地域が誇る歴史ある小学校をコンバージョン
今から150年以上前の明治初期。
京都市内に「番組小学校」と呼ばれる小学校がいくつもできました。
全国に先駆けてできた学区制の小学校で、
地元住民の寄付によってつくられました。

コンバージョンされる前の校舎。右に立つ桜の木は今も健在です。
〈ザ・ホテル青龍 京都清水〉は、その番組小学校のひとつをルーツに持つ
歴史ある建物をコンバージョンして生まれたホテルです。
明治2(1869)年に下京第二十七番組小学校として開校し、
昭和8(1933)年に移転新築された元清水小学校の校舎を保存、活用しています。
清水小学校は2011年に閉校となり、ホテルは2020年にオープンしました。

かつての講堂の姿。
新たにホテルとして活用するにあたり、
元の建物を保存することが第一条件でした。

すべての客室には、かつての姿を見られる冊子が置かれています。
外観はもちろん、廊下や階段、アーチ窓など、
意匠を凝らしたモダンな建築だった校舎は
ホテルのあちこちにその面影を残し、
むしろそのデザインを際立たせるように整備、増築。
初めて訪れても、自身の小学校時代の思い出と重なって、
懐かしい気持ちが湧き上がってくるはずです。
建物のあちこちに残るかつての面影も楽しく

アプローチから〈ザ・ホテル青龍 京都清水〉に向かうと、
かつての校庭が目に入ります。

階段は形状を継承し、石材を新しく。
校庭から建物をつなぐのは広い階段です。
この階段は、階段の下にあった古い郵便ポストとともに
小学校だったころから建物にとって象徴的なもの。
そのポストも少しだけ位置をずらして、今も設置されています。

アーチ型の梁や、窓のデザインも生かした美しい現在の階段。
建物内部で、かつての日常を色濃く感じさせるのも階段です。
幅の広さが学校らしい階段には、
手すりに危険防止が目的だったと思われる突起が残されています。
長い間、先生や子供たちが登ったり降りたりしたせいで、
すり減ってしまった箇所もそのまま。
踊り場の窓も、かつて子どもたちが元気に行き交った姿を映し出すようです。
もちろん建物内にはエレベーターが設置されていますが、
できるなら階段を使って目的階に移動したくなります。

音楽室だった部屋は、かつての写真がいくつも展示されているアーカイブコーナー。

講堂だった場所は、主に朝食のレストランとして使われます。
同時にホテルのライブラリーとしても利用されていて、
高さを生かした本棚から目線を上げると天井のデザインが
当時のままであることに気がつきます。

南と北にある棟を3階で繋ぐ廊下は講堂の外に新設されたもの。
外壁やスペイン瓦、雨どいが間近に見られるという楽しい仕掛けです。

廊下のあちこちにはアートオブジェが設置されています。
これも図画など小学生の作品が置かれていたかつての廊下をイメージさせるもの。
廊下の窓から見える校庭や別棟の姿にも、建物内をさまよう楽しさが感じられます。











































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