谷ちくわ商店の「竹ちくわ」は すだちとも相性抜群! 徳島のおいしい手土産

徳島県のソウルフードのひとつに「竹ちくわ」があります。
普通のちくわと何が違うのか? というと、
竹に刺さったままで販売されているのです。

これに慣れてしまっている徳島県民は、
竹に刺さっていないちくわには何か物足りなさを感じてしまいます。
ちょこんと出ている竹を両手で持って、
骨付き肉のごとく、かぶりつくのが基本。
すだちを絞ったり、スダチ醤油を付けて食べるのもおすすめです。

ちなみに、この竹ちくわの起源を辿ると、平安時代末期の源平屋島合戦の頃。
小松島市の漁夫たちが海岸でとりたての小魚の身を練り合わせ、
青竹に巻き付けて焼いて食べていたのがはじまりだと言われています。

竹ちくわ 1本90円。

竹ちくわを製造販売する「谷ちくわ商店」は朝6時からオープン。
奥の工房では竹ちくわも次から次へと焼かれ始め、一日約3000本つくられるそう。
(ほかの練り物は朝4時頃から製造されています)
谷ちくわ商店店頭のほかに、県内各地のスーパーマーケット、土産物売り場で販売されます。

朝からさまざまな種類の練り物が並びます。「かつ天」は1枚90円。

取材へうかがったときも朝7時から、
「ちくわ10本入りを5つ頂戴〜!」とお客さんが来店していました。
県外への方へのお土産として購入されたようです。

谷ちくわ商店では、竹ちくわのほかにも
こちらも徳島のソウルフード・フィッシュカツ(かつ天)も製造販売されています。
ぜひセットでご堪能ください。

自然が生んだ奇跡の造形 「阿波の土柱」

「土柱」とは、土塔、雨裂天然溝とも呼ばれ、様々な地質的、気候的な特殊条件によって
地形が柱状に造成されたもの。
徳島県阿波市で見られる「阿波の土柱」は、
130万年前の扇状地形が風雨による侵食と崩壊を繰り返す中で、
それを免れた抵抗力の強い礫層や硬い岩盤が柱状に残り、現在のかたちになりました。
世界的にも稀な地形である土柱の中でも「阿波の土柱」は、
昭和9年には国の天然記念物に指定され、世界三大土柱のひとつでもあるのです。

真上から見下ろす波濤嶽(はとうがたけ)、柵も何も遮るものがないので落下注意!

阿波の土柱は小高い丘陵地にそれぞれに名前のついた大小5つの土柱群が点在しています。
その中でも最も規模が大きく、圧巻なのが「波濤嶽(はとうがだけ)」。
高さ約50メートル幅90メートルの剥き出しの崖地に、
ふたつとして同型のものはない土の造形が林立しています。
夜間は年中ライトアップされているので、
夜まで滞在して暗転後の幻想的な土柱の舞台も同時に楽しむのがおすすめです。

ライトアップされた波濤嶽、闇夜に浮かぶ土の巨大造形。

土柱のもうひとつの魅力が、各土柱間を縫うように整備されたショートトレイル。
コース脇には、驚くほど多様な植物が生い茂り、季節ごとの草花で彩られています。
最高地点にある展望台まで行けば、
波濤嶽とその向こうに見える吉野川が同時に眺めることができて、なんとも壮観!
ぜひ立ち寄ってみてください。

遠くに望むのは「四国三郎」とも呼ばれる一級河川吉野川です。

那賀町名物「はんごろし」 おばあちゃん手づくりのおいしさ

徳島県那賀郡那賀町は徳島県の南部に位置し、
那賀川を囲む丹生谷地域にあった鷲敷町・相生町・上那賀町・木沢村・木頭村が合併し、
2005年に誕生したまちです。その面積は約700㎢と、県内で最も大きなまちでありながら
町域の約9割が森林。そんな緑あふれる、のどかな那賀町の相生地区に、
「はんごろし」と呼ばれる、物騒な名前の名物があります。

名物「はんごろし」は、あんこをうるち米ともち米のご飯で包み、
そのまわりにきな粉をまぶした、いわゆるおはぎです。売り場にはこんな張り紙があります。

 ぼくの相生の おばあちゃんは
 おはぎ のことを
 はんごろし って言う
 ほんなら おもちはって聞いたら
 ほら みなごろし じゃわだ
 と言って笑った

そう、「はんごろし」は、米粒を半分だけつぶしているため、
昔からこのように呼ばれているのです。
「草もち」という名前で売っていた時代もありましたが、
「昔からの名前を使おう」ということで7年ほど前からこの名前に戻りました。

はんごろしを並べるおばあちゃんと、名前の由来を書いた張り紙。

つくっているのは、那賀町のおばあちゃん10人のグループ「ビーンズあい」。
全員が70歳以上で、最高齢は82歳とのこと!
ビーンズあいでは、「はんごろし」のほか、豆腐やおからを使った蒸しパンもつくっています。
10人の中から交代で1日に4人が製造を担当しています。
冬場は朝7時から、夏場は6時半から集まって
10時の出荷までにこれらをつくっているそうです。
みなさん、とても元気でいらっしゃいます。

さらに、ビーンズあいは、もともとJA女性部の集まりから誕生したグループ。
つまり、農家のお母さんたちです。だから、素材は自分のところでとれたものを使います。
主な材料となるお米も、自分たちの田んぼでとれたもの。
中に入っているヨモギも自分たちで採ってきたものだそうです。まさに手づくり。

ビーンズあいのおばあちゃんたち。

はんごろし」は那賀川沿いの「もみじ川温泉」の向かいにある、
小さな農産物直売所「あいおい」で買うことができます。
朝10時の開店に合わせて来店し、まとめて買っていくお客さんも。
車で1時間以上かかる徳島市内からも買いに来る人がいるそうです。
開店と同時に来ればまだ温かいできたての「はんごろし」が買える、
というだけなく、実は売り切れるのも早いというのがその理由。
名前のインパクトやそのおいしさから評判になり、
平日は200個、休日は400個つくられていますが、昼過ぎには売り切れるほどの人気ぶり!
しかし、おばあちゃんたちのモットーは「無理をしない」。
だから、これ以上、製造数を増やすことは無いそう。
なかなか手に入らないという点も魅力のひとつかもしれません。

農産物直売所。新鮮な地元産野菜やゆず果汁、漬け物などが安く買える。

四国・吉野川ナイスラフティング。 激流体験で大自然を満喫!

