横浜市にクリエイター& みんなのための新スポット 「YCCヨコハマ創造都市センター」がオープン

中華街、赤レンガ倉庫、山下公園、などなど、
見どころも多くて人気も高い街、横浜。
ここは『ヨコハマトリエンナーレ』などでも知られる、
アートの街でもあります。
この横浜に6月30日、
新たなスポット「YCCヨコハマ創造都市センター」がオープンします。

3Fものづくりスペースのイメージ画像

このYCCは、1929年に建てられた歴史的建造物を用いたもの。
デザインやアートなどのクリエイティブ分野と
産業・経済・地域といった分野を結びつける、“クリエイティブ拠点”になるとのこと。
といっても、クリエイターだけのスペースというわけではありません。
子どもから大人まで、誰でも利用できるようにつくられているそうです。

例えば1階にはカフェ「Café Omnibus」が開店。
ランチはもちろん、夜もカジュアルなメニューもそろえているとか。
また3階には、親子で楽しめる“工房”「FabLab β Bashamichi」がオープン。
話題の3Dプリンタやレーザーカッター、業務用の刺しゅうミシンなどを備え、
誰でも気軽にものづくりを体験できます。
サポートスタッフも常駐しているそうなので、初めてでも安心です。
1階と3階は、さらにスペースのレンタルも行っているとのこと。

再生された元酒蔵で生まれた、 たくさんの縁。 一般社団法人ノオト vol.3

一般社団法人ノオト vol.3

日本100名城のひとつで、雲海の上にそびえ立つ光景から
近年「天空の城」、「東洋のマチュピチュ」などと紹介され、
全国的にもその名前が知れ渡った「竹田城跡」の麓、
兵庫県朝来市和田山町竹田地区。

歴史的なまちの中心にある元酒蔵が、
観光交流拠点として再生され、
一躍人気観光地となった竹田城跡のブームとともに
順調に運営してきました。
しかし、それもひと段落。
すると、地域が抱える課題が見えてきました。
再生された元酒蔵で生まれた、たくさんの縁は広がり、
面白い動きが始まっています。

かつては地域の中心だった大屋敷

「子どもの頃、みんな入るのも怖いくらい、
緊張感漂う由緒ある酒蔵で、ここは遊んではいけない場所だった」

地元の人がそう回想していたのは、本瓦に本卯建を上げた、
城下町の中でもひときわ目をひく重厚な商家、「木村酒造場」。

1625(寛永2)年創業、約400年の歴史を誇る酒蔵でしたが、
1979年に日本酒販売不振のため、醸造業を停止。
以来、建物の老朽化が進み、土壁が落ち、屋根が崩れるほど傷みの
激しかった大屋敷を、城下町の新たな観光交流拠点として
生まれ変わらせるプロジェクトがスタートしました。

今から3年前、2012年の春のことです。
自己紹介が遅れましたが、一般社団法人ノオトの中原と申します。
現在、主に朝来市を中心に但馬・丹波エリアの古民家再生を入口とした
まちづくりの取り組みに関わっています。

半年ほど前にノオトの一員に加わったばかりのルーキーなので、
改修の経緯から現在に至るまで、当時の関係者の話にも耳を傾けながら、
これを機会に私もこの事例を振り返ってみようと思います。

さて、話を3年前に戻しましょう。

大規模な古民家再生プロジェクトがスタート

改修前の様子。元発酵蔵の周辺は屋根や壁が崩れて危険な状態でした。

1998年に兵庫県の歴史的景観形成地区に指定された竹田地区は、
2005年より国土交通省の「街なみ環境整備事業」を活用して、
伝統的な建物を整備する計画をスタート。
竹田城跡が注目される以前から、
木村酒造場は地域の重要なシンボルとして利活用の議論が重ねられていたところでした。

木村酒造場を買い取った朝来市は、約3億6千万円を投じ、
ホテル、レストラン、カフェ、観光案内所などの機能を備えた、
複合観光交流施設の立ち上げを計画。
というのも、普通に文化財として整備し、公開施設にすると、
イニシャルコストとランニングコストばかりがかかってしまうので、
観光交流施設の指定管理者自身がビジネスを行いながら
施設の維持管理を行っていくという、
委託料ゼロ円での指定管理者を全国に公募しました。

これは、自治体が文化財保護の観点から建物改修のイニシャルコストを負担し、
民間が管理運営することでイニシャルコストの一部とランニングコストを負担するという、
自治体が持っている文化財的な古い建物を利活用するための新たな方法でした。

その頃のノオトは、前回紹介した集落丸山の宿泊事業に続き、
地元の篠山市で古民家を改修、サブリース方式で事業者を誘致して
地域の活性化につなげる取り組みで実績を積み重ねていました。
古民家改修を入口とした地域づくりにたしかな手応えを感じ始めていた矢先、
今回の木村酒造場のプロジェクトに出会ったのでした。

これまでのノウハウを結集したノオトの提案が認められ、
木村酒造場の指定管理者に選ばれることとなりました。
地域の観光振興、まちづくりの拠点として人と人との縁を結ぶ場所になってほしい。
そんな願いを込めてこの施設を「旧木村酒造場 EN(えん)」と名付けました。

見上げると竹田城跡、裏手には寺町通り。竹田城下町の中心にある由緒ある酒造場です。

新しい公民連携のカタチ

今回のプロジェクトでは、事業主である朝来市が指定管理者である当社の
古民家再生ノウハウに基づき、地元の松本一級建築士事務所が設計、
株式会社阿野建設が施工を行い、ホテル・レストラン・カフェの運営は、
全国15か所に上る歴史的建築物の婚礼会場、レストランの管理運営実績のある、
バリューマネジメント株式会社が担うという、手法としては新しい、
全国でもほかに例のない公民連携の取り組みとなりました。

木村酒造場の指定管理までの流れ。

これまでは、行政が先行して建物をつくってから、
指定管理者を公募する進め方が一般的でしたが、
設計の段階から構造・間取り・仕上げ・デザインなど、
運営する事業者の意見を取り入れながらも、
竹田城下町のまちなみ景観と建物の歴史性を尊重するかたちで、
可能な限り「そのまま」にリノベーション。
4室の客室に地元の新鮮な食材を使った本格的な
フレンチレストランを併設し、1泊2食付きで2万円台。
心を込めたおもてなしとともに昔ながらの日本の生活空間を体験できる
ホテル・レストラン・カフェに生まれ変わりました。

ホテルの部屋とレストランの内装。

そこに竹田城の魅力と歴史に触れることができる観光案内所と、
地元の農産品やお土産品などが購入できる2軒のチャレンジショップ、
どぶろく醸造所が加わり、2013年11月に旧木村酒造場ENがオープンしました。

