news
posted:2017.5.17 from:愛知県豊橋市 genre:ものづくり
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。
writer profile
Riho Abe
阿部里歩
あべ・りほ●栃木県出身。「出身は群馬だっけ?それとも茨城?」と覚えてもらえないことが悩み。好きな観光地は四国と別府。旅先での楽しみは、その街の人と話しをすること・伝統工芸品を買うこと。ガイドブックに載っていないようなものを見つけるのも密かな楽しみ。
愛知県豊橋市近郊で、生産されている伝統工芸品〈豊橋筆〉は、
書道用をはじめ、日本画用や化粧用など、
用途に合わせて何百種類もつくられている高級筆。
専門家からも高い評価を得ています。
そんな豊橋筆の高い技術から着想し、誕生したのが
この “子ども用の洗顔ブラシ”〈福筆〉です。
〈福筆プロジェクト〉の発起人は、豊橋市役所の吉開仁紀さん。
もともとは、豊橋筆の素晴らしさを伝えるために、
自主的に筆の体験イベントを開催していたそう。
さまざまな人に豊橋筆についての相談をしている中で、
あるとき、親友のデザイナーから
「筆の技術で子どもを洗うブラシを開発しては?」と
アドバイスをもらったことが開発のきっかけに。
〈豊橋筆〉は職人が毛一本単位で作るため、穂先は非常に繊細。
その技術が、デリケートな子どもの肌を洗うためのブラシに最適なんです。
そして、忙しいママやパパにとって、
お風呂は大切な親子のコミュニケーションの時間であることに目をつけ、
「親子浴のためのツールを作れば、豊橋筆の新たな展開が生まれる!」と
子ども用洗顔ブラシのアイデアに可能性を感じた吉開さん。
それから1年間、職人さんと試行錯誤を重ね、ようやく完成したのが〈福筆〉です。
福筆の毛先は天然素材100%。きめ細やかな肌触りを表現するため、
一度も切られていないバージンヘアーのみを、
1本1本、手作業で選別していきます。
持ち手には、奥三河の柔らかな感触のヒノキが使われ、
木工職人がひとつひとつ手作りで仕上げていきます。
持ち手は、子どもが握りやすいデザインになっているのもこだわりのひとつ。
子どもが自分自身で洗ったり、親の顔を洗ってあげることも可能です。
Page 2
すべて手作業で行い、一切妥協しないプロセスによって完成するのが〈福筆〉。
現在、この福筆をもっと広めるために、クラウドファンディングによる支援を募集中です。
今回このプロジェクトを応援いただいた方には、以下の特典を用意しています。
その1 福筆
その2 パパ洗って!ちびセット
その3 パパ・ママの福筆セット
今回の目標金額の35万円で初期ロット分を生産し、
日本中の店舗にこの福筆を卸す予定。そして第2目標である
60万円が集まれば、卸先を海外まで広げていくとのことです。
現在、豊橋筆の若手職人たちは、
細くて安い筆の製作にたずさわることがほとんどで、
太い高級筆を作る機会が滅多にありません。
福筆づくりに参加することで、若手職人たちは
太い高級筆づくりのノウハウを学べるので、
未来の豊橋筆をになう職人を育てることにもつながります。
〈豊橋筆〉の伝統を守り、新たに〈福筆〉として展開を広げていくため、
ぜひご支援を。申込はこちらから、2017年8月24日まで受付中です。
information
子どもを洗える世界一やさしい筆〈福筆 Fukufude〉
Web:クラウドファンディング
〈福筆 Fukufude〉製作委員会プロジェクトメンバー:
豊橋チーム:吉開仁紀 後藤和也 神藤将弘 小野健太郎 三浦有喜
筆製作/監修 川合福男 中西由季
木軸開発/製作 青山和志
プロダクトデザイン/クリエーティブディレクション:南木隆助
モックアップ制作:堀田高大
アートディレクション:前田彩
ネーミング:堀越富美子
キービジュアル撮影:小柴尊昭
Feature 特集記事&おすすめ記事