徳島市内から西へ車を走らせること1時間。
大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)と呼ばれる美しい渓谷があります。
秋には紅葉の名所として知られるこの地は夏には
ラフティングの聖地として全国にその名を知られています。

新緑の美しい夏の大歩危小歩危。電車の中からの景色も絶景!

なぜラフティングの聖地と呼ばれるのか。
その背景には吉野川の存在があります。
吉野川の上流に位置する四国山地は
太平洋側気候の影響で日本でも有数の多雨地帯。
大歩危小歩危周辺は、1900m級の山々の伏流水に恵まれた土地柄に加え、
水不足に悩む香川県へ水を供給するため
上流にある早明浦ダムが吉野川へ放流することで
シーズンを通して安定した水量が確保されているのです。
そして、青石と呼ばれる岩山を削り出す激流は日本一とも言われ、
山深い渓谷のなかを進んでいく美しい景観も訪れる人を魅了します。

日本とは思えないダイナミックな光景。大自然の前では小さな人間たち。

ラフティングが初心者の方でも、ご安心ください。
必要なものは水着、タオル、そして健康な身体です。
ヘルメット、ウエットスーツ、ライフジャケット、
リバーシューズ(別途利用料200円必要)を着込んだら
車で上流まで連れていってもらいます。
川岸でガイドさんにパドルの使い方や
ボートから落ちたときの対応などの
レクチャーを受けたらラフティングがスタート。

スタート直後。表情には余裕も。

ぷかぷかと遊覧を楽しんでいたのも束の間、
前から頭上を軽く超える水しぶきが現れびしょびしょに。
迫りくる岩の間をすり抜けたり、
ボートを止めて3mの岩山から飛び込んだり、
滝の下をくぐってみたりと大忙し。
そんな必死な姿を逃さずに追ってくれるのが
渓谷の脇から望遠レンズを構えたカメラマンたち。
ガイドさんが携帯している防水カメラの写真とあわせて
1日の思い出をDVDにしてプレゼントしてくれるのです。

大きな水しぶきが川の流れの激しさを物語っています。

太陽を見上げ、水に飛び込み、パドルを漕いで、全身で自然が堪能できる激流体験。
シーズン最盛期は4月末〜10月末頃まで。
壮大な激流にぜひ挑んでみてください。

「福寿醤油のすだちしょうゆ」 すだち消費量日本一の 徳島県民も納得の味

徳島県は日本一の“すだち”の生産量を誇り、 またその消費量も日本一。
夏から秋にかけて露地物の収穫時期にはスーパーや産直市で手頃な価格で買うことができます。
自宅で育てている方などからいただく機会も多く、
その時期は徳島の家庭の“常備菜”ならぬ “ 常備柑橘類”。
サンマや冷奴に使うのはもちろん、お鍋のポン酢替わりに、
お刺身に、お肉に、お味噌汁にと何にでもギュッギュッと絞って、贅沢に使われています。

つまり、“すだち”に対してとても舌の肥えた徳島県民。
そんな「徳島県民に合うすだちしょうゆ」をコンセプトにつくられたのが、
この福寿醤油の「すだちしょうゆ」です。

2012年に発売されたすだちしょうゆ。1本460円

「福寿醤油」は創業文政9年、およそ190年の歴史を持つ醤油蔵。
伝統的な製法を守り、諸味を一年以上発酵させる天然醸造で醤油づくりをされています。
深みある味わいとふくよかな香りの醤油は、地元鳴門はもちろん、
徳島県内津々浦々で家族代々愛用している方もたくさんいらっしゃるのだそう。

そして、このすだちしょうゆを発案したのは9代目の跡取り松浦亘修さん。
「新しくすだちしょうゆをつくるにあたって、
 すだちの味を一番よく知る徳島の人が食べて
 “おいしい!”と感じてもらえるものをつくろうと思いました」

9代目となる松浦亘修さん。東京で不動産などの営業を経験した後、32歳で跡を継ぎはじめたそう。代々受け継がれた醤油の味を広く知っていただきたいと、さまざまな活動を試みている。

試行錯誤の末、添加物や香料などを一切加えず、
すだちの果汁を贅沢にたっぷり使ったすだちしょうゆが完成。
「産直市などでも販売しているのですが、県内の方のリピーターもとても多いんですよ」
ということで、ひとくち舐めさせていただくと、なるほど納得!
天然醸造のお醤油とのバランスも良く、
すだちの爽やかな酸味がストレートに感じられ、まさに“徳島県民も納得の味”です。
150mlと、ちょっとしたお土産としても手頃なサイズ。
徳島県外の人へ差し上げても、すだちの魅力をしっかりお伝えできる逸品です。

なんとこの日は鳴門でとれた天然のワカメで味見をさせていただきました。天然のワカメは地元でもとても珍しく高価なもの。「鳴門のおいしいものを知って味わって欲しい」という松浦さんの心意気を感じることができました。

福寿醤油さんは四国八十八ヶ所一番札所の近くにあり、醤油蔵見学も受付けています。
「日本の伝統を守り続けている蔵の様子に触れる場を増やし、
文化を守り続けていきたい」と、松浦さん。
併設の店舗ではすだちしょうゆをはじめ、気になるお醤油もすべて味見できます。

天然醸造で手間ひまかけて作られた醤油達。とても良心的なお値段にも驚きました!

