伊豆下田の豊かな秋の味覚で、 自家製ジンジャーシロップ、抜き柿、 しその塩漬け、かぼちゃのポタージュを

秋の味覚を保存食に

津留崎徹花さんが住む伊豆下田にも
秋が訪れ、たくさんのおいしいものが並ぶようになりました。
今回は、徹花さんが秋になると仕込んでいる
自家製のあれこれをご紹介。

柿、生姜、しそ、かぼちゃなどを
どのように料理しているのでしょうか。
どれも保存がきくし、とにかくおいしそう。

新生姜でジンジャーシロップ

年も残すところあと2か月となりました。
つい先週まで、下田はTシャツ姿の人を見かけるほど
陽気に包まれていて、年末という実感がまったくわかず。
けれど、朝晩が少しずつ冷え込むようになり、
ようやく四季の移り変わりを感じ始めています。

直売所をのぞくと、栗や柿に里芋、銀杏などなど秋の食材がずらり。
ついワクワクして買いすぎてしまうのですが、
そうしてキッチンにたくさんの地物野菜を持ち込んでは
料理を楽しんでいます。
今回は、私がこの時期に仕込んでいる
自家製のあれこれをご紹介したいと思います。
私はプロの料理家ではないので、
あくまでも家庭用に自分が楽しみながらつくっているものです。
ご参考までに。

ここのところ頻繁につくっているのが、
自家製のジンジャーシロップです。
夫が経営するカフェ〈[hidefeed_link]風まち下田[/hidefeed_link]〉で
ジンジャエールを提供するために、試行錯誤を重ねました。
この時期にはちょうど新生姜が出回るので、
それを用いたシロップをつくっています。

ビニール袋に入ったたくさんの生姜

材料

・新生姜 …… 200グラム
・きび砂糖 …… 170グラム
・黒糖 …… 60グラム
・水 …… 250cc
・カルダモン …… 4粒
・クローブ …… 5粒
・シナモン …… 1〜2本
・柑橘類 …… 1個(レモンやライムなど)
※スパイスをお茶の袋2つにわけて入れておく。
1つ目はカルダモンのみ、2つ目はそのほかのスパイスを。

スライスしたたくさんの生姜が鍋に入っている

スライスした生姜と砂糖をまぜて1時間ほどおくと、こんなにたくさんの水分がでます。

 生姜をよく洗い(私は歯ブラシを使っています)、薄切りにする。

 鍋に生姜と砂糖をいれて馴染ませ、1時間以上置く。(生姜の水分を引き出すため)

 スパイスと水を入れ、沸騰したら弱火で20分ほど煮込む。

 ザルでこす。

 生姜汁と煮出した生姜の半量、カルダモン(袋から出す)をフードミキサーにかけて、なめらかな液状にする。(私はバイタミックスを使っています)

 柑橘の汁を絞りいれたら完成。

グラスに入ったジンジャーエール

わが家から車で20分ほどの場所に、山からの湧水をくめる場所があります。その水をつかってつくるソーダ水はやわらかくてとてもおいしく、ジンジャーエールに使うのもそのソーダ。庭の柚子をぎゅっと絞って。

[ff_assignvar name="nexttext" value="つくったあとの生姜がモッタイナイ"]
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パンチのある
ジンジャーシロップにアレンジ

ジンジャーシロップのつくり方をいろいろと検索してみると、
ほとんどのレシピでは煮出したあとの生姜は使いません。
けれど、頻繁につくると生姜が大量に残ってしまい、
使い道に困ります。
いっそのことクラッシュして入れてしまったらどうかしら?
と試しにやってみると、
パンチのあるシロップになり、それが自分の好みでした。

最初は煮出した生姜を全量投入していたのですが、
辛くなりすぎてしまうので、今は半量だけ入れるようにしています。
(残りの生姜はパウンドケーキに入れたり、
カレーに忍ばせたりしています)

すり鉢でカルダモンをくだいている

カルダモンはすり鉢でくだいて香りを出してから使用しています。

そして、スパイス感を強調するために、
カルダモンも一緒にクラッシュしています。
(クローブを入れたら激辛になってしまったのでカルダモンだけを)

私はスパイス感も生姜の辛味も含めて
パンチのある味わいが好きなのでこのレシピでつくっていますが、
胃腸の弱い人は十分にお気をつけください。
風邪っぽいなぁというときにも、このシロップが大活躍してくれます。
先日も娘が高熱を出し、私も悪寒がし始めた。
まずいまずいと、このシロップをお湯でわって頻繁に飲んでいました。
飲むとすぐに体がポカポカと温かくなり、さらに発汗してスッキリ。
そのおかげか(?)私は体調を崩すこともなく無事に乗り切れました。

小分けにして瓶詰めした、新生姜の甘酢漬け

新生姜が余ったので、甘酢漬けも仕込んでおきました。お弁当の隅っこに入れると漬物代わりにもなるし、夕飯時にはちょっとしたお酒のアテにもなるので、わが家ではとても重宝しています。