ノオトは指定管理者として、古民家の再生活用のノウハウを提供するだけに留まらず、
運営においては、施設に誘致した複数の事業者と、事業主である朝来市や、
地域住民の方々との橋渡し役として、城下町への誘客を促すイベントの企画や、
施設全体のマネージメントを担っていくことになります。

朝来市のまちづくりの1プレイヤーとして現場に飛び込んでいく、
そんな新たな挑戦が始まりました。

竹田城の歴史を紹介する資料館や、朝来市の観光案内所が併設されています。

過熱気味の竹田城跡ブーム

ENがオープンした頃の竹田城跡は、登城者数が3年続けて前年比200%以上と急増し、
年間50万人に届く勢いでした。秋の雲海シーズンの真っただ中、
これまでに経験したことのない多くの観光客をいかにトラブルなく受け入れるか、
とにかくそれに対応するのに精一杯という状況でした。
そんな幸運なタイミングでオープンしたENは、
城跡やJR播但線の車窓からも望める好立地ということもあり、
登城者を城下町や市内へ誘導する呼び水として
予想以上の反響をいただくことができました。

雲海に包まれた竹田城跡は「天空の城」と謡われ、訪れる者を圧倒する迫力があります。(写真提供:吉田利栄)

以降は、宿泊やレストランも順調に予約が入り、
厳しい寒さの但馬の冬も何とか乗り越えて、
オープン1周年には過去最高の来場者と売上を記録。
一見すると全てが順風満帆に進んでいるかのように思われました。

そんな中、ENオープンから2回目の冬に、
朝来市は増え続ける登城者による降雪時のトラブルや、
文化財保護の観点から、冬季期間(12月~3月)限定の
入山禁止措置に踏み切りました。

半年前の2014年12月のことです。
ENの運営は大変なことになりました。

クリエーターのデザインてぬぐい「てぬコレ」 全88種類が渋谷ヒカリエに勢揃い!

伝統的な日本の職人技と、クリエーターの創造力が出会い、
「これから」のてぬぐいを提案する「てぬコレ」。
てぬぐいを染めるうえで、裏表ない模様をつくる「注染」という
伝統的な技法を活かし、クリエイティブなてぬぐいを作っています。

さて、2008年からスタートした「てぬコレ」も
今年で8年目!88柄が揃うアニバーサリーイヤーです。
これを記念し、東京・渋谷の「ヒカリエ8/」にて、
「てぬコレ8年記念 88てぬぐいワンダーマーケット」を開催。
8をテーマにした新柄を加えた全88柄を展示し、
関連商品を含めた特別販売イベントを開催します。
てぬコレの参加クリエーターは、プロダクトデザイナー、グラフィックデザイナー、
イラストレーター、建築家などさまざま。
コロカルでおなじみのオキミさんこと八重樫王明さんも参加!
新作てぬぐい「SUMOBICHON 8:」を発表します!

「てぬコレ8年記念 88てぬぐいワンダーマーケット」

中古の海上輸送用コンテナの リノベーションで、 市民の憩いの場をつくる。 WORKVISIONS vol.4

WORKVISIONS vol.4

みなさん、こんにちは! ワークヴィジョンズの西村浩です。
vol.1vol.2vol.3に引き続き、
僕の故郷佐賀のまちづくりについてお話したいと思います。
前回は、佐賀市のまちなかの空き地に芝生を張って原っぱをつくり、
元気のない地方都市の新陳代謝を活発化して、
人の活動を呼び起こすいい循環に繋げるという、
「空き地のリノベーション」についてでしたが、
今回は、芝生の原っぱづくりと一緒に実践してきた、
「わいわい!!コンテナプロジェクト」についてです。

とりあえずやってみるという新たな都市計画手法

このプロジェクトは、
「まちにどういうコンテンツがあれば、
なかなか元気のないまちなかに市民が足を運んでくれるか」
ということを検証するための“社会実験”として始まりました。
まちなかに増え続ける空き地のひとつを借地して、
そこに芝生を張って原っぱをつくり、木製のデッキでテラスをつくりました。
さらに、中古の海上輸送用コンテナをリノベーションした建築を設置して、
そこを雑誌図書館にしてみることから始めました。
場所は佐賀市内の商業地のど真ん中。昔は人で溢れていた商店街ですが、
今は、夜の飲屋街になっていて、昼間にはほとんど人の姿が見えないような場所です。
利用料は無料です。
そして、あくまでも実験ですから、
とりあえず1年間限定のプロジェクトのはずでした。

そもそも、なぜ実験なのか?
それは、まちなか再生に効果的な方法が何なのか、
誰にも確信が持てないからなのです。
一般市民の方々は当然のこと、建築や都市計画といった専門家でさえも、
今の疲弊し続ける地方都市を救えるような特効薬を知らないのです。
なぜなら、20世紀には右肩上がりに増え続けてきた人口が、
2005年をピークに急激な減少局面に入りましたが、
これまでに人口減少局面の社会を経験したことがある人間は、
今の子どもたち以外に、この日本中にひとりもいないからです。
もちろん、20世紀にもまちづくりや
地域活性化のプログラムは実践されてきましたが、
あくまでも人口が増えている時代の出来事であって、
価値観が大きく変わったこの現代に、
その時代に編み出されたまちづくりや都市計画の手法をトレースしても、
効果が出ないことは明らかです。
人口やそれに伴う経済規模が縮退する時代に生きた人がいないわけですから、
すべての人々にとって未知の世界であり、だからこそ「やってみる」という
チャレンジが必要な時代が到来していると思っています。

ただし、あくまでも実験であり、成功も失敗もあるわけですから、
大きなリスクを負ってのチャレンジは、当然やめたほうがいい。
20世紀に編み出された「再開発」とか「巨大な公共施設」なんかは、
右肩上がりの時代には成功事例もあったかもしれませんが、
今は、ただの大きなリスク。
だからこそ、小さなチャレンジをたくさん繰り返して、
軌道修正しながら道筋を探す手法こそが、
これからの新しい都市計画手法だと思うのです。
佐賀市のまちなかで実践している「わいわい!!コンテナプロジェクト」は、
まさに、21世紀の都市計画に相応しい、
最先端の小さな小さなチャレンジなんです。

