坂東幸輔建築設計事務所 vol.3
皆さんいよいよ夏ですね、空き家再生の季節です。
建築家の坂東幸輔です。
vol.1では私と徳島県神山町の出会いについて、
https://colocal.jp/topics/lifestyle/renovation/20160514_72499.html
vol.2は神山町にサテライトオフィスを誕生させるきっかけとなった
空き家改修プロジェクト〈ブルーベアオフィス神山〉と
そこで生まれた人のつながりについて、さらにBUSが出展している
第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展について書きました。
https://colocal.jp/topics/lifestyle/renovation/20160611_74937.html
今回は〈ブルーベアオフィス神山〉以降に
私が関わった神山町でのプロジェクトを一挙に紹介したいと思っています。
まちとつながる、神山町の古民家オフィス
透明度の高い川や美しい山々に囲まれたすばらしい自然環境、
過疎のまちに敷設された高速インターネット網、
そしてアーティストやクリエイターといったおもしろい人が集まる神山町という場所は
ITベンチャーの経営者たちの琴線を刺激しました。
〈ブルーベアオフィス神山〉を改修後、
いろいろなメディアに取り上げられる神山町の噂を聞きつけて、
東京や大阪のITベンチャー企業が
相次いで神山町にサテライトオフィスを構えるようになりました。
建築家ユニットBUSとして6年間で
神山町で改修6軒、新築2軒の計8軒の設計を行いました。
小さなまちでこれだけたくさんの設計をできたことは奇跡のようです。

プロジェクトの分布図。BUSで神山町内にこれまで6つの改修、ふたつの新築を設計しました。
前回紹介した〈ブルーベアオフィス神山〉に加え、
〈神山バレーサテライトオフィスコンプレックス〉も
NPO法人グリーンバレーと一緒に行ったプロジェクトです。
2013年1月に誕生したのが
元縫製工場を改修したコワーキングスペース
〈神山バレーサテライトオフィスコンプレックス〉です。
プログラマーや3Dモデラー、ウェブデザイナーといった
個人でクリエイティブな仕事をしている人たちが
集まって仕事ができるオフィスというものを設計しました。

改修前の写真。縫製工場時代に使われていた大空間、蛍光灯がたくさんぶら下がっている。

ほとんどいじっていない縫製工場の頃のままの外観。

コワーキングスペース。プログラマーや3Dモデラー、ウェブデザイナーらが常駐している。
オフィス内の家具は神山町で不要になった古いタンスなどを集めてきて
デスクや椅子に再生するワークショップを行い制作しました。
会議室の大きなテーブルは、縫製工場時代に生地を置くために使われていた
大きな棚を解体し制作しました。
アルミ製の大きな引戸は、もともと設置していたものをそのまま利用しました。
〈神山バレーサテライトオフィスコンプレックス〉では
積極的にもともとあるものをリユースすることで
地域の人にとっても利用する人にとっても愛着が持てる、
長く使い続けられるデザインにしました。


家具づくりワークショップの様子。古いタンスからテーブルやキャビネットをつくっている。
〈神山バレーサテライトオフィスコンプレックス〉は
延床面積の約620平方メートルすべてを改修できるほど予算が潤沢ではなかったため、
一部のみを改修し、残りを「成長するオフィス」として手をつけないでおきました。
今ではレーザーカッターや3Dプリンタを設置した
デジタルファブリケーション施設〈神山メイカーズスペース〉(KMS)が
地域の住民の手によって生まれたり、
消費者庁の徳島県移転を検討するための業務試験が行われたりと、
設計者も驚く成長ぶりを見せてくれています。

2016年3月の消費者庁業務試験の際にオフィスとして使われた部屋。会議室やフリースペースとして活用されている。中央の大きなテーブルは、縫製工場時代に生地を置くために使われていた大きな棚を再生して制作した。(写真:樋泉聡子)

〈神山バレーサテライトオフィスコンプレックス〉内に新たに生まれた神山メイカーズスペース(KMS)。レーザーカッターや3Dプリンタが設置されている。















































































