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「福寿醤油のすだちしょうゆ」
すだち消費量日本一の
徳島県民も納得の味

おでかけコロカル|徳島編

posted:2014.3.31   from:徳島県鳴門市  genre:旅行

〈 おでかけコロカルとは… 〉  一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。

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ウエブマガジン四国大陸

「ウエブマガジン四国大陸」は、食、暮らし、自然、風景、仕事、歴史など、四国の密やかな魅力を発信中。四国に住む、デザイナー。編集者、イラストレーターなど、20~40代の他業種のメンバーで運営している。
http://459magazine.jp/

徳島県は日本一の“すだち”の生産量を誇り、 またその消費量も日本一。
夏から秋にかけて露地物の収穫時期にはスーパーや産直市で手頃な価格で買うことができます。
自宅で育てている方などからいただく機会も多く、
その時期は徳島の家庭の“常備菜”ならぬ “ 常備柑橘類”。
サンマや冷奴に使うのはもちろん、お鍋のポン酢替わりに、
お刺身に、お肉に、お味噌汁にと何にでもギュッギュッと絞って、贅沢に使われています。

つまり、“すだち”に対してとても舌の肥えた徳島県民。
そんな「徳島県民に合うすだちしょうゆ」をコンセプトにつくられたのが、
この福寿醤油の「すだちしょうゆ」です。

2012年に発売されたすだちしょうゆ。1本460円

「福寿醤油」は創業文政9年、およそ190年の歴史を持つ醤油蔵。
伝統的な製法を守り、諸味を一年以上発酵させる天然醸造で醤油づくりをされています。
深みある味わいとふくよかな香りの醤油は、地元鳴門はもちろん、
徳島県内津々浦々で家族代々愛用している方もたくさんいらっしゃるのだそう。

そして、このすだちしょうゆを発案したのは9代目の跡取り松浦亘修さん。
「新しくすだちしょうゆをつくるにあたって、
 すだちの味を一番よく知る徳島の人が食べて
 “おいしい!”と感じてもらえるものをつくろうと思いました」

9代目となる松浦亘修さん。東京で不動産などの営業を経験した後、32歳で跡を継ぎはじめたそう。代々受け継がれた醤油の味を広く知っていただきたいと、さまざまな活動を試みている。

試行錯誤の末、添加物や香料などを一切加えず、
すだちの果汁を贅沢にたっぷり使ったすだちしょうゆが完成。
「産直市などでも販売しているのですが、県内の方のリピーターもとても多いんですよ」
ということで、ひとくち舐めさせていただくと、なるほど納得!
天然醸造のお醤油とのバランスも良く、
すだちの爽やかな酸味がストレートに感じられ、まさに“徳島県民も納得の味”です。
150mlと、ちょっとしたお土産としても手頃なサイズ。
徳島県外の人へ差し上げても、すだちの魅力をしっかりお伝えできる逸品です。

なんとこの日は鳴門でとれた天然のワカメで味見をさせていただきました。天然のワカメは地元でもとても珍しく高価なもの。「鳴門のおいしいものを知って味わって欲しい」という松浦さんの心意気を感じることができました。

福寿醤油さんは四国八十八ヶ所一番札所の近くにあり、醤油蔵見学も受付けています。
「日本の伝統を守り続けている蔵の様子に触れる場を増やし、
文化を守り続けていきたい」と、松浦さん。
併設の店舗ではすだちしょうゆをはじめ、気になるお醤油もすべて味見できます。

天然醸造で手間ひまかけて作られた醤油達。とても良心的なお値段にも驚きました!

受け継がれた蔵や地元の良いものを伝えていきたい。
そんな熱い思いを持ったつくり手の心意気に触れるひとときを過ごすことができました。

旧街道に面した 板張りの外観も趣きがあります。

information

map

福寿醤油株式会社

住所 徳島県鳴門市大麻町池谷字大石8
TEK 088-689-1008
営業時間 8:30〜17:00
日曜日・祝日休館
http://www.fukujyu1826.com/

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