ぼろぼろの中古コンテナが見違えるような空間に

さて、このプロジェクトで使用したコンテナは、
神戸で購入し輸送してきた中古品です。
中古コンテナ自体の価格は、輸送費は別途かかりますが、驚くほど安価です。
佐賀では、20ftと40ftのコンテナを使用しました。
中古なので、サビが出てたり、鉄板がボコボコにへこんでいたり、
外装の鉄板には海上輸送会社のロゴやコンテナの製造情報が
表面に記載されていたりしていますが、そういったコンテナの履歴が、
逆になかなかのいい雰囲気をつくりだしてくれるように思います。
まさに、一般の建築同様に、
古さと新しさを重ね合わせることがリノベーションの醍醐味だと思います。

郊外の作業場に並べられた中古コンテナ。

ここからは、この中古コンテナを利用目的にあった、
空間に仕立てていくプロセスについて紹介します。
まずは、現地ではなく、郊外にある広い作業場に中古コンテナを搬入し、
そこでサッシを取り付けるための開口部や、
コンテナを連結する部分の処理など、
コンテナ自体の加工を事前に行います。
鉄板部分の切断や溶接による工事音はかなり響くので、
この騒音に対する配慮が必要なことと、
敷地が狭いと複数のコンテナの切り回しが難しいことなどから、
今回のわいわい!!コンテナプロジェクトの敷地のように
中心市街地のど真ん中のような場合には、
別の広い敷地で基本的な加工を済ませてから、
敷地に搬入して据え付けることをおすすめします。

とはいえ、僕自身もコンテナを扱うのは初めての経験で、
まさにやってみないとわからないことだらけでした(笑)。
ですから、ひと言にコンテナといっても
製造メーカーによって微妙にディテールが違うことが納品後に発覚したりして、
違うディテールのコンテナを連結するのに、結構苦労したりしました。
購入時に、できるだけ同じディテールのコンテナを選定することが
大事なポイントだと学びました。

加工中の中古コンテナ。

サッシ取り付けのために開口部の穴あけなどの基本的なコンテナの加工が終わると、
コンテナをまちなかの設置現地へトレーラーで搬入して、定位置に据え付けます。
後は、通常の建築と同様の手順で、サッシの取り付けや仕上げを行い、
コンテナ建築の完成です。

現地に設置された仕上げ前の中古コンテナ。

佐賀では、仕上げが終わっていないボコボコにへこんだ中古コンテナが
設置場所に搬入された姿を見た市民の方々から、
「こんなぼろぼろのコンテナでほんとに大丈夫?」
と心配の声をたくさんいただきました。

しかし、内外の塗装をして、木製の家具の搬入が終わって完成した際には、
「いやー、中古のコンテナでもこんなにいい空間になるんだー!」
とうれしい悲鳴をいただく結果となりました。

中古コンテナのリノベーションで、完成したわいわい!!コンテナ1。300種類の雑誌と絵本、漫画を自由に読める雑誌図書館として2011年6月にオープン。ここは2012年1月末までの実施しでしたが、現在も別敷地にて「わいわい!!コンテナ2」が継続中。

街と山のあいだ「mürren」。 山へ行きたくなる、 かわいくてためになる小冊子

山へ行きたいな。
そんなことを考えている方へ、
「mürren(ミューレン)」という小さな本をご紹介します。

「mürren」は「山と溪谷」の元副編集長の若菜晃子さんが、
取材から執筆、編集まで手がけた小冊子。
“街と山のあいだ。”をテーマに
山の音や看板、図譜、峠のだんごなどを特集してきました。

ミューレンというのは、スイスの山あいにあるまちの名前だそう。
登山電車の終点であり、アルプスの入口に位置するまちでもあります。
「この本もミューレンのように街と山をつなぐ存在になれたら」という思いから
その名がつけられました。

表紙をめくると、かわいいイラストや写真を載せたページが広がります。
でも、かわいいだけではありません。
山や歴史、地理などに詳しい若菜さんの筆致は、
するどく、優しく、そして楽しい。
自然の奥に分け入る楽しさや
思わず「へえっ」となること、
考えさせられることまで、教えてくれます。

[yahoonews_hide]こちらは、[/yahoonews_hide]「mürren」と「THE NORTH FACE」による
コラボレーション・イベント「山でパンとスープの会」の特集号。

「山でパンとスープの会」というのは
ごく少人数で登山し、山でスープをつくって食べる会なのだそう。
実際につくったスープの写真が、なんとも魅力的!

この号には、春の豆スープや簡単クラムチャウダー、
バターナッツスープなど、全部で10のスープのレシピを掲載しています。

奥多摩や箱根、富士周辺、熱海などの登山コースも
地図つきで紹介。これは参考になる!

雨の中でスープをつくったとか、
汗だくになってうんざりしたとか、
飾らない登山日記もおもしろい。
でも、どんな山へ行っても
下りる頃には清々しい気持ちになってくる。
そうそう山ってそうだよね、と
登山へ行きたくなってくるエピソードばかりです。

さらにこちらの号は、山でも見やすいように
ちょっとした工夫が凝らされています。
[yahoonews_hide]こうして[/yahoonews_hide]表紙をめくり、二つ折りにすると……

[yahoonews text="とっても"]こんなに[/yahoonews]ハンディな大きさに。
これならリュックのポケットにも入りますね!

多様な生き方がつくる、 古マンションの活用。 403architecture [dajiba] vol.3

403architecture [dajiba] vol.3 
使われ方から生まれる新しいかたち

今回は、2013年1月に竣工した「渥美の収納」の施主、
原田ちか子さんにお話を伺いました。
原田さんは、僕らが拠点を置く浜松市内で
長年ニットの手編み教室を営んでいる先生です。

最初にお会いしたのは、僕らも参加した2010年の浜松建築会議。
これは、浜松出身の建築に携わるメンバーが中心となった実行委員会が主催し、
地方都市での建築家の役割や中心市街地のあり方を
建築的な観点から考えることを目的としたイベントでした。
2010年はその第1回目となるもので、
以降は、不定期にこれまで3回開催されています。

この企画のひとつに市街地に増えていた空き室を
建築学生とワークショップを通して活用していく試みがありました。
いまは、さまざまなショップが入居し、
浜松のカルチャーの発信地ともいえる「カギヤビル」も、
当時は2階以上になると空き室が目立っていて、
このワークショップを通して活用が考えられた建物です。

カギヤビル

浜松市内の東海道筋となっているゆりの木通りにある共同建築。
数年前までは、2階以上がほぼ空き室となっていたが、
現在は、丸八不動産グループの平野啓介社長(後にインタビューに登場)が運営を行い、
現在は写真家が経営する本屋やアンティークショップ、デザイン事務所が入居している。
403architecture [dajiba]の事務所からも徒歩3分ほど。

そんなカギヤビルの1室に住み、別の1室で手芸教室をしていた原田さんが、
家を僕たちの事務所も入居する「渥美マンション」に引っ越すにあたり、
部屋を改修して、別々だった住居と手芸教室を一体化させたいということで
仕事を依頼してくれたのが「渥美の収納」というプロジェクトの始まりでした。

彌田

当時はカギヤビルの3階に住みながら、
「チカコズコレクション」という手芸教室を1階で営んでましたよね?
原田さんは、ずっとカギヤビルでやられていたんですか?

