空き家と人のマッチングは どうしてるの? 一般社団法人ノオト vol.11

一般社団法人ノオト vol.11

こんにちは。第11回を担当します、ノオトの伊藤です。

いよいよ書き尽くされてきた感じがありますが、
今回は、これまでに語られた内容もピックアップしながら、
大阪→東京→兵庫へと移り住んだ自身の視点も交えて、
空き家とまち、空き家と人、そしてまち同士の結びつき方についてお話したいと思います。

地域が、もっとワクワク楽しくなるためには

vol.8の後半でも触れられていますが、ノオトが空き家活用の計画づくりを支援するときには、
空き家単体ではなく、必ず地域としての視点がセットになっています。

「Aさんの空き家」を「Bさん」が活用する、と考えるのではなく、
「地域の空き家群」を「地域」のために活用する、と考える。
集落をリノベーションする、城下町をリノベーションする……
vol.8より)

上記のとおり、目の前のひとつの建物だけを見て
「これは何に使えるか」と思案するだけでなく、
集落や小学校区といったひとつのまとまりのなかで、
複数存在している空き家をどう活用していけば、
その地区・地域がよりすてきになっていくかを考えています。

また、増え続ける空き家問題について、現在全国各地で声高に叫ばれている
「地域課題であり負の遺産である空き家問題をどう解決するべきか?」
というアプローチではなく、
「日本の文化を表現したすてきな建物がなくなっていくなんてもったいない。
どうすれば、この資産を生かしたすてきな場所にできるか?」
という視点をノオトでは、スタート地点としています。

vol.2でご紹介した集落丸山での取り組みは、
この集落の景観の美しさを残したい、
残すためには建物の内側から中身を充填しなくては、というところから
プロジェクトが始まっていたことは、ご紹介したとおりです。

集落丸山はウェディングパーティが行われるまでになりました。子どもが駆けまわる姿に、集落のみんなも思わず笑顔になっていました。

今では私もすっかりそういった視点で考えるようになりましたが、
最初にこの考え方を聞いた時には、あーなるほどなぁ……と思ったものです。
同じく連載されていた香川県の仏生山まちぐるみ旅館
「どうやったら、にやにやしながら暮らせるか」と表現されていますが、
着想は同じところにあるのだと感じています。

そして、たいていの地域でこのような視点で考えることができるはずですが、
どうしても「課題解決」というアプローチが主流になっており、
マイナスの視点からスタートすることが多いのは、とてももったいないことだと思います。

どうすればより楽しくなるかを考えるほうがワクワクしませんか?

視察で聞かれる、マッチングのこと

建物とまちを結びつけて考えて、それぞれの建物の活用イメージができ上がると、
次は、建物の中身を充填するために、不可欠な「人」のマッチングが
必要になっていきます。

書籍『粘菌生活のススメ』 きのこ写真家が日本各地で 撮影した、美しい粘菌の世界。

ちかごろ話題の生きもの、粘菌(ねんきん)をご存知ですか?
粘菌は、動物でも、植物でも、菌類でもない不思議な生物。
謎に包まれた不思議な生態と、見た目の美しさ、かわいらしさで、
研究者だけでなく一般の方からも注目が集まっています。
(宮崎駿の漫画『風の谷のナウシカ』にも登場しました)

そんな粘菌の世界を紹介する書籍
『粘菌生活のススメ -奇妙で美しい謎の生きものを求めて-』が、
誠文堂新光社より発売されました。

(c) Fumihiko Arai

著者は、きのこ写真家の新井文彦さん。
赤、白、黄色から金属的な金色や銀色だったり、
アイスバー型、まち針型、まんじゅう型、プレッツェル型など
さまざまな色彩とかたちをもつのが、粘菌の面白いところ。

(c) Fumihiko Arai

そんな粘菌たちが撮影されたのは、北海道や東北各地。
北海道は阿寒川源流部の森、東北は青森県・蔦の森、
そして東京は東京西部・トトロの森をご紹介。
初心者の方にもわかりやすく粘菌の姿や生態を説明するとともに、
原始の姿を今に残す森の美しさも写真に収められています。

アメーバのように動きまわったあと、
きのこのように子実体を形成し、胞子で繁殖する。
単細胞生物にもかかわらず、知性の片鱗を見せる。
そんな謎の生態が、多くの研究者を惹きつけてやまない、魅惑の粘菌の世界。
いちど、覗いてみてはいかがでしょうか!

information

粘菌生活のススメ -奇妙で美しい謎の生きものを求めて-

著者:新井文彦

監修:川上新一

仕様:A5判、168ページ

定価:1,600円(税抜)

Web:Amazon

京都の歴史的建造物で 名作写真を堪能。 『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2016』

ただいま、京都のさまざまな建造物を会場にした写真フェスティバル
『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2016』(以下KYOTOGRAPHIE)が開催中!
『KYOTOGRAPHIE』は、世界屈指の文化都市である京都が
最も美しい春の時期におこなわれる、国際的な写真祭。
2013年から始まった『KYOTOGRAPHIE』も、今年で4年目を迎えます。

今年のテーマは“いのちの環”。
京都市内の15の会場にて、“いのちの環”を体感できる
国内外の気鋭のアーティストの作品や、
貴重な写真コレクションを鑑賞できる14の展覧会が開催されるんです。
参加作家には、サラ・ムーン、クリスチャン・サルデ、高谷史郎・坂本龍一、
ヨーガン・レール、アントニー・ケーンズ、クリス・ジョーダンら、
国際的アーティストがラインナップ。

それではさっそく、京都国際写真祭出展者の写真の一部をご紹介!

二代目鈴木真一「茶道」、1880年代 (c) MNAAG.

アドルフォ・ファルサーリ「茶器を持つ娘」、1885年頃 (c) MNAAG.

ティエリー・ブエット「生後58分の男の子」、2008年 (c) Thierry Bouët

ティエリー・ブエット「生後25分の男の子」、2008年 (c) Thierry Bouët

ティエリー・ブエット「生後9分の女の子」、2008年 (c) Thierry Bouët

クリスチャン・サルデ「環形動物の多毛類、ヴァナディス属の一種 Vanadis sp. ヴィルフランシュ・シュル・メール湾」、2009年 (c) Christian Sardet / Plankton Chronicles Project

クリスチャン・サルデ「ベニクラゲモドキ Oceania armata」※不老不死といわれるプランクトン、2012年 (c) Christian Sardet / Plankton Chronicles Project

クリス・ジョーダン「CF000478 コアホウドリのヒナの体に入っていたもの」、ミッドウェイ諸島、2009年 (c) Chris Jordan

クリス・ジョーダン「CF000668 コアホウドリのヒナの体に入っていたもの」、ミッドウェイ諸島、2009年 (c) Chris Jordan

福島菊次郎「自衛隊と兵器産業」より (c) FUKUSHIMA Kikujiro / Kyodo News Images

アルノ・ラファエル・ミンキネン「Oulujarvi Afternoon」、2009年 (c) Arno Rafael Minkkinen courtesy PUG OSLO

ソルヴァ・スンツボ、Love誌、2011年春夏号 (c) Sølve Sundsbø/Art + Commerce

古賀絵里子「Tryadhvan(トリャドヴァン)」、2015年 (c) Eriko Koga

銭海峰(チェン・ハイフェン)「2013年2月27日、成都から上海へ、春節旅行ラッシュ時のL1018号」、2013年 (c) Qian Haifeng

サラ・ムーン「The lock's girl」、1990年、何必館・京都現代美術館蔵 (c) Sarah Moon

在本彌生、濱田英明らが出展! 〈山本写真機店〉にて 熊本地震チャリティー写真展開催中

山口県宇部市にある〈山本写真機店〉のギャラリー〈GRAFTO〉にて、
平成28年熊本地震チャリティー写真展〈Ima / COLOR〉が、
2016年5月22日(日)まで開催されています。

