odekake
posted:2014.3.31 from:徳島県那賀町 genre:旅行
〈 おでかけコロカルとは… 〉
一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。
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Shikoku tairiku
ウエブマガジン四国大陸
「ウエブマガジン四国大陸」は、食、暮らし、自然、風景、仕事、歴史など、四国の密やかな魅力を発信中。四国に住む、デザイナー。編集者、イラストレーターなど、20~40代の他業種のメンバーで運営している。
http://459magazine.jp/
徳島県那賀郡那賀町は徳島県の南部に位置し、
那賀川を囲む丹生谷地域にあった鷲敷町・相生町・上那賀町・木沢村・木頭村が合併し、
2005年に誕生したまちです。その面積は約700㎢と、県内で最も大きなまちでありながら
町域の約9割が森林。そんな緑あふれる、のどかな那賀町の相生地区に、
「はんごろし」と呼ばれる、物騒な名前の名物があります。
名物「はんごろし」は、あんこをうるち米ともち米のご飯で包み、
そのまわりにきな粉をまぶした、いわゆるおはぎです。売り場にはこんな張り紙があります。
ぼくの相生の おばあちゃんは
おはぎ のことを
はんごろし って言う
ほんなら おもちはって聞いたら
ほら みなごろし じゃわだ
と言って笑った
そう、「はんごろし」は、米粒を半分だけつぶしているため、
昔からこのように呼ばれているのです。
「草もち」という名前で売っていた時代もありましたが、
「昔からの名前を使おう」ということで7年ほど前からこの名前に戻りました。
つくっているのは、那賀町のおばあちゃん10人のグループ「ビーンズあい」。
全員が70歳以上で、最高齢は82歳とのこと!
ビーンズあいでは、「はんごろし」のほか、豆腐やおからを使った蒸しパンもつくっています。
10人の中から交代で1日に4人が製造を担当しています。
冬場は朝7時から、夏場は6時半から集まって
10時の出荷までにこれらをつくっているそうです。
みなさん、とても元気でいらっしゃいます。
さらに、ビーンズあいは、もともとJA女性部の集まりから誕生したグループ。
つまり、農家のお母さんたちです。だから、素材は自分のところでとれたものを使います。
主な材料となるお米も、自分たちの田んぼでとれたもの。
中に入っているヨモギも自分たちで採ってきたものだそうです。まさに手づくり。
はんごろし」は那賀川沿いの「もみじ川温泉」の向かいにある、
小さな農産物直売所「あいおい」で買うことができます。
朝10時の開店に合わせて来店し、まとめて買っていくお客さんも。
車で1時間以上かかる徳島市内からも買いに来る人がいるそうです。
開店と同時に来ればまだ温かいできたての「はんごろし」が買える、
というだけなく、実は売り切れるのも早いというのがその理由。
名前のインパクトやそのおいしさから評判になり、
平日は200個、休日は400個つくられていますが、昼過ぎには売り切れるほどの人気ぶり!
しかし、おばあちゃんたちのモットーは「無理をしない」。
だから、これ以上、製造数を増やすことは無いそう。
なかなか手に入らないという点も魅力のひとつかもしれません。
information
農産物直売所あいおい
住所 徳島県那賀郡那賀町大久保字西納野
TEL 0884-62-0950
営業時間 10:00〜18:00 木曜休
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