原田

30歳の時にカギヤビルでやるようになってからは、ずっとカギヤビル。
当時は編み物ブームだったから生徒さんがすごかったの。
90人くらいを1週間に分けて、教えてたんだから。
複数階のフロアを借りたこともあったし、
カギヤビルの中で何回か場所は動いてはいるんだけど、
40歳を超えた1990年くらいから
1階だけで編み物教室を始めて、3階に住むようになったの。

彌田

へー。ずっと1階で手芸教室をされていたんだと思ってました。
たまに銭湯に行くところを見かけたりしてましたけど、よく行かれていたんですか?

原田

お風呂が使えなかったから、
「巴湯(浜松の市街地にある唯一の銭湯)」に通ってたの。
ここに引っ越してからもたまに行っているよ。

彌田

あ、そうなんですね。
てっきりずっとそういうライフスタイルなのかと思っていました。
1970〜80年代の歌に、銭湯ってよく登場するじゃないですか。
お風呂は銭湯で入るのが普通なのかなって勝手に思っていたんですが、
ちょっと違う事情があったんですね(笑)。

原田

そう(笑)。お風呂があった時は家で入ってましたよ。

こちらが原田さん。

彌田

この仕事を僕らに依頼していただいたのは、どうしてですか?

原田

浜松建築会議のときに辻くんに知り合ったからだったと思う。
彌田くんとも、現在のようなカギヤビルとして運用される以前に、
空いている部屋を活用してクリエイターの活動拠点になっていた、
「KAGIYA HOUSE」でよく会ってたし、
商店街で行うイベントを手伝ってくれていたから毎月の定例会でもよく会ってたしね。
顔なじみというか、そういうのだと思う。
浜松建築会議とKAGIYA HOUSEがなかったら、こうなってなかったかもね。

©Takumi KAWAGUCHI

KAGIYA HOUSE

2010年、2階以上がほぼ空き室となっていたカギヤビルの2階と4階の一部を
地元のクリエイターが主体となってギャラリースペースとして活用していく試み。
展示を始め、ワークショップや商店街の会合などの際にも使用され、
アーティストだけでなく多くの人が訪れる場所となっていた。
2011年5月からビルのオーナーが丸八不動産グループとなるまで運営されていた。

彌田

それはありがたいですね。でも原田さんは
大工さんのお知り合いもいらっしゃるじゃないですか。
普通だったら、大工さんとかに頼むと思うんですが……。

原田

それは、もともとあった手芸教室の棚を使ってもらいたかったから。
この棚自体は、大工さんがつくってくれたものだけど、
この棚を生かして何かつくるっていうのは、大工さんはしないじゃない。
つくる時に少しお金もかけたしね(笑)。
長年使った思い入れもあって、引っ越しても使いたいなぁと思ってたの。

彌田

なるほど。それは僕らにピッタリのプロジェクトですね。
原田さん、隣の部屋(「渥美の床」がある部屋)は見たことあります?

原田

うん。一度だけ入ったことある。

彌田

あの部屋の一部も僕たちがやらせてもらっていて、
寝室の寄せ木みたいな床(vol.1に登場)は、天井にあった木材を細かく切って、
床に敷いているんです。もとの状態とは違いますが、
あっちにあった素材をこっちに持ってきて作ったプロジェクトなんですね。
そう考えると、
「渥美の収納」は木材が収納に置き換わったようなプロジェクトですね。

2DKの間取りから、収納棚を壁面に配した手編み教室兼リビングとなる広々とした空間に。この部屋のほかに寝室、キッチンがある。©kentahasegawa

「渥美の収納」

築40年ほどのマンションの1室の改修。居住機能に加えて、
施主が営んでいる手編み教室を行うためのスペースが併設されている。
手編み教室で必要となる毛糸などを収納する棚は、
施主からの要望であった既存の棚の一部を使用。
棚板や仕切り板同士の間隔はもともとの寸法を参照し、つくられている。
教室部分は、生徒がいない時には施主のリビングとしても使われるため、
毛糸や教科書などの教室に必要な道具に加え、
暮らしの道具も混在することが想定された。
以前から使われていた家具そのものや家具が持つ寸法を用いることで、
両方の道具が新たな環境になじむような状態を目指した。

右のガラス戸の奥が玄関になっている。©kentahasegawa

「ALMA MUSIC BOX」が 金沢21世紀美術館に登場。 コンピレーションアルバムの 発売も決定!

史上最大規模の高性能電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」の観測データから
生まれたアート作品「ALMA MUSIC BOX:死にゆく星の旋律」。

これは、クリエイティブディレクターの川村真司さん(PARTY )を
はじめとする気鋭のクリエーターたちが
観測データをオルゴール盤に置き換えた、インスタレーション作品です。
[yahoonews_hide]こちらの映像は、昨年21_21 DESIGN SIGHT「活動のデザイン」展に展示され、
話題を呼んだインスタレーションの様子。[/yahoonews_hide]

この作品が5月26日(火)~11月15日(日)まで、
金沢21世紀美術館で開催中の
「われらの時代:ポスト工業化社会の美術」展に展示されています。

©ESO/C.Malin

金沢の展示では、前回のインスタレーションがバージョンアップ。
70種類のオルゴールディスクを録音した
すべての音が視聴できるようになっています。

撮影:木奥恵三 写真提供:金沢21世紀美術館

撮影:木奥恵三 写真提供:金沢21世紀美術館

オルゴールから生成されたメロディは、とってもきれい。
観測データをもとに生成された音とは、とても思えません。
ただいま、国内外のミュージシャンがこのオルゴール音源を使用し、
楽曲を制作するプロジェクトが進行中。
今秋にはコンピレーションCDが発売される予定となっています。

「DENTO-HOUSE」 浅葉克己、仲條正義らが 日本の伝統工芸で アートピースをデザイン

著名なグラフィックデザイナーが日本の伝統工芸品を
新しくデザインし、アートピースとして発表する
プロジェクト「DENTO-HOUSE(デントーハウス)」。
技術の継承が難しい状態にある伝統工芸の歴史、技術、文化を
継承し、新しく展開し、今の、そしてこれからの
時代へ伝えて行く事を目指すプロジェクトです。