写真展〈Ima / COLOR〉展示風景

これは、店主の山本陽介さんが
熊本の友人の被災をきっかけにして企画した展覧会。
浅田政志、在本彌生、内田ユキオ、西山勲、
ハービー・山口、濱田英明ら、
名だたる写真家の作品を、展覧会の会場とオンラインにて、
なんと1万円という低価格で販売! 
売上金を寄付するというプロジェクトなんです。

〈Ima / COLOR〉出展作品

写真展タイトルの〈Ima / COLOR〉は〈Re:S〉の藤本智士さんが命名。
藤本さんの言葉を、チョークボーイさんが手描きでデザインした
ビジュアルが展覧会のために作られました。
このビジュアルには、作品を見る人が
7枚のレンズ(6人の写真家とヤマカメ)を通して、
九州の明るい未来を見ている、という思いが込められています。

藤本智士/チョークボーイ

山本さんがこれまで開催してきたイベントなどを通して
知り合った、ゆかりある作家たちの快い協力により、
奇跡のコラボレーションが宇部で実現しました。

各作品の販売枚数は作家により異なります。
オンラインでのご購入のお申し込み、問合せは〈山本写真機店〉

TEL:0836-31-5005

メール:contact@yamamotocamera.jpまで。

庭にある共有スペースの役割とは? 〈藤棚のアパートメント〉。 IVolli architecture vol.6

IVolli architecture vol.6

こんにちは。アイボリィの永田です。
今回は僕らがアイボリィを設立するきっかけとなった
木造アパートの改修プロジェクトを紹介したいと思います。

僕らは今年でアイボリィを設立して3年目になるのですが、
このプロジェクトのお話をもらったのは3年以上も前です。
紆余曲折あり現在まさに、
というか、やっと進み始めた非常につき合いの長いプロジェクトです。

この木造アパートは横浜の戸部というエリアの、
5つの商店街が連なる藤棚町にあります。
藤棚町は名前の通り、藤棚が由来となっているのですが、
通行人のための憩いの場として設けた藤棚が評判となって町名になり、
今でもまちの入り口にその名残を見ることができます。

藤棚商店街。

藤棚商店街の藤棚。

藤棚町と、オーナーの川口ひろ子さんと僕との出会いは大学院の頃。
僕はその頃、建築家の西田司さんが設計された、
戸部にある〈ヨコハマアパートメント〉というシェアアパートに住んでいました。

オーナーの川口さんと。

〈ヨコハマアパートメント〉は1階に大きな共有部をもつ特徴的なアパートで、
定期的に展示が行われたり、書き初めや流しそうめんといった
季節に合わせた住民同士のイベントが行われたり、
日頃からさまざまな活動が行われている場所です。

ヨコハマアパートメントでの展示。

住民同士での流しそうめん。

学校に通いながら展示の企画や会場構成などを仲間とやったり、
学校の課題制作をつくったりしながら2年ほど住んでいましたが、
その間にオーナーさんとも仲良くなりました。
卒業が決まって引っ越しをすることになったときに
「いずれ今度はあなたにアパートをお願いするから!」と
送り出してもらったのを覚えています。

その後2年ほど上海で働いていたあるときに、
川口さんから「アパートの改修はいつやってくれますか?」と連絡が。
正直本当にやるとは思っていなかったのでとてもうれしく、
ちょうど前の事務所を退職したタイミングというのもあったので帰国を決意しました。
日本ではその頃原崎もひとりで仕事を始めていたところだったので、
帰国したときに声をかけてこのプロジェクトを始動、
これを機にアイボリィも設立することになりました。

ヨコハマアパートメントの大きな特長だった1階の共有部。
今回のアパートでもそのような活動のできる場所が欲しいというのが
オーナーさんの要望でした。
同じオーナーさんが同じ地域に2軒、このようなアパートを展開することで、
まちとの関わりに広がりが生まれます。
それはとてもおもしろいことなのでぜひやりましょうと、この計画はスタートしました。

ただ、藤棚町にあるこのアパートは、いわゆる風呂なしアパートで、居室は3部屋。
それといって特徴があるわけではなく、どちらかというとありふれた古い建物でした。

改修前のアパート。

風呂なしアパートだったかつての室内。

おまけに崖の下で境界線は曖昧、車は入らない。施工もなかなか大変そう。

九谷焼や天童木工が笑点とコラボ! 〈笑点 放送50周年特別記念展〉 オリジナルグッズ誕生

今年5月に放送50周年を迎える、
日本のテレビ史最長寿の演芸番組〈笑点〉。
これを記念し、ただいま東京・日本橋髙島屋にて、
〈笑点 放送50周年特別記念展〉が開催中です。

会場では、番組の歴史を振り返る展示コーナーから、
大喜利の舞台を再現したセットや
番組内で使用された小道具の展示、
大喜利で使われる座布団に触れることができる体験コーナーなど
ファンにとってはたまらない展示が繰り広げられます。

コロカル的に注目したいのは、
日本全国の工芸とコラボした限定オリジナルグッズたち。
九谷焼、印伝、今治マフラーに天童木工など、
職人技による、ハイクオリティな笑点グッズが並びます。
それでは多彩なラインナップをご紹介!

笑点×九谷焼 5号皿、豆皿

笑点 九谷焼 箸置き 5,000円(税抜)

笑点 九谷焼 そばちょこ 2,000円(税抜)

笑点 九谷焼 5号皿 2,200円(税抜)

九谷焼とのコラボでは、豆皿や箸置き、そばちょこが登場。
350年ほど前に描かれた伝統的な画風の青がベースの柄は、
古九谷風(こくたにふう)で色鮮やかに描いた、大喜利の舞台。
赤がベースの柄は、全面に赤を施した〈木米風(もくべいふう)〉。
“赤は邪気を祓う”と言われるのにちなみ、
縁起のいい招き猫に扮する笑点メンバーを描いています。

天童木工・座椅子(定式幕)92,500円(税抜)

天童木工・座椅子(座布団柄)92,500円(税抜)

こちらは山形・天童木工の低座イスに、
笑点オリジナルデザインの生地を組み合わせた限定商品。
デザインは笑点のオープニングでおなじみの定式幕をイメージしたものと、
演者が座っている座布団をイメージしたものの2種類。
「和室でもゆったりとテレビを見たい」という思いから
生まれた低座イスで見る〈笑点〉は格別。
座面裏に限定シリアルナンバーが入ります。

笑点 50周年記念 だるま 各500円(税抜)

こちらは福島県、白河だるまとのコラボ。笑点メンバーと同じように、
だるまがちょこんと座布団に座っています。おなかには「笑」の文字入り。

こどもとつくろう 〈BIG Origami Fuji〉 カブトを折れば富士山が現れる!