受け継がれた蔵や地元の良いものを伝えていきたい。
そんな熱い思いを持ったつくり手の心意気に触れるひとときを過ごすことができました。

旧街道に面した 板張りの外観も趣きがあります。

「菓游 茜庵」 日本の伝統と徳島の 美しいものをお菓子に

JR徳島駅の北側、こんもりとした城山の麓にある緑豊か案公園を通り抜け、歩くこと約10分。
公園を抜けたところに、趣き深い数寄屋造りの庵があります。
この地で和菓子を作り続けて34年になる「菓游 茜庵(かゆう あかねあん)」。
入り口にあるつくばいにはいつも時節の花がたおやかに飾られています。
暖簾をくぐると、障子越しにやわらかな光が射し込む凛とした空間に、
季節の和菓子やわらび餅、焼菓子などがゆったりと並んでいます。

午前中に訪れると目にも鮮やかな季節の生菓子がずらり。「おひとつからでもお気軽にご利用ください」と女性スタッフさん。

「徳島は和菓子作りには欠かせない清らかな水と、
たっぷりと太陽を浴びて育ったふくよかな果実や野菜が自慢の地です。
そんな美食の宝庫、四国徳島生まれの菓子屋として、
良い材料を使うことを、とにかく大切にしています。
毎年素材の生産地を訪れ、生産者さんと直に話をしながら、お菓子をつくっています」
と、庵主の西川佳男さんは話してくださいました。

創業時から人気の商品であり、茜庵を代表するお菓子が「淡柚(あわゆう)」。
赤ちゃんのほっぺたのようにやわらかな羽二重生地に、すっきりとした柚子の香り。
弾力があるのに口に入れた瞬間すっきりと溶けていくような軽やかな食感が特長です。
天然のくちなしで美しい翡翠色に色づけされた餡は、
皮を取り除いたなめらかな小豆を柚子の皮で風味付けし、
隠し味の白味噌で華やかな深みを添えて。
そして、餡をくるむ羽二重生地は熟練の職人の手によってきめ細かくふわふわに。
シンプルだけれども他では味わうことができない絶妙な味のハーモニーは、
最良の素材を大切に生かしきる手間を惜しまない、
茜庵の菓子づくりに対する信条をあらわしている逸品だからこそ。

創業当時から変わらぬ製法で作り続けられている淡柚。子どもからお年寄りまで幅広い世代の方に愛されている、茜庵の代表菓です。

そして、徳島の手土産として人気の一品が、有機栽培のすだちを使った「和のじゅうす」。
日本で初めてJAS認定を受けた徳島のすだち農園で育った果実だけを使って仕立てています。

「実は独特の酸味が特徴のすだち、菓子に仕立てるのは難しい食材なんですよ。
でも有機で大切に育てられたこのすだちは、まろやかで角の立たない優しい酸味。
すだちの果汁と阿波讃岐の和三盆糖を合わせ、
上品な酸味と甘みのあるじゅうすに仕立てることができました」
と、西川さん。

きりりと粋な和のじゅうすは、夏はクラッシャー氷で、冬はお湯で割って飲むのがおすすめ。
手ごろな価格と小粋なパッケージで、ちょっとした手土産にも使いやすく、うれしい商品です。

徳島の名産品“すだち”と”和三盆糖"のおいしさを味わっていただけるので、お土産や県外の方への贈り物におすすめ。1本945円。

また、呈茶席では季節の和菓子や、夏はかき氷、冬は善哉などを楽しむこともできます。
お抹茶コース(800円)は香煎茶、季節の主菓子と干菓子、薄茶、柚子じゅうすと
茜庵の魅力がたっぷり味わえます。
ここで出される主菓子は、この呈茶席のために職人さんが特別に仕立てたもの。
立春間近に伺ったこの日は“春遠からじ”という銘の、
春の息吹を感じる美しい きんとんのお菓子をいただきました。

「冬ながら 空より花の散りくるは 雲のあなたは春にあるらむ」という古今和歌集の和歌から着想を得てつくられたという主菓子。

「和菓子を、五感で楽しんでいただけたら、とてもうれしく思います。 
お茶席で四季折々の庭の風景をゆったりとご覧いただきながら
豊かな素材に恵まれた徳島のお菓子を気軽にお楽しみいただけたら」
美しい所作で薄茶をさし出しながら、そう話してくれたのは若女将の西川亮子さん。

洗練されたあたたかいおもてなしで、
すっと背筋の伸びる心地良いひとときを過ごすことができる
誰かに教えたいけど、秘密にもしておきたい、そんな素敵なお店です。

茶室からの風景を眺めるのも心和むひととき。四季折々のしつらいも美しく、“口福”だけならぬ“眼福”も味わえます。

小さなスーパー 「歩危マート」には 大歩危・祖谷地域そのものが 凝縮されています!

大歩危・祖谷地域でひときわ愛される小さなスーパー、「歩危(ぼけ)マート」。
お店入口の一番目立つ場所に設けられた「地場産(じ〜ば〜さん)」コーナーには、
地元の生産者から持ち込まれた食材が多く並びます。
生産者の見える食材を通して地域の人たちの交流も生まれ、
馴染みの食材と人が集う店内は、いつもわいわい賑やかで笑顔が絶えません。

お店ではお客さんとの会話が弾む、お店の茶臼で挽いた大歩危茶で一服するお父さんも(中央が山口由紀子さん)。

「やっぱりねぇ、地元のみんなが好きなもの、好きな味は変わらんのよね」
そう語るのは、開業から40年以上ここでお店を切り盛りしてきたオーナーの山口由紀子さん。
この地域の味を各家庭の食卓に届けるために。
また、ここに観光で訪れるお客さんにもその味を味わってもらうために。
その一貫した思いは、お店づくりの随所に表れています。

歩危マート遠景(右下)。手前が大歩危駅で、背後の山の急峻な斜面には家々と名産の茶畑が並ぶ。

歩危マートがあるのは、吉野川中流の景勝地「大歩危(おおぼけ)」の駅前。
ここは、日本有数の秘境と言われる非常に険しい山間地域で、
特徴的な集落景観が残る「祖谷(いや)」への入口に位置しています。

「ぼけあげ」を始めこの地域を代表する食材3品、すべて「ぼけ祖谷汁」に入っています。

気軽に地元の味を楽しめる立ち食い食堂、その名も「じ〜ば〜さんのお立ち食い処」も併設。
看板メニューは、何と言っても祖谷伝統のお雑煮「ぼけ祖谷汁」。
お餅の代わりに、「岩豆腐」という祖谷ならではの硬く締まった豆腐が入ったお雑煮を、
歩危マート流にアレンジしたもの。
ひと目見たら圧倒される歩危マートオリジナルの巨大油揚げの「ぼけあげ」をメインに、
地域の食材(岩豆腐、こんにゃく、そば粉など)がもりだくさんの一杯です。