参加デザイナーは浅葉克己、仲條正義、井上嗣也、
服部一成、中村至男ら、日本を代表するグラフィックデザイナーたち。
ふだんはパリを舞台にしているこのプロジェクトが、
2015年6月17日(水)より、
凱旋ショップを伊勢丹新宿店本館にてオープンします。
彼らが手がける、こけしや漆器などの身近なアイテムや、
モダンに生まれ変わった浮世絵版画から桐製のチェストなどが展示されるんです。

「横縞の桐箪笥」浅葉克己デザイン

「カジノ重箱」「数字柄 小皿」服部一成デザイン

[猫]仲條正義デザイン

モチーフになったのは、秋田のうるし、「川連漆器」。
東京の浮世絵版画、「江戸木版画」。
宮城の伝統こけし、「鳴子こけし」。
埼玉の桐和箪笥、「春日部桐箪笥」。
福島の和ろうそく、「会津絵ろうそく」。
デザイナーと職人のコラボレーションにより、
新たな伝統工芸の魅力が再発見されました。

「DENTO-HOUSE PARIS -2015展風景」パリでの展示風景

「新潟Tシャツ委員会」 地元クリエイターがTシャツに 郷土愛をデザイン!

もうすぐ夏がやってきます。
Tシャツの準備はお済みですか?
この夏、とくに新潟を愛する人に
オススメなのが、「新潟Tシャツ委員会」。
新潟在住のデザイナーたちがデザインし、
新潟市中央区の工場でプリントされる、
新潟人による新潟人の新潟人のためのTシャツブランドです。
2005年の活動開始から、今年で11年目を迎えました。

彼らのコンセプトは、
「新潟の個性を、ユニークにデザインし、
新潟県民・市民・新潟に縁のある方々へ
笑顔を届けるTシャツ」というもの。
「笹だんご」など新潟の名物や、
「万代橋」などの名所、
そして冒頭の「みかづき イタリアン」を始めとした
地元企業とのコラボまで!
新潟が楽しくなる、地元Tシャツをたくさん作っています。
それではそのラインナップをご紹介しましょう!

「ばかいいねっか」新潟の方言で、「VERY NICE」という意味。「ばっっかいいねっか~!!」と、勢いよく使用する人も多い。イントネーションは地域によって異なる。

「もも太郎」新潟で、昭和20年代から愛され続けている、かき氷棒アイス。なぜかイチゴ味。

「はとタクシー」新潟で50年。はとのマークが可愛らしいタクシーです。デザインに電話番号も記載されているので、飲んだ時も安心!?

「塚田牛乳2」新潟市の学校給食に欠かせない存在。牛乳・コーヒー牛乳・フルーツ牛乳の3本セット。背中には、紙のキャップが!!

「レルヒさん2」新潟をスキー発祥の地にしてくれた偉人。レルヒ少佐のお顔を最大限に拡大したデザインがウケてます。

ニッポンのポスト「FUMI」 シンプルなデザインで、 日本の伝統的な美を表現!

郵便受けのデザインにもこだわりたい方に。
このたび、日本の伝統的な美を表現したポスト「FUMI」が発売されました。
日本の四季のうつろいや、光がつくりだす陰影を表現し、
極限まで要素を削ぎ落した、シンプルなかたち。
和風建築からモダン建築、また集合住宅まで、
様々なニッポンの玄関をいろどってくれることでしょう。
デザインは東京のインダストリアル・デザイン会社「S&O DESIGN」。
制作は群馬県で行われており、
東京の建築資材会社「杉田エース」から販売されます。

和の建築にも

モダンな建築にも

集合住宅にもしっくり

「FUMI」の色は、日本の美の意味が込められています。
瓜には、みずみずしい花を思わせる「薄桜」。
霞には、あるかなきかの水の色「瓶覗」(かめのぞき)。
松には、名庭の茶会をなつかしむ「抹茶」。
樹には、古都の家並みの木肌を感じる「焦茶」。
風には、星凍る厳冬の夜の色「鉄紺」(てつこん)。

左から霞、樹、松、風、瓜

大ヒット商品 「寿司スーツケースカバー」の 第2弾発売開始! トランクレーンが回転寿司に!

昨年発売され、大きな話題を集めた「寿司スーツケースカバー」。
その名の通り、お寿司をかたどった
ナイロン製のスーツケースカバーです。
空港でこれをかぶせれば、スーツケースを間違うこともありません。

さてこのたび、この個性派スーツケースカバーの第二弾が登場!
第一弾の「玉子」「まぐろ」「海老」「サーモン」に続き、
新たに「たこ」「いくら」「さば」の3種類が
ラインナップに加わりました。
お値段はいずれも税抜き2,800円。
渋谷パルコ、福岡パルコ、
成田空港第一旅客ターミナル4Fの「OMISE PARCO」で
販売します。

たこ

いくら

さば

さばには生姜が、いくらにはきゅうりが。
もともと、「空港のトランクレーンでスーツケースが
回転寿司のように廻ったら、、」というアイデアを、
「パルコ」がプロデュースする成田のショップで
実現させたこのアイテム。

実際に空港で回っているところ

着脱式で、付外しもとても簡単。
パッケージもおしゃれです。

ギフトにもぴったり

新しいかたちの 集合住宅から暮らしが変わる? 愛知県岡崎市 「竜美丘コートビレジ」

昨年、愛知県岡崎市の住宅街に
新しいかたちの集合住宅「竜美丘コートビレジ」がオープンしました。

こちらは、部屋を住居にしたり、お店にしたりと、
住む人によってさまざまな暮らし方ができる家。
家庭や仕事の変化に合わせて、いろいろな使い方ができるんです。
現在は一般の家庭や八百屋さん、ネイルサロン、
設計事務所、デザイン事務所などが入居しています。

近ごろ、こちらで始まったマルシェ「スミビラキ」が人気を集めているそう。

マルシェを始めたのは、ここに入居する
「森の花畑 やおや」さんと設計士さん。
最初は友人に声をかけて小さなマルシェからスタートし、
現在は月に一度のペースで開催。
口コミを聞きつけたお客さんが集まり、にぎわいを見せています。

SOU・SOU × 亀屋良長 「和菓子になったテキスタイル デザイン」 今年のテーマは“野菜”!