池ヶ谷知宏さんが代表を務める、
静岡県の〈good by market(グッバイマーケット)〉は、
富士山をモチーフとしたユーモア溢れるプロダクトを企画販売するブランド。
ティッシュを富士山の積雪に見立てる
ポケットティッシュのケースなど、
コロカル商店でもおなじみの存在です。

ビッグです

そんなグッバイマーケットから、
5月の節句にぴったりな新製品
BIG Origami Fuji〉が登場!
金色に輝く、富士山モチーフの折り紙です。
鶴を折れば背中に富士山。
カブトを折れば頭頂部に富士山が現れます。
出来上がったら、黒の台紙にカブトを飾りましょう。

お子さんと一緒につくったら、
付属の紐を使って、しっかり装着することもできます。

価値を再発見する 『REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸』 開催中

中田英寿氏が行っている〈REVALUE NIPPON PROJECT〉の
活動の一環から生まれた作品を展示、公開する
『REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸』
が、東京・パナソニックミュージアムにて開催中です。

〈REVALUE NIPPON PROJECT〉は、
日本が連綿と受け継いできた伝統的な工芸、文化や技術の
価値や可能性を再発見し、その魅力をより多くの人に
知ってもらう“きっかけ”を創出することで、
日本文化の継承・発展を促すプロジェクト。

これまで毎年、「陶磁器」「和紙」「竹」「型紙」「漆」といった
ひとつの素材をテーマに選び、さまざまな分野の専門家が、
工芸家と、アーティストやデザイナーといった共同制作者を選び、チームを結成。
各チームが自由な発想で、様々な作品を制作してきました。

普段は身近すぎて、その良さに気づくことが難しい日本の工芸作品。
工芸家やその作品の認知度は決して高いとは言えず、
後継者不足で悩む作り手が多く存在している現状があります。

“REVALUE”とは、“価値を再発見する”という意味の造語。
会場では、新たな刺激を受けた工芸家たちの技術力の高さと
その作品の美しさに誰もが驚いてしまいそう。

それでは展示されている作品をご紹介!

〈UFO鍋〉植葉香澄、奈良美智、中田英寿 2010年 茨城県陶芸美術館蔵 © 植葉香澄、奈良美智、中田英寿 © Junichi Takahashi

〈光器〉新里明士、宮島達男、藤原ヒロシ 2010年 茨城県陶芸美術館蔵

〈WHITE〉堀木エリ子、鈴木理策、中田英寿 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 © Takaya Sakano

〈Life size polar bear in papier mache〉橋本彰一、片山正通、NIGOⓇ 2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵 © Junichi Takahashi

〈洛竹庵(茶室)〉大塚祐司、堀口豊太、小山格平、塚田章、山中晴夫、建畠晢 2013年 イヴ・ブゴン蔵 © Junichi Takahashi

まちに生まれた 小さな客室の役割は? 仏生山まちぐるみ旅館 vol.6

仏生山まちぐるみ旅館 vol.6

こんにちは。
ぼくは、香川県高松市の仏生山町というところで、

建築の設計事務所と、仏生山温泉を運営しています。
ここでにやにやしながら暮らすために、まち全体を旅館に見立てる、

〈仏生山まちぐるみ旅館〉という取り組みを10年がかりで進めています。

これまでの記事では、
仏生山地域のリノベーションを時系列で紹介してきました。
最後の回になるこの稿では2015年の11月に完成した、
まちぐるみ旅館にとって、ふたつめの客室となる、〈温泉裏の客室〉です。

場所は名前の通り、仏生山温泉の裏に隣接しています。
ほんとうに裏にあって、田んぼの横のあぜ道を通って行く感じ。

リノベーション前は平屋の住宅。見えているのは住宅の勝手口側、リノベーション後は正面玄関になる。

リノベーション前は平屋の住宅でした。
某プレファブ住宅メーカーの軽量鉄骨仕様、2LDKタイプです。
築年数は30年ぐらい、大きさは約70平米です。
持ち主の方が引っ越しをすることになり、
仏生山温泉が譲り受けることになりました。
しばらくそのままでしたが、リノベーションして宿泊施設にすることにしました。

リノベーション前の南側の外観。

リノベーション前のキッチン部分。

もともとある、〈縁側の客室〉(2012年開業)は
1棟貸タイプ、4名から10名まで宿泊できる家族やグループに適した客室です。
一方、今回の「温泉裏の客室」は、個人が気軽に利用できるように
1名または2名用のいわゆる個室タイプとしました。

建物の中には個室が4つ。
共同のお手洗い、洗面シャワー室が併設されています。
建物自体は小さいけれど、
となりにある仏生山温泉は出入り自由だから、
温泉の休憩室で、だらだらしたり、
本を読んだり、ちょっと仕事をしたりもして、
寝るときは〈温泉裏の客室〉に帰って、静かに過ごす。
そういう楽しみ方が多い。
もちろん温泉は入り放題だから、
(チェックイン前、チェックアウト後も含めて)
連泊して、ゆっくり湯治される方もたくさんいらっしゃいます。

料金は、

1名1部屋 ¥6,800

連泊の場合は2日目から¥5,800

2名1部屋 ¥9,800 

連泊の場合は2日目から¥8,800

寝巻やお風呂セットもついています。

施工にあたっては、前々回の〈TOYTOYTOY〉にも登場した、
〈gm projects〉のメンバーとして活動している小西康正さんが
中心になって行いました。
設計は、ぼくと、小西康正さん、松村亮平さんの3人チーム〈こんぶ西〉が担当しました。

新築の建物の場合、設計が先で施工が後っていう順番だけれど、
リノベーションは、やりながら考えるということもよくある。
もちろん建主に迷惑がかからないようにしないといけないけど、
今回の建主は仏生山温泉だから、そのへんは大丈夫。

とりあえず、内装の撤去から。
リノベーションは、
何を残して、何を新しくするか、
というところが勘どころなんだけど、
この物件は残念ながら、
もともとがメーカーのプレファブ住宅。
だからね、もう、何も残すところがない。
むしろ全撤去。

小西康正さんによる解体のようす。正面扉の奥の和室で寝泊まりしながらの作業。

屋根面に断熱材を再設置。

間仕切り壁や天井を撤去してみたら、
軽量鉄骨の柱があるのは周囲の外壁部分だけでした。
中のほうは、柱が1本もないワンルームになった。
これはよかった。
普通の木造住宅ならたくさん柱があって、
その柱に間取りの制約を受ける。
逆に柱のないこの状態なら自由に平面を計画できる。
ここにきて軽量鉄骨のプレファブ住宅に感謝。
そういう意味ではプレファブ住宅も
リノベーションに向いているかもしれません。

間仕切り壁がなくなってがらんどうの状態。室内に柱がない。

お手洗いは工事中も現役、撤去は一番最後。

『産地ゴト展 vol.04 “瀬戸”』 焼き物のまち瀬戸の 若手陶芸作家グループ 〈Seto Mappen〉登場。

東京・青山の〈coto mono michi at TOKYO〉にある、
日本の地場産業を伝えるギャラリー〈産地ゴトGallery〉にて
2016年4月14日(木)より、
『産地ゴト展 vol.04 “瀬戸”』が開催されます。

これまで鯖江や京都などが紹介されてきた〈産地ゴトGallery〉が
今回フィーチャーするのは、焼き物の街、愛知県の瀬戸市。
瀬戸市で活動する35歳以下の若手陶芸作家グループ
〈Seto Mappen(セトマッペン)〉が手がける、瀬戸もの陶器市です。

日本六古窯のひとつで、長い歴史がある愛知県・瀬戸市。
瀬戸は気候が温暖な上に、やきものの原料となる
良質の陶土やガラスの原料となる珪砂を豊富に有しています。
そこで育まれた“せともの”は、今や焼き物の代名詞となり、
国内外問わず多くの人に人気です。

〈Seto Mappen(セトマッペン)〉

〈Seto Mappen〉は、そんな瀬戸で活動する、
35歳以下の若手陶芸作家によるグループ。
同じ瀬戸で、同じ窯業の道を志す同世代作家が集まり、
瀬戸焼ブランド向上を目指すプロジェクトです。

今回展示するメンバーは、
大辻圭史さん、深田涼子さん、鈴木義宣さん、
加藤真雪さん、加藤徳美さん、加藤あいさん、の6作家。
それではそれぞれの個性豊かな作品をご紹介!