祖谷そのものが凝縮された「ぼけ祖谷汁」。椎茸と表面を焼いたぼけあげから染み出すダシは、やさしい味わいです。

歩危マートは、その昔「大歩危マーケット」という屋号で営業していたそうです。
しかし、店前の駅へと向かう道路を拡張した際にお店の敷地が狭くなり、
それを機に店名も小さく「歩危マート」にしたそうです。
地元の方には、今や更に小さく親しみを込めて「歩危マ」と呼ばれています。
「小さくなったからこそ、すべての商品に目配りがきくようになり、
お客さんとの距離も縮まってよかった」と話す山口さん。
大歩危・祖谷地域を訪れたなら、
そんな小さな「歩危マ」で、地域の味と人のぬくもりに触れてください。

吟月の「あなん丼」を堪能。 高級食材のハモを 手頃においしく

京料理などの会席でときおりお目にかかる、高級食材ハモ。
実は、ハモの主な産地は京都周辺ではなく徳島県なのです。
ハモの全国1・2位を争う漁獲高を誇り、そのほとんどを阿南市で占めています。
ふだんは敷居の高いハモ料理ですが、
阿南市にある6軒のお店が産地ならではの格安な料金で食べられるメニューを作りました。
その名も「あなん丼」。
近くの椿泊港でとれた新鮮なハモを使った丼で、
天ぷらや照り焼きなど調理法はお店によって違います。
価格帯はどれも1000円未満と格安 。

6軒のお店の中でも水産会社が営む「吟月」は、
とれたてのハモを品質を保ったまま冷凍保存する技術を開発。
夏の風物詩であるハモ料理を、年中食べることができます。
吟月のあなん丼は、アツアツごはんの上にハモの天ぷらをのせた丼。
肉厚なハモをふんわりと揚げていて、食べた瞬間に口の中でとけるように旨みが広がります。
酢飯に照り焼きをのせたハモの棒寿司もおすすめ。

手に届かない存在のハモがランチ価格で食べられるのは、産地ならではの贅沢ですね。

「産直と道具と喫茶 フナトト」 歴史風情あるうだつの まち並みにある町家カフェ

徳島県には“うだつ”の残るまち並みが3カ所残っています。
その中で観光地としても一番有名なのが美馬市脇町にある「うだつの町並み」です。

脇町を中心とした吉野川流域は、江戸から明治にかけて日本最大の藍作地帯でした。
当時、脇町は周辺地域で産出される藍の集積と吉野川の水運を生かすことにより繁栄。
富の象徴であった“うだつ”の上がった立派な商家が軒を連ねました。
今もその面影が残っていて、観光スポットになっています。

その「うだつの町並み」の入口近くにある、
築125年の古民家を改装したお店が「産直と道具と喫茶 フナトト」です。

「フナトト」という不思議な響きの店名は、
店主の田村圭介さんの実家の屋号から。
そして店が川に近いことから名付けられました(船戸=ふなと、船の小屋)。
約90平米の広い店舗は、産直、雑貨、喫茶の3つのスペースに分かれています。

店内には産直コーナーもあり、季節ごとに地元で採れる有機・無農薬の野菜が並んでいます。
ハチミツや米、味噌、ゆず酢など地域の産品に加え、
徳島市で自家焙煎珈琲を販売している「aalto coffee」の珈琲豆や、
徳島市で新鮮で安心な野菜を使ってつくったものを販売している「vegifull」の野草茶など、
店主の気に入ったこだわりの商品も一緒に並んでいます。
また、藍の手延べ麺、藍ノ葉茶、藍チャイなど、
食用の“藍”をつかった商品も店頭に並んでいて、脇町らしさも感じるラインナップです。

藍の葉はデトックス作用、殺菌作用があり、昔は漢方として使われていたそうです。

産直コーナーの奥には雑貨コーナーも。
“人の繋がり”をコンセプトに、縁がある作家を中心にセレクトしており、
徳島県内ではなかなか見かけることのない商品が並んでいます。
そして、一番奥の中庭に面した部屋が喫茶スペースです。
こだわりある本がセレクトされている本棚もあり、自由に閲覧できます。
飲みものを片手に読書をしながらゆっくり過ごすのもオススメです。

店主の田村さんは美馬市の隣の東みよし町出身。
関西のアパレル店舗で10年ほど働き、
3年前に実家のイチゴ農家を手伝うためにUターンしてきました。
「田舎では若い人が集まる場所が少なく、自分もそういう場がほしい」とお店をオープン。
「ここを人が集まり、何かが始まる拠点にしていきたい。
人が出会えるような仕掛けも考えていきたい」
と、さまざまなイベント企画をあたためているようです。

「うだつマルシェ」 “四国のへそ”で年2回開催!

徳島県三好市池田町は、明治大正期にたばこ製造で栄え、
“うだつ”の上がった立派な古民家が立ち並ぶ地域。
しかし、過疎高齢化が進み空き家が増え、町並みの景観の存続が危ぶまれています。
「この町並みの魅力をもっと広く伝えていく」というコンセプトで、
地元のボランティアを中心にして始まったのが「うだつマルシェ」です。

うだつの町並みの軒先や空き家が一日だけ市場へと変身。
80店舗以上の作家や農家がこだわりの商品を直接販売します。
池田町は古来より“四国のへそ”と呼ばれていて、四県からのアクセスが便利な地域。
そのためか毎回必ず四県から出店者が集まっており、
四国中の美味しい食べ物や素敵な作り手に出会えます。

三好市の特産品ももちろん販売されます。
麺が太くて短いのが特徴の「祖谷そば」や、
芋・こんにゃく・豆腐を串刺しにして味噌をつけた「でこまわし」、
徳島県の山間部の伝統料理である「そば米雑炊」などです。
大変人気があるため、午前中で早々に売り切れてしまうことも。

また、名物になっているのが「うだつちんどん」です。
昔、うだつの町並みにちんどん屋が来ていたそうで、
それを再現し賑やかにしたいと、芸達者なボランティアが集まって始まりました。
和服や面白い仮装に身を包み、様々な芸を披露しながら町並みを練り歩いています。

商品の販売以外にも、様々なイベントが行われます。
例えば、11月に開催された時は文化と食の秋をテーマに
「一箱古本市」や「地域のzineを作っている方のトークショー」、
「四国パン祭り」が行われました。
その時のテーマに合わせてイベントは変わるので、何度来ても違った雰囲気を味わえます。
町並み内に残る古民家の中では、作家によるワークショプも多数あります。

毎月最終日曜日は 「とくしまマルシェ」へ。 徳島のこだわり食材が勢揃い!