わが家の庭も、秋ならではの景色が広がり始めました。
金柑や柚子、ニューサマーの青い実がたくさん実を結び、
これから色づいていくのが楽しみです。

たくさんの実が生った柚子の木

柚子の木。今年もたくさんの実がなっています。放っておいても、こんなにもたくさんの実を楽しませてもらえる。果樹って本当にありがたいですね。

マイヤーズラムにヘタを漬けた「抜き柿」

また、この時期になると、
真っ赤な柿がたわわに実っているのをあちこちで見かけます。
私は渋柿を渋抜きして食べるのが好きで、
特にマイヤーズラムにヘタを漬けた「抜き柿」は味わい深く美味。

まな板の上に置かれたたくさんの柿

[ff_assignvar name="nexttext" value="自家製のお米&ご飯のおとも"]
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しその塩漬け、醤油漬け、お茶

庭に植えた「しそ」にも穂紫蘇がたくさん出始めました。
それを収穫して、塩漬けと醤油漬けに。

庭に植えた「しそ」

瓶詰めにした、しその塩漬けと醤油漬け

左が塩漬け、右が醤油漬け。

しその塩漬け

 穂紫蘇を収穫し、きれいに洗います。

 穂を持ち、しごいてしその実を外します。

 鍋に湯を沸かし、30秒ほどしその実を茹でてすぐにザルにあげます。(アク抜きのため) すぐに冷水にさらし、絞って水気をしっかり取り除きます。

 しその実の重量の10%の塩をまぶし、ジップ付き保存袋や瓶に入れて保存。

しその醤油漬け

の工程は同様。で茹でたあと、消毒した清潔な瓶に入れ、ひたひたになるまで醤油を注ぐ。

しその実の醤油漬けをのっけたご飯

乾燥させたしその茎と葉っぱ

しその茎と葉っぱも乾燥させてお茶にしてみました。夫は好みではなかったようですが、私はけっこう好み。体のなかがスッキリするような感じです。

夫はしその実漬けをとても気に入ったようで、
炊きたてのごはんにのせたり、お粥に入れたりして楽しんでいます。

お米はもちろん、わが家の自家製米です。
今年もなんとか無事に、お米を収穫することができました。

土鍋で炊いたご飯

夫が新たな事業を始めたこともあって、
今年は目が回るような忙しさで田んぼはほぼ放置。
毎年行っていた手刈りもあきらめ、
今年は機械の力を借りることにしました。
例年どおり友人たちが手伝いに来てくれたのですが、
機械によってあっという間に終わってしまい、
「何だか味気ないねぇ」と。

今までヒーヒー言いながらやっていた手刈り、ハサ掛けの味わい深さを
改めて感じることができて、それはそれでよい経験となりました。
「来年はまた手刈りでやろう!」と、
友人たちと約束をかわしたのです。

刈り取った稲穂を運ぶ子ども

稲刈り機を使った稲穂の収穫の様子

稲刈りに参加した友人たち

庭に植えているレモングラスも、冬になって枯れてしまう前に収穫。
乾燥させてお茶として楽しむために、
地面から10センチほどの茎を残して伐採。

菊花とフレッシュレモングラスティー。乾燥させたものよりも、やはりフレッシュなほうが圧倒的に香りがよいので、また来年元気に育ってくれるのを楽しみにしています。

ザルにのせた収穫したてのレモングラス

10cmほどに切ったレモングラスをザルの上で乾燥させている

[ff_assignvar name="nexttext" value="子どもが好きなもの代表選手!"]
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冷凍かぼちゃのポタージュの味は?

最後にもうひとつ。
直売所にずらりと並ぶおいしそうなかぼちゃも、秋の楽しみのひとつ。
大きいものを選んで持ち帰り、
ポタージュのもとをたくさんつくってストックしています。
厚手の鍋に適当な大きさに切ったかぼちゃと玉ねぎを入れ、
少しの水を入れて弱火で蒸し焼きに。
その後、自家製の塩麹を入れてハンドブレンダーでペースト状に。
それを保存袋に小分けにして、冷凍しておきます。

朝食がパンのときにはこれを解凍して、
牛乳を足せばすぐにポタージュスープが飲めてとても便利。
この時期のかぼちゃは、ただペーストにするだけでも
「ん〜〜〜」とため息が出るほどおいしい。
秋がまた一層、好きになるのです。

蒸し焼きにしたかぼちゃと塩麹が入った鍋

私は圧力鍋を使っています。加圧してからほんの5分ほどで、十分に柔らかくなります。

完成したかぼちゃペーストが保存袋に入っている

娘はかぼちゃのポタージュがとても好き。自然の甘みの素晴らしさを感じます。

もう少しで今年も終わり。
決まりきった言葉ですが、1年が経つのはあっという間ですね。
この秋を、そして残り少ない今年、
1日1日を、どうかゆっくりと味わえますように。
目下、バタバタな津留崎家の課題です。

にんじんとかぶを漬けているぬか床

夫があまりにも多忙ゆえ、夫が育てていたぬか床を私が引き取りました。精米した際に出るぬかを使い、足しぬかをしたり野菜の種類で水分を調整したり。なかなか楽しくなってきた。

text & photograph

津留崎徹花 Tetsuka Tsurusaki
つるさき・てつか●フォトグラファー。東京生まれ。料理・人物写真を中心に活動。移住先を探した末、伊豆下田で家族3人で暮らし始める。自身のコロカルでの連載『美味しいアルバム』では執筆も担当。

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