加藤真雪〈ブルーメ ロンググラス〉各種3,500円(税抜)

瀬戸染付焼の窯元〈眞窯〉四代目の加藤真雪さん。
伝統的工芸品である瀬戸染付焼の“ダミ”という技法を用い、
フラワーモチーフをデザインしたシリーズ〈ブルーメ〉のほか、
アクセサリーなども手がけています。

加藤徳美〈mimiプレートM サラダ&おそうざい〉2,800円(税抜)

加藤徳美〈mimiボウル スープ&どんぶりごはん〉3,200円(税抜)

加藤徳美さんも、瀬戸の窯屋に生まれた〈窯屋の娘〉。
当初は焼き物に興味無く別の道を歩んでいましたが、
海外で目にした日用品や雑貨に惹かれて、
逆輸入的感覚で家業の魅力に気づき、
窯業の道を志すことに。現在は瀬戸市にて作陶中です。

加藤あい〈焼メヒコ ボール〉4,000円(税抜)

加藤あい〈白花 フタモノ〉3,800円(税抜)

加藤あいさんも瀬戸市に生まれ、
瀬戸窯業高等学校専攻科を修了し、
現在は(有)立日窯菊陶園にて制作する作家。
メキシコの陶磁器学校で行われたセミナーに
参加した経験を活かしたメキシコ風の瀬戸物が魅力。

大辻圭史

京都や多治見で陶芸を学んだ大辻圭史さん。
現在は瀬戸で焼き物を作られています。

鈴木義宣〈navel カップ(blue、purple、lime)〉3,500円(税抜)

鈴木義宣〈spacy ware PLANET〉40,000円(税抜)

鈴木義宣さんは、陶芸作家・鈴木紀文の長男として
瀬戸に生まれた作家。
宝石をイメージしたワンポイントを施したシリーズ〈navel〉や、
ガラス質と金属質(白金)を用いて、
近未来的フォルムをイメージしたシリーズ〈spacy ware PLANET〉も。

[ 鹿の舟 ]生活学校開校! 第1回講座は 野村友里・野村紘子講師による 『たべる』

2016年4月18日(月)と19日(火)の二日間にわたり、
奈良市井上町の複合施設〈鹿の舟〉にて、
フードディレクターの野村友里さんと
野村紘子さんによる講座、
[ 鹿の舟 ]生活学校 第1回『たべる』が行われます。

講師は、〈eatrip〉フードディレクターの野村友里さんと、
その母であり、料理を中心に30年以上にわたって
おもてなしの心を伝え続ける野村紘子さん。
テーマは、“食べるとは、一体どういうことだろう”と、
ふと立ち止まって考えること。
一日に3回食べる、それは習慣ではあるけれど、
その一回一回をどのように過ごすかが、生きていくうえで、
とても大事なこと。“たべる”ことに耳をすませる講座です。

〈鹿の舟〉外観

繭 Mayu(読書室)

繭 Mayu(観光案内所)

囀 Saezuri(喫茶室、ギャラリー)

会場は、奈良市井上町にある、奈良の食と文化を発信する複合施設〈鹿の舟〉。
ここはもともと、地域の方に親しまれてきた、大正期に建てられた住宅。
奈良市にある、カフェと雑貨のお店〈くるみの木〉が、
奈良町南観光案内所の〈鹿の舟〉として
2015年11月にオープンしました。

〈鹿の舟〉のコンセプトは、伝統的な生活文化が今も色濃く残る
奈良町の魅力を発信するということ。
観光案内所、展示室、読書室、学習室の〈繭 Mayu〉、
食堂、グローサリーの〈竈 Kamado〉、
喫茶室、ギャラリーの〈囀 Saezuri〉など、
ただ観光案内を行うだけでなく、その生活文化に触れて
様々な“知る”、“食べる”、“買う”ことが出来るんです。

京都〈和久傳〉の おもてなしの心を知る 〈和久傳のしごとと遊び〉

京丹後で明治3年に創業した〈和久傳旅館〉から
その歴史が始まった〈和久傳〉。
京都市内の料亭〈高台寺和久傳〉や、
料亭の味を“おもたせ”出来るお店〈紫野和久傳〉など、
その確かな味とおもてなしの精神で多くのファンを持つブランドです。
代表商品、れんこん菓子〈西湖〉は
喜ばれるおみやげの定番になっています。

日本の暮らしの美、暮らしの文化を深掘りする〈和久傳〉。
これまで料亭として培ってきた“しごと”のほか、
京丹後という郷土を思いやりながら周りの方々と
様々な楽しみを共有してきた“遊び”を紹介する
イベント〈和久傳のしごとと遊び〉が、
2016年4月13日(水)より東京・三越日本橋本店にて開催されます。

イベントでは、日本を代表する染色家である吉岡幸雄さんによる、
和久傳の初夏の室礼(しつらえ)をご紹介。
日本独自の色に拘り、色で季節を表現するおもてなしの大家でもある
吉岡さんと和久傳のコラボレーションが楽しみです。

〈和煮〉ちりめん山椒648円~(税抜)

もうひとつの催しは、“和久傳のしごと”。
今回デビューする新商品の〈料亭のだし〉シリーズや
電子レンジのマイクロウェーブをカットする楽磁鍋、
そのほか定番のれんこん菓子〈西湖〉や、
ちりめん山椒や福久梅鰯などの〈和煮〉など、人気のおもたせの販売も。

そして、和久傳が抱いてきた、
郷土の丹後や周りの方々への想いを紹介する“和久傳の遊び”も。
てっさい堂、染司よしおか、門出和紙、圡楽の商品や、
細川護煕氏や安野光雅氏の作品展示なども行います。

本イベントのお問い合わせは、三越日本橋本店
ギャラリー ライフ マイニング(03-3274-8935)まで。

information

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和久傳のしごとと遊び

住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1

期間:2016年4月13日(水)~5月10日(火)

会場:三越日本橋本店 本館5階 「ギャラリー ライフ マイニング」

お問い合わせ:三越日本橋本店 ギャラリー ライフ マイニング

TEL:03-3274-8935

Web:公式サイト

荒れ放題の空き家が、 ここまで変わる? 子育てママにやさしい一軒家。 ASTER vol.5

ASTER vol.5

こんにちは、ASTERの中川です。
今回はこれまでと少し変わり、賃貸物件のご紹介をしたいと思います。
古くて不便な場所にあり、大家さんも困っていた空き家が、
新たな入居者によってセルフリノベーションで変化、いや進化し、
ママやパパが、子どもを連れて集まる憩いの場となっています。
そんな場所のお話です。

僕らは熊本で〈あんぐら不動産〉 という不動産物件紹介サイトを運営しています。
あんぐら不動産の“あんぐら”とは“アンダーグランド”の略。
熊本に眠っている、アンダーグランドで、マニアックで、
普通じゃないけどすてきな、
そして実際に住むこともできる、物件を紹介するWEBサイトです。

そこには普通じゃない物件を探している人からも、
普通じゃない物件を所有する人からも(笑)、連絡があります。
今回はそんな双方からの要望がちょうどマッチングできた事例だと思います。

リノベーションもしがたい木造平屋

ある日、
あんぐら不動産へある物件を所有するオーナーさんから相談がありました。
「自分の所有する物件が数年空き家で困っている。
築年数も古いし、内装は傷んでるし、場所も不便な所にあるので、
入居者が見つからない。どうにかしたい」とのこと。

さっそく見に行くと、まず場所がたしかに不便。
物件の住所は熊本市西区島崎。
熊本市内でも中心地から離れた金峰山という山の麓にあり、
最寄り駅からは徒歩20分以上かかり、車でしか行けない。
途中、坂を登って、下りて、すぐまたV字に角を曲がり、
車同士がすれ違えない道を進んだ突き当たり……という場所にありました。

外観はこんな様子でした。

その建物は築38年経った木造平屋のごく普通の家。
前入居者が退去して約4年も空いている状態でした。
たしかに建物は古い。内装もボロボロ。庭はすごいジャングル!