毎月最終日曜日、徳島市の新町川沿いの遊歩道に
爽やかな白いパラソルが立ち並び「とくしまマルシェ」が行われます。
徳島県内でも選びぬかれた生産者が集まって、直接販売をするこのマルシェでは、
新鮮な野菜はもちろん、ドレッシングやジャムなどの加工品や、
パンやスイーツなども並びます。生産者と直接話ができるので、
それぞれのこだわりやお勧めの調理方法などを聞いているとあっというまに時間が経ちます。

徳島県は豊かな吉野川、急峻な剣山、太平洋や瀬戸内海と地形に恵まれているため、
このマルシェには多種多様な食材が揃い、まさに食の宝庫を実感できます。

「黄身の色が淡い卵は餌に米を使っているから。味は普通のものより甘みがあります。
養鶏の仕事は10年やってもまだまだ奥が深いです」と、
「たむらのたまご」の田村桂樹さんは語ります。
餌を変えることで風味を変えた3種類の卵と、
卵を使った加工品はひときわ目を引いていました。

販売を楽しみながら、商品のアピールをしていたのは、
徳島市の「徳島有機ファーム」の三栖谷耕一さん。
有機JAS認定を受けたほうれん草やチンゲンサイを販売しています。
「栄養価の高い、きちんとした土作りが有機栽培のポイントです。
土作りについていくらでも語れますよ。
一度味を試していただけると、お客さんがファンになってくれます」

県南の地魚の燻製を販売していた「日和佐燻製工房 浜吉水産」の濱真一さんは、
「山桜の原木を使って燻したスモークは、お魚が苦手なお子さんも食べやすい、
お肉のような味になります。とくしまマルシェのお客さんは
新しいものを受け入れてくれる雰囲気があり、励みになっています」
と熱く語ってくれました。

なかでも人気なのは「お届けマルシェ」。
事務局がマルシェ当日に届いたおすすめの旬野菜や加工品を、
セレクトしてくれる詰め合わせセットです。
「とくしまマルシェ」の魅力がぎゅっと詰まっており、
特に関東地方からの注文が多いそうです。

その発送拠点も兼ねて、
2014年1月に「とくしまマルシェHOME」というアンテナショップもオープン。
とくしまマルシェ出店者がつくる旬野菜や様々な加工品を販売しており、
月に一度のとくしまマルシェに行けない方は、
こちらで選びぬかれた徳島の味をおみやげとして選んでみてください。

「とくしまマルシェHOME」。

infomation


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とくしまマルシェ

開催日 毎月最終日曜日 9:00〜15:00
場所 しんまちボードウォーク+徳島水際公園(徳島県徳島市東船場町1〜2 丁目)
問い合わせ 088-657-0052
http://www.tokushima-marche.jp

infomation


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とくしまマルシェHOME

住所 徳島県徳島市東船場町2-31 吉成ビル1F
TEL 088-657-0052
営業時間 11:00〜19:00 日曜・祝日休

「可否庵(こーひーあん)」 徳島駅前喫茶めぐり〈その4〉

「可否庵」と書いて、「こーひーあん」と読みます。
また変わった店名です。
「これは日本初の本格的カフェの店名に使われていた、
コーヒーの当て字“可否”からとったもの」と、店主の近藤節昭さん。
昭和55年に創業。当時から“中古”だったという、
店主曰く“原始的な”焙煎機を使って毎日自家焙煎されています。

お店では常時10種類のコーヒーが味わえます。
そのうち、2週間ごとに、オススメの豆が3種登場します。

焙煎は本一冊を頼りに独学されたという店主の近藤さん。

「軽くて、飲みやすい珈琲を目指しています」
というのは、珈琲を何杯でも飲んでほしいからだそう。
苦み、渋み、酸味という珈琲の味をすべて味わえるようなブレンドになっています。
珈琲を淹れているその動作は俊敏で、
長年の経験から導き出されたこだわりの所作のひとつひとつに目を奪われます。

ベーグルセット(コーヒー付)は700円。写真のベーグルはアボカドエビチーズ。

セットメニューとして、ケーキセット(600円)、
トーストセット(630円〜)、ベーグルセット(700円)、
ナントーストセット(700円〜)、サンドイッチセット(750円)があります。

一番人気はベーグルセット。モチモチとした弾力があり食べ応えのあるベーグルの中に
具材もたっぷりと入っていて、ランチタイムにもぴったりなボリューム感です。
べーグルなどのパンは徳島市東新町にある、
人気の天然酵母パンの店「オーバッシュクラスト」さんのものを使っています。

店主自ら手づくりしたという看板。

「若い頃から古いもんが好きで集めてきた」という店主の近藤さん。
店内は、まるで山小屋を訪れたような古くて懐かしくてあったかい雰囲気。
古道具もあれば、店主自ら手づくりしたものや手直ししたものなど、
店主の愛着を感じるものたちが並んでいます。

「毎日来る人もいるし、毎週決まった曜日に来てくれる人もいて、
なかなか休めないんよ」
お客さまの7割が常連として通っているそうです。
可否庵の味と空間に、愛着を持つ人が数多くいるようです。

「いかりや珈琲店」 徳島駅前喫茶めぐり〈その3〉

徳島中央郵便局のちょうど裏通りにひっそりと佇む喫茶店。
店内はイタリアンタイルでまとめられた床や壁、独創的で上品なランプなどで装飾され、
昭和30年創業当時にとってはモダンでハイカラだった様子が伺えます。
この“レトロ”と言える雰囲気が、ふと落ち着ける居心地の良さを味わわせてくれます。

ゆるやかなカーブを描く一枚板のカウンター。

店内の一部の壁面はこのようなイタリアンタイルで装飾されています。雰囲気抜群!