毎年、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU(そうそう)」が
和菓子屋さんとコラボレーションを行っている
「和菓子になったテキスタイルデザイン」。
2009年にはじまり、今年で7年目を迎えました。

今年は“野菜”をテーマに展開。
月ごとにポップなテキスタイルデザインと和菓子を発表しています。

和菓子を手がけるのは、
享和3年(1803年)創業の京都菓子司「亀屋良長」。
伝統を守りつつ、洋の発想を取り入れた新ブランド
「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」なども発表しているお店です。

こちらは、“九条ねぎ”をテーマとした
如月(2月)の和菓子とテキスタイル。
なんと、和菓子にも九条ねぎが使われています。

白餡、もち粉、小麦粉、ゴマ、九条ねぎを混ぜて焼いた“麩の焼き”に、白味噌餡を塗って巻いて、ねぎに見立てています。(2015年2月限定)

京都市「まちづくりプロジェクト」 と地域共創。 空き家になった京町家を ラグジュアリーな宿に。

観光客ではなく、
その土地に暮らす人としての視点で
旅が出来たらいいな、と思うときがありますよね。
日本を代表する観光地のひとつ・京都市には、
京都の伝統家屋、京町家を1棟貸切で宿泊できる
サービスが複数あります。
そのひとつ、「京町家の宿」は、
京都の伝統的な住居である「京町家」の継承を目的に、
市内で町屋を使った宿泊施設を運営する会社。
運営する町屋の数は現在18軒にのぼります。
それぞれが築120年超だったり、
西陣にある元呉服屋さんの重厚な建築だったり、
場所も歴史もインテリアも違る個性ある宿たち。
全棟に坪庭が設けられているのが特徴です。

京都旅庵 然

そんな「京町家の宿」が、
新しい町屋の宿「京都旅庵 然」をこのたびオープンしました。
ロケーションは桜の名所・平安神宮まで徒歩5分。
半露天純和風ひのき風呂がある、ラグジュアリーな宿泊施設です。
庭は、京都の若き造園家「植真」の山下真広さんの作庭によるもの。
植えている木や植物や石はほぼ全て京都の山から採っているそう。
宿全体から、京都らしさをたっぷり感じることができます。

この「然」は、京都市の空き家流通促進事業の一環。
京都市が運営する「京都市未来まちづくり100人委員会」
の空き家プロジェクトチーム、「あきや活用まちづくりセンター」と
「京町家の宿」が協力しオープンさせたもの。
地元の方との地域共創により、空き家の活用促進、
京都らしい景観の保全、地域の防犯・防災性の向上、
コミュニティの活性化などに繋がる宿泊施設が実現したというわけです。

静岡県熱海市 「森の空中基地 くすくす」。 山の上のリゾートに日本最大級の ツリーハウスが出現!

静岡県熱海市にあるリゾートホテル「星野リゾート リゾナーレ 熱海」。
昨年の春、このホテルの裏に広がる森のなかに、
「森の空中基地 くすくす」がオープンしました。
なんとここには、樹齢300年になる楠(くすのき)につくられた
日本最大級のツリーハウスがあります。

これは、想像を超えるツリーハウス!
手がけたのは、ツリーハウスの第一人者・小林崇さん。

ツリーハウスクリエーターの小林崇さん。スタイルやデザインにこだわり、120棟以上のツリーハウスを手がけてきました。

小林さんははじめてこの木を見た瞬間に心を奪われ、
どんどん創作意欲が湧いてきたそう。
人が住む場所の近くにありながら、
ここまで大きく成長できる楠はまれだといいます。

ツリーハウスの面積は国内最大規模。
上にはカフェがあり、
ピクニックやバータイムも楽しめます。

もうひとつの目玉は、全長約80mにわたる樹上アスレチック「森の空中散歩」。
木と木の間をつなぐコースを歩けば、地上からは見えない世界が広がります。

「森の空中散歩」の設計を手がけたのは、
有限会社パシフィックネットワークの田桑正樹さん。
田桑さんは、全国各地に自然共生型の
アウトドアパークをつくってきました。

昼はもちろん、夜の森もおすすめ。
ランタンが灯り、幻想的な景色が広がります。

京都「今宵堂」の素敵な酒器。 富士山のいただきを眺めながら 乾杯!晩酌のひとときを楽しく

初雪を迎えたような青富士と、あけぼの色のあかね富士。
あわい色合いが何ともかわいらしいですね!
これは、ひっくり返した盃を山に見立てた「山盃」というもの。
昔から日本人に親しまれてきた盃だそうです。

この盃を手がけたのは、
京都・鴨川のほとりにある「今宵堂」さん。
上原 連さん・梨恵さんご夫妻が
小さな町家でいとなむ、職住一体の酒器工房です。

「今宵堂」さんの酒器は、遊びごころが伝わってくるものばかり!

上は、チョビ髭をはやした「呑平(のみへい)さん」。
おとぼけ顔を相手に、のんびり呑みたくなりそう。

お次は、やわらかな白さがうつくしい、白瓷(はくじ)のうつわ。

薄い口づくりの盃は、お酒のおいしさを素直に味わえます。
「今宵堂」さんには白瓷、白釉、粉引など、多彩な白いうつわがあります。

こちらは、逆さにすると一羽の千鳥が佇む「千鳥足猪口」。

酔っぱらいの千鳥足にかけているそう。
何ともしゃれています。

このほか、おつまみをのせる肴器にも、
かわいらしいものがたくさん。

芸術と温泉の街、 別府をまるごと楽しもう! 別府現代芸術フェスティバル2015 「混浴温泉世界」

食と並んで旅人の心を揺さぶるもの、それは温泉。譲れません。
ローカルの土地や人々の魅力と、アートの素晴らしさを結びつけた芸術祭は多いけれど、
「別府現代芸術フェスティバル2015「混浴温泉世界」」は、
なにせ日本屈指の温泉街・別府を舞台に繰り広げられるだけあって、
芸術作品だけでなく、湯の街全体を存分に楽しめないわけがありません。

山は富士、海は瀬戸内、湯は別府。
古くから温泉の地として知られ、湯にまつわる神話も残されている別府。
2009年からこの街で始まった「混浴温泉世界」では、
これまでも温泉や神社で作品を展示するだけでなく、
元ストリップ劇場がパフォーマンスの舞台になったり、
作品を展示した古い長屋が宿泊施設としてリニューアルされたり、
さまざまな展開がなされてきました。

「混浴ゴールデンナイト」2012年 撮影:久保貴史/(C)別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会

クリスチャン・マークレー「火と水」2012年 撮影:久保貴史/(C)別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会

小沢剛「バベルの塔イン別府」2012年 撮影:久保貴史/(C)別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会

3回目の開催となる今回の大きな特徴は、ツアー形式で作品と街をめぐること。
大友良英さんや蓮沼執太さん、クワクボリョウタさんらが
参加するこのプロジェクトでは、自分の足で街を歩きながら、
路地裏の風景や何気ない物音と一緒に、
アートが意外な姿で現れる……ということもあるかもしれません。
またダンサーたちが参加するツアーでは、
夜の別府の街が妖しい劇場に様変わりするとか。
ほかにも夏にぴったりの、パフォーマンスアーティストによる
お化け屋敷もオープンするそう。
こちら、本気で怖いらしいので、心の準備は怠りなく。

魅惑的な別府の風景 ©旅手帖 beppu photo:安藤幸代

浮世絵の手法を生かした 「彦坂木版工房」のパン画。 パンの香りがただよってきそう!