どうしましょうか……。

普通に貸すのは難しそうだ……
リノベーションしても結構費用がかかりそう……
とりあえず庭の剪定からでしょ……

いろいろと考えた結果、
デメリットだらけのこの物件もよく考えれば
庭もあるし、周辺環境も自然豊か。
戸建の賃貸物件で家賃もお手頃だし、どうにかなるんじゃないか?
と思い始めました。
このままじゃ普通にリフォームされるか、取り壊される運命。
それもなんか悲しいし。

そこで、水廻りなど最低限の設備と内装の下地までを僕らがつくり、
内装の仕上げは入居者が自由にDIYできる、
〈下地の家〉というコンセプトで募集することになりました。

オーナーにとってコスト軽減できるのと同時に、
入居者にとっても、自分の好きな内装にできるのが大きなメリット。
まだまだ熊本では少ないセルフリノベーション可能物件。
これなら不便な場所や古い内装のデメリットも解消できそうだと思いました。

そんな時期にちょうどあんぐら不動産へ、
今度は変わった物件を探している方から連絡が入りました。

新入社員に贈りたい? リアルすぎる 〈ホウレンソウカレンダー〉

愛知県名古屋市で、印刷物やノベルティグッズの
ネット通販事業を展開している〈アイカム〉が、
春の新生活に向けて?ほうれん草そっくりの
〈ホウレンソウカレンダー〉を発売。
2016年4月1日から4月30日までの期間限定で、
企業向けに販売を行います。

あまりにもリアルな〈ホウレンソウカレンダー〉。
その秘密は、折り目を付け、
重ねた際に立体感が出るように工夫をしたこと。
思わず「なんで机の上にほうれん草があるの??」と
目を疑ってしまいそう。
ちなみに価格は2000円(税抜)。
生のほうれん草が100gで20キロカロリーのため、
それを掛けあわせた数字なのだそう。

このカレンダーを考案した理由は、
とても高い新卒社員3年以内の平均離職率を
どうにかしたいという思いから。
“思っていた仕事と違った”、“会社の環境に慣れなかった”、
“職場の人間関係がつらい”などのネガティブな理由が
離職理由に上げられますが、
まずは基本的ビジネスマナーである
“報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)”が
上手くできるようになれば
状況を変えることが出来るかもしれない...という思いが込められています。

リアルさを追求するあまり、
カレンダーとしての書き込み部分の機能は省略。
祝日はてんとう虫などのかわいい昆虫がお知らせしてくれます。
2016年4月からのカレンダーで、両面印刷の6枚組。
受注は最低80セットからの受け付けとなり、
法人のみの限定発売です。
お問い合わせ、お申し込みはWebサイトより。

information

ホウレンソウカレンダー

販売価格: 2,000円(税抜き)

販売期間: 2016年4月1日~4月30日

最低受注数量: 80セット~

問い合わせ先:アイカム公式サイト

知っているようで 知らない布のこと。無印良品で 〈日本の布ができるまで展〉開催

東京・有楽町の〈Open MUJI Tokyo〉にて、2016年4月8日(金)より
〈日本の布ができるまで展〉が開催されます。

テーマは、私たちの毎日の暮らしに欠かせない布。
縄文時代にその歴史が始まった日本の布は、独自の着物文化に発展し、
織りや染め、意匠など産地ごとの特徴や、個々の職人技によって
その文化が花開いてきました。

身近な存在ですが、その多様な産地や種類、性質、
構造や仕組みなどはあまり知られていない、“布”。
〈日本の布ができるまで展〉では、
一枚一枚の布に秘められた物語をひもとき、その魅力の源泉をご紹介。
また布づくりにまつわるトークイベントやワークショップも開催されます。

トークイベント〈日本の布・時代を超えた伝統〉

2016年4月15日(金)には、
布づくりにまつわるトークイベント〈日本の布・時代を超えた伝統〉を開催。

ゲストはテキスタイルデザイナーの須藤玲子さん、
デザインマネジメントの伊東史子さん。
須藤さんは無印良品ファブリックスのデザインアドバイザー。
トークのテーマは、2012年より行っている、
日本各地の染織産地を巡り出会った布づくりにまつわるお話。
イベントの詳細はWebサイトから。

ハギレでつくる鯉のぼり

4月17日(日)には、ワークショップ〈ハギレでつくる鯉のぼり〉を開催。
様々な種類のハギレから、お好きな柄と色を選び、
オリジナルのパッチワークでできた鯉のぼりをつくります。
親子でのご参加も歓迎! お申し込みはWebサイトから。

布がうまれる現場

そして5月11日(水)には、
本企画で紹介する染織産地の中からつくり手を招き、
布づくりにまつわるトークイベントを開催。
群馬県伊勢崎市のカツミ株式会社、
山形県鶴岡市の鶴岡シルク株式会社、
群馬県桐生市の有限会社 井清織物らが参加します。
お申し込みはWebサイトから。

国際的な価格競争や後継者の問題等、
取り巻く現実は厳しいものになっている日本の布づくり。
職人やその道具から見えてくる、日本のものづくりに
触れてみてはいかがでしょう。

information

map

Open MUJI Tokyo 日本の布ができるまで展

会場:無印良品 有楽町 2F Open MUJI Tokyo

住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-8-3

インフォス有楽町 無印良品 有楽町2F

会期:2016年4月8日(金)〜5月29日(日)

開場時間:10:00〜21:00(入場無料)

Web:公式サイト

昔の佇まいに戻すだけ? 古民家改修のすすめ。 一般社団法人ノオト vol.10

一般社団法人ノオト vol.10

第10回目となる今回は、〈篠山城下町ホテルNIPPONIA〉をはじめ、
ノオトの古民家再生物件のほとんどに建築家として関わっていただいている、
才本謙二さんに執筆をお願いしました。

才本さんは、一般社団法人ノオトのメンバーであるとともに、
篠山を本拠とする才本建築事務所の代表として、
兵庫県をはじめ数多くの古民家再生を実施してきた、古民家再生の第一人者です。

今回は、実際の古民家再生物件を数多く手がける建築家からみた、
古民家再生に対する考え方をお聞きできればと思っています。
以下、才本謙二さんにバトンタッチします。

一般社団法人ノオト 区切りのvol.10に登場しました才本です。
vol.9までの執筆者とともに古民家に関わって12年、約200件のリノベを計画し、
100棟近く触ってきました。
話のネタは、みなさまに書き尽くされてしまいました。
コーディネーターの星野さんから、
建築家の立場から古民家改修について書いてほしいと
リクエストをもらっていましたが、
あまり面白くないので、日頃思っていることを、したためることにしました。

リノベのススメタクナイ

リノベーションとは、
『家とインテリアの用語がわかる辞典』によると、

建築物の修理、改造のこと。耐震性や省エネ性などの機能を高める、
事務所用ビルを居住用マンションに変更するなど、
既存の建物を大規模改装し新しい価値を加えることをいう。
用途変更や時代の変化に合わせた機能向上を伴う点でリフォームと区別することが多い。