昔ながらの常連客が多いかと思いきや、若い女性にも人気の喫茶店です。
食べやすいように六つ切りにカットされたフレンチトーストや、
ワッフルセットなどが人気なのだそう。
なかでも一番人気はコチラ。

夏の時季はお客様の8割がコーヒーゼリーを注文するのだそう。テイクアウトも可。

先々代が創業当初につくった配合をそのまま引き継ぎ、
変わらない味を提供し続けている定番珈琲の「オリジナルブレンド」。
そのオリジナルブレンドを使ってつくられた、
「コーヒーゼリー」(450円 ※2014年4月1日より500円に変更予定)が、
30年前からの人気メニューです。
ほんのり苦みのあるコーヒーゼリーの上には、
甘さ控えめのアイスクリームがたっぷりと盛られています。
甘過ぎないのでさっぱりとした味わい。
さらにシロップを加えて味の変化を楽しみながら、あっという間に完食できます。

徳島名産の焼き物「大谷焼」でつくられた鉢に入れて珈琲豆を販売されています。

珈琲豆は年代ものの焙煎機を使って焙煎されています。
煙の出方や豆の音の微妙な変化を感じ取り“いつもの味”をつくっていくので
「使い慣れた焙煎機じゃないとわからない」とご主人は言います。

珈琲豆の販売も行っています。
ずらりと並ぶ珈琲豆がお客さまからも
手の届く位置にあるのは「ぜひ香りを感じてほしいから」とのこと。
店内でゆったりとコーヒーゼリーを味わって、帰りにはお土産に珈琲豆をぜひどうぞ。

「たかしまコーヒー店」 徳島駅前喫茶めぐり〈その2〉

昭和33年創業の「たかしまコーヒー店」。
コーヒーはもちろん、70種ほどもあるサンドイッチも人気のお店です。
ハンバーグを食パンで挟んだハンバーガー(370円〜)や、
クロックムッシュ(390円〜)などさまざまなメニューがあります。
電話予約でテイクアウトもOKです。

一番人気のスペシャルバーガー(500円)。ハンバーグ・ハム・タマゴ・チーズ・野菜が入っています。コーヒーは400円。

コーヒーのカップ&ソーサーは「冷めにくい」というかたちを採用したオリジナルです。
こちらのオリジナルカップ&ソーサーは1800円で購入することもできます。

手前が北イタリアの修道院で使われていたという一枚板のテーブル。

どしりとした存在感を放っている長い一枚板のテーブルが印象的な店内。
店主がイタリアを旅行中、偶然見た雑誌に載っていたテーブルに一目惚れし、
言葉もわからないままそのテーブルを求めて出向き、
修道院で使われいたというこの一枚板のテーブルを手にいれたのだそうです。

テーブルの高さが日本人の背丈には合わなかったので、
よく見るとテーブルの脚が床に埋め込まれているのがわかります。

店主の高島さん。

たかしまコーヒー店は平成9年に改装するまで、
たった4坪の小さなお店でした。
当時使われいたカウンターテーブルの木を使ってつくられたのが、
現在のカウンターのイスです。
そのためか、店が新しく大きくなっても、居心地の良い雰囲気は変わっていません。

常連さんのコーヒーチケットと、昔、店主がアメリカの蚤の市で買ってきたという古いレジ。

「高校生の時から通ってくれている人もいるんよ」
と帰省の度に寄ってくれる学生さんや、
親子3代で常連になっているご家族もいるそうです。
世代を越えて、愛されているたかしまコーヒー店。
店の前の看板には、店主の人柄を表すような言葉が。

徳島駅前に向かう通りに面した立地。

「来る人には良い味を。去る人には幸せを」
幸せを感じに、ぜひ一度お立ちよりください。

「森珈琲店」 徳島駅前喫茶めぐり〈その1〉

数年前から徳島駅前にも大手コーヒーチェーン店が進出してきました。
そんな中でも、変わらず地元の人に愛され続けている珈琲店が
JR徳島駅前にはいくつか残っています。

駅前ロータリーの脇にある昭和63年創業の「森珈琲店」。
昔から徳島駅前を行き交うビジネスマンを中心に
“ほっ”とひと息つける場所として愛されています。
まずは、入ってすぐのカウンターで出迎えてくれる、
店主・森富美子さんの笑顔に“ほっ”と癒されます。

店主の森富美子さん。「常に笑顔で」がモットーだそうです。

「お客様の雰囲気に合わせて選んでいます」という
カップ&ソーサーはすべて一脚ずつ選んで買い揃えたものだそうです。
お客さまの雰囲気や季節に合わせて、
お出しするカップ&ソーサーを変えているというから素敵なおもてなしです。
珈琲豆は神戸の「萩原珈琲」の炭火焙煎珈琲豆を使用。
炭焼き特有のまろやかな香りがあり、「後味がすっきりしている」ことに惚れ込んだそう。

壁には月代わりで絵や書などの展示を行っています。

徳島駅前という立地から、待ち時間や仕事や買い物の合間の休憩に
利用されることが多いといいます。
また、出張の度に訪れてくれるビジネスマンもいるのだそう。
店内には週替わりで常に花が生けられています。
各テーブルにも小さな花が飾られ、癒されます。

2000年プレミアムグッズとして作られたビートルズのカップ&ソーサーで。ブレンドコーヒー(550円)、ジンジャートースト(500円)。

いつも元気で明るい印象の店主、森富美子さんは
「自分が休まず働けているのはお客様のおかげ」と話します。
また、コーヒーはもちろんのこと、
ハーブティーは無農薬・無化学肥料でつくられたもの、ジュースはすべて生絞りのもの、
ご自身が安心して食べられるものを選んで提供してくれています。

伝票の裏にはこんなメッセージが。

「毎度ありがとうございます」
伝票の裏にそっと書かれた言葉は、お客さまの疲れた心も癒してくれるでしょう。

「cafe polestar」 小さなまちに誕生したのは、 土地に根づいたカフェでした

葉っぱビジネスの「いろどり」で知られる人口1800人の小さなまち・徳島県上勝町。
ここで、「上勝町を100年後まで残したい」という想いのもと
2013年12月「cafe polestar」がオープンしました。

「ポールスターとは北極星のことです。ここにヒトやモノ・情報が集り、
夜空に輝く北極星のように上勝町の発信拠点としていきたいです。
たくさんの人が集まり団らんする空間になることで、将来的に若者の移住に繋がっていけば」
と意気込むショップマネージャーの東輝実さん。