あの、ふっくらと焼き上がったパンの
やわらかさと、香ばしさ。
そんなパンの感触が伝わってくる「彦坂木版工房」のパン画。

まるで本物のようですね!
この絵は、浮世絵の手法を生かした木版画ですられています。
版を重ねていくうちに、
パン独特の風合いが生み出されていくそう。

こちらは、芦屋の洋菓子店
「Henri Charpentier(アンリシャルパンティエ)」のフィナンシェ。

「Henri Charpentier」のフィナンシェ (C)Hicosaka Mokuhan Koubou

バターをたっぷり使用したフィナンシェの質感が、
見事に表現されています。それにしてもおいしそう!

(C)Hicosaka Mokuhan Koubou

「彦坂木版工房」は、木版画家の彦坂有紀さんと、
アートディレクター/図案家のもりといずみさんによる木版工房。
日本の伝統工芸である「浮世絵」を広めるために
2010年から活動をはじめ、木版画の制作・展示、
オリジナルグッズ制作、本の装丁イラストなどを手がけています。

こちらは、コッペパンをシンプルに描いた「コッペパンTシャツ」。
これはかわいい!

「コッペパンTシャツ」3,240円 (C)Hicosaka Mokuhan Koubou

さらに、パンが主役の絵本「パン どうぞ」も手がけています。

「パン どうぞ」講談社 1,200円(税別)(C)Hicosaka Mokuhan Koubou

ページをめくるごとにパンがあらわれ、
「ぱくっ」と食べると、中のあんやクリームが顔を出す、
子どもたちに大人気の本です。
大の大人も、たまらずパンが食べたくなってくる一冊。

中古物件の環境と構造を生かす。 海が見える週末住宅。 ルーヴィス vol.3

ルーヴィス vol.3
海や山、土地の息づかいを感じられる空間へ。

みなさんこんにちはルーヴィスの福井です。
今回は個人邸のリノベーションのお話です。

ルーヴィスを立ち上げて4年が過ぎると、
個人のクライアントからの依頼が増えてきました。
そんなとき神奈川県横須賀市にある、
「昭和39年に建てられた平屋を週末住宅にしたい」という依頼がありました。

クライアントからの要望は、
「頑張りすぎず、落ち着いた感じがいい」ということでした。
後日、現地を見に行くと、
その平屋は、ただの平屋ではなく、
リビングから海が見渡すことができる、眺望が最高の立地。

3棟の平屋が廊下でつながっている面白い物件で、
築50年近いとはいえ傷みも少なく、広さも十分の平屋でした。

前所有者が使っていたときに見学へ。ここは真ん中の1棟の空間。バリ風のインテリアで整えられていました。

「頑張り過ぎず」という要望でしたが、物件を見てしまうと、
「頑張りたい」気持ちで一杯になってしまったのを今でも覚えています。

それから数週間、
「頑張り過ぎず」というキーワードと
「頑張りたい」という気持ちの狭間で
もやもやしたまま初回のプレゼンテーションの日を迎えます。
今思い返しても、このプロジェクトほど
奥歯にものが挟まったようなプレゼンをした記憶はほかにないです。

プレゼンを終えると、クライアントとそのまま食事をご一緒したんですが、
僕はそのお店で、
「正直、どうすることがベストか僕自身わからなくなってしまっています」
と打ち明けました。
今振り返れば、これから請負うプロとしての言葉か? と思うのですが、
返事としては「1日、一緒に合宿してみよう」ということでした。
思い返せば、クライアントの返しも秀逸です。

そして、僕とクライアントは、家具も何もない暖炉だけある、
大きな平屋に真冬の夜に集合して、この平屋で求めている過ごし方や、
クライアントの仕事のことなど、いろんな話をして過ごしました。

前所有者の引っ越しが終わり、家具などが何もなくなった真ん中の1棟。この空間で合宿しました。

とにかく寒かったですが、
夜空が近い感じや、夜が明けていくにつれて見えてくる漁港の風景や
明け方の澄んだ空気や冬空を見て、
「自分のプレゼンしたことって、自然体じゃなかったかも」
と、この合宿を通じて感じました。
当初のプランは、すべての和室を無くすなど、
全体的に変えるようなもので、
この建物が刻んできた歴史みたいなものもすっ飛ばしていた気がします。

力みや欲のようなものが、すっかりなくなり、
新たなプランは、
左右の棟は、直したかどうかわからない程度に整え、
中央の棟を重点的にリノベーションすることに。

もともとの玄関を生かし、外壁を塗り替えるだけでフレッシュな印象に。

玄関から続く最初の棟を寝室にしました。

左端の窓は浴室です。ここにもともとあった目隠しは撤去し、開口部を広げています。デッキを右から左まで新調し、隣地に建物がないため、浴室からデッキへもアクセスできるようにしました。

なかでも手を入れた真ん中の平屋は、
海がより大きく見えるリビング棟としました。

渡辺福美さん「島根の招き猫工房」 島根県浜田市に伝わる長浜人形が ポップでキュートに!