と定義付けられています。

私がやっていることは、機能向上もしていないし、
まして大規模に改造もしていないのです。
今は、「快適でおしゃれな住空間なんてまっぴらごめんだ」と思っています。
しかし最初は、みなさんがやられているような真っ白な漆喰壁に間接照明と
ピカピカの無垢の床で仕上げたおしゃれなものにあこがれていました。
またそれが常道だと思っていたので、薄汚れた壁を全面塗り替えるなど、
できる限り汚いものを排除していました。
でも排除すればするほど、古民家らしさが消え去り、
いやらしい作家性が表へ出てきてしまって、とても居心地の悪いものに感じました。
ただ、私がやる物件は予算工期がないのがほとんどで、
「お金ないから」「平成の修理とわかるように……」と言い訳しながらやっていました。

現在の趣を残す改修方法を「これでいいやん」と自分の中で確信に変わったのは、
ささらい〉(篠山市日置 中西家)からだったように思います。
ささらいは、古民家レストランとショップからなる複合施設ですので、
それなりに改修費がかかっていますが、どこを直したかわからなく仕上がりました。
気の毒なのは工務店さんで、
「何もしてないやないか、ぼろ儲けやな」と言われてしまいましたが、
それも、
昔の佇まいのように趣のあるかたちで直せる技術があり、手間と時間をかけている証拠。
私としては、「しめしめ」と心のうちで思ったりするのです。

ささらい改修中の様子。

ささらいの改修後。趣をできるだけ残し、昔からそこにあるような佇まいに。

「建物が最も輝いた時代(=創建当時)に戻す」
と声高らかに、仕事をしてきました。
ボードに合板、床板を剥ぐと創建当時のすばらしい部材が顔を出します。
黒光りする梁に、1尺(約30センチ)近くある大黒柱の力強さに圧倒されます。

でも最近、直近のこの家の人々にとって、
都会に一歩近づいた昭和の改造こそ、
最も輝いた瞬間であったのではないだろうかと考えるようになりました。
「産まれてずっと、すすけた天井を見て育ったんだ」
「風呂炊きが一番いやだった」
「個室が欲しかった、プライバシーなんてなかったから」……
だから、すすけた天井に白いボードを張って、ガスを引いていつでも風呂に入れる。
襖を取っ払って壁をつくったから、音楽だって大きな音で聴けるんだ。
「昔の状態に戻す? 何を言っているんだ。バカじゃなかろうか!」

昭和の改造の例。合板やボードで床・天井・壁をつくる。

そうなんです、創建当時に戻すことは、家人からすればきっとバカなんです。
性能は確実に低下しています。
すすけた真っ黒な天井に払っても払っても取れない壁の汚れ、キズだらけの柱、
家全体は昼間でも暗いし、隙間風も入ってきて寒い。
ガスを止めて囲炉裏に五右衛門風呂とおくどさん(かまど)、
炭や薪を熱源にするなんて呆れていることでしょう。
よくするのがリノベでしょ、全然よくなっていないじゃないか。

大規模な工事かというとそうでもありません。
家人からバカにされつつ、昭和を取り去り現れた梁と柱を何回も雑巾で拭き取る。
壁は全面修理することなく、
欠け落ちた部分をまったく違った色の地元の土でちょこっと手直しするだけ。
我々のやっていることは、どうも一般的に定義づけられたリノベでは、ないようですね。

ただ言えることは、
時空に振れ、機能を超えるもっと大事なものが潜んでいることに気づき、
価値観を司る部分を刺激していることは確かなようです。
人の営みをむやみに取り去ることは、昭和の改造と何ら変わりませんね。
リノベとは、新しい価値を加えることだけで十分なような気がします。

天井を剥ぐと現れる創建当時の部材(集落丸山)。

才本建築事務所内のおくどさん(かまど)。

見る洋館から使う洋館へ。 神戸・塩屋の美しく楽しい場所 〈旧グッゲンハイム邸〉

神戸・垂水区のJR塩屋駅近く。海と山が近く、潮の香りが漂う塩屋に、
〈旧グッゲンハイム邸〉があります。
ここは、1909年にドイツ系の貿易商が建てた、
コロニアル様式の大きな洋館。

海を前にした開放的な立地に、広い庭の灯籠や松の木による
エキゾチックな趣きが特別な雰囲気を醸し出しています。
いまは多目的スペースとして活用されていて、
コンサートや展覧会、ワークショップ、講演、教室などの
文化的行事のほか、結婚披露宴や同窓会などの会場になることもあるんです。

美しいコロニアル様式。

2階から海を望む。

塩屋は、海の向こうに淡路島を望む、温暖で風光明媚な土地。
かつて貿易商の別荘地として愛され、瀟洒な異人館がいくつも建てられました。
その歴史と魅力は、コロカルの連載『グレアムさんの神戸日記』
ご紹介してますので是非ご覧ください!

いまも魅力的な姿を残す塩屋の洋館たちですが、
〈旧ジョネス邸〉など、すばらしい建物も
時代の流れには逆らえずさまざまな理由から
取り壊されてしまう洋館も数多くありました。
〈旧グッゲンハイム邸〉も長年空き家になっており、
保存が心配されていた建物でした。

そこで、現在〈旧グッゲンハイム邸〉の管理人を務める、
音楽家の森本アリさんの家族が心配し、オーナーに手紙を書き、
オーナーの深い理解を得て家族で〈旧グッゲンハイム邸〉を取得。
修繕を行い、その美しい姿の保存を成し遂げ、
いまでは地元の人たちで賑わう多目的スペースになっています。

たくさんの音楽イベント

森本さんが音楽家なだけあって、〈旧グッゲンハイム邸〉では、
音楽やアートの催しもたくさん行われます。
その特別な雰囲気に惹かれ、是非グッゲンハイム邸でライブをしたい! 
と依頼するアーティストが国内外からやってくるのだとか。

六甲山の魅力を生かした作品求む! 現代アートの祭典 〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉

明治時代、居留外国人によってレジャーの山として開発された神戸の山、六甲山。
ここで、現代アートの祭典〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉が
2016年9月14日(水)から11月23日(水・祝)まで開催されます。

これは六甲山上に設置されたアート作品をピクニック気分で周遊し、
その自然や眺め、歩いて知る歴史などとともに、
六甲山本来の魅力を楽しむ展覧会。
木々の間を散策したり、お弁当を広げたり、
昼寝をしたり、楽しみ方は自由!
山の上で、リラックスしたひとときを過ごすことができます。

森太三 関係のベンチ 2015年 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞グランプリ受賞作品

ただいま〈六甲ミーツ・アート 芸術散歩〉では、
招待アーティストによる出展に加え、
公募部門を設けて広く一般から作品を募集中!

作品を展示する会場は、六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、
六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、
六甲ケーブル、天覧台、六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)
の六甲山上施設です。屋外展示が基本となります。
入選者には制作補助金として25万円が授与されるそう。

進藤篤 小さな塔 2015年 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞準グランプリ受賞作品

齋藤隆太郎(DOG)+東大計画系研究室 0.90nのゆらぎ 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2015 公募大賞奨励賞作品

求められているのは、六甲山の特性を生かした魅力的な作品プラン。
応募は5月9日(月)まで、詳細は公式サイトにて。

information

map

六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016

住所: 〒657-0101 兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877−9(六甲ガーデンテラス)

営業時間:10:00~17:00 ※受付終了時間は各施設により異なります

定休日:会期中無休

会期:2016年9月14日(水)~11月23日(水・祝) 

時間:10時~17時 ※受付終了時間は各施設により異なります

※会場により17時以降も鑑賞できる作品があります

会場:六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、六甲ケーブル、天覧台、六甲有馬ロープウェー(六甲山頂駅)、プラス会場:TENRAN CAFE(カフェの利用が必要)

Web:公式サイト

滋賀の観音様が 上野〈びわ湖長浜KANNON HOUSE〉 におでまし!