東さんは上勝町出身のUターン者。
ゼロ・ウェイスト」というごみを出さない活動を推進していた、
母親の故・東ひとみさんの意志をカフェのコンセプトに取り入れています。
例えば、「食材は皮をむかず、できるだけそのままで使用」、「生ゴミは堆肥化」、
「おてふきは出さず、なるべくハンカチを持参してもらう」、などを実践しています。
また、ゼロ・ウェイストの観点から、
カフェで仕入れた調味料や食材を量り売りできるような仕組みも計画しています。

「本日の定食」800円。

メニューには“上勝町らしい”ものをふんだんに取り入れています。
ランチのメインとなる「本日の定食」は上勝町のとれ立ての野菜を使った主菜、副菜、汁物と、
棚田でとれた貴重な米がセットになっています。

「ゆこうはちみつソーダ」500円。

また、ドリンクやケーキにも“上勝町らしい”ものとして、
上勝町が全国生産量のシェアのほとんどを占める、
「ゆこう」という柑橘を使ったものがいろいろあります。
ゆこうはポンカンとゆずが自然交配してできた柑橘。
すだちより酸味がまろやか、香りは強いがさっぱりしています。

各メニューにはさりげなくつまものも添えられていて、
聞くと葉っぱビジネスの「いろどり」に関わっているお年寄りが栽培した
大王松というものでした。

「cafe polestar」では今後様々なことを企画しているそうです。
そのひとつが、「上勝百年会議」。
「上勝町を100年後まで残すために今何をしないといけないのか」を考えるために、
ゲストを招いて話をしたり、参加者でディスカッションするというものです。
上勝町のファンや町民が集まり、今後のことを話し合あえる場作りを目的としており、
既に数回開催されています。
 「上勝百年会議」などのイベントにあわせてカフェに訪れ、
小さなまちでの若者たちの新しい動きを感じてみるのもよいかもしれません。

「あたりや」の大判焼きは 地元で60年以上愛される逸品

JR徳島駅前にある「あたりや」は大判焼きの専門店。
「創業以来、お客様に支えていただいているので感謝の気持ちを込めて……」と、
価格は据え置き1個60円という安さ!
手ごろな価格はもちろんのこと、
添加物を一切使用していない自家製あんこが60年以上愛され続けている秘密です。
何個でも食べられるほど、ちょうどよい甘さなんです。

1時間で500個つくることができるという特注の大判焼き機。

あたりやは10時に開店。
特注の大判焼き機がまわり始めると、次から次へとお客さまがやってきます。
1個だけ買って、そのまま歩きながら食べ始める人もいれば、
「来客があるから」とまとめて40〜50個買って帰る人も。
最大で200個買った人もいたと言います。
気づけば、すぐに店の前には行列ができているのです。

自家製あんこは朝5時頃から作りはじめているそう。
「ちょっとでもいつもと違うあんこだと機械が詰まってしまう」と、ご主人。

「何個ですか?」と店員さんが注文を聞くと、すぐさま焼き機から大判焼きを手に取り、
紙袋や紙箱にささっと入れる、その動作には無駄がありません。
「順番に並んでくださるお客様に申し訳ないから」と電話予約などは一切受けていません。
行列ができていても、手際よい対応で次々とお客さまへ大判焼きを渡していくので、
何十分も待つなんてことはありません。

1箱10個入り(600円)。家族へのおやつや手土産に。

取材中の数分の間にも入れ替わり立ち替わりやってくるお客さまを見ていると、
年配の世代から若い主婦、高校生までと幅広い層に支持されているのがわかります。
1個買って食べ歩くのよし、お土産に一箱買って帰るのもよし。
徳島駅前の名物をぜひ味わってみてください。

冷めても電子レンジで温めれば、またおいしくいただけます。

「阿波和三盆糖」 思わずとりこになる、 ほのかなやさしい甘さ

和三盆糖は全国でも徳島県と香川県のみでつくられています。
徳島での和三盆糖づくりは200年あまり前から始まったとされていて、
「阿波和三盆糖」として全国各地の和菓子・洋菓子店などを中心に愛用されています。

あくを抜き、不純物を取り除いたあと、木製の冷やし釜で自然冷却します。

徳島県板野郡上板町周辺で栽培される在来品種”竹糖”が阿波和三盆糖の材料となります。
12月頃から2月頃までに収穫をしたものを、
絞り、煮詰めて、あく抜き・不純物除きなどを行ったあと、冷却。
冬の気温で固形化した「白下糖」を麻布で包み、箱の中に入れて石の重しをかけます。
この状態で丸一日置かれ、糖蜜分が抜かれます。

2名の職人さんが和三盆糖の“研ぎ”の行程を行っています。

糖蜜を抜いたあとは“研ぎ”と呼ばれる行程へ。
手水を付けて、人の手で練っていくのですが、この作業はさらに糖蜜を抜くため。
昔はこの作業を3回繰り返していたため“三盆糖”の名が付いたと言われています。
(現在では、4〜5回行うのが通常だそう)
“研ぎ”の行程を終えると、ふるいにかけられて乾燥へ。
そして黄みがかったまろやかな甘さを持つ和三盆糖ができ上がるのです。

阿波和三盆糖(100g)315円。

和三盆糖は和菓子・洋菓子づくりだけでなく、
普段の料理に使ったり、コーヒーや紅茶に入れるのオススメです。
上板町の「岡田製糖所」で購入できるほか、
徳島駅前にある直営店「岡田糖源郷」などでも購入することができます。

1日1麺!博多から九州の麺文化を伝える、ヌードルライター山田祐一郎さんの「KIJI」

博多の豚骨ラーメンや熊本ラーメン、さらに長崎ちゃんぽんなど、
多彩な麺文化を有する九州。
この地において、
日本で唯一(※本人調べ)の「ヌードルライター」として
活動するフリーライターの山田祐一郎さんは、
自らのWebサイト「KIJI」を立ち上げ、
九州のおいしい麺類を紹介されています。