江戸時代から、島根県浜田市に伝わる土人形「長浜人形」。
この伝統を受け継ぎ、しかしポップにアレンジした
渡辺福美さんの「招き猫」が注目を集めています。
りんごやメロンのかぶりものをしていたり、
鯛を片手に持っていたり、とっても個性的な招き猫ちゃんたちです。

健康運アップのフルーツ招き猫りんごちゃん(税込)

「長浜人形」は、良質の粘土が産出するこの地で、
武家のように衣飾ひな人形や武者人形を飾る余裕のなかった
町人の間で広まったといわれている、素朴なお人形。
しかし後継者不足により、伝統の燈火が消えようとしていました。
そこにあらわれたのが渡辺福美さん。
もともと横浜市生まれの福美さんは、多摩美術大学を卒業後、
夫の実家がある島根県に引っ越します。
そこで長浜人形の師匠、安東三郎さんに出会い、
長浜人形の技を受け継ぐことになったのです。
もともとおもちゃが好きだった福美さんは、
長浜人形でかわいい「招き猫」を作ることを思いつきます。
師匠に相談しながら、このポップな人形たちが生まれたというわけです。

健康運アップのフルーツ招き猫レモンちゃん

健康運アップのフルーツ招き猫メロンちゃん

福岡県「太宰府天満宮」 宝物殿で開催中! ホンマタカシ個展 「Seeing Itself - 見えないものを見る」

福岡県太宰府市の「太宰府天満宮」にある
「宝物殿」にて、写真家・ホンマタカシの
個展「Seeing Itself-見えないものを見る」が開催中。
ホンマさんが太宰府で取材し、撮影、制作した
写真、映像、屋外作品などで構成された展覧会です。
2006年より、日比野克彦さんや小沢剛さんらの
アーティストを招聘して行われてきた
「太宰府天満宮アートプログラム」の第9回として開催されます。

「Seeing Itself」とは、見ることそれ自体に
着眼するホンマさんがしばしば触れるフレーズ。
一連の神社での取材の中でホンマさんが対峙したのは、
「見えないもの」を見ることそれ自体でした。
会場では、プリントはもちろん、太宰府の霊山「宝満山」の
麓に鎮座する竈門神社の一間をカメラオブスキュラにして撮ったピンホール作品、
太宰府天満宮の神事に関連した映像作品、
双眼鏡を覗いて鑑賞する屋外作品などが展示されます。

東京R不動産×MUJI HOUSE豊田さんが湘南T-SITEでトーク「21世紀型団地ライフのススメ」

東京R不動産の監修のもと、 「団地」というものを
ライフスタイルの視点から見直した書籍、
団地を楽しむ教科書 暮らしと。」。
2015年05月23日(土)、「湘南T-SITE」内「湘南蔦屋書店」にて、
刊行記念トークイベントが開催されます。

左から馬場正尊さん、豊田輝人さん、千葉敬介さん

トークのテーマは「団地」について。
ゲストは、「東京R不動産」の千葉敬介さん、
「東京R不動産」ディレクターの馬場正尊さん、
無印良品の家、「MUJI HOUSE」の豊田輝人さん。
この3人が、より広い視点から、団地の魅力や可能性についてを語ります。
団地のお話とともに、馬場正尊さんがパブリックデザインの方法論を実践者と語る
書籍「PUBLIC DESIGN 新しい公共空間のつくりかた」の話題も。
豊田さんは、この本の共著者でもあるUR都市機構が、
無印良品と一緒に取り組んでいるプロジェクト、
「MUJI×UR」にも関わっており、イベントでは
団地リノベーションについてもお聞きします。

集落丸山が教えてくれたこと。 一般社団法人ノオト vol.02

一般社団法人ノオトvol.02

みなさん、こんにちは。一般社団法人ノオト代表の金野(きんの)です。
弊社はどうやらフラットな組織のようで、入社したばかりの担当者から、
連載第2回目を執筆するよう指示がありました。
〆切厳守とのことです。
そんなわけで、弊社スタッフもあまり知らない創業期のことを書くことにします。

空き家と景観

昨今は、全国で「空き家問題」が取りあげられるようになってきましたが、
ノオトが創業した平成21年頃はそうでもありませんでした。
私はまだ兵庫県の篠山市役所に籍があって、
景観まちづくりの仕事もしていたので、
景観条例に基づく景観地区、景観重要建造物の指定に向けて、
その候補地、候補物件を探していました。
実は、ここから、空き家問題、空き家活用事業の創業に辿り着いたのです。
役所のことを書き始めると文章がどうしても固くなりますね。

篠山市のほぼ中央に位置する篠山城から北に車を走らせると、
多紀連山に向けて、小さな谷筋に入って行きます。
7分も走れば、もう行き止まるのですが、
そこに「丸山集落」があります。
ほとんどの家屋が、茅葺き屋根にトタンを葺いたもので統一されていて、
家と家との距離感や、各家の配置が何とも絶妙なんです。
石積みや水路や樹木も、その景観を構成しています。
計算され尽くしたような、と言いますが、
昔の人は本当に計算し尽くしたのだと思います。
土地を読み、気候を踏まえ、暮らしを想像し、
名もなき人たちが長い時間をかけて
ひとつの有機体として設計し続けてきたのでしょう。
それは現代社会の「計算」とは違う計算の方法です。

私は最初、この美しい集落の景観地区指定のことを考えていました。
平成20年春のことです。
しかし、よく眺めていると空き家が多数あることに気がつきました。
空き巣が入った形跡も見受けられ、少しすさんで残念な印象をもったのを憶えています。
後日、自治会長であった、
佐古田直實さん(現在はNPO法人集落丸山の理事長)と話をする機会があり、
全12戸のうち7戸が空き家であること、
かつては城下町水源を守る「水守」の集落であったこと、
集落の未来に危機感を抱いていることなどを伺ったのでした。

法令に基づく景観地区指定やルールづくり(景観形成基準など)は
とても重要な政策ですが、
それだけでは美しい景観を守ることができない。
私たちはそういう時代に生きている。
ルールをつくっても開発が押し寄せてくるわけではない。
ルールを使うシーンはあまりなく、建物が空き家となり、農地が放棄地となり、
景観は内側から朽ちていく。
だから、何かその空間にエネルギーを注ぎ込む政策がなければ、
景観を守れない。何より地域を守れない。
私たちは、そのことを丸山集落で学んだのでした。

活用の対象となった古民家(奥の3戸)。

「県民BOX」発売! Loftから、 47都道府県をかたどった カラフルでかわいい オリジナルボックス

雑貨・ホビー用品チェーンの「Loft」から、
県民BOX」が発売中!
これは、47都道府県それぞれをかたちどり、
名産品や観光名所など、
各県の特徴をふんだんに盛り込んだイラストを
あしらったオリジナルボックス。
北海道、東北、関東、中部、関西、中国、
四国、九州&沖縄という8つの地方ごとに
色分けされています。
わかる人には必ずわかる各県の名所や
名産品などが、カワイイイラストで表現されています。
例えば東京は、山手線や浅草の雷門、人や交通量の
多さなどが描かれてるんですね。

こちらが「東京」。高尾山、ハチ公、雷門など

イラストを手がけるのは、東京・世田谷を中心に活動する、
デザイン工房「PORT」を主宰する大竹雅俊&大竹雄亮さん。
お二人はご兄弟で、「簡潔で、平明で、人間らしく。」を
モットーに広告やプロダクツデザインで活躍されています。

こちらはきときとの「富山」。

善光寺、スキーの「長野」。