て、2016年よりフリーで活動。現在は長崎県西海市に移住し、より地域に密着しながら、豊かな暮らしのあり方を模索中。
豊かな森、豊富な木材、
そしてそれらを生かす伝統的なものづくりで知られる岐阜県・飛騨市。
その飛騨を舞台に、5月28日(日)から、
昨年に続き2度目となるデザインキャンプ
〈Smart Craft Studio Hida 2017〉がスタートしました。
23日間に渡るデザインキャンプには、
ニューヨークのパーソンズ美術大学や、カナダのトロント大学、
香港大学や台湾の実践大学など、世界の大都市で学ぶ学生約30名が参加。
メディアテクノロジー、ファッション、プロダクトデザイン、建築などを専攻し、
さまざまなバックグラウンドを持つ彼らと、各大学の教授が、
実際に飛騨に滞在しながら、飛騨の林業や木工、伝統の組木技術を学ぶと共に、
最先端のIoT技術などを用いて、サービスやプロダクトを制作していきます。
学びの拠点、制作の会場となるのは、
全6種のデジタル工作機器が設置されている、デジタルものづくりカフェ〈FabCafe Hida〉。
プログラム期間中は会場を解放し、誰でも、いつでも、自由に見学が可能です。
世界各国の学生たちとの交流はもちろん、
期間中に実施される特別ゲストからのトークや講義、
中間発表や最終発表の場にも無料で参加できます。
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〈Smart Craft Studio 2017〉のテーマは「アニメイティング・クラフト」。
直訳すると、「生命が宿ったものづくり」。
飛騨の職人たちから伝統の技や知恵を教わると共に、
最先端テクノロジーのIoTやAIについて学ぶ1週目。
飛騨の人々にインタビューをし、
その暮らしぶりや文化のリサーチから、作品のアイデアやコンセプトを導く2週目。
そして2週間の学びやリサーチ結果を統合し、
伝統技術と最先端技術を駆使しながら、サービスやプロダクトの実作を行う3週目。
これら一連のプロセスや、多彩なゲストによる講義は、
ものづくりに関わる人々や、日本の林業、伝統産業に関わる人々、
また人口減少や技術継承の喪失に直面する多くの地域にとっても、
さまざまなヒントやひらめき、ワクワクを与えてくれる機会となりそうです!
ちなみに、2016年のデザインキャンプで生まれた作品〈Hozuki Lantern Project〉は、
グローバルクリエイティブアワード
〈YouFab Global Creative Awards 2016〉でファイナリストに入選。
飛騨を訪れる人をもてなしたいと思っている高齢者と、
地域の暮らしを体感したいと思っている観光客をつなぐデバイスが評価されました。
5月29日(月)には、
津田吉晃氏(筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所・准教授)を招き、
遺伝子レベルから見た森と人との歴史についてのゲストトークを開催。
23日間のキャンプの中で、
世界の学生たちは何を学び、どんな作品を生み出していくのか、
現場の見学や、講義・トークへの参加を通し、
これからのものづくりや日本の課題を切り拓くアイデアにふれてみてください。
information
Smart Craft Studio 2017
開催日:2017年5月28日(日)〜6月19日(月)
プログラム期間:中間発表 6月10日(土) 9:00〜/最終発表 6月17日(土)14:00〜18:00
ゲストトーク:5月29日(月)17:00〜「森と人の歴史:遺伝子、景観、飛騨から世界へ」
会場:FabCafe Hida
住所:岐阜県飛騨市古川町弐之町6番17号
お問い合わせ:株式会社飛騨の森でクマは踊る TEL:0577-57-7686
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