上野のシンボル、不忍池にある弁天島(中之島)は、
寛永寺の開祖・天海が江戸時代に、
琵琶湖に浮かぶ竹生島になぞらえて築かせたとのいわれがあります。
そんな縁から、竹生島にある宝厳寺の〈聖観音立像〉が
不忍池のほとりにおでましになられました。

竹生島の160段以上ある階段の上にある宝厳寺からゆっくりと降りてこられた〈聖観音立像〉。

会場となっているのは〈びわ湖長浜KANNON HOUSE〉。
滋賀県長浜市が東京都内で情報発信拠点としてつくった施設です。
実は長浜市には、130体を超える観音像があり、
その観音像を2か月に1体ずつ、〈びわ湖長浜KANNON HOUSE〉にお招きするのです。

まずお招きしたのは、上記の〈聖観音立像〉。
平安時代後期のもので、67cmの小柄な木造。
左手には壬生蓮華(みぶれんげ)、右手でその花びらをつまむようなしぐさをしています。
比叡山延暦寺横川中堂のご本尊を模したもので、天台宗の影響があると考えられています。

小さな観音様にふさわしく、ミニマルな場所。観音様に対すると、背筋が伸びます。

今回の聖観音立像は、宝厳寺の住職によってお守りされています。
実は長浜の観音像の多くは、古くは奈良・平安時代から千数百年、
地域の人たちの手によって守られてきているのです。

「昔からお堂や仏様の維持管理は、地域の住民が当番制などで行ってきました。
集落ごとに自治会が行ったり、保存会を立ち上げたり。
たった数軒の家だけで管理している地域もあります」と
〈高月観音の里歴史民俗資料館〉学芸員である秀平文忠さんが教えてくれました。

地域の人たちの手によって守られてきた観音像のある小さなお堂。

オープニングイベントで流された映像では、
宝厳寺の住職が「観音様が遠くに行ってしまうのはさみしい」と話していました。
その感覚はもちろん地域住民にもあります。

「観音様が移動される際は、数珠を持ってお見送りされたりして、
生活の一部となっていることを感じます」

この〈びわ湖長浜KANNON HOUSE〉には、観音様は一体ずつしかお見えになりません。
観音像を見てもらうだけではない、大きな目的もあるからです。

オープニングイベントの冒頭で挨拶した藤井勇治長浜市長は言います。
「長浜は、歴史の重みと文化の香りは日本一です。
観音様を通して、市民が営々と守り通してきた営みを感じてほしい」

「長浜には文化財指定を受けている観音像もたくさんありますし、
観音像自体のつくりの技術や美しさも、奈良や京都に負けていないと思います。
そうした貴重なものを、地域住民だけで守ってきたという
“祈りの文化”を知ってもらいたいのです。
みんなで協力して守らないといけないもの。
それができて初めてコミュニティの一員として認めてもらえます。
この行為が、結びつきを強くしています。
観音様は、文化財や工芸品的価値だけでなく、
コミュニティのハブ機能も果たしているのです」と秀平さん。

〈聖観音立像〉が宝厳寺から運ばれてきた映像を見ながら話す〈高月観音の里歴史民俗資料館〉学芸員の秀平文忠さん。

市民は、暮らしのなかで、どう観音様と接しているのでしょう?
観音像が守られてきた文化的な背景を知ると、長浜に行ってみたくなるはず。
まずは不忍池の風が心地いい〈びわ湖長浜KANNON HOUSE〉に足を運んでみてください。

厨子に見立てた囲いは長浜産のヒノキでつくられています。美しい直線が観音像にふさわしい。

オープニングイベントでは、台東区長も駆けつけ、テープカットが行われました。

information

map

びわ湖長浜KANNON HOUSE

住所:東京都台東区上野2-14-27 上野の森ファーストビル1F

TEL:03-6806-0103

営業時間:10:00〜18:00

定休日:毎週月曜日(月曜祝日の場合はその翌日)

入場料:無料

http://www.nagahama-kannon-house.jp/

子どもたちと こいのぼりをつくろう!5年目の 〈神戸スイミープロジェクト〉 スタート

子どもの成長を祈願する日本の伝統文化、こいのぼりと、
絵本『スイミー』の世界がコラボレーション!
今年も〈神戸スイミープロジェクト〉が始まります。

これは、子どもの日に向けて、10メートルの白無地こいのぼりに
子どもたちがお魚の〈スイミー〉を描くプロジェクト。
2016年4月2日(土)から5月5日(祝・木)にかけて、
制作・掲揚イベントが神戸市内各地で開催されます。

開催5年目を迎えたこのイベントは、
小さなスイミーが集まった大きなこいのぼり〈スイミーこいのぼり〉を
子どもたちと一緒につくり、展示するもの。
今年用意されたこいのぼりは24匹。
神戸だけでなく、東日本を含めた全国18地域と
台湾、アメリカ、モンゴル、カンボジア、イタリア、ニューカレドニアの
6か国の子どもたちが参加します。

クリエイターによるライブペイント。

2016年4月2日(土)、3日(日)には、
〈神戸ハーバーランドumieセンターストリート〉にて、
全国からクリエイターを招き、
こいのぼりに描くスイミーを着色するライブペイントアートイベントや、
子どもたちもアート制作に参加できるイベントを開催します。

ステージでは化学実験教室やクリエイタートークショーも実施されるそうで、
子どもも一緒に楽しめるイベントになりそうです。

無機質テナントがどう変わった? 間伐材を使って 森と都市をつなぐシェアオフィス。 IVolli architecture vol.5

IVolli architecture vol.5

アイボリィアーキテクチュアの原崎です。
前回に続き、ぼくたちがふだん活動している、
横浜で関わらせていただくことになったオフィス計画、
そして神奈川県西部の山北町に伺い、現地の林業についてお話させていただきます。

カーペットが敷かれた無機質なオフィステナントの改装のため、
材料に間伐材を活用することになり、
さらに山北町森林組合のみなさんのご協力のもと
実際に山へ入り、間伐作業を体験させていただいたのが前回までのお話
今度はその間伐した丸太をもって森林組合のご紹介で
近くにある製材所に持ち込み、製材をお願いすることになりました。

ぼくらの知っている“木材”のできるまで

ここは山北町の隣、南足柄市にある製材所〈木材工房あしがら〉。

この大きな木造の倉庫は、製材した木材を乾燥させるための乾燥機です。
その手前には、乾燥の終わったものとこれから乾燥させるものがあります。
丸太から四角に切り出したばかりの木材は
水分が多く強度が不十分でそのままでは使うことはできないので、
このなかで木を2週間ほど寝かせて、じっくりと乾燥させます。

乾燥機にて乾燥中の木材。

続いて木材の加工場へ。
大きな丸太をタテに転がして、大きな機械式のこぎりでカットしていく、
製材作業のメインといえます。こののこぎりは帯鋸といって、
丸太もズバズバ切れる機械なので、安全に、かつ慎重に作業が進められています。