麺道 はなもこし

「KIJI」には、うどん、ラーメン、ちゃんぽんから皿うどん、パスタまで、
山田さんが食べ歩いたさまざまな麺類の情報が
おいしそうな写真と一緒に、ぎっしりと詰まっています。
食べ物の情報だけではなく、お店の方の麺類へのこだわりも
一緒に紹介されているのがグッとくるところ。
これを個人で運営されているのはスゴイです。
いったいどのようにこのwebサイトを運営されているのか、
山田さんにお伺いいたしました。

山田祐一郎さん

ーー「KIJI」はどんなメンバーで制作されているんでしょうか?
山田さん:僕一人の個人プロジェクトです。旧ブログがスタートしたのが2007年で、
以来、1日1麺をモットーに食べ歩きを続けています。
ネタは友人の麺友にいただくこともあり、たまに麺だけを食べるために
ドライブへ出掛けることもありますよ。
Webサイトはy2の横山氏に作っていただきました。
横山さんのWebサイト:http://yyyyyy.in

佐賀の「大久ラーメン」

ーー麺は子供の頃からお好きだったんですか?
山田さん:実家が小さな製麺の工場でして、毎日のように麺を食べて育ってきました。
それでも嫌になっていない現在を考えると、多分、相当の麺好きです。笑

ーー他地域と較べて、九州の麺の特徴はどのようなものでしょうか?
山田さん:ラーメンでいうと豚骨スープが主流です。
熊本はマー油、ニンニクチップ、鹿児島は焦がしネギと
いったように、各地で若干仕様が異なります。
豚骨といっても濃淡、油の量の違い、元タレの効かせ方で
随分と違った印象になります。
そのわずかな差異を楽しむのも食べ歩きの醍醐味です。笑

ーー九州はあまりうどんのイメージがありませんでしたが、
おいしそうなうどんがいっぱいあるんですね。九州や山口では、
うどんのコシを重要視していないと聞いたことがあります。
山田さん:博多うどんに限りますが、商人の街だったこともあり、
昔からせっかちだったと言います。
そのため、うどんであれば生麺から茹でる10分が待てない、
という理由から、湯でおきの麺を使っていた店が昔から数多くありました。
しかしながら“コシよりも早さ”はひと昔前の話で、
今では随分と讃岐系も麺も受け入れられていて、
新しくできているお店の大半が湯でおき麺は使っていないんですよ。

ーー九州の方が東京の豚骨ラーメンを食べると「本場とは全然違う」と
おっしゃることが多いのですが、どんな違いがあるんでしょうか?
山田さん:僕は東京の豚骨も大好きなので、その辺りは何とも言えないのですが、
強いて言うなら値段でしょうか。
福岡では今も数多く500円、もしくは400円台で楽しめる名店が数多くあります。
また、甘めの醤油を好むという点では、
ラーメンに少なからず影響しているように思います。
若干、関東よりも甘めかな、という気がしないでもありません。

つどいの「ギュウそば」

ーーKIJIで紹介されているなかでもお気に入りのメニューを教えて頂けませんか?
山田さん:お店でしたら、
1.麺道はなもこし(ラーメンにかける情熱がものすごく、
リスペクトしています。豚骨ではなく濃厚な鶏ガラのラーメン)
2.つどい(豚骨の街・博多で、ギュウそば、四次元そば、
生緑といった個性的な非とんこつを提供しています)
3.らーめん屋 たつし(店主夫妻の醸し出す雰囲気がとっても素敵。
大好きなお店です。豚骨はもちろん、限定の塩と醤油も美味)
麺でしたら、今はうどんでしょうか。出汁のバランス、麺の太さなど、
考え出すと楽しくてしかたありません。

見ているだけでお腹がすいてくる「KIJI」の麺類ラインナップ。
今後も続々追加されるということで、
楽しみです。

KIJI

今日のおやつ: スイーツ王国さっぽろの スイーツ店競演メニュー 「さっぽろ黒豆タルト」

今日のおやつは、北海道札幌市のお菓子屋さん「モンジェリ」の
「さっぽろ黒豆タルト」。
黒豆のふわふわのムースをチョコレートでコーティングし、
黒豆入りのタルト生地の上にのせました。
甘さ控えめ、あっさりとしたおいしいケーキです。

この「さっぽろ黒豆タルト」、じつは
札幌のいろいろなお菓子屋さんで作られているメニューなんです。
というのも、これは札幌をスイーツの街として位置づける
「スイーツ王国さっぽろ」活動の一環として、
札幌のお菓子屋さんが参加する「さっぽろスイーツコンペティション」
の2013年優勝メニュー。
札幌市内の25社54店舗で、それぞれ思い思いの
同メニューを作っているのだそう。
食べ比べてみたら面白いですね。
そもそも北海道は、
「洋菓子製造に使用されるミルクやバターなどの
原料を豊かに産出し、洋菓子製造に適した冷涼な
気候を持つ」ということから、スイーツ王国を打ち出しているのだそう。
納得です。

スイーツ王国さっぽろ

素焼き人形「ウマモナド」の、ぽか~んと口を開いた表情が可愛い! 鳥取・鹿野町のあちこちに潜伏中

鳥取市の鹿野町を歩いていると、
家の軒下や花壇のあたりに「ウマモナド」という
可愛らしい素焼き人形を見つけることができます。
いびつな形の雪だるまに、
丸い目と口だけ描いたような
素朴でとても愛嬌のある姿をしています。

ジブリ映画に出てきそう!ひとつひとつ手作りです

ほんの数センチと小さいこのウマモナドは
福祉施設「鹿野かちみ園」の馬田六男さんによって
制作されました。
変わった名前の由来は、
制作者の馬田さんの名前の「ウマ」と
ドイツの哲学者ライプニッツの単子論の単子を意味する「モナド」を
組み合わせたそうです。
あるとき施設職員が遊び心で街角にウマモナドをおいたところ
人気が出てきて売り出すまでになり、
今ではTシャツやストラップといったグッズも作られています。

鹿野町を静かに見守る妖精のようですね

町のあちこちにちょこんといるウマモナド。
ぽか~んと口を開けてる表情を見ていたら
なんだか肩の力が抜けてきてとても癒されます。
鳥取鹿野町の名物、
訪れた際はぜひ探してみてください!

鳥取市公式ウェブサイト

小規模作業所 すずかけ