丸太をかかえて帯鋸で切っているのは、〈木材工房あしがら〉の代表、小髙誠仁さん。

ぼくらもなにかお手伝いできることはないか、ということで、
機械を使うのではなく手作業の工程をやらせていただくことになりました。
それは“桟積み(さんづみ)”というもので、
のこぎりで切り出された木材を先ほどの乾燥機に入れて乾燥させるために、
木材1本1本の間隔を空けて桟と木材を交互に積み上げていきます。

桟と交互に木材を敷いていき、

まず一段できました。
これを繰り返して、最終的にはここまで積み上がりました。

この真ん中に積み上がった木材が、
このあとの乾燥と仕上げを経て横浜までやってきます。

「山北材」到着! 早速組み立て

そしてついに、横浜に木材が到着です!
こちらで指定した寸法通りの厚み、
長さに切り揃えられた木材が、オフィス内に積み上がりました。

間伐材が積まれたオフィス。

テーマは”有田焼×異文化”。 展覧会 〈Arita Porcelain Today〉が アムステルダムで開催

2016年4月22日から、オランダの
〈アムステルダム国立美術館アジア館〉にて、
佐賀県で400年の歴史を誇る“有田焼”を
テーマにした展覧会〈Arita Porcelain Today〉が開催されます。

これは、歴史ある有田焼を、
コンテンポラリーデザイナーの手によって
新たに表現した展覧会。コロカル商店でもおなじみの、
佐賀県とオランダのコラボレーションによる〈1616 / arita japan
に続くプロジェクト〈2016/ project〉による、
〈2016/ collection〉が展示されます。

Arita Japan. Photography Kenta Hasegawa

〈2016/ project〉では、〈1616 / arita japan〉とおなじく、
柳原照弘とショルテン&バーイングスが
クリエイティブ・ディレクターをつとめています。

目的は、存続が危ぶまれる有田の磁器産業が十分に再興することと、
重要な技術を継承していくこと。
いまは佐賀県にある16の窯元・商社と、
ヨーロッパ、アメリカ、日本のデザイナー16組が
商品開発を行っているのだそう。

Glaze dipping at Housengama. Photography Kenta Hasegawa

かつてオランダは多くの有田焼をヨーロッパへ輸入する窓口でした。
そこから今も続く日本とオランダの特別な関係が、
有田焼を再興するための大切なインスピレーションとなっています。

地方で暮らし制作すること。 若木信吾と志賀理江子 トークイベント開催

メイン写真 © Lieko Shiga

都市を離れて暮らすこととは、地方で制作していくこととは。
3月27日(日)、写真家の若木信吾さんと志賀理江子さんが浜松にて
「これまでとこれから」「地方で暮らし制作すること」などをキーワードに
トークイベントを開催します。

ドキュメンタリー、コマーシャル、アートの垣根を超え
活躍する若木さん。このトークイベントでは、
そんな若木さんが聞き手となり、気鋭の写真家をゲストに迎え、語り合います。

ロンドンで写真家としてのキャリアをスタートさせた写真家・志賀理江子さんは、
2008年にロケーション探しに訪れた宮城県沿岸の浜辺の松林に恋をし、移住を決意。
以来宮城に移り住み、2012年には日本写真史の事件とも評される『螺旋海岸』発表。
現在も宮城に暮らし、制作を続けています。

志賀理江子写真展〈静かな昼食〉(BOOKS AND PRONTS)

一方若木さんは静岡県浜松市に生まれ育ち、
アメリカのロチェスター工科大学を卒業後、ニューヨークで活動。
現在は東京を拠点に活動を展開しながらたびたび故郷へ足を運び、
身近な人々を撮り続けています。

また、2010年には浜松に写真集専門店〈BOOKS AND PRONTS〉をオープン。
自身が発行人を務める出版社ヤングトゥリー・プレスの書籍や
オリジナルグッズなどを販売し、展示やトークイベントなども開催しています。

そんなふたりの対談から、どんな生き方が見えてくるのでしょうか?
おふたりの写真が好きな方、移住に興味がある方には、
さまざまな発見があるかもしれません。

志賀理江子写真展〈静かな昼食〉(BOOKS AND PRONTS)

〈BOOKS AND PRINTS〉では、このトークイベントの開催を記念し、
志賀さんの写真展〈静かな昼食〉を開催中。
店内ではテキスト集 『螺旋海岸 | notebook』と
写真集『螺旋海岸 | album』も販売しています。

『螺旋海岸 | notebook』は、志賀さんの制作に興味がある方にお薦め。
ひとつの場所に暮らしながらそこに住む人々や土地に
独自のアプローチとリサーチを重ね、
鮮烈なイメージを写真におこす志賀さんの軌跡と制作風景が垣間見えます。
(展覧会は3月27日まで)

今回のトークイベントは、おふたりの話を浜松で聴ける貴重な機会です。
ぜひお出かけになってみてください!

information

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写真家対談 志賀理江子×若木信吾

開催日:2016年3月27日(日)

時間:15:00 〜 16:30(開場14時)

会場:KAGIYAビル4Fギャラリー

住所:浜松市中区田町229-13 KAGIYAビル401

会費:予約1500円/当日2000円(コーヒー1杯付)

出演:志賀理江子

聞き手:若木信吾

進行:清水チナツ(せんだいメディアテーク学芸員)

定員:45名

予約方法:件名を【志賀理江子】とし、お名前(ふりがな)/連絡先/人数を明記しメールをお送り下さい。予約は店頭またはお電話でも受け付けています。

メール:event@booksandprints.net

TEL:053-488-4160

Web:

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BOOKS AND PRONTS

志賀理江子

〈としまミュージアム〉 クローズする豊島区旧庁舎で 現代アートを展示!

多くの芸術家が暮らしたアトリエ群〈池袋モンパルナス〉や、
漫画家たちが巣立っていった〈トキワ荘〉など、
古くから文化的な土壌が醸成されてきた、池袋。
現在では、演劇や映画、そしてアニメのまちとなり、
新しい文化を発信し続けているところ。

そんな豊島区の中心にある、豊島区旧庁舎と豊島公会堂、
2つの施設がその歴史に幕を閉じます。
その跡地には、8つの劇場、を含む国際的な“文化にぎわい拠点”が
2020年に誕生する予定です。

この大きな転換期を迎える豊島区にて、
旧庁舎と豊島公会堂にお別れを告げるべく、
アートに演劇、音楽ライブ、アニメ、食など様々な文化が
一同に会するイベント〈としまミュージアム〉が
2016年3月20日(日)と21日(月・振休)の二日間にわたり、開催されます。
としまミュージアムの館長は、豊島区長の高野之夫さん。
メインビジュアルイラスト制作はしりあがり寿さんです。

まずはメイン会場の豊島区庁舎。旧庁舎4フロアすべてを使って、
2日間だけのカルチャー・ミックスが展開されます。
1階は、旧庁舎跡地開発プロジェクトを紹介する
〈ウェルカム&プレゼンテーション・フロア〉と、
キッズやファミリーのためのワークショップとステージプログラム
〈としまチルドレンズミュージアム(Produced by フジテレビKIDS)〉。

2階は〈アニメ・フロア Produced by animate〉。
大人気TVアニメ『おそ松さん』の映像で、声優アフレコ体験を実施します。
そして3階は〈アート・フロア〉。
田原唯之、ミラーボーラー、山下拓也、泉太郎、宇治野宗輝ら
8組のアーティストが旧庁舎の空間を生かした作品を展開します。

田原唯之

ミラーボーラー

泉太郎

また、3階では、靴をテーマにユニークな作品を
作るアーティスト、靴郎堂本店によるワークショップも。

靴郎堂本店